JPH11321548A - 車両の側面衝突判定方法及び側面衝突判定装置 - Google Patents

車両の側面衝突判定方法及び側面衝突判定装置

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JPH11321548A
JPH11321548A JP10132833A JP13283398A JPH11321548A JP H11321548 A JPH11321548 A JP H11321548A JP 10132833 A JP10132833 A JP 10132833A JP 13283398 A JP13283398 A JP 13283398A JP H11321548 A JPH11321548 A JP H11321548A
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裕昭 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速斜め側面衝突と低速ほぼ真横衝突とを識
別してサイドエアバッグを適切に展開制御する。 【解決手段】 車両の側方から加わる加速度を検出する
加速度センサ10の出力を区間積分し、この区間積分値
IGが予め設定した下限しきい値ThLと上限しきい値
ThHの間に停滞する期間が、予め設定した一定期間を
越える場合は、緩慢な車両移動を引き起こす斜め側方衝
突と判定し、斜め衝突信号に応答する総合判定ブロック
17が、急激な車両移動を引き起こすほぼ真横からの側
面衝突と区別し、サイドエアバッグの作動可否条件を適
切に切り替えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の側面衝突時
に車両のほぼ真横から受ける側面衝突とドアへの側面斜
め衝突とを区別し、衝突形態に応じた的確な乗員側方保
護を可能にした車両の側面衝突判定方法及び側面衝突判
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】側方エアバッグ・システムは、先行実施
されてきた前方エアバッグ・システムとシステム構成上
の若干の違いはあるが、その基本動作は殆ど同じであ
る。側方エアバッグ・システムの場合、ドアパネルやシ
ート側面などにエアバッグが埋め込んであり、側面衝突
により車両が一定限度を越える側面方向の衝撃を受けた
時に衝突判定装置が展開信号を発し、スクイブと呼ばれ
る起爆素子に動作電流を通電して、エアバッグを展開さ
せる構成とされており、展開したエアバッグがドアパネ
ルと乗員との間に介在して緩衝機能を果たすようになっ
ている。
【0003】しかしながら、エアバッグの展開が必要と
される展開時間を支配する要因は、側方エアバッグと前
方エアバッグとでは異なる点も多く、乗員正面方向に比
べ側面方向は乗員室内空間が狭く、また前面衝突の場
合、衝突時に乗員と乗員室内構造物との空間を狭める要
因が、主に慣性力による乗員の移動であるのに対し、側
面衝突の場合は、慣性力による乗員の移動とともに車両
側面構造物の乗員室内への侵入(イントルージョン)が
加わるといった理由から、前方エアバッグに比べて側方
エアバッグの方は衝突開始後短時間での展開が必要とさ
れ、高速衝突時には数msという極短時間での衝突判定
が要求される。そこで、こうした要求に応え、側面衝突
の判定を高速に行うため、例えばドア内に機械的に接点
を閉じる圧縮スイッチを設置し、ドアの変形圧縮を感知
することで側面衝突の判定を行うなどの試みが従来から
なされてきた。
【0004】ただし、側面衝突判定を高速化するためド
ア内に機械的に接点を閉じる圧縮スイッチを配設して衝
突判定を行う試みは、圧縮スイッチ位置以外の箇所への
衝突時に、乗員に傷害が及ぶ場合でも衝突判定がなされ
ないことがあり、また圧縮スイッチ位置への衝突の場
合、乗員に傷害が及ばない軽量物の衝突によるドア変形
圧縮によって誤判定を下しやすいという課題があった。
そこで、前面衝突判定と同様に側面衝突判定にも、加速
度センサにより検出された加速度信号に基づく衝突判定
方法が研究されるようになった。本出願人は、衝突時に
車両構造部材に発生する複数の場所の速度変化量を総合
して判断し、多種多様な側面衝突に対して衝突判定能力
を備える手法を模索してきた。例えば、車両側面変形と
車両移動の両方が観測される場所(例えば、Bピラー下
側やサイドシル等)と車両の側面変形が及ばず車両移動
のみが観測される場所(例えばセンタートンネル)に衝
突判定ユニットを設け、両方のユニットから各種情報を
得て総合的に衝突判定する装置の試作或いは改良を続け
てきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、試作さ
れた従来の側面衝突判定装置は、中速衝突判定部におい
て、ほぼ真横から受ける側面衝突判定のためのしきい値
をより高い速度まで非判定とするよう引き上げると、特
に早期乗員保護要求が至上命題である高速判定が困難と
されてきたドアへの高速側面斜め衝突判定が遅れがちで
あった。例えば、図8(A)に示すような前席ドアへの
前方からの側面斜め衝突については、斜め衝突してくる
車両の前端角がドア表面を滑りながら変形を及ぼし、イ
ンナパネルを乗員室内に侵入させながら進んでくる。そ
の間車両は、側面方向に僅かばかり緩やかに移動する
が、やがてBピラーに衝突した時に大きく移動する。つ
まり、車両側面の比較的剛性の弱いドアに集中的に衝突
してくる側面衝突事象の場合、Bピラーやサイドシル等
の側面構造部材に衝突する前のドア変形侵入により乗員
が傷害を受けてしまうため、この段階での衝突判定と側
方エアバッグ展開が理想的な乗員保護への鍵となるが、
この時間内ではBピラー下側やサイドシル等の側面部及
びセンタートンネル等の中央部の構造部材には僅かな衝
撃しか及ばず、側面変形及び側面移動を検出するのが困
難であった。またこれとは逆に、図8(B)に示したほ
ぼ真横からの低速側面衝突については、側面構造部材
(主にBピラー)により乗員室が保護される程度の衝撃
なので、車室内への変形侵入はごく僅かであるが、その
分車両が急激に横移動する。これは、例えば図9
(A)、(B)に示したように、車両側面ユニットで観
測される速度変化量(加速度の区間積分値)も車両中央
ユニットで観測される速度変化量も、高速斜め側面衝突
での乗負保護に必要な判定時間Tの期間内で見たとき
に、全期間又はそれに近い期間において高速斜め側面衝
突の方がほぼ真横からの低速側面衝突を下回っており、
このため加速度の区間積分値をただ単に所定のしきい値
を基準に比較しただけでは、この判定時間T内で高速斜
め側面衝突を「判定」とし、ほぼ真横からの低速側面衝
突を「非判定」とすることができないという事情による
ものであった。
【0006】本発明は、上記課題を解決したものであ
り、急激な車両移動をもたらす車両のほぼ真横からの低
速側面衝突と、車両移動が緩やかに起きる斜め側面衝突
とをそれぞれの事象の傾向を捕らえて的確に識別し、乗
員拘束具を適切に作動できるようにすることを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の車両の側面衝突判定方法は、車両の側方か
ら加わる加速度を検出し、該加速度を区間積分し、該区
間積分値が予め設定した下限しきい値と上限しきい値の
間に停滞する期間を計測し、該期間が予め設定した一定
期間を越える場合は、緩慢な車両移動を引き起こす側面
斜め衝突の可能性を、急激な車両移動を引き起こすほぼ
真横からの側面衝突とは識別して認識し、乗員拘束具の
作動可否条件を切り替えることを特徴とするものであ
る。
【0008】また、本発明の車両の側面衝突判定方法
は、前記加速度の区間積分値が下限しきい値を越えてか
ら上限しきい値を越すまでを観測帯内停滞と判定し、該
観測帯内停滞の持続期間が予め設定されたしきい値を越
えるときに、前記斜め衝突判定を下すこと、或いは前記
乗員拘束具の作動可否条件の切り替えは、車両変形と車
両移動の両方が観測される位置に配設した車両側面ユニ
ット及び車両変形の影響が及ばず車両移動にのみ起因す
る加速度が検出できる位置に配設した車両中央ユニット
から各種衝突判別出力に基づいて行われ、前記斜め衝突
信号が供給されない場合は、車両側面ユニットからの低
速衝突判別出力と車両中央ユニットからの中速衝突判別
出力の論理積又は車両側面ユニットからの中速衝突判別
出力と車両中央ユニットからの低速衝突判別出力の論理
積を乗員拘束具の作動条件とし、前記斜め衝突信号が供
給された場合は、車両側面ユニットからの低速衝突判別
出力と車両中央ユニットからの低速衝突判別出力の論理
積を乗員拘束具の作動条件に加えることを特徴とするも
のである。
【0009】また、本発明の車両の側面衝突判定装置
は、車両の側方から加わる加速度を検出する加速度セン
サと、該加速度センサの出力を区間積分する区間積分器
と、該区間積分器の区間積分値が予め設定した下限しき
い値と上限しきい値の間に停滞する期間を計測し、該期
間が予め設定した一定期間を越える場合は、緩慢な車両
移動を引き起こす側面斜め衝突を示す斜め衝突信号を出
力する斜め衝突判定手段と、該斜め衝突判定手段の斜め
衝突信号に応答し、急激な車両移動を引き起こすほぼ真
横からの側面衝突と前記側面斜め衝突とを識別し、乗員
拘束具の作動可否条件を切り替える総合判定手段とを具
備することを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の車両の側面衝突判定装置
は、前記斜め衝突判定手段が、前記加速度の区間積分値
が下限しきい値を越えてから上限しきい値を越すまでを
観測帯内停滞と判定し、該観測帯内停滞の持続期間が予
め設定されたしきい値を越えるときに、前記斜め衝突判
定を下すこと、或いは前記総合判定手段が、車両変形と
車両移動の両方が観測される位置に配設した車両側面ユ
ニット及び車両変形の影響が及ばず車両移動にのみ起因
する加速度が検出できる位置に配設した車両中央ユニッ
トから各種衝突判別出力が供給され、前記斜め衝突信号
が供給されない場合は、車両側面ユニットからの低速衝
突判別出力と車両中央ユニットからの中速衝突判別出力
の論理積又は車両側面ユニットからの中速衝突判別出力
と車両中央ユニットからの低速衝突判別出力の論理積を
乗員拘束具の作動条件とし、前記斜め衝突信号が供給さ
れた場合は、車両側面ユニットからの低速衝突判別出力
と車両中央ユニットからの低速衝突判別出力の論理積を
乗員拘束具の作動条件に加えること等を特徴とするもの
である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図1から図7を参照して説明する。図1は、本発明の車
両の側面衝突判定装置の一実施形態を示す概略構成図、
図2は、図1に示した斜め衝突判定ブロックの回路構成
図、図3は、図1に示した総合判定ブロックによる衝突
判定領域を示す図、図4は、高速斜め側面衝突時の図2
に示した回路各部の信号波形図、図5は、ほぼ真横から
の低速側面衝突時の図2に示した回路各部の信号波形
図、図6は、図4,5の事例とは異なる側面衝突時の図
2に示した回路各部の信号波形図、図7は、図2に示し
た斜め衝突判定ブロックの機能をソフトウェアにより実
現した場合の動作フローを示すフローチャートである。
【0012】図1に示す側面衝突判定装置51は、側面
衝突を受ける側の車両の側面変形量と移動量の少なくと
も一方をもたらす加速度が検出できる位置、例えばBピ
ラーの下側やサイドシル(別名サイドメンバ)又はクロ
スメンバの外側等の車両両側に配置した車両側面ユニッ
ト51s(ただし、片側のみ図示)と、側面衝突を受け
る側の何れかに係わらず車両の移動量のみに起因する加
速度を検出できる位置、例えばセンタートンネル等に配
置した車両中央ユニット51cとから構成される。な
お、車両中央ユニット51cは、車両の横方向軸(Y
軸)以外に車両の縦方向軸(X軸)の加速度も別途検出
し、車両前方衝突の衝突判定を併せ行うような構成も可
能である。また、側面衝突を受ける側と反対側では車両
中央ユニット51cで検出できる加速度と同様、車両の
移動量のみに起因する成分が検出されることが衝突実験
結果から分かっている。
【0013】車両の左右に配設した車両側面ユニット5
1sは、同一構成をなす。衝突側の車両側面ユニット5
1sは、高速衝突判定Aブロック4と中速衝突判定Aブ
ロック5と低速衝突判定Aブロック6という判定レベル
の異なる3つのブロックを有しており、3種類の判定信
号S1〜S3を車両中央ユニット51cに供給する。こ
れらの3ブロックは、加速度センサ1の出力を、折り返
し誤差除去用のローパスフィルタ2とAD変換器3を介
して供給される。加速度センサ6としては、例えばピエ
ゾ抵抗変化を利用する応力歪みゲージを半導体基板上に
組み込んだものや、静電容量型半導体加速度センサ、或
いは圧電素子を用いた加速度センサ等が用いられる。
【0014】上記3ブロック4〜6は、いずれもAD変
換器3が出力する離散値加速度データGs(k)に基づ
いて算出した各ブロックに固有の衝突判定用演算値を所
定のしきい値をもってしきい判別し、得られた各しきい
値判別出力をそれぞれ一定時間に亙って持続するパルス
に変え、第1種から第3種までの判定信号S1〜S3と
して車両中央ユニット51cに供給する。
【0015】ところで、各衝突判定ブロック4〜6の衝
突判定用演算は任意であるが、ここでは区間積分法に基
づく衝突判定を例に説明する。高速衝突判定Aブロック
4には、車両側方構造物の激しい変形侵入を伴うような
高速側面衝突などを短時間で判定できる区間積分幅と判
定用しきい値が設定してあり、しきい値を越える区間積
分値が得られた場合に、高速側面衝突等の判定を示す判
定信号S1が出力される。なお、区間積分幅と判定用し
きい値は、異なる尺度に従って選定された数値を複数組
設定することもできる。また、中速衝突判定Aブロック
5には、ほぼ真横からの中速側面衝突を判定とし、ほぼ
真横からの低速側面衝突を非判定とする区間積分幅及び
判定用しきい値が設定してあり、しきい値を越える区間
積分値が得られた場合に、中速側面衝突等の判定を示す
判定信号S2が出力される。なお、区間積分幅と判定用
しきい値は、異なる尺度に従って選定された数値を複数
組設定することもできる。また、低速衝突判定Aブロッ
ク6には、中速衝突判定Aブロック5よりもさらに低い
しきい値が設定してあり、高速斜め側面衝突等のような
ドアに集中的に衝突してくる側面衝突事象や車両側面ユ
ニット位置より離れた車両側面構造物に衝突するような
事象についても比較的早期に判定できるしきい値で、例
えば悪路走行を非判定とできるようなしきい値が設定し
てあり、しきい値を越える区間積分値が得られた場合
に、低速側面衝突等の判定を示す判定信号S3が出力さ
れる。なお、この低速衝突判定Aブロック6について
も、区間積分幅と判定用しきい値として異なる尺度に従
って選定された数値を複数組設定することができる。
【0016】車両中央ユニット51cは、高速衝突判定
Bブロック13と中速衝突判定Bブロック14と低速衝
突判定Bブロック15と斜め衝突判定ブロック16の4
つのブロックを有しており、各ブロックが4種の判定信
号C1〜C4を出力する。これらの4ブロックは、加速
度センサ10の出力を、折り返し誤差除去用のローパス
フィルタ11とAD変換器12を介して供給される。ま
た、4ブロックのうちの3ブロック13〜15は、いず
れもAD変換器12が出力する離散値加速度データGc
(k)に基づいて算出した各ブロックに固有の衝突判定
用演算値を所定のしきい値をもってしきい値判別し、得
られた各しきい値判別出力をそれぞれ一定時間に亙って
持続するパルスに変え、判定信号C1〜C3を出力す
る。また、これらの衝突判定ブロック13〜15も、衝
突判定用演算は任意に採用できるが、ここでは区間積分
法により衝突判定する場合を例に説明する。
【0017】高速衝突判定Bブロック13は、車両側方
構造物の激しい変形侵入を伴うような衝突判定時間に見
合った比較的短区間の積分値を低いしきい値で判定する
よう設定してある。ただし、区間積分幅及び対応するし
きい値は、異なる尺度に従って選定された数値を複数組
設定するようにしてもよい。なお、ここで低いしきい値
を採用したのは、車両側方構造物の激しい変形侵入を伴
うような衝突の場合、車両側面の変形侵入を経て車両が
横移動を開始するため、横移動を開始し始めるまである
程度待たないと十分な速度変化が観察できないからであ
る。しきい値を越える区間積分値が得られると、低しき
い値判定を示す判定信号C1が出力される。また、中速
衝突判定Bブロック14は、ほぼ真横からの中速側面衝
突を「判定」とし、ほぼ真横からの低速側面衝突を「非
判定」とする区間積分幅及び判定用しきい値が設定して
ある。ただし、積分区間幅及び対応するしきい値は、異
なる尺度に従って設定された数値を復数組設定するよう
にしてもよい。しきい値を越える区間積分値が得られる
と、中速側面衝突判定等の判定を示す判定信号C2が出
力される。低速衝突判定Bブロック15は、車両が横移
動するような衝突事象を「判定」とし、強いドア閉めや
誤用及び軽量物が衝突するような事象を「非判定」とす
るしきい値が設定してある。ただし、区間積分幅及び対
応するしきい値は、異なる尺度に従って選定された数値
を複数組設定するようにしてもよい。しきい値を越える
区間積分値が得られると、低速側面衝突判定等を示す判
定信号C3が出力される。
【0018】斜め衝突判定ブロック16の細部を、図2
を参照して説明する。斜め衝突判定ブロック16は、A
D変換器12からの離散値加速度データGc(k)を一
定区間(ここでは、例えば3ms)に亙って区間積分す
る区間積分器20と、区間積分器20が出力する区間積
分値IGが下限しきい値ThLを越えてから上限しきい
値ThHを越すまで観測帯内停滞信号WHを出力する区
間積分値推移出力回路21と、区間積分値推移出力回路
21が出力する観測帯内停滞信号WHの履歴を監視し、
この観測帯内停滞信号WHが過去一定時間(ここでは、
例えば7ms)幅の中でどの位の時間推移していたかを
示す履歴判定信号を出力し、その値をしきい値と比較す
る履歴判定回路22と、履歴判定回路22から出力され
る履歴判定信号によってトリガされ所定期間(例えば、
30ms)に亙って持続するパルスを斜め衝突信号とし
て出力する斜め衝突信号出力回路23とから構成され
る。ここに例示した斜め衝突信号出力回路23は、履歴
判定信号によりトリガされて30msに亙って持続する
ワンショット回路23aと、ワンショット回路23aの
出力と履歴判定信号との論理和をとるオアゲート23b
とから構成される。また、本実施形態では、サンプリン
グ周期を0.5msとしてあるため、履歴判定回路22
は、サンプル数に換算して現在から過去14点までのサ
ンプルを履歴監視し、4.5ms以上すなわち9点を越
えるサンプルが得られた場合に、履歴判定信号を出力す
る。
【0019】車両中央ユニット51c内には、上記4ブ
ロック13〜16の外に総合判定ブロック17が設けら
れており、前記4種類の判定信号C1〜C4と衝突側の
車両側面ユニット51sから供給される3種類の判定信
号S1〜S3に基づいて論理判断を行い、最終的に衝突
を受けた側の側方エアバッグを展開させる衝突判定信号
を出力するようになっている。総合判定ブロック17内
に設けた第1のアンドゲート30は、判定信号S1とC
1の論理積をとり、その出力を最終段のオアゲート34
に供給する。従って、車両側面ユニット51sにて激し
い変形侵入が判定され、かつ車両中央ユニット51cに
て僅かな車両移動の速度変化量が判定されたときに、衝
突判定が下される。第2のアンドゲート31は、判定信
号S3とC2の論理積をとり、その出力を最終段のオア
ゲート34に供給する。従って、車両側面ユニット51
sにてある程度の変形侵入か又は車両移動の少なくとも
一方が判定され、かつ車両中央ユニット51cにて中程
度の車両移動の速度変化量が判定されたときに、衝突判
定が下される。また、第3のアンドゲート32は、判定
信号S2とC3の論理積をとり、その出力を最終段のオ
アゲート34に供給する。従って、車両側面ユニット5
1sにて中程度の変形侵入か又は車両移動の少なくとも
一方が判定され、かつ車両中央ユニット51cにて側面
衝突に相応する車両移動の速度変化量が判定されたとき
に、衝突判定が下される。第4のアンドゲート33は、
判定信号S3とC3及びC4の論理積をとり、その出力
を最終段のオアゲート34に供給する。従って、車両側
面ユニット51sにてある程度の変形侵入が判定され、
かつ車両中央ユニット51cにて側面衝突に相応する車
両移動の速度変化量が判定され、なおかつ斜め衝突が判
定されたときに、衝突判定が下される。
【0020】図3は、上記総合判定ブロックによる衝突
判定領域を、横軸に車両中央ユニット51c内各判定ブ
ロックのしきい値レベルをとり、縦軸に車両側面ユニッ
ト51s内各判定ブロックのしきい値レベルをとって表
示したものである。同図において、ほぼ真横からの低速
側面衝突の非判定領域と高速斜め側面衝突の判定領域と
が一部重複するが、この重複領域における判定は、単純
な区間積分値のしきい値判別だけに依存するのではな
く、加速度信号区間積分値の履歴判定という時間領域に
おける衝突事象判断を参照するものであり、かくするこ
とでほぼ真横からの低速側面衝突と高速斜め側面衝突と
が区別されることを意味している。
【0021】ここで、高速斜め側面衝突が発生したとす
る。この場合、斜め衝突判定ブロック16内の区間積分
器20の出力IGは衝突当初は顕著な変化を見せず、図
4(A)に示したように、じわじわと大きさを増してい
く。区間積分値IGが下限しきい値ThLを越えると、
図4(B)に示したように、区間積分値推移出力回路2
1が出力する観測帯内停滞信号WHがハイレベルとな
る。この区間積分値推移監視回路21のハイレベル出力
は、区間積分器20の出力が高しきい値ThHを越すま
で持続する。観測帯内停滞信号WHがハイレベルである
期間中は、図4(C)に示したように、履歴判定回路2
2が0.5msごとにポイント数Pに1を積算してい
く。そして、ポイント数積算値ΣPが9ポイントを越え
た時点で、図4(D)に示したように、斜め衝突信号出
力回路23が作動する。斜め衝突信号出力回路23は、
一旦作動すると30msの期間に亙って持続する斜め衝
突信号C4をパルス出力する。
【0022】斜め衝突信号出力回路23からの斜め衝突
信号C4と、車両側面ユニット51s内の低速衝突判定
Aブロック6からの判定信号S3(加速度区間積分値の
低速衝突判定Aブロック判別出力)と、車両中央ユニッ
ト51c内の低速衝突判定Bブロック15からの判定信
号C3(加速度区間積分値の低速衝突判定Bブロック判
別出力)の論理積を、アンドゲート33を介してオアゲ
ート34に供給するため、高速斜め衝突に対して側面側
では低速衝突判定Aブロック6、中央側では低速衝突判
定Bブロック15の互いにしきい値の低い側の衝突判定
信号の組み合わせが有効となる。その結果、高速衝突と
は言え衝突後に徐々に増加する加速度区間積分値を低レ
ベル段階で検出し、高速斜め側面衝突であるとして早期
に衝突判定信号(エアバッグ展開信号)を発生すること
ができる。
【0023】一方また、ほぼ真横からの低速衝突が発生
した場合、斜め衝突判定ブロック16内の区間積分器2
0の出力IGは衝突当初は比較的大きな変化を見せ、図
5(A)に示したように、最初から顕著な変化を示す。
このため、区間積分値IGが下限しきい値ThLを越え
ると、区間積分値推移出力回路21が出力する観測帯内
停滞信号WHがハイレベルとなるが、この区間積分器2
0の出力IGはすぐに上限しきい値ThHを越えてしま
うため、区間積分値推移出力回路21のハイレベル出力
は持続せず、図5(B)に示したように、観測帯内停滞
信号WHは短時間だけ出現する。このため、区間積分値
推移出力回路21の出力がハイレベルである期間中、図
5(C)に示したように、履歴判定回路22が0.5m
sごとにポイント数Pに1を積算しても、このポイント
数積算値ΣPが9ポイントを越えることはない。その結
果、図5(D)に示したように、斜め衝突信号出力回路
23は作動しないまま終わってしまい、ほぼ真横からの
低速衝突に対して総合判定ブロック15から衝突判定信
号すなわちエアバッグ展開信号が出力されることはな
い。
【0024】すなわち、斜め衝突信号C4が供給されな
い場合は、アンドゲート33が開かないため、車両側面
ユニット51s内の低速衝突判定Aブロックからの判定
信号S3と車両中央ユニット51c内の低速衝突判定B
ブロック15からの判定信号C3の論理積は選択され
ず、中速と低速衝突判定ブロックでは、車両側面ユニッ
ト51s内の低速衝突判定Aブロック6からの判定信号
S3と車両中央ユニット51c内の中速衝突判定Bブロ
ック14からの判定信号C2の論理積と車両側面ユニッ
ト51s内の中速衝突判定Aブロック5からの判定信号
S2と車両中央ユニット51c内の低速衝突判定Bブロ
ック15からの判定信号C3の論理積のみが有効とな
る。低速側面衝突は、車両側面ユニット51s内の中速
衝突判定Aブロック5か又は車両中央ユニット51c内
の中速衝突判定Bブロック14のいずれかで「非判定」
とすることにより、最終の判定も「非判定」とすること
ができる。また、斜め衝突信号C4が供給されない場合
の判定は、車両側面ユニット51s内の中速衝突判定A
ブロック5からの判定信号S2と車両中央ユニット51
c内の低速衝突判定Bブロック15からの判定信号C3
の論理積では、低速側面衝突の車両変形と比べて変形量
の大きい衝突(例えば、中速側面衝突)をより速く判定
し、車両側面ユニット51s内の低速衝突判定Aブロッ
ク6からの判定信号S3と車両中央ユニット51c内の
中速衝突判定Bブロック14からの判定信号C2の論理
積では、車両変形はさほど感知できないが低速側面衝突
の車両移動と比べて急激に移動する衝突事象、例えばト
ラック側面衝突等をより速く判定するよう設定できる。
【0025】このように、上記側面衝突判定装置1は、
車両の側方から加わる加速度を検出する加速度センサ1
0の出力を区間積分し、この区間積分値IGが予め設定
した下限しきい値ThLと上限しきい値ThHの間に停
滞する期間が、予め設定した一定期間を越える場合は、
緩慢な車両移動を引き起こす斜め側面衝突と判定し、急
激な車両移動を引き起こすほぼ真横からの側面衝突と識
別し、側方エアバッグの作動可否条件を切り替えること
ができる。このため、車両のほぼ真横に低速で衝突する
側面衝突と高速斜め側面衝突とを確実に区別することが
でき、これにより例えば乗員保護が不要な低速でのほぼ
真横からの側面衝突では側方エアバッグの作動を抑制す
る一方、乗員保護が必要な高速斜め側面衝突において側
方エアバッグを作動させることができ、側面衝突に対す
るきめ細かな対応により、乗員を確実に保護することが
できる。
【0026】また、図6(A)に示したように、図4,
5に示した衝突事例とは異なる波形を示す区間積分値I
Gが観測される場合も、ほぼ真横からの側面衝突と区別
して確実に判定することができる。この衝突事例では、
区間積分値IGが下限しきい値ThLと上限しきい値T
hHの間で推移し、まず最初に下限しきい値ThLを越
え、僅かな時間を置いて下限しきい値ThLを下回り、
その後に再度下限しきい値ThLを越える。このため、
観測帯内停滞信号WHは、同図(B)に示したような断
続パルスとして出力されることになるが、斜め衝突判定
ブロック16が観測帯内停滞惟号WHを過去一定時間の
履歴判定信号に変換して判定するため、ほぼ真横からの
側面衝突と区別して確実に判定することができる。
【0027】また、他の実施形態として、車両側面ユニ
ット51sの加速度センサ1からの出力で斜め衝突判定
を行うことも可能であるが、本実施例の車両中央ユニッ
ト51cの加速度センサ10からの出力のように、車両
変形が及ばず車両移動のみに起因する加速度が検出でき
る位置での判定の方が車両変形に邪魔されることなくよ
り正確に識別が可能である。さらに、車両中央と、車両
衝突を受ける側と反対側の側面で、同様に車両移動量の
みに起因する加速度成分が検出されることから、車両中
央ユニット51cの代わりに反対側の車両側面ユニット
51sによる判定も可能である。この場合、車両中央ユ
ニットは使用せず、両車両側面ユニットのみで構成でき
ることも可能となる。
【0028】また、上記各実施形態において、斜め衝突
判定ブロック16の主要な機能は、図7に示すソフトウ
ェア処理に置き換えることもできる。なお、同図に示し
たソフトウェア処理は、区間積分器20から履歴判定回
路22までのハードウェアをソフトウェア処理に置き換
えたものであり、0.5msの割り込み周期をもって繰
り返し実行されるようにしてある。
【0029】図7に示すフローチャートでは、まずステ
ップ(100)において、区間積分処理を行い、続く判
断ステップ(110)において、区間積分値IGがTh
Lを越えるか否かが判別される。区間積分値IGが下限
しきい値ThL以下である場合は、ステップ(120)
において、ThHオーバフラグを“0”レベルとし、観
測帯内停滞データWH=0とし、続くステップ(13
0)においてリングバッファ等のバッファメモリに格納
する。ただし、判断ステップ(110)において区間積
分値IGが下限しきい値ThLを越えることが判った場
合は、続く判断ステップ(121)において、区間積分
値IGが上限しきい値ThHを越えるか否かを判別す
る。さらに、区間積分値IGが上限しきい値ThH以下
である場合は、さらに続く判断ステップ(122)にお
いて、ThHオーバフラグのレベルの1/0の別を判別
する。ここでは、ThHオーバフラグが“0”レベルで
ある場合、すなわち区間積分値IGが未だThHを越え
ていない場合は、ステップ(123)において、観測帯
内停滞データWH=1とし、ステップ(130)へ移行
する。ただし、区間積分値IGが過去に一度でもThH
を越えたことがあり、再びThLとThHの間に戻って
きた場合は、判断ステップ(122)においてThHオ
ーバフラグが“1”レベルであることを受け、ステップ
(124)において、観測帯内停滞データWH=0と
し、ステップ(130)へ移行する。なお、その前の判
断ステップ(121)において、区間積分値IGがTh
Hを越えたことが判った場合は、ステップ(125)に
おいて、ThHオーバフラグを“1”レベルとし、かつ
また観測帯内停滞データWH=0として、ステップ(1
30)へ移行する。
【0030】上記バッファメモリに格納された観測帯内
停滞データWHは、ステップ(140)において積算計
数され、これがポイント数積算値PすなわちΣWH
(k)となる。ポイント数積算値Pは、続く判断ステッ
プ(150)において、しきい値ThP(例えば、9)
を基準にしきい値判別される。しきい値判別の結果、ポ
イント数積算値PがThPに満たないことが判った場合
は、ステップ(160)において履歴判定フラグBを降
ろしたままとされるが、ポイント数積算値PがThP以
上であることが判ると、ステップ(161)において履
歴判定フラグBが立てられる。この履歴判別フラグB
は、次段の斜め衝突信号出力回路23へのトリガ信号と
される。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、車両の側方から加
わる加速度を検出する加速度センサの出力を区間積分
し、この区間積分値が予め設定した下限しきい値と上限
しきい値の間に停滞する期間が、予め設定した一定期間
を越える場合は、緩慢な車両移動を引き起こす斜め側面
衝突と判定し、急激な車両移動を引き起こすほぼ真横か
らの側面衝突と区別し、乗員拘束具の作動可否条件を切
り替えるようにしたから、車両のほぼ真横に衝突する側
面衝突と斜め側面衝突とを確実に区別し、例えば乗員保
護が不要な低速でのほぼ真横からの側面衝突では乗員拘
束具の作動を抑制する一方、乗員保護が必要な高速での
斜め側面衝突に対しては乗員拘束具を所要時間内に作動
させることができ、側面衝突に対するきめ細かな対応に
より、乗員を確実に保護することができる等の優れた効
果を奏する。
【0032】また、本発明は、加速度の区間積分値が下
限しきい値を越えてから上限しきい値を越すまでを観測
帯内停滞と判定し、該観測帯内停滞の持続期間が予め設
定されたしきい値を越えるときに、前記斜め衝突判定を
下すようにしたから、加速度の区間積分値の観測期間を
区間積分値推移判定手段に設定する上限しきい値と下限
しきい値に応じて随意可変設定することができ、また区
間積分値の推移を監視し、過去に溯る一定時間において
加速度区間積分値が上限しきい値と下限しきい値の観測
帯にあることが判った時点で履歴判定信号を出力するよ
うにし、一旦は、観測帯の上,下限を逸脱して再び観測
帯内に復帰したような衝突事例についても誤りなく判別
でき、しかも履歴判定信号として例えば一定期間に亙っ
て持続するパルスとの論理和からなる斜め衝突信号とし
て出力することで、斜め衝突信号を一定期間に亙って持
続できるため、高速斜め側面衝突判定に要求される所要
の判定時間に適合させることができる等の効果を奏す
る。
【0033】また、総合判定手段は、車両変形と車両移
動の両方が観測される位置に配設した車両側面ユニット
及び車両変形の影響が及ばず車両移動にのみ起因する加
速度が検出できる位置に配設した車両中央ユニットから
各種衝突判別出力に基づいて行われ、前記斜め衝突信号
が供給されない場合は、車両側面ユニットからの低速衝
突判別出力と車両中央ユニットからの中速衝突判別出力
の論理積又は車両側面ユニットからの中速衝突判別出力
と車両中央ユニットからの低速衝突判別出力の論理積を
乗員拘束具の作動条件とし、前記斜め衝突信号が供給さ
れた場合は、車両側面ユニットからの低速衝突判別出力
と車両中央ユニットからの低速衝突判別出力の論理積を
乗員拘束具の作動条件に加えるようにしたから、高速斜
め側面衝突時には車両側面ユニット側も車両中央ユニッ
ト側もそれぞれの加速度区間積分値を低速衝突判定して
低速衝突判別出力を得ることで、高速衝突とは言え衝突
後に徐々に増加する加速度区間積分値を低レベル段階で
検出し、一方またほぼ真横からの側面衝突時には中速と
低速の判定ブロックでは、単両側面ユニット側の低速衝
突判定に基づく低速衝突判別出力及び車両中央ユニット
側の中速衝突判定に基づく中速衝突判別出力を得るか、
又は車両側面ユニット側の中速衝突判定に基づく中速判
別出力及び車両中央ユニット側の低速衝突判定に基づく
低速衝突判別出力を得ることで、低速での側画衝突を
「非判定」とすることができ、かつまた中速での側面衝
突やトラック衝突等を速い時間に「判定」とすることが
でき、さらに斜め衝突信号により車両側面ユニット側と
車両中央ユニット側の判定基準を直接可変するのではな
く、車両側面ユニット側と車両中央ユニット側とで複数
の判定基準に従って生成した衝突判定信号のうち、斜め
衝突に適合する衝突判定信号だけを選別する形で対応す
ることができ、斜め衝突信号生成と他の判定信号生成と
が同時並行的に実行できるため、乗員拘束具の作動の可
否を迅速かつ確実に判定することができる等の効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両の側面衝突判定装置の一実施形態
を示す概略構成図である。
【図2】図1に示した斜め衝突判定ブロックの回路構成
図である。
【図3】図1に示した総合判定ブロックによる衝突判定
領域を示す図である。
【図4】高速斜め側面衝突時の図2に示した回路各部の
信号波形図である。
【図5】ほぼ真横からの低速側面衝突時の図2に示した
回路各部の信号波形図である。
【図6】図4,5の事例とは異なる側面衝突時の図2に
示した回路各部の信号波形図である。
【図7】図2に示した斜め衝突判定ブロックの機能をソ
フトウェアにより実現した場合の動作フローを示すフロ
ーチャートである。
【図8】衝突形態による車両変形と車両移動の違いを示
す図である。
【図9】車両側面ユニットと中央ユニットで検出される
事象の相違を示す図である。
【符号の説明】
1 加速度センサ 4 高速衝突判定Aブロック 5 中速衝突判定Aブロック 6 中速衝突判定Bブロック 13 高速衝突判定Bブロック 14 中速衝突判定Cブロック 15 中速衝突判定Dブロック 16 斜め衝突判定ブロック 17 総合判定ブロック 20 区間積分器 21 区間積分値推移出力回路 22 履歴判定回路 23 斜め衝突信号出力回路 51 車両の側面衝突判定装置 51s 車両側面ユニット 51c 車両中央ユニット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の側方から加わる加速度を検出し、
    該加速度を区間積分し、該区間積分値が予め設定した下
    限しきい値と上限しきい値の間に停滞する期間を計測
    し、該期間が予め設定した一定期間を越える場合は、緩
    慢な車両移動を引き起こす側面斜め衝突の可能性を、急
    激な車両移動を引き起こすほぼ真横からの側面衝突とは
    区別して認識し、乗員拘束具の作動可否条件を切り替え
    ることを特徴とする車両の側面衝突判定方法。
  2. 【請求項2】 前記加速度の区間積分値が下限しきい値
    を越えてから上限しきい値を越すまでを観測帯内停滞と
    判定し、該観測帯内停滞の持続期間が予め設定されたし
    きい値を越えるときに、前記斜め衝突判定を下すことを
    特徴とする請求項1記載の車両の側面衝突判定方法。
  3. 【請求項3】 前記乗員拘束具の作動可否条件の切り替
    えは、車両変形と車両移動の両方が観測される位置に配
    設した車両側面ユニット及び車両変形の影響が及ばず車
    両移動にのみ起因する加速度が検出できる位置に配設し
    た車両中央ユニットから各種衝突判別出力に基づいて行
    われ、前記斜め衝突信号が供給されない場合は、車両側
    面ユニットからの低速衝突判別出力と車両中央ユニット
    からの中速衝突判別出力の論理積又は車両側面ユニット
    からの中速衝突判別出力と車両中央ユニットからの低速
    衝突判別出力の論理積を乗員拘束具の作動条件とし、前
    記斜め衝突信号が供給された場合は、車両側面ユニット
    からの低速衝突判別出力と車両中央ユニットからの低速
    衝突判別出力の論理積を乗員拘束具の作動条件に加える
    ことを特徴とする請求項1記載の車両の側面衝突判定方
    法。
  4. 【請求項4】 車両の側方から加わる加速度を検出する
    加速度センサと、該加速度センサの出力を区間積分する
    区間積分器と、該区間積分器の区間積分値が予め設定し
    た下限しきい値と上限しきい値の間に停滞する期間を計
    測し、該期間が予め設定した一定期間を越える場合は、
    緩慢な車両移動を引き起こす側面斜め衝突を示す斜め衝
    突信号を出力する斜め衝突判定手段と、該斜め衝突判定
    手段の斜め衝突信号に応答し、急激な車両移動を引き起
    こすほぼ真横からの側面衝突と前記側面斜め衝突とを区
    別し、乗員拘束具の作動可否条件を切り替える総合判定
    手段とを具備することを特徴とする車両の側面衝突判定
    装置。
  5. 【請求項5】 前記斜め衝突判定手段は、前記加速度の
    区間積分値が下限しきい値を越えてから上限しきい値を
    越すまでを観測帯内停滞と判定し、該観測帯内停滞の持
    続期間が予め設定されたしきい値を越えるときに、前記
    斜め衝突判定を下すことを特徴とする請求項4記載の車
    両の側面衝突判定装置。
  6. 【請求項6】 前記斜め衝突判定手段は、前記加速度セ
    ンサの出力を所定の積分期間に亙って区間積分する区間
    積分手段と、該区間積分手段が出力する区間積分値が下
    限しきい値を越えてから上限しきい値を越すまで観測帯
    内停滞信号を出力する区間積分値推移出力手段と、該区
    間積分値推移出力手段が出力する観測帯内停滞信号の履
    歴を監視し、該観測帯内停滞信号が過去一定時間幅の中
    にどの位の時間推移していたかを示す履歴判定信号を出
    力し、その値をしきい値判別する履歴判定手段と、該履
    歴判定手段のトリガにより所定期間に亙って持続するパ
    ルスを斜め衝突信号として出力する斜め衝突信号出力手
    段とを具備することを特徴とする請求項4又は5のいず
    れか1項に記載の車両の側面衝突判定装置。
  7. 【請求項7】 前記総合判定手段は、車両変形と車両移
    動の両方が観測される位置に配設した車両側面ユニット
    及び車両変形の影響が及ばず車両移動にのみ起因する加
    速度が検出できる位置に配設した車両中央ユニットから
    各種衝突判別出力が供給され、前記斜め衝突信号が供給
    されない場合は、車両側面ユニットからの低速衝突判別
    出力と車両中央ユニットからの中速衝突判別出力の論理
    積又は車両側面ユニットからの中速衝突判別出力と車両
    中央ユニットからの低速衝突判別出力の論理積を乗員拘
    束具の作動条件とし、前記斜め衝突信号が供給された場
    合は、車両側面ユニットからの低速衝突判別出力と車両
    中央ユニットからの低速衝突判別出力の論理積を乗員拘
    束具の作動条件に加えることを特徴とする請求項4記載
    の車両の側面衝突判定装置。
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