JPH08326531A - 振動吸収型排気管用継手 - Google Patents

振動吸収型排気管用継手

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JPH08326531A
JPH08326531A JP7159832A JP15983295A JPH08326531A JP H08326531 A JPH08326531 A JP H08326531A JP 7159832 A JP7159832 A JP 7159832A JP 15983295 A JP15983295 A JP 15983295A JP H08326531 A JPH08326531 A JP H08326531A
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JP
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bellows
layer
exhaust pipe
pipe joint
vibration
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JP7159832A
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Inventor
Tanomo Norikawa
頼母 乗川
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Marelli Corp
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Calsonic Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L27/00Adjustable joints, Joints allowing movement
    • F16L27/12Adjustable joints, Joints allowing movement allowing substantial longitudinal adjustment or movement

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Joints Allowing Movement (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部へ漏れ出す騒音レベルが低く、ベローズ
15の内側にインナーブレード36を取り付ける必要が
無い排気管用継手を提供する。 【構成】 内管21と外管23の間にセラミッククロス
層22を挟み込んだ3層構造のベローズ15を使用す
る。内管21は、エンジンの騒音や排気ガスの圧力変動
や音波に直接に晒されて強く加振されるが、内管21の
振動は、セラミッククロス層22に遮断されて外管23
に伝達されない。また、セラミッククロス層22は繊維
同志の摩擦による減衰機能を持つため、1kHz前後の
耳障りな騒音や高周波の振動も抑制される。セラミック
クロス層の断熱効果が下流側に配置された触媒コンバー
ターの温度立上がりを早めるから、排気ガス浄化の性能
も向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン排気系に挿入
されて振動伝達を遮断する振動吸収型排気管用継手に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般的にフレキシブルチューブと呼ばれ
る排気管用継手は、エンジンの排気マニホールドと触媒
コンバーターの間等、自動車のエンジン排気系に挿入配
置されてエンジン側の振動が下流側の排気経路へ伝達す
るのを抑制する。従来の排気管用継手は、少なくとも内
外2層の金属筒を重ねて蛇腹状の外観に成型した伸縮可
能なベローズ部材を有している。2層構造とする理由
は、ベローズ部材が柔らかくなることと疲労強度が増す
ことである。ただし、2層構造とした場合、排気管用継
手の温度上昇に伴って2層間の空気等が膨脹するため、
2層の金属筒の間にガス抜き経路を配置したり、外側の
層に外部に通じる多数の開口を形成している。
【0003】ガス抜き経路としての第3層を配置した排
気管用継手が、実開昭59−144282号公報、特開
昭59−211713号公報、特開昭59−22141
6号公報に示される。特に特開昭59−211713号
公報では、2層の薄い金属筒の間にメッシュ状の金属線
材を挟み込んだ状態で全体をバルジ加工して、蛇腹状の
外観に一体に形成している。
【0004】図3、図4は、第3層を配置しない従来の
排気管用継手の説明図である。図4は図3の部分的な拡
大図である。排気管用継手は、左右一対のカラー31を
ベローズ35で連絡して排気経路を構成する。カラー3
1は、後に自動車の排気系のエンジン側の排気管と触媒
コンバーター側の排気管に溶接される。ベローズ35の
蛇腹部分は、外側からアウターブレード34で覆って保
護される。アウターブレード34は、ステンレスの線材
を軸方向と斜めに傾けて2方向から筒状に綾織りして形
成され、ベローズ35の伸縮に追従して軸方向に伸び縮
みする。アウターブレード34の端部とベローズ35の
端部から蛇腹部分にかけての部分は、外側からプロテク
ター33で覆って保護される。
【0005】ベローズ35の内側には、騒音を抑制する
ためのインナーブレード36が配置される。インナーブ
レード36は、アウターブレード34と同様に、ステン
レスの線材を軸方向と斜めに傾けて2方向から筒状に綾
織りして形成され、ベローズ35の伸縮に追従して軸方
向に伸び縮みする。アウターブレード34、インナーブ
レード36、ベローズ35、プロテクター33、カラー
31は、すべてステンレスから形成され、溶接ビード3
2によって一体に溶接されている。
【0006】図4に示すように、ベローズ35は、内管
41と外管43を重ねた2層構造の筒材をバルジ加工し
て蛇腹状の外観に形成している。ベローズ35を2層構
造としている理由は、特開昭59−211713号公報
に示されるように、ベローズに必要な耐圧性や引張り強
度や耐蝕性を確保しつつ、肉厚のステンレスの1層構造
とする場合よりも柔軟になって振動を遮断する機能が高
まるからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】実開昭59−1442
82号公報、特開昭59−211713号公報、特開昭
59−221416号公報に示される排気管継手は、ベ
ローズの内壁を直接に排気ガスの圧力変動に晒すから、
自動車の排気系に使用すると、ベローズが振動して騒音
を発生する問題がある。排気管用継手のベローズは、運
転中、エンジン側から排気管を通じて伝達する低い周波
数の振動だけでなく、エンジン内における爆発燃焼や排
気ガスの風切り等に起因して発生し、排気ガスを媒介し
て伝達する高い周波数の振動によっても加振されてい
る。
【0008】ここで、低い周波数の振動に対してはベロ
ーズが追従して伸び縮みするが、高い周波数の振動に対
してはベローズの薄い壁面が単なる振動板と化して、騒
音を外部に放出することになる。つまり、排気管継手に
至るまで肉厚の排気管内に閉じ込められていた騒音がべ
ローズの薄い壁面を通じて外部に漏れ出す。この騒音は
1kHz前後の耳障りな周波数成分を含み、自動車の走
行騒音や車室内の騒音レベルを高めてしまう。
【0009】そこで、現在では、入れ子式にして伸縮可
能とした薄い金属筒や図3に示すようなインナーブレー
ドをベローズの内側に配置して、排気ガスの圧力変動や
音波がベローズの内壁を直接に加振しないようにしてい
る。しかし、薄い金属筒やインナーブレードは、部品点
数を増加させて排気管継手の小形化(小口径化)、軽量
化を妨げる。また、組み立てを複雑にして溶接不良が起
き易くなる等、製品歩留まりを低下させる原因となる。
また、金属筒やインナーブレードを設けた場合、騒音の
伝達が間接的にはなるものの、肉厚の排気管のように騒
音を閉じ込めることはできず、排気管継手の騒音を気に
ならないレベルまで下げるには、車体側に排気管継手を
取り囲んで厚い遮音材を配置する等、他の対策を併用す
る必要があった。
【0010】本発明は、インナーブレードが不要とな
り、ベローズの内壁を直接に排気ガスに晒しても外部に
騒音を放出せず、部品点数が少なくて組み立ても容易な
振動吸収型排気管継手を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、少な
くとも2層の金属筒を重ねて蛇腹状の外観に成型した伸
縮可能なベローズ部材を有し、排気路の一部を構成して
エンジン側の振動が下流側の排気経路へ伝達するのを抑
制する排気管用継手において、前記2層の金属筒の間隔
に無機材料の繊維を交錯させた第3層を挟み込んだもの
である。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の振動吸収型
排気管継手における第3層がセラミックス繊維の織布構
造を持つものである。
【0013】請求項3の発明は、請求項1または2の振
動吸収型排気管継手において、繊維の方向を軸方向と斜
めに傾けて多数の繊維グループを2つの方向から交互に
交差させて円筒状に編み上げた第3層を一対の円筒状の
前記金属筒で挟み込んで3層構造の筒材とし、直径方向
の寸法の増大に伴って軸方向の側面に沿った長さが縮小
されるバルジ加工によって前記3層構造の筒材をベロー
ズ部材に成型したものである。
【0014】
【作用】請求項1の振動吸収型排気管用継手では、ベロ
ーズ部材を制振材料から形成してベローズ自体に吸音ま
たは遮音の機能を持たせている。つまり、2層の金属筒
が一体に振動するのではなく、第3層によって隔離され
て内側の金属筒の振動が外側の金属筒に伝わりにくくな
っているため、内側の金属筒に入射した騒音が外側の金
属筒に伝達されにくい。また、第3層の交錯した繊維の
相互の摩擦が振動を減衰するため、耳障りな高い周波数
の騒音がベローズ部材から外部に放射されない。
【0015】請求項2の振動吸収型排気管用継手では、
無機材料としてセラミック繊維を使用している。 (1)セラミックス繊維を交錯させた第3層は、グラス
ファイバーマットに比較して高い耐熱性と引張り強さを
持ち、成型過程で引張りによく抵抗する。 (2)細くて長い多数の繊維を並列に配置した織布構造
は、全体を蛇腹型に成型する過程で金属筒の伸びに追従
できないで繊維が次々に切れても、切れた繊維の端が長
さ方向にずれて織布構造を維持するから、紙状の構造や
フェルト状の構造に比較して、第3層が途切れて内外の
金属筒が直接に接触して振動吸収性能が失われる可能性
が小さい。
【0016】請求項3の振動吸収型排気管用継手では、
いわゆる綾織りされた第3層をバルジ加工と組み合わせ
てベローズ部材の実用性と完成度を高めている。 (3)繊維の方向を軸方向と斜めに傾けて多数の繊維グ
ループを交互に交差させて編み上げた構造は、繊維の交
差点を中心にした繊維の回転によって、繊維自体の長さ
は変化させないで全体の軸方向の長さを自由に伸縮でき
る。従って、直径方向の寸法の増大に伴って軸方向の側
面に沿った長さを縮小すれば、バルジ加工によって全体
を蛇腹型に成型する過程で繊維が破断しにくい。 (4)円筒状に綾織りした構造は、すべての繊維の端部
を軸方向の両端で拘束できる。また、一枚布や包帯状の
布を螺旋状に巻き付けた場合のように周方向の重なりを
設けなくてよい。従って、ベローズ部材の全体に渡って
均一な厚みと強度の第3層を形成できる。
【0017】(5)第3層を内外2層の円筒状の金属筒
に挟み込んだ状態で内側から全体に圧力をかけてバルジ
加工した構造は、金属筒と第3層の間の高い密着性が得
られる。 (6)バルジ加工した構造は、内型を使用しないから成
型後にベローズ部材から内型を取り外す必要が無く、ま
た、通常のプレス加工等では実現不可能な大きな塑性変
形量を達成できる。
【0018】
【実施例】実施例の排気管用継手を図1、図2を参照し
て説明する。図1は図4に対応させた実施例の排気管用
継手の端部の断面図、図2はベローズの製造手順の説明
図である。図2中、(a)は成型される以前の長い内管
の状態、(b)は長い内管にセラミッククロスを被せた
状態の一部分、(c)は(b)に外管を被せた状態、
(d)はバルジ加工された状態の壁部分の拡大図であ
る。
【0019】図1に示す実施例の配管用継手は、ベロー
ズ15をセラミッククロスを挟み込んだ3層構造とし
て、インナーブレードを使用していない。しかし、これ
以外の構造は、図3および図4に示す従来例とほぼ同一
である。すなわち、左右一対のカラー11をベローズ1
5で連絡して排気経路を構成しており、ベローズ15の
蛇腹部分がアウターブレード14によって外側から保護
される。アウターブレード14は、ステンレスの線材を
筒状に綾織りして形成されているから、ベローズ15の
伸縮に追従して軸方向に伸び縮みする。アウターブレー
ド14の端部はプロテクター13によって外側から覆わ
れる。
【0020】アウターブレード14、ベローズ15、プ
ロテクター13、カラー11は、すべてステンレスから
形成されており、溶接ビード12によって一体に溶接さ
れている。ベローズ15は、セラミッククロス層22を
内管21と外管23で挟み込んだ3層構造の筒材をバル
ジ加工して蛇腹状の外観に形成している。
【0021】次に、図2を参照して実施例の配管用継手
におけるべローズ15の製造方法を説明する。図2の
(a)に示す厚さ0.3mmのステンレスチューブ21
Aの外側に、図2の(b)に示すように、アルミナ−シ
リカ系セラミック繊維の織布であるセラミッククロスの
スリーブ22Aを被せる。スリーブ22Aは、アウター
ブレード14と同様に綾織りされた筒状の構造を持って
おり、細い板状に揃えたセラミック繊維の多数のグルー
プを軸方向とほぼ45度および135度の2方向から交
互に重ね合わせて筒状に編み上げて、繊維のグループの
端部が軸方向の両端に揃った伸縮自在な構造としてい
る。
【0022】図2の(c)に示すように、スリーブ22
Aの外側から厚さ0.3mmのステンレス板23Aを巻
いてTIG溶接24により筒状に固定する。TIG溶接
24は、ステンレス板からベローズ成型用の筒状材を製
作する際に従来から使用されている溶接方法であって、
特殊な雰囲気ガスを使用してアーク溶接する。これによ
り、後の塑性加工に耐える肉薄で柔軟な溶接ビードを形
成できる。
【0023】このように構成された3層構造の円筒材料
をバルジ加工することにより、図2の(d)に示すよう
な、内管21と外管23の間にセラミッククロス層22
を配置した断面構造の蛇腹形状を形成する。ここで使用
されるバルジ加工は、薄いステンレスの2層構造の円筒
材料(チューブ材)を塑性加工して蛇腹状のベローズを
製作する際に従来から使用されている特殊なバルジ加工
である。すなわち、蛇腹の半山に相当する外型が軸方向
に移動可能に多数重ね合わせてあり、外型の相互間隔を
最大に広げた状態でチューブ材を装填して、内側から数
100kPAの油圧をかけた状態で外型を軸方向に移動
してチューブ材を折り畳み、全体の長さを縮めながら蛇
腹の一山一山を起こして成型する。
【0024】また、特殊なバルジ加工を行う以前のステ
ンレスのチューブ材には、より純粋なバルジ加工による
予備加工が施されている。予備加工では、段腹状(串団
子状)の浅い凹凸が形成された外型に円筒状のチューブ
材料を装填して数100kPAの油圧を内側からかける
ことにより、外型の浅い凹凸をチューブ材料の外観にそ
のまま転写している。この予備加工の段階で、図2の
(c)に示す3層構造のチューブ材料は、図2の(a)
のステンレスチューブ21Aとほぼ同一な形状から、最
大直径が数10%も増大するが、ほぼそれに見合うだけ
軸方向の寸法が短縮されるため、セラミッククロス層の
綾織り構造が繊維グループの交差角度を変化させること
で、軸方向の寸法変化を十分に吸収して破断に至らない
で済む。また、局所的な伸びが発生した部分でセラミッ
ク繊維が破断した場合でも、繊維グループ内での繊維方
向のずれによってセラミッククロス自体の構造は維持さ
れる。
【0025】実施例の配管用継手によれば、内管21の
振動、特に1kHz前後の耳障りな周波数の振動が柔軟
なセラミッククロス層に遮断されて、直接には外管23
に伝達されないから、ベローズ15から放射される騒音
レベルが低下し、インナーブレードを使用しないにもか
かわらず、インナーブレードを使用した場合以上の騒音
抑制効果が得られた。また、セラミッククロス層は単な
る柔らかなスペーサではなく、繊維と繊維の摩擦による
積極的な減衰効果を持つため、さらに高い周波数の領域
の騒音レベルもかなり低下する。また、セラミッククロ
ス層は柔軟で、ベローズ自体は2層構造の場合と同様な
柔軟性を維持しているため、エンジン側の振動を遮断し
て排気系の下流側に伝達させない機能については従来ど
おりである。従って、外部への走行騒音と車内騒音のレ
ベルが共に低下して、車体側に大袈裟な防音材を配置し
なくてもよくなる。
【0026】また、インナーブレード36を使用しない
から部品点数が減る。そして、ベローズ15のべローズ
35に比べた厚みの増加がわずかであるから、インナー
ブレード36の厚み分だけカラー31よりも大きな口径
のカラー11を使用でき、逆に言えば、同じ口径の排気
管を接続するための排気管用継手をより小さな口径のベ
ローズ15によって製作できることになる。従って、排
気管用継手の全体が小型軽量となり、部品の組み立てや
溶接も容易となり、材料および製作のコストが削減され
製品歩留まりも向上する。
【0027】また、内部にインナーブレード等の熱容量
が存在せず、セラミッククロス層に断熱されてベローズ
自体の内壁の熱容量も実質的に低下し、外管23を通じ
て外部に逃げる熱量も減少するから、排気系全体の熱的
な立上がりが早まり、排気系の内側に結露して発生する
排気系の腐食が抑制される。特に、インナーブレードと
ベローズの内壁の間の空間に水分が滞留して薄いベロー
ズに腐食孔が形成される可能性が減少する。また、排気
ガスの余熱だけで加熱される触媒コンバーターを使用し
ている場合、触媒コンバーターの着火時期が早まってエ
ンジン起動後に短い時間で排気ガスの高い浄化機能が発
揮される。
【0028】また、特開昭59−211713号公報に
示される「バルジ加工の伸びに追従できる程に太い金属
線」のメッシュとは異なって、セラミック繊維は引張る
と破断してしまうが、(1)多数の繊維グループを2方
向から交互に重ねた円筒状の構造が径方向の拡大に追従
し、(2)バルジ加工が径方向の拡大と軸方向の短縮を
組み合わせてセラミッククロス層22に過大な引張りを
作用させないから、蛇腹構造の全体でセラミッククロス
層22を途絶えさせない均一で防音、断熱効果の高いベ
ローズを実用的な容易さで製作できる。また、従来の排
気管用継手の構造や部品や組み立て工程の大部分をその
まま利用できるから、安定した高品質の排気管用継手を
安価に提供できる。そして、製品の排気管用継手は、従
来の排気管用継手を置き換えて、既存の車種への搭載も
容易である。
【0029】なお、本実施例では、セラミッククロス層
にアルミナ−シリカ系セラミック繊維を使用したが、耐
熱金属繊維を使用してもよい。また、セラミッククロス
のスリーブ上で外管を溶接しないのであれば、より耐熱
性の低い材料、すなわち、ステンレス繊維やグラスファ
イバーを使用してもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明の排気管用継手によれば、ベロー
ズ部材が無機質繊維層を挟み込んだ3層構造であるか
ら、べローズ部材それ自体が振動を減衰したり遮断する
機能を持ち、インナーブレード無しでも騒音が十分に低
下する。これに対して、特開昭59−211713号公
報に示される金属線のメッシュでは、金属線の断面で連
結された内外2層の金属管が一体に振動し、また、メッ
シュの目の中央では内外2層の金属管が直接に接触して
騒音を伝達するから、本発明の排気管用継手ほどの騒音
低減の効果は得られない。また、無機質繊維層によって
ベローズ部材が断熱機能を改善されるから、運転開始後
の排気系の温度立上がりが早まり、排気系の腐食抑制や
排気ガス浄化用の触媒コンバーターの加熱に都合が良
い。また、インナーブレードが不要であるから。部品点
数が減り、組み立てや溶接も容易になる。
【0031】無機質繊維層をいわゆる綾織り構造として
ベローズ部材を特殊なバルジ加工によって形成する場
合、内外2層の塑性変形に追従して無機質繊維層が軸方
向および周方向に伸び縮みするから、無機質繊維層の破
断を避けた実用的で歩留まりの高い加工を実行できる。
また、ベローズ部材の全体に渡って薄くて均一な無機質
繊維層を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の排気管用継手の端部の断面図である。
【図2】ベローズの製造手順の説明図である。
【図3】従来の排気管用継手の説明図である。
【図4】従来の排気管用継手の説明図である。
【符号の説明】
11、31 カラー 12、32、24 溶接 13、33 プロテクター 14、34 アウターブレード 15、35 ベローズ(ベローズ部材) 21、41 内管 22 セラミッククロス層(第3層) 23 、43 外管 36 インナーブレード 21A ステンレスチューブ 22A スリーブ 23A ステンレス板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2層の金属筒(21、23)
    を重ねて蛇腹状の外観に成型した伸縮可能なベローズ部
    材(15)を有し、排気路の一部を構成してエンジン側
    の振動が下流側の排気経路へ伝達するのを抑制する排気
    管用継手において、 前記2層の金属筒(21、23)の間隔に無機材料の繊
    維を交錯させた第3層(22)を挟み込んでいることを
    特徴とする振動吸収型排気管用継手。
  2. 【請求項2】 第3層(22)は、セラミックス繊維の
    織布構造を持つことを特徴とする請求項1記載の振動吸
    収型排気管用継手。
  3. 【請求項3】 繊維の方向を軸方向と斜めに傾けて多数
    の繊維グループを2つの方向から交互に交差させて円筒
    状に編み上げた第3層(22)を一対の円筒状の前記金
    属筒(21、23)で挟み込んで3層構造の筒材とし、 直径方向の寸法の増大に伴って軸方向の側面に沿った長
    さが縮小されるバルジ加工によって前記3層構造の筒材
    を前記ベローズ部材(15)に成型してあることを特徴
    とする請求項1または2記載の振動吸収型配管用継手。
JP7159832A 1995-06-02 1995-06-02 振動吸収型排気管用継手 Withdrawn JPH08326531A (ja)

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