JP3331818B2 - ディジタル情報再生装置 - Google Patents

ディジタル情報再生装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体から再生され
たアナログ信号から原ディジタル情報を再生するディジ
タル情報再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、媒体上に高密度記録されたディジ
タル情報を復調する方式として、パーシャルレスポンス
処理とビタビ復号を組み合わせたPRML信号処理が用
いられている。媒体上に高密度記録を図ると、記録再生
系の周波数特性から符号間の干渉が発生する。
【0003】パーシャルレスポンス処理は、既知の符号
間干渉を与えることで従来のナイキスト等化に比べてS
/N比を改善できる。一方、ビタビ復号は符号前後に相
関がある場合に有効である。パーシャルレスポンス処理
は、符号間に相関を持たせて既知の符号間干渉を与えて
るので、ビタビ復号との組み合わせが有効となる。
【0004】一般に、周波数特性から、光ディスクの記
録再生特性とパーシャルレスポンスクラス1等化特性、
磁気ディスクの記録再生特性とパーシャルレスポンスク
ラス4等化特性との整合性がよいとされている。さらに
高密度化するために、より符号間干渉をもたせた多値レ
ベルのPRML信号処理方式が検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ビタビ復号は
振幅情報を利用するため、振幅変動の影響を強く受ける
ことになる。帯域通過特性をもつ磁気ディスクや磁気テ
ープなどでは磁気ヘッドとディスク、テープ面の距離が
変動することなどにより再生信号波形にレベル変動が生
じる。
【0006】また低域通過特性をもつ光ディスクでは、
デフォーカスやディスクの反射率変動や記録再生系がD
C成分を通過させないことやレーザの記録パワーの変動
による再生信号の対称性が損なわれることなどにより再
生信号波形にレベル変動が生じる。
【0007】図1は再生信号から取り出したクロックに
よってパーシャルレスポンスクラス2等化した再生信号
をサンプリングし、サンプリングデータの振幅値を時間
軸方向に表したものである。再生信号にはガウス分布に
近いホワイトノイズが含まれている。このようなホワイ
トノイズだけが再生信号に含まれる場合、図1(a)の
ように再生信号のサンプリングデータがあるばらつきを
もって分布する。この場合には、ビタビ復号の期待値を
サンプリングデータのばらつきの中心に固定すれば、復
号時に最良のエラーレートを実現できる。
【0008】ホワイトノイズ以外にレベル変動が再生信
号に加わると、図1(b)のようにサンプルデータがホ
ワイトノイズによるばらつきに加え、レベル変動により
さらにばらつく。
【0009】このような再生信号をビタビ復号する際、
期待値をばらつきの中心となる位置に固定すると、ホワ
イトノイズのみならずレベル変動によるばらつきをもP
RML処理されてしまい、PRML信号処理によるエラ
ーレートの改善効果が十分に得られない。
【0010】また図1(b)にみられるようなレベル変
動が再生信号に含まれていると、従来から用いられてい
る再生信号のゼロクロス点でクロックを抽出する方法で
は、レベル変動によって変動を受けたゼロクロス点の位
相とVCOの位相を比較するため、誤った位相誤差情報
がVCOにフィードバックされる。
【0011】また極端な場合、従来から用いられている
再生信号のゼロクロス点でクロックを抽出する方法で
は、レベル変動により長時間に渡ってゼロクロス点を検
出できない、位相誤差情報を検出できない状態が起こり
うる。
【0012】このような状態が続くと、やがて再生側の
同期がはずれ、PRML信号処理に致命的なエラーを引
き起こす。以上のように再生信号にレベル変動が生じる
と、第1にPRML信号処理によるエラーレート改善効
果を低減させること、第2に正確なクロック再生が実現
できないため、このレベル変動を抑制することが課題で
あった。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のディジタル情報
再生装置は、最小極性反転間隔が2以上となる記録符合
によって記録媒体に記録された原ディジタル信号を、パ
ーシャルレスポンス等化を利用して再生するディジタル
情報再生装置であって、タイミング信号に基づいて、前
記記録媒体から再生された再生信号をディジタル信号に
変換するA/D変換手段と、前記ディジタル信号に基づ
いて、前記パーシャルレスポンス等化による制限および
前記最小極性反転間隔による制限から求まる状態遷移か
ら最も確からしい状態遷移系列を推定し、原デジタル情
報を再生する最尤復号手段と、前記状態遷移系列の生き
残りパスおよび前記ディジタル信号に基づいて、前記タ
イミング信号の位相誤差を検出する位相誤差検出手段
と、前記位相誤差検出手段の検出結果に応じた前記タイ
ミング信号を生成するタイミング信号生成手段と、を具
備し、前記位相誤差検出手段は、前記状態遷移のパスご
とに設けられ、前記ディジタル信号を複数保持するディ
ジタル信号保持手段と、前記生き残りパスに基づいて前
記ディジタル信号を前記各ディジタル信号保持手段に分
配するディジタル信号分配手段と、前記ディジタル信号
保持手段に保持された前記ディジタル信号に基づいて前
記タイミング信号の位相誤差を求める演算を行う位相誤
差演算手段と、を具備することを特徴とするものであ
る。
【0014】
【作用】本発明のディジタル情報再生装置では、タイミ
ング信号に基づいて、記録媒体から再生された再生信号
をディジタル信号に変換し、このディジタル信号に基づ
いて、パーシャルレスポンス等化による制限および最小
極性反転間隔による制限から求まる状態遷移から最も確
からしい状態遷移系列を推定し、原デジタル情報を再生
し、状態遷移系列の生き残りパスおよびディジタル信号
に基づいて、タイミング信号の位相誤差を検出し、検出
結果に応じたタイミング信号を生成する。
【0015】
【0016】
【実施例】以下、本発明のディジタル信号再生回路の実
施例について述べる。変調符号として(1、7)RLL
符号を、パーシャルレスポンス等化としてクラス2をも
ちいることとする。また(1、7)RLL符号の特徴で
ある最小極性反転間隔が2以上であることもちい、発生
しない状態遷移を除いたいわゆる4状態4値ビタビ復号
器をもちいることとする。ランレングス符号とパーシャ
ルレスポンスクラス2等化を組み合わせて記録媒体から
の再生信号に応用した公知例は特開平4−232668
として知られている。公知例では最小極性反転距離が2
以上のランレングスリミテッド符号をもちい、パーシャ
ルレスポンスクラス2等化をした場合、原ディジタル信
号と再生信号の振幅値は図2のような状態遷移図に従
う。
【0017】図2は記録符号のシンボルを0または1と
し、パーシャルレスポンスクラス2のインパルス応答の
最大振幅値をA(Aは正の値)としている。また状態S
(i,j)は2ビット前の記録符号がiであり、1ビッ
ト前の記録符号がjである状態を表している。各パスに
付加されたm/vは、それぞれパーシャルレスポンスク
ラス2等化回路へ入力される現在の(1,7)RLL符
号mとパーシャルレスポンスクラス2等化回路の出力振
幅値vを表している。この状態遷移図を時間軸方向に展
開したものが図3のようなトレリス線図となる。
【0018】トレリス線図(図3)は図2の状態遷移を
時間軸方向に展開したものである。状態をとりうる確か
らしさをあらわすメトリック値がL(i,j) kとして各状態
に付加されている。ここでkは時刻をあらわしている。
時刻kの各状態において、とりうる時刻k−1からの状
態遷移のうち、メトリックのおおきな状態遷移を最尤な
状態遷移として選択する。以下の式によってメトリック
を計算する。
【0019】 L(1,1) k=max[L(1,1) k-1−(yk−2A)2,L(0,1) k-1−(yk−A)2] L(1,0) k= L(1,1) k-1−(yk−A)2 (式1) L(0,1) k= L(0,0) k-1−(yk+A)2(0,0) k=max[L(0,0) k-1−(yk+2A)2,L(1,0) k-1−(yk+A)2] このように時刻k−1のメトリックL(0,0) k-1、L
(0,1) k-1、L(1,0) k-1、L (1,1) k-1と時刻kの再生信号
振幅値ykが与えられると、とりうる6本の状態遷移の
うち4本の状態遷移が選択される。ここで状態S(1,1)
から状態S(1,1)への遷移をpath0、状態S(0,1)から状
態S(1,1)への遷移をpath1、状態S(1,1)から状態S
(1,0)の遷移をpath2、状態S(0,0)から状態S(0,1)へ
の遷移をpath3、状態S(1,0)から状態S(0,0)への遷移
をpath4、状態S(0,0)から状態S(0,0)への遷移をpath
5としておく。
【0020】これを各時刻において計算し、パスを選択
することで、トレリス線図に従う状態遷移のうちからも
っとも確からしい状態遷移系列(生き残りパス)Pk
決定することができる。生き残りパスから原ディジタル
情報をデコードすることで最尤復号を実現できる。
【0021】図4は、本発明のディジタル信号再生回路
の実施例の構成図である。光ディスクから再生された信
号はイコライザ1によって波形等化される。イコライザ
1は記録再生系の周波数特性とイコライザ1自身の周波
数特性を合わせてパーシャルレスポンスクラス2等化特
性となるように設定されている。イコライザ1により波
形等化された再生信号はVCO2の出力クロックをサン
プリングクロックとするA/D変換器3によってディジ
タルデータに変換される。
【0022】ディジタルデータはビタビ復号器4に入力
され、ビタビ復号器4は期待値/位相制御器5が設定す
るビタビ復号期待値をもちいてディジタルデータより最
尤な生き残りパスを求める。このときビタビ復号器4は
生き残りパスからデコードされた(1、7)符号データ
を(1、7)復号器6に出力し、生き残りパスと生き残
りパスと同時刻のサンプリングデータを期待値/位相制
御器5に出力する。期待値/位相制御器5は生き残りパ
スによってサンプリングデータを後で説明する方法によ
って判別し、レジスタに格納する。格納されたディジタ
ルデータより演算を行い、位相誤差データをVCO2
に、ビタビ復号期待値をビタビ復号器4に出力する。
(1、7)復号器6は(1、7)符号データを原ディジ
タル情報に変換する。
【0023】ビタビ復号器4と期待値/位相制御器5と
VCO2の動作について詳しく述べる。ビタビ復号器4
は再生信号のレベル変動に追従するために期待値/位相
制御器5が出力したビタビ復号用期待値level[0],leve
l[1],level[2],level[3],level[4],level[5]をもち
いる。したがって(式1)を修正し、(式2)をもちい
てビタビ復号を行う。 L(1,1) k=max[L(1,1) k-1-(yk-level[0])2,L(0,1) k-1-(yk-level[1])2] L(1,0) k= L(1,1) k-1-(yk-level[2])2 (式2) L(0,1) k= L(0,0) k-1-(yk-level[3])2(0,0) k=max[L(0,0) k-1-(yk-level[5])2,L(1,0) k-1-(yk-level[4])2] 図5のように、時刻−1において4つの状態のメトリッ
クが初期値0をとり、時刻0以降、再生信号がビタビ復
号器に入力されたとする。ただしパーシャルレスポンス
クラス2のインパルス応答の最大振幅値Aを2とする。
時刻−1における各状態のメトリックは0、時刻0の再
生信号振幅は4であるので、期待値/位相制御器5は初
期値としてlevel[0]=4、level[1]=level[2]=
2、level[3]=level[4]=−2、level[5]=−4を
出力しているとすると、時刻0におけるメトリックがも
とまる。 L(1,1) 0=max[0−(4−4)2,0−(4−2)2] = 0 L(1,0) 0= 0−(4−2)2 =−4 (式3) L(0,1) 0= 0−(4+2)2 =−36 L(0,0) 0=max[0−(4+4)2,0−(4+2)2] =−36 (式2)にlevel[i](iは0から5までの整数)の値
と、L(1,1) 0とL(1,0) 0とL(0,1) 0とL(0,0) 0の値を代
入し、(式4)をもちいてビタビ復号器4は期待値/位
相制御器5が再生信号からレベル変動成分を検出するま
で、各時刻kにおいて巡回的に計算し、図5のようなト
レリス線図が得られる。 L(1,1) k=max[L(1,1) k-1−(yk−4)2,L(0,1) k-1−(yk−2)2] L(1,0) k= L(1,1) k-1−(yk−2)2 (式4) L(0,1) k= L(0,0) k-1−(yk+2)2(0,0) k=max[L(0,0) k-1−(yk+4)2,L(1,0) k-1−(yk+2)2] 図5には、各時刻の各状態のノードにメトリックが付加
されている。選択されたパスは実線で、選択されなかっ
たパスは破線で示されている。図5のトレリス線図上に
時系列につながった実線のパスのうち、とぎれることの
ないパスが存在する。これが生き残りパスであり太実線
で示されている。ビタビ復号器4は生き残りパスPk
らPk=path0,path1,path4,path5であれば、’0’を、
k=path2,path3であれば、’1’を(1、7)復調器
6に出力する。
【0024】図6に、期待値/位相制御器5の構成図を
しめす。期待値/位相制御器5は、入力された再生信号
kを入力された生き残りパスPkによって異なるレジス
タに格納するセレクタ回路7と再生信号ykを所定の長
さ格納するレジスタ回路8と格納された再生信号からホ
ワイトノイズ成分を取り除いた代表値を出力する代表値
演算回路9と代表値演算出力からビタビ復号期待値を演
算出力する期待値演算回路10と代表値演算出力から位
相誤差を演算出力する位相誤差演算回路11と位相誤差
データをアナログ信号に変換するD/A変換器12とア
ナログ位相誤差信号から追随すべき周波数成分を取り出
すLPF13とレジスタ回路8にデータが格納されるま
でにビタビ復号器4が用いる期待値を出力する初期値設
定回路14で構成されている。
【0025】期待値/位相制御器5の動作を説明する。
理想的なパーシャルレスポンスクラス2等化された再生
信号波形を、理想的なクロックでサンプリングした場
合、再生信号ykと生き残りパスPkには関連がみられ
る。たとえば図5のように生き残りパスPk=2が出力
されている場合には、再生信号ykは立ち下がり波形の
+2の値をとり、生き残りパスPk=1が出力さている
場合には、再生信号ykは立ち上がり波形の+2の値を
とる。
【0026】Pk=0、3、4、5についても同様なこ
とがいえる。理想的には、生き残りパスが同じであれ
ば、再生信号サンプル値ykは時間に関わらず同じ値を
とるといえる。記録再生系の周波数特性とイコライザ1
の周波数特性を合わせた等化回路の特性が、(5)式の
インパルス応答をもつパーシャルレスポンスクラス2等
化であると仮定したが、インパルス応答が非線形歪によ
って(6)式のように非対称になる場合を考える。
【0027】 1 (k=0) h(kT)= 0.5 (k=±1) (式5) 0 (k≠0,±1) 1 (k=0) h(kT)= a (k=−1) b (k=+1) (式6) 0 (k≠0,±1) 原ディジタル信号が入力されると再生信号の振幅値は図
9のような状態遷移に従って出力される。このようなイ
ンパルス応答を持つ等化回路で波形等化した再生信号を
理想的なクロックでサンプリングを行うと、再生信号の
サンプル値ykと生き残りパスPkにも関連がみられる。
生き残りパスPk=2が出力されている場合には、yk
立ち下がり波形の1−a+bの値をとり、生き残りパス
k=1が出力さている場合には、再生信号ykは立ち上
がり波形の1+a−bの値をとる。Pk=0、3、4、
5についても同様なことがいえる。
【0028】このような関係を用いて、セレクタ回路7
は入力された再生信号ykを生き残りパスPkの指定する
レジスタに蓄積される。レジスタ回路8は生き残りパス
につき、所定の長さ(実施例では11個)の容量をもっ
ており、新しい再生信号y kが入力されると、もっとも
古い再生信号ykを廃棄する。
【0029】代表値演算回路9はそれぞれのレジスタに
すべて、再生信号が格納されると、格納されたデータの
平均値を演算、出力する。生き残りパスがPkの場合の
代表値演算回路出力をOUT[i](iは0から5までの
整数)とする。代表値演算回路9が、平均をもとめるこ
とによってホワイトガウシアン分布に近似されるランダ
ムノイズ成分を除去することができ(6)式のような非
線形な歪みを持つ記録再生系であっても、OUT[i]
は、記録再生系の周波数特性とイコライザ1の周波数特
性を合わせた等化回路で期待される再生信号振幅値とレ
ベル変動成分の和であるとみなすことができる。
【0030】なお、代表値演算回路9の演算を平均を求
めるとしたが、格納されたデータから1次予測結果をえ
られるような演算としても同様な効果が得られる。
【0031】期待値演算回路10はレジスタに所定の長
さの再生信号データが格納されると、初期値設定回路1
4の出力に代わって、代表値演算回路9の出力OUT
[i]からlevel[0]=OUT[0]、level[1]=OUT[1]、
level[2]=OUT[2]、level[3]=OUT[3]、level
[4]=OUT[4]、level[5]=OUT[5]を満たすように
ビタビ復号器4に期待値を出力する。したがって期待値
にレベル変動成分が含まれるため、ビタビ復号動作にレ
ベル変動の影響を受けない。
【0032】さらに期待値は等化回路のインパルス応答
に適応した値をとるので、等化回路が厳密にパーシャル
レスポンス等化を満たさず、非対称な応答をもつ等化回
路であっても、適応的にビタビ復号動作を実現できる。
【0033】つぎに位相制御動作について説明する。代
表値演算回路10の出力であるOUT[i]のうち、再生
信号の立ち上がり、立ち下がりをしめすOUT[1]、O
UT[2]、OUT[3]、OUT[4]に注目する。いま図7
(a)のような再生信号振幅が変動することによって代
表値演算回路出力OUT[i]が理想値OUT[1]=OUT
[2]=A、OUT[3]=OUT[4]=−Aから変動する場
合を考える。
【0034】理想的な場合、OUT[i]は破線の○印の
値をとる。レベル変動が加わり、再生信号ykは実線の
●印のような値をとる。●印の再生信号ykを生き残り
パスP kの値によって指定されるレジスタへ格納する。
蓄積されたデータから平均値演算された出力OUT
[1]、OUT[2]、OUT[3]、OUT[4]は図7(b)の
ようにレベル変動が加わった値をとる。データとしてレ
ベル変動が検出されるので、このレベル変動を以下の3
つの成分に分けることができる。
【0035】再生信号に図8(a)のように再生信号の
包絡線が上下に同じ大きさだげ振幅値が大きくなった場
合、OUT[1]、OUT[2]は理想値よりも変動量Again
(Againは正の値とする)大きく、OUT[3]、OUT
[4]は理想値より変動量Again小さくなる。
【0036】つぎに図8(b)のような再生信号にオフ
セット成分が含まれる場合を考える。
【0037】図8(b)のような場合、OUT[1]、O
UT[2]、OUT[3]、OUT[4]はともに変動量Aoffse
t(Aoffsetは正の値)大きくなる。図8(c)のよう
に記録符号列”X110011X”の再生信号をA/D
変換器3が、理想的な場合より位相の進んだクロックで
サンプリングしたために代表値演算回路出力OUT
[i]が変動する場合を考える。
【0038】図8(c)のような場合、OUT[2]、O
UT[4]はそれぞれAOUT[2]、AOUT[ 4](AOUT[2]、A
OUT[4]は正の値)大きくなり、OUT[1]、OUT[3]は
それぞれAOUT[1]、AOUT[3](AOUT[1]、AOUT[3]は正
の値)小さくなる。記録符号がランダムなデータで、レ
ジスタが十分に長ければ、レベル変動量にはAOUT[2]
OUT[4]=−AOUT[1]=−AOUT[3]=Aphaseといった
関係が成り立つ。
【0039】図8(a)、図8(b)、図8(c)のレ
ベル変動成分が同時に再生信号に含まれる場合、代表値
演算出力OUT[i]は理想的な再生信号振幅値(±A)
とそれぞれの変動量で表すと以下の式となる。
【0040】 OUT[2]=(+A)+Again+Aoffset+Aphase OUT[4]=(−A)−Again+Aoffset+Aphase OUT[1]=(+A)+Again+Aoffset−Aphase OUT[3]=(−A)−Again+Aoffset−Aphase 以上の和算をとると OUT[1]+OUT[2]+OUT[3]+OUT[4]=4Aof
fset 再生信号に含まれるオフセット成分が検出できる。ま
た、 OUT[2]+OUT4=2Aoffset+2Aphase OUT[1]+OUT[3]=2Aoffset−2Aphase 以上2式の差をとると OUT[2]+OUT[4]−OUT[3]−OUT[4]=4Aph
ase 再生信号のサンプリングデータから位相誤差が検出でき
る。Aphaseの正負は位相の進み遅れを表し、絶対値は
位相誤差の大きさを示す。
【0041】位相誤差演算回路11はAphaseをディジ
タルデータとして出力する。これをD/A変換器12は
アナログ信号とし、LPF13によって追随すべき周波
数成分を取り出し、VCO6の制御入力信号とする。こ
のような構成をとることで、ゼロクロスが検出されなく
ても、サンプリングされたデータに立ち上がり、立ち下
がり波形が含まれると位相誤差情報を検出でき、A/D
変換器2のサンプリングクロックを制御することがで
き、正確なクロック再生が実現できる。
【0042】なお、本実施例は波形等化方法としてパー
シャルレスポンスクラス2等化を、記録符号として
(1、7)RLL符号をもちいたが、他のパーシャルレ
スポンス等化や他の記録符号、たとえばパーシャルレス
ポンスクラス1等化や(2、7)RLL符号をもちいて
も同様の効果が得られる。また、最も確からしい状態遷
移系列を求める際、状態をとりうる確からしさとして、
つねに再生信号振幅値ykと期待値level[i]の差の2乗
の累積和を求め、最小となるような状態遷移を選択する
演算を行ったが、再生信号振幅値ykと期待値level[i]
の差の絶対値の累積和を求め、最小となるような状態遷
移を選択する演算を行った場合でも同様の効果が得られ
る。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、タイミング信号に基づ
いて、記録媒体から再生された再生信号をディジタル信
号に変換し、このディジタル信号に基づいて、パーシャ
ルレスポンス等化による制限および最小極性反転間隔に
よる制限から求まる状態遷移から最も確からしい状態遷
移系列を推定し、原デジタル情報を再生し、状態遷移系
列の生き残りパスおよびディジタル信号に基づいて、タ
イミング信号の位相誤差を検出し、検出結果に応じたタ
イミング信号を生成するため、正確なクロック再生が実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レベル変動が含まれた再生信号をサンプリング
したデータを時間軸方向にプロットした散布図
【図2】本発明のディジタル情報再生装置の実施例でも
ちいた状態遷移図
【図3】本発明のディジタル情報再生装置の実施例でも
ちいたトレリス線図
【図4】本発明のディジタル情報再生装置の実施例の構
成図
【図5】本発明のディジタル情報再生装置の実施例でも
ちいたビタビ復号器の動作説明図
【図6】本発明のディジタル情報再生装置の実施例の期
待値/位相制御器の構成図
【図7】本発明のディジタル情報再生装置の実施例のレ
ベル変動検出方法の説明図
【図8】本発明のディジタル情報再生装置の実施例の位
相誤差検出方式の説明図
【図9】本発明のディジタル情報再生装置の実施例の記
録再生系に非線形歪みがある場合に用いられる状態遷移
【符号の説明】
1 イコライザ 2 VCO 3 A/D変換器 4 ビタビ復号器 5 期待値/位相制御器 6 (1、7)復調器 7 セレクタ回路 8 レジスタ回路 9 代表値演算回路 10 期待値演算回路 11 位相誤差演算回路 12 D/A変換器 13 LPF 14 初期値設定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−37340(JP,A) 特開 平7−123358(JP,A) 特開 平6−295540(JP,A) 特開 平8−87828(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/10 G11B 20/14 G11B 20/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最小極性反転間隔が2以上となる記録符
    合によって記録媒体に記録された原ディジタル信号を、
    パーシャルレスポンス等化を利用して再生するディジタ
    ル情報再生装置であって、 タイミング信号に基づいて、前記記録媒体から再生され
    た再生信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段
    と、 前記ディジタル信号に基づいて、前記パーシャルレスポ
    ンス等化による制限および前記最小極性反転間隔による
    制限から求まる状態遷移から最も確からしい状態遷移系
    列を推定し、原デジタル情報を再生する最尤復号手段
    と、 前記状態遷移系列の生き残りパスおよび前記ディジタル
    信号に基づいて、前記タイミング信号の位相誤差を検出
    する位相誤差検出手段と、 前記位相誤差検出手段の検出結果に応じた前記タイミン
    グ信号を生成するタイミング信号生成手段と、 を具備し、 前記位相誤差検出手段は、 前記状態遷移のパスごとに設けられ、前記ディジタル信
    号を複数保持するディジタル信号保持手段と、 前記生き残りパスに基づいて前記ディジタル信号を前記
    各ディジタル信号保持手段に分配するディジタル信号分
    配手段と、 前記ディジタル信号保持手段に保持された前記ディジタ
    ル信号に基づいて前記タイミング信号の位相誤差を求め
    る演算を行う位相誤差演算手段と、 を具備することを特徴とするディジタル情報再生装置。
  2. 【請求項2】 前記パーシャルレスポンス等化は、 記録再生系のインパルス応答h(t)が、 h(kT)=1 (k=0) =a (k=−1) =b (k=+1) =0 (k≠0,±1) を満たすものであることを特徴とする請求項1に記載の
    ディジタル情報再生装 置。
  3. 【請求項3】 前記ディジタル信号保持手段は、前記デ
    ィジタル信号を所定数保持するレジスタ回路であり、 前記ディジタル信号分配手段は、前記生き残りパスおよ
    び前記ディジタル信号を入力し、前記生き残りパスに対
    応する前記レジスタ回路に前記ディジタル信号を格納す
    るセレクタ回路であり、 前記位相誤差演算手段は、前記各レジスタ回路に保持さ
    れた前記ディジタル信号からホワイトノイズ成分を取り
    除く演算を行うことを特徴とする請求項1または2に記
    載のディジタル情報再生装置。
  4. 【請求項4】 前記位相誤差検出手段は、 前記位相誤差演算手段の演算結果を入力し、アナログ信
    号を出力するD/A変換器と、 前記アナログ信号をフィルタリングするローパスフィル
    タと、 を具備し、 前記タイミング信号生成手段は、前記ローパスフィルタ
    がフィルタリングしたアナログ信号に応じた前記タイミ
    ング信号を生成する電圧制御型発振回路であることを特
    徴とする請求項1、2または3に記載のディジタル情報
    再生装置。
  5. 【請求項5】 前記位相誤差検出手段は、前記各パスの
    振幅期待値を求める演算を行い、 前記最尤復号手段は、前記位相誤差検出手段の演算結果
    に応じた推定を行うことを特徴とする請求項1〜4の何
    れか一つに記載のディジタル情報再生装置。
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