JPH11320349A - 研磨方法 - Google Patents

研磨方法

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JPH11320349A
JPH11320349A JP14205398A JP14205398A JPH11320349A JP H11320349 A JPH11320349 A JP H11320349A JP 14205398 A JP14205398 A JP 14205398A JP 14205398 A JP14205398 A JP 14205398A JP H11320349 A JPH11320349 A JP H11320349A
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polishing
surface plate
polished
flatness
slurry
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JP14205398A
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Takao Saito
隆雄 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定盤の平坦度管理を容易にしかつ研磨の生産
性を向上させることができるとともに、被研磨材につい
て安定に高精度の研磨を行うことのできる研磨方法を提
供する。 【解決手段】 この研磨方法は、定盤上で被研磨材の研
磨を行う工程(S11,S13、S14)を複数有する
研磨方法において、前工程(S11)で用いた定盤より
も硬質または同等な定盤を用いる中間研磨工程(S1
2)を付加した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨方法に関し、
特に高度の鏡面性を要求される部材の研磨に適用して好
適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体、光ディスク等の記録媒
体、電気部品等の分野において高密度化が進んでおり、
これらの製造のために微細加工が要求される結果、この
微細加工の重要な要素の一つである研磨加工について要
求される精度が非常に厳しくなっている。この研磨加工
におけるラッピングは、一般的に、平坦度が管理された
回転する定盤の上で行われる。この定盤上に砥粒の分散
されたスラリが滴下されながら、被研磨材の研磨加工が
行われる。このラッピング加工の従来の工程について図
6により説明する。
【0003】第1工程のラッピング(S1)を高分子ポ
リマに鉄を配合した定盤を用い、粒径15μmのダイヤ
モンド粒子を混合したスラリを適用しながら行い、次に
第2工程のラッピング(S2)を高分子ポリマに錫を配
合した定盤を用い、粒径2μmのダイヤモンド粒子を混
合したスラリを適用しながら行う。続いて、第3工程と
してメカノケミカルポリッシングを行う(S3)。一般
に、研磨加工では被研磨面にスクラッチが生じるのを防
止するため、後の工程ほど軟質の定盤を用いるが、図6
でも第2工程では定盤を第1工程よりも軟質なものとし
ている。しかし、軟質な定盤は、負荷により平坦度が悪
化し易く、平坦度の悪化した定盤で研磨を行うと、被研
磨面の研磨精度が低下してしまう。この問題を図7、図
8により説明する。
【0004】図6の工程において、図7(a)のように
第1工程における定盤10が研磨中にその平坦度が悪化
して図の上方に凸状になってしまうことがある。次に、
この状態で被研磨材11の研磨を行うと、定盤10の研
磨面10aと被研磨材11の研磨面との接触点(線)a
の近傍で研磨が進む結果、被研磨材11の被研磨面が、
図8(b)のように下方に凹状になり、その平坦度が悪
化する。更に、この状態で第2工程の研磨を行うと、軟
質な定盤12に対する負荷となり、定盤12の平坦度が
悪化し、この平坦度の悪化した定盤で研磨を行うと、被
研磨材の被研磨面の研磨精度が低下してしまう。
【0005】同様に、図7(b)のように第1工程にお
ける定盤10が図の下方に凹状になってしまった場合、
この状態で被研磨材11の研磨を続けると、定盤10の
研磨面10aと被研磨材11の研磨面との接触点(線)
c、dの近傍で研磨が進む結果、被研磨材11の被研磨
面が、図8(a)のように下方に凸状になり、その平坦
度が悪化する。この状態で第2工程の研磨を行うと、同
様に軟質な定盤12の平坦度が悪化し、この平坦度の悪
化した定盤で研磨を行うと、被研磨面の研磨精度が低下
してしまう。
【0006】以上のように、前工程で定盤の平坦度が悪
化すると、被研磨材の被研磨面精度が影響を受けるとと
もに、次工程の軟質な定盤の平坦度も悪化してしまう、
というように被研磨材と定盤との平坦度が連鎖的に低下
してしまう結果となっていた。また、平坦度の悪化した
定盤により、研磨を続けると、図7(a),(b)のよ
うに接触点(線)a,b,c近傍で研磨が行われる結
果、定盤に保持されないで転がる遊離砥粒が増加し、被
研磨材の被研磨面にスクラッチが発生してしまい易くな
る。このスクラッチを除くためにやり直しの研磨が必要
となり、生産性が低下してしまう。このような理由か
ら、被研磨材の被研磨面の平坦度等の精度の維持のため
に定盤の平坦度管理は研磨加工において重要であるが、
平坦度の悪化した定盤は平坦度修正のための工程が別に
必要となり時間がかかり、またこの平坦度管理は熟練を
要し、手間のかかるものであり、結果として生産性の低
下につながっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、定盤
の平坦度管理を容易にしかつ研磨の生産性を向上させる
ことができるとともに、被研磨材について安定に高精度
の研磨を行うことのできる研磨方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明は、定盤上で被研磨材の研磨を行う工程を複数有す
る研磨方法において、前工程で用いた定盤よりも硬質ま
たは同等な定盤を用いる中間研磨工程を付加したことを
特徴とする。
【0009】本発明によれば、新たに付加した中間研磨
工程において前工程よりも硬質な定盤または硬さが同程
度の定盤を用いて研磨を行うので、前工程において定盤
の平坦度が悪化して被研磨材の精度が影響を受けたとし
ても、この中間研磨工程で被研磨材の精度を修正でき
る。このため、精度修正のための再研磨が必要なく、生
産性を向上できる。そして、次工程には、安定した精度
の被研磨材が供給され、次工程の定盤に影響を与えるこ
とがないため、定盤の精度の悪化を防止することができ
る。このため、定盤の平坦度等の精度管理が容易となる
とともに定盤の平坦度等の修正の工程が不要となり生産
性を向上できると同時に、平坦度がよくスクラッチ等の
傷が少なくなるように被研磨材を高精度にかつ安定に研
磨することが可能となる。なお、この中間研磨工程は、
3以上の研磨工程を有する場合、それらの各中間におい
てそれぞれ実行するようにしてもよい。
【0010】また、前記複数の研磨工程及び前記中間研
磨工程を砥粒を含む液体を適用して実行する際に、前記
砥粒の粒径を前工程よりも小さくすることにより、新た
に付加した中間研磨工程において前研磨工程において被
研磨材の被研磨面に生じたスクラッチを除去できる効果
を更に得ることが可能となり、好ましい。
【0011】また、前記複数の研磨工程及び前記中間研
磨工程を潤滑液を適用して実行することにより、定盤上
に砥粒を固定した状態で潤滑液により被研磨材を定盤か
ら浮上させることができ、新たに付加した中間研磨工程
において砥粒による切り込み量を調整することが可能と
なり、好ましい。
【0012】なお、前記中間研磨工程を前記被研磨材の
平坦度を向上させるように実行することが好ましい。こ
れにより、前研磨工程において被研磨材の平坦度が悪化
したとしても、新たに付加した中間研磨工程において被
研磨材の平坦度を修正し、高精度な平坦度を有するよう
に被研磨材を研磨できる。また、次工程における定盤、
例えば軟質な定盤を用いたとしても、その定盤の平坦度
が悪化することもない。
【0013】また、本発明の具体的な例として、第1の
定盤に潤滑液と砥粒液とを適用して被研磨材の研磨を行
う第1の研磨工程と、次に第2の定盤に潤滑液と砥粒液
とを適用して前記被研磨材の研磨を行う第2の研磨工程
と、次に第3の定盤に潤滑液と砥粒液とを適用して前記
被研磨材の研磨を行う第3の研磨工程とを含み、第2の
研磨工程で用いる前記砥粒液の砥粒径が、第1の研磨工
程よりも小さく、第3の研磨工程よりも大きく、第2の
定盤が第1の定盤よりも硬質または同等であり、第3の
定盤よりも硬質であることを特徴とする研磨方法があ
る。
【0014】この研磨方法によれば、第1〜第3の研磨
工程を含む研磨方法において、第2の研磨工程で第1の
研磨工程よりも硬質な定盤または硬さが同程度の定盤を
用いて研磨を行うので、第1の研磨工程において定盤の
平坦度が悪化して被研磨材の精度が影響を受けたとして
も、第2の中間研磨工程で被研磨材の精度を修正でき
る。このため、精度修正のための再研磨が必要なく、生
産性を向上できる。そして、第3の研磨工程には、安定
した精度の被研磨材が供給され、第3の軟質な定盤に影
響を与えることがないため、第3の研磨工程の定盤の精
度の悪化を防止することができる。このため、定盤の平
坦度等の精度管理が容易となるとともに定盤の平坦度等
の修正の工程が不要となり生産性を向上できると同時
に、平坦度がよくスクラッチ等の傷が少なくなるように
被研磨材を高精度にかつ安定に研磨することが可能とな
る。また、砥粒液の砥粒径を工程毎に順次小さくすると
ともに潤滑液を適用するので、第1の研磨工程における
被研磨材の被研磨面に生じたスクラッチを除去できる効
果を更に得ることができ、更に定盤上に砥粒を固定した
状態で潤滑液により被研磨材を定盤から浮上させること
ができ、各研磨工程において砥粒による切り込み量を調
整することができる。これにより、高精度な研磨加工の
実現に寄与できる。
【0015】また、第3の研磨工程の後に前記被研磨材
についてメカノケミカルポリッシング工程を実行するこ
とにより、更に高精度な研磨を実現でき、好ましい。
【0016】また、第1の定盤が高分子ポリマに硬質金
属を配合して構成され、第2の定盤が軟質金属と硬質金
属とを配合して構成され、第3の定盤が高分子ポリマに
軟質金属を配合して構成されるようにできる。これによ
り、各定盤の硬さを調整できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の
形態による研磨方法を実行できる研磨装置の要部の斜視
図である。この研磨装置は、回転駆動源(図示省略)か
ら駆動される回転軸1aにより方向Rに回転駆動される
定盤1と、図の上方から定盤1に滴下または噴霧される
スラリ(砥粒液)をまたより高精度な研磨のために滴下
または噴霧されるルブリカント(潤滑液)を方向rに自
転しながら定盤1上に均一に分散させるための修正リン
グ3と、被研磨材2を研磨中にローラ4a,4b間で保
持するローラアーム4とを備える。なお、研磨は、被研
磨材2の上にウェイト(図示省略)を載せて行うことが
できる。
【0018】図1のような研磨装置において行うことの
できるラッピング研磨について図2により説明する。定
盤1上にスラリとルブリカントとが適用されると、定盤
1の表面にスラリ中のダイヤモンド等の砥粒5が突きさ
さり保持された状態で、ルブリカントの油膜6が定盤1
上に形成され、被研磨材2はこの油膜6により浮上した
状態となる。これにより、被研磨材2が定盤2に固定さ
れた砥粒5により研磨されるとともに、被研磨材2と砥
粒5との間隔を調整して被研磨材2の研磨量を制御する
ことができる。
【0019】次に、図1のような研磨装置を用いて行う
ことのできる上述のようなラッピング研磨工程を含む第
1及び第2の実施の形態の研磨方法を図面を参照しなが
ら説明する。
【0020】〈第1の実施の形態〉本実施の形態による
研磨方法は、図3に示すように第1工程として、高分子
ポリマに鉄を配合して得られた定盤を用い、この定盤上
に最大粒径15μmのダイヤモンド砥粒を分散させたス
ラリ及びルブリカントを適用しながら、ラッピング工程
を行う(S11)。この場合の定盤の硬さは、ブリネル
硬度で約32である。次に、第2工程として銅からなる
定盤にクロムを埋め込んだものを用い、この定盤上に最
大粒径3μmのダイヤモンド砥粒を分散させたスラリ及
びルブリカントを適用しながら、ラッピング工程を中間
研磨工程として行う(S12)。第2工程の銅にクロム
を埋め込んだ定盤は、銅の硬さがブリネル硬度で約86
でありクロムは銅よりも硬いから、第1工程の定盤より
も硬質である。
【0021】次に、第3工程として高分子ポリマに錫を
配合して得られた定盤を用い、この定盤上に最大粒径1
μmのダイヤモンド砥粒を分散させたスラリ及びルブリ
カントを適用しながら、ラッピング工程を行う(S1
3)。この場合の定盤の硬さは、ブリネル硬度で約17
である。続いて、第4工程としてステンレス鋼からなる
定盤上に不織布を貼り付けたものを用い、最大粒径0.
01μmのシリカ(SiO2)砥粒を分散したNaOH
溶液を適用しながらメカノケミカルポリッシングを行う
(S14)。
【0022】以上のような研磨方法において、第2工程
において、第1工程よりも硬質の定盤を用いてラッピン
グ研磨を行うため、第1工程において被研磨材の平坦度
が悪化しても、第2工程においてその平坦度を修正する
ことができる。これにより遊離砥粒の発生を抑えること
ができるため、スクラッチが減少し再研磨が不要とな
り、生産性がよくなる。また、スラリ中のダイヤモンド
の粒径を第1工程よりも小さくしているので、スクラッ
チの深さ減少に更に効果的となる。そして、被研磨材の
平坦度が安定するので、次の第3工程の軟質な定盤の平
坦度が悪化することがなく、定盤の修正も必要なく、定
盤管理が容易となり生産性がよくなるとともに、被研磨
材の平坦度、スクラッチ等の精度が向上する。
【0023】なお、図3の第3工程において、定盤とし
て高分子ポリマに錫及び鉛を配合したものを用いること
もできる。この場合の定盤の硬さは、ブリネル硬度で約
20である。また、図3のような研磨方法は、例えば光
ディスクに基板を成形するための金型表面を高精度に鏡
面化する場合等に用いて好適であるが、これ以外の半導
体やハードディスク等の製造分野において高度の鏡面状
態の必要な部材の研磨に適用することができる。
【0024】〈第2の実施の形態〉本実施の形態による
研磨方法は、図4に示すように第1工程として、鉄から
なる定盤を用い、この定盤上に#200のSiC砥粒を
分散させたスラリ及びルブリカントを適用しながら、ラ
ッピング工程を行う(S21)。この定盤の硬さは、ブ
リネル硬度で約190である。次に、第2工程として第
1工程と同様の鉄からなる定盤を用い、この定盤上に#
1000のSiC砥粒を分散させたスラリ及びルブリカ
ントを適用しながら、ラッピング工程を中間研磨工程と
して行う(S22)。次に、第3工程として錫からなる
定盤を用い、この定盤上に#4000のSiC砥粒を分
散させたスラリ及びルブリカントを適用しながら、ラッ
ピング工程を行う(S23)。この定盤の硬さは、ブリ
ネル硬度で約20である。
【0025】以上のような研磨方法において、第2工程
において、第1工程と硬さが同程度の定盤を用いてラッ
ピング研磨を行うため、第1工程において被研磨材の平
坦度が悪化しても、第2工程においてその平坦度を修正
することができる。これにより遊離砥粒によるスクラッ
チが減少し再研磨が不要となり、生産性がよくなる。そ
して、スラリ中のSiC粒径を第1工程よりも小さくし
ているので、スクラッチの深さ減少に更に効果的とな
る。そして、被研磨材の平坦度が安定するため、次の第
3工程の軟質な定盤の平坦度が悪化するすることがな
く、定盤の修正も必要なく、定盤管理が容易となり生産
性がよくなるとともに、被研磨材の平坦度、スクラッチ
等の精度が向上する。
【0026】なお、図4の第3工程において、鉛からな
る定盤を用いることもできる。この場合の定盤の硬さ
は、ブリネル硬度で約24である。また、図4のような
研磨方法は、図3の場合のような高度の鏡面状態までは
要求されない部材の研磨に用いて好適である。例えばハ
ードディスク用ヘッドのような電気部品等である。
【0027】次に、図5により本発明の実施の形態の変
形例について説明する。図5の研磨方法は、第1,第
2,第3,第4のラッピング研磨工程及び第5工程とし
てメカノケミカルポリッシング研磨工程(S37)を行
う際に、本発明による中間研磨工程(S32)を第1工
程(S31)と第2工程(S33)との間に行い、更に
中間研磨工程(S34)を第2工程(S33)と第3工
程(S35)との間に行うようにしたものである。各中
間研磨工程(S32,S34)において定盤はそれぞれ
前工程の定盤よりも硬質まはた同程度のものを使用し、
スラリ中の砥粒の径は、前工程よりも小さいものを用い
る。これにより図3の場合と同様の効果が得られる。こ
の研磨方法は、図3の場合よりも更に高度の鏡面性を要
求される部材の研磨に好適である。なお、中間研磨工程
を第3工程(S35)と第4工程(S36)との間にお
いて行うようにしてもよい。
【0028】
【実施例】次に、図3に示す研磨方法を実際の研磨に適
用した実施例1〜3について比較例とともに、以下説明
する。なお、この場合の第3工程の定盤は、高分子ポリ
マに錫及び鉛を配合したものを用いた。また、各被研磨
材は、研削状態で、Ra(中心線平均粗さ)0.3μ
m、Rmax(最大粗さ)3μmのものを使用した。
【0029】〈実施例1〉被研磨材をステンレス鋼SU
S420J2として図3の工程により研磨を行った。そ
の表面粗さ、平坦度、スクラッチの測定結果は以下の通
りであった。 表面粗さ 平均値 Ra:4nm、Rmax:45nm 最優良値 Ra:3nm、Rmax:30nm 平坦度 0.1S(μm)未満 スクラッチ 幅200オングストローム以上、深さ400オングス トローム以上のスクラッチは皆無 総合研磨時間(やり直しの研磨時間も含む) 第1工程 2時間(被研磨材の寸法調整のための時間も含む) 第2工程 10分(やり直し回数0回) 第3工程 15分(やり直し回数0回) 第4工程 10分(やり直し回数1回) なお、やり直しの研磨とは、その工程におけるスクラッ
チを皆無にするための再研磨をいう。
【0030】〈実施例2〉被研磨材を実施例1の材料よ
りも硬度の高いステンレス鋼SUS440Cとして図3
の工程により研磨を行った。その表面粗さ、平坦度、ス
クラッチの測定結果は以下の通りであった。 表面粗さ 平均値 Ra:4nm、Rmax:51nm 最優良値 Ra:3nm、Rmax:40nm 平坦度 0.1S(μm)未満 スクラッチ 幅200オングストローム以上、深さ400オングス トローム以上のスクラッチは皆無
【0031】〈実施例3〉被研磨材を実施例1の材料よ
りも硬度の低いマルエージング鋼として図3の工程によ
り研磨を行った。その表面粗さ、平坦度、スクラッチの
測定結果は以下の通りであった。 表面粗さ 平均値 Ra:3nm、Rmax:32nm 最優良値 Ra:2nm、Rmax:29nm 平坦度 0.3S(μm)未満 スクラッチ 幅200オングストローム以上、深さ400オングス トローム以上のスクラッチは皆無
【0033】〈比較例〉被研磨材を実施例1と同様のス
テンレス鋼SUS420J2として図6の工程により実
施例1と同様にスクラッチが皆無になるまで研磨を行っ
た。その表面粗さ、平坦度の測定結果は以下の通りであ
った。 表面粗さ 平均値 Ra:5nm、Rmax:54nm 最優良値 Ra:4nm、Rmax:43nm 平坦度 0.3S(μm)未満 総合研磨時間(やり直しの研磨時間も含む) 第1工程 2時間(被研磨材の寸法調整のための時間も含む) 第2工程 45分(やり直し回数2回) 第3工程 12分(やり直し回数3回)
【0034】以上のように、実施例1,2,3におい
て、スクラッチが皆無になるまで研磨を行い、その平坦
度が0.3S未満と良好であり、このため、第3工程に
おける定盤に平坦度悪化の悪影響を与えていない。ま
た、スクラッチの発生を抑制できるため、再研磨が少な
くなり、研磨の生産性を向上できた。これに対し、比較
例では、第1工程における定盤の平坦度の低下のため
に、第2及び第3工程において被研磨材のスクラッチを
皆無にするまで再研磨が必要となり、時間がかかり生産
性が低下している。
【0035】また、本発明は図示した実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で変形
が可能であり、例えば、ラッピング研磨工程以外の研磨
においても本方法は適用可能であり、同様の効果を得る
ことができる。また、被研磨材は金属以外のセラミック
ス、半導体等の材料であってもよいことは、勿論であ
る。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、定盤の平坦度管理を容
易にしかつ研磨の生産性を向上させることができるとと
もに、被研磨材について安定に高精度の研磨を行うこと
のできる研磨方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の形態の研磨方法を行うこと
のできる研磨装置の要部を示す斜視図である。
【図2】定盤の縦断面図であり、本実施の形態における
ラッピング研磨の原理を説明するための図である。
【図3】本発明による第1の実施の形態の研磨方法の工
程を示す工程図である。
【図4】本発明による第2の実施の形態の研磨方法の工
程を示す工程図である。
【図5】本発明による実施の形態の変形例を示す工程図
である。
【図6】従来の研磨方法の工程を示す工程図である。
【図7】従来の研磨方法による問題点を説明するための
図((a),(b))である。
【図8】従来の研磨方法による問題点を説明するための
図((a),(b))である。
【符号の説明】
1 定盤 2 被研磨材 3 修正リング 4 ローラアーム 5 砥粒 6 ルブリカントの油膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定盤上で被研磨材の研磨を行う工程を複
    数有する研磨方法において、 前工程で用いた定盤よりも硬質または同等な定盤を用い
    る中間研磨工程を付加したことを特徴とする研磨方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の研磨工程及び前記中間研磨工
    程を砥粒を含む液体を適用して実行する際に、前記砥粒
    の粒径を前工程よりも小さくする請求項1記載の研磨方
    法。
  3. 【請求項3】 前記複数の研磨工程及び前記中間研磨工
    程を潤滑液を適用して実行する請求項1または2記載の
    研磨方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003062740A (ja) * 2001-08-22 2003-03-05 Shin Etsu Handotai Co Ltd 鏡面ウェーハの製造方法
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