JPH11323443A - 耐ブリスター性及び被削性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板 - Google Patents
耐ブリスター性及び被削性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板Info
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- JPH11323443A JPH11323443A JP12889498A JP12889498A JPH11323443A JP H11323443 A JPH11323443 A JP H11323443A JP 12889498 A JP12889498 A JP 12889498A JP 12889498 A JP12889498 A JP 12889498A JP H11323443 A JPH11323443 A JP H11323443A
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Abstract
問題がなく製造性に優れており、ブリスターが発生せず
被削性もよい、高強度の溶融亜鉛めっき鋼板を製造す
る。 【解決手段】 C:0.05〜0.15wt.%、Si:
0.5wt.%以下、Mn:0.2〜2.0wt.%、P:0.
025wt.%以下、N:0.003〜0.010wt.%、T
i:0.02〜0.20wt.%、S:0.01〜0.02
wt.%及びsol.Al:0.01〜0.10wt.%、残部Fe
及び不可避不純物からなる成分の溶融亜鉛めっき鋼板で
あって、下地鋼板は上記成分の鋼片を熱延し、500〜
680℃で巻き取った熱延鋼帯であり、そしてめっき層
は、前処理工程で水素濃度が8〜20vol.%の雰囲気で
700〜880℃の温度で熱延鋼帯を焼鈍した後、連続
式溶融亜鉛めっき設備で形成する。
Description
及び被削性の両方に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板に
関するものである。
部材の鋼材には、高強度の亜鉛めっき鋼板が用いられて
きた。しかしながら、その亜鉛めっき鋼板は、連続式溶
融亜鉛めっき設備でめっきが施される場合、しばしばブ
リスターと呼ばれる表面欠陥が発生し、品質上の問題と
なっている。このブリスターの発生は、亜鉛めっき原板
として冷延鋼板よりも熱延鋼板を用いた場合に特に著し
いという傾向がある。ブリスターの形態は円形であり、
その大きさは肉眼で判別できない程度の小さいものか
ら、直径1mm程度の大きいものまであり、めっき鋼板
の美観を損なうだけでなく、その耐食性を劣化させる。
従って、亜鉛めっき鋼板表面のブリスター発生の防止が
強く望まれている。
の組立て用ボルト穴を穿孔する工程があるので、ガード
レール用鋼材に対して被削性が良いことが求められてい
る。ところが、この鋼材はガードレールのような用途に
適合させるため高強度に設計されている。そのため、上
記ボルトの穴あけ用ドリルの寿命が必ずしも良くないの
が実態である。
用される亜鉛めっき鋼板に対しては、表面欠陥であるブ
リスター発生がなく、しかも、被削性が良好であるもの
が要請されている。
3250号公報には、耐ブリスター性改善を目的とし
て、B:0.0020〜0.020wt.%、及びN:0.
002〜0.020wt.%を含有させた鋼材が開示されて
いる(以下、先行技術1という)。一方、被削性向上の
観点から自動車用鋼材等に、Sを0.04〜0.07w
t.%含有させたS快削肌焼鋼や強靱鋼が使用されてお
り、例えば、山本俊郎他、応用機械工学(1974.
4)、p.80に開示されている(以下、先行技術2と
いう)。
亜鉛めっき鋼板の耐ブリスター性は向上するが、上述し
た鋼材の被削性には依然として問題が残る。更に、先行
技術1の亜鉛めっき鋼板にはBが添加されることを特徴
としている。そのためにこの成分組成の鋼材は熱間圧延
時の変形抵抗が通常の鋼材に比べて高いので、熱間圧延
での製造性が悪く、例えば特に圧延ロールの肌荒れ傾向
が大きく、製品の歩留低下を招くといった問題がしばし
ば発生する。
るS快削肌焼鋼や強靱鋼は優れたレベルにある。しか
し、鋼材のS含有率が高いために熱間圧延時の鋼材割れ
の発生により製品歩留が下がる。従って、先行技術2の
鋼板を本発明が目標とする溶融亜鉛めっき鋼板に適用す
ることはできない。
と被削性とを併せもち、しかも製造性に優れた、高強度
の溶融亜鉛めっき鋼板に関する技術は未だ提案されてお
らず、このような技術の開発が切望されている。従っ
て、この発明の目的は、上述した問題を解決して、耐ブ
リスター性及び被削性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼
板を提供することにある。
問題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、所
要の高強度を確保し、且つ熱間圧延時の製造性に優れた
鋼材であって、被削性に優れ、且つ溶融亜鉛めっき鋼板
の表面にブリスターが発生しないようにするためには、
適量のTiを添加したC−Mn系の鋼成分に、N及びS
を適量添加することが有効であることを見い出した。こ
の発明は上記知見に基づきなされたものでありその要旨
は次の通りである。
%、Si:0.5wt.%以下、Mn:0.2〜2.0wt.
%、P:0.025wt.%以下、N:0.003〜0.0
10wt.%、Ti:0.02〜0.20wt.%、S:0.0
1〜0.02wt.%、及び、sol.Al:0.01〜0.1
0wt.%を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなる化
学成分組成の溶融亜鉛めっき鋼板であって、その溶融亜
鉛めっき鋼板の下地鋼板は、上記成分の鋼片を熱間圧延
し、得られた熱間圧延鋼帯を500〜680℃の温度範
囲内で巻き取り、こうして得られた熱間圧延鋼帯であ
り、そして、上記溶融亜鉛めっき鋼板のめっき層は、連
続式溶融亜鉛めっきラインで亜鉛めっき層を形成するに
際して、前記めっきの前処理工程として水素濃度が8〜
20vol.%の範囲内の雰囲気で700〜880℃の範囲
内の温度で上記熱間圧延鋼帯を焼鈍し、次いで、この前
処理が施された熱間圧延鋼帯に連続式溶融亜鉛めっき設
備で形成されたものであることに特徴を有する、耐ブリ
スター性及び被削性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板
である。
亜鉛めっき鋼板においては、耐ブリスター性及び被削性
を共に優れたレベルとするために、Tiを添加したC−
Mn系の鋼に適量のN及びSを添加した化学成分組成の
鋼板とする。そして、この発明で対象とする高強度溶融
亜鉛めっき鋼板とは、機械構造用部材に使用される鋼材
に属し、TS=370〜500N/mm2 、YS=30
0〜400N/mm2 の範囲内の機械的性質を有する、
溶融亜鉛めっき鋼板を指す。
度溶融亜鉛めっき鋼板の化学成分組成を上記の通り限定
し、また、そのような溶融亜鉛めっき鋼板を製造するた
めに熱間圧延条件及び亜鉛めっきラインでのめっき前処
理条件を上述した通り限定した理由を説明する。
た、後述するTiの添加を併用することにより、TiC
の析出による降伏強度の上昇効果が得られる。しかしな
がら、C含有率が0.05wt.%未満では上記作用による
所要の効果が得られず、一方、それが0.15wt.%を超
えると、鋼板の溶接性の劣化を招く。従って、C含有率
は0.05〜0.15wt.%の範囲内に限定する。
伏強度を上昇させる。しかしながら、Mn含有率が0.
2wt.%未満では所要の強度が得られない。一方、それが
2.0wt.%を超えると、鋼板の溶接性が劣化する。従っ
て、Mn含有率は0.2〜2.0wt.%の範囲内に限定す
る。
t.%を超えると鋼板の溶接性が劣化する。従って、P含
有率は0.025wt.%以下に限定する。
を超えると鋼板の溶融亜鉛めっき性が著しく劣化する。
なお、上記しためっき性のために、より好ましいSi量
は0.10wt.%以下である。
が0.01wt.%未満では脱酸の効果が十分に得られず、
一方、sol.Al含有率が0.10wt.%を超えると、アル
ミナ系介在物が多くなり、鋼板の表面性状が劣化する。
従って、sol.Al含有率は0.01〜0.10wt.%の範
囲内に限定する。
板では、上述した化学成分組成に更に、Ti、N及びS
の各元素を適量添加することが必要である。即ち、耐ブ
リスター性を確保するためには、鋼板中の拡散性水素の
集積サイトを確保するために、粗大な析出物を鋼材中に
適量存在させることが必要である。また、鋼板の切削性
と熱間圧延時の製造性とを共に優れたレベルとするため
には、熱間圧延時に赤熱脆性を起こしにくい物性の硫化
物を形成させることが必要である。このような観点か
ら、耐ブリスター性、並びに切削性及び熱間圧延時の製
造性に及ぼす成分の影響を系統的に検討した結果、 耐ブリスター性向上のためには、鋼材中にTiNを生
成させること、 被削性と熱間圧延時の製造性とを共に向上させるため
には、Ti系の硫化物を適量生成させることが必要であ
ることがわかった。
めに添加することが必須の元素である。そして、S含有
率が0.01wt.%未満ではその十分な効果が得られず、
一方、それが0.02wt.%を超えると熱間圧延時の鋼材
の割れの問題が発生し、製造性が悪くなる。従って、S
含有率は0.01〜0.02wt.%の範囲内に限定する。
させるために添加することが必須の元素である。そし
て、N含有率が0.003wt.%未満ではその十分な効果
が得られず、一方、それが0.010wt.%を超えると鋼
板の溶接性の劣化が問題となる。従って、N含有率は
0.003〜0.010wt.%の範囲内に限定する。
いる場合に、これらと結合して、TiCの生成による降
伏強度の確保、TiNの生成による耐ブリスター性の向
上、及びTi系硫化物、例えばTiSやTi4 C2 S2
の生成による被削性の向上効果を得るために添加する。
この場合、Ti含有率が0.02wt.%未満では上記効果
が十分に発揮されない。一方、Ti含有率が0.20w
t.%を超えると、鋼板の強度上昇により、逆に被削性が
劣化する。従って、Ti含有率は0.02〜0.20w
t.%の範囲内に限定する。
を熱間圧延した後、得られた熱間圧延鋼帯を500〜6
80℃の範囲内の温度で巻き取ることにより、この発明
で特徴の一つとする所要の強度、即ちTS=370〜5
00N/mm2 、YS=300〜400N/mm2 、及
び良好な被削性を確保することができる。即ち、巻取り
温度が500℃未満では、鋼板強度の上昇により被削性
が劣化する。その状況を図1に示す。
響を示す。同図の曲線(a)は、S含有率が0.015
wt.%の本発明の範囲内の成分組成である、鋼No.1の鋼
片7本を用い、熱間圧延の巻取り温度を各種温度水準に
変化させることにより、強度レベルを変化させた熱延鋼
帯を製造し、以降本発明の製造条件で製造した溶融亜鉛
めっき鋼板の被削性試験結果を示すものである。また、
同図の曲線(b)は、S含有率が0.003wt.%の本発
明の範囲外の成分組成である、鋼No.3の鋼片3本を用
い、曲線(a)と同様に熱間圧延の巻取り温度を各種温
度水準に変化させることにより、強度レベルを変化させ
た熱延鋼帯を製造し、以降本発明の製造条件で製造した
溶融亜鉛めっき鋼板の被削性試験結果を示すものであ
る。従って、曲線(a)のプロットはすべて実施例に属
し、そして曲線(b)のプロットはすべて比較例に属す
る溶融亜鉛めっき鋼板についての被削性を示す。
めっき鋼板においては、上述したように、強度と被削性
との間には強い負の相関があるが、比較例の溶融亜鉛め
っき鋼板においては、強度と被削性との間には僅かに負
の相関が認められる程度である。一方、巻取り温度が6
80℃を超えると、所要の強度が得られない。従って、
熱間圧延での鋼帯巻取り温度は、500〜680℃の範
囲内に限定する。
の前処理として熱間圧延鋼帯を、H2 濃度が8〜20vo
l.% の範囲内の雰囲気で、700〜800℃の範囲内の
温度で焼鈍することにより、耐ブリスター性に優れ、且
つ、めっき密着性の良好な、高強度溶融亜鉛めっき鋼板
を得ることができる。即ち、焼鈍雰囲気のH2 濃度が8
vol.% 未満であるか、又は焼鈍温度が700℃未満であ
るかの、少なくとも一方に該当する場合には、良好なめ
っき密着性が得られない。一方、焼鈍雰囲気のH2 濃度
が20vol.% を超えるか、又は焼鈍温度が880℃を超
えるかの、少なくとも一方に該当する場合には、溶融亜
鉛めっき鋼板に対して目標とする耐ブリスター性を得る
ことができない。また、焼鈍温度が880℃を超える
と、所要の鋼板強度を得ることができない。従って、め
っきの前処理条件として、H2 濃度が8〜20vol.% の
雰囲気で、700〜880℃の温度で焼鈍することが必
要である。
っき設備で行なうことにより、品質の良い亜鉛めっき鋼
板を効率的に製造することができるので、コスト低減に
も寄与して望ましい。
に説明する。 〔試験1〕試験1は、熱間圧延時の巻取り温度、並びに
めっき前処理としての焼鈍雰囲気のガス組成及び焼鈍温
度はすべて、本発明の範囲内にあり、鋼片の化学成分組
成が、本発明の範囲の内又は外の場合についての試験例
である。
溶鋼を転炉で溶製し、連続鋳造によりスラブに鋳造し
た。鋼No.1及び2は本発明の範囲内の成分組成、鋼N
o.3及び4は本発明の範囲外の成分組成である。得られ
たスラブ鋼片を1250℃に加熱し熱間圧延後、熱間圧
延鋼帯を所定の温度で巻き取り、酸洗した後に連続溶融
亜鉛めっきラインに装入した。めっき前処理として所定
のH2 濃度の雰囲気で所定温度で焼鈍した。表1に、熱
間圧延での巻取り温度、焼鈍雰囲気のH2 濃度及び焼鈍
温度を併記した。次いで溶融亜鉛めっきを行ない、板厚
2.5mmの溶融亜鉛めっき鋼板を製造した。なお、上
記以外の製造条件は常法に従って行なった。
囲内の製造条件により製造されたそれぞれの溶融亜鉛め
っき鋼板である実施例1及び実施例2を得た。これに対
して鋼No.3の鋼片からは、本発明の範囲外の製造条件
により製造された溶融亜鉛めっき鋼板である比較例1及
び比較例2を得た。但し、比較例1と比較例2との違い
は、熱間圧延の巻取り温度が異なるだけである。また、
鋼No.4の鋼片からは、本発明の範囲外の製造条件によ
り製造された溶融亜鉛めっき鋼板である比較例3を得
た。こうして製造された各溶融亜鉛めっき鋼板から試験
材を採取し、下記試験に供した。試験方法は次の通りで
ある。試験にはすべて溶融亜鉛めっき鋼板を供した。 下地鋼板の金属組織:金属顕微鏡による検鏡試験 機械的性質:L方向のJIS5号引張試験片を用い
て行なった。 耐ブリスター性:200×200mmの試験片を採
取し、大気炉で250℃×1hr加熱した後、溶融亜鉛
めっき鋼板の試験片表面のブリスター発生の有無を目視
観察して判定した。 被削性:試験装置として日立精機製マシニングセン
ターを用い、切削条件として、ドリル:SKH51、ド
リル径:5mm、回転数:4000rpm、送り:0.
5mm/rev、切削油:なしにて、ドリル寿命を測定
した。但し、ドリル寿命は、刃先の溶損、ドリルの折損
までの穴あけ回数を求め、穴あけ回数と板厚との積で定
義した。
はいずれもフェライト+パーライト組織であった。
に、本発明の範囲内の製造条件による溶融亜鉛めっき鋼
板である実施例1及び実施例2のいずれにおいても、機
械的性質、耐ブリスター性及び被削性のすべての特性に
つき、目標水準を満たしている。
による溶融亜鉛めっき鋼板である比較例1〜3はいずれ
においても、上記3特性の内少なくとも一つについて目
標水準に達していない。即ち、比較例1及び2では成分
の内S含有率が本発明の範囲の下限値よりも低いため
に、被削性に劣っている。比較例3では成分の内N含有
率が本発明の範囲の下限値よりも低いため、耐ブリスタ
ー性に問題がある。
は本発明の範囲内であり、その他の製造条件を、本発明
の範囲の内又は外にした場合の試験例である。
組成の鋼No.1のスラブ鋼片を用いて、試験1における
プロセスと同じように、当該スラブ鋼片を1250℃に
加熱し熱間圧延後、熱間圧延鋼帯を所定の温度で巻き取
り、酸洗した後に連続溶融亜鉛めっきラインに装入し
た。めっき前処理として所定のH2 濃度の雰囲気で所定
温度で焼鈍した。
囲気のH2 濃度及び焼鈍温度を示した。次いで溶融亜鉛
めっきを行ない、板厚2.5mmの溶融亜鉛めっき鋼板
を製造した。なお、上記以外の製造条件は常法に従って
行なった。
範囲内の製造条件により製造された溶融亜鉛めっき鋼板
である実施例3及び実施例4を得た。一方、同じく鋼N
o.1の鋼片から、本発明の範囲外の製造条件により製造
された溶融亜鉛めっき鋼板である比較例4〜比較例6を
得た。こうして製造された各溶融亜鉛めっき鋼板から試
験材を採取し、所要の試験に供した。試験項目は、下
地鋼板の金属組織、機械的性質、耐ブリスター性、
及び被削性であり、試験1におけるものと同じであ
り、またその試験方法も試験1における方法と同じであ
る。
組織はいずれもフェライト+パーライト組織であった。
囲内の製造条件による溶融亜鉛めっき鋼板である実施例
3及び実施例4のいずれにおいても、機械的性質、耐ブ
リスター性及び被削性のすべての特性につき、目標水準
を満たしている。
による溶融亜鉛めっき鋼板である比較例4〜6はいずれ
においても、上記3特性の内少なくとも一つについて目
標水準に達していない。即ち、比較例4では、熱間圧延
での巻取り温度が、本発明の範囲の下限値よりも低いた
めに、強度が目標の上限を超えており、被削性に劣る。
比較例5では、焼鈍温度が本発明の範囲の上限値よりも
高いため、耐ブリスター性に問題がある。そして、比較
例6では、焼鈍時の雰囲気H2 濃度が本発明の範囲の上
限値よりも高いために、耐ブリスター性に問題がある。
鋼板の化学成分組成だけが本発明の範囲内にあっても、
熱間圧延の巻取り温度、並びにめっき前処理の焼鈍雰囲
気のガス組成及び焼鈍温度を本発明の範囲内に制御しな
いと、所要の機械的性質、耐ブリスター性、及び被削性
を満たすことができないことがわかる。
ガードレール等に用いられる機械構造用部材に好適な、
耐ブリスター性及び被削性に優れた高強度溶融亜鉛めっ
き鋼板を提供することができ、工業上有用な効果がもた
らされる。
及び比較例のそれぞれの場合について示すグラフであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】C :0.05〜0.15wt.%、 Si:0.5wt.%以下、 Mn:0.2〜2.0wt.%、 P :0.025wt.%以下、 N :0.003〜0.010wt.%、 Ti:0.02〜0.20wt.%、 S :0.01〜0.02wt.%、及び、 sol.Al:0.01〜0.10wt.% を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなる化学成分
組成の溶融亜鉛めっき鋼板であって、 前記溶融亜鉛めっき鋼板の下地鋼板は、前記化学成分組
成の鋼片を熱間圧延し、得られた熱間圧延鋼帯を500
〜680℃の温度範囲内で巻き取り、こうして得られた
熱間圧延鋼帯であり、 そして、前記溶融亜鉛めっき鋼板のめっき層は、連続式
溶融亜鉛めっきラインで亜鉛めっき層を形成するに際し
て、前記めっきの前処理工程として水素濃度が8〜20
vol.%の範囲内の雰囲気で700〜880℃の範囲内の
温度で前記熱間圧延鋼帯を焼鈍し、次いで、前記前処理
が施された熱間圧延鋼帯に連続式溶融亜鉛めっき設備で
形成されたものであることを特徴とする、耐ブリスター
性及び被削性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12889498A JP3837612B2 (ja) | 1998-05-12 | 1998-05-12 | 耐ブリスター性及び被削性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板 |
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ID=14995988
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JP12889498A Expired - Fee Related JP3837612B2 (ja) | 1998-05-12 | 1998-05-12 | 耐ブリスター性及び被削性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板 |
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---|---|
JP (1) | JP3837612B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1146132A1 (en) * | 1999-10-22 | 2001-10-17 | Kawasaki Steel Corporation | Hot-dip galvanized steel sheet having high strength and also being excellent in formability and galvanizing property |
DE112009004363T5 (de) | 2008-12-26 | 2012-11-15 | Posco | Stahlblechvergütungsvorrichtung, selbige umfassende vorrichtung zur herstellung vonbesohichtetem stahlblech und selbige einsetzendes herstellungsverfahren für besohichtetes stahlblech |
-
1998
- 1998-05-12 JP JP12889498A patent/JP3837612B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US10053749B2 (en) | 2008-12-26 | 2018-08-21 | Posco | Production method for plated steel sheet using a steel sheet annealing device |
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