JPH11320802A - バリア性シート - Google Patents

バリア性シート

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JPH11320802A
JPH11320802A JP13950398A JP13950398A JPH11320802A JP H11320802 A JPH11320802 A JP H11320802A JP 13950398 A JP13950398 A JP 13950398A JP 13950398 A JP13950398 A JP 13950398A JP H11320802 A JPH11320802 A JP H11320802A
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JP
Japan
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sheet
barrier
cellulose fibers
resin
barrier sheet
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JP13950398A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Mikado
秀幸 見門
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各種フレキシブル包装用途に用いる、優れたガ
スバリア性、優れた水蒸気バリア性を有するバリア性シ
ートを提供すること。 【解決手段】JAPAN TAPPI No.26-78に準ずる水保持力が
140%以上になるように機械的に粉砕されたセルロー
ス繊維からなる密度が0.8g/cm3以上の紙シート
を基材とし、該基材の両面に疎水性樹脂を積層させたこ
とを特徴とするバリア性シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種フレキシブル
包装用途に用いる優れたガスバリア性、優れた水蒸気バ
リア性を有するバリア性シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、食品、医薬品、電子部品などの包
装用として各種フレキシブル包装用バリア性シートが用
いられている。こうした包装材に求められる機能は多岐
にわたるが、とりわけ内容物の品質劣化防止のために高
いガスバリア性、高い水蒸気バリア性が重要となる。
【0003】通常、こうした包装用バリア性シートは基
材フィルムにガスバリアを有する樹脂と水蒸気バリア性
を有する樹脂を積層させたものや酸化アルミや酸化ケイ
素を蒸着したもの、さらには前記樹脂を混合してシート
化したものが用いられる。ガスバリア性を有する樹脂と
しては、ポリ塩化ビニリデン、芳香族系ナイロン、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリ
ルなどの結晶性の高い合成樹脂やセロファンなどが用い
られ、水蒸気バリア性を有する樹脂としては主にポリエ
チレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系疎水性
樹脂が用いられている。
【0004】こうしたバリア性シートの例としては、ポ
リエステルフィルムに接着層/エチレン−ビニルアルコ
ール層/接着層/ポリオレフィン系樹脂層の順に積層さ
せた多層フィルム(特開平9−123376)や、ポリ
エステルフィルムに酸化ケイ素を蒸着させたフィルム
(特公昭53−12953)、変性アイオノマー樹脂を
含有するエチレン−ビニルアルコール共重合体に接着層
とα−オレフィン重合体層を積層させたフィルム(特開
平9−226070)など多数開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ガス
バリア層に高い結晶性を有する高分子フィルムや酸化ア
ルミニウム、酸化ケイ素の蒸着層を用いた従来のバリア
性シートに代わり、紙シートをガスバリア層として使用
する新しいバリア性シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
達成すべく鋭意検討した結果、以下に述べるような紙シ
ートをバリア性シート基材に用いることにより、優れた
ガスバリア性を付与できることを見いだし本発明を完成
するに至った。すなわち本発明は、JAPAN TAPPI No.26-
78に準ずる水保持力が140%以上のセルロース繊維か
らなる密度が0.8g/cm3以上の紙シートを基材と
し、該基材の両面に疎水性樹脂層が積層されているバリ
ア性シートに関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳述する。一
般に、バリア性シートのガスバリア性を決定するのはバ
リア材の結晶化度であり、結晶化度が高いほど高いガス
バリア性を示す。本発明の場合、紙シートを構成してい
るセルロース繊維自体の結晶化度が50〜60%と高い
こと、セルロース繊維間の隙間にフィルム化した微細繊
維状セルロースが充填され、非常に緻密な紙層を形成し
ていることが高いガスバリア性を示す要因として推察さ
れる。したがって、本発明では基材シートに用いるセル
ロース繊維をJAPAN TAPPI No.26-78に準ずる水保持力が
140%以上になるように粉砕し、微細繊維状セルロー
スを形成する必要がある。水保持力が140%に満たな
いと、フィルム化した微細繊維状セルロースによるセル
ロース繊維間の隙間の隠蔽が不充分で十分なガスバリア
性を発現しない。
【0008】本発明で述べる水保持力とはJAPAN TAPPI
No.26-78に準じた測定法によって算出された値である。
セルロース繊維は機械的粉砕が進むにつれて繊維が微細
化されて表面積が増大し、水との親和性が増して粘性が
高くなり、水を保持する能力が高くなる。このことから
水保持力の値が高いものほど繊維の微細化が進んでいる
と言える。
【0009】本発明においてJAPAN TAPPI No.26-78に準
ずる水保持力が140%以上のセルロース繊維を得るに
は、セルロース繊維を粉砕する必要がある。粉砕の方法
には機械的方法、化学的方法、酵素処理などがあり、こ
れらの方法を単独で、あるいは2以上の方法を組み合わ
せて用いることができる。セルロース繊維の具体的な粉
砕方法としては、一般的に用いられているビーター、リ
ファイナーを使用する方法のほかに、高圧均質化装置に
より繊維状セルロース懸濁液を処理する方法(特公昭6
0−19921)、パルプの水懸濁液をサンドミルで軽
度に処理する方法(特開平4−18186)、酵素また
は薬品処理によって前処理を施した繊維状セルロースを
振動ミル粉砕装置により湿式粉砕する方法(特開平6−
10288)などがある。
【0010】本発明で使用できるセルロース繊維は、針
葉樹パルプ、広葉樹パルプ、古紙パルプのいずれでもよ
く、これらを適宜混合したものでもよい。また、クラフ
トパルプ、サルファイトパルプなどの化学パルプ、砕木
パルプ、サーモメカニカルパルプなどの機械パルプでも
よく、必要に応じて漂白される。
【0011】また本発明において、前記のように粉砕し
たセルロース繊維から抄紙される紙シートの密度は0.
8g/cm3以上、好ましくは1.0g/cm3以上にす
ることが必要である。密度が0.8g/cm3に満たな
いと、フィルム化した微細繊維状セルロースによるセル
ロース繊維間の隙間の隠蔽が不充分で、十分なガスバリ
ア性を発現できない。紙シートの密度を高めるには紙シ
ートをプレスする必要があり、プレス設備としてはスー
パーカレンダー、マシンカレンダーなどが挙げられる。
プレスに際しては、紙シートに十分な水分を与えて湿式
シートにした後プレスする必要があり、紙シートに水分
を付与する方法には、乾燥した紙シートにダンピングす
る方法と抄紙直後の生乾きの紙シートをそのまま使用す
る方法とがある。
【0012】しかしながら前記紙シートだけでは水蒸気
バリア性が不充分であるため、フレキシブル包装材とし
て使用することが困難である。このため、紙シートに疎
水性樹脂層を積層して水蒸気バリア性を付与する必要が
あり、また疎水性樹脂層を積層することでより高いガス
バリア性を付与することができる。この疎水性樹脂層の
主目的は防湿性の付与であるため、本発明で使用する疎
水性樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレンなどの
ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエステ
ル、アイオノマー樹脂などが挙げられる。なかでもポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂
が塩素を含まず低コストでかつヒートシール性を有する
ため好適である。
【0013】疎水性樹脂の積層方法としては、樹脂を溶
融後フィルム化し、紙基材に圧着する押出しラミネーシ
ョンや、樹脂を水中に分散したエマルジョンを紙基材上
に塗工するなどの方法がある。塗工方法としてはブレー
ドコーター、バーコーター、エアナイフコーター、ロー
ルコーター、ゲートロールコーター等から任意に選択で
きる。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、下記の実施例は本発明を限定するものではな
い。
【0015】実施例1 ディスクリファイナーで水保持力が170%になるよう
に湿式粉砕処理したLBKPを、実験室用角型シートマ
シンで坪量40g/m2に抄紙したシートをスーパーカ
レンダーに通して密度1.2g/cm3にした後、12
0℃で乾燥してシート基材を得た。この基材の両面にポ
リエチレン樹脂を片面あたり厚さ25μmになるように
押出ラミネートで積層させてバリア性シートを作成し
た。
【0016】実施例2 LBKPの水保持力を200%とした以外は実施例1と
同様にしてバリア性シートを作成した。
【0017】実施例3 LBKPの水保持力を140%とした以外は実施例1と
同様にしてバリア性シートを作成した。
【0018】実施例4 シート基材の密度を0.8g/cm3にした以外は実施
例1と同様にしてバリア性シートを作成した。
【0019】実施例5 実施例1と同様に作成したシート基材の両面にポリエチ
レンエマルジョン(商品名:ザイクセン、住友精化
(株)製)を片面あたり20g/m2になるようにメイ
ヤーバーで塗工後、110℃で乾燥してバリア性シート
を作成した。
【0020】比較例1 LBKPの水保持力を120%、シート基材の密度を
0.7g/cm3とした以外は実施例1と同様にしてバ
リア性シートを作成した。
【0021】比較例2 LBKPの水保持力を105%、シート基材の密度を
1.2g/cm3とした以外は実施例1と同様にしてバ
リア性シートを作成した。
【0022】比較例3 LBKPの水保持力を147%、シート基材の密度を
0.72g/cm3とした以外は実施例1と同様にして
バリア性シートを作成した。
【0023】比較例4 厚さ50μmのポリエチレンフィルムをバリア性シート
とした。
【0024】評価方法 (1)水保持力 JAPAN TAPPI No.26-78に準じて測定した。 (2)密度 JIS P8118にしたがって測定した。 (3)酸素透過度、二酸化炭素透過度 ガス透過率測定機GPM250(ジーエルサイエンス
(株)製、同圧法)で20℃における酸素透過度、二酸
化炭素透過度を測定した。 (4)透湿度 JIS Z0208 B法(カップ法)にしたがって測
定した。
【0025】
【表1】
【0026】表1から水保持力が140%以上になるよ
うに機械的に粉砕された密度が0.8g/cm3以上の
紙シートを基材とし、該基材の両面にポリエチレンを積
層させたバリア性シートは優れたガスバリア性、水蒸気
バリア性を示すことが明らかである。
【0027】
【発明の効果】本発明は、水保持力が140%以上のセ
ルロース繊維からなる密度が0.8g/cm3以上の紙
シートを基材とし、該基材の両面に疎水性樹脂を積層さ
せることにより優れたガスバリア性、優れた水蒸気バリ
ア性を有するバリア性シートを提供する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】JAPAN TAPPI No.26-78に準ずる水保持力が
    140%以上のセルロース繊維からなる密度が0.8g
    /cm3以上の紙シートを基材とし、該基材の両面に疎
    水性樹脂層が積層されているバリア性シート。
JP13950398A 1998-05-21 1998-05-21 バリア性シート Pending JPH11320802A (ja)

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