JPH08116275A - ディジタル信号復号化処理装置 - Google Patents

ディジタル信号復号化処理装置

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JPH08116275A
JPH08116275A JP25234794A JP25234794A JPH08116275A JP H08116275 A JPH08116275 A JP H08116275A JP 25234794 A JP25234794 A JP 25234794A JP 25234794 A JP25234794 A JP 25234794A JP H08116275 A JPH08116275 A JP H08116275A
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circuit
path
metric
node
digital signal
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Application number
JP25234794A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuji Nishitani
卓史 西谷
Shoichi Miyazawa
章一 宮沢
Takashi Nara
孝 奈良
Terumi Takashi
輝実 高師
Hideyuki Yamakawa
秀之 山川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Error Detection And Correction (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アナログ信号をディジタル化して得られる再
生信号に対する復号化処理を実現するディジタル信号復
号化処理装置に関し、低いビットエラー率および高速な
復号化処理を単純な回路構成で実現する。 【構成】 磁気記録再生装置におけるEPRML方式による
復号回路において、識別対称ビットに連続する数ビット
の等化値を用いて最尤パスの推定を行なうことで、最尤
推定に用いるパスの数を限定する。これによって、回路
規模を従来より小さくするとともにより高速な復号回路
をEPRMLチャネルと同等の低いビットエラー率で実現す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル信号復号化処
理装置に係り、特に、チャネルを介して伝送されたコー
ド化2進データを表すアナログ信号をディジタル化して
得られる再生信号に対する復号化処理を実現するディジ
タル信号復号化処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の記録密度は年々高密度化の一
途をたどっているが、現在の磁気記録再生装置において
は、1ビット毎にアナログ信号処理するピーク検出チャ
ネルが広く用いられている(ピークディテクション方
式)。この方式では、記録密度および転送速度の増加に
ともなって通常のピーク検出チャネルにおける1ビット
検出ウィンドウが非常に小さくなり、検出信頼性が低下
することが知られている。そこで、検出信頼性を高める
ために、上記方式に代わって部分応答最大尤度(PRML)
チャネルを用いる方式が提案されている。その詳細は、
例えば以下に示す論文で論じられている。 (1) Forney, "Maximum-Likelihood Sequence Estimatio
n of DigitalSequences in the Presence of Intersymb
ol Interference,"IEEE Trans. on Info. Theory, vol.
IT-18, No. 3, 1972年 5月 (2) Kobayashi, "Application of Probabilistic Decod
ing to DigitalMagnetic Recording Systems," IBM J.
Res. Develop., 1971年 1月 (3) Cideciyan et al., "A PRML System for Digital M
agneticRecording," IEEE J. on Selected Areas in Co
mmunications,Vol. 10, No.1, 1992年1月 多項式(1-D)(1+D)で特徴づけられるPRMLチャネルでは、
すべての起こりうる信号系列の中から、最大尤度のビッ
ト列の検出を行う。この検出は、ビタビ・アルゴリズム
と呼ばれる方法を用いて効率的に行なわれる。これによ
り、PRML方式は、旧来のピークディテクション方式に対
して1.3〜1.5倍の面記録密度を実現することがで
きる。
【0003】また、さらに記録密度の向上を図るため
に、多項式(1-D)(1+D)2 で特徴づけられる拡張部分応答
最大尤度(EPRML)チャネルを用いることにより、復号
誤りを低減させる方式が提案されている。その詳細は、
例えば以下に示す論文で論じられている。 (4) K. Knudson, et al., "Dynamic Threshold Impleme
ntation ofthe Maximum-Likelihood Detector for the
EPR4 Channel,"Proc. of GLOBECOM '91, pp.2135-2139 (5) A. Patel, "A New Digital Signal Processing Cha
nnel forData Storage Products," IEEE Transactions
on Magnetics,Vol.27, No.6, November 1991 この他、一旦PRMLチャネルで復号を行なった後、等化誤
差(復号値と等化値との差)のパターンを用いて復号誤
りの検出および修正を行う方式が提案されている。その
詳細は、例えば以下に示す論文で論じられている。 (6) R. Wood, "Turbo-PRML: A Compromise EPRML Detec
tor",IEEE Transactions on Magnetics, Vol.29, No.6,
November 1993
【0004】
【発明が解決しようとする課題】磁気記録において上述
したEPRMLチャネルを使用すれば、従来のピークディテ
クション方式あるいはPRML方式にくらべて面記録密度を
一層向上させることができる。しかしながら、EPRMLチ
ャネルを用いた場合には復号化処理に必要なビタビアル
ゴリズムの演算量が非常に多くなることから、復号速度
が低下するとともに回路規模が大きくなり、生産コスト
が増大してしまうという問題点があった。ここで、回路
規模の問題については、シーケンス検出アルゴリズムを
採用することでより簡略な回路でEPRMLチャネルを実現
することができるが、このアルゴリズムは(1,7)ラ
ン・レングス・コード(RLL)の使用を前提としてい
ることから、符号化効率がますます低下して転送速度が
遅くなってしまうという問題点があった。一方、PRMLチ
ャネルを用いて復号化処理を行った後に復号誤りを修正
するターボPRML方式では、PRMLチャネルで一旦復号が終
了するまで等化値を保持しておくために大きな遅延回路
が必要となることから、回路規模が大きくなって生産コ
ストが増大してしまうという問題点があった。
【0005】したがって本発明の目的は、上記の問題点
を解決して、記録媒体上の書き込み遷移の密度を制御
可能で、復号化処理に関わる演算およびそのための回
路構成が単純であり、磁気記録プロセスの非線形性に
起因する波形等化の誤差に影響されにくいディジタル信
号復号化処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のディジタル信号復号化処理装置は、チャネ
ルを介して伝送されたコード化2進データを表すアナロ
グ信号をディジタル化して得られる再生信号を所定の等
化方式で等化し、トレリス線図に基づいて最尤パスを選
択することによって復号結果を得るビタビ復号化処理を
行うディジタル信号復号化処理装置において、以下に示
す構成としたものである。
【0007】現在アナログ信号から再生中の再生ビッ
トおよび当該再生ビットに続いて得られる複数の後続ビ
ットについての等化値に基づき、前記トレリス線図にお
ける演算対象の状態ノード数を常に一定数に制限する状
態ノード制限回路を具備する。
【0008】前記状態ノード制限回路は、当該再生ビ
ットにおける前記トレリス線図の状態ノードから得られ
るメトリック値および各々の当該後続ビットにおける前
記トレリス線図の状態ノードに基づく最尤パスから得ら
れるメトリック値を加算するメトリック値加算回路と、
前記メトリック値加算回路に算出された加算値に基づい
て次の再生ビットにおける演算対象の状態ノードを選択
する状態ノード選択回路とを具備する。
【0009】前記等化方式を、パーシャルレスポンス
方式または拡張パーシャルレスポンス・クラス4(EP
R4)方式とする。
【0010】における前記再生信号を、8/9GC
R( Group Coded Record--ing)コードで符号化された
信号を再生したものとする。
【0011】における前記後続ビットの数を3ビッ
ト、選択される演算対象の状態ノードの数を2ノードと
する。
【0012】における当該再生ビットについて一定
数に制限された状態ノードから求められる次の再生ビッ
トで遷移可能な状態ノードの前記後続ビットの各々に対
して、それぞれの遷移可能な状態ノードに基づく最尤パ
スからのメトリック値の算出および保持に用いるレジス
タを具備する。
【0013】における当該再生ビットについて一定
数に制限された状態ノードから求められる次の再生ビッ
トで遷移可能な状態ノードの組合せの各々に対して、メ
トリック値の差の算出および保持に用いるレジスタを具
備する。
【0014】
【作用】上記構成に基づく作用を説明する。
【0015】本発明のディジタル信号復号化処理装置で
は、チャネルを介して伝送されたコード化2進データを
表すアナログ信号をディジタル化して得られる再生信号
を所定の等化方式で等化し、トレリス線図に基づいて最
尤パスを選択することによって復号結果を得るビタビ復
号化処理を行うディジタル信号復号化処理装置におい
て、以下に示す構成とすることにより、記録媒体上の書
き込み遷移の密度を制御可能となるとともに、復号化処
理に関わる演算およびそのための回路構成が単純とな
り、磁気記録プロセスの非線形性に起因する波形等化の
誤差の影響が少なくなる。
【0016】現在アナログ信号から再生中の再生ビッ
トおよび当該再生ビットに続いて得られる複数の後続ビ
ットについての等化値に基づき、前記トレリス線図にお
ける演算対象の状態ノード数を常に一定数に制限する状
態ノード制限回路を具備する。
【0017】前記状態ノード制限回路は、当該再生ビ
ットにおける前記トレリス線図の状態ノードから得られ
るメトリック値および各々の当該後続ビットにおける前
記トレリス線図の状態ノードに基づく最尤パスから得ら
れるメトリック値を加算するメトリック値加算回路と、
前記メトリック値加算回路に算出された加算値に基づい
て次の再生ビットにおける演算対象の状態ノードを選択
する状態ノード選択回路とを具備する。
【0018】前記等化方式を、パーシャルレスポンス
方式または拡張パーシャルレスポンス・クラス4(EP
R4)方式とする。
【0019】における前記再生信号を、8/9GC
R( Group Coded Record--ing)コードで符号化された
信号を再生したものとする。
【0020】における前記後続ビットの数を3ビッ
ト、選択される演算対象の状態ノードの数を2ノードと
する。
【0021】における当該再生ビットについて一定
数に制限された状態ノードから求められる次の再生ビッ
トで遷移可能な状態ノードの前記後続ビットの各々に対
して、それぞれの遷移可能な状態ノードに基づく最尤パ
スからのメトリック値の算出および保持に用いるレジス
タを具備する。
【0022】における当該再生ビットについて一定
数に制限された状態ノードから求められる次の再生ビッ
トで遷移可能な状態ノードの組合せの各々に対して、メ
トリック値の差の算出および保持に用いるレジスタを具
備する。
【0023】
【実施例】以下、本発明のディジタル信号復号化処理装
置の一実施例を図面を用いて詳細に説明する。
【0024】図1は、本発明のディジタル信号復号化処
理装置が適用される磁気記録再生回路の概略構成を示す
ブロック図である。同図中、データを記録しておく記録
媒体200(例えば、磁気ディスクなど)から読み取り
ヘッド201によって読み出された信号は、プレアンプ
202によって増幅されたあと、フィルタ203によっ
て高周波ノイズを除去される。高周波ノイズが除去され
た再生信号は、ADC(アナログ/ディジタル変換器)
204によってディジタル信号に変換されたあと、等化
器205によって復号のための等化(再生された信号の
振幅特性および位相特性を整形し、元のディジタル信号
を”1”あるいは”0”に識別しやすくする)が行なわ
れる。等化された信号は復号回路206によってディジ
タル信号に識別再生される。VCO207は、等化器2
05の出力を用いて、各部の動作タイミングを決めるク
ロック信号CLK208を生成する。
【0025】図2は、本発明のディジタル信号復号化処
理装置の全体構成の一例を示すブロック図であり、本装
置は以下に述べる信号処理チャネルからなる。信号処理
チャネルは回線10を含み、この回線10を介して、ト
ランスジューサからアナログの読出信号が供給される。
トランスジューサとは、例えばデジタル記憶装置におけ
る磁気的又は光学的な読出ヘッドのことである。この読
出信号は、記憶されている8/9データ・シーケンスに
対応する。ここで、8/9データ・シーケンスとは、書
込時に8/9GCRコードを使ってコード化された2進
データ・シーケンスのことである。読出信号はAGCを
持つプレアンプ11とロウ・バンドパス・フィルタ12
を通る。ADC13は一定のクロック時にアナログ入力
信号をデジタル・サンプル値に変換する。次に、デジタ
ル・サンプル値は波形等化回路14に渡される。波形等
化回路14では、EPR4等化の場合、読み出し点における
孤立波形が (1,2,1)となるような目標波形に等化され
る。一方、EEPR4等化の場合は前記目標波形が (1,3,3,
1)となるように等化される。
【0026】最尤パス予測回路15は識別対象ビットに
連続する数ビットの等化値を用いて、該数ビットに対す
る各ノードからの最短パスを選択する。また、メトリッ
ク計算回路16は、対象ビットに対するすべてのメトリ
ック値を計算する。すなわち、(2,1,0,-1,2,1)の6つの
値各々と等化値との距離を計算する。
【0027】最尤パス候補選択回路17は、最尤パス予
測回路15およびメトリック計算回路16の出力をもち
いて、復号対象のビットにおける生き残りノードから数
ビット先までの最短パスのメトリックを計算する。パス
決定回路21は、最尤パス候補選択回路17から送られ
るメトリック値を比較し、次時刻における生き残りノー
ドを決定する。
【0028】パスメトリック更新回路19は、メトリッ
ク計算回路16で計算されて保持されている値と、最尤
パス候補選択回路17で選択された生き残りノード番号
とを用いて、生き残りノード間のメトリック差を計算
し、最尤パス候補選択回路17に出力する。
【0029】パスメモリ回路18は、前記パス決定回路
21において選択された生き残りノードから決定される
パスの値を記憶するシフトレジスタからなり、パス決定
回路21で選択されたパスを収束させる。収束した復号
結果が最終的な復号結果として出力される。
【0030】以下、本実施例について詳細に説明する前
に、磁気記録における例を用いて、簡単にEPRMLチャネ
ルの説明を行う。
【0031】図3は、EPRMLチャネル方式による復号化
処理結果の一例を示す図であり、記憶データと媒体に書
き込まれるデータおよび復号時の各部のデータおよびサ
ンプル値のシーケンスを示す。同図中、記録すべき8ビ
ット(1バイト)のコードは、予め定められた8/9G
CRコードの変換ルール(特許出願公告平3−669
9)に従って、9ビットの記録符号に変換される。図3
(a)は記録媒体に記録される符号シーケンスをNRZ
符号(ビット情報を2つの状態に対応させて記録する符
号化方式)で表現した例を示す。実際に記録媒体に書き
込まれる波形は、図3(b)に示すシーケンスのよう
に、記録符号に次の数式(1)で示す処理を行なった中
間符号である。 bi=ai+bi-1-bi-2-bi-3 (mod 2) …………………………(1) 〈 ただし、 ai:記録符号, bi:中間符号 〉 この符号が磁気記録媒体から読み出される時には、チャ
ネルの持つ微分特性から図3(c)に示すような波形と
なる。図3(d)に、さらに(1+D)2処理を行なった波形
を示す。図3(e)は(1+D)2処理と等化処理を行なった
結果である。このように、数式(1)を用いた符号化を
行なうことにより、記録側の1ビットの孤立したデータ
に対するチャネルのインパルス応答は (1,1,-1,-1)とい
う応答となる。図3(f)は等化波形を用いてビタビ復
号を行い最大尤度の復号結果を求めた結果である。この
復号結果の1および−1を1に、0および2は0に変換
することによって、元の記録符号(NRZ符号)に復号
することができる。
【0032】ここで、ビタビ復号について基本的な考え
方をまとめておく。いま、gを離散化したインパルス応
答とし、(g0,g1,…,gL) で与える。Lはこのチャネルの
符号間干渉の長さである。すなわち、メモリ長さLを持
つチャネルとする。ここで時刻kにおける送信信号をak
とすると、チャネルを通過した信号は、雑音が無い場合
には次の数式(2)で表せる。 zk=akg0+ak-1・g1+……+ak-L・gL ………………………(2) さらに、雑音が加わった受信信号ykは次の数式(3)で
表せる。 yk=zk+nk ……………………………………………………(3) なお、akは2値信号であり、0かあるいは1とする。こ
の場合、先のチャネル長さLから、このチャネルでは2
のL乗個の異なる符号間干渉の組合せが生じる。これを
「状態」という。すなわち、時刻k-1 における状態Sk-1
は次の数式(4)で与えられる。 Sk-1={ak-1,……,ak-L} …………………………………(4) EPRMLにおけるインパルス応答は (1,1,-1,-1)という応
答となるから、先のチャネルの符合間干渉の長さL=3
となり、8通りの状態があり得ることになる。この状態
間の推移を時系列的に表わしたものはトレリス線図と呼
ばれる。図4は、EPRMLチャネル方式におけるトレリス
線図の一例を示す図である。同図中、左端の番号が各時
刻のノードに対する状態番号である。その右に、各状態
からのパスのノイズが無い理想等化値を(上側のパスの
理想等化値)/(下側のパスの理想等化値)という表示
で示している。
【0033】さて、上述した数式(2)および(3)で
わかるように、時刻kにおける入力akと状態Sk-1とか
ら、時刻kにおける出力zkと状態Skとが決まる。すなわ
ち、最新の送信符号が1個入力されると、それに応じて
一意的に次に推移する状態が決まっていく。したがっ
て、逆に受信信号から状態の推移がわかれば、元の受信
信号を決定することができる。もし、受信信号に雑音が
なければ、-(yk-zk)2=0になるzkが必ず存在し、この値
からただちに状態の推移を決めることができる。実際の
再生信号には雑音が含まれるが、この場合には、-(yk-z
k)2 の値はある分布をもつため、この分布から本来のzk
の値を推定する必要がある。雑音がガウス分布にしたが
う場合には、-(yk-zk)2の値を最大(すなわち、ユーク
リッド距離(yk-zk)2 の値を最小)にするzkが送信され
たものと推定すると、これが最尤復号になる。いま、時
刻kにおける状態jまでの {-(yk-zk)2}の和の最大値
を状態jの「メトリック」と呼び、これをLk,jで表わす
ことにする。すなわち、 Lk,j=Σ{-(yk-zk)2} ………………………………………(5) 時刻k-1 における状態iから、時刻kへの可能な推移
は、上述した数式(4)においてakが2値であることか
ら2通りが存在する。すなわち、常に2種類のパスが状
態iから発する。逆に、時刻kにおける状態jには常に
2種類のパスが合流する。そこで、これらのパスのう
ち、次の数式(6)を満たすものを常に選択する。 Lk,j=max{Lk-1,j−(yk-zk)2} ……………………………(6) このLk,jを与えるパスを「生き残りパス」と呼ぶ。以上
述べた操作を各時刻において巡回的に行なうのがビタビ
復号である。この結果、初めは複数のパスが存在する
が、時間が経過するにつれて、ある特定のパスだけが生
き残り、状態推移が確定してゆく。
【0034】EPRMLを用いたビタビ復号をそのまま実行
すると、1ビットごとに数式(6)にしたがったパス選
択を8通りの状態すべてに対して実行しなければならな
いため、演算量が非常に多くなるばかりでなく、最尤パ
スが確定するまで各状態ノードに至る状態遷移を記憶し
ておくパスメモリも8通りの状態すべてに対して必要に
なる。このため一般にはEPRMLを実現するための回路の
規模が大きくなってしまうが、本実施例では、EPRMLを
実現する回路の規模を削減するために、各時刻における
生き残りパスを常に2通りに限定しながら、EPRMLと同
等な性能を有するパス選択を行なう。
【0035】〔生き残りパスの選択〕図5は、本発明の
ディジタル信号復号化処理装置における生き残りパスの
選択方法を説明するための図であり、同図中、時刻kに
おいて生き残っている状態ノードがN0とN1であるとす
る。また、この2種類のノードから遷移できるノード
が、M0,M1および M2,M3 であるとする。これら4種類
のノードから遷移する時刻k+1 およびk+2 のパスをメト
リックが最小となるように選択し(この選択方法は後で
詳述する)、各パスのメトリックの値Lk,0,Lk,1,Lk,2,L
k,3 を次の数式(7)にしたがって求める。 Lk,0=Δ+(yk-zk,0)2+(yk+1-zk+1,0)2+(yk+2-zk+2,0)2 Lk,1=Δ+(yk-zk,1)2+(yk+1-zk+1,1)2+(yk+2-zk+2,1)2 Lk,2= (yk-zk,2)2+(yk+1-zk+1,2)2+(yk+2-zk+2,2)2 Lk,3= (yk-zk,3)2+(yk+1-zk+1,3)2+(yk+2-zk+2,3)2 《 ただし、zk,i:時刻kにおけるi番目のパスの理想等化値 Δ:生き残りパスのメトリック差 》 …………………………(7) そして、求められたメトリックのうち、小さい方から2
つのパスを選択し、そのパスの次時刻の遷移ノードを生
き残りパスとして選択し、以下、この手順を繰り返すこ
とによって、概ね最適なパスを辿りながら復号化処理を
行なうことができる。
【0036】ところで、図5(a)は、ノードN0から展
開されるノードとノードN1から展開されるノードが一致
しない場合であるが、図4からわかるように、時刻kに
おいて生き残っているノードの番号が4だけずれている
場合は、それぞれのノードから遷移するノードが図5
(b)のように一致してしまうので、生き残るノードは
一義的にM0とM1に決まる。その際のパスは、一般的なビ
タビ復号と同様の処理で決定される。すなわち、ノード
M0に遷移するパスは次の数式(8)によるメトリックの
うち小さいほうのパスを選択し、ノードM1に遷移するパ
スは次の数式(9)によるメトリックのうち小さい方の
パスを選択する。 Lk,0=Δ+(yk-zk,0)2 Lk,2= (yk-zk,2)2 …………………………………………(8) Lk,1=Δ+(yk-zk,1)2 Lk,3= (yk-zk,3)2 …………………………………………(9) 〔最尤パスの予測〕ここで、上述した数式(7)の計算
に必要な時刻k+1 およびk+2 のパスの予測方式について
述べておく。図6は、本発明のディジタル信号復号化処
理装置における最短パスの選択方法を説明するための図
である。ひとつのノードから遷移するパスを表してい
る。各パスの番号を上から順に、0,1,2,3とする
と、各パスのメトリックの値は次の数式(10)のよう
になる。 パス0: L0={y1-(b-1/2)}2+{y2-(c-1)}2 パス1: L1={y1-(b-1/2)}2+{y2- c }2 パス2: L2={y1-(b+1/2)}2+{y2- c }2 パス3: L3={y1-(b+1/2)}2+{y2-(c+1)}2 ………………………………………(10) そこで、波形等化値 y1、y2 の値に対してメトリックが
最小となる最短パスを以下の3通りの場合に分けて考え
る。
【0037】y2≧c+1/2 の場合 この場合、L0≧L1 かつ L2≧L3 であるから、L1とL3
との比較を行なえば最短パスが決まる。L1≦L3 となる
条件を求めると、次の数式(11)のようになる。 L1≦L3: y1+y2-b-c-1/2≦0 ……………………………(11) c-1/2≦y2<c+1/2 の場合 この場合、L0≧L1 かつ L3≧L2 であるから、L1とL2
との比較を行なえば最短パスが決まる。L1≦L2 となる
条件を求めると、次の数式(12)のようになる。 L1≦L2: y1-b≦0 ………………………………………(12) y2<c-1/2 の場合 この場合、L1≧L0 かつ L3≧L2 であるから、L0とL2
との比較を行なえば最短パスが決まる。L0≦L2 となる
条件を求めると、次の数式(13)のようになる。 L0≦L2: y1+y2-b-c+1/2≦0 ……………………………(13) 以上の結果を等化値の y1-y2 平面で図示すると、ある
ノードから遷移する最短パスは図6(b)のように示さ
れる。また、ノード0から7の各ノードからの最短パス
決定に使われる定数の一例を整理して図7に示す。
【0038】次に、図8において本発明のディジタル信
号復号化処理装置の全体構成の一例を詳細に示し、以
下、各構成部分についての詳細な説明図を用いながら説
明を行う。
【0039】〔最適パス選択回路15〕まず、図8にお
ける最適パス予測回路15の一構成例について、図9を
用いて詳細に説明する。同図中、最尤パス予測回路15
は、波形等化回路14より送られる等化値を用いて各ビ
ットに対する等化値の範囲を計算する等化値の範囲演算
回路20と、算出された等化値の範囲を用いて数ビット
の区間における最短パスを選択する最短パス選択回路2
2と、1時刻前のビットで選択されたノードから遷移す
るノードを選択する展開ノード選択回路24と、最短パ
ス選択された各ノードに対するパスの中から展開ノード
選択回路24で展開されたノードに対する最短パスを選
択して出力する選択器25Aおよび25Bと、によって
構成される。
【0040】図9における等化値の範囲演算回路20の
一構成例を図10に示す。同図中、波形等化回路14よ
り送られる波形等化値とレジスタ44に格納されている
値(通常は1/2)が加算器30において加算される。
加算器30による計算結果は、レジスタ46Bによりタ
イミングの調整をされた後、予め定められた値と比較器
32において比較が行なわれる。比較器32A,32
B,32C,32Dにおいて比較される値はそれぞれ
2、1、0、−1である。比較器32による比較結果
は、図11に示されるような等化値の範囲に対応する符
号の定義にしたがって符号化される。この符号化結果は
レジスタ46Dおよび46Eでタイミング調整され、連
続する2つの符号値が加算器38で加算され、レジスタ
46Gに格納される。以上により、レジスタ46Gに格
納される符号値は図12に示すようになる。
【0041】一方、レジスタ46Aおよび46Cでタイ
ミングを調整された連続する2ビットの等化値が加算器
36で加算され、結果はレジスタ46Hに格納される。
この加算結果は、レジスタ46Iでタイミング調整さ
れ、比較器40で一定値との比較が行なわれる。ここ
で、比較器40で比較される一定値は、図12の右端の
欄に示す通りである。これにより、連続する2ビットに
対する等化値の和の範囲が決定され、その結果は符号化
器42で符号化されて、レジスタ48Bに格納される。
【0042】図9における最短パス選択回路22の一構
成例を図13に示す。同図中、レジスタ46F,レジス
タ48A,レジスタ48Bは等化値の範囲計算回路20
における計算結果を保持しているレジスタであり、それ
ぞれ等化値y3,y2およびy3+y2の範囲を表わす符号を保
持している。論理回路50A,50B,50C,50
D,50E,50F,50G,50Hは、それぞれノー
ド0,ノード1,ノード2,ノード3,ノード4,ノー
ド5,ノード6,ノード7からの最短パスが持つメトリ
ックの番号を出力する。
【0043】展開ノード選択回路24は、最新の生き残
りノード2つのそれぞれに対して最尤パスの選択を行な
う選択回路26Aおよび26Bよりなる。図9における
選択回路26Aおよび26Bの一構成例を図14に示
す。同図中、選択回路は、最新の生き残りノードの番号
を表わす2進数の下位ビットA0およびA1を入力する論理
回路で構成されている。
【0044】図15は、図14の回路でのメトリック選
択の組合せを説明するための図であり、等化値y1に対
するルートノード,次に遷移するノード,H(ハイレベ
ル)となる出力番号,選択されるメトリックの値を図1
5(a)に、y2およびy3に対する始端ノード,Hとなる
出力番号を図15(b)に、それぞれ示す。
【0045】〔メトリック計算回路16〕図8における
メトリック計算回路16の一構成例を図16に示す。E
PRMLにおいては等化誤差の無い場合のパスのメトリック
は(2,1,0,−1,−2)の5通りであり、これら
5通りのパスに対するメトリックを計算する。ただし、
計算回路を簡略化するために(y2+1)だけ減算した値
をメトリック差として計算を行なう。したがって、メト
リック計算回路16で演算する値は、以下に示す数式
(14)中の5通りから−1を除いた4通りについてメ
トリックの計算を行なう。 (y−2)2−(y2+1)=−4y+3 (y−1)2−(y2+1)=−2y (y−0)2−(y2+1)=−1 (y+1)2−(y2+1)=2y (y+2)2−(y2+1)=4y+3 ……………………………………………(14) 図16において70A,70B,70Cはタイミングを
調整するためのシフトレジスタ(シフタ)である。シフ
トレジスタ70Cから読みだされた等化値はシフタ72
および74によってそれぞれ1ビットおよび2ビットだ
けシフトすることによって、2倍および4倍される。シ
フタ72の出力はそのまま2yとして出力されるととも
に、符号反転器76により符号が反転され、−2yとし
て出力される。また、シフタ74の出力は反転器78に
より符号が反転され、加算器79で定数3が加算される
ことによって−4y+3として出力されるとともに、加
算器80で定数3が加算され、4y+3として出力され
る。
【0046】以上によるメトリック計算回路16の出力
は最尤パス候補計算回路17に送られる。
【0047】〔最尤パス候補計算回路17〕図8におけ
る最尤パス候補選択回路17の一構成例を図17に示
す。同図中、レジスタ90A,90B,90Cはタイミ
ングを調整するためのシフトレジスタであり、1時刻づ
つずれたビットに対するメトリックの値が格納される。
選択回路92A,92B,92Cは最尤パス予測回路1
5より送られる信号に基づき、レジスタ90A,90
B,90Cおよびレジスタ94A,94B,94Cから
適切な値を選択し、加算器配列96に送る。ここで、レ
ジスタ94A,94B,94Cには−1が格納されてい
る。これは、先に説明した数式(2)におけるメトリッ
クが0のバスに対するメトリック差である−1が選択さ
れる場合のためのレジスタである。加算器配列96は3
入力の加算器が6個からなり、選択器92A,92B,
92Cから送られる値の加算を行なってレジスタ配列9
8に格納する。
【0048】選択器100は、パス決定回路10より送
られる新たに選択されたノードの番号を表わす信号に基
づき、レジスタ配列98に格納されている8つのパスメ
トリックから新たに展開されるノードからの4つのパス
のメトリックの選択する。加算器102は、これら4つ
のパス間のメトリック差を計算する。すなわち、 a′−b′ a′−c′+Δ a′−d′+Δ b′−c′+Δ b′−d′+Δ c′−d′ ……………………………………………(15) ここで、Δは新たに生き残ったノード間のメトリック差
であり、メトリック更新回路19内のレジスタ168か
ら送られてくる。
【0049】〔パス決定回路10〕図8におけるパス決
定回路10の一構成例を図18を用いて説明する。同図
中、レジスタ120は識別ビットにおける生き残りノー
ドを一時格納しておくレジスタであり、レジスタ120
Aとレジスタ120Bにそれぞれノード番号が格納され
る。演算器122A、122B、124A、および12
4Bは、レジスタ120に格納されているノードから展
開されるノード番号を計算する演算器である。演算器1
22Aおよび124Aはそれぞれレジスタ120Aおよ
び120Bに格納されているノード番号の下位2ビット
を1ビットシフトすることによって2倍のノード番号を
得る。また、演算器122Bおよび124Bはそれぞれ
レジスタ120Aおよび120Bに格納されているノー
ド番号の下位2ビットを1ビットシフトし、さらに1を
加算することによって(2倍+1)のノード番号を得
る。選択器126は、パス選択回路128からの信号に
従って、演算器122A、122B、124A、124
Bからの4つのノード番号から2つの生き残りノード番
号を選択する。選択されたノード番号は、パスメトリッ
ク更新回路19に送られるとともに、レジスタ120に
送られ一時格納される。
【0050】図18におけるパス選択回路の一構成例を
図19に示す。同図中、選択器121から送られる数1
5にしたがって計算された6つの値またはパスメトリッ
ク更新回路から送られる6つの値の正負に従って、遷移
が可能な4つのノードから2つを選択する。図19の回
路で選択される組合せの一例を図20に示す。同図中、
「0」は左側の式が成立しない場合、「1」は成立する
場合を示し、それぞれの成立状態の組合せによって、選
択されるパスの組合せが決定する。
【0051】〔パスメモリ回路18〕図8におけるパス
メモリ回路18の一構成例を図21に示す。同図中、パ
スメモリ回路は復号値決定回路140、マージ回路14
2、および反転素子144とからなる。図21における
復号値決定回路の一構成例を図22に示す。同図中、最
尤パス候補選択回路17より入力される新しい生き残り
ノードの組合せと、レジスタ120に格納されている一
時刻前の生き残りノードの番号から2本のパスの復号値
(1と0の2値信号)を計算して出力する。一時刻前の
生き残りノードから分岐する2つのパスにおいて復号値
が1になるパスは、例えば図23のようになる。この判
定をパス状態判定回路146で行い、その結果と2つの
生き残りノードがそれぞれ一時刻前の生き残りノードか
ら分岐したパス番号の情報とをパスメモリ入力値決定回
路148で総合し、上側のパスと下側のパスの復号値を
決定する。
【0052】復号値決定回路140の出力は、マージ回
路142に送られる。マージ回路142は2つのシフト
レジスタの列からなり、各レジスタの前には次時刻の復
信号のうち、上側を選択するか下側を選択するかを切り
替えるセレクタが設けられている。図24は、図21の
回路におけるセレクタの制御信号の一例を示す図であ
り、生き残りのノードの各組合せに対する、上側パスと
下側パスにおける選択器の状態を示す。同図中、「0」
は選択器において上側の入力を出力として出す状態を、
「1」は下側の入力を出力として出す状態を表す。図2
4からわかるように、上側のパスの選択器の制御は
(2,3)という生き残りノードに関する入力を反転し
た信号とすればよく、下側のパスの選択器の制御は
(0,1)という生き残りノードに関する入力信号を用
いればよい。反転器114は(2,3)の生き残りノー
ドの組合せの信号を反転するものである。
【0053】〔パスメトリック更新回路19〕図8にお
けるパスメトリック更新回路の一構成例を図25に示
す。同図中、パスメトリック更新回路19はレジスタ1
60と、選択器162と、加算器配列164と、選択器
166と、レジスタ168とからなる。
【0054】レジスタ160は、各パスにおけるメトリ
ックを保持する。選択器162は、パス決定回路10よ
り送られる信号によって、生き残りノードから展開され
るパスのメトリックをレジスタ160に保持されている
5つのメトリックから選択して出力する。加算器配列1
64は、選択器162からの各パスのメトリックとレジ
スタ168に保持されている生き残りノード間のメトリ
ック差の値とを用いて、次時刻の新しい生き残りノード
として考えられるすべてのノード間でのメトリック差を
計算する。選択器166は、加算器配列164の6つの
出力の中から、パス決定回路10から送られる次時刻の
生き残りノードの番号に対応するメトリック差を選択す
る。レジスタ168は、生き残りノード間のメトリック
差を保持する。
【0055】図25の回路における生き残りノードの組
合せとメトリック差との対応関係の一例を図26に示
す。
【0056】以上説明した如く、本発明によればトレリ
ス線図上で限定された2つのノードのみを用いて復号を
行なうため、ビットエラー率の低い復号が行えるという
EPRML方式の長所を活かしながら、しかも小さな回路で
高速にディジタル信号の復号を行なうことができる。ビ
ットエラー率の低減効果の具体例を図27に示す。同図
は記録密度を規格化線密度(孤立波形の振幅が1/2で
の広がりとビット間隔との比)で2.5とし、読み出し
点の信号(A/D変換前の信号)のS/N比を変化させ
てビットエラー率を求めたものであり、A,B,Cの各
々は、PRML,本実施例,EPRMLによる復号結果のビット
エラー率である。これを比較対照すると、本実施例は、
EPRMLとほぼ同じ性能で従来のPRMLに対してビットエラ
ー率を1/10以下に低下できることがわかる。
【0057】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明のデ
ィジタル信号復号化処理装置によれば、チャネルを介し
て伝送されたコード化2進データを表すアナログ信号を
ディジタル化して得られる再生信号を所定の等化方式で
等化し、トレリス線図に基づいて最尤パスを選択するこ
とによって復号結果を得るビタビ復号化処理を行うディ
ジタル信号復号化処理装置において、以下に示す構成と
することにより、GCRコードを用いることで記録媒体
上の書き込み遷移の密度を制御可能となるとともに、復
号化処理に関わる演算およびそのための回路構成が単純
となり、磁気記録プロセスの非線形性に起因する波形等
化の誤差の影響が少なくなる。すなわち、復号誤りが少
ないEPRMLチャネル方式で高密度な磁気記録を実現する
ディジタル信号復号化処理装置を、比較的小規模で生産
コストの低い演算回路によって構成することができる。
【0058】現在アナログ信号から再生中の再生ビッ
トおよび当該再生ビットに続いて得られる複数の後続ビ
ットについての等化値に基づき、前記トレリス線図にお
ける演算対象の状態ノード数を常に一定数に制限する状
態ノード制限回路を具備する。
【0059】前記状態ノード制限回路は、当該再生ビ
ットにおける前記トレリス線図の状態ノードから得られ
るメトリック値および各々の当該後続ビットにおける前
記トレリス線図の状態ノードに基づく最尤パスから得ら
れるメトリック値を加算するメトリック値加算回路と、
前記メトリック値加算回路に算出された加算値に基づい
て次の再生ビットにおける演算対象の状態ノードを選択
する状態ノード選択回路とを具備する。
【0060】前記等化方式を、パーシャルレスポンス
方式または拡張パーシャルレスポンス・クラス4(EP
R4)方式とする。
【0061】における前記再生信号を、8/9GC
R( Group Coded Record--ing)コードで符号化された
信号を再生したものとする。
【0062】における前記後続ビットの数を3ビッ
ト、選択される演算対象の状態ノードの数を2ノードと
する。
【0063】における当該再生ビットについて一定
数に制限された状態ノードから求められる次の再生ビッ
トで遷移可能な状態ノードの前記後続ビットの各々に対
して、それぞれの遷移可能な状態ノードに基づく最尤パ
スからのメトリック値の算出および保持に用いるレジス
タを具備する。
【0064】における当該再生ビットについて一定
数に制限された状態ノードから求められる次の再生ビッ
トで遷移可能な状態ノードの組合せの各々に対して、メ
トリック値の差の算出および保持に用いるレジスタを具
備する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディジタル信号復号化処理装置が適用
される磁気記録再生回路の概略構成を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明のディジタル信号復号化処理装置の全体
構成の一例を示すブロック図である。
【図3】EPRMLチャネル方式による復号化処理結果の一
例を示す図である。
【図4】EPRMLチャネル方式におけるトレリス線図の一
例を示す図である。
【図5】本発明のディジタル信号復号化処理装置におけ
る生き残りパスの選択方法を説明するための図である。
【図6】本発明のディジタル信号復号化処理装置におけ
る最短パスの選択方法を説明するための図である。
【図7】図6に示した最短パスの選択方法で用いられる
定数の一例を示す図である。
【図8】本発明のディジタル信号復号化処理装置の全体
構成の一例を詳細に示す図である。
【図9】図8における最適パス予測回路の一構成例を示
す図である。
【図10】図9における等化値の範囲演算回路の一構成
例を示す図である。
【図11】等化値の範囲に対応する符号の定義の一例を
示す図である。
【図12】等化値の和の範囲に対応する符号の定義の一
例を示す図である。
【図13】図9における最短パス選択回路の一構成例を
示す図である。
【図14】図9における選択回路の一構成例を示す図で
ある。
【図15】図14の回路でのメトリック選択の組合せを
説明するための図である。
【図16】図8におけるメトリック計算回路の一構成例
を示す図である。
【図17】図8における最尤パス候補選択回路の一構成
例を示す図である。
【図18】図8におけるパス決定回路の一構成例を示す
図である。
【図19】図18におけるパス選択回路の一構成例を示
す図である。
【図20】図19の回路で選択される組合せの一例を示
す図である。
【図21】図8におけるパスメモリ回路の一構成例を示
す図である。
【図22】図21における復号値決定回路の一構成例を
示す図である。
【図23】図22の回路における復号値を選択する組合
せの一例を示す図である。
【図24】図21の回路におけるセレクタの制御信号の
一例を示す図である。
【図25】図8におけるパスメトリック更新回路の一構
成例を示す図である。
【図26】図25の回路における生き残りノードの組合
せとメトリック差との対応関係の一例を示す図である。
【図27】本発明のディジタル信号復号化処理装置にお
けるビットエラー率の一具体例を示す図である。
【符号の説明】
11 プレアンプ 12 フィルタ 13 ADC 14 波形等化回路 15 最尤パス予測回路 16 メトリック計算回路 17 最尤パス候補選択回路 18 パスメモリ 19 パスメトリック更新回路 21 パス決定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高師 輝実 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 山川 秀之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所システム開発研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャネルを介して伝送されたコード化2
    進データを表すアナログ信号をディジタル化して得られ
    る再生信号を所定の等化方式で等化し、トレリス線図に
    基づいて最尤パスを選択することによって復号結果を得
    るビタビ復号化処理を行うディジタル信号復号化処理装
    置において、 現在アナログ信号から再生中の再生ビットおよび当該再
    生ビットに続いて得られる複数の後続ビットについての
    等化値に基づき、前記トレリス線図における演算対象の
    状態ノード数を常に一定数に制限する状態ノード制限回
    路を具備する構成としたことを特徴とするディジタル信
    号復号化処理装置。
  2. 【請求項2】 前記状態ノード制限回路は、当該再生ビ
    ットにおける前記トレリス線図の状態ノードから得られ
    るメトリック値および各々の当該後続ビットにおける前
    記トレリス線図の状態ノードに基づく最尤パスから得ら
    れるメトリック値を加算するメトリック値加算回路と、
    前記メトリック値加算回路に算出された加算値に基づい
    て次の再生ビットにおける演算対象の状態ノードを選択
    する状態ノード選択回路とを具備する構成としたことを
    特徴とする請求項1記載のディジタル信号復号化処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記等化方式を、パーシャルレスポンス
    方式または拡張パーシャルレスポンス・クラス4(EP
    R4)方式とすることを特徴とする請求項1または2記
    載のディジタル信号復号化処理装置。
  4. 【請求項4】 前記再生信号を、8/9GCR( Group
    Coded Recording)コードで符号化された信号を再生し
    たものとすることを特徴とする請求項1または2記載の
    ディジタル信号復号化処理装置。
  5. 【請求項5】 前記後続ビットの数を3ビット、選択さ
    れる演算対象の状態ノードの数を2ノードとすることを
    特徴とする請求項3記載のディジタル信号復号化処理装
    置。
  6. 【請求項6】 当該再生ビットについて一定数に制限さ
    れた状態ノードから求められる次の再生ビットで遷移可
    能な状態ノードの前記後続ビットの各々に対して、それ
    ぞれの遷移可能な状態ノードに基づく最尤パスからのメ
    トリック値の算出および保持に用いるレジスタを具備す
    る構成としたことを特徴とする請求項1記載のディジタ
    ル信号復号化処理装置。
  7. 【請求項7】 当該再生ビットについて一定数に制限さ
    れた状態ノードから求められる次の再生ビットで遷移可
    能な状態ノードの組合せの各々に対して、メトリック値
    の差の算出および保持に用いるレジスタを具備する構成
    としたことを特徴とする請求項1記載のディジタル信号
    復号化処理装置。
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