JPH11323722A - 布地重合装置、布地捲くり装置、及び芯地取付装置 - Google Patents

布地重合装置、布地捲くり装置、及び芯地取付装置

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JPH11323722A
JPH11323722A JP14216598A JP14216598A JPH11323722A JP H11323722 A JPH11323722 A JP H11323722A JP 14216598 A JP14216598 A JP 14216598A JP 14216598 A JP14216598 A JP 14216598A JP H11323722 A JPH11323722 A JP H11323722A
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head
interlining
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cloth
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Takeshi Tanaka
武司 田中
Takahiko Tanaka
隆彦 田中
Hisako Tanaka
久子 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、このような技術的課題を解決する
ために完成されたものであって、下面に1面又は複数面
の粘着面を有するヘッドと、このヘッドをそれぞれ布片
が配置される所定の複数位置の上側間で移動可能に支持
する支持手段とを備えることにより、例えば上下に積み
重ねられた芯地を1枚ずつ採取して、予め所定の形状及
び寸法に裁断された布地に重ねたり、上下に積み重ねら
れた裏地を1枚ずつ採取して、表地に重ねたりする布地
重合作業を自動的に処理できる布地重合装置と、例えば
芯地取付作業で芯地を取付けた布片を捲くる作業を自動
的に処理できる布地捲くり装置と、芯地取り付け作業を
自動的に処理できる芯地取付装置とを提供することを目
的とする。 【構成】 本発明は、下面に1面又は複数面の粘着面を
有するヘッドと、このヘッドをそれぞれ布片が配置され
る所定の複数位置の上側間で移動可能に支持する支持手
段とを備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類の縫製技術に
おいて、例えば芯地を予め所定の形状及び寸法に裁断さ
れた布地に重ねたり、裏地と表地とを重ねたりする布地
重合作業を自動的に処理できる布地重合装置と、例えば
芯地取付作業で芯地を取付けた布片を捲くり返す作業を
自動的に処理できる布地捲くり装置と、芯地取付作業を
自動的に処理できる芯地取付装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】衣類の縫製作業の中には、芯地を予め所
定の形状及び寸法に裁断された布地に重ね、アイロン掛
けしてこれら芯地と布地とを接着する作業が含まれてい
る。衣類を多量生産する場合には、このような作業を能
率よく処理するために、例えばズボンの前や帯の芯地の
取付作業では、予め所定の形状及び寸法に裁断された多
数の芯地を所定の準備位置に積み重ね、これに対応して
予め所定の形状及び寸法に裁断された布地を別の所定の
位置に積み重ねておく。そして、芯地を上から1枚ずつ
準備位置から取り分けて布地の上の所定の第1位置に載
せ、次いでアイロン掛けをして接着してから、芯地の着
いた布地を捲くって次の布地の芯地を取付ける部位を露
出させるという一連の手作業が繰り返される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この一連の作業には、
芯地の山から1枚の芯地を取り分ける点、取り分けた芯
地を布地の所定の位置に合わせる点、芯地が着いた布地
を1枚だけ取り分けて捲くる点、等で熟練を要する。
【0004】又、この作業に伴って繊維屑などの粉塵が
発生するので、作業環境が呼吸器系疾患を誘発し易い雰
囲気であることも問題である。
【0005】しかも、この作業に対しての賃金コストが
非常に低く押さえられており、このような世情のもとで
は、作業能力の優れた若年労働力を得ることは著しく困
難であり、従業者の高齢化に伴って後継者を確保するこ
とも次第に困難になってきている。
【0006】本発明は、これらの事情に加えて、作業効
率を高めて一層コストダウンを図るという目的から、縫
製業の種々の作業の機械化を要請する声は日ごとに高ま
っているが、解決すべき問題が多いために機械化は遅々
として進んでいないのが実情である。
【0007】ところで、芯地の山から芯地を1枚ずつ取
り分ける作業や、芯地が着いた布地を1枚だけ取り分け
て捲くり返す作業を機械化する上では、芯地やこれを着
けた布地を1枚ずつ取り分けるために、積み重ねられた
枚葉状の物を上から1枚ずつ採取する公知の方法を利用
することが考えられるが、その場合には次のような問題
がある。
【0008】具体的には、例えば鉄板やガラス板を1枚
ずつ取り分ける場合などに利用されている真空吸着力を
利用する方法は、通気性を有する布片には用いることは
できない。又、例えば市販されている電子写真式複写機
(コピー機)やプリンターの給紙手段のように、回転ロ
ーラを積み重ねた枚葉状の物の上面に接触させて枚葉状
の物を摩擦力を利用して上から1枚ずつ取り出す方法も
あるが、この方法を腰の弱い布片の取り分けに適用する
と、搬送経路における布片の褶曲による詰まりが生じ易
い上、布片は互いに引っ掛かりやすいものが多いので、
2枚以上の布片が同時に、あるいは少しずれながら送ら
れる重送が発生し易いという問題がある。
【0009】このように、積み重ねられた枚葉状の物を
上から1枚ずつ採取する従来方法を布片を1枚ずつ取り
分けて搬送するという作業に適用する場合にはそれぞれ
問題があるので、従来、芯地や裁断された生地を1枚ず
つ取り分けるという作業は手作業に頼っているのが実情
である。
【0010】本発明は、このような技術的課題を解決す
るために完成されたものであって、下面に1面又は複数
面の粘着面を有するヘッドと、このヘッドをそれぞれ布
片が配置される所定の複数位置の上側間で移動可能に支
持する支持手段とを備えることにより、例えば上下に積
み重ねられた芯地を1枚ずつ採取して、予め所定の形状
及び寸法に裁断された布地に重ねたり、上下に積み重ね
られた裏地を1枚ずつ採取して、表地に重ねたりする布
地重合作業を自動的に処理できる布地重合装置と、例え
ば芯地取付作業で芯地を取付けた布片を捲くる作業を自
動的に処理できる布地捲くり装置と、芯地取り付け作業
を自動的に処理できる芯地取付装置とを提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る布地重合装
置は、前記目的を達成するために、下面に1面又は複数
面の粘着面を有するヘッドと、このヘッドをそれぞれ布
片が配置される所定の複数位置、例えば所定の2位置の
上側間で移動可能に支持する支持手段とを備える、とい
う技術的手段を採用したものである。
【0012】例えば上下に第1の布片、例えば芯地が積
み重ねられる前記2位置の一方(以下、準備位置とい
う。)において、前記ヘッドの下面を上下に積み重ねら
れた布片(芯地)の上に押し付けると、積み重ねられた
布片(芯地)のうち1番上の布片がヘッドの粘着面に粘
着する。この後、ヘッドを持ち上げれば1番上の布片
(芯地)のみがヘッドに採取される。
【0013】更にこの後、ヘッドを前記2位置の他方
(以下、第1位置という。)に移動させると、この第1
位置に配置された他の布片の上にヘッドに採取した布片
を重ねることができる。
【0014】本発明の布地重合装置について更に詳細に
説明すれば、以下の通りである。本発明の布地重合装置
のヘッドの下面に設けられる粘着面は1面であっても、
2面以上の複数面であってもよいが、粘着された布片の
ヘッドに対する方向性を確保するために、1面の粘着面
を設ける場合には粘着面の面積を広くとることが好まし
く、複数面の粘着面を設ける場合には各粘着面の間に大
きく距離を置くことが好ましい。なお、複数面の粘着面
を設ける場合には、これらを1列に並べて配置しても、
2列以上の複数列に並べて配置してもよい。
【0015】本発明の粘着面は、これを適当な圧力で布
片に押し付けることにより布片を粘着できる程度の粘着
力を備えておればよく、このためには、一般的に知られ
ている粘着剤の層が形成されていれば良いのである。
【0016】このように粘着剤層をヘッドの下面に形成
する具体的な方法としては、市販されている粘着パッ
ド、粘着テープなどをその粘着面を下にしてヘッドの下
面に支持させる方法や、ヘッド内に粘着剤液を貯留する
タンクと、このタンクからヘッドの下面に粘着剤液を徐
々に滲出させる多孔質体とを備え、前記タンクから多孔
質体によりヘッド下面に粘着剤液(糊)を徐々に滲出さ
せる方法、ヘッド外に粘着剤液を貯留するタンクを設
け、このタンク内の粘着剤液にヘッドの下面を接触ない
し浸漬して粘着剤液を塗着させる方法、ヘッドの下面に
粘着剤を刷毛、ローラなどによって塗着する方法などを
挙げることができる。
【0017】ところで、この粘着剤層をヘッドの下面に
形成する方法を選択する上では、粘着剤層には布片の粘
着の際に布片に付着していた塵埃、繊維屑等が付着する
ので、布片の採取を繰り返すことにより、その粘着力が
しだいに低下し、積み重ねられた布片のうちの1番上の
ものを取り分けることができなくなるということが考慮
されるべきである。
【0018】実際に布片の採取を何回繰り返すと要求さ
れる粘着力以下になるかは、粘着される布片の種類、裁
断までの取扱いの経緯などによって異なるので、経験的
に求められる。例えば、一般にズボンの前や帯に使用さ
れている芯地の場合には、8〜15回の布片の採取を繰
り返すことにより積み重ねられた布片のうちの1番上の
ものを取り分けることが困難になる。
【0019】そこで、本発明においては、例えば所定の
回数(例えば8〜15回)の布片の採取が繰り返される
ごとに粘着面の粘着剤を全面的にあるいは部分的に更新
したり、1回の布片の採取ごとに粘着面を全面的にある
いは部分的に更新したりすることが望ましい。
【0020】粘着面の粘着剤を全面的に更新する方法と
しては、例えば、ヘッドの下面に粘着パッドを上下に層
状に積層しておき、その粘着パッドを1枚ずつ剥離する
方法、ロール状の粘着テープをヘッドの下面に巻回し、
下面に露出する長さずつ送る方法、所定量の粘着剤液を
ヘッドに内蔵したタンクから多孔質体を経てヘッドの下
面全体に圧送する方法、ヘッドの下面全体に粘着剤を重
ね塗りする方法などがある。又、粘着面の粘着剤を部分
的に更新する方法としては、例えば、ロール状の粘着テ
ープをヘッドの下面に巻回し、1回に下面に露出する長
さよりも短い長さずつ送る方法がある。
【0021】これらの方法の中では、メンテナンスの簡
易化、メンテナンスサイクルの長期化という観点から、
ロール状の粘着テープをヘッドの下面に巻回し、所定量
ずつ送ることにより、所定の回数の布片の採取が繰り返
されるごとに粘着面の粘着剤を全面的に更新する方法、
あるいは、1回の布片の採取ごとに粘着面を部分的に更
新する方法を採用することが望ましい。
【0022】この方法を実施するための具体的な手段の
構成の一例としては、前記ヘッドが、ヘッド本体とこれ
に着脱される1巻又は複数巻の粘着テープロールと、こ
の1巻又はこれら複数巻の粘着テーブロールを個別に支
持する1個又は複数個のロール支持部と、粘着テープロ
ールから繰り出された粘着テープを個別に巻き取る1個
又は複数個の巻取りリールと、粘着テープロールから繰
り出された粘着テープを個別にヘッドの下面を経て巻取
りリールに案内するテープガイドとを備える、という構
成を挙げることができる。
【0023】すなわち、このように構成すれば、ヘッド
本体に粘着テープロールを装填し、そのロールから繰り
出された粘着テープをテープガイドによってヘッド本体
の下面に導き、布片に押し付けて布片に粘着させること
ができる。そして、布片を採取することにより粘着テー
プが汚れると、巻取りリールに巻き取ることにより粘着
面を全面的に又は部分的に更新することができ、更に、
使用済みの粘着テープを巻取りリールにロール状に巻取
り、巻き取られたロール状の使用済粘着テープを巻取り
リールから取り外して廃棄することができる。
【0024】この構成において、粘着テープロールの数
はヘッドの下面に形成する粘着面の数に対応して決定さ
れ、粘着面の数及びその配置は粘着する布片の寸法、形
状に対応して適宜決定される。もちろん、巻取りリール
及びテープガイドの数はそれぞれ粘着テープの数に1:
1に対応させる。
【0025】又、この構成において、粘着テープを新し
いロールから巻取りリールに巻き取る方法としては、手
で巻取りリール及びこれに巻き付けられた使用済みの粘
着テープを回転させるという方法を採用してもよい。
【0026】しかし、この構成においては、省人化ない
し省力化を図るために、前記粘着テープを連続して又は
間欠的に巻取りリールに自動的に巻き取るテープ送り機
構を備えることが好ましい。
【0027】このテープ送り機構の一例としては、例え
ば巻取りリールを駆動するモータと、このモータに電力
を供給する乾電池、商用電源などの電源と、電源からモ
ータへの電力の供給を制御する制御手段とを設ける、と
いう構成を挙げることができ、この制御手段には、電力
の供給を単純にオンオフするスイッチ、電力の供給を周
期的にオンオフするタイマースイッチなどが設けられ
る。
【0028】しかし、このような電動式のテープ送り機
構は、商用電源への配線処理、電源としての電池の交換
などによりメンテナンスが煩瑣になること、粘着テープ
の送りに特別の電力の消費を伴い、省エネルギーないし
省資源を図る上で不利になること等の問題を伴う。
【0029】ここで、電動機の代わりに油圧モータやエ
アモータ(ニューマチックモータ)を用いることも考え
られるが、複雑な油圧配管あるいは空気配管が必要にな
り、構成が複雑になること、油圧モータやエアモータを
駆動するために特別のエネルギーを消費することにな
り、省エネルギーないし省資源を図る上で不利になるこ
と等の問題を伴う。
【0030】そこで、更に、本発明によれば布片のヘッ
ドへの粘着に際してヘッドを昇降させる必要があること
を考慮に入れて、このヘッドの昇降運動を機械的に巻取
リールの回転運動に変換する機械機構からなるテープ送
り機構を設け、電動式、油圧駆動式、あるいは空気駆動
式のテープ送り機構に伴う種々の問題を解消するととも
に、使用済み粘着テープの巻取りに特別のエネルギーを
費やす必要をなくし、省エネルギー化ないし省資源化を
図ることが望ましい。
【0031】この機械機構からなるテープ送り機構の一
例としては、前記粘着テープロールをヘッドに回転可能
に支持させ、前記ヘッドを昇降可能に支持するフレーム
と、前記ヘッドのフレームに対する昇降運動を巻取りリ
ールの一方向への回転運動に変換する運動変換機構とを
備えるテープ送り機構を挙げることができる。
【0032】この運動変換機構としては、爪・爪車機構
(ラチェット・ラチェット車機構)、ラック・ビニオン
機構、スライダ・クランク機構などが代表的であるが、
この他にも、ワイヤーなどの紐体、タイミングベルト、
Vベルト、平ベルトなどのベルト、及びチェーンを含む
条体と、この条体が巻掛けられるプーリ、ローラ、スプ
ロケットなどの回転可能に設けられた輪体(転輪)など
とを備える運動変換機構を採用することもできる。
【0033】前記爪・爪車機構には逆転防止機能を兼備
するものが多く、この逆転防止機能を兼備する爪・爪車
機構を用いる場合には運動変換機構の他に特別に逆転防
止機構を設ける必要はない。
【0034】この爪・爪車機構を用いる運動変換機構
は、フレームに支持された爪と、ヘッド本体に回転可能
に支持させた爪車とで構成され、巻取りリールの逆転に
よる粘着テープの弛みを防止するために、フレームに対
してヘッド本体が上昇する時、又は、下降する時のいず
れか一方の時(順行時)に爪が爪車の歯に係合して爪車
を回転させ、フレームに対してヘッド本体がその逆方向
に移動する時(逆行時)には爪が遊んで爪車を逆回転さ
せないように構成することが好ましい。
【0035】この場合、逆行時に爪車が爪の下降又は上
昇に連れ回って逆回転することを確実に防止するため
に、ヘッド本体の逆行時に爪を爪歯車から離脱する位置
に移動させる爪退避機構を設けたり、爪車ないしこれに
連動させた巻取りリールの逆転を防止する逆転防止機構
を設けたり、爪退避機構と逆転防止機構との両方を設け
たりしてもよい。
【0036】この逆転防止機構としては、例えば、玉ラ
チェットを含む爪・爪車機構からなるワンウェークラッ
チを用いればよく、又、この逆転防止機構は、爪車とヘ
ッド本体との間にわたっで設けても、爪車に連動させた
巻取りリールとヘッド本体との間に設けても、爪車とヘ
ッド本体との間及び爪車に連動させた巻取りリールとヘ
ッド本体との間にそれぞれ設けてもよい。
【0037】前記ラック・ピニオン機構は、フレームに
支持され、上下に歯が並ぶラックと、フレームに横軸回
りに回転可能に支持させたピニオンとを備えるが、これ
に加えて、巻取りリールの逆回転を防止するために、逆
行時にラックをピニオンから離脱されるラック退避機構
を設けたり、このラック退避機構とともに、ピニオンの
逆回転から巻取りリールを遮断するワンウェークラッチ
を設けたり、ラック退避機構を設けずに、ピニオンの逆
回転から巻取りリールを遮断するワンウェークラッチを
設けたりすることができる。
【0038】もちろん、このラック・ピニオン機構から
なる運動変換機構を用いる場合に、巻取りリールの逆回
転を確実に防止するために、上述の構成に加えて、ピニ
オンの逆回転を防止する逆転防止機構を設けることは自
由であり、この逆転防止機構としては、例えば、玉ラチ
ェットを含む爪・爪車機構からなるワンウェークラッチ
を用いればよい。
【0039】更に、前記スライダ・クランク機構は、例
えば、フレームに支持させたスライダ又はフレームに兼
用されるスライダと、ヘッド本体に回転可能に支持させ
たクランク軸と、このクランク軸のクランクアームの先
端と前記スライダとを連結するコンロッドとで構成され
る。
【0040】このスライダ・クランク機構は、停止時の
クランクアームの角度を適宜選定することにより逆転防
止機能を与えることができ、この場合にも運動変換機構
の他に特別に逆転防止機構を設ける必要はない。
【0041】このようにクランクアームを逆転防止機能
を発揮できる角度で停止させるためには、位置決め手段
(デタント手段)を用いればよく、この位置決め手段と
しては、例えば、ヘッド本体又はクランクの何れか一方
にその他方に向かって進退可能に支持させたボールと、
ヘッド本体又はクランクの前記他方に形成され、前記ボ
ールが嵌脱される凹部と、ボールを凹部に向かって進出
付勢するスプリングとからなるボールストップをその例
として挙げることができる。
【0042】逆転防止機能がないスライダ・クランク機
構を用いる運動変換機構の場合に巻取りリールが逆回転
することを防止するためには、あるいは、逆転防止機能
があるスライダ・クランク機構を用いても確実にクラン
クないし巻取りリールの逆転を防止するためには、クラ
ンクの逆回転を防止する逆転防止機構がクランクとヘッ
ド本体との間に設けられ、この逆転防止機構としては、
例えば、玉ラチェットを含む爪・爪車機構からなるワン
ウェークラッチが用いられる。
【0043】もちろん、このスライダ・クランク機構を
用いる運動変換機構の場合に、クランクの逆転防止機能
の有無に関係なく巻取りリールの逆回転を確実に防止す
るために、巻取りリールとヘッド本体とにわたって巻取
りリールを逆回転を防止する逆回転防止機構を設けるこ
とは自由であり、この逆回転防止機構としては、例え
ば、玉ラチェットを含む爪・爪車機構からなるワンウェ
ークラッチを用いればよい。
【0044】なお、これらのテープ送り機構において
は、未使用の粘着テープロールがヘッド本体に回転可能
に支持されるが、この粘着テープロールを巻取りリール
に連動させて回転させる連動機構を設けることができ
る。この場合には、粘着テープロールからの粘着テープ
の繰り出し量あるいは巻取りリールへの粘着テープの巻
取り量によって繰り出しあるいは巻取りの初期には巻取
り量よりも繰り出し量が多くなり粘着テープに弛みが生
じること、繰り出しあるいは巻取りの終期には繰り出し
量よりも巻取り量が多くなり粘着テープに過大な張力が
生じることが問題になる。
【0045】そこで、この場合には、繰り出しあるいは
巻取りの初期の粘着テープの弛みを防止するために粘着
テープロールから巻取りリールまでの粘着テープの経路
長さを延ばすことにより粘着テープに適当な張力を発生
させる緊張装置を設けることが推奨され、又、繰り出し
あるいは巻取りの終期に過大な張力によって粘着テープ
が切断されることを防止するために、粘着テープロール
の繰り出し方向への回転を自由にするワンウェークラッ
チを前記連動機構に介在させることが望ましい。
【0046】又、粘着テープロールをヘッド本体に回転
自在に支持させることも可能であり、この場合には、粘
着テープが過剰繰り出しされて弛むことが問題となる。
【0047】そこで、この場合には、粘着テープロール
から巻取りリールまでの粘着テープの経路長さを延ばす
ことにより粘着テープに適当な張力を発生させる緊張装
置を設けたり、粘着テープロールの回転を抑制するブレ
ーキ手段を設けたりすることが望ましい。
【0048】ところで、機械機構からなるテープ送り機
構を設ける場合には、上述したようにヘッドを昇降可能
に支持するフレームが設けられる。このヘッドのフレー
ムに対する昇降は作業者の手操作に頼ってもよいが、省
人化ないし省力化を図るために、ヘッドをフレームに対
して昇降させる昇降駆動装置を設けることが望ましい。
【0049】この昇降駆動装置としては、エアシリン
ダ、油圧シリンダ、電動シリンダなどのシリンダやソレ
ノイドなどの直線駆動装置を採用することができるのは
もちろんであるが、例えば、フレームに支持させたエア
モータ、油圧モータ、電動モータなどの回転駆動装置
と、この回転駆動装置の回転出力をヘッドの昇降運動に
変換する運動変換機構とを備えるものを採用してもよ
い。
【0050】この運動変換機構としては、回転運動を直
線運動に変換できる機構であればよく、例えば、前記回
転駆動装置に連動させた歯車と、ヘッドに連結され、前
記歯車に噛み合うラック歯列とで構成されるラック・ビ
ニオン機構、前記回転駆動手に連動させたクランクと、
ヘッドに連結され、又はヘッドに兼用されるスライダ
と、前記クランクのクランクアームにスライダを連結す
るコンロッドとで構成されるスライダ・クランク機構、
前記回転駆動装置に連動させたカム機構、直線駆動装置
に連動させたスクリューとこれに螺合されるナットとで
構成されるスクリュー・ナット機構などをその例として
挙げることができる。
【0051】又、この運動変換機構としては、例えばプ
ーリ、スプロケットなどの回転可能に設けられた1対の
輪体(転輪)と、これら輪体にわたって巻掛けられたワ
イヤーなどの紐体、タイミングベルト、Vベルト、平ベ
ルトなどの帯体、チェーン等を含む条体とで構成される
もの、1個の輪体と、これにU字状ないしJ字状、ある
いは、逆U字状ないし逆J字状に巻掛けられた条体とで
構成されるものなどを用いることも可能である。
【0052】なお、粘着面を更新するその他の構成とし
ては、ヘッド本体に1対のリールと、これらリールにわ
たって巻掛けられた無端状の粘着テープと、この粘着テ
ープの回動経路を形成するテープガイドと、この粘着テ
ープの回動経路上で粘着テープの粘着面を浄化する浄化
手段とを設け、粘着テープの汚れを浄化手段で浄化する
ことにより粘着テープの粘着剤層の各部分を繰り返して
利用できるようにするものを挙げることができる。
【0053】ところで、この布地重合装置によれば、上
述したように、準備位置に配置された布片の上にヘッド
の下面を押し付けると、その布片がヘッドの粘着面に粘
着し、この後、ヘッドを持ち上げて準備位置から第1位
置に移動させると準備位置で採取した布片をこの第1位
置に配置した別の布片の上に重ねることができる。
【0054】前記ヘッドを準備位置から第1位置まで移
動可能に支持する支持手段は、ヘッドを準備位置から第
1位置に移動可能に支持するように構成してあればよ
く、準備位置と第1位置との間でヘッドを平行移動させ
るように構成してもよく、又、ヘッドを旋回移動させる
ように構成してもよく、若しくは、ヘッドに平行移動と
旋回移動とを組み合わさせた移動をさせるようにしても
よい。
【0055】ここで、ヘッドを平行移動させるために
は、前記支持手段が、所定の複数位置間で前記ヘッドを
摺動可能に支持するガイド軸を備えればよい。
【0056】又、ヘッドを旋回移動させるためには、前
記支持手段が、基端部と先端部とを有し、この基端部を
中心にして旋回可能に設けられ、前記先端部に前記ヘッ
ドを支持するアームを備えたり、ヘッドを摺動可能に支
持する湾曲したガイド軸を備えたりすればよい。
【0057】更に、4リンク機構を用いてヘッドを支持
することによりヘッドを平行移動させたり、旋回移動さ
せたりすることも可能である。
【0058】加えて、ヘッドに平行移動と旋回移動とを
組み合わせた移動をさせるためには、前記支持手段が、
例えば、基端部と先端部とを有し、この基端部を中心に
して旋回可能に設けられ、前記先端部に前記ヘッドを支
持するアームと、このアームの基端部を摺動可能に支持
するガイド軸とを備えたり、直線部と湾曲線部とを連続
させたガイド軸を備えたりすればよい。
【0059】ヘッドの移動は、往復共、あるいは、往行
と復行とのいずれか一方を手動操作で行うようにするこ
とが可能である。例えばスプリングなどを備える一方向
駆動装置を設けて往行又は復行が手動操作され、その反
対の復行又は往行が自動操作されるようにすることが可
能である。
【0060】しかし、本発明の布地重合装置において
は、省力化ないし省人化を図るために、前記ヘッドを前
記所定の複数位置間で往復させるヘッド駆動手段が設け
られることが好ましい。
【0061】このヘッド駆動手段としては、前記ヘッド
を往行又は復行付勢するスプリングを外装又は内装した
単動型シリンダを備えるもの、互いに駆動方向が異なる
対をなす単動型シリンダを備えるもの、複動型シリンダ
を備えるもの、リニアロータリ、スライドベアなどと呼
ばれ、シリンダの側面を摺動する出力ヘッドを有する複
動型又はスプリングを内装した単動型シリンダを備える
もの、リニアモータを備えるもの、ラック・ピニオン機
構を備えるもの、スライダ・クランク機構を備えるも
の、スクリュー・ナット機構を備えるものなどをその例
として挙げることができる。
【0062】前記ヘッドを往行又は復行付勢するスプリ
ングを外装又は内装した単動型シリンダを備えるヘッド
駆動手段、互いに駆動方向が異なる対をなす単動型シリ
ンダを備えるヘッド駆動手段、複動型シリンダを備える
ヘッド駆動手段、リニアロータリあるいはスライドベア
を備えるヘッド駆動手段においては、シリンダを前記支
持手段に支持させ、ピストンロッド又は出力ヘッドを前
記ヘッドに連結したものと、シリンダを前記ヘッドに支
持させ、ピストンロッド又は出力ヘッドを前記支持手段
に連結したものがある。
【0063】前記リニアモータを備えるヘッド駆動手段
には、リアクションレールを前記支持手段に支持させ、
固定子を前記ヘッドに支持させるものと、逆に、リアク
ションレールを前記ヘッドに支持させ、固定子を前記支
持手段に支持させるものとがある。
【0064】前記ラック・ピニオン機構を備えるヘッド
駆動手段には、ラックを前記支持手段に支持させ、ピニ
オンを前記ヘッドに支持させると共にこのピニオンを駆
動する電動モータ、油圧モータ、エアモータ(ニューマ
チックモータ)などのモータを前記ヘッドに搭載したも
のと、ラックを前記ヘッドに支持させ、ピニオンを前記
支持手段に支持させると共にこのピニオンを駆動するモ
ータを前記支持手段に搭載したものとがある。
【0065】なお、ラックには歯列を有するラックギヤ
と、チェーンなどのピン列を有するピンラックとが含ま
れる。
【0066】前記スライダ・クランク機構を備えるヘッ
ド駆動手段としては、クランクアームとこれを駆動する
電動モータ、油圧モータ、エアモータ(ニューマチック
モータ)などのモータを前記支持手段に支持させ、コン
ロッドで前記クランクアームと前記ヘッドとを連結した
ものと、クランクアームを前記支持手段に支持させ、こ
のクランクアームと前記ヘッドに支持させた油圧、エア
あるいは電動のシリンダとをコンロッドで連結したもの
と、クランクアームとこれを駆動するモータを前記ヘッ
ドに支持させ、このクランクアームと前記支持手段とを
コンロッドで連結したものと、クランクアームを前記ヘ
ッドに支持させ、このクランクアームと前記支持手段に
支持させた油圧、エアあるいは電動のシリンダとをコン
ロッドで連結したものとがある。
【0067】前記スクリュー・ナット機構を備えるヘッ
ド駆動手段としては、スクリュー軸とこれを駆動する電
動モータ、油圧モータ、エアモータ(ニューマチックモ
ータ)などのモータを前記支持手段に支持させ、ナット
を前記ヘッドに固定したものと、スクリュー軸を前記支
持手段に固定し、ナットとこれを駆動するモータとを前
記ヘッドに支持させたものと、スクリュー軸とこれを駆
動するモータとを前記ヘッドに支持させ、ナットを前記
支持手段に固定したものと、スクリュー軸を前記ヘッド
に固定し、ナットとこれを駆動するモータとを前記支持
枠に支持させたものとがある。
【0068】又、このヘッド駆動装置としては、この他
に、例えばそれぞれ回転可能に前記支持手段の両端部に
支持させた対をなすプーリ、ローラ、スプロケットなど
の輪体(転輪)と、これら輪体に巻掛けられるとともに
1点で前記ヘッドに連結されるワイヤーなどの紐体、タ
イミングベルト、Vベルト、平ベルトなどの帯体及びチ
ェーンを含む条体と、少なくとも一方の前記輪体を駆動
する油圧モータ、エアモータ(ニューマチックモー
タ)、電動モータなどのモータとを備えるものを採用す
ることもできる。
【0069】ところで、芯地を予め裁断された別の布片
の上に置く作業の中には、複数の芯地を予め裁断された
別の布片の異なる位置に置く場合がある。例えばズボン
の帯の場合には、ゴム帯などの伸縮性を有する帯体を間
に挟んでその両側に芯地を置くことがある。
【0070】このような場合には、前記ヘッド駆動手段
がヘッドを前記2位置、即ち、準備位置と準備位置から
最も離れた第1位置との間の任意の1又は複数の停止位
置で停止させるように構成し、準備位置に積み重ねられ
た布片(芯地)をヘッドで上から1枚ずつ採取し、予め
任意に定められた順に選択される停止位置あるいは第2
位置に移動させてから剥離するという手順を繰り返えせ
ばよい。
【0071】このようにヘッドを準備位置と、第1位置
と、両位置の間の停止位置とで停止させるためには、シ
リンダを備えるヘッド駆動装置において、複数のシリン
ダを直列に連結し、各シリンダを順次伸長させ、あるい
は短縮させるという方法を採用することができる。しか
し、この場合には、ヘッドが停止する位置が固定される
ので、停止位置の設定に融通性がなく、又、構成が複雑
になるなどの問題を伴う。
【0072】そこで、シリンダを備えるヘッド駆動装置
においては、シリンダにピストンの位置を検出する1つ
又は複数のセンサを付設し、センサがピストンを検出し
た時にシリンダの伸長又は短縮を一定時間にわたって停
止させるという方法を採用し、前記センサの付設位置を
変更することにより、前記ヘッドの停止位置を変更でき
るようにすることが推奨される。又、この場合、ピスト
ンの位置を検出するセンサの代わりにヘッドの位置を検
出する1つ又は複数のセンサを設け、センサがヘッドを
検出した時にシリンダの伸長又は短縮を一定時間にわた
って停止させるという方法を採用してもよい。
【0073】リニアモータを含むモータを備えるヘッド
駆動装置においては、ヘッドの位置を検出する1つ又は
複数のセンサを設け、センサがヘッドを検出した時にシ
リンダの伸長又は短縮を一定時間にわたって停止させる
という方法を採用できる他、シーケンサーや電子制御プ
ログラムによってモータの運転停止を制御し、これによ
りヘッドの停止位置及び停止時間を制御する方法を採用
することができ、この方法によれば簡単にヘッドの停止
位置及び停止時間を変更することができる。
【0074】本発明において、採取した布片を第1位置
あるいは準備位置と第1位置との中間の停止位置で他の
布片の上に置くという操作は、採取する布片をその山か
ら採取するという操作の逆操作をすればよい。従って、
この操作はその操作の方向が上下逆になることを除けば
布片の採取操作と同様であり、その詳細な説明は、上述
した布片を採取する操作を参照すれば自ずと理解される
ので、ここでは省略することにする。
【0075】採取した布片は、第1位置あるいは準備位
置と第1位置との中間の停止位置で他の布片の上に置い
た後、ヘッドの粘着面から剥離して他の布片の上に残す
必要がある。この採取した布片をヘッドの粘着面から剥
離するという操作は、例えば布片を手で押さえてヘッド
を持ち上げるという操作によって遂行することができ
る。
【0076】しかしながら、本発明においては、省人化
ないし省力化を図るために、この布片の粘着面からの剥
離操作を自動化することが好ましく、このために、粘着
面に粘着した布片を剥離する剥離装置を設けることが推
奨されるのである。
【0077】この剥離装置は、例えば、ヘッドの下面の
高さを含む上下の所定の範囲にわたって下端が昇降でき
るように設けられた剥離具と、この剥離具を昇降させる
剥離具昇降手段とを備え、布片を準備位置でヘッドに採
取する前に剥離具昇降手段で剥離具をヘッドの下面以上
の高い位置に位置させ、ヘッド及びこれに採取された布
片を第1位置に移動させた後、剥離具昇降手段で剥離具
をその下端がヘッドの下面よりも低くなる位置まで下げ
ることにより、剥離具で布片を押し下げてヘッドの下面
から剥離するように構成すればよい。
【0078】この剥離具昇降手段としては、例えば剥離
具を所定のストロークにわたって上昇又は下降駆動する
ソレノイドとこれに対向して剥離具を下降付勢又は上昇
付勢するスプリングとを備えるもの、剥離具を所定のス
トロークにわたって上昇又は下降駆動する単動型油圧シ
リンダとこれに対向して剥離具を下降付勢又は上昇付勢
するスプリングとを備えるもの、剥離具を所定のストロ
ークにわたって上昇又は下降駆動する単動型エアシリン
ダ、とこれに対向して剥離具を下降付勢又は上昇付勢す
るスプリングとを備えるもの、剥離具を所定のストロー
クにわたって昇降させる複動型油圧シリンダを備えるも
の、剥離具を所定のストロークにわたって昇降させる複
動型エアシリンダを備えるもの、剥離具を所定のストロ
ークにわたって昇降させる電動シリンダをそなえるもの
などをその例として挙げることができる。
【0079】又、この剥離具昇降手段には、布片の採取
の妨げとならないように、又、移動中にヘッドから布片
が剥離されないようにするために、布片を準備位置でヘ
ッドに採取する前にヘッドの下面以上の高い位置に上昇
させてから、第1位置で布片を剥離するまでの間にわた
って剥離具を高い退避位置に保持する保持手段を設け
て、布片を準備位置でヘッドに採取した後第1位置で布
片を剥離するまで剥離具を高い退避位置に確実に保持す
ることが好ましい。
【0080】この保持手段の保持作用は、ソレノイド、
油圧シリンダ、エアシリンダあるいは電動シリンダなど
の剥離駆動手段を備える剥離具昇降手段においては、こ
の剥離駆動手段を停止させくことにより得ることがで
き、又、この剥離駆動手段を作動あるいは逆作動させる
ことにより解除することができる。
【0081】更に、この他に剥離具昇降手段としては、
剥離具を下降付勢するスプリングを設け、採取時に採取
する布片でこのスプリングに抗して剥離具を退避位置に
ヘッドに対して押し上げるように構成すると共に、布片
で退避位置に押し上げられた剥離具をこの退避位置に保
持する保持手段と、前記第1位置でこの保持手段の位置
保持作用を解除する解除手段とを設ける構成を採用する
ことも可能である。
【0082】この保持手段としては、例えばボールスト
ッパなどの位置決め手段(デタント手段)を用いればよ
く、解除手段としては、保持手段により退避位置に保持
された剥離具を上昇又は下降させるソレノイド、シリン
ダなどを用いればよい。
【0083】ところで、この布地重合装置を用いる場
合、ヘッドに採取される布片を予め準備位置に供給して
おく必要がある。この布片の準備位置への供給は、予め
定められた形状及び寸法に裁断された布片をヘッドが採
取した後、第1位置あるいは第2位置に移動させて置い
てから準備位置に復帰するまでの間に次に採取する布片
を準備位置に置くという方法を取ることも可能である。
【0084】しかし、省人化ないし省力化を図る上で
は、準備位置に予め定められた形状及び寸法に裁断され
た布片を上下に積み重ねて置いておく方法を採用するこ
とが推奨される。又、ヘッドに採取される布地(芯地)
が帯状のものである場合には、省人化ないし省力化を図
ると共に、製造工程の工程数を削減してコストダウンを
図るために、布地をロール状に巻いた布地ロールを支持
する布地ロール支持部と、この布地ロール支持部に支持
された布地ロールから前記所定の複数位置の一方、即
ち、準備位置に布地を繰り出す布地繰り出し手段と、前
記所定の複数位置の一方(準備位置)に繰り出された布
地を所定の裁断位置で裁断する裁断手段とを備えること
が推奨される。
【0085】この裁断手段としては、回転刃を備えるロ
ータリカッタを用いることも可能であるが、確実に布片
を裁断をするためには、布片を下側から受け止める裁断
台と、布片の上方から裁断台の上面以下にわたって昇降
可能に設けられる押切刃と、この押切刃を駆動する押切
駆動装置とを備える押切型の裁断手段を設けることが推
奨される。
【0086】この場合、前記押切刃押切駆動装置とは、
特に限定されないが前記ヘッドに搭載することができ
る。即ち、前記ヘッドに昇降可能に支持された押切刃
と、この押切刃を駆動する押切駆動装置とを備える裁断
手段を用いることができる。
【0087】又、この場合には、裁断を正確に行うため
に、前記裁断手段が押切刃の両側で布地を挟持する布押
さえ装置を備えることが推奨される。
【0088】次に、本発明に係る布地捲くり装置は、前
記の目的を達成するために、下面に布地を粘着する1面
又は複数面の粘着1を有するヘッドと、このヘッドを前
記布上の第1位置とこの位置から所定の距離を隔てた第
2位置との2位置間で移動可能に支持する支持手段と、
前記第1位置で前記粘着面に粘着された布地を前記第2
位置で該粘着面から剥離する剥離手段とを備える、とい
う技術的手段を採用する。
【0089】これにより、布片の一側辺部上の第1位置
でヘッドの粘着面に布地を粘着させ、このヘッドに粘着
させた布地の部分を第2位置に移動し、第2位置で剥離
手段により布地をヘッドの粘着面から剥離することによ
り布地の全体又は一部を捲くることができる。
【0090】上述した布地重合装置のヘッドに採取され
る布地がこの布地捲くり装置の布地に対応し、上述した
布地重合装置の準備位置がこの布地捲くり装置の第1位
置に対応し、上述した布地重合装置の第1位置がこの布
地捲くり装置の第2位置に対応することを除けば、この
布地捲くり装置の前記ヘッドに関する詳細な説明は上述
した布地重合装置のヘッドの詳細な説明と重複するの
で、又、この布地捲くり装置の前記支持手段に関する詳
細な説明は上述した布地重合装置の支持手段の詳細な説
明と重複するので、更に、この布地捲くり装置の剥離手
段に関する詳細な説明は上述した布地重合装置の剥離手
段と重複するので、これらの詳細な説明は紙幅を節約す
るために省略する。
【0091】次に、本発明に係る芯地取付装置は、前記
の目的を達成するために、芯地を所定の準備位置から予
め所定の形状及び大きさに裁断された布地上の所定の第
1位置に芯地を移動させて、該芯地を布地の上に重ね合
わせる芯地重合装置と、重ね合わせられた芯地と布地と
を加熱して接着させる加熱装置、又は重ね合わせられた
芯地と布地とを加圧して接着させる加圧装置、若しくは
重ね合わせられた芯地と布地とを加熱加圧して接着させ
る加熱加圧装置と、接着された芯地及び布地の少なくと
も芯地が接着された部分を前記第1位置から所定の第2
位置に移動させる布地捲くり装置とを備える、という技
術的手段を採用する。
【0092】この芯地取付装置によれば、芯地重合装置
によって芯地が所定の準備位置から予め所定の形状及び
大きさに裁断された布地上の所定の第1位置に芯地を移
動させて重ね合わされ、この後、加熱装置、又は加圧装
置、若しくは加熱加圧装置によって芯地が布地に接着さ
れてから、布地捲くり装置により芯地を接着した布地が
第2位置に搬出される。
【0093】この芯地取付装置の芯地重合装置として
は、特に限定はされないが、上述した本発明の芯地重合
装置を用いればよい。従って、この芯地取付装置の芯地
重合装置の詳細な説明は、上述した本発明の芯地重合装
置のそれと重複するので、紙幅を節約するために省略す
る。
【0094】この芯地取付装置において、布地に重ね合
わせられた芯地を布地に接着するために用いる加熱装
置、又は加圧装置、若しくは加熱加圧装置は、使用され
る接着剤に特性に対応して選択すればよい。又、加熱装
置又は加熱加圧装置の熱源は電気抵抗、高周波などの電
気的熱源を用いても、高温蒸気を用いてもよい。化学反
応熱を利用するケミカルヒータを用いることも不可能で
はないが、実用化するためには所定の発熱温度の確保や
所定の発熱持続時間の確保、交換や廃棄物処理などの問
題が解決されなければならない。
【0095】これら、加熱装置、加圧装置、あるいは加
熱加圧装置としては公知の加熱装置、加圧装置、あるい
は加熱加圧装置を用いればよい。
【0096】この加熱装置、加圧装置、あるいは加熱加
圧装置は、前記第1位置で芯地及び布地に接近し、接触
し、若しくは押圧されるヘッダーが設けられるが、この
ヘッダーが芯地の準備位置から第1位置への移動と、芯
地を接着した布地の少なくとも一部の第1位置から第2
位置への搬出とを妨げないようにする必要がある。
【0097】このため、本発明においては、特に限定さ
れないが、例えば前記加熱装置、又は加圧装置、若しく
は加熱加圧装置のヘッダーを第1位置とこれから離れた
待機位置との間で移動可能に支持するヘッダー支持手段
が設けられる。
【0098】ヘッダー支持手段は、ヘッダーを第1位置
と待機位置との間で垂直、水平又は斜めに平行移動可能
に支持するものであっても、垂直、水平又は斜めに旋回
移動可能に支持するものであっても、垂直、水平又は斜
めの平行移動と垂直、水平又は斜めの旋回移動とを組み
合わせた移動経路に沿って移動可能に支持するものであ
ってもよい。
【0099】ヘッダーを第1位置と待機位置との間で平
行移動可能に支持する支持手段としては、ヘッダーを摺
動可能に支持するガイド軸を備えるものが代表的であ
り、又、ヘッダーを第1位置と待機位置との間で旋回移
動可能に支持する支持手段としては、基端部と先端部と
を有し、基端部を中心に垂直、水平又は斜めに旋回可能
に設けられ、先端部に前記ヘッダを支持するアームを備
えるもの、ヘッダーを摺動可能に支持する湾曲したガイ
ド軸を備えるものなどが代表的である。更に平行移動と
旋回移動とを組み合わせた移動ができるようにヘッダー
を支持する支持手段としては、基端部と先端部とを有
し、基端部を中心に垂直、水平又は斜めに旋回可能に設
けられ、先端部に前記ヘッダを支持するアームと、この
アームの基端部を摺動可能に支持するガイド軸とを備え
るもの、直線部と彎曲線部とを連続させたガイド軸を備
えるものなどが代表的である。
【0100】もちろん、ヘッダー支持手段を4リンク機
構で構成することも可能である。ヘッダーの移動は、手
動操作によってもよいが、省力化ないし省人化を図るた
めに、ヘッダーを第1位置と待機位置との間で往復させ
るヘッダー駆動手段を設けることが好ましい。
【0101】このヘッダー駆動手段としては、ヘッダー
を平行移動させるものと旋回移動させるものとがあり、
ヘッダーを平行移動させるものとしては、ヘッダーとヘ
ッダー支持手段とにわたって架着される電動式、油圧駆
動式あるいは空気駆動式のシリンダ、ソレノイド、リニ
アモータなどの直線駆動装置を備えるものが挙げられる
他、電動モータ、油圧モータ、エアモータ(ニューマチ
ックモータ)などのモータと、ラック・ピニオン機構、
スライダ・クランク機構、スクリュー・ナット機構、カ
ム機構など前記モータの回転運動をヘッダーの直線又は
曲線の往復運動に変換する運動変換機構とを備えるもの
を挙げることができる。
【0102】又、ヘッダーを平行移動させるヘッダー駆
動手段としては、対をなすプーリ、ローラ、スプロケッ
トなどの輪体と、これら輪体に巻掛けられ、一点で前記
ヘッダーに固定されるワイヤー、ロープ、チェーン、ベ
ルトなどの条体と、少なくとも一方の輪体を駆動するモ
ータとを備えるものを採用することも可能である。
【0103】ヘッダーを旋回移動させるヘッダー駆動手
段としては、電動モータ、油圧モータ、エアモータ(ニ
ューマチックモータ)などのモータを備えるものが挙げ
られる他、電動シリンダ、油圧シリンダ、エアシリンダ
などのシリンダ、ソレノイド、リニアモータなどの直線
駆動装置と、ラック・ピニオン機構、スライダ・クラン
ク機構、カム機構などのこの直線駆動装置の直線運動を
ヘッドの旋回運動に変換する運動変換機構とを備えるも
のを挙げることができる。
【0104】又、前記モータを備え、ヘッダーを旋回移
動させるヘッダー駆動手段としては、モータとヘッダー
を支持する回転可能なコラム、軸、輪体などとの間に歯
車伝動機構を介在させたものや、対をなすプーリ、ロー
ラ、スプロケットなどの輪体と、これら輪体に巻掛けら
れ、一点で前記ヘッダーに固定されるワイヤー、ロー
プ、チェーン、ベルトなどの条体とを介在させたものが
含まれる。
【0105】本発明の布地捲くり装置は、芯地が接着さ
れた布片を第1位置から第2位置まで移動させるように
構成してあればよく、例えば上述した本発明の布地重合
装置を利用したり、本発明の布地捲くり装置を用いれば
よく、これらの場合には、本発明の布地捲くり装置の詳
細な説明は、上述した本発明の布地重合装置のそれや本
発明の布地捲くり装置のそれと重複するので省略する。
【0106】
【作用】上述のように、本発明の布地重合装置は、下面
に1面又は複数面の粘着面を有するヘッドと、このヘッ
ドをそれぞれ布片が配置される所定の複数位置の上側間
で移動可能に支持する支持手段とを備えるので、前記所
定の複数位置のうちの一方(準備位置)で布片をヘッド
の粘着面に粘着させた後、その他方(第1位置)に移動
することにより、その他方の位置(第1位置)に配置さ
れた布片の上の所定の位置に前記一方の位置(準備位
置)に配置されていた布片を重ね合わせることができ
る、という作用が得られる。
【0107】又、本発明の布地捲くり装置は、下面に布
地を粘着する1面又は複数面の粘着面を有するヘッド
と、このヘッドを前記布地の一側辺部上の第1位置とこ
の位置から該布地の他側辺部方向に所定の距離を隔てた
第2位置との間で移動可能に支持する支持手段と、前記
第1位置で前記粘着面に粘着された布地を前記第2位置
で該粘着面から剥離する剥離手段とを備えるので、第1
位置で布辺の一側辺部を前記ヘッドの粘着面に粘着させ
た後、この布辺の一側辺部をヘッドと共にその他側辺部
方向に移動させて、第2位置でヘッドの粘着面から剥離
することにより、布辺の一部又は全部が捲くり返され、
あるいは捲くられる、という作用を得られる。
【0108】更に、本発明の芯地取付装置は、芯地を所
定の準備位置から予め所定の形状及び大きさに裁断され
た布地上の所定の第1位置に芯地を移動させて該布地の
上に前記芯地を重ね合わせる芯地重合装置と、重ね合わ
せられた芯地と布地とを加熱して接着させる加熱装置、
又は、重ね合わせられた芯地と布地とを加圧して接着さ
せる加圧装置、若しくは重ね合わせられた芯地と布地と
を加熱加圧して接着させる加熱加圧装置と、接着された
芯地及び布地の少なくとも芯地が接着された部分を前記
第1位置から所定の第2位置に移動させる布地捲くり装
置とを備えるので、前記準備位置で芯地をヘッドの粘着
面に粘着させた後、第1位置に移動することにより、第
1位置に配置された布片の所定の位置の上に芯地を重ね
合わせることができ、この後、第1位置で芯地と布地と
を加熱装置で加熱し、又は加圧装置で加圧し、若しくは
加熱加圧装置で加熱加圧することにより接着させること
ができ、更にこの後、布地捲くり装置によって芯地と布
地の少なくとも芯地が接着された部分とを前記第1位置
から所定の第2位置に移動させ、第1位置を次の芯地と
布地との接着に備えて空けることができる、という作用
が得られる。
【0109】又、本発明の芯地取付装置によれば、この
ようにして芯地と布地の少なくとも芯地が接着された部
分とを布地捲くり装置によって前記第1位置から所定の
第2位置に移動させ、第1位置を次の芯地と布地との接
着に備えて空けることができるので、例えば準備位置に
多数の芯地を、第1位置に多数の予め所定の形状及び大
きさに裁断された布地をそれぞれ上下に積み重ねて配置
しておけば、芯地重合装置によって準備位置の芯地を上
から1枚ずつ取り分けて第1位置の布地に重ね合わせ、
加熱装置、又は加圧装置、若しくは加熱加圧装置によっ
て芯地と布地とを接着させた後、布地捲くり装置により
芯地と布地の少なくとも一部分を捲くり返して次の布地
の芯地を取付ける部分を露出させるという手順を順に多
数回にわたって繰り返すことができる、という作用が得
られる。
【0110】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例に係る布地重合
装置(芯地重合装置)、布地捲くり装置、及び芯地取付
装置を図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0111】この実施例は、所定の複数位置、この場
合、所定の2位置に適用したもの、つまりズボンの帯に
芯地を取付ける芯地取付装置に本発明を適用したもので
あり、図1の正面図に示すように、準備位置Aに配置さ
れた帯状の芯地1の右端部を粘着して、第1位置Bに配
置された帯2の上に重ね合わせる芯地重合装置100
と、重ね合わせられた芯地1と帯2とを加熱加圧して接
着させる加熱加圧装置200と、接着された芯地1及び
帯2を所定の第2位置Cに搬出する搬出装置300とを
備えている。
【0112】図1及び図2の正面図に示すように、前記
芯地重合装置100は、ヘッド110と、このヘッド1
10を左右方向に摺動可能に支持する支持手段400と
を備え、前記ヘッド110の下面には1面の粘着面11
1が形成されている。
【0113】後述するように、このヘッド110の粘着
面111を準備位置Aに配置された芯地1の右端部上に
下ろして粘着面111をその芯地1の右端部の上面に押
し付けることにより芯地1の右端部を粘着面111に粘
着させる。
【0114】この後、粘着面111を上昇させて芯地1
の一端部を準備位置Aから持ち上げてから、ヘッド11
0を準備位置A上からその右方に隣接して設定された第
1位置B上の所定の位置に移動させ、この後、粘着面1
11と共に芯地1を帯2の上に下ろして芯地1を帯2の
上に重ねる。
【0115】図2に示すように、前記芯地重合装置10
0には後述する剥離手段120が設けられ、芯地1を帯
2の上に重ねた後、この剥離手段120の剥離具121
で芯地1を帯2の上に押さえ付けながらヘッド110の
粘着面111を上昇させることにより、芯地1が帯2の
上に重ねられたまま、芯地1を粘着面111から剥離さ
れる。
【0116】芯地1を粘着面111から剥離した後、前
記ヘッド110は第1位置B上から準備位置A上に復帰
し、次の芯地1の採取に備える。
【0117】図1に示すように、前記加熱加圧装置20
0は、下面に蒸気噴出口を有し、第1位置Bで帯2の上
側に重ね合わされた芯地1に押圧される作用位置と、前
記ヘッド110よりも高い位置との間で昇降するヘッダ
ー210と、このヘッダー210を昇降可能に支持する
ヘッダー支持手段220と、ヘッダー210を昇降させ
る、例えば油圧シリンダ、エアシリンダ、電動シリンダ
などのシリンダからなるヘッダー駆動手段230と、図
示しない加熱蒸気発生源と、前記ヘッダー210に加熱
蒸気発生源から加熱水蒸気を供給する蒸気回路240と
を備える。
【0118】このヘッダー210は、予め前記ヘッド1
10よりも高い位置に設定された待機位置Dに待機させ
てあり、前記ヘッド110により芯地1が第1位置に搬
入されて帯2の上に重ね合わされてから前記ヘッド11
0が第1位置Bから離れると、待機位置Dから第1位置
Bに下降させ、所定時間にわたって所定の圧力で芯地1
及び帯2を押圧して加圧すると共に、これらに加熱蒸気
を噴出することにより芯地1と帯2とを加熱して接着さ
せ、この後、第1位置Bから待機位置Dに上昇して、次
の芯地1と帯2との接着作業に備える。
【0119】前記布地捲くり装置300は、ヘッド31
0と、このヘッド310を左右方向に摺動可能に支持す
る芯地重合手段100の支持手段と共通の支持手段40
0とを備え、前記ヘッド310の下面には1面の粘着面
311が形成されている。
【0120】加熱加圧による芯地1と帯2との接着が終
わり、加熱加圧装置200のヘッダー210が退避位置
Dに復帰した後、布地捲くり装置300のヘッド310
が第1位置Bの右方に設定された第2位置C上から第1
位置B上に移動してくる。
【0121】そして、このヘッド310の粘着面311
を後述するように、第1位置Bの例えば帯2の右端部上
に下ろして粘着面311に第1位置Bに配置されている
帯2の右端部を粘着させる。
【0122】この後、この粘着面311を上昇させて帯
2の右端部を第1位置Bから持ち上げてから、ヘッド3
10を第1位置B上から第2位置C上に移動させ、第1
位置Bに次の帯2を全面的に露出させる。第2位置Cに
搬出された芯地1と帯2とは、必要に応じて粘着面31
1を下降させてから、布地捲くり装置300に設けた別
の剥離手段320を作動させることにより粘着面311
から剥離され、第2位置C上に順に積み重ねられる。
【0123】このような動作を繰り返すうちに、芯地重
合装置100の粘着面111と布地捲くり装置300の
粘着面311は芯地1や帯2に付着していた塵埃や繊維
屑などの異物が付着し、その粘着力が次第に低下し、動
作の繰り返し回数が制限されるという問題が生じる。
【0124】この問題を解消するために、図3の正面
図、図4の側面図、図5の側面図及び図6の側面図に示
すように、芯地重合装置100のヘッド110に前後軸
心回りに回転可能に繰り出しリール112を設け、この
繰り出しリール112に嵌合して支持させた1巻の市販
の粘着テープロールTRから粘着テープTを繰り出し、
この粘着テープTをテープガイド113によって、ヘッ
ド110の下端で一定の距離にわたって水平の経路を移
動し、かつ、この水平移動する間に粘着剤層が下向きに
なるように案内した後、ヘッド110に前後軸心回りに
回転可能に支持された巻取りリール114に巻き取らせ
るように構成している。
【0125】このように構成すると、ヘッド110の下
面に位置する粘着テープTの粘着剤層の部分によって、
ヘッド110に対する芯地1の方向性を確保するに足る
面積を有する粘着面111が構成され、かつ、粘着テー
プTを巻取りリール114に巻き取らせることにより、
ヘッド110の下面に露出する粘着剤層の部分をずらせ
て芯地1に接触する粘着面111の全部(又はその一
部)を更新することができる。
【0126】又、同じように、図7の正面図、図8の側
面図、図9の正面図及び図10の側面図に示すように、
搬出装置300のヘッド310に繰り出しリール312
を介して、前後軸心回りに回転可能に支持させた1巻の
市販粘着テープロールTRから粘着テープTを繰り出
し、この粘着テープTをテープガイド313によって、
ヘッド310の下端で一定の距離にわたって水平の経路
を移動し、かつ、この水平移動する間に粘着剤層が下向
きになるように案内した後、ヘッド310に前後軸心回
りに回転可能に支持された巻取りリール314に巻き取
らせるように構成している。
【0127】このように構成すると、ヘッド310の下
面に位置する粘着テープTの粘着剤層の部分によって、
ヘッド310に対する芯地1及びこれが接着されている
帯2の方向性を確保するに足る面積を有する粘着面31
1が構成され、かつ、粘着テープTを巻取りリール31
4に巻き取らせることにより、ヘッド310の下面に露
出する粘着剤層の部分をずらせて芯地1(及びこれが接
着されている帯2)に接触する粘着面311の全部(又
はその一部)を更新することができる。
【0128】例えば芯地重合装置100の粘着テープT
の巻取りリール114への巻取りは、巻取りリール11
4を手で回すという手動操作によって行ってもよいが、
省人化ないし省力化を図るためには、芯地1をヘッド1
10に採取し、ヘッド110を準備位置A上から第1位
置B上に移動させ、ヘッド110から芯地1を剥離させ
た後、ヘッド110を第1位置B上から準備位置A上に
復帰させるという一連の動作を繰り返す間に自動的に粘
着テープTの巻取りが行われるようにすることが好まし
い。
【0129】そこで、注目されたのは、粘着面111へ
の芯地1の粘着に際してヘッド110が上げ下げされる
ということであり、このヘッド110の間欠的な昇降運
動を巻取りリール114の回転運動に変換することによ
り、前記一連の動作を繰り返す間に自動的に、かつ、間
欠的に粘着テープTの巻取りを行えるということであ
る。
【0130】このため、この実施例では、まず、図3な
いし図6に示すように、芯地重合装置100のヘッド1
10に、繰り出しリール112、テープガイド113及
び巻取りリール114を備えるヘッド本体115と、こ
れの上端に連結された左右1対のロッド116と、これ
らロッド116が昇降可能に挿通されるフレーム117
と、前記ロッド116を介してヘッド本体115をフレ
ーム117に対して上昇付勢するスプリング118を設
けることにより前記ヘッド本体115をフレーム117
に昇降可能に支持させている。
【0131】このヘッド本体115の昇降は手動操作に
よって行うこともできるが、ここでは、省人化ないし省
力化を図るために、前記スプリング118と、下降駆動
手段119とにより、ヘッド本体115の上昇と下降と
が共に自動操作されるようにしている。
【0132】この下降駆動手段119は、縦軸のソレノ
イドからなり、下降駆動手段119を前記フレーム11
7に下向きに支持させてある。この下降駆動手段119
に電力を供給して伸長させることにより前記スプリング
118に抗してヘッド本体115を下降させ、電力供給
を停止することによりスプリング118の付勢力でヘッ
ド本体115を上昇させ、同時に、下降駆動手段119
を短縮させるようにしている。
【0133】ここで、ヘッド本体115の昇降範囲は芯
地1が採取されるごとに次第に下方に大きくなるので、
前記下降駆動手段119のストロークは芯地1の山の1
番下の芯地1に粘着面111を押し付けることができる
程度に大きく設定し、ヘッド本体115の昇降ストロー
クに対する下降駆動手段119の過剰伸長を過剰伸長吸
収手段130によって吸収するようにしている。
【0134】この過剰伸長吸収手段130としては、空
気ばねなどを含む種々のばねを用いることができるが、
ここでは、構成を簡単にするために、圧縮コイルスプリ
ングを用いている。
【0135】図7ないし図10に示すように、布地捲く
り装置300のヘッド110も同様に繰り出しリール3
12、テープガイド313及び巻取りリール314を備
えるヘッド本体315と、これの上端に連結された左右
1対のロッド316と、これらロッド316が昇降可能
に挿通されるフレーム317と、前記ロッド316を介
してヘッド本体315をフレーム317に対して上昇付
勢するスプリング318を設けることにより前記ヘッド
本体315をフレーム317に昇降可能に支持させてい
る。
【0136】又、ヘッド本体315の昇降を前記スプリ
ング318と、ソレノイドからなる下降駆動手段319
とにより自動操作されるようにし、ヘッド本体315の
昇降ストロークに対する下降駆動手段319の過剰伸長
を過剰伸長吸収手段330によって吸収するようにして
いる。
【0137】次に、図3ないし図6に示すように、この
芯地重合装置100には、省人化ないし省力化を図るた
めに、使用済みの粘着テープTを自動的に巻き取るテー
プ送り機構140が設けられ、このテープ送り機構14
0は、使用済みの粘着テープTの巻取り専用の駆動装置
を省略して、構成を簡単にすると共に、省エネルギーな
いし省資源を図るために、前記ヘッド本体115のフレ
ーム117に対する昇降運動を巻取りリール114の回
転運動に変換する運動変換機構141を備えてる。
【0138】この運動変換機構141は、前記ヘッド本
体115のフレーム117に対する昇降運動を巻取りリ
ール114の回転運動に変換できるように構成してあれ
ばよく、ここでは、フレーム117に支持させた爪14
2と、ヘッド本体115に前後軸心回りに回転可能に支
持させた爪車143とを備えている。
【0139】この爪車143の各歯は周方向の一方に傾
けた三角歯で構成してあり、これにより、ヘッド本体1
15の下降時に爪142が爪車143の歯に掛かって爪
車143を図3及び図5において時計回り方向に所定の
角度だけ回転させ、ヘッド本体115の上昇時には爪1
42が遊んで爪車143を逆回転方向に駆動しないよう
に構成している。
【0140】爪車143の回転方向は特に時計回り方向
に限定されず、例えば図11の正面図及び図12の側面
図に示すように、爪車143の歯の傾斜方向を逆にする
と共に、爪142が掛け外れする位置を左右対称の位置
に変えることにより、ヘッド3の下降時に爪車143が
反時計回り方向に所定の角度だけ駆動されるようにして
もよい。
【0141】又、爪142による爪車143の間欠駆動
はヘッド本体115の下降時に限定されるものではな
く、図示はしないが、爪車143の歯の傾斜方向を逆に
するか、爪142が掛け外れする位置を変えるかのいず
れかにより、ヘッド本体115の上昇時に爪142が爪
車143に掛って爪車143が時計回り方向、又は、反
時計回り方向に駆動されるようにしてもよい。
【0142】もちろん、1つの爪車143に対して、ヘ
ッド本体115の上昇時に爪車143に掛り、ヘッド本
体15の下降時に遊ぶ爪142と、ヘッド本体115の
下降時に爪車143に掛り、ヘッド本体115の上昇時
に遊ぶ爪142との2つの爪142を用いて、ヘッド本
体115の上昇時にも、下降時にも爪車143が一方向
に駆動されるように構成することも可能である。
【0143】例えば図13に示すように、この爪車14
3に巻取りリール114を同軸心状に固定して、爪車1
43が直接に巻取りリール114を駆動するように構成
してもよい。
【0144】しかし、この実施例では、実用的な粘着面
111の更新頻度と更新1回当りの粘着テープTの巻取
り量とを勘案して、図3ないし図6に示すように、爪車
143の周方向の一部分に駆動歯車144と、この駆動
歯車144が所定の範囲を移動する間だけこの駆動歯車
144に噛み合う従動歯車145とを設け、この従動歯
車145に巻取りリール114を同軸心状に固定して、
ヘッド本体115の昇降が複数回(ここでは8回)繰り
返されるごとに駆動歯車144で従動歯車145を所定
の角度だけ回転させ、これに連動して、巻取りリール1
14が所定の角度だけ回転するように構成している。
【0145】つまり、粘着面111の更新頻度を爪車1
43の歯数によって設定し、更新される粘着テープTの
長さを、駆動歯車144によって1回で駆動される従動
歯車145及び巻取りリール114の回転角度及び巻取
りリール114に巻き取られた粘着テープTの外周径に
よって設定しているのである。
【0146】又、図13に示すように、前記繰出しリー
ル112は巻取りリール114から独立して回転自在に
ヘッド本体115に支持させる場合には、例えばスプリ
ングからなるプレーキ手段を接触させて、摩擦力により
繰出しリール112が妄りに回転することを防止し、こ
れにより、常時粘着テープTに一定の張力が作用して粘
着テープTの弛みが生じることを防止することが好まし
い。
【0147】しかしながら、ここでは、図3ないし図6
に示すように、従動歯車145に噛み合う終段歯車14
6を設け、この終段歯車146に繰出しリール112を
連動させることにより、巻取りリール114への粘着テ
ープTの巻取りに連動して繰出しリール112を回転さ
せるようにしている。
【0148】これら従動歯車145と終段歯車146と
の歯車比は、自由に設計することができ、この実施例で
は、繰り出し量と巻取り量とが同じになった時にこれら
従動歯車145と終段歯車146との回転数が同じにな
るように、1:1に設定してある。
【0149】このように従動歯車145と終段歯車14
6との歯車比を1:1に設定した場合、繰出しリール1
12からの粘着テープTの累積繰出し量又は巻取りリー
ル114への粘着テープTの累積巻取り量が少ないと、
その時の繰出しリール112からのテープ繰出し量がそ
の時の巻取りリール114への巻取り量よりも大きくな
り、粘着テープTが弛むおそれがある。
【0150】そこで、この実施例では、粘着テープTの
移動経路を伸縮することによりに粘着テープTに所定の
張力を付与する緊張装置150を設けている。
【0151】この緊張装置150は、テープガイド11
3の第5ガイドローラ151を中心に回転するレバー1
52と、このレバー152の遊端に回転自在に支持させ
た第6ガイドローラ153と、前記レバー152を図2
及び図5において時計回り方向に付勢するつる巻ばねか
らなる付勢手段154とで構成され、粘着テープTは、
これら第5ガイドローラ151、レバー152及び第6
ガイドローラ153の左側に巻掛けられる。
【0152】なお、従動歯車145と終段歯車146と
の歯車比を粘着テープTの繰り出し又は巻取りの初期に
おいて繰り出し側の粘着テープロールTRの外径と巻取
りリール114に巻き取られた粘着テープTの外径との
比の逆比に設定すれば、粘着テープTの繰り出し又は巻
取りの初期において粘着テープTの繰り出し量と巻取り
量とを同じにできるので、前記緊張装置150を省略す
ることができる。
【0153】上述したように、この実施例では、前記従
動歯車145と終段歯車146との歯車比を1:1に設
定してあるので、逆に、繰出しリール112からの粘着
テープTの累積繰出し量又は巻取りリール114への粘
着テープTの累積巻取り量が多いと、その時の繰出しリ
ール112からのテープ繰出し量がその時の巻取りリー
ル114への巻取り量よりも小さくなり、粘着テープT
の張力が過大になり、粘着テープTが断裂されるおそれ
がある。
【0154】そこで、この実施例では、図14の正面図
及び図15の縦断側面図に示すように、終段歯車146
にワンウェークラッチ160を介して繰出しリール11
2を連動連結し、前記巻取りリール114、従動歯車1
45及び終段歯車146よりも繰出しリール114が大
きく回転できるようにして、粘着テープTの張力が過大
になることを防止している。
【0155】このワンウェークラッチ160は、終段歯
車146と一体に形成された内爪車161と、繰出しリ
ール112の軸162に支持され、この内爪車161に
係脱される複数本の爪163とで構成してあり、爪16
3の個数を内爪車161の爪数の5/12に設定するこ
とにより6°以上の巻取りリールTの逆回転が生じない
ようにしている。
【0156】なお、従動歯車145と終段歯車146と
の歯車比を粘着テープTの繰り出し又は巻取りの終期に
おいて繰り出し側の粘着テープロールTRの外径と巻取
りリール114に巻き取られた粘着テープTの外径との
比の逆比に設定すれば、粘着テープTの繰り出し又は巻
取りの終期において粘着テープTの繰り出し量と巻取り
量とを同じにできるので、前記ワンウェークラッチ16
0を省略することができる。
【0157】又、この実施例では、巻取りリール114
と繰出しリール112、及び従動歯車145と終段歯車
146が上下に並べて配置されているが、これらを左右
に並べて配置することによりヘッド本体115の高さを
低くすることもできるのである。
【0158】更に、この実施例では、1巻の粘着テープ
ロールTRにより1面の粘着面111を構成している
が、ヘッド本体115の片面に2巻の粘着テープロール
TRをそれぞれ繰出しリール112に支持させ、テープ
ガイド113で案内することにより2面の粘着面111
を設けたり、4巻の粘着テープロールTRをそれぞれ繰
出しリール112に支持させ、テープガイド113で案
内することにより4面の粘着面111を設けたり、ヘッ
ド本体115の前後両面にそれぞれ1巻又は複数巻の粘
着テープロールTRをそれぞれ繰出しリール112に支
持させ、テープガイド113で案内することにより2面
の粘着面111を設けたりすることができる。
【0159】加えて、この実施例では、図3ないし図6
に示すように、爪車143に小径の全周歯車からなる駆
動歯車144を偏心支持させることにより、所定の複数
回(ここでは8回)のヘッド本体115の昇降が繰り返
されるごとに粘着面111の更新が行われるようにして
いるが、これに代えて周方向の一部分に歯が形成され、
爪車143に同心支持された部分歯車で駆動歯車を構成
し、所定の複数回のヘッド本体115の昇降が繰り返さ
れるごとに、この駆動歯車を従動歯車145に噛み合わ
せて、粘着面111の更新が行われるようにしてもよ
く、又、例えば爪車17に同心支持させた全周歯車で駆
動歯車144を構成して、ヘッド本体115が昇降する
ごとに粘着面111の更新が行われるようにしてもよ
い。
【0160】ところで、このヘッド110は、準備位置
Aで1枚の芯地1を採取した後、準備位置A上から第1
位置B上に移動され、そこで芯地1をヘッド110から
剥離させてから、次の芯地1を採取するために準備位置
Aの上に復帰させるが、このようにヘッド110を往復
させるためにこのヘッド110を次のように支持手段4
00に支持させている。
【0161】即ち、図1に示すように、前記支持手段4
00は、左右方向に適当な長さを有するベース401
と、その左右両端部に立設した左右1対のスタンド40
2と、前後に適当な間隔を置いて両スタンド402に架
着したガイド軸403とを備えている。
【0162】図3ないし図6に示すように、ヘッド11
0のフレーム117の前後両側にはそれぞれ左右方向に
適当な間隔を置いてベアリング404が固定され、この
ベアリング404に前記ガイド軸403を摺動可能に挿
通することにより、ヘッド110が準備位置1A上と第
1位置B上との間で摺動可能に支持手段400に支持さ
れる。
【0163】ヘッド110は手動操作によって準備位置
1A上と第1位置B上との間を往復するようにしてもよ
いが、省力化ないし省人化を図るためにフレーム117
と支持手段400とにわたってヘッド110を往復駆動
するヘッド駆動手段410が設けられる。
【0164】このヘッド駆動手段410は、駆動停止の
制御を簡単に変更できるようにすると共に運転騒音を少
なくするために、支持手段400の左右1対のスタンド
402間に架着された前側のガイド軸403に兼用され
るリアクションレールと、フレーム117に固定された
固定子411とからなるリニアモータで構成され、この
固定子411にリアクションレール(前側のガイド軸4
03)が摺動可能に挿通される。
【0165】このように構成した本実施例の芯地重合装
置100によれば、ヘッド駆動手段410によりヘッド
110を準備位置Aの上方に移動した後、下降駆動手段
119を作動させてヘッド110の粘着面111を芯地
1の山の上面に押し付け、この後、スプリング118の
付勢力によりヘッド110を上昇させることにより、芯
地1をヘッド110に採取し、更にこの後、ヘッド駆動
手段410を作動させて芯地1を粘着したヘッド110
を帯2の山がある第1位置Bの上方に移動させ、再び前
記下降駆動手段119を作動させてヘッド110を下降
させることにより、芯地1を帯2の上の所定の第1位置
の上に置くことができる。そして、この後、芯地1を帯
2に接着するために、芯地1をその位置に押さえたまま
粘着面111を上昇させて芯地1を粘着面111から剥
離する。
【0166】この芯地1の剥離は、芯地1を手で押さえ
てヘッド110をスプリング118の付勢力で上昇させ
るという半自動操作によって行うことができるが、省人
化ないし省力化を図るこめに、この実施例では、ヘッド
110に支持させた剥離装置120を用いて自動操作に
よって行うようにしている。
【0167】この剥離装置120は、ヘッド110の下
面の高さを含む上下の所定の範囲にわたって下端が昇降
できるように設けられた剥離具121と、この剥離具1
21を下降させる単動型ソレノイド172と、この剥離
具121を上昇付勢するスプリング123とを備えてい
る。
【0168】この剥離装置120の剥離具121は、芯
地1を採取する前にソレノイド172をオフにし、スプ
リング123の付勢力でソレノイド172を短縮させる
と共に剥離具121をその下面がヘッド110の下面の
高さ以上に位置する退避位置に移動させる。
【0169】この後、このスプリング123の付勢力に
より剥離具121を退避位置に保持しながら、準備位置
Aにおいて下降駆動手段119をオンにしてヘッド11
0の粘着面111を芯地1の右端部上面に押し付け、こ
の芯地1の右端部を粘着面111に粘着させてから下降
駆動手段119をオフにしてスプリング118の付勢力
でヘッド110を上昇させ、芯地1の右端部を準備位置
Aから採取する。
【0170】この後、このスプリング123の付勢力に
より剥離具121を退避位置に保持しながら、ヘッド駆
動手段410によりヘッド110を準備位置A上から第
1位置B上に移動させ、芯地1を準備位置から第1位置
B上の所定の位置まで引きずって移動させる。次いで、
第1位置B上で下降駆動手段119を作動させてヘッド
110を芯地1を介して帯2の山の上に押し付け、この
後、ソレノイド172をオンにして伸長することにより
剥離具121を下降させる。
【0171】剥離具121の下面がヘッド110の下面
まで下がると、剥離具121の下方移動が芯地1及びこ
れの下側の帯2の山によって牽制されるので、この後、
剥離具121で芯地1がその位置に押さえ付けられなが
らヘッド110が上方に移動し、芯地1がヘッド110
の粘着面111から剥離される。
【0172】なお、この実施例では、剥離具121の昇
降を案内するために、ヘッド本体115に上下1対のベ
アリング124を支持させ、これらベアリング124に
挿通されるガイドピン125の下端に剥離具121を連
結している。
【0173】又、サイズの大きい芯地1を採取する場合
には、複数対のベアリング124及びガイドピン125
を設けたり、これらの他にヘッド本体115に支持させ
た1組又は複数組の補助ベアリング及びこの補助ベアリ
ングに個別に昇降可能に挿通され、剥離具に固定される
補助ガイドピンを設けることがある。
【0174】ところで、前記芯地1は予め所定の長さに
裁断して、準備位置Aに上下に積み重ねて配置しておけ
ば、上述のヘッド本体115の準備位置Aでの昇降によ
り、その山の上から1枚ずつ採取されることになるが、
この実施例に係る芯地取付装置では、省力化ないし省人
化を図るとともに、芯地1を予め裁断して上下に重ねる
という工程を簡略化してコストダウンを図るために、図
1及び図2に示すように、芯地重合装置100の左側か
ら左端部にわたって芯地供給装置500を設けている。
【0175】この芯地供給装置500は、芯地1をロー
ル状に巻いた芯地ロール1Rを前後軸心回りに回転自在
に支持する芯地ロール支持部510と、この芯地ロール
支持部510に支持された芯地ロール1Rから準備位置
Aに芯地1を繰り出す芯地繰り出し手段520と、前記
準備位置に繰り出された芯地1を所定の位置で裁断する
裁断手段530とを備えている。
【0176】前記芯地繰り出し手段520は、芯地ロー
ル1Rから繰り出された芯地1の先端を裁断位置Eより
も準備位置A側の所定の位置まで案内するガイドローラ
521、522、523と、裁断位置Eの直前で芯地1
を上下から挟む1対のピンチローラ524、525と、
裁断位置Eよりも準備位置A側の所定の位置まで引き出
された芯地1の先端部を粘着して準備位置Aの右端まで
移動させる送り手段とを備え、この送り手段には前記芯
地重合装置100が兼用されている。
【0177】即ち、芯地ロール1Rから繰り出された芯
地1の先端は、予め、ガイドローラ521の左側から下
側に巻掛けられ、ガイドローラ522、523の間を通
り、更にピンチローラ524、525の間を通って裁断
位置Eまで引き出される。そして、図2に示すように、
(a)ヘッド本体115を粘着面111がピンチローラ
524、525の左上側に位置する位置に移動させ、
(b)次いで、ヘッド本体115を下降させて前記芯地
1の先端部をヘッド110の粘着面111に粘着させ
る。(c)引続きヘッド本体115を上昇させてから、
(d)準備位置Aの例えば右端まで移動させることによ
り、裁断位置Eの右側に所定の長さの芯地1を引き出す
ようにしている。
【0178】前記裁断手段530は、裁断位置Eに配置
された裁断台531と、ヘッド本体115の左側に支持
させた押切刃532及びこの押切刃532を昇降駆動す
る押切駆動装置533とを備えている。
【0179】芯地1の先端を準備位置Aの右端まで移動
させた後、剥離手段120により芯地1を粘着面111
から剥離する。なお、この際に、(e)必要に応じてヘ
ッド本体115を下降させて芯地1の先端部を第1位置
Aに押し付けながら芯地1を粘着面111から剥離する
ようにしている。
【0180】芯地1を粘着面111から剥離した後、
(f)必要に応じてヘッド本体115を上昇させてか
ら、(g)ヘッド110を押切刃532が裁断台531
の上方に位置する裁断作業位置まで左方に移動させ、更
に、剥離具121を粘着面11よりも低く位置させてか
ら、(h)ヘッド本体115を下降させ、剥離具121
とピンチローラ524、525によって芯地1を裁断台
531に押さえ付け、この後、押切駆動装置533をオ
ンにして押切刃532をその先端が裁断台531に設け
た逃げ溝534に突入するまで下降させる。これによ
り、芯地1は所定の長さに裁断される。
【0181】この後、(i)ヘッド本体115を上昇さ
せてから、剥離具121を粘着面111よりも高い退避
位置に復帰させ、更に、(j)ヘッド本体115を粘着
面111が準備位置Aの右端部上に位置する位置に移動
させ、(k,l,m)引き続いて、上述した芯地1の準
備位置Aから第1位置Bへの移動を行う。
【0182】なお、図2には以上のヘッド本体115の
動作を順にaからmの符号を付した矢印で示している。
【0183】前記布地捲くり装置300のその他の構成
は、押切刃532及びこの押切刃532をを備えていな
い点を除けば上述の芯地重合装置100と同様に構成さ
れ、芯地1の裁断という動作がなく、粘着する布地が芯
地1の代わりに帯2であり、芯地1が接着された帯2を
第1位置Bから第2位置Cに移動させることを除けば、
その作用ないし効果も上述の芯地重合装置100の作用
ないしと同様である。従って、芯地重合装置100の各
部分と対応する機能を有する各部分に同様の名称を与え
ると共に、図面上で芯地重合装置100の符号の100
の位の数である1を3に変えた符号を与えるに止めて、
前記搬出装置300のその他の詳細な説明は省略する。
【0184】図16の平面図及び図17の側面図に示す
芯地取付装置は、ズボンの前に芯地1を取付けるものに
本発明を適用したものであり、芯地重合装置兼布地捲く
り装置600を備えている。
【0185】この芯地重合装置兼布地捲くり装置600
は、下面に2面の粘着面を有するヘッド110と、この
ヘッド110を準備位置Aと、第1位置と、第2位置C
とにわたって旋回移動させる支持手段400を備えてい
る。
【0186】この支持手段400はベース401の一側
縁部に回転可能に支持された縦軸のコラム405と、こ
のコラム405の上端部に基端部が固定され、その先端
部にヘッド110を昇降可能に支持するアーム406と
を備え、ベース401に支持させた減速機付きモータ4
12によってタイミングベルト413を介してこれらコ
ラム405及びアーム406を回転させるようにしてい
る。
【0187】即ち、この芯地取付装置のヘッド駆動手段
410はこれら減速機付きモータ412と、タイミング
ベルト413、とこのタイミングベルト413が巻掛け
られる1対のプーリ414、415とで構成されてい
る。
【0188】前記ベース401の上面に設定された準備
位置Aには予め所定の寸法に裁断された帯状の多数の芯
地1が上下に重ねて配置され、又、ベース401の上に
は予め所定の形状及び寸法に裁断された多数のズボン前
身頃3が、その前の部分を準備位置Aと第2位置Cとの
間でベース401の上面に設定された第1位置Bに位置
するようにして、上下に積み重ねられる。
【0189】図18の正面図及び図19の側面図に示す
ように、前記ヘッド110は、フレーム117を省略
し、ヘッド本体115の上面に連結した1対のロッド1
16をアーム406に昇降可能に挿通して、スプリング
118で上昇付勢することによりアーム406に昇降可
能に支持される。又、このヘッド本体115を下降付勢
する下降駆動手段119と、爪車143に係脱される爪
142とはアーム406に支持させている。
【0190】更に、押切刃532及び押切駆動装置53
3が省略されていること、終段歯車146が省略されて
いること、図示はしないが送り出しリール112に適当
な回転抵抗を与えるブレーキ手段が設けられることを除
けば、このヘッド110のその他の構成は図3ないし図
6に示したヘッド110の構成と同様であるので、その
他の構成の詳細な説明は省略する。
【0191】このヘッド110の粘着面111には準備
位置Aで上下に重ねられた芯地1の中の1番上にものが
粘着され、この後、ヘッド110を上昇させてからアー
ム405を旋回して芯地1を第1位置B上に移動させ
る。第1位置Bではヘッド110を下降させ、上述した
ように剥離具121で芯地1をズボン前身頃3の山の上
に押さえ付けながら粘着面から剥離する。ヘッド110
はこの後、準備位置A上に復帰して、芯地1の接着が終
了するのを待つ。
【0192】第1位置Bでは、芯地1がズボン前身頃3
の上に置かれ、ヘッド110が準備位置に復帰した後、
加熱加圧装置200のヘッダー210が下りて来て芯地
1と1番上のズボン前身頃3とを加熱加圧して接着す
る。ヘッダー210は、ベースに基端部221が水平軸
心回りに回転可能に連結されたアームからなるヘッダー
支持手段220の先端部222に固定され、ベース40
1にトラニオン支持されたシリンダからなるヘッダー駆
動手段230でこのヘッダー支持手段220の中間部を
昇降させることにより第1位置Bと、ヘッド110及び
アーム405の移動を妨げない程度に第1位置Bから離
れた待機位置との間を水平軸心の回りに回転して移動す
る。
【0193】芯地1の接着が終了すると、ヘッド110
が再び第1位置B上に移動し、1番上のズボン前身頃3
に接着された芯地1を粘着し、これを持ち上げてから第
2位置C上に移動する。これにより、1番上のズボン前
身頃3は芯地1を接着した部分を上に、その反対側の尻
側の部分を下にして、S字状に褶曲される。そして、第
2位置C上で剥離手段120によって粘着面111から
芯地1を剥離するとズボン前身頃3の芯地1を接着した
部分はズボン前身頃3の腰の強さによって裏返され、ズ
ボン前身頃3の一部分が図23に2点鎖線で示すように
捲くり返されることになる。
【0194】この後、ヘッド110は再び準備位置Aに
復帰し、以後、次の芯地1の採取、第1位置Aへの移
動、接着、捲くり返しという作業が繰り返される。
【0195】この実施例に係る芯地取付装置のその他の
構成、作用ないし効果は上述した実施例及びその変形例
のそれと本質的に同じであるので、これらの詳細な説明
は紙幅を節約するために省略する。
【0196】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の布片重
合装置は、下面に1面又は複数面の粘着面を有するヘッ
ドと、このヘッドをそれぞれ布片が配置される所定の複
数位置の上側間で移動可能に支持する支持手段を備える
ので、この所定の複数位置のうちの一方(準備位置)で
布片をヘッドの粘着面に粘着させてから、その他方(第
1位置)にヘッドを移動させて、布片を他の布片の予め
定められた位置に重ね合わせることができ、例えば芯地
を表地の所定の位置に重ねるという熟練を要する作業
を、正確に、簡単に、しかも、短時間で行えるようにな
る効果を得ることができる上、ヘッドを駆動する手段を
設けることにより布片を重ね合わせる作業を容易に機械
化することができる効果も得られる。
【0197】そして、この機械化を実現することによ
り、作業条件が改善され、熟練が必要でなくなるので、
安価で高能率な若年労働力を獲得し易くなり、人手不足
と後継者不足とを緩和できる効果が得られる。
【0198】又、本発明の布地捲くり装置は、下面に布
地を粘着する1面又は複数面の粘着面を有するヘッド
と、このヘッドを前記布地上の第1位置とこの位置から
所定の距離を隔てた第2位置との2位置間で移動可能に
支持する支持手段と、前記第1位置で粘着面に粘着され
た布地を前記第2位置で該粘着面から剥離する剥離手段
とを備えるので、第1位置で上下に多数積み重ねられた
布地の上に前記粘着面を押圧することによりその1番上
の布地のみを粘着面に粘着させることができ、この後、
粘着面を移動させれば、例えば布地の一側辺部をヘッド
に粘着させて更にその一側辺方向に移動させたり、その
他側辺方向に移動させたりして、1枚ずつ捲くり取った
り、捲くり返したりすることができ、布地を1枚ずつ捲
るという熟練を要する作業を簡単に、しかも、短時間で
行えるようになる効果を得ることができる上、ヘッドを
駆動する手段を設けることにより布片を1枚ずつ捲くる
作業を容易に機械化することができる効果も得られる。
【0199】そして、この機械化を実現することによ
り、作業条件が改善され、熟練が必要でなくなるので、
安価で高能率な若年労働力を獲得し易くなり、人手不足
と後継者不足とを緩和できる効果が得られる。
【0200】次に、本発明の芯地取付装置は、芯地を所
定の準備位置から予め所定の形状及び寸法に裁断された
布地上の所定の第1位置に移動させて、該布地の上に前
記芯地を重ね合わせる芯地重合装置を備えるので、芯地
を布地の上の所定の位置に置くという熟練を要する作業
を機械的に、正確に、簡単に、しかも、短時間で行える
ようになる効果を得ることができる上、この作業が機械
化されることにより、省力化ないし省人化を図ることが
でき、しかも、作業条件が改善され、熟練が必要でなく
なるので、安価で高能率な若年労働力を獲得し易くな
り、人手不足と後継者不足とを緩和できる効果が得られ
る。
【0201】又、本発明の芯地取付装置は、重ね合わせ
られた芯地と布地とを加熱して接着する加熱装置、又
は、重ね合わせられた芯地と布地とを加圧して接着する
加圧装置、若しくは、重ね合わせられた芯地と布地とを
加熱加圧して接着する加熱加圧装置を備えるので、芯地
を布地に接着する作業を機械化して省力化ないし省人化
を図ることができ、しかも、作業条件が改善され、熟練
が必要でなくなるので、安価で高能率な若年労働力を獲
得し易くなり、人手不足と後継者不足とを緩和できる効
果が得られる。
【0202】更に、本発明の芯地取付装置は、接着され
た芯地及び布地の少なくとも芯地が接着された部分を前
記第1位置から所定の第2位置に移動させる搬出手段と
を備えるので、布地の山から布地に芯地を接着するごと
に芯地を接着した1番上の布地を捲くる作業を機械化で
き、これにより、省力化ないし省人化を図ることができ
る。しかも、作業条件が改善され、熟練が必要でなくな
るので、安価で高能率な若年労働力を獲得し易くなり、
人手不足と後継者不足とを緩和できる効果が得られる。
【0203】そして、これらの効果が相乗して、大幅な
省力化ないし省人化を図ることができ、しかも、作業条
件が大幅に改善され、熟練が必要でなくなるので、安価
で高能率な若年労働力を層獲得することが一層容易にな
り、人手不足と後継者不足とを大幅に緩和できる効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の芯地取付装置の正面図であ
る。
【図2】図2は、本発明の他の芯地重合装置の正面図で
ある。
【図3】図3は、本発明の芯地重合装置におけるヘッド
上昇時の正面図である。
【図4】図4は、本発明の芯地重合装置におけるヘッド
上昇時の側面図である。
【図5】図5は、本発明の芯地重合装置におけるヘッド
下降時の正面図である。
【図6】図6は、本発明の芯地重合装置におけるヘッド
下降時の側面図である。
【図7】図7は、本発明の布地捲くり装置におけるヘッ
ド上昇時の正面図である。
【図8】図8は、本発明の布地捲くり装置におけるヘッ
ド上昇時の側面図である。
【図9】図9は、本発明の布地捲くり装置におけるヘッ
ド下降時の正面図である。
【図10】図10は、本発明の布地捲くり装置における
ヘッド下降時の側面図である。
【図11】図11は、本発明の芯地重合装置におけるヘ
ッド下降時の正面図である。
【図12】図12は、本発明の芯地重合装置におけるヘ
ッド下降時の側面図である。
【図13】図13は、本発明で好適に用いられるワンウ
ェークラッチの正面図である。
【図14】図14は、本発明で好適に用いられるワンウ
ェークラッチの縦断側面である。
【図15】図15は、本発明でのヘッド下降時の縦断側
面図である。
【図16】図16は、本発明でのヘッド下降時の正面図
である。
【図17】図17は、本発明でのヘッド下降時の正面図
である。
【図18】図18は、本発明でのヘッド下降時の側面図
である。
【図19】図19は、本発明のヘッド下降時の正面図で
ある。
【符号の説明】
A 準備位置 B 第1位置 C 第2位置 D 退避位置 TR 粘着テープロール 1R 芯地ロール 1 芯地 2 帯 3 ズボン前身頃 100 芯地重合装置 110 ヘッド 111 粘着面 112 繰り出しリール 113 テープガイド 114 巻取りリール 115 ヘッド本体 117 フレーム 118 スプリング 119 下降駆動手段 120 剥離手段 140 テープ送り機構 141 運動変換機構 200 加熱加圧装置 210 ヘッダー 220 ヘッダー支持手段 230 ヘッダー駆動手段 300 布地捲くり装置 310 ヘッド 311 粘着面 312 繰り出しリール 313 テープガイド 314 巻取りリール 315 ヘッド本体 317 フレーム 318 スプリング 319 下降駆動手段 320 剥離手段 340 テープ送り機構 341 運動変換機構 400 支持手段 401 ベース 402 スタンド 403 ガイド軸 404 ベアリング 405 コラム 406 アーム 410 ヘッド駆動手段 510 芯地ロール支持部 520 芯地繰り出し手段 530 裁断手段 532 押切刃 533 押切駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 隆彦 大阪府堺市菩提町4丁17番5号 (72)発明者 田中 久子 大阪府堺市菩提町4丁17番5号

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下面に1面又は複数面の粘着面を有する
    ヘッドと、このヘッドをそれぞれ布片が配置される所定
    の複数位置の上側間で移動可能に支持する支持手段とを
    備えることを特徴とする布地重合装置。
  2. 【請求項2】 ヘッドが、1巻又は複数巻の粘着テープ
    ロールを着脱自在に支持するヘッド本体と、このヘッド
    本体に回転可能に支持され、前記の1巻又はこれら複数
    巻の粘着テーブロールから繰り出された粘着テープを個
    別に巻き取る1個又は複数個の巻取りリールと、前記粘
    着テープロールから繰り出された粘着テープを個別にヘ
    ッドの下面を経て巻取りリールに案内するテープガイド
    とを備える請求項1に記載の布地重合装置。
  3. 【請求項3】 ヘッドが、粘着テープを連続して又は間
    欠的に巻取りリールに自動的に巻き取るテープ送り機構
    を備える請求項2に記載の布地重合装置。
  4. 【請求項4】 ヘッドが、ヘッド本体と、支持手段に所
    定の複数位置の上側間を移動可能に支持され、前記ヘッ
    ド本体を支持するフレームとを備え、テープ送り機構
    が、前記ヘッドのフレームに対する昇降を巻取りリール
    の回転に変換する運動変換機構を備える請求項3に記載
    の布地重合装置。
  5. 【請求項5】 ヘッド本体をフレームに対して昇降させ
    る昇降駆動装置を備える請求項4に記載の布地重合装
    置。
  6. 【請求項6】 支持手段が、所定の複数位置間で前記ヘ
    ッドを摺動可能に支持するガイド軸を備える請求項1な
    いし5のいずれか1項に記載の布地重合装置。
  7. 【請求項7】 支持手段が、所定の複数位置間で前記ヘ
    ッドを任意の旋回中心点を中心にして旋回移動可能に支
    持するアームを備える請求項1ないし5のいずれか1項
    に記載の布地重合装置。
  8. 【請求項8】 ヘッドを所定の複数位置間で往復させる
    ヘッド駆動手段が設けられる請求項1ないし7のいずれ
    か1項に記載の布地重合装置。
  9. 【請求項9】 ヘッド駆動手段がヘッドを所定の複数位
    置及びこれらの間に設定された任意の1又は複数の中間
    位置で停止させる請求項8に記載の布地重合装置。
  10. 【請求項10】 所定の複数位置のいずれか一方で粘着
    面に粘着された布地を前記2位置の他方又は前記所定の
    複数位置間に設定された任意の停止位置で該粘着面から
    剥離する剥離手段を備える請求項1ないし9のいずれか
    1項に記載の布地重合装置。
  11. 【請求項11】 布地をロール状に巻いた布地ロールを
    支持する布地ロール支持部と、この布地ロール支持部に
    支持された布地ロールから所定の複数位置の一方に布地
    を繰り出す布地繰り出し手段と、前記所定の複数位置の
    一方に繰り出された布地を所定の裁断位置で裁断する裁
    断手段とを備える請求項1ないし10のいずれか1項に
    記載の布地重合装置。
  12. 【請求項12】 裁断手段がヘッドに昇降可能に支持さ
    れた押切刃と、この押切刃を駆動する押切駆動装置とを
    備える請求項11に記載の布地重合装置。
  13. 【請求項13】 裁断手段が押切刃の両側で布地を挟持
    する布押さえ装置を備える請求項12に記載の布地重合
    装置。
  14. 【請求項14】 下面に布地を粘着する1面又は複数面
    の粘着面を有するヘッドと、このヘッドを前記布地上の
    第1位置とこの位置から所定の距離を隔てた第2位置と
    の2位置間で移動可能に支持する支持手段と、前記第1
    位置で前記粘着面に粘着された布地を前記第2位置で該
    粘着面から剥離する剥離手段とを備えることを特徴とす
    る布地捲くり装置。
  15. 【請求項15】 ヘッドが、1巻又は複数巻の粘着テー
    プロールを着脱自在に支持するヘッド本体と、このヘッ
    ド本体に回転可能に支持され、前記1巻又はこれら複数
    巻の粘着テーブロールから繰り出された粘着テープを個
    別に巻き取る1個又は複数個の巻取りリールと、前記粘
    着テープロールから繰り出された粘着テープを個別にヘ
    ッドの下面を経て巻取りリールに案内するテープガイド
    とを備える請求項14に記載の布地捲くり装置。
  16. 【請求項16】 ヘッドが、粘着テープを連続して又は
    間欠的に巻取りリールに自動的に巻き取るテープ送り機
    構を備える請求項15に記載の布地捲くり装置。
  17. 【請求項17】 ヘッドが、ヘッド本体と、これを昇降
    可能に支持するフレームとを備え、テープ送り機構が、
    前記ヘッドのフレームに対する昇降を巻取りリールの回
    転に変換する運動変換機構を備える請求項16に記載の
    布地捲くり装置。
  18. 【請求項18】 ヘッド本体をフレームに対して昇降さ
    せる昇降駆動装置を備える請求項17に記載の布地捲く
    り装置。
  19. 【請求項19】 支持手段が、架台と、この架台に固定
    され、ヘッドを摺動可能に支持するガイド軸とを備える
    請求項14ないし18のいずれか1項に記載の布地捲く
    り装置。
  20. 【請求項20】 支持手段が、架台と、この架台に摺動
    可能に支持され、一端にヘッドを支持するガイド軸とを
    備える請求項14ないし18のいずれか1項に記載の布
    地捲くり装置。
  21. 【請求項21】 支持手段が、基端部を中心にして旋回
    可能に設けられ、先端部にヘッドを支持するアームを備
    える請求項14ないし18のいずれか1項に記載の布地
    捲くり装置。
  22. 【請求項22】 ヘッドを前記所定の複数位置上間で往
    復させるヘッド駆動手段が設けられる請求項14ないし
    21のいずれか1項に記載の布地捲くり装置。
  23. 【請求項23】 芯地を所定の準備位置から予め所定の
    形状及び寸法に裁断された布地上の所定の第1位置に芯
    地を移動させ、該芯地を布地の上に重ね合わせる芯地重
    合装置と、重ね合わせられた芯地と布地とを加熱して接
    着させる加熱装置、又は重ね合わせられた芯地と布地と
    を加圧して接着させる加圧装置、若しくは重ね合わせら
    れた芯地と布地とを加熱加圧して接着させる加熱加圧装
    置と、接着された芯地及び布地の少なくとも芯地が接着
    された部分を前記第1位置から所定の第2位置に移動さ
    せる布地捲くり装置とを備えることを特徴とする芯地取
    付装置。
  24. 【請求項24】 芯地重合装置が前記請求項1ないし1
    4のいずれか1項に記載の芯地重合装置で構成される請
    求項23に記載の芯地取付装置。
  25. 【請求項25】 加熱装置、又は加圧装置、若しくは加
    熱加圧装置が、第1位置で芯地及び布地の上に接近し、
    又は接触し、若しくは押圧されるヘッダーを備え、この
    ヘッダーを第1位置とこの第1位置から離れた待機位置
    との間で移動可能に支持するヘッダー支持手段を備える
    請求項23又は24に記載の芯地取付装置。
  26. 【請求項26】 ヘッダー支持手段が、ヘッダーを摺動
    可能に支持するガイド軸を備える請求項25に記載の芯
    地取付装置。
  27. 【請求項27】 ヘッダー支持手段が、基端部と先端部
    と有し、基端部を中心に旋回可能に設けられ、先端部に
    ヘッダーを支持するアームを備える請求項25に記載の
    芯地取付装置。
  28. 【請求項28】 布地捲くり装置が、前記請求項15な
    いし22のいずれか1項に記載の布地捲くり装置で構成
    される請求項23ないし27のいずれか1項に記載の芯
    地取付装置。
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CN109695616A (zh) * 2019-01-17 2019-04-30 河南光远新材料股份有限公司 一种用于超薄电子级玻璃纤维布接布装置
CN110644217A (zh) * 2019-09-27 2020-01-03 苏州爱慕内衣有限公司 一种用于服装行业的模压装置及使用方法

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