JPH11323470A - 樹脂機械用耐摩耗バイメタル材及びその製造方法並びにバイメタルシリンダ及びバイメタルスクリュ - Google Patents

樹脂機械用耐摩耗バイメタル材及びその製造方法並びにバイメタルシリンダ及びバイメタルスクリュ

Info

Publication number
JPH11323470A
JPH11323470A JP13047498A JP13047498A JPH11323470A JP H11323470 A JPH11323470 A JP H11323470A JP 13047498 A JP13047498 A JP 13047498A JP 13047498 A JP13047498 A JP 13047498A JP H11323470 A JPH11323470 A JP H11323470A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wear
bimetallic
based alloy
matrix
resin machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13047498A
Other languages
English (en)
Inventor
Tei Chimura
禎 千村
Shinji Morita
真司 森田
Hideki Fukuhara
秀樹 福原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP13047498A priority Critical patent/JPH11323470A/ja
Publication of JPH11323470A publication Critical patent/JPH11323470A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nonmetallic Welding Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マトリクスに強化材が均一に分散し、耐摩耗
性に優れ、相手材への攻撃性も和らげたバイメタル層を
有する樹脂機械用耐摩耗バイメタル材及びその製造方法
並びにバイメタルシリンダ及びバイメタルスクリュを提
供する。 【解決手段】 Ni基合金のマトリクス材に、強化材と
して粒度50〜150μm及び1〜10μmの硬質炭化
物粒子を体積%で合計15〜30%配合した複合粉末
を、粉体プラズマ肉盛り法にてバイメタル材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂機械用耐摩耗
バイメタル材に係るものであり、詳しくは、研摩耗性の
ある樹脂などを加工する樹脂機械のスクリュ、シリンダ
に使用する耐摩耗性に優れた粉体プラズマ肉盛バイメタ
ル材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂加工用押出機のシリンダの内
面のライニングには、腐食性樹脂に対する耐食性を持た
せるため、Ni基合金やCo基合金が多く用いられてい
る。さらに、ガラス繊維などを含む加工樹脂に対する耐
摩耗性や、スクリュと接触した際の耐疑着摩耗性を持た
せるため、前記合金に強化材を複合することが多い。
【0003】このようなシリンダは、 Ni基合金やC
o基合金は融点が高いこと、該合金と強化材の均一な複
合化が必要であること、特に、二軸シリンダはバイメタ
ル化が困難であることなどの理由から、主にHIP(熱
間等方圧加圧)法により製造されている。また、他の複
合化の方法としては、粉体プラズマ肉盛り(PTA)法
があり比較的安価にシリンダの製造が可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、HIP法は、
加工工程が多く製造コストも高いという問題がある。ま
た、 PTA法は、その装置の特性として、細粒粉末の
供給ができないため強化材の粒径が大きくなり、スクリ
ュとの接触時にスクリュの摩耗が大きくなる。さらに、
強化材とNi基合金やCo基合金などのマトリクスとの
比重が大きく違う場合、肉盛り時に強化材が均一に分散
せず、肉盛り層断面において硬質粒子の粗密が発生する
などの問題がある。
【0005】本発明は、マトリクスに強化材が均一に分
散し、耐摩耗性に優れ、相手材への攻撃性も和らげたバ
イメタル層を有する樹脂機械用耐摩耗バイメタル材及び
その製造方法並びにバイメタルシリンダ及びバイメタル
スクリュを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を次
のようにして解決した。すなわち、耐食性に優れるNi
基合金あるいはCo基合金をマトリクスとし、これらに
強化材として粒度の異なる硬質炭化物粒子を混合し、粉
体プラズマ肉盛り法によりシリンダの内面や、スクリュ
のフライト頂部に複合肉盛りすることにより、炭化物粒
子が均一に分散し、耐摩耗性に優れ、相手材への攻撃性
も和らげたバイメタル層を得ることを可能にした。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明による樹脂機械用耐摩耗バ
イメタル材は、Ni基合金あるいはCo基合金をマトリ
クス材に、強化材として粒度50〜150μm及び1〜
10μmの硬質炭化物粒子を体積%で合計15〜30%
配合し、これらの複合粉末を粉体プラズマ肉盛り法にて
均一に分散させて合金としたものである。
【0008】次に、上記硬質炭化物粒子の限定理由を示
す。
【0009】硬質炭化物粒子はマトリクス材と混合する
ことにより、耐摩耗性を付与するが、混合量が増えると
相手材への攻撃性が大きくなる。硬質炭化物粒子の効果
は15%以上の混合で著しくなり、30%を越えると相
手材への攻撃性が大きくなると共に、肉盛り時に割れが
発生するなど施工性が悪くなるので硬質炭化物粒子の混
合量は15〜30%が好ましい。
【0010】また、硬質炭化物粒子の粒度は、粗粒粉と
しては耐摩耗性の向上を目的として粒径が50μm以上
で効果的であり、150μmを越えると相手材への攻撃
性が大きくなると共に、加工時間が長くなり経済性が悪
くなるため50〜150μmが好ましい。細粒粉は、粗
粒粉の間に均一に分散し、樹脂中の微細な研磨剤に対す
る耐研摩耗性を向上させると共に、一部溶融しマトリク
ス材の硬さを上昇させる。粒径が1μm以下では耐研摩
耗性の向上が小さく、10μmを越えるとタングステン
カーバイド(WC)のように比重が大きいものでは分散
性が悪化するため1〜10μmが好ましい。なお、この
ような細粒粉は、PTA装置では供給しにくいため、発
明者はこれを造粒し平均粒径を50μm程度以上にして
使用した。
【0011】上記実施の形態では、耐摩耗バイメタル材
のシリンダへの適用についてのみ述べたが、スクリュフ
ライト部へ適用しても同様の効果が得られる。
【0012】
【実施例】(実施例1)本発明品として、 Ni基合金
ハステロイC276に、平均粒径約100μmの粗粒W
Cを10%及び平均粒径約2μmの微粒WCを10%
(合計WC20%)を配合した複合粉末をPTAにて肉
盛し30×70×10mmの試験片(D)を作製した。
【0013】比較材として、 Ni基合金ハステロイC
276単体の試験片(A)、 Ni基合金ハステロイC
276に粗粒WCのみ20%配合した試験片(B)、
Ni基合金ハステロイC276に微粒WCのみ20%配
合した試験片(C)を作製した。上記本発明品と比較材
のWCの配合比率(体積%)を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】これらの試験片を用い、耐研摩耗性を評価
する須賀式摩耗試験及耐凝着摩耗性を評価する大越式摩
耗試験を行った。
【0016】須賀式摩耗試験の試験条件は、摩擦材:S
iC#320、試験荷重:2kgf、摩擦回数:160
0回である。
【0017】大越式摩耗試験の試験条件は、回転試験
片:ステライト#6、室温無潤滑、最終荷重:18.9
kgf、摩擦速度:2.37m/s、摩擦距離:200
mである。
【0018】須賀式摩耗試験の結果を図1、大越式摩耗
試験の結果を図2に示す。
【0019】須賀式摩耗試験では、本発明品(D)はマ
トリクス材(A)と比較し、5.5倍の耐摩耗性を示し
た。また、大越式摩耗試験では、本発明品(D)は粗粒
WC配合材(B)と同等の耐摩耗性を示し、相手材の摩
耗量が大きく減少した。
【0020】(実施例2)本発明品として、 Co基合
金ステライト#6に、平均粒径約100μmの粗粒WC
を10%及び平均粒径約2μmの微粒WCを10%(合
計WC20%)を配合した複合粉末をPTAにて肉盛し
30×70×10mmの試験片(H)を作製した。
【0021】比較材として、 Co基合金ステライト#
6単体の試験片(E)、 Co基合金ステライト#6に
粗粒WCのみ20%配合した試験片(F)、 Co基合
金ステライト#6に微粒WCのみ20%配合した試験片
(G)を作製した。上記本発明品と比較材のWCの配合
比率(体積%)を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】これらの試験片を用い、耐研摩耗性を評価
する須賀式摩耗試験及び耐凝着摩耗性を評価する大越式
摩耗試験を行った。
【0024】須賀式摩耗試験の試験条件は、摩擦材:S
iC#320、試験荷重:2kgf、摩擦回数:160
0回である。
【0025】大越式摩耗試験の試験条件は、回転試験
片:コルモノイ6、室温無潤滑、最終荷重:18.9k
gf、摩擦速度:2.37m/s、摩擦距離:200m
である。
【0026】須賀式摩耗試験の結果を図3、大越式摩耗
試験の結果を図4に示す。
【0027】須賀式摩耗試験では、本発明品(H)はマ
トリクス材(E)と比較し、4.5倍の耐摩耗性を示し
た。また、大越式摩耗試験では、本発明品(H)は粗粒
WC配合材(F)と同等の耐摩耗性を示し、相手材の摩
耗量が大きく減少した。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、強化材として粒度の異
なる炭化物粒子を用いているので、マトリクスに炭化物
粒子が均一に分散され、また、相手材への攻撃性も緩和
された樹脂機械用耐摩耗バイメタル材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の発明品と比較材の須賀式摩耗試
験の結果を示す図である。
【図2】第1の実施例の発明品と比較材の大越式摩耗試
験の結果を示す図である。
【図3】第2の実施例の発明品と比較材の須賀式摩耗試
験の結果を示す図である。
【図4】第2の実施例の発明品と比較材の大越式摩耗試
験の結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B23K 35/30 340 B23K 35/30 340M 35/368 35/368 E C22C 19/07 C22C 19/07 G

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ni基合金をマトリクス材とし、これに
    強化材として粒度50〜150μm及び1〜10μmの
    硬質炭化物粒子を体積%で合計15〜30%複合してな
    る樹脂機械用耐摩耗バイメタル材。
  2. 【請求項2】 前記Ni基合金に代えCo基合金をマト
    リクス材としたことを特徴とする請求項1記載の樹脂機
    械用耐摩耗バイメタル材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の耐摩耗バイメタ
    ル材を内表面に肉盛りしてなる樹脂機械用耐摩耗バイメ
    タルシリンダ。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の耐摩耗バイメタ
    ル材をフライト頂部に肉盛してなる樹脂機械用耐摩耗バ
    イメタルスクリュ。
  5. 【請求項5】 Ni基合金のマトリクス材に、強化材
    として粒度50〜150μm及び1〜10μmの硬質炭
    化物粒子を体積%で合計15〜30%配合した複合粉末
    を、粉体プラズマ肉盛り法にてバイメタル材とすること
    を特徴とする樹脂機械用耐摩耗バイメタル材の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記Ni基合金に代えCo基合金をマト
    リクス材としたことを特徴とする請求項5記載の樹脂機
    械用耐摩耗バイメタル材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記粒度50〜150μmおよび1〜1
    0μmの硬質炭化物粒子を造粒して粉体プラズマ肉盛り
    装置に供給することを特徴とする請求項5または6記載
    の樹脂機械用耐摩耗バイメタル材の製造方法。
JP13047498A 1998-05-13 1998-05-13 樹脂機械用耐摩耗バイメタル材及びその製造方法並びにバイメタルシリンダ及びバイメタルスクリュ Pending JPH11323470A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13047498A JPH11323470A (ja) 1998-05-13 1998-05-13 樹脂機械用耐摩耗バイメタル材及びその製造方法並びにバイメタルシリンダ及びバイメタルスクリュ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13047498A JPH11323470A (ja) 1998-05-13 1998-05-13 樹脂機械用耐摩耗バイメタル材及びその製造方法並びにバイメタルシリンダ及びバイメタルスクリュ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11323470A true JPH11323470A (ja) 1999-11-26

Family

ID=15035120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13047498A Pending JPH11323470A (ja) 1998-05-13 1998-05-13 樹脂機械用耐摩耗バイメタル材及びその製造方法並びにバイメタルシリンダ及びバイメタルスクリュ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11323470A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007114524A1 (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Komatsu Ltd. 耐摩耗粒子及び耐摩耗構造部材
JP2015123446A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 兼房株式会社 破砕刃

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007114524A1 (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Komatsu Ltd. 耐摩耗粒子及び耐摩耗構造部材
JPWO2007114524A1 (ja) * 2006-03-30 2009-08-20 株式会社小松製作所 耐摩耗粒子及び耐摩耗構造部材
JP4850241B2 (ja) * 2006-03-30 2012-01-11 株式会社小松製作所 耐摩耗粒子及び耐摩耗構造部材
US8679207B2 (en) 2006-03-30 2014-03-25 Komatsu Ltd. Wear resisting particle and wear resisting structure member
JP2015123446A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 兼房株式会社 破砕刃

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4507151A (en) Coating material for the formation of abrasion-resistant and impact-resistant coatings on workpieces
Artini et al. Diamond–metal interfaces in cutting tools: a review
JP3112697B2 (ja) 熱噴霧粉末混合物
US7681622B2 (en) Heterogeneous composite bodies with isolated lenticular shaped cermet regions
TWI299364B (en) Fabrication of b/c/n/o doped sputtering targets
CN101003089A (zh) 超微或纳米金属粉包覆的复合粉末及其制备方法
JP2014132117A (ja) タフコートされた硬い粉末およびその焼結製品
JP2002220652A (ja) 溶射用粉末およびその製造方法
JP2008155206A (ja) 金属マトリクス複合材料をコーティングする方法
CN101702922A (zh) 具有超低热传导率的烧结碳化物
JPH04506836A (ja) 溶融により処理され得る炭化タングステン含有硬合金
CN112030039A (zh) 复合材料包层和其应用
JPS60500627A (ja) 熱溶射用紛末材料
JP2006328540A (ja) 超硬合金および引抜きダイス
JPH09502769A (ja) 熱溶射コーティング用の改善された複合粉末
JP2872571B2 (ja) 遠心鋳造用炭化タングステン複合ライニング材および炭化タングステン複合ライニング層
CN1929991A (zh) 耐磨材料
JP4264219B2 (ja) ゴム混練機用ロータ
US6156443A (en) Method of producing improved erosion resistant coatings and the coatings produced thereby
JP4885445B2 (ja) 溶射用粉末
JPH11323470A (ja) 樹脂機械用耐摩耗バイメタル材及びその製造方法並びにバイメタルシリンダ及びバイメタルスクリュ
JP2002173758A (ja) 溶射用粉末およびそれを用いて溶射皮膜された部品
JP2023037644A (ja) 積層造形用粉砕粉
JPH01230759A (ja) 溶射用複合粉末
JP2005320557A (ja) 耐摩耗性部材およびその製造方法