JPH11323802A - 枕木クリブのバラストを除去するための機械装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 枕木クリブ掘削機を改善して、枕木を容易に新しくする
ことができるようにする。 【課題】 【解決手段】 機械装置（１）が、軌道上の車台（４）
に支持されたマシンフレーム（５）を備えている。マシ
ンフレーム（５）上には、枕木クリブ掘削機（１１）が
配置されている。枕木クリブ掘削機（１１）は、軌道
（３）の枕木クリブ（２）に置かれたバラストを取り除
くことができるように機能している。枕木クリブ掘削機
（１１）は、除去用のエンドレスチェーン（１２）とし
て形成されており、除去用のエンドレスチェーン（１
２）は、駆動装置によって回転状態に設定されるように
構成されている。軌道（３）のレール（１６）の間に置
かれた枕木クリブ（２）内の最下の端領域に、バラスト
採取セグメント（１５）を下げるために、除去用のエン
ドレスチェーン（１２）は、垂直方向に調整できるよう
に、マシンフレーム（５）に取り付けられ、また、変位
駆動装置に連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本願発明は、概ね、軌道の枕
木クリブに置かれたバラストを取り除くための枕木クリ
ブ掘削機ばかりでなく、軌道上の車台に支持されたマシ
ンフレームを有する機械装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】損傷を受けた枕木を交換するためのこの
種の機械装置が、既に、米国特許第５，１２５，３４５
号から公知となっている。米国特許第５，１２５，３４
５号において、交換すべき枕木に隣接する枕木クリブに
置かれたバラストが、枕木クリブ掘削機の補助で取り除
かれる。枕木クリブ掘削機は、４つのプレート形状の除
去要素を備えている。前記４つのプレート形状の除去要
素は、前記機械装置の長手方向に伸長しており、機械装
置の横断方向において互いから所定距離だけ離れて配置
されている。前記除去要素は、別体の駆動装置によっ
て、それぞれが互いに独立して構成され複数対からなる
バラスト道床肩部に向かう方向において、横断方向に変
位可能になっている。前記横断方向の運動により、前記
枕木クリブに存在する前記バラストを、それぞれのバラ
スト道床肩部に向けてシフトさせることができる。

【０００３】ＦＲ２，５８８，０２３Ａ１及びＤＥ１，
１１６，２５７によれば、バラストを採取するためのエ
ンドレスチェーンとして設計された除去部材を有する機
械装置が公知になっている。バケットチェーン（ｂｕｃ
ｋｅｔ ｃｈａｉｎ）の方法で設計された前記除去用の
部材は、前記軌道のレールの間で下げられ、それによっ
て、道床の全バラストをコンベヤーベルトで上方へ搬送
することができるようになっている。前記除去部材を下
げる前に、枕木の取り外しが要求される。枕木を新しく
する状況に関して、さらに、米国特許第４，６１１，５
４１号から、除去用のエンドレスチェーンを、前記機械
装置の長手方向に沿って互いに隔置された２つの枕木交
換装置の間に配置し、これによって、前記バラスト道床
全体を清浄用のスクリーニング（ふるい分け）プラント
に供給することが開示されている。

【０００４】最後に、前記バラスト道床の不純物を取り
除くための別の機械装置が、米国特許第５，５１３，４
５２号から公知になっている。第１の除去部材が、作動
方向における機械装置の前端領域に設けられており、第
１の除去部材が機能することにより、軌道上に置かれた
新しいバラストを採取することができる。前記バラスト
が、コンベヤーベルト装置を介して第２の除去装置の後
ろに搬送され、そこで、露出状態で、排出され、スクリ
ーニングプラントによって不純物が取り除かれたバラス
トを補うことができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本願発明の目的は、枕
木を容易に新しくするための枕木クリブ掘削機を改善す
ることによって、本願に説明されたような機械装置を提
供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的は、特定の種類
の機械装置で達成される。当該機械装置においては、前
記枕木クリブ掘削機が、駆動装置によって回転状態に設
定されるように設計された除去用のエンドレスのチェー
ンとして形成されている。除去用のエンドレスのチェー
ンの最下端領域に設けられたバラスト採取セグメント
を、前記軌道を構成するレール間に形成された枕木クリ
ブ内に下げることができるようにするために、前記除去
用のエンドレスのチェーンが、垂直方向に調整できるよ
うにマシンフレームに取り付けられ、また、変位駆動装
置に連結されている。

【０００７】この種の除去用のチェーンを使用すること
によって、前記レールの間の枕木クリブに置かれたほぼ
全体のバラストを取り除くことが可能である。さらに、
エンドレスチェーンの補助によって、前記枕木クリブ掘
削機と係合したバラストを前記軌道から完全に取り除く
ことができ、また、一時的に貯蔵することができるとい
う特定の効果を奏する。このようにして、続けて、妨害
されることなく迅速に新しい枕木を挿入することがで
き、これによって、第２のレールの下に前記枕木を前記
挿入方向において挿入することが困難になるバラストの
ジャム状態を避けることができる。

【０００８】さらに別の効果が、従属請求項や図面から
明らかとなるであろう。本願発明は、図面に示される実
施例を参照して下記で詳細に説明されている。

【０００９】

【発明の実施の形態】軌道３の枕木クリブ２のバラスト
を除去するために図１に示された機械装置１は、軌道上
の車台４に支持されたマシンフレーム５を本質的に備え
ている。中央制御装置８を備えた運転手及びオペレータ
ー用の運転室７が、マシンフレーム５の作動方向（矢印
６）に対して前端に配置されている。エネルギーユニッ
ト１０が、説明された全ての駆動装置はもちろん駆動装
置９にエネルギーを供給できるように設けられている。
枕木クリブ掘削機１１が、２つの軌道上の車台４の間に
配置されている。枕木クリブ掘削機１１は、除去用のチ
ェーン１２と除去用のシールド１３とを備えている。除
去用のチェーン１２は、エンドレスとなるように構成さ
れており、駆動装置１４によって回転状態になるように
設定可能になっている。軌道３に面する除去用のチェー
ン１２の最下端領域は、軌道３を構成するレール１６の
間に形成された枕木クリブ２内に下げることができる、
バラスト採取セグメント１５として構成されている。こ
の目的のために、除去用のチェーン１２は、入れ子式に
伸長可能な支持アーム１７に取り付けられている。入れ
子式に伸長可能な支持アーム１７は、マシンフレーム５
に固定されており、変位駆動装置１８を備えている。除
去用のチェーン１２は、前記機械装置の長手方向に対し
て直交方向に伸長する回転平面２１であって、軌道上の
車台４のホイール接点１９によって形成されたベース平
面２０に対して所定の角度αで伸長する回転平面２１内
で、回転方向且つ垂直方向に調整できるように構成され
ている。角度αは、約４０°ないし５０°が好ましい。
フランジ付きローラー２２が、除去用のチェーン１２に
配置されている。フランジ付きローラー２２は、それぞ
れ、レール１６に対して関連して設けられており、軌道
３の横断方向において互いから離間されている。フラン
ジ付きローラー２２は、軌道３上で除去用のチェーン１
２を支持している。フランジ付きローラー２２は、それ
ぞれ、垂直方向調整駆動装置２３に連結されている。除
去用のチェーン１２をより確実に支持し且つ案内できる
ように、２つのローラー２４が、マシンフレーム５に配
置されている。２つのローラー２４は、機械装置１の横
断方向において、互いに離間されている。ローラー２４
は、水平軸線２５を中心として回転できるように取り付
けられている。水平軸線２５は、機械装置１の横断方向
に伸長している。採取されたバラストを排出するための
排出地点２６が、除去用のチェーン１２のうちバラスト
採取セグメント１５と反対側の端に設けられている。排
出地点２６は、マシンフレーム５に設けられたバラスト
貯蔵部２８の充填開口部２７の真上に配置されている。
バラスト貯蔵部２８のフロアは、コンベヤーベルト２９
の形状になっている。コンベヤーベルト２９は、機械装
置１の長手方向に伸長している。コンベヤーベルト２９
は、排出端３０を備えている。排出端３０は、マシンフ
レーム５に配置された排出シュート３１の上に位置決め
されている。

【００１０】枕木クリブ掘削機１１は、図２により詳細
に示されている。枕木クリブ掘削機１１は、バラストを
除去できるように、除去用のシールド１３を備えてい
る。除去用のシールド１３は、機械装置１の長手方向に
伸長する垂直平面３２に配置されており、枕木端領域３
３に位置決めされている。除去用のシールド１３は、ツ
ールキャリヤー３４に取り付けられている。ツールキャ
リヤー３４は、部分的に、垂直方向ガイド３５と横断方
向ガイド３６に連結されている。垂直方向調整駆動装置
３７と横断方向調整駆動装置３８の補助によって、除去
用のシールド１３は、垂直方向ガイド３５に沿って垂直
方向に調整可能にあり、また、横断方向ガイド３６に沿
って横断方向に調整可能である。軌道道床清浄機械装置
の分野から周知な除去用のチェーン１２の構造を、バラ
スト採取セグメント１５の領域においてより良く観察す
ることができる。バラスト採取セグメント１５の外側で
トラフ形状のガイド３９に沿って循環する除去用のチェ
ーン１２は、関節状に可動結合された多数のチェーンリ
ンク４０を備えている。関節状に可動結合された多数の
チェーンリンク４０には、いわゆる指状のスクレーパー
４１が設けられている。指状のスクレーパー４１は、枕
木クリブ２からバラストをはぎ取り、はぎ取ったバラス
トをトラフ形状のガイド３９に沿って前方へ搬送するこ
とができる。

【００１１】機械装置１の作動モードは、下記に説明さ
れている。始めに、機械装置１は、ワークサイト（作業
現場）、すなわち、バラストを除去すべき枕木クリブ２
まで駆動される（古い枕木は、図示されておらず、機械
装置１とは独立して前もって取り除かれている）。枕木
端領域３３内のバラストを除去するために、第１の除去
用のシールド１３が、垂直方向調整駆動装置３７の作動
によって下げられる。除去用のシールド１３は、レール
１６にすぐ隣接する位置で軌道３のバラスト道床４２内
に押し込まれる（図２の一点鎖線に示された除去用のシ
ールド１３の位置を参照）。横断方向調整駆動装置３８
の作動によって、除去用のシールド１３は、枕木端領域
３３内のバラストを、バラスト道床４２の道床肩部４３
を越えて押す。レール１６の間に設けられた枕木クリブ
２のバラストを除去するために、除去用のチェーン１２
が、変位駆動装置１８によって、（図１の一点鎖線で示
された）移動位置から、（図１の実線で示された）作動
位置に変位させられる。この変位の間に、駆動装置１４
も作動する。その結果、除去用のチェーン１２が（図２
の小さな矢印で示された循環方向へ）運転している状態
で、バラスト採取セグメント１５は、問題なく、バラス
トで充填された枕木クリブ２内にもぐり込むことができ
る。垂直方向調整駆動装置２３の補助によって、除去用
のチェーン１２は、要求された侵入深さに設定できる。
除去用のチェーン１２は、フランジ付きローラー２２を
介して軌道３上で支持することができる。指状のスクレ
ーパー４１によって枕木クリブ２からはぎ取られたバラ
ストは、除去用のチェーン１２によって、トラフ形状の
ガイド３９を通って搬送され、排出地点２６からバラス
ト貯蔵部２８内に排出される。コンベヤーベルト２９の
作動によって、バラストは、所望の場所で、排出シュー
ト３１を介して軌道３内に再導入される。枕木クリブ２
のバラストを除去するために、機械装置１は、ゆっくり
と移動する。すなわち、除去された枕木クリブ２に隣接
する次の枕木４４へ向けてすぐ前方に（矢印６に示され
た作動方向に）ゆっくりと移動する。除去用のチェーン
１２が移動位置に持ち上げられた状態で、機械装置１
は、除去すべき次の枕木クリブに駆動される。枕木クリ
ブ掘削機１１は、運転手及びオペレーター用の運転室７
に配置された中央制御装置８によって制御される。続け
て、新しい枕木が、機械装置１とは独立して、後ほど、
除去された枕木クリブ２内に取り付けられる。前記新し
い枕木の挿入は、便宜上、バラストが除去された枕木端
領域の側方側から行われる。

【００１２】本願明細書に説明された実施例以外の他の
実施例として、古い枕木や新しい枕木を搬送し且つ貯蔵
する装置や古い枕木を取り除き且つ新しい枕木を取り付
けるための装置を機械装置１上に配置するということも
考えられる。

【００１３】枕木クリブ掘削機の柔軟性（または、融通
性）を高めるために、機械装置の横断方向において除去
用のシールドの反対側で、別の除去用のシールドをマシ
ンフレームに配置することもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、除去用のチェーンを有する枕木クリブ
掘削機を備えた本願発明に係わる機械装置の側面図を示
している。

【図２】図２は、図１の矢印に従って見た、枕木クリブ
掘削機の部分拡大図を示している。

【符号の説明】

１ 機械装置 ２ 枕木クリブ ３ 軌道 ４ 軌道上の車台 ５ マシンフレーム ７ 運転手及びオペレーター用の運転室 ８ 中央制御装置 ９ 駆動装置 １０ エネルギーユニット １１ 枕木クリブ
掘削機 １２ 除去用のチェーン １３ 除去用のシ
ールド １４ 駆動装置 １５ バラスト採
取セグメント １６ レール １７ 入れ子式に伸長可能な支持アーム １８ 変位駆動装置 １９ ホイール接
点 ２０ ベース平面 ２１ 回転平面 ２２ フランジ付きローラー ２３ 垂直方向調
整駆動装置 ２４ ローラー ２５ 水平軸線 ２６ 排出地点 ２７ 充填開口部 ２８ バラスト貯蔵部 ２９ コンベヤー
ベルト ３０ 排出端 ３１ 排出シュー
ト ３２ 垂直平面 ３３ 枕木端領域 ３４ ツールキャリヤー ３５ 垂直方向ガ
イド ３６ 横断方向ガイド ３７ 垂直方向調
整駆動装置 ３８ 横断方向調整駆動装置 ３９ トラフ形状
のガイド ４０ 関節状に可動結合された多数のチェーンリンク ４１ 指状のスクレーパー ４２ バラスト道
床 ４３ 道床肩部 ４４ 枕木

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨーゼフ・トイラー オーストリア共和国アー−1010 ウィー ン，ヨハネスガッセ ３

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 軌道（３）の枕木クリブ（２）に置かれ
   たバラストを取り除くための枕木クリブ掘削機（１１）
   と、軌道上の車台（４）に支持されたマシンフレーム
   （５）とを有する機械装置（１）において、 前記枕木クリブ掘削機（１１）は、除去用のエンドレス
   チェーン（１２）として形成されており、前記除去用の
   エンドレスチェーン（１２）は、駆動装置（１４）によ
   って回転状態に設定されるように構成されており、 前記軌道（３）のレール（１６）の間に置かれた前記枕
   木クリブ（２）内の最下の端領域に位置決めされるよう
   に、バラスト採取セグメント（１５）を下げるために、
   前記除去用のエンドレスチェーン（１２）は、垂直方向
   に調整できるように、前記マシンフレーム（５）に取り
   付けられ、変位駆動装置（１８）に連結されていること
   を特徴とする機械装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の機械装置において、 前記除去用のエンドレスチェーン（１２）は、前記機械
   装置の長手方向に対して直交方向に伸長する回転平面
   （２１）であって、前記軌道上の車台（４）のホイール
   接点（１９）によって形成されたベース平面（２０）に
   対して所定の角度（α）で伸長する回転平面（２１）内
   で、回転方向且つ垂直方向に調整できるように構成され
   ていることを特徴とする機械装置。
3. 【請求項３】 請求項１又は２に記載の機械装置におい
   て、 前記除去用のエンドレスチェーン（１２）は、前記軌道
   （３）のレール（１６）上に配置できるように、フラン
   ジ付きローラー（２２）に連結されていることを特徴と
   する機械装置。
4. 【請求項４】 請求項３に記載の機械装置において、 前記フランジ付きローラー（２２）は、前記除去用のエ
   ンドレスチェーン（１２）の変位方向だけでなく、回転
   平面（２１）内で調整できるように構成されていること
   を特徴とする機械装置。
5. 【請求項５】 請求項１ないし４のいずれか１項に記載
   の機械装置において、前記枕木クリブ掘削機（１１）
   は、 前記軌道（３）のレール（１６）の間で下げることがで
   きる前記除去用のエンドレスチェーン（１２）と、 前記機械装置の長手方向に伸長する垂直平面（３２）に
   位置決めされた除去用のシールド（１３）であって、前
   記レール（１６）とバラスト道床（４２）の道床肩部
   （４３）との間に設けられた枕木端領域（３３）で下げ
   ることができる除去用のシールド（１３）とを備えてお
   り、 前記除去用のシールド（１３）は、独立して垂直方向且
   つ交差方向に変位できるように、駆動装置（３７、３
   ８）に連結されていることを特徴とする機械装置。