JPH11322424A - 圧電材料並びにそれを用いた圧電振動子、発音体、音声検出器、アクチュエータ及び圧電トランス - Google Patents

圧電材料並びにそれを用いた圧電振動子、発音体、音声検出器、アクチュエータ及び圧電トランス

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JPH11322424A
JPH11322424A JP10137982A JP13798298A JPH11322424A JP H11322424 A JPH11322424 A JP H11322424A JP 10137982 A JP10137982 A JP 10137982A JP 13798298 A JP13798298 A JP 13798298A JP H11322424 A JPH11322424 A JP H11322424A
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JP
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piezoelectric
perovskite oxide
oxide
piezoelectric material
conductive
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JP10137982A
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Inventor
Jun Kuwata
純 桑田
Atsushi Omote
篤志 表
Hiroshi Takeshi
太司 武子
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイナス40℃からプラス100℃までの広
い範囲で圧電特性が良好な正方晶系と菱面体晶系の相境
界の組成物で高性能な圧電特性を安定に正確に得る。 【解決手段】 強誘電性ペロブスカイト型酸化物1と導
電性ペロブスカイト型酸化物2とを積層した圧電材料3
の両側に導電性の高い金属電極4を設けた構成とした。
導電性ペロブスカイト酸化物2の層は圧電性を示す強誘
電性ペロブスカイト型酸化物1の層の片側に設ける場合
(a)と両側に設ける場合(b)がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯用電話、コン
ピュータ、超音波検査装置等の発音源あるいは圧電振動
子・発音体・音声検出器・超音波探触子・圧電アクチュ
エータに用いられる圧電材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、圧電材料を用いた圧電スピーカ、
レシーバあるいはマイクは、携帯電話やコンピュータの
音声入出力装置として見直されてきている。特に携帯用
として摂氏200度以上の高温で安定に動作する圧電振
動子への要望が強くなっている。このとき問題となるの
が、1)耐熱性、2)圧電特性、3)信頼性、といった
ことである。
【0003】そのため、ペロブスカイト構造を有する酸
化物強誘電体のセラミックスに着眼した新材料の探索と
添加物による改善が多数行われている。ところが圧電特
性を向上しようとすると、キュリー点(強誘電相と常誘
電相の転移温度)が摂氏200度未満となり、耐熱性が
悪く取り出し電極の電気接続工程において特性が変化す
るという課題があった。また一方、強誘電相での圧電特
性を用いる場合分極処理を行うがセラミックスの場合自
発分極を完全に揃えることができないので部分的に圧電
材料の性能を利用するに留まっている。
【0004】また、実用範囲の圧電性能を向上するとそ
れに伴い焦電効果の影響により圧電素子の電極間に大き
な電荷が現われそれにより圧電素子の分極状態が乱され
結果として圧電性能の劣化や振動周波数のシフトが発生
し、実用上深刻な問題となる。
【0005】また、第3の組成物として複合ペロブスカ
イト型酸化物をさらに混合したり、新たに添加物を加え
組成の安定化を図り、誘電率の向上や圧電特性の向上を
行ってきた。しかし、このように特性を向上した圧電材
料の性能は電極材料との組み合わせで大きく変化する。
従来の電極材料では誘電特性と圧電特性を両方とも10
0%引き出すことはできていなかった。このように圧電
セラミックス材料の圧電特性は、デバイス設計からの要
望に応えられなくなってきているのが現状である。
【0006】また、圧電材料の変位量を大きくするため
には、印加電界を大きくする必要がある。そのために圧
電材料の電極間距離を短くする。すなわち、圧電材料を
薄くする。すると圧電材料の性能を引き出すには電極材
料の特性がますます問題となる。通常、導電性ペースト
やクロム金属膜、銀合金膜等が用いられるが圧電材料の
持つ誘電特性と圧電特性を十分に引き出すことはできて
いない。また、金や銀とパラジウムとの合金のように大
変高価な貴金属を薄膜化して用いることになってしま
う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、圧電材料を応用
した製品における圧電特性および耐熱性の向上の要望は
強く正方晶系と菱面体晶系の相境界領域の性能を十分引
き出さなければならなくなってきている。
【0008】この発明の第1の目的は、マイナス40℃
からプラス100℃までの広い範囲で圧電特性が良好な
正方晶系と菱面体晶系の相境界の組成物で高性能な圧電
特性を安定に正確に得ようとすることである。
【0009】さらに、第2の目的は、急激な温度変化に
対する性能劣化のない耐熱性の高い圧電材料を提供する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、強誘電性ペロブスカイト型酸化物と導電性
ペロブスカイト型酸化物とを積層する方法で、誘電的特
性のみならず機械的特性も安定化させ従来不安定であっ
た相境界近傍の組成物を利用することができる。
【0011】また本発明により、圧電特性と耐熱性を両
立した相境界近傍の狭い領域の高誘電率、高圧電定数を
有する材料組成が容易に薄板圧電セラミックスとして利
用可能となる。
【0012】この発明によれば、比誘電率が3500以
上で電気機械結合係数が65%以上でキュリー温度が摂
氏180度以上の圧電材料を実現できる。この積層材料
の実現により、取り出し電極端子を電子回路に接続する
際の加熱工程に対しても、特性の変動を少なくし生産性
の向上を図ることができる。また、実用温度範囲をマイ
ナス60℃からプラス120℃まで広げることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】請求項1記載の圧電材料は、強誘
電性ペロブスカイト型酸化物と導電性ペロブスカイト型
酸化物とを積層したことを特徴とする。
【0014】請求項2記載の圧電材料は、請求項1記載
の強誘電性ペロブスカイト型酸化物が鉛を含む複合酸化
物であることを特徴とする。
【0015】請求項3記載の圧電材料は、請求項1記載
の導電性ペロブスカイト型酸化物として希土類を含むペ
ロブスカイト型酸化物を用いたことを特徴とする。
【0016】請求項4記載の圧電材料は、請求項1記載
の強誘電性ペロブスカイト型酸化物が10ミクロン以上
1ミリメートル以下の厚みで導電性ペロブスカイト型酸
化物の厚みが0.1ミクロン以上10ミクロン以下であ
るように設定したことを特徴とする。
【0017】ここで、圧電材料と導電性材料の膜厚の組
み合わせは、1000対1から50対1の範囲の比率が
適当である。また、圧電層の厚みが1ミリメートル以上
の場合は導電性酸化物を積層にしても顕著な効果は得ら
れない。請求項5記載の圧電振動子は、請求項1記載の
圧電材料を用いたことを特徴とする圧電振動子。
【0018】請求項6記載の発音体は、請求項5記載の
圧電振動子を用いてことを特徴とする。
【0019】請求項7記載の音声検出器は、請求項5記
載の圧電振動子を用いたことを特徴とする。
【0020】請求項8記載の圧電セラミックフィルタは
請求項5記載の圧電振動子を共振モードで用いたことを
特徴とする。
【0021】請求項9記載のアクチュエータは請求項1
記載の圧電材料を用いたことを特徴とする。
【0022】以下、この発明の実施例について図面を参
照しながら説明する。図1はこの発明の一実施例におけ
る強誘電性ペロブスカイト型酸化物と導電性ペロブスカ
イト型酸化物とを積層した圧電材料の概念図である。こ
こで強誘電性ペロブスカイト型酸化物1と導電性ペロブ
スカイト型酸化物2とを積層した圧電材料3の両側に導
電性の高い金属電極4を設けて実際の誘電特性、圧電特
性を観測した。図にもあるように導電性ペロブスカイト
酸化物2の層は圧電性を示す強誘電性ペロブスカイト型
酸化物1の層の片側に設ける場合(a)と両側に設ける
場合(b)があり、いずれも本発明の目的を満足した。
【0023】この実施例では、チタン酸鉛(化学式Pb
TiO3を以降PTと略す)とジルコン酸鉛(化学式P
bZrO3を以降PZと略す)とマグネシウムニオブ酸
鉛(化学式Pb(Mg1/3Nb2/3)O3を以降PMNと
略す)の組成物を強誘電性ペロブスカイト型酸化物とし
導電性ペロブスカイト型酸化物として希土類を含む酸化
物との積層により所望の圧電材料を得る場合について説
明する。
【0024】いわゆるPZT系はxPT−(1−x)P
Zの組成式で表され、xが0.42から0.48の範囲
に正方晶系と菱面体晶系の相境界が存在する。これにP
MNを添加した三成分系の圧電材料は、xPT―yPZ
―(1―x―y)PMNの組成式で表され詳細に研究さ
れており(例えば、OUCHIらによるJ.American Ceramic
Society Vol.48 No.12の630ページ〜635ペー
ジ)、1−x−yをzで表すと図2の相図に示すように
(x,y,z)=(0.4375,0.125,0.4375)で示され
る3重点付近で大きな圧電特性をもつが、圧電特性の向
上に伴いキュリー点が下がってしまうことも衆知であ
る。
【0025】ここで、擬立方晶系と菱面体晶系では、菱
面体晶系の方が室温近傍における比誘電率の温度変化率
が大きく、その絶対値もキュリー点が200℃以上ある
組成では、高々1500程度となり、圧電特性もそれほ
ど大きくないことは衆知である。実際に3重点付近では
キュリー点が150℃程度で比誘電率が5000以上、
電気機械結合係数Kpが60%以上の圧電材料が存在す
る。
【0026】この実施例では、この逐次相転移する強誘
電体でしかも使用温度領域において正方晶系となる組成
物を正確に的中させることを行った。最初に相境界近傍
の組成に相当する原料を配合し、800℃から1100
℃で仮焼成を行った後X線回折法による構造解析を行
い、ペロブスカイト構造であることと正方晶系なのか菱
面体晶系なのか擬立方晶系なのかを確認する。
【0027】その結果、正方晶系であれば、格子定数c
とaを求めて(c/a−1)を計算し、その値が0.0
1から0.016の範囲に入るようにPT、PZ、PM
Nの原料をこの仮焼物にさらに混合して再度仮焼する。
また、この時、cとaに相当するX線強度の比Ic/I
aが通常0.5になるが本発明では、この比が1以上に
なる組成にして焼結する。この強度比は、最終焼成物を
機械的に研磨すると歪みが入るため、本焼成時は、最終
形状に加工しておく必要がある。たとえば、円盤状や短
冊状の形態に熱収縮率を考慮して整形しておく。
【0028】ところで、仮焼物が正方晶系でない擬立方
晶系や菱面体晶系の場合は、正方晶系にするためにPT
の原料を適宜添加し所望の正方晶系の強誘電体組成に仕
上げた。この時、仮焼物は、平均粒径が1ミクロン以下
に粉砕し、それとPTの原料粉を混合して、再度仮焼し
た。次に、最終整形済みの焼結体に電極を付ける。電極
材料は、焼き付け銀や導電性塗料や金属を蒸着した。そ
の後に分極処理を行い、圧電特性を測定した。
【0029】この結果、電気機械結合係数kpが70%
で比誘電率が5000を越える圧電材料を作成できた。
整形形状としては、厚みが30ミクロン以上で直径10
mmから25mm程度の円盤状のものと長さが5mm以
上で50mm程度幅が0.5mm以上で50mm程度の
短冊状のものもできた。
【0030】この時に電圧を印加するために圧電板の両
面に導電性ペースト、銀薄膜、金薄膜、クロム薄膜、ク
ロムと金の積層膜と本発明にかかる導電性酸化物膜と銀
薄膜との積層膜を電極として形成した。導電性酸化物膜
の形成方法としては導電性酸化物のセラミックスあるい
は粉体を充填したターゲットを用いて13.56MHzの
高周波放電式スパッタ法を用いた。スパッタガスにはア
ルゴンと酸素との混合ガスを用いた。ガス圧は0.8Pa
程度で行った。パワーは1.2から2.5W/cm2とし
た。レーザーアブレーション法でも本発明の導電性酸化
物膜を形成できる。金属膜の形成には真空蒸着法あるい
は直流スパッタ法を用いた。
【0031】さらに、本発明の特徴はセラミックスある
いは単結晶の形態をした強誘電性ペロブスカイト型酸化
物の厚膜、薄板状に薄膜状の形態をした導電性ペロブス
カイト型酸化物を形成することによって実現される。
【0032】ここで、注意すべき点は導電性ペロブスカ
イト型酸化物は温度を800℃以上にすると強誘電性ペ
ロブスカイト型酸化物へ拡散して行き圧電特性と誘電特
性を劣化してしまうので、本発明にかかる圧電材料を形
成する際は強誘電性ペロブスカイト型酸化物の表面を7
00℃以下になるようにして導電性ペロブスカイト型酸
化物を形成した。
【0033】次に結果について示す。導電性ペースト、
クロム薄膜は圧電性能が劣化した。また、銀電極と金電
極とクロムと金の積層膜についてはマイナス40℃とプ
ラス100℃の温度サイクル試験を行うと圧電性能が劣
化してしまった。
【0034】一方、本発明にかかる導電性酸化物膜と銀
電極との積層構造の素子は初期性能も良好で温度サイク
ル試験でもその性能劣化は極めて少なかった。
【0035】ここで、用いた導電性酸化物の組成式は
ランタノイド゛元素、アルカリ土類元素、イットリウム
の中から一元素以上の物質と遷移金属元素の中から一元
素以上の物質とを同時に含む導電性酸化物と、前記導電
性酸化物の所望の結晶面と整合するある特定の結晶面を
有する金属との積層構造であることを特徴とする導電性
酸化物で、例えば、LaCoO3-δ、BaRuO3-δ、Pr0.9Ca0.1M
nO3-δ、Nd0.6Gd0.2Ca 0.1Sr0.1Co0.7Fe0.3O3-δ、Gd0.2
Ca0.8MnO3-δ等、化学式:(A11-α-β-γ・・・A2αA3β
A4γ・・・)(B11-ε-ζ-η・・・B2εB3ζB4η・・・)O
3-δで表されるものから選択した。
【0036】ただし、A1,A2,・・・はランタノイド元
素、イットリウム、アルカリ土類元素の中の何れか、B
1,B2・・・は遷移金属元素の中の何れか、Oは酸素、α,
β・・・は正の有理数である。δは0を含まない+0.
5以下、−0.5以上の実数。
【0037】またさらに、強誘電性ペロブスカイト型酸
化物と導電性ペロブスカイト型酸化物を積層した時の両
者の割合であるが強誘電性の層が導電性の層の50倍以
上厚くなるように設定した場合に圧電特性、誘電特性と
もに導電性の層がない場合に比べて再現性良く高性能と
なる。例えば、強誘電性の層が40ミクロンの厚みの場
合、導電性の層は0.8ミクロン以下で0.1ミクロン
以上の構成で効果がでた。
【0038】つまり、電気機械結合係数が10%以上向
上し、誘電率も10%以上向上した。ここで、この範囲
を超えると逆に導電性の層での電圧降下と圧電材料自身
の歪を妨げるようになり効果はなくなる。また、あまり
薄くなると金属電極のみの場合と同等になってしまう。
導電性ペロブスカイト酸化物の層は最低0.1ミクロン
は必要である。
【0039】次に、本発明にかかる強誘電性ペロブスカ
イト型酸化物と導電性ペロブスカイト型酸化物の積層構
造をもつ圧電材料の応用例について図を用いて説明す
る。図3には本発明の実施例における圧電振動子の一例
を示した。
【0040】圧電振動子は使用周波数帯域により圧電材
料の弾性共振モードを選定するが本発明による導電性ペ
ロブスカイト型酸化物2と強誘電性ペロブスカイト酸化
物1との積層構造にすることにより広がり振動(a)、
厚み滑り振動(b)、厚み縦基本振動(c)、厚み縦3
倍振動(d)のいずれも電気機械結合係数が従来の金属
電極4のみの構造に比べて高くなり、共振周波数の経時
変化も少なくなった。
【0041】図4に本発明の実施例における発音体の一
例を示した。本発明にかかるこの強誘電性ペロブスカイ
ト酸化物1と導電性ペロブスカイト型酸化物2との積層
圧電材料3を振動板5に設置して、バイモルフ型圧電振
動子を形成し共鳴体(0.3cm3程度)に納めて発音
体としたところ可聴域の音圧が110dB以上となり、
耐熱性は、250℃で放置しても実用上問題なかった。
【0042】図5に本発明の実施例における音声検出器
の一例について示した。基本構成はバイモルフ型圧電振
動子を一点以上で支えて音声振動を検出できる構造にし
ている。この構成でも圧電材料を本発明にかかる強誘電
性ペロブスカイト酸化物と導電性酸化物との積層圧電材
料にすることにより感度が通常の構成に対して10dB
以上向上することがわかった。
【0043】図6に本発明の実施例における弾性板6と
の積層型アクチュエータの一例について示した。この場
合も本発明の強誘電性ペロブスカイト酸化物1と導電性
ペロブスカイト型酸化物2との積層圧電材料3にするこ
とにより変位量が10%以上向上し繰り返し安定性も向
上し長期信頼性が改善されることが確認された。また、
この構成は加速度センサーにも応用できる。
【0044】図7に本発明の実施例における超音波探触
子のアレイ構造の一例について示した。本発明にかかる
圧電材料3をアレイ構造型超音波素子に用いる場合の構
成について示した。このアレイの場合、一素子ずつが探
触子としての特性を有している。
【0045】図8は本発明にかかる圧電材料3を圧電ト
ランスに用いる場合の構成について示した。本発明の構
成により繰り返し安定性に優れた素子となった。
【0046】また、この発明の効果は実施例に記述した
圧電振動子、発音体、音声検出器、アクチュエータ、超
音波素子、圧電トランスに限定されることはない。例え
ば、超音波検出器用や加速度検出器用、超音波発振器用
さらには走査型トンネル顕微鏡や原子間力顕微鏡の微小
変位制御用の圧電材料に用いることができることはいう
までもない。
【0047】
【発明の効果】この発明によれば、電気機械結合係数の
大きい強誘電性ペロブスカイト型酸化物の圧電材料を効
率よく圧電素子として用いることができ、従来の応用製
品の性能を向上するだけでなくさらに経時変化を少なく
し製造の歩留まりも改善される。したがって、電極構成
は複雑になるが総合的に品質向上と製造コストも下げる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における圧電素子の構成を示
す図
【図2】強誘電性ペロブスカイト型酸化物の3成分系
(PMN-PT-PZ)の結晶構造を示す図
【図3】本発明にかかる圧電材料を用いた圧電フィルタ
に関する概念図
【図4】本発明にかかる発音体・圧電レシーバを示す図
【図5】本発明にかかるバイモルフ型アクチュエータの
構成を示す図
【図6】本発明にかかる弾性板との積層型アクチュエー
タあるいは加速度センサーの構成を示す図
【図7】本発明にかかるアレイ型超音波素子用の圧電材
料の構成図
【図8】本発明にかかる圧電トランスの構成図
【符号の説明】
1 強誘電性ペロブスカイト型酸化物 2 導電性ペロブスカイト型酸化物 3 圧電材料 4 金属電極 5 振動板 6 弾性板
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H03H 9/17 H01L 41/08 C H04R 17/00 M 41/18 101D

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強誘電性ペロブスカイト型酸化物と導電
    性ペロブスカイト型酸化物とを積層したことを特徴とす
    る圧電材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の強誘電性ペロブスカイト
    型酸化物が鉛を含む複合酸化物であることを特徴とする
    圧電材料。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の導電性ペロブスカイト型
    酸化物として希土類を含むペロブスカイト型酸化物を用
    いたことを特徴とする圧電材料。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の強誘電性ペロブスカイト
    型酸化物が10ミクロン以上1ミリメートル以下の厚み
    で導電性ペロブスカイト型酸化物の厚みが0.1ミクロ
    ン以上10ミクロン以下でかつ前記記載の強誘電性ペロ
    ブスカイト型酸化物の厚みが導電性ペロブスカイト型酸
    化物の厚みに対して50倍以上であるように設定したこ
    とを特徴とする圧電材料。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の圧電材料を用いたことを
    特徴とする圧電振動子。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の圧電振動子を用いたこと
    を特徴とする発音体。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の圧電振動子を用いたこと
    を特徴とする音声検出器。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の圧電振動子を用いたこと
    を特徴とする圧電セラミックフィルタ。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の圧電振動子を用いたこと
    を特徴とするアクチュエータ。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の圧電振動子を用いたこ
    とを特徴とする圧電トランス。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の圧電材料を製造する際
    に強誘電性酸化物を焼結体あるいは、単結晶を用い、さ
    らにその電極形成部に導電性酸化物をスパッタ法あるい
    は化学気相成長法を用いて形成したことを特徴とする圧
    電材料の製造方法。
JP10137982A 1998-05-20 1998-05-20 圧電材料並びにそれを用いた圧電振動子、発音体、音声検出器、アクチュエータ及び圧電トランス Pending JPH11322424A (ja)

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