JPH11318879A - Ct装置及び検出素子配列方法 - Google Patents

Ct装置及び検出素子配列方法

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JPH11318879A
JPH11318879A JP10134717A JP13471798A JPH11318879A JP H11318879 A JPH11318879 A JP H11318879A JP 10134717 A JP10134717 A JP 10134717A JP 13471798 A JP13471798 A JP 13471798A JP H11318879 A JPH11318879 A JP H11318879A
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JP
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data
detection
fan beam
center
rotation
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JP10134717A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Tabei
俊明 田部井
Kazuyuki Tamura
和行 田村
Kazumasa Ise
一昌 伊勢
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Aloka Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファンビームが利用されるX線CT装置にお
いて、補間演算量を削減する。 【解決手段】 各検出データが表されるデータ収集マト
リクス上において、パラレルビームに対応するパラレル
ライン200上に補間データを生成した場合において、
各補間データ間におけるピッチP1〜P5が同一になる
ように、X線検出装置上における検出素子の配列を適宜
設定する。すなわち、複数の検出素子は所定の非均等ピ
ッチで配列されている。データ収集マトリクス上におい
てX方向に沿った補間処理が不要となるので、迅速な演
算を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はCT(computerized
tomography)装置及び検出素子配列方法に関し、特に
放射線のファンビームが照射されるCT装置における検
出素子配列の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置、γ線CT装置などの各種
のCT装置が医療の分野において利用されている。それ
らのCT装置は、大別して、被検体の両側に配置された
放射線発生装置及び放射線検出装置と、それらを被検体
に対して回転させる回転機構と、各回転角度で取得され
た検出データ群を統合演算する演算装置と、で構成され
る。例えば小型のX線CT装置は前腕部の断層撮像など
に利用される。
【0003】CT装置において、放射線の照射に当たっ
ては、一般にパラレルビーム又はファンビームが利用さ
れる。前者のパラレルビームは、例えば、放射線発生装
置及び放射線検出装置を放射線ビーム方向と直交する方
向にスキャンさせて形成される。そして、そのようなパ
ラレルビームが各回転角度で形成され、その結果得られ
る検出データ群を再構成して被検体の断層像が形成され
る。
【0004】ファンビームは、放射線発生装置から扇状
に広がる放射線として形成されるもので、そのファンビ
ームが照射されるライン上には、従来装置において、均
等ピッチで複数の検出素子が直線的に又は円弧状に配列
される。このファンビームによれば1回の照射で多数点
の測定を行え、測定時間を短縮可能である。ただし、フ
ァンビームはそれぞれ放射状に広がる複数のビームの集
合体として構成されるものであるため、それにより取得
された検出データ群を直交座標系においてそのまま演算
するのは困難である。このため、ファンビームによる検
出データ群は、補間演算(前処理)によって、パラレル
ビームによる検出データ群と同様のデータ配列に変換さ
れる。つまり、計算を行いやすい座標系(直交座標系)
にデータ配列を変換し、その上で断層像の再構成演算な
どが行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ファン
ビームを利用した従来装置において、上記の前処理の際
に、後述のデータ収集マトリクス上において、ビーム回
転角度軸方向及びそれに直交する方向(一般に検出素子
配列方向)の2方向について補間演算を実行して、各回
転角度ごとのパラレルライン上に均等ピッチで検出デー
タ列を構成する必要があり、その演算量を削減すること
が望まれていた。特に、CT装置では断層像取得までの
演算が極めて多く、このため迅速な演算が要望されてい
る。また、補間演算が多ければ多い程、検出データに忠
実な画像構成が困難になるという問題が指摘される。
【0006】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、放射線CT装置において演算
量を削減し、かつ高精度の演算を実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、観測領域の一方側に設けられ、観
測領域を通過するファンビームを形成する発生装置と、
前記観測領域の他方側に設けられ、前記ファンビームが
到達するライン上に沿って配列された複数の検出素子か
らなる検出装置と、前記ファンビームの各回転角ごとに
前記複数の検出素子から出力される検出データ群に基づ
いて、前記観測領域内の被検体の断層像を形成する演算
手段と、を含み、前記演算手段は、ファンビームの回転
角と各検出素子の扇状角とで特定される各検出素子の投
影角を表すθ軸と、ファンビームの回転中心と各検出素
子へ入射するファンビーム経路との間の距離を表すX軸
と、で定義されるデータ収集マトリクス上に、前記各回
転角ごとの検出データ群をマッピングして複数のマッピ
ングデータ列を生成するマッピング手段と、前記データ
収集マトリクス上において、前記マッピングされた複数
のマッピングデータ列を利用してX軸に並行な複数のパ
ラレルライン上に補間データ列を補間法により生成する
データ配列変換手段と、前記複数の補間データ列を利用
して被検体の断層像を形成する断層像形成手段と、を含
み、前記複数の検出素子は、前記マッピング時にX軸方
向に等ピッチをもった前記複数のマッピングデータ列が
得られるように所定の非均等ピッチで配列されているこ
とを特徴とする。
【0008】従来装置においては、検出装置において複
数の検出素子が等ピッチで配列されていたが、本発明に
よれば、上述のように等ピッチの補間データがθ軸方向
に沿った補間のみで得られるように(X軸方向への補間
が不要なように)、複数の検出素子が所定の非均等ピッ
チで配列されている。これによれば、ファンビームから
パラレルビームへのデータ配列変換(再サンプリング)
に係る演算量を大幅に削減できる。特に、補間演算量が
削減されるため、測定精度の劣化を少なくでき、断層像
の画質を向上できる。
【0009】上記のデータ収集マトリクスはCT技術分
野における公知の仮想的座標系であって、そのθ軸は、
本来、パラレルビームの回転角(傾斜角)に相当するも
のである。そのようなθ軸上に、ファンビームを利用し
て取得された検出データをマッピングする場合、各検出
素子ごとにその扇状角が異なるため、回転角に扇状角が
加算され、これにて各検出素子ごとに投影角が求めら
れ、それがθ軸上の値に対応付けられる。ちなみに、デ
ータ収集マトリクス上におけるX軸は、ビーム中心軸と
直交する軸であり、ファンビームの回転中心と各検出素
子へ入射するファンビーム経路との距離に対応付けられ
る。
【0010】(2)本発明の好適な態様では、複数の検
出素子が直線状に配列されている場合において、各検出
素子の素子番号をi(i=・・・、−2、−1、0、
1、2、・・・)とし(ただし、中央の検出素子はi=
0)、ファンビームの発生原点から中央の検出素子まで
の距離をLとし、ファンビームの発生原点からファンビ
ームの回転中心までの距離をRとし、検出装置における
各検出素子の素子中心座標をx(i)とした場合、上記
のデータ収集マトリクス上において、各マッピングデー
タ列における各データのX軸方向の座標X(i)は、以
下のように定義される。
【0011】 X(i)=Rsin(tan-1(x(i)/L)) ・・・(1) ここで、X(i)が等ピッチとなる条件は、X軸方向の
マッピングデータ間ピッチをΔXとすると、 X(i)=ΔX・i ・・・(2) であり、その条件を(1)式に代入すると、各検出素子
の中心座標x(i)は、 x(i)=L・tan(sin-1((ΔX・i)/R)) ・・・(3) と演算される。すなわち、検出素子を直線的に配列する
場合において、上記(3)式に基づいて各検出素子の位
置を決定すれば、データ収集マトリクス上において、フ
ァンビームからパラレルビームへデータ配列を変換する
際に、X軸方向の補間演算が不要となる。
【0012】(3)本発明の好適な態様では、複数の検
出素子が円弧状に配列されている場合において、各検出
素子の素子番号をi(i=・・・、−2、−1、0、
1、2、・・・)とし(ただし、中央の検出素子はi=
0)、ファンビームの発生原点から中央の検出素子まで
の距離をLとし、ファンビームの発生原点からファンビ
ームの回転中心までの距離をRとし、検出装置における
各検出素子の素子中心座標をx(i)とした場合、上記
のデータ収集マトリクス上において、各マッピングデー
タ列における各データのX軸方向の座標X(i)は、以
下のように定義される。
【0013】 X(i)=Rsin(x(i)/L) ・・(4) ここで、X(i)が等ピッチとなる条件は、X軸方向の
マッピングデータ間ピッチをΔXとすると、 X(i)=ΔX・i ・・・(5) であり、その条件を(1)式に代入すると、各検出素子
の中心座標x(i)は、 x(i)=L・sin-1((ΔX・i)/R) ・・・(6) で表される。
【0014】(4)一般的な素子配列について検討する
と、x(i)とX(i)との間には次のような関係があ
ると類推される。ただし、以下のf{}はX線の発生原
点から各素子を見たときの角度(扇状角)を算出する関
数である。
【0015】 X(i)=Rsin(f{x(i)}) ・・・(7) この式より、X(i)が等間隔となる条件(X(i)=
ΔX・i)を満たすx(i)は、以下のように表され
る。
【0016】 x(i)=f-1{sin-1((ΔX・i)/R)} ・・・(8) (5)上記目的を達成するために、本発明は、被検体に
対して各回転角度で放射線のファンビームを照射し被検
体を透過した放射線を複数の検出素子で検出する測定工
程と、前記測定工程で取得された検出データ群に基づい
て被検体の断層像を形成する工程であって、前記ファン
ビームによる前記検出データ群をパラレルビームによっ
て得られる検出データ群と同じデータ配列に変換するデ
ータ配列変換工程を有する演算工程と、を含む方法にお
いて、前記複数の検出素子は、前記データ配列の変換を
考慮して所定の非均等ピッチで配列されたことを特徴と
する。
【0017】本発明によれば、ファンビームからパラレ
ルビームへのデータ配列の変換時における演算量が少な
くなるように、複数の検出素子の配列が決定される。従
って、断層像形成に係る処理量を削減して迅速な画像処
理を実現できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。
【0019】図1には、本発明に係るCT装置の好適な
実施形態が示されており、図1はその要部構成を示す模
式図である。本実施形態に係るCT装置は、X線によっ
て被検体(生体)の断層像を取得するX線CT装置であ
る。
【0020】観測対象としての被検体が位置決めされる
撮影領域の一方側にはX線を発生するX線発生装置10
が設けられ、撮影領域の他方側にはX線の検出を行なう
X線検出装置14が設けられている。
【0021】これらのX線発生装置10及びX線検出装
置14は、円板状のテーブル12に保持されており、こ
のテーブル12を回転させることにより、それらのX線
発生装置10及びX線検出装置14を被検体に対して回
転させることができる。
【0022】図1に示されるように、X線発生装置10
は、発生原点Oから放射状に広がるファンビーム100
を形成する装置である。X線検出装置14は、そのファ
ンビーム100の広がり方向に沿った複数の検出素子1
4aを有する。図1に示す実施形態において、複数の検
出素子14aは、ファンビーム100の中心軸102に
対して直交する方向に沿って直線状に配列されている。
【0023】従来装置においては、複数の検出素子14
aが互いに等ピッチで配列されていたが、本実施形態に
係るX線CT装置においては、後述するような条件を満
たすように所定の非均等ピッチによって複数の検出素子
14aが配列されている。このような非均等ピッチによ
る配列によれば、検出データ群のデータ配列変換におけ
る演算量を従来よりも大幅に削減でき、更に補間処理を
大幅に省略できるので画質向上を図れるという利点を得
られる。
【0024】以下に、検出素子14aの配列方法につい
て詳述する。その説明に先立って、図2を用いて各パラ
メータについての定義を説明する。
【0025】図2において、x及びyは被検体を基準と
した直交座標を示している。上述したようにテーブル1
2を回転させると、ファンビーム100もその回転に伴
って回転することになる。
【0026】図2において、Rは、X線発生原点Oから
回転軸中心までの距離を示している。LはX線発生原点
から検出装置14の中心までの距離を示している。ΔD
は、X線検出装置における検出素子間の距離(中心間距
離)すなわちピッチを示している。従来において、この
ピッチΔDは均一であったが、本実施形態においてはそ
のピッチΔDが各素子間ごとに異なって設定される。
【0027】NDは、検出素子の数を示しており、具体
的には、本実施形態においてはX線検出装置が複数の主
検出素子及び複数のリファレンス検出素子で構成され、
それらのトータルの個数がNDである。本実施形態にお
いて、主検出素子群の両側には複数のリファレンス素子
がそれぞれ設けられているが、もちろんそのようなリフ
ァレンス素子を設けない場合においても本発明を適用可
能である。
【0028】図2に示すφはビーム回転角を示すもので
あり、その単位はdegである。その単位はファンビー
ムの中心軸と図2に示すy軸とのなす角度に相当するも
のであり、ファンビームの傾斜角と称されるものであ
る。ちなみに、装置正面から見て反時計回りを正とする
ように角度付けがなされている。
【0029】上述したように、テーブル12の回転に伴
ってファンビームも回転され、各回転位置におけるφj
は以下の式により表される。ただし、NPは回転角度の
数である。
【0030】
【数1】 図2におけるαは扇状角であってその単位はdegであ
る。このαは、X線発生原点から各検出素子を見た角度
であり、ビーム中心軸からの傾斜角度に相当するもので
ある。ここでは、検出装置の中央素子から反時計周りに
正方向が設定されている。ここで、素子番号iについて
の各αiは、以下のように定義される。
【数2】 上記の直線状配列の場合の計算式は、図2に示すように
各検出素子が直線状に配列されている場合における扇状
角αiの定義を示すものである。一方、上記の円弧状配
列の場合の計算式は、後に図6を用いて説明するよう
に、各検出素子が円弧状に配列されている場合における
扇状角αiを表すものである。
【0031】図2に示すθは投影角であって、その単位
はdegである。この投影角θは回転角φに扇状角αを
加算したものとして定義され、具体的には、近似的にθ
k=φj+αiで定義される。また、θkは以下の計算式に
より定義される。
【0032】
【数3】 図2に示すXは、以下に図3に示すデータ収集マトリク
スにおけるX軸に相当するものであり、すなわちパラレ
ルビームに変換された場合におけるX座標に相当するも
のである。ここでその座標Xiは以下の計算式により定
義される。
【0033】
【数4】 図3には、データ収集マトリクスが示されている。この
マトリクスにおいて、横軸θは上記の投影角を表すもの
である。ちなみに、パラレルビームを用いて取得された
検出データ群をこのマトリクス上に表す場合、横軸θは
傾斜角φに相当するものである。図3に示されるよう
に、ファンビームを用いて取得された検出データ群がこ
のマトリクス上に表される場合、近似的にθk=φj+α
iで各検出データの傾斜角が特定される。
【0034】図3に示すマトリクス上におけるX軸はビ
ーム回転中心から各検出素子へ入射するファンビーム経
路までの距離を表す軸である。これは、パラレルビーム
が採用される場合においても同様である。したがって、
このデータ収集マトリクス上において、各検出データ
は、投影角θkと座標Xiとで特定される座標にマッピン
グされることになる。
【0035】図3には本実施形態において各検出データ
がマッピングされた後の状態が示されている。ここにお
いて、符号202は、各回転角度における検出データ列
を表している。本実施形態においては、ファンビームが
利用されているため、この検出データ列202はX軸と
平行にマッピングされてはおらず、そのX軸を横切って
斜め方向に非線形に整列している。
【0036】本実施形態においては、図1に示したよう
に、各検出素子14aが所定の非均等ピッチで配列され
ている。その結果、図3に示すように、各検出データ列
202におけるX軸方向のデータ間ピッチは、それぞれ
均等になる。この結果、X軸とそれぞれ平行な複数のパ
ラレルライン(パラレルビームに相当)200上に生成
される補間データ間のピッチはそれぞれ均等となる。す
なわち、例えば、あるパラレルライン200上におい
て、そのラインの両側に存在する同一のX座標をもった
2つの検出データを補間することによりパラレルライン
200上に補間データが生成される。それらの補間デー
タ間におけるピッチP1〜P5は何れも等しく、すなわ
ち、それらはΔXiに等しい。つまり、上述のような条
件が成立するように各検出素子配列が設定されている。
これが本実施形態における検出素子配列方法の原理であ
る。
【0037】したがって、このような配列方法を適用す
れば、図3におけるθ方向における補間は従来同様に必
要となるものの、X軸方向における補間処理が不要にな
り、かつマトリクス上へのマッピング時にX軸方向につ
いて均等間隔で検出データを得られるのでX軸方向に沿
って均等な精度を得られるという利点がある。
【0038】図4及び図5には従来装置における検出デ
ータのマッピング結果が示されている。図4は各検出素
子を直線状に配列した場合のマッピング結果を示してお
り、図5は各検出素子を円弧状に配列した場合における
マッピング結果を示している。何れの比較例にも示され
るように、パラレルライン200上に補間によって補間
データを生成した場合、それらの補間データ間における
ピッチは不均等となり、X軸方向における補間処理が必
要になる。
【0039】すなわち、このデータ収集マトリクス上に
おけるデータ配列を利用して断層画像形成を行なう場合
には、それに先立ってフィルタリング処理等が適用さ
れ、その際においては各データ間のピッチが均等である
ことが前提となる。したがって、従来においては、図4
の比較例1及び図5の比較例2で示されるように、X軸
方向に沿って非均等ピッチで補間データが整列するた
め、それを均等ピッチに揃える処理が必要であった。し
かしながら、図3に示す本実施形態に係る手法によれ
ば、あらかじめ複数の検出素子の配列が適宜調整されて
いるので、X軸方向における補間処理が不要となり、そ
の結果、演算量を大幅に削減可能である。
【0040】ここで、以上のような利点を得るための複
数の検出素子の配列条件は、直線状配列の場合、上記の
(3)式によって表され、すなわち、各検出素子の中心
座標x(i)を以下のように設定すればよい。
【0041】 x(i)=L・tan(sin-1((ΔX・i)/R)) ・・・(3) 図6には、本実施形態に係るCT装置の他の実施形態が
示されている。この実施形態において、図示されるよう
にX線検出装置14における複数の検出素子14aは円
弧状に配列されている。このような実施形態が採用され
る場合、各パラメータは、図7のごとく定義される。図
7に示す各パラメータは基本的に図2に示した各パラメ
ータと同様であり、ただし検出素子配列の点のみが異な
っている。
【0042】このような実施形態においても、図1に示
した実施形態と同様に複数の検出素子14aの配列が所
定の非均等ピッチをもって設定され、そのような配列条
件により図3とほぼ同様の作用を得ることが可能にな
る。すなわち、データ収集マトリクス上に各検出データ
をマッピングした場合において、それにより生成される
マッピングデータ列におけるX軸方向のデータ間ピッチ
をそれぞれ同一にすることが可能であり、X方向に沿っ
た補間処理を省略することが可能である。この実施形態
における各検出素子の中心座標x(i)は、上記の
(6)式に基づいて設定され、すなわち以下のように設
定される。
【0043】 x(i)=L・sin-1((ΔX・i)/R) ・・・(6) 図8には、本実施形態に係るX線CT装置の動作がフロ
ーチャートとして示されている。図1を参照しながらこ
のフローチャートを利用して装置の動作について説明す
る。
【0044】まずS101では、撮影領域内に被検体が
位置決めされ、その状態でファンビーム100を形成す
ることにより被検体に対する放射線測定が実行される。
S102では、ファンビーム100の回転角度φが最大
になったか否かが判断され、最大になっていないと判断
された場合には、S103においてファンビーム100
がΔφだけ回転され、S101の工程が再び実行され
る。全ての回転角度において測定が完了した場合、S1
04が実行される。
【0045】S104では、図3に示したように、デー
タ収集マトリクス上にS101で得られた検出データ群
がマッピングされる。
【0046】S105では、上述したように、パラレル
ライン200上のデータを求めるために、近傍の検出デ
ータに補間処理を実行することにより、データ配列の変
換すなわち再サンプリングが実行される。この場合、従
来のようにX軸方向についての補間処理は不要である。
ちなみに、補間処理においては、あるパラレルラインの
特定のX座標と同じX座標をもった近傍2点の検出デー
タを内挿することにより補間データが生成されている
が、当然これには限られず、各種の補間処理を適用可能
である。何れにしても、S105により、あたかもパラ
レルビームを利用して測定を行った場合と同様の互いに
平行な回転角度のみが異なる複数の補間データ列を生成
可能である。
【0047】S106では、そのように上記のように生
成された複数の補間データ列に対してフィルタリングな
どの所定の処理が実行され、S107では、それらのフ
ィルタリング後の補間データ列を利用して断層像が形成
される。
【0048】なお図1及び図6においては、本実施形態
の原理を明確に示すため、検出素子間のピッチが誇張し
て示されている。実際のX線CT装置においては、X線
検出装置として、例えば100個あるいは数100個程
度の検出素子が利用される。その全長は例えば350m
mあるいは1mである。なお、本実施形態に係る装置
は、テーブル12に対して相対的に被検体が自ら回転す
るような場合においても当然適用可能である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
放射線CT装置において演算量を削減でき、かつ高精度
の演算を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係るX線CT装置の要部構成を
示す模式図である。
【図2】 図1に示した実施形態における各パラメータ
を説明するための図である。
【図3】 本実施形態の装置により取得された検出デー
タがマッピングされたデータ収集マトリクスを示す図で
ある。
【図4】 従来装置において取得された検出データがマ
ッピングされたデータ収集マトリクスを示す図である。
【図5】 従来装置において取得された検出データがマ
ッピングされたデータ収集マトリクスを示す図である。
【図6】 他の実施形態のX線CT装置の要部構成を示
す模式図である。
【図7】 図6に示した実施形態における各パラメータ
を説明するための図である。
【図8】 本実施形態のX線CT装置の動作を説明する
ためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 X線発生装置、12 テーブル、14 X線検出
装置、100 ファンビーム、200 パラレルライ
ン、202 検出データ列。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観測領域の一方側に設けられ、観測領域
    を通過するファンビームを形成する発生装置と、 前記観測領域の他方側に設けられ、前記ファンビームが
    到達するライン上に沿って配列された複数の検出素子か
    らなる検出装置と、 前記ファンビームの各回転角ごとに前記複数の検出素子
    から出力される検出データ群に基づいて、前記観測領域
    内の被検体の断層像を形成する演算手段と、 を含み、 前記演算手段は、 ファンビームの回転角と各検出素子の扇状角とで特定さ
    れる各検出素子の投影角を表すθ軸と、ファンビームの
    回転中心と各検出素子へ入射するファンビーム経路との
    間の距離を表すX軸と、で定義されるデータ収集マトリ
    クス上に、前記各回転角ごとの検出データ群をマッピン
    グして複数のマッピングデータ列を生成するマッピング
    手段と、 前記データ収集マトリクス上において、前記マッピング
    された複数のマッピングデータ列を利用してX軸に並行
    な複数のパラレルライン上に補間データ列を補間法によ
    り生成するデータ配列変換手段と、 前記複数の補間データ列を利用して被検体の断層像を形
    成する断層像形成手段と、 を含み、 前記複数の検出素子は、前記マッピング時にX軸方向に
    等ピッチをもった前記複数のマッピングデータ列が得ら
    れるように所定の非均等ピッチで配列されていることを
    特徴とするCT装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記複数の検出素子は直線状に配列され、 前記各検出素子の素子番号をi(i=・・・、−2、−
    1、0、1、2、・・・)とし(ただし、中央の検出素
    子はi=0)、前記ファンビームの発生原点から中央の
    検出素子までの距離をLとし、前記ファンビームの発生
    原点から前記ファンビームの回転中心までの距離をRと
    し、前記マッピングデータ列におけるX軸方向のデータ
    間ピッチをΔXとした場合、前記検出装置における各検
    出素子の素子中心座標x(i)が、 x(i)=L・tan(sin-1((ΔX・i)/
    R)) で表されることを特徴とするCT装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の装置において、 前記複数の検出素子は円弧状に配列され、 前記各検出素子の素子番号をi(i=・・・、−2、−
    1、0、1、2、・・・)とし(ただし、中央の検出素
    子はi=0)、前記ファンビームの発生原点から中央の
    検出素子までの距離をLとし、前記ファンビームの発生
    原点から前記ファンビームの回転中心までの距離をRと
    し、前記マッピングデータ列におけるX軸方向のデータ
    間ピッチをΔXとした場合、前記検出装置における各検
    出素子の素子中心座標x(i)が、 x(i)=L・sin-1((ΔX・i)/R) で表されることを特徴とするCT装置。
  4. 【請求項4】 被検体に対して各回転角度で放射線のフ
    ァンビームを照射し被検体を透過した放射線を複数の検
    出素子で検出する測定工程と、 前記測定工程で取得された検出データ群に基づいて被検
    体の断層像を形成する工程であって、前記ファンビーム
    による前記検出データ群をパラレルビームによって得ら
    れる検出データ群と同じデータ配列に変換するデータ配
    列変換工程を有する演算工程と、 を含む方法において、 前記複数の検出素子は、前記データ配列の変換を考慮し
    て所定の非均等ピッチで配列されたことを特徴とする検
    出素子配列方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005296653A (ja) * 2004-04-08 2005-10-27 Siemens Ag コンピュータ断層撮影装置によるコンピュータ断層撮影画像形成方法およびコンピュータ断層撮影装置
JP2012527287A (ja) * 2009-05-18 2012-11-08 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 補間不要な、扇形平行ビーム・リビニング

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