JPH11323565A - 無電解ニッケルメッキの前処理法 - Google Patents
無電解ニッケルメッキの前処理法Info
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- JPH11323565A JPH11323565A JP16410898A JP16410898A JPH11323565A JP H11323565 A JPH11323565 A JP H11323565A JP 16410898 A JP16410898 A JP 16410898A JP 16410898 A JP16410898 A JP 16410898A JP H11323565 A JPH11323565 A JP H11323565A
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- nickel plating
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- electroless nickel
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Abstract
(57)【要約】
無電解ニッケルメッキを行なう場合の活性化前処理とし
て、陰極となる被処理物に金属が析出しない程度の濃度
0.02〜0.2モル/lの範囲の鉄族金属塩を含み、
無機又は有機酸濃度0.05モル/l以上の酸性電解液
にて電解することにより、素材の寸法精度に全く影響を
及ぼすことなく各種ステンレス鋼表面を活性化すること
によって、極めて密着性の優れた無電解ニッケルメッキ
を直接行なうことが可能となる。
て、陰極となる被処理物に金属が析出しない程度の濃度
0.02〜0.2モル/lの範囲の鉄族金属塩を含み、
無機又は有機酸濃度0.05モル/l以上の酸性電解液
にて電解することにより、素材の寸法精度に全く影響を
及ぼすことなく各種ステンレス鋼表面を活性化すること
によって、極めて密着性の優れた無電解ニッケルメッキ
を直接行なうことが可能となる。
Description
【産業上の利用分野】本発明は無電解ニッケルメッキの
密着性と仕上がり精度の向上のための前処理法に関す
る。近年高度情報化社会の発展に伴って電子機器の発達
には目覚ましいものがあるが、なかでも無電解ニッケル
メッキの需要は日増しに多くなっている。特にステンレ
ス系素材の無電解ニッケルメッキに於てその密着性と仕
上がり精度の高いものが要求されてきている。
密着性と仕上がり精度の向上のための前処理法に関す
る。近年高度情報化社会の発展に伴って電子機器の発達
には目覚ましいものがあるが、なかでも無電解ニッケル
メッキの需要は日増しに多くなっている。特にステンレ
ス系素材の無電解ニッケルメッキに於てその密着性と仕
上がり精度の高いものが要求されてきている。
【従来の技術】一般にステンレス鋼,耐熱鋼及び超合金
鋼など無電解ニッケルメッキが密着しにくいため、密着
性向上のため前処理として電気ニッケルストライク法が
適用されている。しかしこの前処理法ではニッケルが析
出するため高度の寸法精度が要求される部品への適用に
は問題があった。一方浸漬による前処理法として硫酸及
び弗酸又は珪弗化物等の水溶液が使用されているが、こ
の前処理法では素材の腐蝕損傷に加えで密着強度が弱く
そのメッキ皮膜の剥離がしばしばトラプルの原因となっ
ている。またその液中に多量のフッ素を含むため廃液処
理上からも低減が求められていた。
鋼など無電解ニッケルメッキが密着しにくいため、密着
性向上のため前処理として電気ニッケルストライク法が
適用されている。しかしこの前処理法ではニッケルが析
出するため高度の寸法精度が要求される部品への適用に
は問題があった。一方浸漬による前処理法として硫酸及
び弗酸又は珪弗化物等の水溶液が使用されているが、こ
の前処理法では素材の腐蝕損傷に加えで密着強度が弱く
そのメッキ皮膜の剥離がしばしばトラプルの原因となっ
ている。またその液中に多量のフッ素を含むため廃液処
理上からも低減が求められていた。
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記
ステンレス鋼などの無電解ニッケルメッキの密着性の悪
い金属について、部品の寸法精度に全く影響を与えない
でかつ優れた密着性を与えるフッ素を含有しない無電解
ニッケルメッキの前処理法を見いだすことにある。
ステンレス鋼などの無電解ニッケルメッキの密着性の悪
い金属について、部品の寸法精度に全く影響を与えない
でかつ優れた密着性を与えるフッ素を含有しない無電解
ニッケルメッキの前処理法を見いだすことにある。
【課題を解決するための手段】本発明者は前述の課題を
解決するため鋭意研究を重ねた結果これらを解決する手
段として極めて有効な方法を開発した。即ちその要旨と
するところを以下に述べる。上記ステンレス鋼等に無電
解ニッケルメッキの密着の悪い一つの原因は、それらの
表面に金属酸化物よりなる不動態化膜が存在することに
よる。このため電気ニッケルストライク法によって部品
にニッケルを付着させ、この面へ無電解ニッケルメッキ
を行なうのが従来の方法であった。本発明者は前処理の
ための電解液に於て金属塩の添加量を陰極となる部品に
金属が析出しない程度の濃度以下にすることによって、
部品に金属が析出することなく電解により発生する発生
機の水素によって、効果的に不動態化膜が除去され、金
属表面が活性化されることを見出した。この電解液によ
って陰極電解した部品に無電解ニッケルメッキを行なう
と極めて密着性の優れたメッキ膜を得ることが出来る。
又この前処理では部品に金属が析出しないために部品の
精度を損なうことなく無電解ニッケルメッキが可能であ
る。例えば従来直接無電解ニッケルメッキが困難とされ
てきたオーステナイト系,フェライト系,マルテンサイ
ト系ステンレス鋼へのメッキの密着性も良好である。更
にこれまで無電解ニッケルメッキが容易とされてきた軟
鋼及び銅や銅合金についてもこの方法による活性化法を
適用することによって均一な優れたメッキ面を得ること
が出来る。次に無電解ニッケルメッキの密着性を更に強
固にするため、PR電解法(サーパス電源による高速反
転電解法も含む)を組み合わせる方法を述べる。PR電
解法は電流の方向を周期的に逆転させて、被処理物に陰
極電解と陽極電解を交互に与えることによるものである
が、陽極電解のとき金属表面が溶解し酸化スケール等が
除去される。この場合PR電解と同程度以上の時間で続
いて陰極電解を行なうことが肝要である。こうすること
によって単に陰極電解のみよりも密着性の良い素材面を
得ることが出来る。尚上記電解液の金属塩の濃度につい
て、金属が析出しないとの意味は実用上の精度に影響し
ない程度の量であって、原理的に全く析出しないという
意味ではない。また不動態化膜を除去するのみであれ
ば、酸などの電解質を含む電解液で陰極電解すれぱ発生
する水素ガスで酸化皮膜は除去されるが、金属塩が含ま
れない電解液では無電解ニッケルメッキの密着が弱いと
いう問題がある。一方メッキの密着性の優劣を判定する
定性的な方法は、メッキした試験片を折り曲げることに
よってメッキの剥離が起きるか起きないかで判定する
が、実用上この判定法で充分にその目的は達せられる。
次に電解液に添加する金属塩とその添加量について述べ
る。無電解ニッケルメッキの場合は硫酸ニッケル,塩化
ニッケルなどが最も適しているが、本発明の電解液で
は、いわゆる鉄族(ニッケル,鉄,コバルト)元素の塩
が特に有効であることを見出した。尚アルカリ金属及び
アルカリ土類金属塩の場合は、有効とは言えないが効果
が全く無いとは言えない。次に添加量であるが、ストラ
イクニッケルの場合のニッケル塩濃度の1/4もしくは
それ以下が望ましい。添加量が多くなると部品への金属
の析出が起こる。添加する酸については塩酸,硫酸,燐
酸等の無機酸が適しているが、スルファミン酸,蓚酸,
クエン酸,酒石酸,グリコール酸などの有機酸もしくは
その塩類も使用できるし、又これらの混合酸も使用でき
る。その選択の基準は素材の性質によって、腐蝕損耗し
ない酸濃度および液組成によって決められるべきもので
ある。但し酸の濃度は少なくとも0.05モル/l以上
は必要である。又一方電流値も表面活性化のためには重
要で、その値は1.0A/dm2以上は必要である。
解決するため鋭意研究を重ねた結果これらを解決する手
段として極めて有効な方法を開発した。即ちその要旨と
するところを以下に述べる。上記ステンレス鋼等に無電
解ニッケルメッキの密着の悪い一つの原因は、それらの
表面に金属酸化物よりなる不動態化膜が存在することに
よる。このため電気ニッケルストライク法によって部品
にニッケルを付着させ、この面へ無電解ニッケルメッキ
を行なうのが従来の方法であった。本発明者は前処理の
ための電解液に於て金属塩の添加量を陰極となる部品に
金属が析出しない程度の濃度以下にすることによって、
部品に金属が析出することなく電解により発生する発生
機の水素によって、効果的に不動態化膜が除去され、金
属表面が活性化されることを見出した。この電解液によ
って陰極電解した部品に無電解ニッケルメッキを行なう
と極めて密着性の優れたメッキ膜を得ることが出来る。
又この前処理では部品に金属が析出しないために部品の
精度を損なうことなく無電解ニッケルメッキが可能であ
る。例えば従来直接無電解ニッケルメッキが困難とされ
てきたオーステナイト系,フェライト系,マルテンサイ
ト系ステンレス鋼へのメッキの密着性も良好である。更
にこれまで無電解ニッケルメッキが容易とされてきた軟
鋼及び銅や銅合金についてもこの方法による活性化法を
適用することによって均一な優れたメッキ面を得ること
が出来る。次に無電解ニッケルメッキの密着性を更に強
固にするため、PR電解法(サーパス電源による高速反
転電解法も含む)を組み合わせる方法を述べる。PR電
解法は電流の方向を周期的に逆転させて、被処理物に陰
極電解と陽極電解を交互に与えることによるものである
が、陽極電解のとき金属表面が溶解し酸化スケール等が
除去される。この場合PR電解と同程度以上の時間で続
いて陰極電解を行なうことが肝要である。こうすること
によって単に陰極電解のみよりも密着性の良い素材面を
得ることが出来る。尚上記電解液の金属塩の濃度につい
て、金属が析出しないとの意味は実用上の精度に影響し
ない程度の量であって、原理的に全く析出しないという
意味ではない。また不動態化膜を除去するのみであれ
ば、酸などの電解質を含む電解液で陰極電解すれぱ発生
する水素ガスで酸化皮膜は除去されるが、金属塩が含ま
れない電解液では無電解ニッケルメッキの密着が弱いと
いう問題がある。一方メッキの密着性の優劣を判定する
定性的な方法は、メッキした試験片を折り曲げることに
よってメッキの剥離が起きるか起きないかで判定する
が、実用上この判定法で充分にその目的は達せられる。
次に電解液に添加する金属塩とその添加量について述べ
る。無電解ニッケルメッキの場合は硫酸ニッケル,塩化
ニッケルなどが最も適しているが、本発明の電解液で
は、いわゆる鉄族(ニッケル,鉄,コバルト)元素の塩
が特に有効であることを見出した。尚アルカリ金属及び
アルカリ土類金属塩の場合は、有効とは言えないが効果
が全く無いとは言えない。次に添加量であるが、ストラ
イクニッケルの場合のニッケル塩濃度の1/4もしくは
それ以下が望ましい。添加量が多くなると部品への金属
の析出が起こる。添加する酸については塩酸,硫酸,燐
酸等の無機酸が適しているが、スルファミン酸,蓚酸,
クエン酸,酒石酸,グリコール酸などの有機酸もしくは
その塩類も使用できるし、又これらの混合酸も使用でき
る。その選択の基準は素材の性質によって、腐蝕損耗し
ない酸濃度および液組成によって決められるべきもので
ある。但し酸の濃度は少なくとも0.05モル/l以上
は必要である。又一方電流値も表面活性化のためには重
要で、その値は1.0A/dm2以上は必要である。
【作 用】一般に金属塩を含む電解液にて電解を行なう
場合、陰極に金属が析出する。この場合電解液中の金属
塩の濃度によって、ほとんど陰極に金属が析出しない場
合がある。これはハルセル電解試験法によっても金属の
電着が目視確認できないほどであることによっても確認
できる。この陰極電解によって析出する金属量がどの程
度のものか定かではないが、ここに析出する僅かの金属
が次工程の無電解ニッケルメッキの密着性を向上させる
ものと考えられる。次に述べる実施例1に示した組成の
電解液にて、電解槽でSUS304板Aを陰極として1
0分間,常温,電流値2A/dm2で電解した。この試
験片の処理前後の秤量値は、精密化学天秤では全く重量
変化は無く従ってこれは部品の実用上の精度には影響し
ないことを意味するものである。またSUS316板に
ても同様な結果を得ている。この試験により本発明によ
る陰極電解活性法では、素材に対して寸法精度に影響を
与えることなく表面活性化が可能であり、高度に精度が
要求される部品を無電解ニッケルメッキする場合に極め
て有効な手段といえる。次に実施例によって本発明を具
体的に説明するが、本発明はこの実施例によって何ら限
定されるものではない。
場合、陰極に金属が析出する。この場合電解液中の金属
塩の濃度によって、ほとんど陰極に金属が析出しない場
合がある。これはハルセル電解試験法によっても金属の
電着が目視確認できないほどであることによっても確認
できる。この陰極電解によって析出する金属量がどの程
度のものか定かではないが、ここに析出する僅かの金属
が次工程の無電解ニッケルメッキの密着性を向上させる
ものと考えられる。次に述べる実施例1に示した組成の
電解液にて、電解槽でSUS304板Aを陰極として1
0分間,常温,電流値2A/dm2で電解した。この試
験片の処理前後の秤量値は、精密化学天秤では全く重量
変化は無く従ってこれは部品の実用上の精度には影響し
ないことを意味するものである。またSUS316板に
ても同様な結果を得ている。この試験により本発明によ
る陰極電解活性法では、素材に対して寸法精度に影響を
与えることなく表面活性化が可能であり、高度に精度が
要求される部品を無電解ニッケルメッキする場合に極め
て有効な手段といえる。次に実施例によって本発明を具
体的に説明するが、本発明はこの実施例によって何ら限
定されるものではない。
【実施例1】塩酸(35.5%)100g/l,塩化ニ
ッケル30g/l,有機金属イオン封鎖剤20g/lの
水溶液5lに、脱脂処理をしたオーステナイト系ステン
レスSUS304板試験片A(20mm×100mm×
0.1mm)を陰極にして、これを電解槽の中心に吊る
し、その両側に陽極としてカーボン板を極間40mmと
して、常温,電流2A/dm2で5分間電解した。これ
を水洗後無電解ニッケルメッキ液を85〜90℃に加熱
し、これに当該試験片を20分間浸漬した。水洗乾燥後
その重量変化によって、2.5ミクロンのニッケルの付
着を確かめ、この試験片を折り曲げてメッキの全く剥離
しないことを確認した。即ちニッケルメッキの密着は完
全であった。この電解液にてオーステナイト系SUS3
16の試験片を全く同条件にて陰極電解活性化の後、無
電解ニッケルメッキを行ない、同じ厚み 2.5ミクロ
ンを確かめ、同様に折り曲げ試験を行なってニッケルメ
ッキの剥離しないことを確認した。又同様にしてステン
レスの鋼種のなかでも特に含有カーボン量が多く、薬品
処理が難しいとされているマルテンサイト系ステンレス
SUS440C板,SUS420J2棒についても全く
同じ結果を得て、いずれも無電解ニッケルメッキの密着
が優れていることが確認された。
ッケル30g/l,有機金属イオン封鎖剤20g/lの
水溶液5lに、脱脂処理をしたオーステナイト系ステン
レスSUS304板試験片A(20mm×100mm×
0.1mm)を陰極にして、これを電解槽の中心に吊る
し、その両側に陽極としてカーボン板を極間40mmと
して、常温,電流2A/dm2で5分間電解した。これ
を水洗後無電解ニッケルメッキ液を85〜90℃に加熱
し、これに当該試験片を20分間浸漬した。水洗乾燥後
その重量変化によって、2.5ミクロンのニッケルの付
着を確かめ、この試験片を折り曲げてメッキの全く剥離
しないことを確認した。即ちニッケルメッキの密着は完
全であった。この電解液にてオーステナイト系SUS3
16の試験片を全く同条件にて陰極電解活性化の後、無
電解ニッケルメッキを行ない、同じ厚み 2.5ミクロ
ンを確かめ、同様に折り曲げ試験を行なってニッケルメ
ッキの剥離しないことを確認した。又同様にしてステン
レスの鋼種のなかでも特に含有カーボン量が多く、薬品
処理が難しいとされているマルテンサイト系ステンレス
SUS440C板,SUS420J2棒についても全く
同じ結果を得て、いずれも無電解ニッケルメッキの密着
が優れていることが確認された。
【実施例2】硫酸(98%)100g/l,硫酸ニッケ
ル30g/l,有機金属イオン封鎖剤 20g/lの水
溶液5lに、脱脂処理をした試験片フェライト系ステン
レスSUS430板(30×80×0.2mm)を陰極
にして、これを実施例1と同様にして無電解ニッケルメ
ッキを行なった。そしてメッキ後、重量変化によって
2.0ミクロンのニッケルの付着を確かめ、この試験片
を折り曲げてメッキの全く剥離しないことを確認した。
この電解液にてマルテンサイト系ステンレスSUS42
0J2試験片(φ3×80mm丸棒)を同条件にて、陰
極電解活性化の後、無電解ニッケルメッキを行なってニ
ッケルの付着量厚さ1.9ミクロンを確認した。又同様
にして他の鋼種であるオーステナイト系SUS304,
316板についても同じ結果が得られ、いずれもメッキ
の密着は完全であった。
ル30g/l,有機金属イオン封鎖剤 20g/lの水
溶液5lに、脱脂処理をした試験片フェライト系ステン
レスSUS430板(30×80×0.2mm)を陰極
にして、これを実施例1と同様にして無電解ニッケルメ
ッキを行なった。そしてメッキ後、重量変化によって
2.0ミクロンのニッケルの付着を確かめ、この試験片
を折り曲げてメッキの全く剥離しないことを確認した。
この電解液にてマルテンサイト系ステンレスSUS42
0J2試験片(φ3×80mm丸棒)を同条件にて、陰
極電解活性化の後、無電解ニッケルメッキを行なってニ
ッケルの付着量厚さ1.9ミクロンを確認した。又同様
にして他の鋼種であるオーステナイト系SUS304,
316板についても同じ結果が得られ、いずれもメッキ
の密着は完全であった。
【実施例3】硫酸 100g/l,硫酸ニッケル10g
/l,硫酸コバルト10g/l,硫酸鉄5g/l,有機
酸及び促進剤,金属腐蝕防止剤25g/lの水溶液5l
に脱脂処理をした試験片を、上記実施例2と同様に電解
活性化の後、無電解ニッケルメッキを行なってメッキの
密着を確かめるため折り曲げ試験を行なったが結果は良
好であった。
/l,硫酸コバルト10g/l,硫酸鉄5g/l,有機
酸及び促進剤,金属腐蝕防止剤25g/lの水溶液5l
に脱脂処理をした試験片を、上記実施例2と同様に電解
活性化の後、無電解ニッケルメッキを行なってメッキの
密着を確かめるため折り曲げ試験を行なったが結果は良
好であった。
【実施例4】硫酸50g/l,硫酸ニッケル8g/l,
硫酸コバルト8g/l,有機酸15g/l,金属腐蝕防
止剤5g/lの水溶液5lに、あらかじめ150℃,6
0分間加熱処理してからアルカリ脱脂処理をしたオース
テナイト系SUS304の試験片(20mm×100m
m×0.1mm)を槽の中心に吊るし、その両側に電極
としてカーボン板を極間40mmとして、常温,電流2
A/dm2でPR電解を1分間行ない、続いて試験素材
を陰極とした陰極電解を2分間行ない、上記実施例と同
様に無電解ニッケルメッキを行なってメッキの密着試験
の結果は良好であった。
硫酸コバルト8g/l,有機酸15g/l,金属腐蝕防
止剤5g/lの水溶液5lに、あらかじめ150℃,6
0分間加熱処理してからアルカリ脱脂処理をしたオース
テナイト系SUS304の試験片(20mm×100m
m×0.1mm)を槽の中心に吊るし、その両側に電極
としてカーボン板を極間40mmとして、常温,電流2
A/dm2でPR電解を1分間行ない、続いて試験素材
を陰極とした陰極電解を2分間行ない、上記実施例と同
様に無電解ニッケルメッキを行なってメッキの密着試験
の結果は良好であった。
【発明の効果】以上説明したように、近年頓に発展しつ
つある情報化社会に於て、その情報処理に必要とする電
子機器に用いられる部品にはその機能上高度に精度が要
求されるようになってきている。特に機能部品のメッキ
には、無電解ニッケルメッキが不可欠となっているが、
本発明によるメッキ前処理によれば部品の寸法精度に全
く影響を与えることなく、安定したニッケルメッキが行
なえるものである。 又この方法は処理条件を対応させ
ることにより素材の種類を選ばず、ほとんど全ての金属
素材に適用が可能である。尚この電解活性化液には廃液
処理に問題があるフッ素化合物を必ずしも必要としない
ので、作業性及び排水処理性に於て大きなメリットがあ
る。
つある情報化社会に於て、その情報処理に必要とする電
子機器に用いられる部品にはその機能上高度に精度が要
求されるようになってきている。特に機能部品のメッキ
には、無電解ニッケルメッキが不可欠となっているが、
本発明によるメッキ前処理によれば部品の寸法精度に全
く影響を与えることなく、安定したニッケルメッキが行
なえるものである。 又この方法は処理条件を対応させ
ることにより素材の種類を選ばず、ほとんど全ての金属
素材に適用が可能である。尚この電解活性化液には廃液
処理に問題があるフッ素化合物を必ずしも必要としない
ので、作業性及び排水処理性に於て大きなメリットがあ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 無電解ニッケルメッキを行なう金属部品
を陰極として電解を行なうことを特徴とする金属表面を
活性化する前処理法。 - 【請求項2】 無電解ニッケルメッキを行なう金属部品
をPR電解し、つづいてそれと同等時間陰極電解を行な
うことを特徴とする金属表面を活性化する前処理法。 - 【請求項3】 請求項1及び2の電解液に使用する鉄族
金属塩の濃度を陰極に於て、金属が析出しない程度の濃
度範囲0.02モル/l〜0.2モル/lにあることを
特徴とする電解液であること。 - 【請求項4】 請求項1及び2の電解液に使用する酸は
無機酸又は有機酸の一種又は二種以上を含むことを特徴
とする電解液であること。 - 【請求項5】 請求項1及び2の電解液に金属腐蝕防止
剤、金属イオン封鎖剤、分散剤、界面活性剤を添加する
場合も含まれる。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16410898A JPH11323565A (ja) | 1998-05-08 | 1998-05-08 | 無電解ニッケルメッキの前処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16410898A JPH11323565A (ja) | 1998-05-08 | 1998-05-08 | 無電解ニッケルメッキの前処理法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11323565A true JPH11323565A (ja) | 1999-11-26 |
Family
ID=15786914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16410898A Pending JPH11323565A (ja) | 1998-05-08 | 1998-05-08 | 無電解ニッケルメッキの前処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11323565A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006130441A (ja) * | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Kowa Industry Co Ltd | 分離枠及び振動分離装置並びに分離枠の製造方法 |
WO2006094355A1 (en) * | 2005-03-09 | 2006-09-14 | Xstrata Queensland Limited | Stainless steel electrolytic plates |
JP2007105629A (ja) * | 2005-10-13 | 2007-04-26 | Kowa Industry Co Ltd | 振動篩装置 |
JP2007154218A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 皮膜分離方法 |
JP2008266779A (ja) * | 2007-03-23 | 2008-11-06 | Fujifilm Corp | 導電性材料の製造方法及び製造装置 |
AU2006222554B2 (en) * | 2005-03-09 | 2008-12-11 | Xstrata Queensland Limited | Stainless steel electrolytic plates |
-
1998
- 1998-05-08 JP JP16410898A patent/JPH11323565A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006130441A (ja) * | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Kowa Industry Co Ltd | 分離枠及び振動分離装置並びに分離枠の製造方法 |
JP4688132B2 (ja) * | 2004-11-08 | 2011-05-25 | 株式会社興和工業所 | 分離枠及び振動分離装置並びに分離枠の製造方法 |
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