JPH11323228A - 記録用インク - Google Patents

記録用インク

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JPH11323228A
JPH11323228A JP13478498A JP13478498A JPH11323228A JP H11323228 A JPH11323228 A JP H11323228A JP 13478498 A JP13478498 A JP 13478498A JP 13478498 A JP13478498 A JP 13478498A JP H11323228 A JPH11323228 A JP H11323228A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクを普通紙等の記録媒体に供給して画像
を形成した場合に、フェザリングやブリーディングと呼
ばれるインクのにじみが生じたり、水に濡れてインクが
流れたりするということがなく、耐水性等に優れた良好
な画像が安定して得られるようにする。 【解決手段】 この記録用インクにおいては、下記の
化学式(1)及び/又は化学式(2)に示すパーフルオ
ロポリエーテルを含有させた。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インクジェット
プリンタ等のインク記録装置に使用する記録用インクに
関するものであり、インクを普通紙等の記録媒体に供給
してインク記録を行う場合に、記録媒体上にブリーディ
ングやフェザリングと呼ばれるインクのにじみが生じる
ということがなく、定着性や耐水性に優れた画像が安定
して得られるようにした点に特徴を有するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェットプリンタ等のイン
ク記録装置に使用されるインクとしては、油性のインク
の他に、取扱いの容易性や安全性等の面から水系のイン
クが広く用いられていた。
【0003】ここで、水系のインクとしては、従来より
一般に水溶性の染料を水系媒体中に溶解させたものや、
顔料を水系媒体中に分散させたものが用いられていた。
【0004】しかし、このような水系のインクは耐水性
が悪く、普通紙等の記録媒体に供給して画像を形成した
場合、ブリーディングやフェザリングと呼ばれるインク
のにじみが生じ、また水との接触によってインクが流れ
るという問題があった。
【0005】また、従来においては、特開昭58−10
8271号公報等において、着色したワックスを溶融さ
せ、これを記録媒体に供給して画像を形成するようにし
たものも提案されているが、この場合、固形のワックス
を溶融させるため、消費電力が大きくなってランニング
コストが高くつくと共に、インクジェットプリンタ等の
インク記録装置に使用した場合、そのノズルに目詰まり
が多く発生し、安定した記録が行えなくなる等の問題が
あった。
【0006】また、インク記録装置に使用するインクと
して、特開平6−340835号公報に示されるよう
に、水系媒体中に着色されたポリエステル粒子を分散さ
せたインクや、水系媒体中に顔料を分散させると共に水
溶性のバインダ樹脂を加えて、記録媒体に対する顔料の
定着性を高めるようにしたインクも提案されている。
【0007】しかし、これらのインクの場合、普通紙等
の記録媒体に対するインクの定着性が十分ではなく、ま
た水との接触によってインクが流れたり、さらにはイン
クジェットプリンタ等のインク記録装置に使用した場合
に、そのノズルに上記のポリエステル粒子やバインダ樹
脂が詰まり、安定した記録が行えなくなるという問題が
あった。
【0008】さらに、従来においては、特開平8−72
393号公報に示されるように、インク中における水溶
性染料を凝集させる液体組成物を先に記録媒体上に供給
し、その直後、液体組成物が乾く前にこの液体組成物が
供給された部分にインクを供給して、インク中における
染料を液体組成物によって凝集させるようにしたものが
提案された。このようにすると、先に飛翔させた液体組
成物と、その直後に飛翔させたインクとが記録媒体上で
混合して染料が凝集し、これによって記録媒体上に形成
された画像の耐水性が向上する。
【0009】しかし、この場合、インクとは別に水溶性
染料を凝集させる液体組成物を吐出させる必要があり、
インク記録装置が複雑化し、またこのように液体組成物
によりインク中における染料を記録媒体上において凝集
させて画像を形成した場合においても、形成された画像
の耐水性が必ずしも十分であるとはいえず、上記のよう
に凝集された染料が記録媒体上に定着される前に水と接
触すると、これにより染料が流れてにじみが生じるとい
う問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、インクジ
ェットプリンタ等のインク記録装置に使用される記録用
インクにおける上記のような問題を解決することを課題
とするものである。
【0011】すなわち、この発明においては、インク記
録装置によりインクを記録媒体に供給して画像を形成す
るにあたり、消費電力が大きくなってランニングコスト
が高く付いたり、インク記録装置におけるノズルに目詰
まりが生じるということもなく、安定したインク記録が
行えると共に、インクを普通紙等の記録媒体に供給して
画像を形成した場合において、フェザリングやブリーデ
ィングと呼ばれるインクのにじみが生じたり、水に濡れ
てインクが流れたりするということがなく、耐水性等に
優れた良好な画像が安定して得られるようにすることを
課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る記録用イ
ンクにおいては、上記のような課題を解決するため、下
記の化学式(1)及び/又は化学式(2)に示すパーフ
ルオロポリエーテルを含有させるようにしたのである。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】そして、この発明における記録用インクの
ように、化学式(1)及び/又は化学式(2)に示すパ
ーフルオロポリエーテルを含有させると、このパーフル
オロポリエーテルが疎水性であり、このパーフルオロポ
リエーテルによって記録媒体上に付着したインクが被覆
され、普通紙等の記録媒体に供給して画像を形成した場
合に、フェザリングやブリーディングと呼ばれるインク
のにじみが生じたり、水に濡れてインクが流れたりする
のが抑制されるようになる。
【0016】また、上記のパーフルオロポリエーテルは
疎油性であり、記録媒体に形成された画像が耐油性を有
するようになり、さらに上記のパーフルオロポリエーテ
ルは透明でインクの色彩に影響を及ぼすことも少なく、
加えて上記のパーフルオロポリエーテルは、化学的に不
活性で、無臭で、人体に対して無刺激であるため、安全
性の面でも有利である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態に係る
記録用インクについて具体的に説明する。
【0018】ここで、この発明における記録用インクと
しては、水系媒体中に水溶性の染料を溶解させたもの
や、水系媒体中に顔料を分散させたもの等を使用するこ
とができる。
【0019】そして、水系媒体中に溶解させる染料や、
水系媒体中に分散させる顔料としては、従来より一般に
使用されているものを用いることができる。なお、イン
ク中に添加させる染料や顔料の量については、その量が
少ないと、インクに十分な色彩が付与されない一方、そ
の量が多くなり過ぎると、染料が十分に溶解されなかっ
たり、顔料の分散が十分に行えなくなるため、一般にこ
れらの染料や顔料を0.1〜5重量%の範囲で加えるよ
うにする。
【0020】また、この発明における記録用インクにお
いては、水系媒体中における水の量が一般に60〜90
重量%、好ましくは70〜90重量%になるようにし、
この水系媒体中に上記の化学式(1)や化学式(2)に
示したパーフルオロポリエーテルを添加させるようにす
る。
【0021】ここで、上記のパーフルオロポリエーテル
の分子量が小さすぎると、インクに対して耐水性等を充
分に付与することができなくなる一方、その分子量が大
きくなり過ぎると、このパーフルオロポリエーテルがイ
ンク中に溶解されなくなったり、インクの粘度が高くな
ったりする。このため、上記の化学式(1)に示したパ
ーフルオロポリエーテルの場合には、その重量平均分子
量が1500〜6500、好ましくは3500〜600
0のものを用いるようにすると共に、上記のnとmの割
合(n/m)が20〜40のものを用いるようにし、ま
た上記の化学式(2)に示したパーフルオロポリエーテ
ルの場合には、その重量平均分子量が4000〜800
0、好ましくは5000〜7000のものを用いるよう
にする。
【0022】また、上記の化学式(1)や化学式(2)
に示したパーフルオロポリエーテルをインクに添加する
にあたり、その添加量が少ないと、インクに対して充分
な耐水性等を付与することができなくなる一方、その添
加量が多くなり過ぎると、パーフルオロポリエーテルが
インク中に溶解されなくなったり、インクの粘度が高く
なったりする。このため、インクに対する上記のパーフ
ルオロポリエーテルの添加量を、0.3〜5.0重量%
の範囲にすることが好ましい。
【0023】さらに、この発明における記録用インクに
おいては、インクの特性を向上させるため、例えば、水
溶性有機溶剤、定着剤、防カビ剤、防腐剤、pH調整
剤、キレート剤、酸素吸収剤、防錆剤、消光剤等を加え
ることができる。
【0024】ここで、インクに加える水溶性有機溶媒と
しては、インクの乾燥性を高めて、記録媒体へのインク
の定着を速めるために、例えば、メチルアルコール、エ
チルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール等の炭素数1〜5の脂肪族アルコール等、
好ましくは、炭素数1〜3の脂肪族アルコールを加える
ようにする。また、インクにおける保湿性を向上させた
り、その粘度等を調整するために、例えば、エチレング
リコール,プロピレングリコール,ブチレングリコー
ル,ヘキシレングリコール等のモノアルキレングリコー
ル、ジエチレングリコール,ジプロピレングリコール等
のジアルキレングリコール、トリエチレングリコール等
のトリアルキレングリコール、グリセリン等の多価アル
コール類を加えるようにしたり、またインク中における
染料や顔料が析出するのを防止するために、例えば、尿
素、アミド、環式アミド、アルカノールアミン等の両親
媒性物質を添加することができる。
【0025】また、インクに加える定着剤としては、紙
等の記録媒体に対するインクの定着性を向上させるため
に、例えば、ポリエチレンイミン、デキストリン、デン
プン類等を加えることができる。
【0026】また、記録インクにおける色材に顔料を用
いた場合には、この顔料の分散安定性を高めるために、
分散剤として水溶性樹脂等を添加させるようにし、例え
ば、スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸、アクリル
酸誘導体、マレイン酸等から選択される、少なくとも2
つ以上の単量体からなる共重合体等を用いることができ
る。
【0027】
【実施例】以下、この発明の実施例に係る記録用インク
について具体的に説明すると共に、この実施例の記録用
インクを用いた場合に、耐水性に優れた画像が得られる
ことを比較例を挙げて明らかにする。
【0028】(実施例1)この実施例1においては、蒸
留水が72.4重量%、イソプロピルアルコールが5.
0重量%、グリセリンが5.0重量%、2−ピロリドン
が7.0重量%、ポリエチレンイミンが4.5重量%の
割合になった水系媒体に対して、色材としてカーボンブ
ラックを4.6重量%、重量平均分子量が5600にな
った前記の化学式1に示すパーフルオロポリエーテルを
0.5重量%、分散剤としてスチレン−アクリル酸−ア
クリル酸エチル共重合体を1.0重量%の割合で加え、
これらをペイントコンディショナー(レッドデビル社
製)により1時間混練させて、水系媒体中にカーボンブ
ラックが分散されたインクを得た。
【0029】(実施例2)この実施例2においては、上
記の実施例1において、重量平均分子量が5600にな
った前記のパーフルオロポリエーテルに代えて、重量平
均分子量が3200の前記の化学式1に示すパーフルオ
ロポリエーテルを用いるようにし、それ以外について
は、実施例1の場合と同様にして、水系媒体中にカーボ
ンブラックが分散されたインクを得た。
【0030】(比較例1)この比較例1においては、上
記の実施例1において、上記のパーフルオロポリエーテ
ルを加えないようにし、それ以外については、実施例1
の場合と同様にして、水系媒体中にカーボンブラックが
分散されたインクを得た。
【0031】(実施例3)この実施例3においては、蒸
留水が77.0重量%、ジエチレングリコールが5.5
重量%、トリエチレングリコールモノブチルエーテルが
6.0重量%、増粘剤であるポリエチレングリコールが
4.5重量%の割合になった水系媒体に対して、色材と
して市販の黒色染料(Bayer社製:BK−SP)を
4.6重量%、重量平均分子量が5600になった前記
の化学式1に示すパーフルオロポリエーテルを0.5重
量%、市販の界面活性剤(日信化学工業社製:オルフィ
ンE1010)を0.8重量%、安定剤としてトリエタ
ノールアミンを0.2重量%、pH調整剤として炭酸水
素ナトリウムを0.2重量%、キレート剤としてエチレ
ンジアミン四酢酸四ナトリウムを0.2重量%、市販の
防黴剤(ZENECA社製:ProxelXL−2)を
0.3重量%の割合で加え、これらを混合させて、上記
の黒色染料が溶解された黒色の記録用インクを得た。
【0032】(比較例2)この比較例2においては、上
記の実施例3において、上記のパーフルオロポリエーテ
ルを加えないようにし、それ以外については、実施例3
の場合と同様にして、上記の黒色染料が溶解された黒色
の記録用インクを得た。
【0033】(実施例4)この実施例4においては、蒸
留水が72.5重量%、ジエチレングリコールが12.
0重量%、トリエチレングリコールモノブチルエーテル
が6.5重量%、増粘剤であるポリエチレングリコール
が3.5重量%の割合になった水系媒体に対して、色材
として市販の黄色染料(ZENECA社製:Pro−F
−YL2)を2.7重量%、重量平均分子量が5600
になった前記の化学式1に示すパーフルオロポリエーテ
ルを0.5重量%、市販の界面活性剤(日信化学工業社
製:オルフィンE1010)を1.0重量%、安定剤と
してトリエタノールアミンを0.2重量%、pH調整剤
として炭酸水素ナトリウムを0.2重量%、キレート剤
としてエチレンジアミン四酢酸四ナトリウムを0.2重
量%、市販の防黴剤(ZENECA社製:Proxel
XL−2)を0.3重量%の割合で加え、これらを混合
させて、上記の黄色染料が溶解された黄色の記録用イン
クを得た。
【0034】(比較例3)この比較例3においては、上
記の実施例4において、上記のパーフルオロポリエーテ
ルを加えないようにし、それ以外については、実施例4
の場合と同様にして、上記の黄色染料が溶解された黄色
の記録用インクを得た。
【0035】(実施例5)この実施例5においては、蒸
留水が74.0重量%、ジエチレングリコールが10.
5重量%、トリエチレングリコールモノブチルエーテル
が6.5重量%、増粘剤であるポリエチレングリコール
が4.5重量%の割合になった水系媒体に対して、色材
として市販のマゼンダ染料(BASF社製:RED F
F−3282)を2.5重量%、重量平均分子量が56
00になった前記の化学式1に示すパーフルオロポリエ
ーテルを0.5重量%、市販の界面活性剤(日信化学工
業社製:オルフィンE1010)を0.8重量%、安定
剤としてトリエタノールアミンを0.2重量%、pH調
整剤として炭酸水素ナトリウムを0.2重量%、キレー
ト剤としてエチレンジアミン四酢酸四ナトリウムを0.
2重量%、市販の防黴剤(ZENECA社製:Prox
elXL−2)を0.3重量%の割合で加え、これらを
混合させて、上記のマゼンダ染料が溶解されたマゼンダ
色の記録用インクを得た。
【0036】(比較例4)この比較例4においては、上
記の実施例5において、上記のパーフルオロポリエーテ
ルを加えないようにし、それ以外については、実施例5
の場合と同様にして、上記のマゼンダ染料が溶解された
マゼンダ色の記録用インクを得た。
【0037】(実施例6)この実施例6においては、蒸
留水が72.0重量%、ジエチレングリコールが11.
5重量%、トリエチレングリコールモノブチルエーテル
が6.5重量%、増粘剤であるポリエチレングリコール
が4.5重量%の割合になった水系媒体に対して、色材
として市販のシアン染料(Bayer社製:CY−B
G)を3.0重量%、重量平均分子量が5600になっ
た前記の化学式1に示すパーフルオロポリエーテルを
0.5重量%、市販の界面活性剤(日信化学工業社製:
オルフィンE1010)を0.8重量%、安定剤として
トリエタノールアミンを0.2重量%、pH調整剤とし
て炭酸水素ナトリウムを0.2重量%、キレート剤とし
てエチレンジアミン四酢酸四ナトリウムを0.2重量
%、市販の防黴剤(ZENECA社製:ProxelX
L−2)を0.3重量%の割合で加え、これらを混合さ
せて、上記のシアン染料が溶解されたシアン色の記録用
インクを得た。
【0038】(比較例5)この比較例5においては、上
記の実施例6において、上記のパーフルオロポリエーテ
ルを加えないようにし、それ以外については、実施例5
の場合と同様にして、上記のシアン染料が溶解されたシ
アン色の記録用インクを得た。
【0039】次に、上記のようにして得た実施例1〜6
及び比較例1〜5の各記録用インクの耐水性を調べるた
め、各記録用インクを市販のインクジェットプリンタ
(EPSON社製:MJ510C)に使用して普通紙
(ミノルタ社製:EPペーパー)上にベタ画像を形成
し、このように普通紙上に形成された各画像を水中に1
分間浸漬させ、浸漬前と浸漬後における色彩の変化(色
差)を色彩色差計(ミノルタ社製:CM1000)によ
って測定し、色差が5未満の場合を○、色差が5以上で
10未満の場合を△、色差が10以上の場合を×で下記
の表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】この結果、前記のように化学式1に示すパ
ーフルオロポリエーテルを添加させた実施例1〜6の記
録用インクを用いて普通紙上に画像を形成した場合に
は、水中に1分間浸漬させた後においても画像における
色彩の変化が少なく、パーフルオロポリエーテルを添加
させていない比較例1〜5の記録用インクを用いて形成
した画像に比べて耐水性が向上していた。
【0042】また、実施例1〜6の記録用インクについ
て比較した場合、重量平均分子量が5600のパーフル
オロポリエーテルを添加させた実施例1,3〜6の記録
用インクを用いて形成した画像は、重量平均分子量が3
200のパーフルオロポリエーテルを添加させた実施例
2の記録用インクを用いて形成した画像に比べて、さら
に耐水性が向上していた。
【0043】なお、上記の実施例1〜6においては、前
記の化学式1に示すパーフルオロポリエーテルを添加さ
せた例を示しただけであるが、前記の化学式2に示すパ
ーフルオロポリエーテルを添加させた場合にも同様の効
果が得られた。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
記録用インクにおいては、前記の化学式(1)及び/又
は化学式(2)に示すパーフルオロポリエーテルをイン
ク中に含有させるようにしたため、このパーフルオロポ
リエーテルによりインクの耐水性が向上し、このような
記録用インクを普通紙等の記録媒体に供給して画像を形
成した場合に、フェザリングやブリーディングと呼ばれ
るインクのにじみが生じたり、水に濡れてインクが流れ
たりするのが抑制されるようになり、耐水性に優れた良
好な画像が得られるようになった。
【0045】また、上記のパーフルオロポリエーテルは
疎油性であるため、記録媒体に形成された画像が耐油性
を有するようになり、さらに上記のパーフルオロポリエ
ーテルは透明であるため、インクの色彩に影響を及ぼす
ことが少なく、加えて上記のパーフルオロポリエーテル
は化学的に不活性で、無臭で、人体に対して無刺激であ
るため、安全性の面において問題が生じるということも
なかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の化学式(1)及び/又は化学式
    (2)に示すパーフルオロポリエーテルが含有されてな
    ることを特徴とする記録用インク。 【化1】 【化2】
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