JPH11319643A - 静電塗装機 - Google Patents

静電塗装機

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JPH11319643A
JPH11319643A JP13278298A JP13278298A JPH11319643A JP H11319643 A JPH11319643 A JP H11319643A JP 13278298 A JP13278298 A JP 13278298A JP 13278298 A JP13278298 A JP 13278298A JP H11319643 A JPH11319643 A JP H11319643A
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口 徳 恭 山
Shinji Toshimitsu
光 伸 二 年
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電塗装機に内蔵したシリンダポンプから塗
料を圧し出して静電塗装する場合、塗装前にシリンダポ
ンプ内の空気を残らず吐き出させ、塗装中に塗料の息切
れ現象を起こさせないようにする。 【解決手段】 静電塗装機(1) に内蔵されたシリンダポ
ンプ(4) は、流出口(4out)を形成したシリンダ端部をハ
ウジング(2) の後端側(2b)に向けた状態で配設されてい
るので、塗料を捨て吹きするためにハウジング(2) の先
端側(2a)に配した回転霧化頭(3) を下向きにすると、シ
リンダポンプ(4) は流出口(4out)を形成したシリンダ端
部が上向きになる。この状態でシリンダポンプ(4) の塗
料室(4P)内の塗料を捨て吹きすると、塗料室(4P)に残る
空気は塗料と一緒に吐き出され、塗料室(4P)内から空気
がなくなる。したがって、塗装中に、静電塗装機(1) が
どんな姿勢になっても塗料の息切れ現象や、これに起因
する塗装不良を起こさない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速回転駆動され
る回転霧化頭に高電圧を印加した状態で塗料を供給して
霧化させ、その噴霧した塗料を反対極となる被塗物に静
電塗着させる静電塗装機に関し、特に、導電性塗料の静
電塗装に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】静電塗装機に高電圧を印加して、水性塗
料やメタリック塗料などの導電性塗料を静電塗装する場
合には、塗料供給系を介して高電圧がリークするのを防
止するために、その塗料供給系全体に絶縁対策を施さな
ければならず面倒であった。また、静電塗装機の後端側
をアース体であるロボットアームなどに装着する場合に
は、高電圧が印加される回転霧化頭に導電性塗料を供給
する塗装機内の塗料供給系を介して塗装機の後端側まで
高電圧が印加されるおそれがある。
【0003】 そこで本出願人らは、塗料供給系の絶縁
対策が不要で、塗装機後端側をアース体であるロボット
アーム等に取付使用可能な静電塗装機を提案した(特開
平9−94490号,同150079号,同23439
7号公報参照)。図3はこのような従来の静電塗装機3
1の概略構成を示す流体回路図であって、絶縁体で形成
されたハウジング2の先端に高電圧が印加される回転霧
化頭3が配設されている。静電塗装機31は、高電圧が
印加される回転霧化頭3等が配設されたハウジング2の
先端側2aに対して、ロボットアームなどのアース体に
装着されるハウジング2の後端側2bが所定の絶縁距離
離して形成されると共に、塗料供給源から塗装機31に
至る塗料供給系32Aと、回転霧化頭3へ塗料を供給す
る静電塗装機31内の塗料供給系32Bが分断可能に形
成されている。そして、塗装中に塗料供給系32A,3
2Bを分断させれば、ハウジング2の後端側2bは前記
先端側2aに対して所定の絶縁距離離して形成されてい
るので、塗料供給源に至る塗料供給系32Aを介して高
電圧がリークしたり、後端側2bに装着されたロボット
アームを介して高電圧がリークすることもない。
【0004】 具体的には、静電塗装機31は、ハウジ
ング2内に、前記回転霧化頭3に塗料を送給するシリン
ダポンプ4と、当該シリンダポンプ4に塗料を充填する
塗料供給ポートPsが配設されて成る。そして、シリン
ダポンプ4は、シリンダ5内を往復動するピストン6に
より当該シリンダ5が塗料室4Pと作動流体室4Aに仕
切られ、流入口4inから塗料室4Pに充填した塗料を、
作動流体の圧力で前進するピストン6により流出口4ou
t から圧し出して、トリガーバルブVtを介して回転霧
化頭3へ送給するようになっている。また、塗料供給ポ
ートPsは、シリンダポンプ4の流入口4inに塗料充填
バルブVpを介して連通されている塗料流入ポートPin
に対して所定の絶縁距離離れた位置から進退されて係脱
可能に連結されるように配設されている。
【0005】 これによれば、まず、回転霧化頭3に高
電圧が印加されていない状態で、トリガーバルブVtを
閉じ、塗料充填バルブVpを開き、塗料供給ポートPs
を進出させて塗料流入ポートPinに連結させ、シリンダ
ポンプ4内に塗料を充填する。次いで、塗料充填バルブ
Vpを閉じて塗料供給ポートPsを後退させた後、回転
霧化頭3を高速回転させて高電圧を印加し、トリガーバ
ルブVtを開いてシリンダポンプ4から塗料を圧し出せ
ば、塗料は回転霧化頭3に供給されて霧化され、反対極
となる被塗物に静電塗着される。
【0006】 このとき、塗料供給源に接続されている
塗料供給ポートPsは、絶縁対策が施されていないアー
ス体であるが、塗料流入ポートPinから離脱されて所定
の絶縁距離離れているので、回転霧化頭3に印加されて
いる高電圧が、塗料配管などを介してリークすることは
ない。また、ハウジング2は絶縁体で形成されて、しか
も、高電圧が印加される先端側2aと、ロボットアーム
などのアース体に装着される後端側2bが所定の絶縁距
離離れているので、ロボットアームを介して高電圧がリ
ークすることもない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この静
電塗装機31で塗装をしていると、塗装機31の姿勢に
よっては塗料が連続的に噴霧されずに、塗料が断続され
て間欠的に噴霧される息切れ現象を起こすという問題を
生じた。この息切れ現象を起こした場合、塗装中に塗料
の噴霧が一時的に中断されることとなるので、塗膜が部
分的に薄くなったり、あるいは、塗料が付着されなかっ
たりして塗装ムラを生ずる。
【0008】 そして、本発明者らの実験によれば、シ
リンダポンプ4の塗料室4Pに塗料を充填した状態でそ
の内部に空気が残っていると、塗装機31の姿勢によっ
てはその空気が流出口4out まで移動して塗料と一緒に
圧し出されて回転霧化頭3に供給されるので、その空気
によって塗料の息切れ現象を生ずることが判明した。
【0009】 そこで本発明は、シリンダポンプの塗料
室に塗料を充填した後、塗装開始前までに塗料室内に残
る空気を確実に抜くことができ、塗装中に塗料の息切れ
現象を起こさせないようにすることを技術的課題として
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、絶縁体で形成されたハウジングの先端
に、高電圧を印加した状態で回転駆動される回転霧化頭
が配設されると共に、ハウジング内には、前記回転霧化
頭に塗料を送給するシリンダポンプと、当該シリンダポ
ンプに塗料を充填する塗料供給ポートが配設され、前記
シリンダポンプは、シリンダ内を往復動するピストンに
より当該シリンダが塗料室と作動流体室に仕切られて、
流入口から塗料室に充填した塗料を作動流体の圧力で前
進する前記ピストンにより流出口から圧し出すように成
され、前記塗料供給ポートは、シリンダポンプの流入口
に連通された塗料流入ポートに対して相対的に進退され
て、所定の絶縁距離離れた位置から係脱可能に連結され
るように配設されてなる静電塗装機において、前記シリ
ンダポンプは、ピストンを塗料室側のシリンダ端部へ前
進させて塗料を出し切った状態で当該ピストンとシリン
ダとの間に形成される空隙に、その流入口及び流出口が
個別に開口形成されると共に、塗料を捨て吹きするため
に回転霧化頭を下向きにした時に、流出口が形成された
シリンダ端部側が上向きになるように設置されたことを
特徴とする。
【0011】 本発明に係る静電塗装機を用いて多色静
電塗装を行う場合に、前色塗料による塗装が終了後、色
替洗浄,捨て吹き,次色塗料の充填,次色塗料による塗
装を行う。シリンダポンプのピストンを塗料室内のシリ
ンダ端部側に前進させて、塗料室の塗料を出し切ったと
ころで、前色塗料による塗装が終了する。次いで、高電
圧の供給を停止した状態で塗料供給ポートを塗料流入ポ
ートに連結し、シリンダポンプの塗料室に洗浄液・洗浄
エアを供給して色替洗浄を行う。洗浄液・洗浄エアは、
シリンダポンプの流入口から塗料室内に入り、シリンダ
とピストンの間に形成された空隙を通って流出口から排
出される。そして、最後に、洗浄エアを供給して、配管
や塗料室内の残る洗浄液を払拭して、色替洗浄を終了す
る。
【0012】 次いで、塗料供給ポートを塗料流入ポー
トに連結した状態で、流入口から塗料を供給すると塗料
室内に塗料が充填されるが、色替洗浄が終了した時点
で、塗料流入ポートからシリンダポンプの流入口に至る
までの流路内や、シリンダとピストンの間に形成される
空隙内には空気があるため、その空気が塗料と共に塗料
室に流入することがある。
【0013】 一方、静電塗装機は、シリンダポンプ及
び回転霧化頭間に残る洗浄液などが塗装開始初期に吹き
出されて塗装不良を起こさないように、塗装開始前に捨
て吹きを行い、その残存洗浄液を次色塗料で圧し出すよ
うにしている。このとき、回転霧化頭を下向きにして捨
て吹きすることにより、シリンダポンプの流出口を形成
したシリンダ端部が上向きになるので、塗料室内に残る
空気は塗料と一緒に流出口から排出される。
【0014】 これにより、塗料室内に残る空気は塗装
開始前に確実に圧し出されて、塗料室内には塗料しか存
在しないので、以後、塗装機がどのような姿勢をとろう
とシリンダポンプから送給される塗料に空気が混じるこ
とがなく、したがって、塗装中に塗料室内の空気が回転
霧化頭に送給されることに起因する塗料の息切れ現象を
生じない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る静電
塗装機の概略構成を示す流体回路図、図2はその実装置
を示す断面図である。なお、図3と共通する部分につい
ては同一符合を付して詳細説明は省略する。
【0016】 本例に係る静電塗装機1のハウジング2
内には、回転霧化頭3を高速回転駆動するエアモータ
7,前記シリンダポンプ4及び各バルブV1 〜V6を装
着すると共に塗料や作動流体等の各種流路R1 〜R5
Raが形成された機体8と、前記回転霧化頭3に高電圧
を印加する高電圧発生器9と、前記シリンダポンプ4に
塗料を充填したり色替洗浄する塗料充填/洗浄装置10
が配設されている。
【0017】 前記シリンダポンプ4は、ピストン6を
塗料室4P側のシリンダ端部へ前進させて塗料を出し切
った状態で当該ピストン6とシリンダ5との間に空隙4
sが形成されるように成されている。本例では、図1に
示すように、塗料室4P側のシリンダ端部が円錐凹面5
sに形成されると共に、ピストン6の塗料室4P側の面
が前記円錐凹面5sより頂角が僅かに大きい円錐凸面6
sに形成されているので、ピストン6をシリンダ端部ま
で前進させたときに、前記円錐凹面5sと前記円錐凸面
6sとの間で空隙4sが形成される。
【0018】 そして、シリンダポンプ4のピストン6
を塗料室4P側のシリンダ端部まで前進させたときに、
シリンダ5の円錐凹面5sとピストン6の円錐凸面6s
の間に形成される空隙4sに、流入口4in及び流出口4
out が個別に開口形成されている。本例では、流入口4
inがシリンダ5の円錐凹面5sの周縁部に開口されると
共に、流出口4out がシリンダ5の円錐凹面5sの頂部
に開口形成されている。また、シリンダポンプ4の作動
流体室4A側には、作動流体として圧縮空気を流入出す
る作動エア流入出口4air が開口形成されている。
【0019】 このシリンダポンプ4は、前記作動流体
室4A側をハウジング2の先端側2aに向け、且つ、前
記塗料室4Pをハウジング2の後端側2bに向けた状態
で前記機体8の背面に取り付けられている。これによ
り、塗料を捨て吹きするために回転霧化頭3を下向きに
した時に、流出口4out を形成したシリンダ端部が上向
きになる。
【0020】 また、シリンダポンプ4は、機体8に装
着されている部分を除きカップ状の絶縁カバー11で覆
われている。この絶縁カバー11は、開口部11aをハ
ウジング2の先端側2aに向けると共に、その底部11
bをハウジング2の後端側2bに向けて、前記開口部1
1a側が機体8に固定されており、前記シリンダポンプ
4は、流出口4out が形成されたシリンダ端部側を前記
絶縁カバー11の底部11bに向けた状態で収容配設さ
れて成る。これにより、シリンダポンプ4は、ハウジン
グ2の後端側2bに対して電気的絶縁状態に維持される
ので、回転霧化頭3に供給された高電圧が導電性塗料を
介してシリンダポンプ4に印加されても、ハウジング2
の後端側2bに高電圧がリークすることはない。
【0021】 また、塗料充填/洗浄装置10は、前記
機体8の背面側に形成されたレセプタクル12と、当該
レセプタクル12に対して所定の絶縁距離離れた位置か
らエアシリンダ13のピストンロッドにより進退されて
係脱自在に連結されるコネクタヘッド14からなる。
【0022】 このコネクタヘッド14には、任意の色
の塗料,洗浄液,洗浄エアを択一的に供給する色替装置
CCVに連結された塗料供給ポートPsと、洗浄液,洗
浄エアを択一的に供給するクリーナバルブ装置15に接
続されたクリーナ供給ポートCsと、ドレンタンク16
に接続された二つのドレンポート17,18が形成され
ている。
【0023】 そして、レセプタクル12には、コネク
タヘッド14を連結した状態で、前記塗料供給ポートP
sと連通する塗料流入ポートPinと、前記クリーナ供給
ポートCsと連通するクリーナ流入ポートCinと、前記
各ドレンポート17,18に連通するドレンポート1
9,20が形成されている。
【0024】 なお、前記塗料供給ポートPsと塗料流
入ポートPinは、その先端にチェックバルブ21,21
が形成され、コネクタヘッド14をレセプタクル12に
連結したときのみ、前記チェックバルブ21,21が開
いて連通するように成されている。
【0025】 また、機体8には、塗料や作動流体等を
流通させる各流路R1 〜R5 ,Raが形成されると共
に、各流路R1 〜R5 を断続するバルブV1 〜V6が形
成されている。本例では、レセプタクル12の塗料流入
ポートPinから塗料充填バルブV1 を経てシリンダポン
プ4の流入口4inに至る塗料充填流路R1 と、その流出
口4out から流路分断バルブV2 ,エアオペレートレギ
ュレータ22,トリガーバルブV3 を経て回転霧化頭3
に至る塗料吐出流路R2 が形成されている。
【0026】 また、前記流路分断バルブV2 の上流側
で塗料吐出流路R2 から分岐されドレンバルブV4 を経
てレセプタクル12のドレンポート19に至るポンプ廃
液流路R3 と、レセプタクル12のクリーナ流入ポート
Cinからレギュレータ洗浄バルブV5 を経て前記流路分
断バルブV2 とエアオペレートレギュレータ22の流入
口の間で塗料吐出流路R2 に合流するレギュレータ洗浄
流路R4 と、トリガーバルブV3 から分岐されてダンプ
バルブV6 を経てレセプタクル12のドレンポート20
に至るレギュレータ廃液流路R5 と、シリンダポンプ4
の作動流体室4Aに圧縮空気を供給するエア流路Raが
形成されている。
【0027】 以上が本発明の一例構成であって、次に
その作用を説明する。この静電塗装機1を用いて導電性
塗料を塗装するときは、塗料充填−捨吹−次色塗料の塗
装−色替洗浄を順次繰り返す。これにより、コンベアで
連続して搬送されてくる被塗物ごとに夫々指定された色
の塗料を充填して、被塗物ごとに異なる色の塗料で塗装
を行うことができる。
【0028】 具体的には、前色塗料の塗装が終了し、
色替洗浄が終了した状態で、塗料の充填を行う。まず、
高電圧発生器9をオフにした状態で、エアシリンダ13
のピストンロッドを伸長させてコネクタヘッド14を機
体8に形成されたレセプタクル12に連結させ、色替装
置CCVから所望の色の導電性塗料を供給する。
【0029】 このとき、シリンダポンプ4のピストン
6は、流入口4in及び流出口4out を形成したシリンダ
端部側に位置しているので、塗料充填バルブV1を開い
て、その他のバルブV2 〜V6 を閉じ、エア流路Raを
大気に開放すれば、塗料の供給圧力でピストン6が後退
し、塗料室4Pに塗料が充填される。
【0030】 なお、色替洗浄が終了した時点で、塗料
流入ポートPinからシリンダポンプ4の流入口4inに至
るまでの塗料充填流路R1 内や、シリンダ5とピストン
6の間に形成される空隙4s内には空気があるため、塗
料供給ポートPsと塗料流入ポートPinに連結させてシ
リンダポンプ4の塗料室4Pに塗料を供給すると、その
空気は塗料と共に塗料室4Pに流入する。そして、塗料
の充填が終了した時点で、塗料充填バルブV1 を閉じ、
コネクタヘッド14を後退させてレセプタクル12から
離脱させ、所定の絶縁距離離れた位置まで後退させる。
【0031】 次いで、エアモータ7により回転霧化頭
3を高速回転駆動させ、エア流路Raから圧縮エアを供
給して作動流体室4Aを陽圧に維持した状態で、バルブ
1 〜V6 の切り換えにより、捨て吹きと塗装を行う。
まず、塗装開始前に塗料室4Pに充填された塗料の捨て
吹きを行う場合、高電圧発生器9をオフにしたまま、回
転霧化頭3を下向きにして、バルブV2 ,V3を短時間
だけ開成すると共に、その他のバルブV1 ,V4 〜V6
を閉成する。これにより、作動流体室4A内の空気圧に
よりピストン6が進出され、前記バルブV2 ,V3 が開
成されている間、塗料室4P内の塗料が捨て吹きされ
る。
【0032】 このとき、回転霧化頭3が下向きになっ
ているので、シリンダポンプ4は、流出口4out を形成
したシリンダ端部が上向きになり、塗料室4P内に残っ
ている空気は流出口4out へ移動し、塗料室4P内の塗
料と一緒に塗料室4Pから圧し出されて、回転霧化頭3
から捨て吹きされることとなる。
【0033】 したがって、塗料室4P内に空気が残っ
ていても、塗装開始前の捨て吹きの際に確実に塗料室4
Pから残らず排出され、当該塗料室4P内は塗料だけに
なる。特に、本例のように、シリンダ5の内側端面を円
錐凹面5sに形成して、その頂点に流出口4out を開口
させれば、空気は円錐凹面5sの頂点に移動するから、
塗料室4P内に残る空気をより確実に排出させることが
できる。
【0034】 捨て吹きが終了すると、高電圧発生器9
をオンさせて回転霧化頭3に高電圧を印加した状態で、
再び、バルブV2 ,V3 を開き、静電塗装機1を被塗物
に向けると、作動流体室4A内の空気圧によりピストン
6が進出されてシリンダポンプ4からエアオペレートレ
ギュレータ22を介して定量供給された塗料が回転霧化
頭3で霧化され、その噴霧された塗料が被塗物に塗着さ
れる。このとき、塗料室4P内の塗料に空気が混ざって
いないので、静電塗装機1をどのような姿勢にしても、
空気が回転霧化頭3に供給されることはなく、したがっ
て、塗料の息切れ現象による塗装不良を生ずることもな
い。
【0035】 また、シリンダポンプ4は、塗料吐出流
路R2 を介して供給される導電性塗料により回転霧化頭
3と電気的に導通して、回転霧化頭3と同電位になって
も、絶縁カバー11内に収容されているので、ハウジン
グ2の後端側2bに対して電気的絶縁状態に維持され
る。したがって、シリンダポンプ4の後端部から、アー
ス電位となるハウジング2の後端側2bまで所定の絶縁
距離離れていなくても、高電圧がリークすることはな
く、その分、静電塗装機1をコンパクトに形成すること
ができる。
【0036】 さらに、色替装置CCVに接続されたコ
ネクタヘッド14は、機体8の背面に形成されたレセプ
タクル12から離脱されて所定の絶縁距離離されている
ので、機体8が回転霧化頭3と同電位になったとして
も、コネクタヘッド14を介して高電圧がリークするこ
とがなく、したがって、アース体である色替装置CCV
やこれに接続される各色塗料供給源に至るまでの塗料供
給系に、特段の絶縁対策を施す必要もない。
【0037】 そして、塗装が終了して、エアモータ
7,高電圧発生器9をオフした後、コネクタヘッド14
を進出させてレセプタクル12に連結させ、色替洗浄を
行う。この場合に、まず、流路分断バルブV2 ,トリガ
ーバルブV3 を閉じて、その他のバルブV1 ,V4 〜V
6 を開く。これにより、塗料流入ポートPinから塗料充
填流路R1 ,シリンダポンプ4,塗料吐出流路R2 ,ポ
ンプ廃液流路R3 を経てドレンポート19に至るポンプ
洗浄系と、クリーナ流入ポートCinからレギュレータ洗
浄流路R4 ,エアオペレートレギュレータ22,レギュ
レータ廃液流路R5 を経てドレンポート20に至るレギ
ュレータ洗浄系が形成される。
【0038】 ここで、コネクタヘッド14の塗料供給
ポートPs及びクリーナ供給ポートCsから、洗浄液及
び洗浄エアを交互に供給すると、塗料充填流路R 1 ,シ
リンダポンプ4及びエアオペレートレギュレータ22を
同時並行的に洗浄することができ、その廃液はドレンタ
ンク16に排出される。このように、洗浄に比較的時間
のかかるシリンダポンプ4とエアオペレートレギュレー
タ22を別々の洗浄系で同時に洗浄することができ、夫
々に清浄な洗浄液が供給されるので、短時間で且つ確実
に洗浄することができる。
【0039】 このとき、ピストン6の円錐凸面6sの
頂角は、シリンダ5の円錐凹面5sの頂角よりわずかに
大きいので、ピストン6を塗料室4P側のシリンダ端部
へ前進させて塗料を出し切った状態で当該ピストン6と
シリンダ5との間に空隙4sが形成される。したがっ
て、流入口4inから流入する洗浄液,洗浄エアはその空
隙4s内を流れて流出口4out から流出し、シリンダポ
ンプ4の塗料室4P内を迅速且つ確実に洗浄できる。
【0040】 そして、シリンダポンプ4とエアオペレ
ートレギュレータ22について洗浄が終了した時点で、
塗料充填バルブV1 を開いたまま、ドレンバルブV4
ダンプバルブV6 を閉成し、流路分断バルブV2 とトリ
ガーバルブV3 を開成することにより、シリンダポンプ
4から回転霧化頭3に至る塗料吐出流路R 2 の全域を洗
浄し、最後に洗浄エアを供給して、塗料充填流路R1
シリンダポンプ4,塗料吐出流路R2 に残存する洗浄液
を回転霧化頭3から吐き出させて色替洗浄を終了する。
色替洗浄が終了すると、色替装置CCVから次色塗料を
供給して、次色塗料について、前述と同様に、塗料の充
填,捨て吹き,塗装,色替洗浄を行い、これを繰り返す
ことにより、導電性塗料による多色静電塗装を行う。
【0041】 なお、上述の説明では、流出口4out を
形成したシリンダ5の内側端面を円錐凹面5sで形成
し、ピストン6の塗料室4P側の面を円錐凸面6sで形
成する場合について説明したが、本発明はこれに限ら
ず、例えば図2に示すように双方を略フラットな面で形
成し、その一方、例えばシリンダ5の内側端面に突起5
aを形成して空隙4sを形成するようにしてもよい。こ
の場合、流入口4in及び流出口4out はシリンダ5の周
縁部に形成することが好ましい。
【0042】 また、シリンダポンプ4を機体8に固定
し、塗料流入ポートPinを備えたレセプタクル12に対
して塗料供給ポートPsを備えたコネクタヘッド14が
進退する場合について説明したが、塗料流入ポートPin
を塗料供給ポートPsに対して進退可能に配設する場合
であってもよい。また、特開平9−150079号,同
234397号公報に記載されているように、塗料流入
ポートPinを備えたシリンダポンプ4を塗料供給ポート
Psに対して移動可能に配して、ハウジング2などに固
定させたコネクタヘッド14の塗料供給ポートPsと塗
料流入ポートPinを係脱させる従来公知の塗装機に適用
する場合であってもよい。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、導
電性塗料の静電塗装を行う場合において、塗装開始前に
必ず行われる捨て吹きの際に、回転霧化頭を下に向ける
ことにより、シリンダポンプの流出口が形成されたシリ
ンダ端部側が上向きになり、塗料室に残っている空気は
流出口に向かって上方へ移動し、塗料と一緒に圧し出さ
れて捨て吹きされるので、塗料室内には空気が存在せ
ず、したがって、塗装中に静電塗装機がどんな姿勢をと
っても塗料の息切れ現象や、これに起因する塗装不良を
起こさず、塗装品質を一定に維持することができるとい
う大変優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静電塗装機の概略構成を示す流体
回路図。
【図2】その実装置を示す断面図。
【図3】従来装置を示す流体回路図。
【符号の説明】
1・・・・静電塗装機 2・・・・ハウジン
グ 3・・・・回転霧化頭 4・・・・シリンダ
ポンプ 4in・・・流入口 4out ・・流出口 4P・・・塗料室 4A・・・作動流体
室 5・・・・シリンダ 6・・・・ピストン Pin・・・塗料流入ポート Ps・・・塗料供給
ポート 10・・・・塗料充填/洗浄装置 11・・・・絶縁カ
バー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体で形成されたハウジング(2)の
    先端に、高電圧を印加した状態で回転駆動される回転霧
    化頭(3)が配設されると共に、ハウジング(2)内に
    は、前記回転霧化頭(3)に塗料を送給するシリンダポ
    ンプ(4)と、当該シリンダポンプ(4)に塗料を充填
    する塗料供給ポート(Ps) が配設され、前記シリンダポ
    ンプ(4)は、シリンダ(5)内を往復動するピストン
    (6)により当該シリンダ(5)が塗料室(4P) と作動
    流体室 (4A) に仕切られて、流入口(4in) から塗料室
    (4P) に充填した塗料を作動流体の圧力で前進する前記
    ピストン(6)により流出口(4out)から圧し出すように
    成され、前記塗料供給ポート(Ps) は、シリンダポンプ
    (4)の流入口(4in) に連通された塗料流入ポート(Pi
    n) に対して相対的に進退されて、所定の絶縁距離離れ
    た位置から係脱可能に連結されるように配設されてなる
    静電塗装機において、 前記シリンダポンプ(4)は、ピストン(6)を塗料室
    (4P)側のシリンダ端部へ前進させて塗料を出し切った
    状態で当該ピストン(6)とシリンダ(5)との間に形
    成される空隙(4s)に、その流入口(4in) 及び流出口(4
    out)が個別に開口形成されると共に、塗料を捨て吹きす
    るために回転霧化頭(3)を下向きにした時に、流出口
    (4out)が形成されたシリンダ端部側が上向きになるよう
    に設置されたことを特徴とする静電塗装機。
  2. 【請求項2】 前記ハウジング(2)内には、前記シリ
    ンダポンプ(4)を覆うバケット状の絶縁カバー(11)
    が、その開口部(11a)をハウジング(2)の先端側(2
    a)に向けると共に、その底部(11b) をハウジング
    (2)の後端側(2b)に向けて配設され、前記シリンダ
    ポンプ(4)は、流出口(4out)が形成されたシリンダ端
    部側を前記絶縁カバー(11)の底部(11b)に向けた状態
    で収容配設されて成る請求項1記載の静電塗装機。
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