JPH1131978A - 復号化装置とその方法、および、データ再生装置 - Google Patents

復号化装置とその方法、および、データ再生装置

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JPH1131978A
JPH1131978A JP18261997A JP18261997A JPH1131978A JP H1131978 A JPH1131978 A JP H1131978A JP 18261997 A JP18261997 A JP 18261997A JP 18261997 A JP18261997 A JP 18261997A JP H1131978 A JPH1131978 A JP H1131978A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】PRMLにおいて、性能を維持して消費電力を
少なくしたい。 【解決手段】磁気ディスク装置1においては、記録対象
のデータがハードディスクコントローラから入力され、
チャネル符号化部11によってチャネル符号に変調さ
れ、記録アンプ12を介して磁気ディスク媒体80に記
録される。磁気ディスク媒体80より再生された信号
は、再生アンプ13で増幅されてA/D変換部14によ
りデジタル信号に変換され、等化器15によってPR4
の特性の信号に等化される。また、この等化された信号
に基づいて、PLL回路16によってクロックが生成さ
れる。等化された信号は、非線形量子化器17によって
離散した値に丸められた後、ビタビデコーダ18によっ
てデコードされ、チャネル復号化部19により元の信号
に復元され、図示せぬハードディスクコントローラを経
由して出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消費電力を低減す
ることのできるたとえばビタビデコーダのような復号化
装置とその方法、および、その復号化装置を有し、たと
えば磁気ディスク、磁気テープ、光磁気ディスクなどの
磁気記録媒体に記録されている信号を、低消費電力で適
切に再生することのできるデータ再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクなどからの再生信号から情
報を検出する手段として、パーシャルレスポンスと最尤
復号法を組み合わせたPRML(Partial Response Maxi
mum Likelihood) という信号処理法がよく知られてい
る。
【0003】磁気ディスク装置における、一般的なPR
MLを用いた信号処理回路を図9に示す。図9に示す磁
気ディスク装置9においては、ハードディスクコントロ
ーラから入力されたデータがチャネル符号化部91によ
ってチャネル符号に変調され、記録アンプ92を介して
磁気ディスク媒体80に記録される。そして、磁気ディ
スク媒体80より再生された信号は、再生アンプ93で
増幅されてA/D変換部94によりデジタル信号に変換
され、等化器95によってPR4の特性の信号に等化さ
れ、ビタビデコーダ98によってデコードされる。
【0004】ビタビデコーダは、デジタル的演算処理を
行い、そのサンプルの値だけではなく、前後のサンプル
の値も使って最も確からしい系列を推定することによっ
て情報の検索を行うものであり、加算器、比較器、セレ
クタおよびシフトレジスタなどから構成されている。ま
た、等化器95で等化された信号に基づいて、PLL回
路96によってクロックが生成される。ビタビデコーダ
98によってデコードされたデータは、チャネル復号化
部99により元の信号に復元され、ハードディスクコン
トローラに出力される。
【0005】このようなPRMLの種類には、用いるパ
ーシャルレスポンスの種類によって、PR4,EPR4
などが知られており、より複雑な演算をすることによっ
て、高い検出性能を得ることができる。また、PRML
とチャネル符号を組み合わせ、より高い検出性能を得ら
れるようにしたトレリス符号化PRML(TCPR)と
いう手法もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなPRMLにおいては、消費電力を少なくしたいとい
う要望がある。このようなPRMLにおいては、高い性
能を得るためには、より複雑な演算が必要となり、その
結果、演算回路の消費電力が増大する傾向にある。たと
えば、PR4を用いるビタビデコーダに対して、EPR
4用のビタビデコーダは数倍の電力を消費する。また、
TCPR用のビタビデコーダでは、さらにそれ以上の電
力を消費する。また、近年の半導体技術の進展により、
このような信号処理ロジック回路は、半導体チップ上に
形成される場合が多くなっているが、その場合に、少し
でも消費電力を低減させたいという要望があり、比較的
演算量の多いこのような復号化回路に対して特に、消費
電力を低減させることが要望されている。
【0007】したがって、本発明の目的は、性能を維持
した状態で消費電力を低減することのできる復号化装置
を提供することにある。また、本発明の他の目的は、性
能を維持した状態で消費電力を低減することのできる復
号化方法を提供することにある。また、本発明の他の目
的は、低消費電力の復号化装置を有し、これにより本体
の消費電力も低減できるデータ再生装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、ビタビデコーダの入力部に非線形量子化器を挿入す
ることによって、消費電力を低減するようにした。
【0009】したがって、本発明の復号化装置は、パー
シャルレスポンス(PR)に基づいた信号を復号化する
装置であって、入力される信号を、PRに基づいて所定
の信号に等化する等化器と、等化された信号の振幅値を
非線形量子化する非線形量子化手段と、特定的にはCM
OS回路により構成され、非線形量子化された信号のデ
ータ系列に基づいて、たとえばビタビ復号方式などの最
尤復号により元のデータを復号化する復号化手段とを有
する。
【0010】好適には、等化器は、パーシャルレスポン
スの等化目標値を2の補数表示など所定の2進表現した
時に、全ての等化目標値において共通の値を示すビット
が多く含まれるように前記等化を行う。また好適には、
前記非線形量子化手段は、PRの等化目標値付近の量子
化間隔が、パーシャルレスポンスの等化目標値付近以外
の量子化間隔よりも広くなり、さらに好適には、前記非
線形量子化手段は、異なるパーシャルレスポンスの等化
目標値の間の振幅値を有する信号に対して、他よりも狭
い量子化間隔により前記量子化を行う。
【0011】また、本発明の復号化方法においては、P
Rに基づいた信号を復号化する方法であって、入力され
る信号を、パーシャルレスポンスに基づいた信号であっ
て、パーシャルレスポンスの等化目標値を2進数で表し
た時に、全ての等化目標値において共通の値を示すビッ
トが多く含まれるように等化を行い、前記等化された信
号の振幅値を、パーシャルレスポンスの等化目標値付近
の量子化間隔が、パーシャルレスポンスの等化目標値付
近以外の量子化間隔よりも広くなるように非線形量子化
し、前記非線形量子化された信号のデータ系列に基づい
て、最尤復号法により元のデータを復号化する。
【0012】また、本発明のデータ再生装置は、磁気記
録媒体に記録された信号を検出する磁気ヘッド手段と、
前記検出された信号を、パーシャルレスポンスの等化目
標値を2進数で表した時に、全ての等化目標値において
共通の値を示すビットが多く含まれるようなパーシャル
レスポンスに基づいた信号に等化する等化器と、前記等
化された信号の振幅値を、パーシャルレスポンスの等化
目標値付近の量子化間隔が、パーシャルレスポンスの等
化目標値付近以外の量子化間隔よりも広くなるように非
線形量子化する非線形量子化手段と、前記非線形量子化
された信号のデータ系列に基づいて、最尤復号法により
元のデータを復号化する復号化手段とを有する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図1〜図
5を参照して説明する。本実施の形態においては、磁気
ディスクに信号を記録し再生する磁気ディスク装置であ
って、本発明に係わる復号化装置の一例であるビタビデ
コーダを有する装置について説明する。
【0014】図1は、その磁気ディスク装置の構成を示
すブロック図である。磁気ディスク装置1は、チャネル
符号化部11、記録アンプ12、再生アンプ13、A/
D変換部14、等化器15、PLL回路16、非線形量
子化器17、ビタビデコーダ18およびチャネル復号化
部19を有する。また、磁気ディスク装置1には、記録
媒体である磁気ディスク媒体80が搭載されており、図
示せぬ記録ヘッドおよび再生ヘッドを介して信号の記録
および再生が行われる。
【0015】まず、磁気ディスク装置1の各部の構成に
ついて説明する。チャネル符号化部11は、図示せぬハ
ードディスクコントローラから入力される記録データの
信号を、磁気ディスク媒体80に対する磁気記録に適し
た信号に変換し、記録アンプ12に出力する。
【0016】記録アンプ12は、チャネル符号化部11
より入力される信号を、図示せぬ記録ヘッドを介して磁
気ディスク媒体80に記録する。
【0017】再生アンプ13は、図示せぬ再生ヘッドに
より再生された磁気ディスク媒体80に記録されている
信号を増幅し、A/D変換部14に出力する。
【0018】A/D変換部14は、再生アンプ13より
入力された再生信号をデジタル信号に変換し、等化器1
5に出力する。
【0019】等化器15は、A/D変換部14より入力
された再生デジタル信号を、パーシャルレスポンスクラ
ス(以後、PR4という)の特性の信号に等化する。本
実施の形態においては、等化された信号yk は6ビット
の2の補数によって表現される値、すなわち−32≦y
k ≦31の値に変換される。
【0020】PLL回路16は、等化器15において等
化された信号より、クロックを生成し、等化器15、図
示せぬ制御部、および、後段の各処理部などに出力す
る。
【0021】非線形量子化器17は、等化器15におい
て等化された信号を、図2に示すように非線形量子化、
すなわち変換し、ビタビデコーダ18に出力する。図2
は、非線形量子化器17における変換パタンを示す図で
ある。図2に示すように、非線形量子化器17は、入力
される信号yk が−32≦yk ≦−14の時は−16を
出力し、信号yk が−2≦yk ≦+2のときは0を出力
し、信号yk が14≦yk ≦31の時は16を出力し、
それ以外の時は入力信号yk をそのまま出力する。
【0022】ビタビデコーダ18は、非線形量子化器1
7より順次入力される信号に基づいて、その系列に最も
近い符号を求める最尤復号を行う。ビタビデコーダ18
について、図3〜図5を参照して詳細に説明する。図3
は、ビタビデコーダ18の構成を示すブロック図であ
る。ビタビデコーダ18は、第1の処理回路部20、第
2の処理回路部30、切り替え回路部40および合成回
路50を有する。
【0023】第1の処理回路部20および第2の処理回
路部30は、各々入力されるビットデータの偶数(ev
en)ビット系列および奇数(odd)ビット系列を処
理する回路であり、全く同じ内部構成を有する。したが
って、ここでは第1の処理回路部20についてのみ、そ
の内部構成を詳細に示し、動作を説明する。第1の処理
回路部20は、入力スイッチ21、ブランチメトリック
演算回路22、最尤パスメトリック選択回路23、ラッ
チ24およびパスメモリ25を有する。
【0024】また、第1の処理回路部20および第2の
処理回路部30の各系列用のビタビデコーダが追跡する
トレリスは、図4に示すようなものである。すなわち、
内部に状態を6個もち、連続する2サンプルの値を1ま
とめとして処理を行う。
【0025】このようなビタビデコーダ18において、
非線形量子化器17より順次入力される信号は、第1の
処理回路部20および第2の処理回路部30の入力スイ
ッチ21によって切り替え回路部40からの切り替え信
号に基づいて1ビットおきにデインターリーブされて、
偶数系列を処理する第1の処理回路部20、奇数系列を
処理する第2の処理回路部30に各々取り込まれる。第
1の処理回路部20に順次取り込まれたサンプルは、ブ
ランチメトリック演算回路22に入力され、式(1)〜
式(7)に基づいて、値bm-10 〜bm10が計算され
る。
【0026】
【数1】
【0027】なお、式(1)〜式(7)においては、入
力スイッチ21で選択された連続する2サンプルの値を
1 ,z2 、振幅基準レベルをRとする。
【0028】次に、最尤パスメトリック選択回路23に
おいて、式(8)〜式(13)に示す規則にしたがって
最尤ブランチが選択され、パスメトリックがラッチ24
によってラッチされる。
【0029】
【数2】
【0030】最尤ブランチを選択した結果は、パスメモ
リ25に送られ、パスメモリ25でその情報から生き残
りパスを1つに絞る処理が行われる。
【0031】生き残りパスと判断されたパスは、検出デ
ータとして出力され、切り替え回路部40からの切り替
え信号に基づいて、合成回路50で第2の処理回路部3
0からの出力信号と合成され、偶数/奇数系列が合成さ
れたデータがビタビデコーダ18より出力される。
【0032】図5に、パスメモリ部分の詳細なブロック
図を示す。パスメモリ25は、符号語長に等しい10ビ
ットの長さをもつローカルパスメモリ251と、同じく
10サンプルを単位としてシフトするグローバルパスメ
モリ2521 〜252-6,2531 〜253-6,254
1 〜254-6を有する。ローカルパスメモリ251は、
パラレルロード/シリアルシフトレジスタによって構成
され、最初の10サンプルの生き残りパスを決定し、各
状態ごとに10ビット単位で出力する。生き残りパス
は、グローバルバスメモリによってシフトされ、最終的
にセレクタ255によって最尤パスが選択され出力され
る。状態数は6であるから、10サンプル前の状態は3
ビットのデータで表現することができ、これはラッチ2
561 〜256-6およびラッチ2571 〜257-6によ
ってシフトされる。セレクタ259の出力は20サンプ
ル前の状態を表し、セレクタ258の出力は30サンプ
ル前の状態を表すので、セレクタ255の出力は30サ
ンプル前の生き残りパスを表し、これが復号データとし
て出力される。
【0033】チャネル復号化部19は、ビタビデコーダ
18で復号化された信号に基づいて、基のデジタル信号
に変換し、ハードディスクコントローラに出力する。
【0034】次に、磁気ディスク装置1の動作について
まとめて説明する。磁気ディスク装置1においては、記
録対象のデータが図示せぬハードディスクコントローラ
から入力され、チャネル符号化部11によってチャネル
符号に変調され、記録アンプ12を介して図示せぬ記録
ヘッドより磁気ディスク媒体80に記録される。
【0035】そして、磁気ディスク媒体80より図示せ
ぬ再生ヘッドにより再生された信号は、再生アンプ13
で増幅されてA/D変換部14によりデジタル信号に変
換され、等化器15によってPR4の特性の信号に等化
される。この時等化された信号yk は、6ビットの2の
補数によって表現されており、−32≦yk ≦+31の
値をとる。また、この等化された信号に基づいて、PL
L回路16によってクロックが生成される。等化された
信号は、非線形量子化器17によって離散した値に丸め
られた後、ビタビデコーダ18によってデコードされ、
チャネル復号化部19により元の信号に復元され、図示
せぬハードディスクコントローラを経由して出力され
る。
【0036】次に、このような磁気ディスク装置1によ
って、すなわち、ビタビデコーダ18によるデコードの
前に非線形量子化器17を設け、図2に示したようなパ
タンに基づいた非線形量子化を行うことによって、検出
特性が劣化しないこと、および、これにより消費電力が
削減できることについて、図6〜図8を参照して説明す
る。PR4等化を使用する系では、信号の存在点は{−
1,0,+1}の3値となる。PR4に等化されたサン
プル値を6ビット幅で表現し、+1の信号増幅が+16
となるように振幅を調整すると、信号の存在点は{−1
6,0,+16}と表現できる。実際には、等化誤差や
ノイズの影響により、サンプル値は信号存在点の周囲に
ほぼガウス分布となるように分布する。
【0037】磁気記録系からの再生信号をPR4等化し
たサンプル列の分布を図6に示す。図6において、●印
は実験値、破線はガウス分布を示す曲線である。図6示
すように、前述したように、{−16,0,+16}の
どのレベルとも、ほぼガウス分布となっている。このよ
うに、磁気記録系からの再生信号をPR4に等化したサ
ンプル列は、信号点付近にそのほとんどが偏在し、たと
えば±8付近や±24以上の領域などの信号点付近以外
の部分には、ほとんど存在していないという特徴を持
つ。
【0038】次に、PR4に等化された信号を復号する
系において、どのようなノイズが発生するとビタビデコ
ーダの復号結果がビットエラーとなるかについて考え
る。信号点の振幅を1とすると、bit−by−bit
の振幅検出を行うデコーダでは、時刻kにおけるノイズ
の値nk が1/2より大きくなったときにエラーとな
る。なお正確には、信号値とノイズの極性によってエラ
ーになったりならなかったりするが、ここではそれは無
視する。PR4用ビタビデコーダでは、概略的に述べる
と、ある時刻kとlにおけるノイズの大きさの和|nk
|+|nl |が1より大きくなった時にエラーとなる可
能性が高い。
【0039】したがって、ノイズがガウス分布をしてい
るという仮定では、nk =1となる確率はnk =1/2
となる確率よりも数桁低いため、ビットエラーを起こす
ノイズのパタンとしては、ノイズの大きさがともに1/
2付近の値となっている場合が支配的であると考えられ
る。すなわち、ノイズの大きさが1/2付近となった時
にビットエラーとなるかならないかの分かれ目となって
おり、この付近の振幅方向の分解能が重要であるとがわ
かる。換言すれば、信号存在点の振幅値{−1,0,
1}付近の分解能や重要ではないと言える。
【0040】したがって、信号存在点{−1,0,1}
付近の量子化ビット幅を粗くとっても、検出特性に影響
を与えないようにできる。たとえば、非線形量子化器に
よって、+16付近の値を全て+16に、0付近の値を
全て0に、−16付近の値を全て−16にそれぞれ変換
してビタビデコーダに入力しても、検出特性は劣化しな
い。非線形量子化パタンの例として、図7のタイプ1お
よびタイプ2に示す2種類をそれぞれ用いる場合のビタ
ビデコーダの検出結果の例を図8(A)、(B)に示
す。なお、図7のタイプ1が本実施の形態の非線形量子
化器17で用いた図2に示したパタンである。
【0041】ここで、等化器からの信号は6ビットで表
現されているとしているので、非線形量子化器に入力さ
れる信号xは−32≦x≦31の値をとる。これに対し
て、タイプ1では、信号存在点{−16,0,16}の
±2の範囲、および、その外側の値が入力された時にそ
れぞれ{−16,0,16}として出力するものであ
り、タイプ2では、信号存在点{−16,0,16}の
±3の範囲、および、その外側の値が入力された時にそ
れぞれ{−16,0,16}として出力するものであ
る。図8(A)の主要部分を拡大したものを図8(B)
に示す。図8(B)よりわかるように、タイプ2では非
線形量子化を行わない場合に対してビットエラーレート
が悪化しているが、タイプ1では全く劣化していない。
すなわち、タイプ1のような非線形量子化を行っても検
出特性には全く影響を与えないということができる。
【0042】ある程度のノイズが少なければ、等化後の
信号列はその大部分が+16,0,−16付近のいずれ
かに存在するので、このような変換をすることによっ
て、ビタビデコーダに入力される信号列はその大部分が
+16,0,−16のいずれかになる。そして、PR4
に等化された信号の振幅基準レベルを16とすると、ノ
イズや等化歪みがなければ、信号1の振幅は16、信号
0の振幅は0、信号−1の振幅は−16となる。実際の
ハードウェア内部では、2の補数で表現して演算するこ
とが多いので、これらを2の補数による6ビットの2進
数で表現すると、表1のようになる。
【0043】
【表1】
【0044】一般にロジック回路においては、ノードの
値が0または1の間を変化するとより一層電力を消費す
る。したがって、表1に示したように、+16,0,−
16の下位4ビットが0であるビタビデコーダ18にお
いては、加算器やコンパレータにおける信号の変化が少
なくなり、消費電力を低減することができる。特に、C
MOSロジック回路においては、ノードが1から0、ま
たは0から1へ遷移することによって電力を消費し、ノ
ードのロジッックレベルが変化しなければ、全く電力を
消費しない特性を持っている。したがって、表1に示し
たような値が入力され続ける間はビタビデコーダの主要
演算部分の中を流れる信号の下位4ビットは全く変化し
ない。したがって、消費電力の大幅な削減が可能とな
る。
【0045】なお、本発明の回路において新たに必要と
なる非線形量子化器は、単に入力データを変換して出力
するだけのものであるから、その回路規模、消費電力と
もに、ビタビデコーダのそれに比べて無視できるほど小
さなものである。したがって、本発明のビタビデコーダ
全体の回路規模は従来のものと比べてほとんど同じ程度
であり、消費電力はビタビデコーダ全体として大幅に削
減される。
【0046】このように、本実施の形態の磁気ディスク
装置においては、ビタビデコーダの検出特性を劣化させ
ることなく、ビタビデコーダの消費電力を大幅に削減す
ることができた。
【0047】なお、本発明は本実施の形態に限られるも
のではなく、種々の改変が可能である。たとえば、本実
施の形態においては、磁気記録チャネルにPR4と8/
10トレリス符号を組み合わせた系を例示して説明した
が、その他のPRMLの形式でも同様の効果を得ること
ができる。たとえば、EPR4の場合には、{−2,−
1,0,+1,+2}の5値に等化されるので、+1の
レベルを8となるように振幅を調整すると、等化目標は
{−16,−8,0,+8,+16}となる。したがっ
て、この場合、非線形量子化器は、yk が、−32≦y
k ≦−15の時は−16、−9≦yk ≦−7の時は−
8、−2≦yk ≦+2の時は0、+7≦yk ≦+9の時
は+8、+15≦yk≦+31の時は+16、それ以外
の時は入力値をそのまま出力するなどの構成とすればよ
い。
【0048】また、ここでは、8/10符号を処理する
例について述べたが、符号化率がこれと異なる符号を用
いる場合には、ローカルパスメモリの処理ビット単位を
符号語のビット数と一致させることにより、これと同様
の回路を構成する。たとえば、チャネル符号として8/
9符号を用いる場合には、ローカルパスメモリの処理ビ
ット単位は9ビットとなる。
【0049】また、本実施の形態においては、磁気ディ
スク装置を例示して本発明を説明したが、本発明の復号
化装置は磁気ディスク装置にのみ適用されるものではな
い。テープ状記録媒体に信号を記録するテープレコー
ダ、光磁気方式によりディスクより信号を再生する光磁
気ディスク装置などに適用してもよい。また、伝送路を
介して伝送される符号化された信号を受信する受信装置
に適用してもよい。また、前述したような記録再生装置
に適用する場合に、その記録データには何ら制限される
ものではない。デジタルビデオデータ、デジタルオーデ
ィオデータを記録してもよいし、通常のデータを記録し
て計算機装置などのデータレコーダとして用いてもよ
い。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
パーシャルレスポンスの信号を復号する際に、検出特性
を全く劣化させることなく消費電力を大幅に削減した復
号化装置を提供することができる。また、検出特性を全
く維持した状態で消費電力を大幅に削減することのでき
る復号化方法を提供することができる。そして、このよ
うな低消費電力の復号化装置を搭載することにより、消
費電力の少ないデータ再生装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の磁気ディスク装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した磁気ディスク装置の非線形量子化
器におけるデータ変換パタンを示す図である。
【図3】図1に示した磁気ディスク装置のビタビデコー
ダの構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示したビタビデコーダが追跡するトレリ
スを示す図である。
【図5】図3に示したビタビデコーダのパスメモリの構
成を示すブロック図である。
【図6】等化されたデータ列のノイズの分布を示す図で
ある。
【図7】非線形量子化を行う場合のデータ変換パタンを
示す図である。
【図8】図7に示した変換を行った場合のデータ検出特
性を示す図であり、図8(A)はそのデータ検出特性を
示す図、図8(B)は図8(A)に示した図の中心部の
拡大図である。
【図9】従来の磁気ディスク装置の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1…磁気ディスク装置、11…チャネル符号化部、12
…記録アンプ、13…再生アンプ、14…A/D変換
部、15…等化器、16…PLL回路、17…非線形量
子化器、18…ビタビデコーダ、19…チャネル復号化
部、20…第1の処理回路部、30…第2の処理回路
部、40…切り替え回路部、50…合成回路、21…入
力スイッチ、22…ブランチメトリック演算回路、23
…最尤パスメトリック選択回路、24…ラッチ、25…
パスメモリ、251…ローカルパスメモリ、2521
252-6,2531 〜253-6,2541 〜254-6
グローバルパスメモリ、255,258,259…セレ
クタ、2561 〜256-6,2571 〜257-6…ラッ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】ビタビデコーダは、デジタル的演算処理を
行い、そのサンプルの値だけではなく、前後のサンプル
の値も使って最も確からしい系列を推定することによっ
て情報の検出を行うものであり、加算器、比較器、セレ
クタおよびシフトレジスタなどから構成されている。ま
た、等化器95で等化された信号に基づいて、PLL回
路96によってクロックが生成される。ビタビデコーダ
98によってデコードされたデータは、チャネル復号化
部99により元の信号に復元され、ハードディスクコン
トローラに出力される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】等化器15は、A/D変換部14より入力
された再生デジタル信号を、パーシャルレスポンスクラ
(以後、PR4という)の特性の信号に等化する。
本実施の形態においては、等化された信号yk は6ビッ
トの2の補数によって表現される値、すなわち−32≦
k ≦31の値に変換される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】ここで、等化器からの信号は6ビットで表
現されているとしているので、非線形量子化器に入力さ
れる信号xは−32≦x≦31の値をとる。これに対し
て、タイプ1では、信号存在点{−16,0,16}の
±2の範囲、および、その外側の値が入力された時にそ
れぞれ{−16,0,16}として出力するものであ
り、タイプ2では、信号存在点{−16,0,16}の
±3の範囲、および、その外側の値が入力された時にそ
れぞれ{−16,0,16}として出力するものであ
る。図8(A)の主要部分を拡大したものを図8(B)
に示す。図8(B)よりわかるように、タイプ2では非
線形量子化を行わない場合に対してビットエラーレート
劣化しているが、タイプ1では全く劣化していない。
すなわち、タイプ1のような非線形量子化を行っても検
出特性には全く影響を与えないということができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】ある程度ノイズが少なければ、等化後の信
号列はその大部分が+16,0,−16付近のいずれか
に存在するので、このような変換をすることによって、
ビタビデコーダに入力される信号列はその大部分が+1
6,0,−16のいずれかになる。そして、PR4に等
化された信号の振幅基準レベルを16とすると、ノイズ
や等化歪みがなければ、信号1の振幅は16、信号0の
振幅は0、信号−1の振幅は−16となる。実際のハー
ドウェア内部では、2の補数で表現して演算することが
多いので、これらを2の補数による6ビットの2進数で
表現すると、表1のようになる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】一般にロジック回路においては、ノードの
値が0または1の間を変化するとより一層電力を消費す
る。したがって、表1に示したように、+16,0,−
16の下位4ビットが0であるビタビデコーダ18にお
いては、加算器やコンパレータにおける信号の変化が少
なくなり、消費電力を低減することができる。特に、C
MOSロジック回路においては、ノードが1から0、ま
たは0から1へ遷移することによって電力を消費し、ノ
ードのロジックレベルが変化しなければ、全く電力を消
費しない特性を持っている。したがって、表1に示した
ような値が入力され続ける間はビタビデコーダの主要演
算部分の中を流れる信号の下位4ビットは全く変化しな
い。したがって、消費電力の大幅な削減が可能となる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パーシャルレスポンスに基づいた信号を復
    号化する装置であって、 入力される信号を、パーシャルレスポンスに基づいて所
    定の信号に等化する等化器と、 前記等化された信号の振幅値を非線形量子化する非線形
    量子化手段と、 前記非線形量子化された信号のデータ系列に基づいて、
    元のデータを復号化する復号化手段とを有する復号化装
    置。
  2. 【請求項2】前記等化器は、パーシャルレスポンスの等
    化目標値を所定の2進表現した時に、全ての等化目標値
    において共通の値を示すビットが多く含まれるように前
    記等化を行う請求項1記載の復号化装置。
  3. 【請求項3】前記非線形量子化手段は、パーシャルレス
    ポンスの等化目標値付近の量子化間隔が、パーシャルレ
    スポンスの等化目標値付近以外の量子化間隔よりも広く
    なるように前記量子化を行う請求項2記載の復号化装
    置。
  4. 【請求項4】前記非線形量子化手段は、異なるパーシャ
    ルレスポンスの等化目標値の間の振幅値を有する信号に
    対して、他よりも狭い量子化間隔により前記量子化を行
    う請求項3記載の復号化装置。
  5. 【請求項5】前記復号化手段は、最尤復号により前記デ
    ータを復号する請求項4記載の復号化装置。
  6. 【請求項6】前記復号化手段は、ビタビ復号方式により
    前記データを復号する請求項5記載の復号化装置。
  7. 【請求項7】前記復号化手段は、CMOS回路により構
    成される請求項5記載の復号化装置。
  8. 【請求項8】パーシャルレスポンスに基づいた信号を復
    号化する方法であって、 入力される信号を、パーシャルレスポンスに基づいた信
    号であって、パーシャルレスポンスの等化目標値を2進
    数で表した時に、全ての等化目標値において共通の値を
    示すビットが多く含まれるように等化を行い前記等化さ
    れた信号の振幅値を、パーシャルレスポンスの等化目標
    値付近の量子化間隔が、パーシャルレスポンスの等化目
    標値付近以外の量子化間隔よりも広くなるように非線形
    量子化し、 前記非線形量子化された信号のデータ系列に基づいて、
    最尤復号法により元のデータを復号化する復号化方法。
  9. 【請求項9】磁気記録媒体に記録された信号を検出する
    磁気ヘッド手段と、 前記検出された信号を、パーシャルレスポンスの等化目
    標値を2進数で表した時に、全ての等化目標値において
    共通の値を示すビットが多く含まれるようなパーシャル
    レスポンスに基づいた信号に等化する等化器と、 前記等化された信号の振幅値を、パーシャルレスポンス
    の等化目標値付近の量子化間隔が、パーシャルレスポン
    スの等化目標値付近以外の量子化間隔よりも広くなるよ
    うに非線形量子化する非線形量子化手段と、 前記非線形量子化された信号のデータ系列に基づいて、
    最尤復号法により元のデータを復号化する復号化手段と
    を有するデータ再生装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000018018A1 (fr) * 1998-09-17 2000-03-30 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Dispositif operationnel de mesure de branche et dispositif de decodage de viterbi
KR100528878B1 (ko) * 2004-02-16 2005-11-16 삼성전자주식회사 데이터 저장을 위한 고속 혼성 아날로그/디지털 prml데이터 검출 및 클럭 복원 장치
KR100537239B1 (ko) * 2001-07-26 2005-12-19 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 디지털 데이터 재생 장치

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