JP3479876B2 - レーザ出射光学系 - Google Patents
レーザ出射光学系Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ加工装置に
使用されるレーザ出射光学系に関し、特に、照射軌跡が
円環となるようにレーザ光を走査させるためのレーザ出
射光学系に関する。
使用されるレーザ出射光学系に関し、特に、照射軌跡が
円環となるようにレーザ光を走査させるためのレーザ出
射光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ出射光学系は、レーザ光をワーク
に照射して、切断、穴あけ、あるいは溶接などの加工を
行うレーザ加工装置に用いられる光学系である。詳述す
ると、レーザ加工装置は、レーザ光を発生するレーザ発
振器と、レーザ発振器からのレーザ光を加工位置にまで
導く光ファイバと、光ファイバから出射したレーザ光を
加工対象物であるワークに照射するためのレーザ出射光
学系とを有している。レーザ出射光学系は、ワーク表面
へ照射するレーザ光の照射角、ワーク表面における集光
スポットの形状や径等を変換、調整、あるいは走査する
ために使用される。
に照射して、切断、穴あけ、あるいは溶接などの加工を
行うレーザ加工装置に用いられる光学系である。詳述す
ると、レーザ加工装置は、レーザ光を発生するレーザ発
振器と、レーザ発振器からのレーザ光を加工位置にまで
導く光ファイバと、光ファイバから出射したレーザ光を
加工対象物であるワークに照射するためのレーザ出射光
学系とを有している。レーザ出射光学系は、ワーク表面
へ照射するレーザ光の照射角、ワーク表面における集光
スポットの形状や径等を変換、調整、あるいは走査する
ために使用される。
【0003】この種のレーザ加工装置を用いて、互いに
突き合わせた2つの部材(ワーク)を溶接する場合、通
常は、レーザ光をその突き合わせ面に対して平行、かつ
ワークの表面に対して垂直となるようにして、その突き
合わせ線(ワークの表面に現れる2つの部材の境界線)
上に照射する。
突き合わせた2つの部材(ワーク)を溶接する場合、通
常は、レーザ光をその突き合わせ面に対して平行、かつ
ワークの表面に対して垂直となるようにして、その突き
合わせ線(ワークの表面に現れる2つの部材の境界線)
上に照射する。
【0004】しかしながら、この方法は、2つ部材間の
隙間の幅が所定値以下の場合には有効であるが、所定値
よりも隙間の幅が広い場合には、穴あき、溶け落ちなど
の溶接欠陥が発生する。
隙間の幅が所定値以下の場合には有効であるが、所定値
よりも隙間の幅が広い場合には、穴あき、溶け落ちなど
の溶接欠陥が発生する。
【0005】従来、このような溶接欠陥の発生を防止す
る方法として、レーザ光の照射方向を、ワークの表面に
対して傾かせる方法が知られている。この方法では、照
射するレーザ光を、ワークの表面に対して傾かせるとと
もに、その照射位置を突き合わせ線からわずかに側方
(照射元側)へずらして(シフトさせて)レーザ光を照
射することにより、欠陥の無い溶接を実現することがで
きる。
る方法として、レーザ光の照射方向を、ワークの表面に
対して傾かせる方法が知られている。この方法では、照
射するレーザ光を、ワークの表面に対して傾かせるとと
もに、その照射位置を突き合わせ線からわずかに側方
(照射元側)へずらして(シフトさせて)レーザ光を照
射することにより、欠陥の無い溶接を実現することがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図3に示すように、平
板31に形成された開口32にパイプ33を挿入し、平
板31とパイプ33とを互いに溶接する場合、これらの
間に生じる隙間の幅が、所定値以下であれば、平板31
の表面に垂直な(パイプ33の外周面に平行な)方向に
レーザ光を照射すれ欠陥の無い溶接が可能である。従っ
て、2軸ステージ等を用いて、レーザ出射光学系又はワ
ークのいずれかを円運動させることにより、欠陥の無い
溶接を容易に実現できる。
板31に形成された開口32にパイプ33を挿入し、平
板31とパイプ33とを互いに溶接する場合、これらの
間に生じる隙間の幅が、所定値以下であれば、平板31
の表面に垂直な(パイプ33の外周面に平行な)方向に
レーザ光を照射すれ欠陥の無い溶接が可能である。従っ
て、2軸ステージ等を用いて、レーザ出射光学系又はワ
ークのいずれかを円運動させることにより、欠陥の無い
溶接を容易に実現できる。
【0007】これに対し、平板31とパイプ33との間
の隙間の幅が所定値より広い場合は、レーザ光を斜めに
傾けた状態で、平板31とパイプ33の突き合わせ線に
沿ってその軌跡が円環状となるようにレーザ光を走査し
なければならない。
の隙間の幅が所定値より広い場合は、レーザ光を斜めに
傾けた状態で、平板31とパイプ33の突き合わせ線に
沿ってその軌跡が円環状となるようにレーザ光を走査し
なければならない。
【0008】このようなレーザ光の走査は、例えば、位
置固定されたレーザ出射光学系と、このレーザ出射光学
系からのレーザ光の照射方向に対して傾きを有する表面
を持ったロータリーテーブルとを用いることにより実現
できる。
置固定されたレーザ出射光学系と、このレーザ出射光学
系からのレーザ光の照射方向に対して傾きを有する表面
を持ったロータリーテーブルとを用いることにより実現
できる。
【0009】しかしながら、この方法では、ロータリー
テーブルの回転軸を中心とする円環を描くようにしかレ
ーザ光を走査することができない。このため、一の平板
に複数のパイプを溶接するような場合には、各パイプの
溶接を行う毎に、ロータリーテーブルにおける平板の保
持位置を修正しなければならない。つまり、この方法に
は、一の平板に多数のパイプを溶接する場合に、その作
業工程が非常に煩雑であるという問題点がある。
テーブルの回転軸を中心とする円環を描くようにしかレ
ーザ光を走査することができない。このため、一の平板
に複数のパイプを溶接するような場合には、各パイプの
溶接を行う毎に、ロータリーテーブルにおける平板の保
持位置を修正しなければならない。つまり、この方法に
は、一の平板に多数のパイプを溶接する場合に、その作
業工程が非常に煩雑であるという問題点がある。
【0010】また、軌跡が円環状となるようにレーザ光
を走査する別の方法として、レーザ出射光学系を移動さ
せる方法もある。この方法では、任意の位置に、任意の
角度でレーザ光を照査できるので、単一の平板に複数の
パイプを溶接するような場合であっても、その平板を保
持位置をパイプ毎に変更する必要が無い。
を走査する別の方法として、レーザ出射光学系を移動さ
せる方法もある。この方法では、任意の位置に、任意の
角度でレーザ光を照査できるので、単一の平板に複数の
パイプを溶接するような場合であっても、その平板を保
持位置をパイプ毎に変更する必要が無い。
【0011】しかしながら、このような方法では、5軸
以上の自由度を持つ加工機を用いてレーザ出射光学系を
移動させなければならない。そのため、操作が複雑で、
また非常に高価であるという問題点がある。
以上の自由度を持つ加工機を用いてレーザ出射光学系を
移動させなければならない。そのため、操作が複雑で、
また非常に高価であるという問題点がある。
【0012】そこで、本発明は、ワークに対して傾きを
有するレーザ光を容易に円環状に走査させることができ
る、安価なレーザ出射光学系を提供することを目的とす
る。
有するレーザ光を容易に円環状に走査させることができ
る、安価なレーザ出射光学系を提供することを目的とす
る。
【0013】
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明
によれば、ワーク
上に照射されたレーザ光の軌跡が半径Rの円環を描くよ
うに前記レーザ光を走査させるためのレーザ出射光学系
において、前記ワークの表面に垂直な仮想軸上を前記ワ
ークに向かって進行する入射レーザ光を、一旦、前記仮
想軸から距離Rよりも遠い位置まで導き、その後、前記
ワーク上の前記仮想軸から距離Rだけ離れた位置に向け
て出射させることにより、前記ワークに対する前記レー
ザ光の照射角度を傾かせる光学ユニットと、該光学ユニ
ットを、前記仮想軸を回転の中心として回転させ、前記
レーザ光のワーク上における軌跡が前記円環を描くよう
に走査させる回転駆動機構とを備え、前記光学ユニット
が、前記入射レーザ光を反射してその進行方向を変える
第1の折り返しミラーと、該第1の折り返しミラーで反
射されたレーザ光を前記ワークに向けて反射する第2の
折り返しミラーとを備えており、前記第2の折り返しミ
ラーで反射されたレーザ光が前記仮想軸と平行になるよ
うに当該第2の折り返しミラーを設置するとともに、当
該第2の折り返しミラーで反射されたレーザ光を前記仮
想軸に向けて屈折させるプリズムを設けたことを特徴と
するレーザ出射光学系が得られる。
上に照射されたレーザ光の軌跡が半径Rの円環を描くよ
うに前記レーザ光を走査させるためのレーザ出射光学系
において、前記ワークの表面に垂直な仮想軸上を前記ワ
ークに向かって進行する入射レーザ光を、一旦、前記仮
想軸から距離Rよりも遠い位置まで導き、その後、前記
ワーク上の前記仮想軸から距離Rだけ離れた位置に向け
て出射させることにより、前記ワークに対する前記レー
ザ光の照射角度を傾かせる光学ユニットと、該光学ユニ
ットを、前記仮想軸を回転の中心として回転させ、前記
レーザ光のワーク上における軌跡が前記円環を描くよう
に走査させる回転駆動機構とを備え、前記光学ユニット
が、前記入射レーザ光を反射してその進行方向を変える
第1の折り返しミラーと、該第1の折り返しミラーで反
射されたレーザ光を前記ワークに向けて反射する第2の
折り返しミラーとを備えており、前記第2の折り返しミ
ラーで反射されたレーザ光が前記仮想軸と平行になるよ
うに当該第2の折り返しミラーを設置するとともに、当
該第2の折り返しミラーで反射されたレーザ光を前記仮
想軸に向けて屈折させるプリズムを設けたことを特徴と
するレーザ出射光学系が得られる。
【0015】
【0016】また、本発明のレーザ出射光学系は、前記
光学ユニットに、前記円環の半径を変更するための半径
変更手段を設けたことを特徴とする。
光学ユニットに、前記円環の半径を変更するための半径
変更手段を設けたことを特徴とする。
【0017】具体的には、前記光学ユニットが前記レー
ザ光を集光して前記ワーク上に集光スポットを形成する
ための加工レンズを含む場合、前記半径変更手段は、前
記加工レンズをその光軸に直交する方向へ移動させる移
動機構である。
ザ光を集光して前記ワーク上に集光スポットを形成する
ための加工レンズを含む場合、前記半径変更手段は、前
記加工レンズをその光軸に直交する方向へ移動させる移
動機構である。
【0018】また、本発明のレーザ出射光学系は、光フ
ァイバから出射したレーザ光を平行光に変換するリコリ
メートレンズを備え、前記光学ユニットが、該リコリメ
ートレンズの後方に配置されていることを特徴とする。
ァイバから出射したレーザ光を平行光に変換するリコリ
メートレンズを備え、前記光学ユニットが、該リコリメ
ートレンズの後方に配置されていることを特徴とする。
【0019】さらにまた、本発明のレーザ出射光学系
は、前記仮想軸に一致する中心軸を持つ位置決めピンを
前記光学ユニットのレーザ光出射側端部に設けたことを
特徴とする。
は、前記仮想軸に一致する中心軸を持つ位置決めピンを
前記光学ユニットのレーザ光出射側端部に設けたことを
特徴とする。
【0020】また、本発明によれば、レーザ光を発生さ
せるためのYAGレーザと、該YAGレーザで発生させ
たレーザ光を伝搬させるための光ファイバと、該光ファ
イバから出射するレーザ光をワークに照射するための上
記レーザ出射光学系のいずれかとを備えたことを特徴と
するレーザ加工装置が得られる。
せるためのYAGレーザと、該YAGレーザで発生させ
たレーザ光を伝搬させるための光ファイバと、該光ファ
イバから出射するレーザ光をワークに照射するための上
記レーザ出射光学系のいずれかとを備えたことを特徴と
するレーザ加工装置が得られる。
【0021】
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
実施の形態について詳細に説明する。
【0023】図1に本発明の一実施の形態によるレーザ
出射光学系100を示す。なお、このレーザ出射光学系
100は、図示しないレーザ発振器、例えばYAGレー
ザ発振器、からのレーザ光を伝搬させるための光ファイ
バ200の先端に取り付けられて、レーザ加工装置を構
成する。
出射光学系100を示す。なお、このレーザ出射光学系
100は、図示しないレーザ発振器、例えばYAGレー
ザ発振器、からのレーザ光を伝搬させるための光ファイ
バ200の先端に取り付けられて、レーザ加工装置を構
成する。
【0024】図1のレーザ出射光学系100は、光ファ
イバ200の先端部が固定される取付ブロック110
と、この取付ブロック110に固定される主ブロック1
20と、主ブロック120内に回転可能に部分的に挿入
された回転ブロック(光学ユニット)130と、主ブロ
ック120の外周面に固定された駆動モーター140と
を有している。
イバ200の先端部が固定される取付ブロック110
と、この取付ブロック110に固定される主ブロック1
20と、主ブロック120内に回転可能に部分的に挿入
された回転ブロック(光学ユニット)130と、主ブロ
ック120の外周面に固定された駆動モーター140と
を有している。
【0025】取付ブロック110には、そこに固定され
た光ファイバ200の先端から出射するレーザ光を通過
させるための光路111が形成されている。光路111
内には、光ファイバ200から所定の広がり角をもって
出射したレーザ光を平行光に変換するためのリコリメー
トレンズ112が配設されている。
た光ファイバ200の先端から出射するレーザ光を通過
させるための光路111が形成されている。光路111
内には、光ファイバ200から所定の広がり角をもって
出射したレーザ光を平行光に変換するためのリコリメー
トレンズ112が配設されている。
【0026】主ブロック120は、略円筒形状を有して
いる。取付ブロック110は、主ブロック120の一端
を塞ぐようなかたちで、この主ブロック120に取り付
けられる。
いる。取付ブロック110は、主ブロック120の一端
を塞ぐようなかたちで、この主ブロック120に取り付
けられる。
【0027】回転ブロック130は、主ブロック120
内に部分的に挿入され、玉軸受131a,131bによ
り回転自在に支持されている。回転ブロック130の主
ブロック120より突出した部分の外周面には、この回
転ブロック130の回転軸と同心状の歯車132が設け
られている。なお、この回転ブロック130の回転軸
は、取付ブロック110における光軸に一致する。
内に部分的に挿入され、玉軸受131a,131bによ
り回転自在に支持されている。回転ブロック130の主
ブロック120より突出した部分の外周面には、この回
転ブロック130の回転軸と同心状の歯車132が設け
られている。なお、この回転ブロック130の回転軸
は、取付ブロック110における光軸に一致する。
【0028】また、回転ブロック130は、レーザ光を
通過させるための光路133を有している。この光路1
33は、入射側から出射側へと一直線に繋がるものでは
なく、途中で折れ曲がっている。そして、折れ曲がった
光路133に沿ってレーザ光を進行させるために、光路
133内には、第1及び第2の折り返しミラー134
a,134bと、プリズム135とが設けられている。
また、光路133の出射端側には、レーザ光を集光する
ための加工レンズ136が、レンズホルダ137に保持
された状態で取り付けられている。レンズホルダ137
は、加工レンズ136をその光軸と直交する方向に移動
させるためのものである。さらに、この回転ブロック1
30の出射端側には、この回転ブロック130の回転軸
に一致する中心軸を持つ位置決めピン138が固定され
ている。位置決めピン138は、例えば、滑りブッシュ
である。
通過させるための光路133を有している。この光路1
33は、入射側から出射側へと一直線に繋がるものでは
なく、途中で折れ曲がっている。そして、折れ曲がった
光路133に沿ってレーザ光を進行させるために、光路
133内には、第1及び第2の折り返しミラー134
a,134bと、プリズム135とが設けられている。
また、光路133の出射端側には、レーザ光を集光する
ための加工レンズ136が、レンズホルダ137に保持
された状態で取り付けられている。レンズホルダ137
は、加工レンズ136をその光軸と直交する方向に移動
させるためのものである。さらに、この回転ブロック1
30の出射端側には、この回転ブロック130の回転軸
に一致する中心軸を持つ位置決めピン138が固定され
ている。位置決めピン138は、例えば、滑りブッシュ
である。
【0029】駆動用モータ14は、駆動軸141を有し
ている。そして、駆動軸141には、主ブロック120
の歯車132と螺合する歯車142が固定されている。
ている。そして、駆動軸141には、主ブロック120
の歯車132と螺合する歯車142が固定されている。
【0030】次に、このレーザ出射光学系100の動作
について説明する。ここでは、平板150に形成された
開口にパイプ151を挿入し、これらを互いに溶接する
場合について説明する。
について説明する。ここでは、平板150に形成された
開口にパイプ151を挿入し、これらを互いに溶接する
場合について説明する。
【0031】まず、準備段階として、平板150及びパ
イプ151(ワーク)を、3軸ステージ等のワーク保持
台160に保持させる。それから、ワーク保持台を移動
させて、パイプ151の先端に位置決めピン138が押
し当てられるようにする。これは、パイプ151の中心
軸と主ブロック120の回転軸とを一致させるために行
なわれる。
イプ151(ワーク)を、3軸ステージ等のワーク保持
台160に保持させる。それから、ワーク保持台を移動
させて、パイプ151の先端に位置決めピン138が押
し当てられるようにする。これは、パイプ151の中心
軸と主ブロック120の回転軸とを一致させるために行
なわれる。
【0032】また、レンズホルダ137を用いて加工レ
ンズ136の位置を調整する。レンズホルダ136は、
図2に示すように、加工レンズを136を周方向から支
持固定するための複数のボルト139を備えており、な
お、図2に示すように、加工レンズ136をその光軸に
垂直な方向に移動させることにより、ワーク上の集光ス
ポット位置(パイプ151の中心軸からの距離)を変更
することができる。これらのボルトを用いて加工レンズ
の位置を調整する。ここでは、加工レンズ136でレー
ザ光を集光した場合の、ワーク表面における集光スポッ
トの位置が、パイプ151の中心から距離r(r≦Rma
x)だけ離れるように調整する。なお、距離rは、平板
150とパイプ151とによって形成される突き合わせ
線よりも外周側となるように決定される。即ち、距離r
は、パイプ151の半径よりも長い。また、Rmaxは、
このレーザ出射光学系で描くことができるレーザ光の走
査軌跡の最大半径である。
ンズ136の位置を調整する。レンズホルダ136は、
図2に示すように、加工レンズを136を周方向から支
持固定するための複数のボルト139を備えており、な
お、図2に示すように、加工レンズ136をその光軸に
垂直な方向に移動させることにより、ワーク上の集光ス
ポット位置(パイプ151の中心軸からの距離)を変更
することができる。これらのボルトを用いて加工レンズ
の位置を調整する。ここでは、加工レンズ136でレー
ザ光を集光した場合の、ワーク表面における集光スポッ
トの位置が、パイプ151の中心から距離r(r≦Rma
x)だけ離れるように調整する。なお、距離rは、平板
150とパイプ151とによって形成される突き合わせ
線よりも外周側となるように決定される。即ち、距離r
は、パイプ151の半径よりも長い。また、Rmaxは、
このレーザ出射光学系で描くことができるレーザ光の走
査軌跡の最大半径である。
【0033】次に、図示しないレーザ発振器からレーザ
光を出射させるとともに、駆動モータ140を回転させ
る。すると、レーザ出射光学系100は以下のように動
作する。
光を出射させるとともに、駆動モータ140を回転させ
る。すると、レーザ出射光学系100は以下のように動
作する。
【0034】レーザ発振器から出射したレーザ光は、光
ファイバ200によって、レーザ出射光学系100へと
導かれる。そして、光ファイバ200から出射したレー
ザ光は、リコリメートレンズ112に入射する。リコリ
メートレンズ112は、入射するレーザ光を平行光に変
換して出射させる。
ファイバ200によって、レーザ出射光学系100へと
導かれる。そして、光ファイバ200から出射したレー
ザ光は、リコリメートレンズ112に入射する。リコリ
メートレンズ112は、入射するレーザ光を平行光に変
換して出射させる。
【0035】リコリメートレンズ112によって平行光
に変換されたレーザ光は、主ブロック120の回転軸に
沿って進行し、第1の折り返しミラー134aに入射す
る。第1の折り返しミラー134aは、入射するレーザ
光を全反射して、その進行方向を90度折り曲げ、第2
の折り返しミラー134bに入射させる。この結果、主
ブロック120に入射したレーザ光は、主ブロック12
0の回転軸から遠ざかる方向へ進行する。
に変換されたレーザ光は、主ブロック120の回転軸に
沿って進行し、第1の折り返しミラー134aに入射す
る。第1の折り返しミラー134aは、入射するレーザ
光を全反射して、その進行方向を90度折り曲げ、第2
の折り返しミラー134bに入射させる。この結果、主
ブロック120に入射したレーザ光は、主ブロック12
0の回転軸から遠ざかる方向へ進行する。
【0036】第2の折り返しミラー134bは、第1の
折り返しミラー134aとの間の光路長がRmax以上と
なるように設けられている。そして、第2の折り返しミ
ラー134bは、入射したレーザ光を全反射し、その進
行方向を90度変更する。この結果、第2の折り返しミ
ラー134bで反射されたレーザ光の進行方向は、主ブ
ロック120に入射したレーザ光と平行になる。
折り返しミラー134aとの間の光路長がRmax以上と
なるように設けられている。そして、第2の折り返しミ
ラー134bは、入射したレーザ光を全反射し、その進
行方向を90度変更する。この結果、第2の折り返しミ
ラー134bで反射されたレーザ光の進行方向は、主ブ
ロック120に入射したレーザ光と平行になる。
【0037】第2の折り返しミラー134bで反射され
たレーザ光は、プリズム135に入射する。プリズム1
35は、入射したレーザ光を屈折させて、主ブロック1
20の回転軸と交差する向きにレーザ光の進行方向を変
える。この結果、主ブロック120を出射した光は、ワ
ークの表面に対して傾きを持つ。
たレーザ光は、プリズム135に入射する。プリズム1
35は、入射したレーザ光を屈折させて、主ブロック1
20の回転軸と交差する向きにレーザ光の進行方向を変
える。この結果、主ブロック120を出射した光は、ワ
ークの表面に対して傾きを持つ。
【0038】プリズム135を通過したレーザ光は、加
工レンズ136に入射する。加工レンズ136は、入射
したレーザ光を集光して、パイプ151の中心軸から距
離rだけ離れた位置にレーザ光を照射する。
工レンズ136に入射する。加工レンズ136は、入射
したレーザ光を集光して、パイプ151の中心軸から距
離rだけ離れた位置にレーザ光を照射する。
【0039】一方、駆動モータ140は、その駆動軸1
41を回転駆動し、歯車142を回転させる。すると歯
車142に螺合する歯車132が回転する。即ち、回転
ブロック130が、その回転軸を回転の中心として回転
する。
41を回転駆動し、歯車142を回転させる。すると歯
車142に螺合する歯車132が回転する。即ち、回転
ブロック130が、その回転軸を回転の中心として回転
する。
【0040】以上の結果、このレーザ出射光学系から出
射されたレーザ光は、ワーク表面に傾きを持って照射さ
れ、半径rの円環を描くようにワーク上で走査される。
射されたレーザ光は、ワーク表面に傾きを持って照射さ
れ、半径rの円環を描くようにワーク上で走査される。
【0041】このように、本実施の形態によれば、光学
ユニット(回転ブロック130)回転させるという簡易
な構造及び操作で、ワークに対して傾きを有するレーザ
光を円環状に走査させることができる。
ユニット(回転ブロック130)回転させるという簡易
な構造及び操作で、ワークに対して傾きを有するレーザ
光を円環状に走査させることができる。
【0042】なお、上記実施の形態では、回転ブロック
130から出射するレーザ光の出射角をプリズム135
を用いて傾けるようにしているが、第2の折り返しミラ
ー134bの反射角を変更すれば、プリズム135は不
要になる。但し、高い精度の加工を行う場合には、プリ
ズムを用いることが望ましい。
130から出射するレーザ光の出射角をプリズム135
を用いて傾けるようにしているが、第2の折り返しミラ
ー134bの反射角を変更すれば、プリズム135は不
要になる。但し、高い精度の加工を行う場合には、プリ
ズムを用いることが望ましい。
【0043】また、上記実施の形態では、回転ブロック
130の出射側端部に位置決めピン138を設けている
が、これは必ずしも必要ではない。位置決めピン138
は、パイプ151の中心軸が正確に割り出せ無い場合に
有効である。
130の出射側端部に位置決めピン138を設けている
が、これは必ずしも必要ではない。位置決めピン138
は、パイプ151の中心軸が正確に割り出せ無い場合に
有効である。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、入射する仮想軸上を進
行するレーザ光を仮想軸から外れた位置へ導いた後、仮
想軸と交差する方向に向けて出射する光学ユニットを、
仮想軸を回転軸として回転させるようにしたことで、簡
易で安価な構成でありながら、仮想軸に直交する表面を
持つワークに対して傾きを有するレーザ光を、その軌跡
が円環を描くように走査させることができる。
行するレーザ光を仮想軸から外れた位置へ導いた後、仮
想軸と交差する方向に向けて出射する光学ユニットを、
仮想軸を回転軸として回転させるようにしたことで、簡
易で安価な構成でありながら、仮想軸に直交する表面を
持つワークに対して傾きを有するレーザ光を、その軌跡
が円環を描くように走査させることができる。
【図1】本発明の一実施の形態によるレーザ出射光学系
の断面図である。
の断面図である。
【図2】図1のレーザ出射光学系の部分拡大図である。
【図3】本発明のレーザ出射光学系の加工対象の断面図
である。
である。
100 レーザ出射光学系
200 光ファイバ
110 取付ブロック
111 光路
112 リコリメートレンズ
120 主ブロック
130 回転ブロック(光学ユニット)
131a,131b 玉軸受
132 歯車
133 光路
134a 第1の折り返しミラー
134b 第2の折り返しミラー
135 プリズム
136 加工レンズ
137 レンズホルダ
138 位置決めピン
140 駆動モーター
141 駆動軸
142 歯車
150 平板
151 パイプ
Claims (6)
- 【請求項1】 ワーク上に照射されたレーザ光の軌跡が
半径r(最大半径Rmax)の円環を描くように前記レ
ーザ光を走査させるためのレーザ出射光学系において、 前記ワークの表面に垂直な仮想軸上を前記ワークに向か
って進行する入射レーザ光を、一旦、前記仮想軸から距
離Rmaxよりも遠い位置まで導き、その後、前記ワー
ク上の前記仮想軸から距離rだけ離れた位置に向けて出
射させることにより、前記ワークに対する前記レーザ光
の照射角度を傾かせる光学ユニットと、 該光学ユニットを、前記仮想軸を回転の中心として回転
させ、前記レーザ光のワーク上における軌跡が前記円環
を描くように走査させる回転駆動機構とを備え、 前記
光学ユニットが、前記入射レーザ光を反射してその進行
方向を変える第1の折り返しミラーと、該第1の折り返
しミラーで反射されたレーザ光を前記ワークに向けて反
射する第2の折り返しミラーとを備えており、 前記第2の折り返しミラーで反射されたレーザ光が前記
仮想軸と平行になるように当該第2の折り返しミラーを
設置するとともに、当該第2の折り返しミラーで反射さ
れたレーザ光を前記仮想軸に向けて屈折させるプリズム
を設けたことを特徴とするレーザ出射光学系。 - 【請求項2】 前記光学ユニットに、前記円環の半径を
変更するための半径変更手段を設けたことを特徴とする
請求項1に記載のレーザ出射光学系。 - 【請求項3】 前記光学ユニットが前記レーザ光を集光
して前記ワーク上に集光スポットを形成するための加工
レンズを含み、前記半径変更手段が前記加工レンズをそ
の光軸に直交する方向へ移動させる移動機構からなるこ
とを特徴とする請求項2に記載のレーザ出射光学系。 - 【請求項4】 光ファイバから出射したレーザ光を平行
光に変換するリコリメートレンズを備え、前記光学ユニ
ットが、該リコリメートレンズの後方に配置されている
ことを特徴とする請求項1,2又は3に記載のレーザ出
射光学系。 - 【請求項5】 前記仮想軸に一致する中心軸を持つ位置
決めピンを前記光学ユニットのレーザ光出射側端部に設
けたことを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の
レーザ出射光学系。 - 【請求項6】 レーザ光を発生させるためのYAGレー
ザと、該YAGレーザで発生させたレーザ光を伝搬させ
るための光ファイバと、該光ファイバから出射するレー
ザ光をワークに照射するための請求項1乃至5に記載の
いずれかのレーザ出射光学系と、を備えたことを特徴と
するレーザ加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36878599A JP3479876B2 (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | レーザ出射光学系 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36878599A JP3479876B2 (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | レーザ出射光学系 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001179477A JP2001179477A (ja) | 2001-07-03 |
JP3479876B2 true JP3479876B2 (ja) | 2003-12-15 |
Family
ID=18492749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36878599A Expired - Fee Related JP3479876B2 (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | レーザ出射光学系 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3479876B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5824916B2 (ja) * | 2011-06-30 | 2015-12-02 | 株式会社レーザックス | レーザ加工機 |
-
1999
- 1999-12-27 JP JP36878599A patent/JP3479876B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001179477A (ja) | 2001-07-03 |
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