JPH11320161A - レーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工装置

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JPH11320161A
JPH11320161A JP10130276A JP13027698A JPH11320161A JP H11320161 A JPH11320161 A JP H11320161A JP 10130276 A JP10130276 A JP 10130276A JP 13027698 A JP13027698 A JP 13027698A JP H11320161 A JPH11320161 A JP H11320161A
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JP
Japan
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laser
torch
multifocal
light
processing apparatus
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Application number
JP10130276A
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English (en)
Inventor
Shigeki Yamane
茂樹 山根
Tetsuji Nishimura
哲二 西村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート等に穴加工を行う上で作業性の
向上を図ることのできるレーザ加工装置を実現する。 【解決手段】 レーザ発振器21,全反射鏡23,ガイ
ドチューブ24およびトーチ部26から構成され、トー
チ部26は、入光部26aと可動出光部26bとからな
り、可動出光部26bには集光レンズ2,ノズル3およ
びシールドガス導入口29を備えている。そして、入光
部26aに球面軸受4aを設けるとともに、可動出光部
26bの集光レンズ2の周囲部分に軸部4bを設けてあ
り、入光部26aに対して可動出光部26b全体が揺動
自在である。トーチ部26の位置を固定した状態で、可
動出光部26bを動かすことにより、集光レンズ2で集
光したレーザビームをコンクリート25等の被加工物上
に自在に照射できるため、トーチ部26を移動させるこ
となく可動出光部26bを動かすだけで複数のピアス穴
を容易に開けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を用いて
コンクリート等の加工を行うレーザ加工装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】レーザ加工装置をコンクリート加工に用
いる例としては文献等(例えば1997年日本建築学会
/1198:コンクリートの低騒音低振動穿孔方法の検
討/WIGNARAJAH SIVAKUMARAN
etal)に提案され、無騒音、無振動等の多くのメリ
ットが期待できることから、実用化に向けて数多くの試
みがなされているが、現在のところ一般産業用として採
用されていない。
【0003】上記文献等を参考に、我々がコンクリート
加工を行うにおいて検討した従来のレーザ加工装置の概
略構成図を図8に示す。図8において、21はレーザ光
1を出射するレーザ発振器、22はレーザ光1の光軸、
23はレーザ光1を反射する全反射鏡、24はレーザ光
1の経路をカバーするガイドチューブ、25はワーク
(被加工物)のコンクリート、26はトーチ部、27は
伝送されたレーザ光1を集光する集光レンズ、28は集
光レンズ27を保持するレンズホルダ、29はシールド
ガス導入口、30は集光レンズ27で集光したレーザ光
1とシールドガス導入口29から導入されたシールドガ
スとが出射されるノズルである。
【0004】この従来のレーザ加工装置は、レーザ発振
器21,全反射鏡23,ガイドチューブ24およびトー
チ部26から構成されている。トーチ部26には、集光
レンズ27,レンズホルダ28,シールドガス導入口2
9およびノズル30が設けられており、トーチ部26は
2次元的(X−Y方向)に移動可能となっている。以上
のように構成されたレーザ加工装置の動作について説明
する。
【0005】レーザ発振器21から出力されたレーザ光
1は、ガイドチューブ24内を通りながら全反射鏡23
で反射された後、トーチ部26の集光レンズ27に伝送
される。そして、集光レンズ27で集光された後、ノズ
ル30からコンクリート25に照射される。また、加工
時にコンクリート25から粉末が飛散するため、シール
ドガス導入口29からシールドガスを流して、集光レン
ズ27の保護を行っている。
【0006】コンクリートの加工には各種の加工が要望
されているが、その中でもアンカー棒の挿入などに用い
る直径20mm程度の穴ぐりが強く要望されている。そ
こで、我々は従来のレーザ加工装置により、厚さ35m
mのコンクリート材に直径20mmの穴の切断加工を実
施するとともに、厚さ35mmのコンクリート材に直径
20mmの範囲内のピアス穴開け加工を実施した。図9
(a)は直径20mmの穴の切断加工を実施した場合の
コンクリート材の斜視図であり、図9(b)はピアス穴
開け加工を実施した場合のコンクリート材の斜視図、図
9(c)は図9(b)のB−B断面図である。図9にお
いて、31はコンクリート材であり、tはその厚さ(=
35mm)、R1 は直径20mmの寸法、R2 は直径1
mmの寸法を示す。
【0007】図9(a)の切断加工の場合、コンクリー
トはレーザエネルギ密度が104 J/cm2 程度以上で
あれば溶融できることが確認でき、切断速度は出力によ
り異なるが3kw出力では100mm/分の速度で切断
加工できた。図9(b),(c)のピアス穴開け加工の
場合、トーチ部26を固定したまま集光レンズ27で集
光したレーザ光を照射し、コンクリートを溶融させ、微
少な穴開けを行う。通常得られるピアス穴32は直径1
mm程度であり、35mmを貫通する程度であれば1k
w以上の出力があれば1秒以下の速度で貫通できた。そ
して、次の穴開け位置にトーチ部26を移動させて同様
にして穴開けを行うことを繰り返して多数のピアス穴3
2を開ける。
【0008】以上のように切断加工とピアス穴開け加工
とを実施した結果、切断加工に比べピアス穴開け加工の
方が容易かつ高速に加工できることが確認できた。また
このようなレーザで加工されたコンリート穴は、レーザ
照射時の熱影響で周辺のコンクリートが脆くなり、ドリ
ル等のメカニカルな加工を施しても騒音が低いことが報
告されていることから、上記のように直径20mmの穴
ぐりの場合、直径20mmの範囲内に多数のピアス穴を
あけ、後にドリルで残材を削除する加工工法を採用して
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のレーザ加工
装置では、水平あるいは垂直なコンクリート面に直径2
0mm程度の穴加工を実施するために、切断加工あるい
はピアス穴開け加工のいずれの方法によっても、トーチ
部26をコンクリート面と水平に移動させねばならず、
作業性が悪いという問題があった。
【0010】本発明は、かかる問題を解決するためにな
されたもので、コンクリート等に穴加工を行う上で作業
性の向上を図ることのできるレーザ加工装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のレーザ加
工装置は、レーザ発振器と、このレーザ発振器から出射
されたレーザ光を集光レンズにより集光して被加工物に
照射するトーチ部とを備えたレーザ加工装置であって、
トーチ部の集光レンズの略中心がレーザ光の光軸上に位
置する状態を維持しながら集光レンズを揺動自在にした
ことを特徴とする。
【0012】この構成によれば、トーチ部の位置を固定
した状態で集光レンズのみを動かすことにより、集光レ
ンズで集光したレーザビームをコンクリート等の被加工
物上に自在に照射できるため、トーチ部を移動させるこ
となく集光レンズを動かすだけで被加工物に複数のピア
ス穴を容易に開けることができ、作業性の向上を図るこ
とができる。
【0013】請求項2記載のレーザ加工装置は、レーザ
発振器と、このレーザ発振器から出射されたレーザ光を
集光手段により集光して被加工物に照射するトーチ部と
を備えたレーザ加工装置であって、トーチ部の集光手段
として複数の焦点を結ぶ多焦点集光レンズを用いたこと
を特徴とする。この構成によれば、複数の焦点を結ぶ多
焦点集光レンズを用いているため、トーチ部の位置を固
定した状態で複数の集光したレーザビームをコンクリー
ト等の被加工物上に照射でき、トーチ部を移動させるこ
となく被加工物に複数のピアス穴を容易に開けることが
でき、作業性の向上を図ることができる。
【0014】請求項3記載のレーザ加工装置は、請求項
2記載のレーザ加工装置において、多焦点集光レンズを
レーザ光の光軸を中心に回動可能にしたことを特徴とす
る。この構成によれば、多焦点集光レンズを回動するこ
とにより、トーチ部を移動させることなく、より多数の
ピアス穴を被加工物に開けることができ、より作業性の
向上を図ることができる。
【0015】請求項4記載のレーザ加工装置は、請求項
2記載のレーザ加工装置において、多焦点集光レンズの
略中心がレーザ光の光軸上に位置する状態を維持しなが
ら多焦点集光レンズを揺動自在にしたことを特徴とす
る。この構成によれば、多焦点集光レンズをレーザ光の
光軸を中心に回動することにより、トーチ部を移動させ
ることなく、より多数のピアス穴を被加工物に開けるこ
とができる。さらに、被加工物に対するレーザ照射位置
の微調整を、トーチ部を固定した状態で多焦点集光レン
ズを動かすことにより行うことができる。したがって作
業性をより大幅に向上することができる。
【0016】請求項5記載のレーザ加工装置は、レーザ
発振器と、このレーザ発振器から出射されたレーザ光を
集光手段により集光して被加工物に照射するトーチ部と
を備えたレーザ加工装置であって、トーチ部の集光手段
は無反射透光板上に複数の集光レンズを配置したことを
特徴とする。この構成によれば、無反射透光板上に複数
の集光レンズを配置した集光手段を用いているため、ト
ーチ部の位置を固定した状態で複数の集光したレーザビ
ームをコンクリート等の被加工物上に照射でき、トーチ
部を移動させることなく被加工物に複数のピアス穴を容
易に開けることができ、作業性の向上を図ることができ
る。また、無反射透光板上に集光レンズを配置している
ため、被加工物から発生する粉塵等が多くなっても、集
光レンズに付着したり集光レンズを損傷することがな
く、無反射透光板に付着したり無反射透光板を損傷する
ことになり、安価な無反射透光板を交換することで対処
できる。
【0017】請求項6記載のレーザ加工装置は、請求項
5記載のレーザ加工装置において、無反射透光板をレー
ザ光の光軸を中心に回動可能にしたことを特徴とする。
この構成によれば、無反射透光板を回動することによ
り、無反射透光板上に配置した複数の集光レンズが移動
し、トーチ部を移動させることなく、より多数のピアス
穴を被加工物に開けることができ、より作業性の向上を
図ることができる。
【0018】請求項7記載のレーザ加工装置は、請求項
5記載のレーザ加工装置において、無反射透光板の略中
心がレーザ光の光軸上に位置する状態を維持しながら無
反射透光板を揺動自在にしたことを特徴とする。この構
成によれば、無反射透光板をレーザ光の光軸を中心に回
動することにより、無反射透光板上に配置した複数の集
光レンズが移動し、トーチ部を移動させることなく、よ
り多数のピアス穴を被加工物に開けることができる。さ
らに、被加工物に対するレーザ照射位置の微調整を、ト
ーチ部を固定した状態で無反射透光板を動かすことによ
り行うことができる。したがって作業性をより大幅に向
上することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。 〔第1の実施の形態〕図1は本発明の第1の実施の形態
のレーザ加工装置の概略構成図である。図1において、
1はレーザ光、2は伝送されたレーザ光1を集光する集
光レンズ、3は集光レンズ2で集光したレーザ光1とシ
ールドガス導入口29から導入されたシールドガスとが
出射されるノズル、21はレーザ光1を出射するレーザ
発振器、23はレーザ光1を反射する全反射鏡、24は
レーザ光1の経路をカバーするガイドチューブ、25は
ワーク(被加工物)のコンクリート、26は入光部26
aと可動出光部26bとからなるトーチ部である。
【0020】本実施の形態のレーザ加工装置は、レーザ
発振器21,全反射鏡23,ガイドチューブ24および
トーチ部26から構成されている。本実施の形態は、図
8の従来例とトーチ部26の構成が異なり、他の構成は
同様である。本実施の形態におけるトーチ部26は、入
光部26aと可動出光部26bとからなり、可動出光部
26bには集光レンズ2,ノズル3およびシールドガス
導入口29を備えている。そして、入光部26aに球面
軸受4aを設けるとともに、可動出光部26bの集光レ
ンズ2の周囲部分に軸部4bを設けて、入光部26aに
対して可動出光部26b全体が揺動自在となるようにし
ている。ここで、集光レンズ2の周囲部分に軸部4bを
設けているため、入光部26aへ導入されたレーザ光1
の光軸22は、可動出光部26bの揺動位置にかかわら
ず、集光レンズ2のほぼ中心を通るようになっている。
以降、図1に示される状態のとき、すなわち入光部26
aへ導入され集光レンズ2に入射するレーザ光1の光軸
22と、集光レンズ2を通過したレーザ光1の光軸22
とが直線上にある状態のとき、可動出光部26bが初期
位置の状態という。可動出光部26bは、軸部4bが球
面軸受4aに保持されて揺動自在であり、初期位置の状
態からその周囲どの方向へも角度φまで傾けることがで
きるとともに、θ方向にも回動可能である。
【0021】このレーザ加工装置も、従来例同様、レー
ザ発振器21から出力されたレーザ光1は、ガイドチュ
ーブ24内を通りながら全反射鏡23で反射された後、
トーチ部26の集光レンズ2に伝送される。そして、集
光レンズ2で集光された後、ノズル3からコンクリート
25に照射される。また、加工時にコンクリート25か
ら粉末が飛散するため、シールドガス導入口29からシ
ールドガスを流して、集光レンズ2の保護を行ってい
る。なお、可動出光部26bでは、集光レンズ2とノズ
ル3を一体的に保持しているため、可動出光部26bを
動かしても、集光レンズ2で集光されたレーザ光1はシ
ールドガスと共にノズル3から出射される。
【0022】つぎに、コンクリート25に例えば直径2
0mmの穴を開けるときに、複数のピアス穴を開けた
後、ドリル等で残材を削除して直径20mmの穴(以下
「開けるべき穴」という)を開ける場合の一例を、さら
に図2を参照しながら説明する。図2(a)はこのレー
ザ加工装置を用いて加工したコンクリート25の平面
図、図2(b)はそのA−A断面図である。
【0023】まず、可動出光部26bが初期位置の状態
でトーチ部26を移動して、コンクリート25に開ける
べき穴の中心Fに、レーザ照射位置が一致するように、
トーチ部26を目標とする位置に設定する。そして、レ
ーザを照射して1つのピアス穴32を開け、レーザ照射
を停止し、可動出光部26bを動かすことにより次のピ
アス穴開け位置にレーザ照射位置を合わせて次のピアス
穴32を開けるというように、可動出光部26bを動か
すことにより次々にレーザ照射位置を合わせて順次ピア
ス穴32を開けることができる。なお、可動出光部26
bの可動範囲を制限するためのガイド(図示せず)を設
け、可動出光部26bが初期位置の状態で、トーチ部2
6を目標とする位置に設定した後は、加工したい範囲S
内のみにレーザ照射が可能となるようにすれば、誤った
位置にピアス穴を開けることがなく、作業が容易にな
る。
【0024】そして、全てのピアス穴32を開けた後、
ドリル等で残材を削除することにより、直径20mmの
開けるべき穴が開けられる。以上のように本実施の形態
によれば、トーチ部26を設定した位置に固定した状態
で、集光レンズ2とノズル3を一体的に保持している可
動出光部26bを動かすことにより、集光レンズ2で集
光したレーザビームをコンクリート25等の被加工物上
に自在に照射できるため、トーチ部26を移動させるこ
となく可動出光部26bを動かすだけで被加工物に複数
のピアス穴を容易に開けることができ、作業性の向上を
図ることができる。
【0025】〔第2の実施の形態〕図3は本発明の第2
の実施の形態のレーザ加工装置の概略構成図である。図
3において、5は多焦点集光レンズ、6は多焦点ノズル
であり、その他図8と対応する部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。また、図4(a)は多焦点集
光レンズ5の斜視図、図4(b)はその機能を示す図で
ある。
【0026】本実施の形態のレーザ加工装置は、図8の
従来例とトーチ部26の構成が異なり、他の構成は同様
である。本実施の形態におけるトーチ部26は、従来例
における集光レンズ27およびノズル30(図8)に代
えて、多焦点集光レンズ5および多焦点ノズル6を用い
たものである。多焦点集光レンズ5は、図4(a)に示
すように、複数の焦点を結ぶように複数の小さな集光レ
ンズが合体したような構成であり、図4(b)に示すよ
うに、多焦点集光レンズ5にレーザ光1を照射すれば、
コンクリート25上に複数の焦点を結ぶこととなり、目
標とする位置にトーチ部26を定めれば、その位置に同
時に複数のピアス穴を開けることができる。なお、多焦
点集光レンズ5を用いることに伴い、複数のノズル穴を
有する多焦点ノズル6を用いている。
【0027】このレーザ加工装置で、複数のピアス穴を
開けた後、ドリル等で残材を削除することにより、例え
ば直径20mmの開けるべき穴が開けられる。以上のよ
うに本実施の形態によれば、複数の焦点を結ぶ多焦点集
光レンズ5を用いているため、トーチ部26を設定した
位置に固定した状態で、複数の集光したレーザビームを
コンクリート25等の被加工物上に照射でき、トーチ部
26を移動させることなく被加工物に複数のピアス穴を
容易に開けることができ、作業性の向上を図ることがで
きる。
【0028】なお、加工時はシールドガス導入口29か
らシールドガスを流して粉塵の混入を防止しているが、
多焦点集光レンズ5を用いることに伴い、多焦点ノズル
6を用いているため、ノズル穴数も多く、何らかの理由
で粉塵が多焦点集光レンズ5に付着したりして、多焦点
集光レンズ5を損傷する恐れがある。そのため、多焦点
集光レンズ5の下でシールドガス導入口29よりも上に
図示しない無反射透光板(AR板=ANTI REFL
ECTION板)を設けることにより、粉塵が無反射透
光板に付着しても、安価な無反射透光板を交換すること
で対処できる。
【0029】〔第3の実施の形態〕図5は本発明の第3
の実施の形態のレーザ加工装置の概略構成図である。図
5において、図1および図3と対応する部分には同一符
号を付し、その説明を省略する。本実施の形態のレーザ
加工装置は、図3に示す第2の実施の形態と同様、トー
チ部26に多焦点集光レンズ5および多焦点ノズル6を
用いるとともに、図1に示す第1の実施の形態のよう
に、トーチ部26を入光部26aと可動出光部26bと
に分けたものである。
【0030】したがって本実施の形態によれば、第2の
実施の形態同様、多焦点集光レンズ5を用いているた
め、トーチ部26を設定した位置に固定した状態で、複
数の集光したレーザビームをコンクリート25等の被加
工物上に照射でき、トーチ部26を移動させることなく
被加工物に複数のピアス穴を容易に開けることができ
る。そしてさらに、トーチ部26を設定した位置に固定
した状態で、多焦点集光レンズ5と多焦点ノズル6を一
体的に保持している可動出光部26bをθ方向に回動し
て、レーザ照射を繰り返すことにより、より多数のピア
ス穴を開けることができ、より作業性の向上を図ること
ができる。なお、この効果は、球面軸受4aおよび軸部
4bを設ける代わりに、例えば一方に溝を形成し、他方
にその溝に嵌合する凸部を設けて、可動出光部26bが
θ方向に回動可能な構成としても達成できる。
【0031】本実施の形態では、球面軸受4aおよび軸
部4bを設けているため、第1の実施の形態で説明した
ように可動出光部26bは初期位置の状態からその周囲
どの方向へも角度φ(図1)まで傾けることができ、被
加工物に対するレーザ照射位置の微調整を、トーチ部2
6を固定した状態で可動出光部26bを動かすことによ
り行うことができる。したがって作業性をより大幅に向
上することができる。
【0032】なお、本実施の形態でも、加工時に、被加
工物から発生する粉塵が多焦点集光レンズ5に付着した
りして、多焦点集光レンズ5を損傷する恐れがあるが、
第2の実施の形態同様、多焦点集光レンズ5の下でシー
ルドガス導入口29よりも上に図示しない無反射透光板
(AR板)を設けることにより、粉塵が無反射透光板に
付着しても、安価な無反射透光板を交換することで対処
できる。
【0033】〔第4の実施の形態〕図6は本発明の第4
の実施の形態のレーザ加工装置の概略構成図である。図
6において、10は無反射透光板(AR板)、11は集
光レンズであり、その他の図3と対応する部分には同一
符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態のレー
ザ加工装置は、図3に示す第2の実施の形態における多
焦点集光レンズ5に代えて、無反射透光板10および複
数の集光レンズ11を用いたものであり、無反射透光板
10上に複数の集光レンズ11を配置することにより、
多焦点集光レンズ5と同様の機能を有するようにしたも
のである。
【0034】したがって本実施の形態によれば、第2の
実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、第
2の実施の形態では多焦点集光レンズ5を粉塵から保護
するために、多焦点集光レンズ5の下に図示しない無反
射透光板を配置すればよいことについて述べたが、本実
施の形態では、無反射透光板10上に複数の集光レンズ
11を配置しているため、新たに無反射透光板を配置す
ることなく、粉塵が無反射透光板10に付着しても、安
価な無反射透光板10を交換することで対処できる。
【0035】〔第5の実施の形態〕図7は本発明の第5
の実施の形態のレーザ加工装置の概略構成図である。図
7において、10は無反射透光板(AR板)、11は集
光レンズであり、その他の図5と対応する部分には同一
符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態のレー
ザ加工装置は、図5に示す第3の実施の形態における多
焦点集光レンズ5に代えて、無反射透光板10および複
数の集光レンズ11を用いたものであり、無反射透光板
10上に複数の集光レンズ11を配置することにより、
多焦点集光レンズ5と同様の機能を有するようにしたも
のである。
【0036】したがって本実施の形態によれば、第3の
実施の形態と同様、トーチ部26を設定した位置に固定
した状態で、複数の集光したレーザビームをコンクリー
ト25等の被加工物上に照射でき、トーチ部26を移動
させることなく被加工物に複数のピアス穴を容易に開け
ることができ、さらに、トーチ部26を設定した位置に
固定した状態で、可動出光部26bをθ方向(図5)に
回動して、レーザ照射を繰り返すことにより、より多数
のピアス穴を開けることができ、より作業性の向上を図
ることができる。なお、この効果は、第3の実施の形態
でも説明したように、球面軸受4aおよび軸部4bを設
ける代わりに、例えば一方に溝を形成し、他方にその溝
に嵌合する凸部を設けて、可動出光部26bがθ方向に
回動可能な構成としても達成できるが、球面軸受4aお
よび軸部4bを設けることにより、第1の実施の形態で
説明したように可動出光部26bは初期位置の状態から
その周囲どの方向へも角度φ(図1)まで傾けることが
でき、被加工物に対するレーザ照射位置の微調整を、ト
ーチ部26を固定した状態で可動出光部26bを動かす
ことにより行うことができる。したがって作業性をより
大幅に向上することができる。
【0037】また、第3の実施の形態では多焦点集光レ
ンズ5を粉塵から保護するために、多焦点集光レンズ5
の下に図示しない無反射透光板を配置すればよいことに
ついて述べたが、本実施の形態では、無反射透光板10
上に複数の集光レンズ11を配置しているため、新たに
無反射透光板を配置することなく、粉塵が無反射透光板
10に付着しても、安価な無反射透光板10を交換する
ことで対処できる。
【0038】
【発明の効果】本発明のレーザ加工装置は、トーチ部の
集光レンズの略中心がレーザ光の光軸上に位置する状態
を維持しながら集光レンズを揺動自在にしたことによ
り、トーチ部の位置を固定した状態で集光レンズのみを
動かすことにより、集光レンズで集光したレーザビーム
をコンクリート等の被加工物上に自在に照射できるた
め、トーチ部を移動させることなく集光レンズを動かす
だけで被加工物に複数のピアス穴を容易に開けることが
でき、作業性の向上を図ることができる。
【0039】また、本発明のレーザ加工装置は、トーチ
部の集光手段として複数の焦点を結ぶ多焦点集光レンズ
を用いたことにより、トーチ部の位置を固定した状態で
複数の集光したレーザビームをコンクリート等の被加工
物上に照射でき、トーチ部を移動させることなく被加工
物に複数のピアス穴を容易に開けることができ、作業性
の向上を図ることができる。
【0040】さらに、多焦点集光レンズをレーザ光の光
軸を中心に回動可能にしたことにより、トーチ部を移動
させることなく多焦点集光レンズを回動することによ
り、より多数のピアス穴を被加工物に開けることがで
き、より作業性の向上を図ることができる。また、多焦
点集光レンズの略中心がレーザ光の光軸上に位置する状
態を維持しながら多焦点集光レンズを揺動自在にしたこ
とにより、トーチ部を移動させることなく多焦点集光レ
ンズをレーザ光の光軸を中心に回動することにより、よ
り多数のピアス穴を被加工物に開けることができる。さ
らに、被加工物に対するレーザ照射位置の微調整を、ト
ーチ部を固定した状態で多焦点集光レンズを動かすこと
により行うことができる。したがって作業性をより大幅
に向上することができる。
【0041】また、本発明のレーザ加工装置は、トーチ
部の集光手段を無反射透光板上に複数の集光レンズを配
置した構成とすることにより、トーチ部の位置を固定し
た状態で複数の集光したレーザビームをコンクリート等
の被加工物上に照射でき、トーチ部を移動させることな
く被加工物に複数のピアス穴を容易に開けることがで
き、作業性の向上を図ることができる。また、無反射透
光板上に集光レンズを配置しているため、被加工物から
発生する粉塵等が多くなっても、集光レンズに付着した
り集光レンズを損傷することがなく、無反射透光板に付
着したり無反射透光板を損傷することになり、安価な無
反射透光板を交換することで対処できる。
【0042】さらに、無反射透光板をレーザ光の光軸を
中心に回動可能にしたことにより、無反射透光板を回動
することにより、無反射透光板上に配置した複数の集光
レンズが移動し、トーチ部を移動させることなく、より
多数のピアス穴を被加工物に開けることができ、より作
業性の向上を図ることができる。また、無反射透光板の
略中心がレーザ光の光軸上に位置する状態を維持しなが
ら無反射透光板を揺動自在にしたことにより、無反射透
光板をレーザ光の光軸を中心に回動することにより、無
反射透光板上に配置した複数の集光レンズが移動し、ト
ーチ部を移動させることなく、より多数のピアス穴を被
加工物に開けることができる。さらに、被加工物に対す
るレーザ照射位置の微調整を、トーチ部を固定した状態
で無反射透光板を動かすことにより行うことができる。
したがって作業性をより大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のレーザ加工装置の概
略構成図。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるコンクリート
穴加工状態を示す図。
【図3】本発明の第2の実施形態のレーザ加工装置の概
略構成図。
【図4】本発明の第2の実施形態における多焦点集光レ
ンズの斜視図およびその機能を示す図。
【図5】本発明の第3の実施形態のレーザ加工装置の概
略構成図。
【図6】本発明の第4の実施形態のレーザ加工装置の概
略構成図。
【図7】本発明の第5の実施形態のレーザ加工装置の概
略構成図。
【図8】従来のレーザ加工装置の概略構成図。
【図9】従来のレーザ加工装置によるコンクリートの切
断加工およびピアス穴開け加工状態を示す図。
【符号の説明】
1 レーザ光 2 集光レンズ 3 ノズル 4a 球面軸受 4b 軸部 5 多焦点集光レンズ 6 多焦点ノズル 10 無反射透光板 11 集光レンズ 21 レーザ発振器 22 レーザ光の光軸 25 コンクリート 26 トーチ部 26a 入光部 26b 可動出光部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B28D 1/14 B28D 1/14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ発振器と、このレーザ発振器から
    出射されたレーザ光を集光レンズにより集光して被加工
    物に照射するトーチ部とを備えたレーザ加工装置であっ
    て、 前記トーチ部の集光レンズの略中心がレーザ光の光軸上
    に位置する状態を維持しながら前記集光レンズを揺動自
    在にしたことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 レーザ発振器と、このレーザ発振器から
    出射されたレーザ光を集光手段により集光して被加工物
    に照射するトーチ部とを備えたレーザ加工装置であっ
    て、 前記トーチ部の集光手段として複数の焦点を結ぶ多焦点
    集光レンズを用いたことを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 【請求項3】 多焦点集光レンズをレーザ光の光軸を中
    心に回動可能にしたことを特徴とする請求項2記載のレ
    ーザ加工装置。
  4. 【請求項4】 多焦点集光レンズの略中心がレーザ光の
    光軸上に位置する状態を維持しながら前記多焦点集光レ
    ンズを揺動自在にしたことを特徴とする請求項2記載の
    レーザ加工装置。
  5. 【請求項5】 レーザ発振器と、このレーザ発振器から
    出射されたレーザ光を集光手段により集光して被加工物
    に照射するトーチ部とを備えたレーザ加工装置であっ
    て、 前記トーチ部の集光手段は無反射透光板上に複数の集光
    レンズを配置したことを特徴とするレーザ加工装置。
  6. 【請求項6】 無反射透光板をレーザ光の光軸を中心に
    回動可能にしたことを特徴とする請求項5記載のレーザ
    加工装置。
  7. 【請求項7】 無反射透光板の略中心がレーザ光の光軸
    上に位置する状態を維持しながら前記無反射透光板を揺
    動自在にしたことを特徴とする請求項5記載のレーザ加
    工装置。
JP10130276A 1998-05-13 1998-05-13 レーザ加工装置 Pending JPH11320161A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009148022A1 (ja) * 2008-06-04 2009-12-10 三菱電機株式会社 レーザ加工装置およびレーザ加工方法

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CN102056703A (zh) * 2008-06-04 2011-05-11 三菱电机株式会社 激光加工装置及激光加工方法
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