JP2002020664A - 記録用インク及び該インクを使用した記録方法 - Google Patents

記録用インク及び該インクを使用した記録方法

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JP2002020664A
JP2002020664A JP2000207062A JP2000207062A JP2002020664A JP 2002020664 A JP2002020664 A JP 2002020664A JP 2000207062 A JP2000207062 A JP 2000207062A JP 2000207062 A JP2000207062 A JP 2000207062A JP 2002020664 A JP2002020664 A JP 2002020664A
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Kiyofumi Nagai
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Akiko Konishi
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Masayuki Koyano
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Nobutaka Osada
延崇 長田
Tetsuya Kaneko
哲也 金子
Kakuji Murakami
格二 村上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の記録媒体、とりわけ普通
紙、再生紙、さらにはその表面に光沢層を有する記録媒
体においても、顔料インクで超高浸透を実現し、かつに
じみが非常に少ない良好な画像を実現可能なインク組成
物を提供すること。 【解決手段】 顔料と、水溶性有機溶剤と、水と
を少なくとも含んでなり、前記顔料がジアゾニウム塩の
反応により顔料にカルボキシル基またはスルホン基が付
加された分散剤なしに水に分散および/または溶解が可
能な顔料であり、かつ水溶性カチオン性ポリマーもしく
はオリゴマーと、浸透剤とを含む水性顔料インク組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録用インク、特
にインクジェット記録用に適した水性インク、いわゆる
普通紙に対するカラーインクとして優れた水性インクで
あって、水性筆記用具、記録計、ペンプロッター用水性
インクとしても用いられるものである。また、本発明
は、種々の記録媒体、とりわけ普通紙、再生紙、さらに
はその表面にインク受容層を有する専用紙に対して高い
印字品質および高い信頼性が得られるインク組成物に関
し、特に着色剤として分散剤なしに水に分散及び/また
は溶解が可能な顔料と水溶性カチオン性ポリマーもしく
はオリゴマーとを含有するインクジェット記録インクに
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録は、微細なノズルか
らインクを小滴として吐出して、文字や図形を被記録体
表面に記録する方法である。インクジェット記録方式と
しては電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し
て、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出し
て被記録体表面に文字や記号を記録する方法、ノズルヘ
ッド部分に貯えたインクを吐出部分に極近い一部を急速
に加熱して泡を発生させて、その泡による体積膨張で断
続的に吐出して、被記録体表面に文字や記号を記録する
方法などが実用化されている。
【0003】インクジェットプリンターは低騒音、低ラ
ンニングコストといった利点から普及し、普通紙印字可
能なカラープリンターも市場に投入されている。しかし
ながら、画像の色再現性、耐水性、耐光性、画像の乾燥
性と画像滲みと吐出の信頼性のすべてを満足することは
難しい。特にカラープリンターの場合、イエロー、マゼ
ンタ、シアンの単色印字部で画質劣化がなくとも、レッ
ド、グリーン、ブルーの2色重ね部分で画質の劣化が発
生しやすい。特に定着装置を用いないで乾燥を行なう場
合、特開昭55−29546号公報記載の技術等のよう
に浸透性を高めることにより乾燥性を向上しているため
紙に著しく滲む。
【0004】従来筆記具やインクジェットプリンター用
の記録液として、黒色染料を含有する水性染料インキが
主に用いられてきた。近年に至り、記録画像に耐光性や
耐水性を持たせるためにカーボンブラックのような顔料
を用いた水性顔料インキが注目されている。
【0005】このようなインクジェット記録に用いられ
るインクには、印字の乾燥性がよいこと、印字のにじみ
がないこと、種々の被記録体表面に均一に印字できるこ
と、多色の場合色が混じり合わないことなどの特性が要
求されている。
【0006】ここで、特に問題になるのは、被記録体と
して紙を用いた場合、浸透性の違なる繊維が混在してい
ることに主に起因してにじみが生じること、ブラックイ
ンクとカラーインクとがその境界において混色し画質を
低下させること、そして被記録体上に乗ったインクが手
などが触れたとき剥離することなどである。
【0007】これら不利な点を克服するため、種々のイ
ンク組成物が提案されている。例えば、特公平2−29
07号公報では湿潤剤としてグリコールエーテルの利用
を、特公平1−15542号公報では水溶性有機溶剤の
利用を、さらに特公平2−3837号公報では染料溶解
促進剤の利用を提案している。
【0008】また、米国特許第5156675号明細書
には、浸透性を向上させるためジエチレングリコールモ
ノブチルエーテルの添加が、米国特許第5183502
号明細書にはアセチレングリコール系の界面活性剤であ
るサーフィノール465の添加が、さらには米国特許第
5196056号明細書にはジエチレングリコールモノ
ブチルエーテルとサーフィノール465の両方の添加が
提案されている。ここで、ジエチレングリコールモノ−
n−ブチルエーテルはブチルカルビトールとも呼ばれ、
例えば米国特許第3291580号明細書に記載されて
いる。あるいは米国特許第2083372号明細書では
ジエチレングリコールのエーテルの利用が検討されてい
る。さらに、特開昭56−147861号公報では、顔
料とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとの併
用を提案している。
【0009】また、特公昭60−23793号公報には
界面活性剤としてジアルキルスルホコハク酸が乾燥性が
向上し画像劣化が少ないとされているが、紙による画素
径が著しく異なり、画像濃度の低下も著しいといった問
題やアルカリ側では活性剤が分化し、保存時に活性効果
がなくなるといった問題がある。
【0010】また、特公昭58−6752号公報には、
アセチレン結合を有するエチレンオキサイド付加体であ
る界面活性剤を用いることにより浸透性を向上させるこ
とにより滲みの少ない速乾性インクが開示されている。
しかしながら、染料によって、例えばDBK168等の
直接性染料とは疎水性相互作用のため乾燥速度が向上し
ないといった問題がある。
【0011】また、特開昭56−57862号公報等に
は強塩基性物質を添加するインクが開示されているが、
ロジンサイズされた酸性紙では効果があるものの、アル
キルケテンダイマーやアルケニルスルホコハク酸をサイ
ズ剤とした紙に効果がない。また、酸性紙でも2色重ね
部分では効果がない。
【0012】また、特開平1−203483号公報には
多価アルコール誘導体及びペクチンを含有することを特
徴とした記録液が開示されているが、これは増粘剤とし
てペクチンを添加し、滲みを防止するものであるが、ペ
クチンは水酸基を親水基とする非イオン性であるため印
字休止後の吐出安定性に欠けるという問題があった。ま
た、特開平2−36276号公報には周波数応答性及び
定着性を改善する成分として、2−プロパノールが開示
されているが、毒性及び燃焼性等、安全性に問題があ
る。
【0013】また、特許第2714482号明細書には
25℃の水100重量部に少なくとも4.5重量部の溶
解度を有するジオールの7点が示されているが、これら
は溶解性が高いために浸透剤としての機能に欠け効果に
問題がある。
【0014】浸透系の顔料インク処方は、まだどこのメ
ーカーもできておらず、唯一考えられる処方が、特開平
10−95941号公報に開示されている。界面活性剤
にアセチレングリコール系のサーフィノールを用い、浸
透剤に多価アルコールブチルエーテル類を用いるもので
ある。しかし、ブチルエーテル類は顔料分散剤に作用し
顔料を凝集させ、また、サーフィノールも表面官能基付
加タイプのカーボンブラック等には凝集作用が見られ
る。
【0015】また、にじみを低減するため、記録紙を加
熱することが検討されている。しかし、記録するときに
記録紙を加熱すると、装置中の加熱部の所定温度までの
立ち上げに時間がかかったり、装置本体の消費電力が大
きくなったり、あるいは記録紙およびその他の被記録媒
体にダメージを与えたりするという課題がある。
【0016】また、顔料を用いたインク組成物において
は、浸透性を抑制して、記録媒体表面におけるインクの
浸透を抑え、印字品質を確保する試みがなされている。
しかしながら、インク組成物がある程度記録媒体中に浸
透しないと、顔料が記録媒体表面に残り、耐擦性を悪化
させることがある。さらに、最近、その表面に光沢層を
有し、記録画像に光沢を与え、画像に付加価値を与える
記録媒体が利用されている。このような記録媒体上にお
いて良好な耐擦性を有する画像を実現できる顔料系イン
クが望まれている。
【0017】この種の顔料インキには、着色剤用(カラ
ー用)として市販されている種々の銘柄のカーボンブラ
ックが用いられている。酸性カーボンブラックは、その
表面にカルボキシル基のような酸性基が存在すると考え
られている。これらは一般にオゾン、硝酸、過酸化水
素、及び窒素酸化物のような常套の酸化剤を使用する気
相又は液相酸化法、或いはプラズマ処理等の表面改質法
よって、例えばファーネスブラックのようなカラー用の
カーボンブラックを適度に酸化することによって得られ
る。
【0018】このような従来の酸性カーボンブラック、
或いはチャンネルブラックは、ある程度の親水性を示す
が、水媒体に対する親和性及び分散安定性が不十分であ
り、単独では水に分散し難い。そこで、これらを水性顔
料インキの着色剤として用いる場合には、水溶性の各種
合成高分子及び界面活性剤のようないわゆる顔料分散剤
の存在下で分散機を使用して水性媒体中に分散、安定化
させる必要がある。
【0019】例えば、特開昭64−6074号公報、特
開平4−149286号公報には、酸性カーボンブラッ
クと分散剤(アニオン系界面活性剤や高分子分散剤)と
緩衝液を含む水性顔料インキが記載されている。また、
特開平3−210373号公報には、揮発分が3.5〜
8重量%の酸性カーボンブラックと水溶性アニオン性ポ
リマーとを含むインクジェット用インキが記載されてい
る。また、特開平3−134073号公報には、中性又
は塩基性カーボンブラックと水溶性樹脂とを含むインク
ジェット用記録液が記載されている。
【0020】一般に、インクジェット記録ヘッドの微細
な先端から安定に液滴を発生させたり、水性ボールペン
の細いペン先でスムーズに筆記するためには、インクジ
ェット記録ヘッドのオリフィスやボールペンチップでイ
ンキが固化することを防止することが必要である。
【0021】しかしながら、従来の水性顔料インキのよ
うに市販のカーボンブラックを使用する場合には、分散
剤を形成する樹脂がオリフィス等に付着した後再溶解さ
れないで、目詰まり及び液滴の不吐出等が生じ易い。ま
た、分散剤を含む水性顔料インキは粘調なので、長時間
にわたる連続吐出及び高速印字を行なう際にノズル先端
までの経路で抵抗をおこし、吐出が不安定になりスムー
ズな記録が困難となる。更に、従来の水性顔料インキで
は、吐出安定性を確保するために顔料濃度を充分高める
ことができず、水性染料インキ(記録液)に比べて印字
濃度が不十分であるという欠点を有する。
【0022】これらの欠点を解決するため、特開平9−
286938号公報では、分散剤を含まない水性顔料イ
ンキが開示されている。ここに記載の水性顔料インキで
は、着色剤として用いるカーボンブラックの水分散性が
改良されており、分散剤のような樹脂成分を含有しな
い。インクジェット記録に用いた場合にノズルの目詰ま
りを起さず、細いペン先からもスムーズに筆記でき、充
分な濃度を有すると述べられているが、記録した後の記
録物の耐水性および耐光性に大きな問題がある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の問題点
に鑑み、本発明の目的とするところは、種々の記録媒
体、とりわけ普通紙、再生紙、さらにはその表面に光沢
層を有する記録媒体においても、顔料インクで超高浸透
を実現し、かつにじみが非常に少ない良好な画像を実現
可能なインク組成物を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の
(1)「顔料と、水溶性有機溶剤と、水とを少なくとも
含んでなり、前記顔料がジアゾニウム塩の反応により顔
料にカルボキシル基またはスルホン基が付加された分散
剤なしに水に分散および/または溶解が可能な顔料であ
り、かつ水溶性カチオン性ポリマーもしくはオリゴマー
と、浸透剤とを含む水性顔料インク組成物」、(2)
「前記顔料が、その表面に、カルボニル基、カルボキシ
ル基、ヒドロキシル基、またはスルホン基の少なくとも
一種の官能基またはその塩が結合するよう表面処理によ
って、分散剤なしに水に分散および/または溶解が可能
なものとされたものであることを特徴とする前記第
(1)項に記載のインク組成物」、(3)「顔料と、水
溶性有機溶剤と、水とを少なくとも含んでなり、前記顔
料がラジカル反応により顔料にフェノール化合物が付加
された分散剤なしに水に分散および/または溶解が可能
な顔料であり、かつ水溶性カチオン性ポリマーもしくは
オリゴマーとを含むことを特徴とする水性顔料インク組
成物」、(4)「前記顔料がカーボンブラックを主成分
としたものであることを特徴とする前記第(1)項乃至
前記第(3)項の何れか1に記載のインク組成物」、
(5)「前記顔料の平均粒径が300nm以下であるこ
とを特徴とする前記第(1)項乃至前記第(4)項の何
れか1に記載のインク組成物」、(6)「前記顔料を2
〜10重量%含んでなることを特徴とする前記第(1)
項乃至前記第(5)項の何れか1に記載のインク組成
物」、(7)「前記水溶性カチオン性ポリマーもしくは
オリゴマーの重量平均分子量が10万以下であることを
特徴とする前記第(1)項乃至前記第(6)項の何れか
1に記載のインク組成物」、(8)「前記水溶性カチオ
ン性ポリマーもしくはオリゴマーの数平均分子量が5万
以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至前記第
(7)項の何れか1に記載のインク組成物」、(9)
「前記水溶性カチオン性ポリマーもしくはオリゴマーの
数平均分子量が3万以下であることを特徴とする前記第
(1)項乃至前記第(8)項の何れか1に記載のインク
組成物」、(10)「前記水溶性カチオン性ポリマーも
しくはオリゴマーがポリアリルアミン、ポリエチレンイ
ミン及びポリビニルアミンからなる群から選択されるこ
とを特徴とする前記第(1)項乃至前記第(9)項の何
れか1に記載のインク組成物」、(11)「前記水溶性
カチオン性ポリマーもしくはオリゴマーの含有量がイン
ク全量に対して、0.1〜20重量%であることを特徴
とする前記第(1)項乃至前記第(10)項の何れか1
に記載のインク組成物」、(12)「前記浸透剤が25
℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の溶解度を
有する部分的に水溶性のポリオールおよび/またはグリ
コールエーテルであり、記録用インク全重量に対して
0.1〜10.0重量%含有することを特徴とする前記
第(1)項乃至前記第(11)項の何れか1に記載のイ
ンク組成物」、(13)「25℃の水中において0.1
〜4.5重量%未満の溶解度を有する部分的に水溶性の
ポリオールおよび/またはグリコールエーテルと完全に
水溶性のポリオール/またはグリコールエーテルとの混
合物を、記録用インクの全重量に対して0.5〜40重
量%とすることを特徴とする前記第(1)項乃至前記第
(12)項の何れか1に記載のインク組成物」、(1
4)「部分的に水溶性のポリオールおよび/またはグリ
コールエーテルが、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ
ールであることを特徴とする前記第(1)項乃至前記第
(13)項の何れか1に記載のインク組成物」、(1
5)「部分的に水溶性のポリオールが、2,2,4−ト
リメチル−1,3−ペンタンジオールであることを特徴
とする前記第(1)項乃至前記第(14)項の何れか1
に記載のインク組成物」、(16)「完全に水溶性のポ
リオールおよび/またはグリコールエーテルが、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、トリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジ
オール、テトラエチレングリコールおよびヘキシレング
リコールからなる群より選ばれた少なくとも一種のもの
であることを特徴とする前記第(1)項乃至前記第(1
5)項の何れか1に記載のインク組成物」、(17)
「さらに潤滑剤を含み、湿潤剤がグリセリンであり、水
溶性有機溶剤がエチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコ
ールおよびヘキシレングリコールからなる群より選ばれ
た少なくとも一種のものであり、両者の混合比率が重量
%で10:1〜1:10の範囲にあることを特徴とする
前記第(1)項乃至前記第(16)項の何れか1に記載
のインク組成物」、(18)「さらに潤滑剤を含み、湿
潤剤がグリセリンであり、水溶性有機溶剤がジエチレン
グリコールであり、両者の混合比率が重量%で4:1〜
1:4の範囲にあることを特徴とする前記第(1)項乃
至前記第(16)項の何れか1に記載のインク組成
物」、(19)「前記潤滑剤と水溶性有機溶剤との混合
溶剤が記録用インク全重量に対して1重量%〜40重量
%含まれることを特徴とする前記第(17)項又は前記
第(18)項に記載のインク組成物」、(20)「水溶
性有機溶剤が少なくとも1種類のピロリドン誘導体であ
ることを特徴とする前記第(1)項乃至前記第(19)
項の何れか1に記載のインク組成物」、(21)「水酸
化リチウム、四級アンモニウム塩、トリエタノールアミ
ンを更に含んでなることを特徴とする前記第(1)項乃
至前記第(20)項の何れか1に記載のインク組成
物」、(22)「pHが7〜11であることを特徴とす
る前記第(1)項乃至前記第(21)項の何れか1に記
載のインク組成物」、(23)「インク中に樹脂エマル
ジョンを含有することを特徴とする前記第(1)項乃至
前記第(22)項の何れか1に記載のインク組成物」に
より解決される。
【0025】また、上記課題は本発明の(24)「イン
ク付着物を付着させて記録媒体に印字を行なう記録方法
であって、インク組成物として前記第(1)項乃至前記
第(23)項の何れか1に記載のインク組成物を用いる
ことを特徴とする記録方法」、(25)「インクの液滴
を記録ヘッドから吐出し、該液滴を記録媒体に付着させ
て印字を行なう記録方法であって、インクとして前記第
(1)項乃至前記第(23)項の何れか1に記載のイン
クを用いることを特徴とするインクジェット記録方法」
により解決される。
【0026】さらにまた、上記課題は本発明の(26)
「前記インク組成物を含むことを特徴とする筆記具用イ
ンク」により解決される。
【0027】すなわち、上記課題は、水性液媒体中に、
ジアゾニウム塩の反応により顔料にカルボキシル基等
の官能基が付加された分散剤なしに水に分散および/ま
たは溶解が可能な顔料、或いはラジカル反応により顔料
にフェノール化合物が付加された分散剤なしに水に分散
および/または溶解が可能な顔料と水溶性カチオン性
ポリマーもしくはオリゴマーと浸透剤を含むインク組
成物により解決される。
【0028】本発明者等は、今般、特定の顔料と特定の
浸透剤、更に水溶性カチオン性ポリマーもしくはオリゴ
マーとを組み合わせて含むインク組成物が、超高浸透を
実現し、しかもにじみを有効に抑制し、耐擦性に優れた
高い品質の画像を実現できるとの知見を得、上記の問題
点を全て解決した。本発明はかかる知見に基づくもので
ある。
【0029】本発明は、種々の記録媒体、とりわけ普通
紙、再生紙、さらにはその表面に光沢層を有する記録媒
体においても、にじみの少ない良好な画像を実現可能な
インク組成物の提供をその目的としている。特に浸透剤
に関しては、顔料との凝集作用を避けるため、界面活性
剤にサーフィノールを用いず、また浸透剤にブチルエー
テルを用いず、浸透系のインク処方、特に顔料に於ける
インク処方を見い出すことにある。
【0030】そして、本発明によるインク組成物は、顔
料と、水溶性有機溶剤と、界面活性剤と、水とを少なく
とも含んでなり、前記顔料が分散剤なしに水に分散およ
び/または溶解が可能な顔料であり、前記浸透剤が、2
5℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の溶解度
を有する部分的に水溶性のポリオールおよび/またはグ
リコールエーテルであり、かつ水溶性カチオン性ポリマ
ーもしくはオリゴマーとを組み合わせて含むインク組成
物である。
【0031】本発明によるインク組成物を用いた記録方
式とは、例えば、インクジェット記録方式、ペン等によ
る筆記具による記録方式、その他各種の印字方式が挙げ
られる。特に本発明によるインク組成物は、インクジェ
ット記録方法に好ましく用いられる。
【0032】本発明によるインク組成物は、顔料と、水
溶性有機溶剤と、界面活性剤と、水とを少なくとも含ん
でなり、前記顔料が分散剤なしに水に分散および/また
は溶解が可能な顔料であり、かつ前記浸透剤が、25℃
の水中において0.1〜4.5重量%未満の溶解度を有
する部分的に水溶性のポリオールおよび/またはグリコ
ールエーテルであるものであり、かつ水溶性カチオン性
ポリマーもしくはオリゴマーとを組み合わせて含むイン
ク組成物であるものである。本発明によるインク組成物
によれば、にじみを有効に抑制し、耐擦性に優れた高い
品質の画像を実現できる。更に、本発明によるインク組
成物は、印字の乾燥性に優れ、色濃度が高いとの利点も
有する。例えば、本発明によるインク組成物は、インク
量を二回または複数回に分けて印字を行なうような記録
方法にも適用が可能であり、このような方法によればよ
り高い濃度の印字を得ることができる。
【0033】本発明において好ましく用いられる顔料と
は、その表面に、カルボニル基、カルボキシル基、ヒド
ロキシル基、またはスルホン基の少なくとも一種の官能
基またはその塩が結合するような表面処理により、分散
剤なしに水に分散および/または溶解が可能とされたも
のである。具体的には、真空プラズマなどの物理的処理
や、M.L.Studebakerによるジアゾアルキル化合物
(N=N−R−X)を用い、カルボキシル基やヒドロキ
シル基またはスルホン基などの官能基を炭素質材料、特
にカーボンブラック表面に化学的に結合させる方法、ま
たはラジカル反応によりフェノール化合物を炭素質材
料、特にカーボンブラック表面に化学的に結合させる方
法、或いは、官能基または官能基を含んだ分子をカーボ
ンブラックの表面にグラフトさせることによって得るこ
とができる。従来の表面酸化法と異なり、必要とされる
官能基を、必要な量化学的に結合させることができる。
本発明において、一つのカーボンブラック粒子にグラフ
トされる官能基は単一でも複数種であってもよい。グラ
フトされる官能基の種類およびその程度は、インク中で
の分散安定性、色濃度、およびインクジェットヘッド前
面での乾燥性等を考慮しながら適宜決定されてよい。
【0034】本発明において、顔料が分散剤なしに水中
に安定に存在している状態を「分散および/または溶
解」と表現する。物質が溶解しているか、分散している
のかを明確に区別することが困難な場合も少なくない。
本発明にあっては、分散剤なしに水中に安定に存在しう
る顔料である限り、その状態が分散か、溶解かを問わ
ず、そのような顔料を利用可能である。よって、本明細
書において、分散剤なしに水中に安定に存在しうる顔料
を水溶性顔料ということがあるが、顔料が分散状態にあ
るものまでも排除することを意味するものではない。
【0035】本発明に用いられる顔料は、特にその種類
を限定することなく、無機顔料、有機顔料を使用するこ
とができる。無機顔料としては、酸化チタン及び酸化鉄
に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法など
の公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使
用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔
料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレ
ートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタ
ロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アント
ラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、
チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロ
ン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キ
レート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニト
ロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。
【0036】原料として用いるカーボンブラックの種類
は特に限定されない。上述の酸性カーボンブラック、中
性カーボンブラック、アルカリ性カーボンブラックのい
ずれでも使用できる。
【0037】本発明において好ましく用いられる顔料の
具体例としては、以下のものが挙げられる。黒色用とし
ては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレ
ンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック
(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄
(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の
金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラッ
ク1)等の有機顔料があげられる。
【0038】カーボンブラックの具体例には、三菱化学
社製の#10B、#20B、#30、#33、#40、
#44、#45、#45L、#50、#55、#95、
#260、#900、#1000、#2200B、#2
300、#2350、#2400B、#2650、#2
700、#4000B、CF9、MA8、MA11、M
A77、MA100、MA220、MA230、MA6
00及びMCF88等;キャボット社製のモナーク12
0、モナーク700、モナーク800、モナーク88
0、モナーク1000、モナーク1100、モナーク1
300、モナーク1400、モーガルL、リーガル99
R、リーガル250R、リーガル300R、リーガル3
30R、リーガル400R、リーガル500R及びリー
ガル660R等;デグサ社製のプリンテックスA、プリ
ンテックスG、プリンテックスU、プリンテックスV、
プリンテックス55、プリンテックス140U、プリン
テックス140V、スペシャルブラック4、スペシャル
ブラック4A、スペシャルブラック5、スペシャルブラ
ック6、スペシャルブラック100、スペシャルブラッ
ク250、カラーブラックFW1、カラーブラックFW
2、カラーブラックFW2V、カラーブラックFW1
8、カラーブラックFW200、カラーブラックS15
0、カラーブラックS160及びカラーブラックS17
0等が挙げられる。
【0039】さらに、カラー用としては、C.I.ピグ
メントイエロー1(ファストイエローG)、3、12
(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、2
4、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、5
5、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、9
7、98、100、101、104、408、109、
110、117、120、138、153、C.I.ピ
グメントオレンジ5、13、16、17、36、43、
51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、1
7、22(ブリリアントファーストスカレット)、2
3、31、38、48:2(パーマネントレッド2B
(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(C
a))、48:3(パーマネントレッド2B(S
r))、48:4(パーマネントレッド2B(M
n))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブ
リリアントカーミン6B)、60:1、63:1、6
3:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、8
3、88、101(べんがら)、104、105、10
6、108(カドミウムレッド)、112、114、1
22(キナクリドンマゼンタ)、123、146、14
9、166、168、170、172、177、17
8、179、185、190、193、209、21
9、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレ
ーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.
I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブ
ルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシア
ニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、
C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、1
7、18、36等がある。その他顔料(例えばカーボ
ン)の表面を樹脂等で処理し、水中に分散可能としたグ
ラフト顔料や、顔料(例えばカーボン)の表面にスルホ
ン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可
能とした加工顔料等が使用できる。また、顔料をマイク
ロカプセルに包含させ、該顔料を水中に分散可能なもの
としたものであっても良い。
【0040】本発明において好ましく用いられる上記顔
料として市販品を利用することも可能であり、好ましい
例としてはキャボット社のカルボキシル基変性タイプC
AB−O−JET300やスルホン基変性タイプCAB
−O−JET200、大日本インキ化学工業株式会社製
のマイクロカプセルタイプ顔料分散液、ラジカル反応に
よりフェノール化合物が付加された顔料分散液等が挙げ
られる。
【0041】インク組成物への顔料の添加量は、2〜1
0重量%が好ましく、より好ましくは4〜8重量%程度
である。
【0042】本発明に係る自己分散型カーボンブラック
は、一般には水性顔料インキ全量に対して、1〜50重
量%、好ましくは2〜20重量%の範囲で含有されるこ
とが望ましい。カーボンブラックの含有量が1重量%未
満では印字又は筆記濃度が不十分となり、20重量%を
越えるとカーボンブラックが凝集し易くなり長期保存中
に沈澱が発生したり、吐出安定性が悪くなり、50重量
%を越えるとこの傾向がさらに強くなるからである。
【0043】本発明の水性顔料インキにおけるカーボン
ブラックの平均粒径は300nm以下、特に150nm
以下、さらに100nm以下であることが好ましい。カ
ーボンブラックの平均粒径が300nmを上回ると顔料
の沈降が起こり易くなるからである。また分散度10以
下を有する顔料分散液として利用されるのが好ましい。
【0044】本発明の水性顔料インキ組成物には、水溶
性のカチオン性ポリマーもしくはオリゴマーを更に含有
させることが好ましい。水性顔料インキ組成物で記録し
た後の記録物のフェザリング及びカラーブリード(境界
滲み)を改良するためである。
【0045】さらにまた、本発明の水性液媒体と自己分
散型カーボンブラックと水溶性カチオン性ポリマーもし
くはオリゴマーとを含有する水性顔料インキにおいて
は、水溶性カチオン性ポリマーもしくはオリゴマーが重
量平均分子量10万以下、好ましくは5万以下、又は数
平均分子量が5万以下、好ましくは5000以下、より
好ましくは3000以下のカチオン性ポリマー又はオリ
ゴマーであり、分子構造中にアミノ基、イミノ基、第三
アミン基、或いは第四アンモニウム基等のカチオン性基
を有するポリアリルアミン、ポリエチレンイミン、ポリ
ビニルアミン及びポリビニルピロリドン等の群から選ば
れるものであることが好ましい。
【0046】この水溶性カチオン性ポリマーもしくはオ
リゴマーは、一般に使用される顔料分散剤と異なり、顔
料を分散するための性能はあまり必要ではない。自己分
散型カーボンブラック自体が水性媒体中で良分散性、再
分散性を持つためである。
【0047】一般に、水系溶剤中に親油性のカーボンブ
ラックを分散する場合、分散剤には親水性基と親油性基
がバランス良く配置されていなければならず、また、そ
の親油性基がカーボンブラック表面に強く吸着しなけれ
ばならない。しかし、本発明に用いる水溶性カチオン性
ポリマーもしくはオリゴマーはカーボンブラック表面に
吸着する必要が無いので、親油性基は一般の分散剤と比
較して弱いもので良い。
【0048】但し、水溶性カチオン性ポリマーもしくは
オリゴマーを含有させることにより水性顔料インキ組成
物の分散安定性や吐出安定性が損なわれてはならない。
したがって、オリフィスやノズルでのインキの固化を回
避し、速やかに再溶解させるために、乾燥時カーボンブ
ラックを大きな凝集体とすることなく、微細なカーボン
ブラック粒子の状態で包み込み再溶解されやすい水溶性
カチオン性ポリマーもしくはオリゴマーを用いる必要が
ある。
【0049】先に記述したように、そのような水溶性カ
チオン性ポリマーもしくはオリゴマーには、重量平均分
子量が10万以下、好ましくは約5万以下の範囲にある
カチオン性ポリマーが含まれる。また、数平均分子量で
は、5万以下、望ましくは2万〜1000の範囲にある
ポリマー又はオリゴマーが含まれる。
【0050】ポリマーの平均分子量が10万以上である
と、インキの粘性、分散体の粒径が大きくなり良好な吐
出安定性が得られない。また、アミン価はカチオン性ポ
リマーの種類により異なり特に限定されないが、一般に
約5〜30(mg eq/g−ポリマー固形分)程度で
あるものが好ましい。
【0051】本発明に用いる水溶性カチオン性ポリマー
もしくはオリゴマーとしては、下記式(1)で示すポリ
アリルアミン、式(2)で示すポリビニルアミン、式
(3)で示すポリエチレンイミン、式(4)で示すポリ
アミジン(塩酸塩)、式(5)で示すポリアミンスルホ
ン、及び式(6)で示すポリイミン等が挙げられる。
【0052】
【化1】 (式中、nは正の整数である)
【0053】
【化2】 (式中、nは正の整数である)
【0054】
【化3】 (式中、m及びnは正の整数である)
【0055】
【化4】 (式中、nは正の整数である)
【0056】
【化5】 (式中、nは正の整数である)
【0057】
【化6】 (式中、m及びnは正の整数である)
【0058】その他、ポリアクリルアミドのカチオン変
性物、アクリルアミドとカチオン性モノマーの共重合
体、ヒドロキシプロピル化ポリエチレンイミン、ポリア
ミド−エピクロルヒドリン樹脂、4級化ポリビニルピリ
ジニウム、アルキル化ポリビニルピロリドン等;及び、
ビニルピロリドン系モノマー、オキサゾリン系モノマ
ー、ビニルオキサゾリドン系モノマー、ビニルイミダゾ
ール系モノマーの単独共重合体、並びにこれらモノマー
とアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリレート、
メタクリレート、tertブチルアクリレート、ビニル
エーテル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、エチレン、
スチレン等の一般的モノマーとの共重合体が挙げられ
る。
【0059】ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポ
リエチレンイミン及びポリビニルピロリドン等が好適に
使用できる。
【0060】さらに、アミン付加エポキシ樹脂、アミン
付加ポリブタジエン樹脂、アクリルアミン共重合樹脂、
アミン付加アクリル樹脂、アミン付加メタクリル樹脂、
アクリルアミド樹脂、アクリルアミドとカチオン性モノ
マーとの共重合体、オキサゾリン基を有する樹脂、カチ
オン基を有するメタクリルアミド樹脂、カチオン基を有
するメタクリルアミン共重合体、カチオン変成したポリ
ビニルアルコール、カチオン変成したセルロース、カチ
オン性基を有するビニル系モノマーとビニル系モノマー
との共重合体で水溶性を呈するもの、或いは、カチオン
尿素樹脂、カチオンサイズ剤等も本発明の技術的範囲内
で使用できる。また、必要に応じてノニオン系ポリマー
を、本発明の効果を阻害しない範囲内で添加するこも可
能である。
【0061】水溶性カチオン性ポリマーもしくはオリゴ
マーの具体例としては、日東紡績社製のポリアリルアミ
ン(PAA)、ポリアリルアミン塩酸塩(PAA−HC
l)、三菱化学社製のポリビニルアミン(PVAM 0
595B)、日本触媒社製のポリエチレンイミン(エポ
ミン PS−012、PS−200、P−1000)及
びこれらの有機酸塩等(塩酸塩、酢酸塩、乳酸塩等)が
挙げられる。
【0062】これら水溶性カチオン性ポリマーもしくは
オリゴマーは、本発明の水性顔料インキ全量に対して、
0.1〜20重量%、本発明のインキに含まれる自己分
散型カーボンブラックの重量に対して、1〜1/10倍
程度添加することが好ましい。
【0063】本発明の水性顔料インキには、必要に応じ
て、水混和性有機溶媒を含有させ得る。なお、水、水混
和性有機溶媒及びこれらの混合物を本明細書では、水性
媒体と称する。
【0064】さらに、本発明の水性顔料インキにはこの
種のインキに通常使用される粘度調整剤、防黴剤及び防
錆剤のような添加剤を適宜選択して適量使用することも
できる。
【0065】また、本発明の水性顔料インキには、水溶
性カチオン性ポリマーもしくはオリゴマーが加えられる
ことによって、記録紙に対する定着性、印字濃度及び光
沢性が向上する。また記録液の再溶解性及び再分散性が
改善される。或いは機械的な分散処理をしなくても長期
間の分散安定性に優れ、自己分散型カーボンブラックの
再凝集が起らない。或いは、カーボンブラックがインキ
貯蔵部で沈降することはない。
【0066】また、本発明の水性顔料インキは、インク
ジェット方式による記録用や水性ボールペンなどの筆記
用インキとして使用した場合も、記録・筆記特性が良好
で高速度印字ができ、また、速記した場合も文字がかす
れることはない。
【0067】さらに、普通紙や非吸収性コート紙に記録
された文字や図形の堅牢性(耐光性や耐水性)に優れ、
再度水に浸漬してもカーボンブラックは流れ出すことは
なく耐水性があり、日光に暴露しても染料インキのよう
に変退色するこがなく耐光性にすぐれる。
【0068】更にまた、カーボンブラックを高濃度で含
有させうるので印字物の濃度にすぐれ、水溶性黒色染料
と同等もしくはそれ以上の光学濃度を提供する。
【0069】本発明においては、25℃の水中において
0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する部分的
に水溶性のポリオールおよび/またはグリコールエーテ
ルを記録用インク全重量に対して0.1〜10.0重量
%添加することによって、インクの熱素子への濡れ性が
改良され、少量の添加量でも吐出安定性および周波数安
定性が得られ、また、前記2−プロパノールの使用に伴
う安全性の問題も解決することができた。次の2点の
1,3−ジオールはすべて25℃の水中において0.1
〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤であ
る。
【0070】 浸透剤 水中溶解度 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 4.2%(20℃) 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2.0%(25℃)
【0071】25℃の水100重量部に少なくとも4.
5重量部以上の溶解度を有するジオールは溶解性が高い
ために浸透剤としての機能に欠け効果に問題がある。こ
れに対し25℃の水中において0.1〜4.5重量%未
満の間の溶解度を有する浸透剤は溶解度が低い代わりに
浸透性が非常に高いという長所がある。したがって、2
5℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶
解度を有する浸透剤と他の溶剤との組み合わせや他の界
面活性剤との組み合わせで非常に高浸透性のインクを作
成することが可能となる。
【0072】前記25℃の水中において0.1〜4.5
重量%未満の間の溶解度を有する部分的に水溶性のポリ
オールおよび/またはグリコールエーテルとしては、特
に2−エチル−1,3−ヘキサンジオールが好ましい
が、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール以外のもの
としては、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタン
ジオール、1,2,4−トリメチル−1,3−ペンタン
ジオール、エステルジオール204、すなわちHOCH
2C(CH32CH2OCOC(CH32CH2OH、ヘ
キシルセルソルブすなわちC612OCH2CH2OH、
ヘキシルカルビトールすなわち、C613O(C2
4O)2H等が例示される。
【0073】前記25℃の水中において0.1〜4.5
重量%未満の間の溶解度を有する部分的に水溶性のポリ
オールおよび/またはグリコールエーテルに加えて、完
全に水溶性のポリオールおよび/またはグリコールエー
テルを使用することが、インク組成のバランスをとる上
で好ましい。
【0074】前記の完全に水溶性のポリオールとして
は、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール
およびヘキシレングリコールからなる群より選ばれた少
なくとも一種のグリコールが挙げられる。
【0075】前記の完全に水溶性のグリコールエーテル
としては、例えば、メチルセルソルブすなわちCH3
24OH、セスソルブすなわちC25OC24OH、
ブチルセルソルブすなわちC49OC24OH等が挙げ
られる。
【0076】前記部分的に水溶性のポリオールおよび/
またはグリコールエーテルは、前記完全に水溶性のポリ
オールおよび/またはグリコールエーテル1重量部に対
して約0.08〜10重量部を使用する。
【0077】湿潤剤のグリセリンと上記の水溶性有機溶
剤を重量%で10:1〜1:10の範囲内で使用するこ
とが、諸物性の特性から考えてインク組成のバランスを
とる上で好ましい。また、湿潤剤がグリセリンであり、
水溶性有機溶剤がジエチレングリコールである場合は、
特に、両者の混合比率が重量%で4:1〜1:4の範囲
内にある場合が好ましい。これらの混合溶剤は記録用イ
ンク全重量に対して1重量%〜40重量%含有する場合
が良い。水溶性有機溶剤が少なくとも1種類にピロリド
ン誘導体、特に、2−ピロリドンを使用すると画像品質
が向上する。
【0078】本発明において用いられる水溶性有機溶剤
は、水と共に主溶媒を形成するものであり、水との相溶
性を有し、インク組成物中の他の成分と好ましくない相
互作用を有さないものである限り特に限定されない。
【0079】本発明のインクは水を液媒体として使用す
るものであるが、インクを所望の物性にするため、イン
クの乾燥を防止するために、また、溶解安定性を向上す
るため等の目的で、例えば下記の水溶性有機溶媒が使用
される。これら水溶性有機溶媒は複数混合して使用して
もよい。
【0080】水溶性有機溶媒の具体例としては、例えば
以下のものが挙げられる。エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロ
ール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−
ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペ
トリオール等の多価アルコール類;
【0081】エチレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価
アルコールアルキルエーテル類;
【0082】エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価
アルコールアリールエーテル類;
【0083】2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3
−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、
γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;
【0084】ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;
【0085】モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;
【0086】ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオ
ジエタノール等の含硫黄化合物類;
【0087】プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等
である。
【0088】これら有機溶媒の中でも、特にジエチレン
グリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコー
ル200〜600、トリエチレングリコール、グリセロ
ール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−
ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジ
オール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン
が好ましい。これらは溶解性と水分蒸発による噴射特性
不良の防止に対して優れた効果が得られる。
【0089】本発明のインクにおいて、該インクの表面
張力を調整する目的で、25℃の水中において0.1〜
0.45重量%未満の間の溶解度を有する部分的に水溶
性のポリオールおよび/またはグリコールエーテル、あ
るいは25℃の水中において0.1〜0.45重量%未
満の間の溶解度を有する部分的に水溶性のポリオールお
よび/またはグリコールエーテル以外に、例えばジエチ
レングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコ
ールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノア
リルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラ
エチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価ア
ルコールのアルキル及びアリールエーテル類、アニオン
系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活
性剤、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコー
ル類を用いることができるが、特にジエチレングリコー
ルモノブチルエーテルが好ましい。
【0090】本発明における表面張力は紙への浸透性を
示す指標であり、特に表面形成されて1秒以下の短い時
間での動的表面張力を示し、飽和時間で測定される静的
表面張力とは異なる。測定法としては特開昭63−31
237号公報等に記載の従来公知の方法で1秒以下の動
的な表面張力を測定できる方法であればいずれも使用で
きるが本発明ではWilhelmy式の吊り板式表面張力計を用
いて測定した。表面張力の値は50mJ/m2以下が好
ましく、より好ましくは40mJ/m2以下とすると優
れた乾燥性が得られる。
【0091】本発明によるインク組成物は、そのpHを
7〜11の範囲に制御されるのが好ましく、より好まし
くは8〜10である。この範囲にpHがおかれること
で、顔料、さらには後記する樹脂エマルジョンを安定に
インク組成物中に存在させることができるので好まし
い。pHの調整は上記のトリエタノールアミノの他、適
当なアルカリ剤(例えば、アンモニア等の有機アルカ
リ、およびアルカリ金属塩)によって行なうことができ
る。好ましいアルカリ剤としては水酸化リチウム、トリ
エタノールアミン、四級アンモニウム塩が挙げられる。
【0092】本発明の好ましい態様によれば、本発明に
よるインク組成物は水溶性エマルジョンを含んでなるの
が好ましい。この水溶性エマルジョンの添加によって印
字の定着性および耐擦性を改善することができる。この
水溶性エマルジョンは、連続相が水であり、分散相がア
クリル酸樹脂、メタクリル酸樹脂、スチレン樹脂、ウレ
タン樹脂、アクリルアミド樹脂、エポキシ樹脂あるいは
これらの混合形であるものが好ましい。特に、分散相が
アクリル酸および/またはメタクリル酸を主成分とする
樹脂からなるのが好ましい。これら樹脂は、共重合の態
様によっては制限されず、例えばブロックコポリマ、ラ
ンダムコポリマなどであることができる。さらに本発明
によるインク組成物に用いられる水溶性エマルジョン
は、膜形成能を有し、好ましくは室温以下の最低造膜温
度を有するものであることが好ましく、より好ましくは
0℃以上20℃以下の温度である。
【0093】本発明の好ましい態様によれば、水溶性エ
マルジョンの樹脂成分は、コア部とそれを取り巻くシェ
ル部からなるコアシェル型構造の樹脂粒子であるのが好
ましい。例えば、コア部にインクの指触性や定着性を向
上できる樹脂成分を導入し、シェル部に樹脂粒子をイン
ク組成物中に安定に存在させる樹脂成分を導入するとの
構成を採用することができる。本発明の好ましい態様に
よれば、コア部は架橋構造を有する樹脂からなるのが好
ましい。
【0094】本発明の好ましい態様によれば、水溶性エ
マルジョンの分子量は1000以上であるのが好まし
く、より好ましくは10,000〜100,000程度
である。
【0095】本発明において用いられる水溶性エマルジ
ョンとして市販品を利用することも可能であり、例えば
三井東圧社製のZ116を挙げることができる。
【0096】更に、その他の市販の樹脂エマルジョンと
しては、マイクロジェルE−1002、E−5002
(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイン
ト株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂
エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボ
ンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジ
ョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1
014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本
ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アク
リル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)、
などが挙げられる。
【0097】この水溶性エマルジョンの添加量は適宜決
定されてよいが、例えば0.5〜10重量%程度が好ま
しく、より好ましくは3〜5重量%程度である。
【0098】本発明によるインク組成物は、上記成分に
加えて他の成分を含むことができ、例えばノズルの目詰
まり防止剤、防腐剤、酸化防止剤、導電率調整剤、pH
調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、酸素吸収剤など
を添加することができる。
【0099】本発明によるインク組成物は、ノズル前面
においてインクが乾燥することを抑制するために、糖類
を添加することができる。そのような糖類として、単糖
類および多糖類があり、例えばグルコース、マンノー
ス、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノー
ス、ラクトース、ガラクトース、アルドン酸、グルシト
ース、マルトース、セロビオース、スクロース、トレハ
ロース、マルトトリオース等の他にアルギン酸およびそ
の塩、シクロデキストリン類、セルロース類を挙げるこ
とができる。その添加量は0.05重量%〜30重量%
程度が好ましい。とりわけ、グルコース、マンノース、
フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、
ラクトース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトー
ス、マルトース、セロビオース、スクロース、トレハロ
ース、マルトトリオース等のより好ましい添加量は3重
量%〜20重量%である。アルギン酸およびその塩、シ
クロデキストリン類、セルロース類の添加量によって
は、粘度が高くなる傾向があることから、その添加量を
小さくすることが好ましい。
【0100】また、本発明になるインクにはさらに浸透
性を制御するため、他の界面活性剤を添加することも可
能である。添加する界面活性剤はインク組成物中の他の
成分と相溶性のよい界面活性剤が好ましく、界面活性剤
のなかでも浸透性が高く安定なものが好ましい。その例
としては、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤などが
挙げられる。両性界面活性剤としてはラウリルジメチル
アミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメ
チル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベ
タイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその
他、イミダゾリン誘導体などがある。非イオン界面活性
剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリ
オキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイ
ン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エス
テル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレ
ート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオ
レート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキ
シエチレンステアレートなどのエステル系、その他フッ
素アルキルエステル、パーフルオロアルキルカルボン酸
塩などの含フッ素系界面活性剤などがある。
【0101】また、例えば防腐剤、防かび剤としては、
安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウ
ム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウ
ム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、
1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ゼネカ社の
プロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGX
L)などが挙げられる。
【0102】また、pH調整剤、溶解助剤、酸化防止剤
としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、プロパノールアミン、モルホリンなどのアミン類お
よびそれらの変成物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化リチウムなどの無機塩類、水酸化アンモニウ
ム、四級アンモニウム水酸化物(テトラメチルアンモニ
ウムなど)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチ
ウムなどの炭酸塩類その他燐酸塩など、あるいはN−メ
チル−2−ピロリドン、尿素、チオ尿素、テトラメチル
尿素などの尿素類、アロハネート、メチルアロハネート
などのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレッ
ト、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、
L−アスコルビン酸およびその塩などが挙げられる。ま
た、市販の酸化防止剤、紫外線吸収剤なども用いること
ができ、その例としてはチバガイギーのTinuvin
328、900、1130、384、292、123、
144、622、770、292、Irgacor25
2、153、Irganox1010、1076、10
35、MD1024などが挙げられる。さらにランタニ
ドの酸化物を用いることも可能である。
【0103】さらに、粘度調整剤としては、ロジン類、
アルギン酸類、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリ
ル酸塩、ポリビニルピロリドン、アラビアゴムスターチ
などが挙げられる。
【0104】キレート試薬としては、例えば、エチレン
ジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウ
ム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウ
ム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル
二酢酸ナトリウム等がある。防錆剤としては、例えば、
酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール
酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、
四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモ
ニウムニトライト等がある。その目的に応じて水溶性紫
外線吸収剤、水溶性赤外線吸収剤、界面活性剤を添加す
ることができる。
【0105】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、
実施例に記載の各成分の量(%)は重量基準である。以
下に示す組成のインク組成物を調製した。 [実施例1]下記処方のインク組成物を作成し、pHが
9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整し
た。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルタ
ーで濾過を行ないインク組成物を得た。 カルボキシル基付加型カーボンブラック 5重量% CAB−O−JET300 (キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク製) ポリアリルアミン/分子量3,000(日東紡績株式会社製) 1重量% グリセリン 5重量% ジエチレングリコール 15重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−3NEX 0.3重量% (日光ケミカルズ製アニオン系界面活性剤) 防かび剤 サンパックAP 0.3重量% イオン交換水 残量
【0106】[実施例2]下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にし、pHを水酸化リチウムで9にしてイ
ンク組成物を調整した。 スルホン基付加型カーボンブラック 5重量% CAB−O−JET300 (キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク製) ポリアリルアミン/分子量5,000(日東紡績株式会社製) 1重量% グリセリン 5重量% エチレングリコール 15重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−6NEX 0.5重量% (日光ケミカルズ製アニオン系界面活性剤) 防かび剤 サンパックAP 0.3重量% イオン交換水 残量
【0107】[実施例3]下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして
インク組成物を調整した。 フェノール化合物付加型カーボンブラック 5重量% ポリアリルアミン/分子量10,000(日東紡績株式会社製) 1重量% グリセリン 5重量% プロピレングリコール 10重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−3NEX 1重量% (日光ケミカルズ製アニオン系界面活性剤) アクリル系樹脂エマルジョン Z116(MFT7℃) 3重量% (三井化学株式会社製) 防かび剤 サンパックAP 0.3重量% イオン交換水 残量
【0108】[実施例4]下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして
インク組成物を調整した。 マイクロカプセル包含型カーボンブラック 5重量% (大日本インキ化学工業株式会社製) ポリアリルアミン/分子量2,000(日東紡績株式会社製) 1重量% グリセリン 5重量% ジプロピレングリコール 15重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−6NEX 1重量% (日光ケミカルズ製アニオン系界面活性剤) 防かび剤 サンパックAP 0.3重量% イオン交換水 残量
【0109】[実施例5]下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして
インク組成物を調整した。 カルボキシル基付加型カーボンブラック 5重量% CAB−O−JET300 (キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク製) ポリアリルアミン/分子量3,000(日東紡績株式会社製) 1重量% グリセリン 5重量% ヘキシレングリコール 15重量% 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−3NEX 0.3重量% (日光ケミカルズ製アニオン系界面活性剤) 防かび剤 サンパックAP 0.3重量% イオン交換水 残量
【0110】[実施例6]下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで8にして
インク組成物を調整した。 スルホン基付加型カーボンブラック 5重量% CAB−O−JET300 (キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク製) ポリアリルアミン/分子量5,000(日東紡績株式会社製) 1重量% グリセリン 5重量% トリエチレングリコール 15重量% 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 1重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−6NEX 0.5重量% (日光ケミカルズ製アニオン系界面活性剤) 防かび剤 サンパックAP 0.3重量% イオン交換水 残量
【0111】[実施例7]下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして
インク組成物を調整した。 フェノール化合物付加型カーボンブラック 5重量% (三菱化学株式会社製) ポリアリルアミン/分子量10,000(日東紡績株式会社製) 1重量% グリセリン 5重量% テトラエチレングリコール 15重量% 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量% N−メチル−2−ピロリドン 2重量% ECTD−3NEX 1重量% (日光ケミカルズ製アニオン系界面活性剤) 防かび剤 サンパックAP 0.3重量% イオン交換水 残量
【0112】[実施例8]下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで8にして
インク組成物とした。 マイクロカプセル包含型カーボンブラック 5重量% (大日本インキ化学工業株式会社製) ポリアリルアミン/分子量2,000(日東紡績株式会社製) 1重量% グリセリン 5重量% 1,5−ペンタンジオール 15重量% 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−6NEX 1重量% (日光ケミカルズ製アニオン系界面活性剤) 防かび剤 サンパックAP 0.3重量% イオン交換水 残量
【0113】[比較例1]実施例1において、カルボキ
シル基付加型カーボンブラック(CAB−O−JET3
00)を御国色素株式会社のSAブラック2817−R
C(分散剤タイプ顔料分散液)に変えた他は同様にして
インクとした。
【0114】[比較例2]実施例2において、スルホン
基付加型カーボンブラック(CAB−O−JET30
0)をオリエント化学工業のBONJET BLACK
M−800(分散剤タイプ顔料分散液)に変えた以外
は同様にしてインクとした。
【0115】[比較例3]実施例3において、ラジカル
重合によるフェノール化合物付加型カーボンブラックを
クラリアントのHOSTAFINE BLACK T
(分散剤タイプ顔料分散液)に変えた以外は同様にして
インクとした。
【0116】[比較例4]実施例4において、マイクロ
カプセル包含型カーボンブラック(大日本インキ化学工
業株式会社製)をポリトライボのAcryJet Bl
ack−357(分散剤タイプ顔料分散液)に変えた以
外は同様にしてインクとした。
【0117】[比較例5]実施例5において、ポリアリ
ルアミン/分子量3,000(日東紡績株式会社製)を
除いた以外は実施例5と同様にしてインクとした。
【0118】[比較例6]実施例6において、ポリアリ
ルアミン/分子量5,000(日東紡績株式会社製)を
除いた以外は実施例6と同様にしてインクとした。
【0119】[比較例7]実施例7において、ポリアリ
ルアミン/分子量10,000(日東紡績株式会社製)
を除いた以外は実施例7と同様にしてインクとした。
【0120】[比較例8]実施例8において、ポリアリ
ルアミン/分子量2,000(日東紡績株式会社製)を
除いた以外は実施例8と同様にしてインクとした。
【0121】次に上記実施例1〜8及び比較例1〜8に
ついて下記の試験を行なった。 1)画像の鮮明性 インクジェットプリンターMJ−930C(セイコーエ
プソン株式会社製)にて、下記の各紙に印刷を行なっ
た。印刷パターンは、イエロー、マゼンタ、シアンの各
カラーインクは100%dutyで印字し、本発明の黒
インクを充填したブラックインクは文字を同時に印刷し
た。インク吐出量は0.07μg/dot、密度は36
0dpiとした。また、キャノン社製バブルジェット方
式のインクジェットプリンターBJC430のBKカー
トリッジにインクをつめ、記録密度360dpiでべた
及び文字を印字した。印字乾燥後、2色重ね部境界の滲
み、画像滲み、色調、画像濃度を目視及び反射型カラー
分光測色濃度計(X−Rite社製)により総合的に調
べ、評価基準にしたがって判定した。用いた印刷試験用
紙を以下に示す。 マイペーパー(株式会社NBSリコー製) 紙源S・再生紙(株式会社NBSリコー製) PB紙(キャノン株式会社製) マルチエース(富士ゼロックスオフィスサプライ株式
会社製) やまゆり紙(本州製紙株式会社製・再生紙) LH紙(富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社
製) Xerox 4024紙(富士ゼロックスオフィスサ
プライ株式会社製) Neenah Bond紙(キンバリークラーク社
製) 判定基準 ◎:全紙滲みの発生なく鮮明な印刷である。 ○:一部の用紙(再生紙)にひげ状の滲みの発生があ
る。 △:全紙にひげ状の滲みの発生がある。 ×:文字の輪郭がはっきりしないほど滲みが発生してい
る。 2)画像の乾燥性 印字後の画像に一定条件で濾紙を押しつけインクが濾紙
に転写しなくなるまでの時間を測定した。いずれの紙で
も10秒以内で乾燥した場合に○と判定した。 3)保存安定性 各インクをポリエチレン容器に入れ、−20℃、5℃、
20℃、70℃でそれぞれの条件下で3カ月保存し、保
存後の表面張力、粘度、及び沈殿物析出の有無を調べ
た。どの条件で保存しても、物性等の変化がないものを
○とした。 4)印字休止時の信頼性 リコー製プリンターIPSiO Jet300のヘッド
を用いてプリンター動作中にキャップ、クリーニング等
が行なわれないでどれだけ印字休止しても復帰できるか
を調べ、どれだけの時間(秒)で噴射方向がずれるか、
あるいは吐出液滴の重量が変化するかでその信頼性を評
価した結果を表1に示す。
【0122】
【表1】
【0123】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明から明らか
なように、本発明によれば、種々の記録媒体、とりわけ
普通紙、再生紙、さらにはその表面に光沢層を有する記
録媒体においても、顔料インクで超高浸透を実現し、か
つにじみが非常に少ない良好な画像を実現可能なインク
組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 昭子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小谷野 正行 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 長田 延崇 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 金子 哲也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 村上 格二 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2C056 EA05 FC01 2H086 BA02 BA53 BA55 BA59 BA60 BA62 4J039 AD23 AE09 BA04 BA14 BA29 BC07 BC09 BC10 BC11 BC13 BC33 BC35 BC50 BE01 BE12 BE22 BE30 CA06 EA33 EA47

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料と、水溶性有機溶剤と、水とを少な
    くとも含んでなり、前記顔料がジアゾニウム塩の反応に
    より顔料にカルボキシル基またはスルホン基が付加され
    た分散剤なしに水に分散および/または溶解が可能な顔
    料であり、かつ水溶性カチオン性ポリマーもしくはオリ
    ゴマーと、浸透剤とを含む水性顔料インク組成物。
  2. 【請求項2】 前記顔料が、その表面に、カルボニル
    基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、またはスルホン
    基の少なくとも一種の官能基またはその塩が結合するよ
    う表面処理によって、分散剤なしに水に分散および/ま
    たは溶解が可能なものとされたものであることを特徴と
    する請求項1に記載のインク組成物。
  3. 【請求項3】 顔料と、水溶性有機溶剤と、水とを少な
    くとも含んでなり、前記顔料がラジカル反応により顔料
    にフェノール化合物が付加された分散剤なしに水に分散
    および/または溶解が可能な顔料であり、かつ水溶性カ
    チオン性ポリマーもしくはオリゴマーとを含むことを特
    徴とする水性顔料インク組成物。
  4. 【請求項4】 前記顔料がカーボンブラックを主成分と
    したものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れ
    か1に記載のインク組成物。
  5. 【請求項5】 前記顔料の平均粒径が300nm以下で
    あることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1に記載
    のインク組成物。
  6. 【請求項6】 前記顔料を2〜10重量%含んでなるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5の何れか1に記載のイン
    ク組成物。
  7. 【請求項7】 前記水溶性カチオン性ポリマーもしくは
    オリゴマーの重量平均分子量が10万以下であることを
    特徴とする請求項1乃至6の何れか1に記載のインク組
    成物。
  8. 【請求項8】 前記水溶性カチオン性ポリマーもしくは
    オリゴマーの数平均分子量が5万以下であることを特徴
    とする請求項1乃至7の何れか1に記載のインク組成
    物。
  9. 【請求項9】 前記水溶性カチオン性ポリマーもしくは
    オリゴマーの数平均分子量が3万以下であることを特徴
    とする請求項1乃至8の何れか1に記載のインク組成
    物。
  10. 【請求項10】 前記水溶性カチオン性ポリマーもしく
    はオリゴマーがポリアリルアミン、ポリエチレンイミン
    及びポリビニルアミンからなる群から選択されることを
    特徴とする請求項1乃至9の何れか1に記載のインク組
    成物。
  11. 【請求項11】 前記水溶性カチオン性ポリマーもしく
    はオリゴマーの含有量がインク全量に対して、0.1〜
    20重量%であることを特徴とする請求項1乃至10の
    何れか1に記載のインク組成物。
  12. 【請求項12】 前記浸透剤が25℃の水中において
    0.1〜4.5重量%未満の溶解度を有する部分的に水
    溶性のポリオールおよび/またはグリコールエーテルで
    あり、記録用インク全重量に対して0.1〜10.0重
    量%含有することを特徴とする請求項1乃至11の何れ
    か1に記載のインク組成物。
  13. 【請求項13】 25℃の水中において0.1〜4.5
    重量%未満の溶解度を有する部分的に水溶性のポリオー
    ルおよび/またはグリコールエーテルと完全に水溶性の
    ポリオール/またはグリコールエーテルとの混合物を、
    記録用インクの全重量に対して0.5〜40重量%とす
    ることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1に記載
    のインク組成物。
  14. 【請求項14】 部分的に水溶性のポリオールおよび/
    またはグリコールエーテルが、2−エチル−1,3−ヘ
    キサンジオールであることを特徴とする請求項1乃至1
    3の何れか1に記載のインク組成物。
  15. 【請求項15】 部分的に水溶性のポリオールが、2,
    2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールである
    ことを特徴とする請求項1乃至14の何れか1に記載の
    インク組成物。
  16. 【請求項16】 完全に水溶性のポリオールおよび/ま
    たはグリコールエーテルが、エチレングリコール、ジエ
    チレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレ
    ングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレ
    ングリコール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチ
    レングリコールおよびヘキシレングリコールからなる群
    より選ばれた少なくとも一種のものであることを特徴と
    する請求項1乃至15の何れか1に記載のインク組成
    物。
  17. 【請求項17】 さらに潤滑剤を含み、湿潤剤がグリセ
    リンであり、水溶性有機溶剤がエチレングリコール、ジ
    エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピ
    レングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピ
    レングリコール、1,5−ペンタンジオール、テトラエ
    チレングリコールおよびヘキシレングリコールからなる
    群より選ばれた少なくとも一種のものであり、両者の混
    合比率が重量%で10:1〜1:10の範囲にあること
    を特徴とする請求項1乃至16の何れか1に記載のイン
    ク組成物。
  18. 【請求項18】 さらに潤滑剤を含み、湿潤剤がグリセ
    リンであり、水溶性有機溶剤がジエチレングリコールで
    あり、両者の混合比率が重量%で4:1〜1:4の範囲
    にあることを特徴とする請求項1乃至16の何れか1に
    記載のインク組成物。
  19. 【請求項19】 前記潤滑剤と水溶性有機溶剤との混合
    溶剤が記録用インク全重量に対して1重量%〜40重量
    %含まれることを特徴とする請求項17又は18に記載
    のインク組成物。
  20. 【請求項20】 水溶性有機溶剤が少なくとも1種類の
    ピロリドン誘導体であることを特徴とする請求項1乃至
    19の何れか1に記載のインク組成物。
  21. 【請求項21】 水酸化リチウム、四級アンモニウム
    塩、トリエタノールアミンを更に含んでなることを特徴
    とする請求項1乃至20の何れか1に記載のインク組成
    物。
  22. 【請求項22】 pHが7〜11であることを特徴とす
    る請求項1乃至21の何れか1に記載のインク組成物。
  23. 【請求項23】 インク中に樹脂エマルジョンを含有す
    ることを特徴とする請求項1乃至22の何れか1に記載
    のインク組成物。
  24. 【請求項24】 インク付着物を付着させて記録媒体に
    印字を行なう記録方法であって、インク組成物として請
    求項1乃至23の何れか1に記載のインク組成物を用い
    ることを特徴とする記録方法。
  25. 【請求項25】 インクの液滴を記録ヘッドから吐出
    し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行なう記録方
    法であって、インクとして請求項1乃至23の何れか1
    に記載のインクを用いることを特徴とするインクジェッ
    ト記録方法。
  26. 【請求項26】 前記インク組成物を含むことを特徴と
    する筆記具用インク。
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