JP2015208601A - X線ct装置、画像処理装置、及び投影データ生成方法 - Google Patents

X線ct装置、画像処理装置、及び投影データ生成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015208601A
JP2015208601A JP2014093627A JP2014093627A JP2015208601A JP 2015208601 A JP2015208601 A JP 2015208601A JP 2014093627 A JP2014093627 A JP 2014093627A JP 2014093627 A JP2014093627 A JP 2014093627A JP 2015208601 A JP2015208601 A JP 2015208601A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
projection data
focus
virtual
ray
view
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014093627A
Other languages
English (en)
Inventor
将之 金井
Masayuki Kanai
将之 金井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP2014093627A priority Critical patent/JP2015208601A/ja
Publication of JP2015208601A publication Critical patent/JP2015208601A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 X線焦点を交互に複数箇所にシフトさせて計測した焦点シフト投影データにおいて欠損したビュー数を補い、これにより画質を向上させることが可能なX線CT装置等を提供する。
【解決手段】 X線CT装置1の画像処理装置122は、X線源101における複数の焦点位置から被検体に対してX線を照射して撮影した焦点シフト投影データ31を焦点位置毎に分割する際に生じる欠損ビューに仮想ビューを挿入する。仮想ビューデータ生成部23は、仮想ビューのデータを他方の焦点位置についての焦点別投影データ32B(32A)を用い、かつ焦点位置とX線検出器106との位置関係に基づいて算出する。仮想ビューデータが挿入された各焦点別投影データ32A,32B(仮想投影データ)を組み合わせることにより、空間分解能を向上させた投影データを得る。
【選択図】図8

Description

本発明は、X線CT装置、画像処理装置、及び投影データ生成方法に係り、詳細には、投影データの高密度化に関する。
X線CT装置は、X線源とX線検出器とを対向配置させた状態で被検体の周囲を周回させ、複数の回転角度方向(ビュー)からX線を照射してビュー毎に被検体を透過したX線を検出し、検出した投影データに基づいて被検体の断層像を生成する装置である。近年では、複数の位置にX線焦点をシフトさせてX線を照射する機能を有するFFS(Flying Focal Spot)X線管装置が開発されている。FFSX線管装置では、陽極(ターゲット)へ入射する電子ビームの位置を電磁的に移動させることにより、X線焦点位置を複数箇所にシフトさせる。これにより、同一のビューからX線ビーム経路が異なる複数の投影データを得ることができ、検出器密度を倍加するのと同等の効果が得られるため、X線CT装置の空間分解能を向上させることができる(FFS法)。
しかし、焦点位置をビュー毎に交互にシフトしながら撮影を行うため、焦点別の投影データにおいてはビュー数が半減する。そのため、有効視野の中心部での空間分解能は向上するが中心部以外の周辺部での画質が低下するという問題があった。特許文献1では、1回転で撮影されるビュー数(隣り合うビューとの角度差)とX線源−回転中心間距離とに基づいて最適な焦点移動距離を設定することで、FFS投影データのリサンプリングを不要としつつ、有効視野全体にわたって均一に分解能を向上させる方法を提案している。
特開2010−35812号公報
しかしながら、上述の特許文献1では焦点別に投影データを分割した場合のビュー数の減少について配慮されていない。したがって有効視野周辺部の画質は低下する虞がある。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、X線焦点を交互に複数箇所にシフトさせて投影データを計測する場合に生じる欠損ビューを補い、これにより画質を向上させることが可能なX線CT装置等を提供することである。
前述した目的を達成するために第1の発明は、複数の焦点位置から被検体にX線を照射するX線源と、前記X線源に対向配置され、前記被検体を透過したX線である透過X線を検出するX線検出器と、前記X線源及び前記X線検出器を搭載し、前記被検体の周囲を回転する回転盤と、前記X線源における前記焦点位置を複数箇所にシフトさせてX線を照射するX線制御部と、前記X線制御部により前記焦点位置を複数箇所にシフトさせて照射した各X線により得た前記透過X線を収集し、焦点位置毎に分割した焦点別投影データを生成する焦点別投影データ生成部と、一方の焦点位置についての焦点別投影データにおける欠損ビュー位置に仮想ビューを挿入し、当該仮想ビューデータを他方の焦点位置についての焦点別投影データを用い、かつ前記焦点位置と前記X線検出器との位置関係に基づいて算出する仮想ビューデータ生成部と、前記仮想ビューデータ生成部により仮想ビューが挿入された各焦点別投影データを用いて画像を再構成する再構成演算部と、を備えることを特徴とするX線CT装置である。
第2の発明は、X線CT装置により撮影された実投影データを取得する実投影データ取得部と、前記撮影時の焦点位置と異なる位置に仮想焦点を設定し、設定した仮想焦点からX線を照射した場合に得られる仮想投影データを、前記実投影データを用い、かつ前記焦点と前記仮想焦点と前記X線検出器との位置関係に基づいて算出する仮想投影データ生成部と、前記実投影データと前記仮想投影データ生成部により生成された仮想投影データとを組み合わせてビュー数を向上させた投影データを生成する投影データ合成部と、を備えることを特徴とする画像処理装置である。
第3の発明は、画像処理装置が、複数の焦点位置から被検体に対してX線を照射するX線CT装置により撮影された投影データを取得するステップと、前記投影データを焦点位置毎に分割し、焦点別投影データを生成するステップと、一方の焦点位置についての焦点別投影データにおける欠損ビュー位置に仮想ビューを挿入し、当該仮想ビューのデータを他方の焦点位置についての焦点別投影データを用い、かつ前記焦点位置とX線検出器との位置関係に基づいて算出するステップと、を含むことを特徴とする投影データ生成方法である。
第4の発明は、画像処理装置が、X線CT装置により撮影された実投影データを取得するステップと、前記撮影時の焦点位置と異なる位置に仮想焦点を設定し、設定した仮想焦点からX線を照射した場合に得られる仮想投影データを、前記実投影データを用い、かつ前記焦点と前記仮想焦点と前記X線検出器との位置関係に基づいて算出するステップと、前記実投影データと前記仮想投影データとを組み合わせビュー数を向上させた投影データを生成するステップと、を含むことを特徴とする投影データ生成方法である。
本発明により、X線焦点を交互に複数箇所にシフトさせて投影データを計測する場合に生じる欠損したビュー数を補うことが可能となる。これにより画質を向上させることが可能となる。
X線CT装置1の全体構成図 FFS焦点制御について説明する図 X線CT装置1(画像処理装置122)の機能構成及びデータの流れを示す図 焦点シフト投影データ31について説明する図 Viewにおける焦点A及び焦点Bの各位置、及び回転中心Oの位置関係を示す図 欠損データについて説明する図。(a)焦点Aから照射したX線により得た投影データ(焦点別投影データ32A)、(b)焦点Bから照射したX線により得た投影データ(焦点別投影データ32B) (a)実際のX線検出器106と焦点位置A、Bとの位置関係を示す図、(b)仮想検出器4を示す図 (a)実データ取得位置を示す図(b)仮想ビューデータ生成後のデータ配置を示す図 ビュー補間について説明する図 焦点別投影データ32Aの欠損データを焦点別投影データ32Bを用いて補間する概念を示す図 焦点別投影データ32Aの仮想ビューデータを焦点別投影データ32Bを用い、かつジオメトリ(焦点位置及びX線検出器の位置関係)に基づいてビュー補間により求める場合の算出例 焦点別投影データ32Bの欠損データを焦点別投影データ32Aを用いて補間する概念を示す図 焦点別投影データ32Bの仮想ビューデータを焦点別投影データ32Aを用い、かつジオメトリ(焦点位置及びX線検出器の位置関係)に基づいてビュー補間により求める場合の算出例 本発明のX線CT装置1における撮影・再構成処理の流れを示すフローチャート (a)有効視野中心部の解像度向上を目的とする場合の焦点位置、(b)第2の実施の形態の焦点位置 (a)FFS機能を用いず、焦点Aのみでスキャンする場合の焦点位置、(b)データ密度(ray密度)を2倍相当とする場合に設定する仮想焦点P 実在の焦点Aから得られた投影データf(Φ−α)の次に仮想ビューデータg(Φ+β−θ)を作成する様子を示す図 仮想ビューデータg(Φ+β−θ)をθ回転させた仮想ビューデータg(Φ+β)を作成する様子を示す図 倍密度化した仮想投影データをさらに倍にする場合の仮想焦点P1,P2 焦点数(仮想ビュー数)と空間分解能との関係を示すデータ41の一例 第3の実施の形態のX線CT装置1の機能構成及びデータの流れを示す図 第3の実施の形態のX線CT装置1が実行する処理の流れを示すフローチャート 焦点位置のずれを補正する処理について説明する図 スライス方向に焦点位置をオフセットする場合のX線ビーム経路について説明する図 (a)焦点位置offset_tから照射されスライスt1を通るrayを示す図、(b)焦点位置offset_sから照射されスライスs1を通るrayを示す図 仮想検出器4の配置について説明する図 焦点位置offset_xについて説明する図 (a)エラー焦点位置補正前におけるジオメトリ、(b)本発明適用後のジオメトリ (a)図28(b)のジオメトリに補助線を引いた図、(b)図29(a)で示した線源位置をideal_offsetだけずらした場合のジオメトリ ビュー角度のずれ量fを示す図 実検出器のch_iの位置とエラーの焦点error_offsetから角度e+fとを示す図
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、X線CT装置1の全体構成について説明する。
図1に示すように、X線CT装置1は、スキャンガントリ部100、寝台105、及び操作卓120を備える。
スキャンガントリ部100は、被検体に対してX線を照射するとともに被検体を透過したX線を検出する装置であり、X線源101、回転盤102、コリメータ103、X線検出器106、データ収集装置107、ガントリ制御装置108、寝台制御装置109、X線制御装置110、及び検出器制御装置111を備える。
回転盤102には開口部104が設けられ、開口部104を介してX線源101とX線検出器106とが対向配置される。開口部104内に寝台105に載置された被検体が挿入される。回転盤102は、ガントリ制御装置108によって制御される回転盤駆動装置から駆動伝達系を通じて伝達される駆動力によって被検体の周囲を回転する。
操作卓120は、スキャンガントリ部100の各部を制御するとともにスキャンガントリ部100で計測したデータを取得し、画像の生成を行う装置であり、入力装置121、画像処理装置122、記憶装置123、システム制御装置124、及び表示装置125を備える。
X線源101は回転陽極(ターゲット)における焦点位置を移動可能なフライング焦点X線管装置を有する。X線CT装置1の回転軸方向をZ方向とすると、フライング焦点X線管装置は、回転陽極(ターゲット)に照射する電子ビームをZ方向またはZ方向に直交するX方向またはY方向に偏向させる。これによりX線焦点位置をシフトさせ、同じビュー位置から微小に異なる経路のX線を照射する。
X線源101は、X線制御装置110に制御されて所定の強度のX線を連続的または断続的に照射する。X線制御装置110は、操作卓120のシステム制御装置124により決定されたX線管電圧及びX線管電流に従って、X線源101に印加または供給するX線管電圧及びX線管電流を制御する。また、X線制御装置110は、回転盤102の回転に伴い、ビュー毎にX線焦点位置を複数の焦点位置に移動させるフライング焦点制御を行う。
図2はフライング焦点制御について説明する図であり、(a)はX線源101(X線管球)における各焦点A、Bを示し、(b)は各焦点A、Bから照射されX線検出器106に入射するX線ビームについて示している。図2に示すように、第1の実施の形態では、各焦点A、Bは回転盤102の回転方向(X線検出器106におけるチャンネル方向)にオフセットしているものとする。
X線制御装置110は、回転盤102の回転に伴い、ビュー毎にX線焦点位置を焦点A及び焦点Bにシフトさせる。
X線源101のX線照射口にはコリメータ103が設けられる。コリメータ103は、X線源101から放射されたX線の照射範囲を制限する。例えばコーンビーム(円錐形または角錐形ビーム)等に成形する。コリメータ103の開口幅はシステム制御装置124により制御される。
X線源101から照射され、コリメータ103を通過し、被検体を透過したX線はX線検出器106に入射する。
X線検出器106は、例えばシンチレータとフォトダイオードの組み合わせによって構成されるX線検出素子群をチャンネル方向(周回方向)に例えば1000個程度、列方向(体軸方向)に例えば1〜320個程度配列したものである。X線検出器106は、被検体を介してX線源101に対向するように配置される。X線検出器106はX線源101から照射されて被検体を透過したX線量を検出し、データ収集装置107に出力する。
データ収集装置107は、検出器制御装置111の制御により、X線検出器106の個々のX線検出素子により検出されるX線量を収集し、ディジタルデータに変換し、透過X線データとして操作卓120の画像処理装置122に順次出力する。
画像処理装置122は、データ収集装置107から入力された透過X線データを取得し、透過X線データから画像の再構成に必要な投影データを生成し、投影データに基づいて断層像等の画像を再構成する装置である。本発明では、X線源101における複数のX線焦点位置からX線が照射されるため、画像処理装置122には、複数のX線焦点位置からの透過X線データが入力される。
画像処理装置122は図3に示す各機能部を有する。画像処理装置122は、焦点シフト投影データ取得部21、焦点別投影データ生成部22、仮想ビューデータ生成部23、投影データ合成部24、及び再構成演算部25を備える。
焦点シフト投影データ取得部21は、データ収集装置107から入力された透過X線データを取得し、対数変換、感度補正等の前処理を行う。焦点シフト投影データ取得部21には複数のX線焦点位置から照射されたX線による透過X線データが入力されるため、複数の焦点位置から照射されたX線による投影データが混在したものとなる。これを焦点シフト投影データ31と呼ぶ。
焦点シフト投影データ31は、図4に示すように、Viewでは焦点Aから得た投影データ、Viewでは焦点Bから得た投影データ、Viewでは焦点Aから得た投影データ、Viewでは焦点Bから得た投影データ、…のように焦点A,Bから照射されたX線による投影データが交互に配置されたものとなる。
ここで、各ビューにおける焦点A,Bと回転中心との位置関係(ジオメトリ)について図5を参照して説明する。
図5に示すように、焦点Aは基準焦点位置(焦点オフセットがない場合の各ビューの基準位置)から距離offset_aだけ回転方向負方向へシフトし、焦点Bは上記基準位置から距離offset_bだけ回転方向正方向へシフトするものとする。
また、ビュー間の角度はΦ=2π/View数である。X線源101(焦点A,焦点B)と回転中心Oとの間の距離をSODとすると、焦点Aと回転中心Oと基準焦点位置との間の角度αと、焦点Bと回転中心Oと基準焦点位置との間の角度βは以下の式(1)、(2)のように表せる。
Figure 2015208601
図4に示す焦点シフト投影データ31の各ビューの投影データ計測位置は、次のようになる。
View・・・焦点A(Φ−α)、
View・・・焦点B(2Φ+β)、
View・・・焦点A(3Φ−α)、
View・・・焦点B(4Φ+β)、
View・・・焦点A(5Φ−α)、
View・・・焦点B(6Φ+β)、
View・・・焦点A(7Φ−α)、
View・・・焦点B(8Φ+β)、…。
焦点シフト投影データ取得部21は、取得した焦点シフト投影データ31を焦点別投影データ生成部22へ送る。
焦点別投影データ生成部22は、各焦点からの投影データが混在した焦点シフト投影データ31を受け取り、焦点別投影データ32A,32Bを生成する。焦点別投影データ32A、32Bとは、複数の焦点位置から計測したデータが混在する焦点シフト投影データ31を、焦点毎の投影データとなるように分割した各投影データである。図6(a)に焦点Aで計測した投影データを抽出した焦点別投影データ32A、図6(b)に焦点Bで計測した投影データを抽出した焦点別投影データ32Bを示す。
焦点Aからの焦点別投影データ32Aは、図6に示すように、
View・・・f(Φ−α)、
View・・・f(3Φ−α)、
View・・・f(5Φ−α)、
View・・・f(7Φ−α)、となる。
View、View、View、View、…は欠損ビューとなる。
また、焦点別投影データ32Bは、
View・・・g(2Φ+β)、
View・・・g(4Φ+β)、
View・・・g(6Φ+β)、
View・・・g(8Φ+β)、…となる。
View、View、View、View、…は欠損ビューとなる。
生成された各焦点別投影データ32A,32Bは、仮想ビューデータ生成部23に入力される。
なお、以下の説明において焦点Aについての焦点別投影データ32Aと焦点Bについての焦点別投影データ32Bを区別するために、焦点別投影データ32Aの各ビューにおける実データをf()と表記し、焦点別投影データ32Bの各ビューにおける実データをg()と表記する。
仮想ビューデータ生成部23は、焦点別投影データ32A,32Bを取得し、取得した焦点別投影データ32A,32Bにおける欠損ビューを補間する仮想ビューデータ生成処理を行う。仮想ビューデータ生成処理とは、各焦点別投影データにおいて欠損したビュー角度の投影データを算出し、ビュー数を向上させる処理である。仮想ビューデータ生成処理について図7〜図13を参照して説明する。
図7(a)は、あるビュー位置において焦点Aと焦点Bから実際のX線検出器106に対して照射されるX線ビームの経路を示す。実際は、例えばViewでは焦点Aの投影データが取得されるが、焦点Bの投影データは取得されない。図8(a)に示すように、ビューView、View、Viewにおいて、ビューViewでは焦点Aからの投影データf(Φ−α)、ビューViewでは焦点Bからの投影データg(2Φ+β)、実ビューView3では焦点Aからの投影データf(3Φ−α)が計測されている(図4、図6参照)。
そこで、本発明では、一方の焦点別投影データ32A(32B)の実ビュー間に仮想ビューを挿入する。仮想ビューは、隣の実ビューとの角度がビュー角度Φだけ回転させた位置となるように設けるものとする。つまり、焦点Aからの焦点別投影データ32Aに設ける仮想ビューは、
View・・・f(2Φ−α)、
View・・・f(4Φ−α)、
View・・・f(6Φ−α)、
View・・・f(8Φ−α)、…とする。
同様に、焦点Bからの焦点別投影データ32Bに設ける仮想ビューは、
View・・・g(Φ+β)、
View・・・g(3Φ+β)、
View・・・g(5Φ+β)、
View・・・g(7Φ+β)、…とする。
図7(b)は仮想ビュー位置から投影データを得るための仮想的な検出器(以下、仮想検出器4)の概念について説明する図である。
図7(b)に示すように、焦点Aの焦点別投影データ32Aにおける仮想ビューViewのビューデータを生成する場合は、仮想ビューデータ生成部23は、他方の焦点Bの投影データ32Bにおける実ビューg(2Φ+β)のデータを参照する。ただし、仮想ビューの角度(2Φ−α)と実ビューの角度(2Φ+β)は角度θ(以下の式(3))だけ異なっているので、例えば隣接する実ビューのデータ等を利用した補間演算を行って、正確に補うものとする。
Figure 2015208601
例えば、焦点Aについての焦点別投影データ32Aにおけるある仮想ビューの投影データf(2Φ−α)は、一つ手前のビューの実データf(Φ−α)と当該仮想ビューにおける他方の焦点から得た実データg(2Φ+β)とを用いて求めることができる。具体的には、各チャンネルについて、f(Φ−α)とg(2Φ+β)とを仮想ビュー角度(2Φ−α)からの角度に応じた重みをかけて加算することで求めることができる(式(4)参照、図10、図11参照)。
Figure 2015208601
図10に示すように、例えば、焦点Aの焦点別投影データ32Aにおける仮想ビューViewのデータf(4Φ−α)は、焦点Aの実データf(3Φ−α)と仮想ビューとの角度差がθとなる他方の焦点の実データg(4Φ+β)とを用いて求められる。仮想ビューView、Viewについても同様に、隣接する実ビュー(焦点Aの実データ)と仮想ビューとの角度差がθとなる他方の焦点の実データ(焦点Bの実データ)とを用いて求めることができる。
各仮想ビューデータの具体的な算出式を、それぞれ図11に示す。焦点別投影データ32Aにおける欠損ビューが上述の仮想ビューデータ生成処理により補われた投影データを仮想投影データ33Aと呼ぶ。
焦点Bについての投影データ32Bも同様に、仮想ビューデータを隣接する実ビュー(焦点Bの実データ)と、仮想ビューとの角度差がθとなる他方の焦点の実データ(焦点Aの実データ)とを用いて求めることができる。例えば、仮想ビューViewの仮想データg(Φ+β)は、焦点Bの実データg(2Φ+β)と他方の焦点の実データf(Φ−α)とを、仮想ビュー位置(Φ+β)からの角度に応じた重みを付けて加算することで求められる(式(5)参照)。
Figure 2015208601
図12は、焦点別投影データ32Bの各仮想ビューView、View、View、Viewのデータg(Φ+β)、g(3Φ+β)、g(5Φ+β)、g(7Φ+β)をそれぞれ隣接する実ビュー(焦点Bの実データ)と仮想ビューとの角度差がθとなる他方の焦点の実データ(焦点Aの実データ)とを用いて求めることを示している。具体的な算出式を、それぞれ図13に示す。焦点別投影データ32Bにおける欠損ビューが上述の仮想ビューデータ生成処理により補われたデータを仮想投影データ33Bと呼ぶ。
仮想ビューデータ生成部23は、生成した焦点A仮想投影データ33Aと焦点B仮想投影データ33Bを投影データ合成部24へ送る。
投影データ合成部24は、焦点A仮想投影データ33Aと焦点B仮想投影データ33Bを取得し、実ビュー及び仮想ビューの配置が幾何学的に正しくなるように組み合わせる。本発明適用後の理想的なビュー配置を図8(b)に示す。
図8(b)に示すように、焦点AのViewの実ビューf(Φ−α)の次に仮想ビューg(Φ+β)が挿入され、Viewの実ビューg(2Φ+β)の前に仮想ビューf(2Φ−α)が挿入され、Viewの実ビューf(3Φ−α)の次に仮想ビューg(3Φ+β)が挿入される。
これにより空間分解能を向上した投影データ(空間分解能向上投影データ34)を得ることができる。
再構成演算部25は、投影データ合成部24により生成された空間分解能向上投影データ34を用いて被検体の断層像等の画像を再構成する。画像の再構成処理は、例えばフィルタ補正逆投影法等の解析的方法や逐次近似法等のいずれの方法を用いてもよい。
画像処理装置122(再構成演算部25)により再構成された画像データは、システム制御装置124に入力され、記憶装置123に保存されるとともに表示装置125に表示される。
システム制御装置124は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたコンピュータである。記憶装置123はハードディスク等のデータ記録装置であり、X線CT装置1の機能を実現するためのプログラムやデータ等が予め記憶される。
システム制御装置124は、図14に示す処理手順に従って撮影・画像再構成処理を行う。撮影・画像再構成処理においてシステム制御装置124は、操作者により設定された撮影条件に応じた制御信号をスキャンガントリ部100のX線制御装置110、寝台制御装置109、及びガントリ制御装置108に送出し、FFS撮影を制御する。また、システム制御装置124は、画像処理装置122により再構成された画像を表示装置125に表示するとともに、記憶装置123に記憶する。
表示装置125は、液晶パネル、CRTモニタ等のディスプレイ装置と、ディスプレイ装置と連携して表示処理を実行するための論理回路で構成され、システム制御装置124に接続される。表示装置125は画像処理装置122から出力される再構成画像、並びにシステム制御装置124が取り扱う種々の情報を表示する。
入力装置121は、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー、及び各種スイッチボタン等により構成され、操作者によって入力される各種の指示や情報をシステム制御装置124に出力する。操作者は、表示装置125及び入力装置121を使用して対話的にX線CT装置1を操作する。入力装置121は表示装置125の表示画面と一体的に構成されるタッチパネル式の入力装置としてもよい。
次に、図14を参照して、X線CT装置1の動作を説明する。
図14は、本発明に係るX線CT装置1が実行する撮影・再構成処理全体の流れを説明するフローチャートである。
撮影・再構成処理において、システム制御装置124は、予め設定された撮影条件及び再構成条件(X線管電圧、X線管電流等のX線条件、撮影範囲、ガントリ回転速度、寝台速度、らせんピッチ、再構成FOV、再構成スライス厚等)に基づいて被検体の撮影を制御する。撮影において、X線制御装置110はX線源101の回転陽極に照射する電子ビームを所定のタイミングで所定の方向及び距離(offset_a、offset_b)だけ移動させることにより、X線焦点位置をビュー毎に交互に移動させてX線を照射するフライング焦点シフト制御(FFS撮影)を行う。例えば、X線源101における焦点のオフセット距離を回転盤102の回転方向負方向に「offset_a」だけシフトした位置を第1の焦点位置A(焦点A)とし、回転方向正方向に「offset_b」だけシフトした位置を第2の焦点位置B(焦点B)とする。ガントリ制御装置108は回転速度等の撮影条件に従って回転盤102の駆動系を制御し、回転盤102を回転させる。寝台制御装置109は、撮影範囲に基づいて寝台を所定の撮影開始位置へ位置合わせし、撮影中は寝台速度(らせんピッチ)等の撮影条件に基づいて寝台を移動させる。
X線源101からのX線照射とX線検出器106による透過X線データの計測が、回転盤102の回転とともに繰り返される。データ収集装置107は、被検体の周囲の様々な角度(ビュー)においてX線検出器106により計測された透過X線データを取得し、画像処理装置122に送る。画像処理装置122は、データ収集装置107から入力された透過X線データを取得する。
画像処理装置122は、取得した透過X線データに対して、対数変換、感度補正等の前処理を行い、投影データを生成する。ステップS101で得られる投影データは、複数の焦点位置A,Bから照射されたX線によるデータが混在した焦点シフト投影データ31である(図4参照)。
次に、画像処理装置122は、焦点シフト投影データ31を焦点位置毎の投影データに分割する(ステップS102)。ステップS102の処理により、焦点Aについての投影データである焦点別投影データ32Aと、焦点Bについての投影データである焦点別投影データ32Bを得る(図6参照)。ステップS102の処理により焦点別投影データ32A、32Bには、それぞれ欠損ビューが生じる。図6の各焦点別投影データ32A,32Bにおける斜線部は欠損ビューを示している。
画像処理装置122は、焦点別投影データ32A,32Bに対してそれぞれ仮想ビューデータ生成処理を行う(ステップS103、ステップS104)。
仮想ビューデータ生成処理において、画像処理装置122は、一方の投影データ取得時のジオメトリを他方の投影データのものと見立てるように仮想検出器4を配置し、その仮想的な検出器配置における投影データ(仮想ビューデータ)を求める(ステップS103)。ステップS103において配置する仮想検出器4は、欠損ビューに対しθだけ正方向または負方向に回転した角度に配置する。換言すると、例えば焦点Bの実データg(2Φ+β)を焦点Aの欠損ビュー(2Φ−α)のデータと見立てる。実際には角度(2Φ+β)と角度(2Φ−α)とは角度θだけのずれがあるので、ビュー補間等により角度(2Φ−α)の値を求める。
図10に示すように、焦点Aの焦点別投影データ32Aにおける欠損ビュー(2Φ−α)は、角度(2Φ−α+θ)=(2Φ+β)における各チャンネルの実データg(2Φ+β)及び前ビューの角度(Φ−α)における各チャンネルの実データf(Φ−α)をそれぞれ加重加算することにより求めることができる。
また焦点Bの焦点別投影データ32Bについても同様に、例えば、焦点Aの実データf(Φ−α)を焦点Bの欠損ビュー(Φ+β)のデータと見立てる。実際には角度(Φ−α)と角度(Φ+β)とは角度θだけのずれがあるので、ビュー補間等により角度(Φ−α)における値を求める。
図11に示すように、焦点Bの焦点別投影データ32Bにおける欠損ビュー(Φ+β)は、角度(Φ+β−θ)=(Φ−α)の各チャンネルの実データf(Φ−α)及び次ビューの角度(2Φ+β)における各チャンネルの実データg(2Φ+β)をそれぞれ加重加算することにより求めることができる。
画像処理装置122は、ステップS103の処理により作成した仮想データをビューの配置が正しくなるように扱う。すなわち、焦点Bのジオメトリを焦点Aのものと見立てて求めた仮想データを焦点Aの次のビューとして扱う。また、焦点Aのジオメトリを焦点Bのものと見立てて求めた仮想データを焦点Bの前のビューとして扱う。
ステップS103及びステップS104の仮想ビューデータ生成処理により欠損ビューが補われた仮想投影データ33A、33Bが生成される。
画像処理装置122は、仮想投影データ33A,33Bの各ビューの順序が幾何学的に正しくなるように組み合わせて空間分解能を向上した投影データを得る(ステップS105)。画像処理装置122は、ステップS105により生成した投影データを用い、予め設定された再構成条件に基づいて画像の再構成処理を行う(ステップS106)。画像の再構成処理において使用する画像再構成アルゴリズムはどのような種類のものを用いてもよい。例えば、Feldkamp法等の逆投影処理を行ってもよいし、逐次近似法等を用いてもよい。
ステップS106において画像が再構成されると、システム制御装置124は、再構成された画像を表示装置125に表示し、一連の撮影処理を終了する。
以上説明したように、第1の実施の形態のX線CT装置1は、FFS撮影により欠損したビュー数を補うために、欠損ビュー位置に仮想ビューを挿入する。仮想ビューのデータは他方の焦点の投影データを用いて算出するが、このときX線CT装置1における各焦点の位置とX線検出器との位置関係(ジオメトリ)に基づいて仮想ビューデータを算出する。これにより、空間分解能を向上した投影データを生成できる。
第1の実施の形態の手法で作成される投影データは、実際の撮影により得られた実データを基にしているため、ノイズやアーチファクトの原因を作りこむ影響が少ない。その結果、画像全体に対し空間分解能を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
次に、図15を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。
なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同一の構成及び動作については説明を省略し、第1の実施の形態と同一の符号を付して説明する。
第1の実施の形態の手法で補われた仮想ビューデータは、本来の投影データのビュー間隔と必ずしも均等な配置とならない。これは焦点のオフセット位置が中心部の解像度を向上させるための配置となっていることに由来する。そのため、ビュー数が増加するとはいえ、特に有効視野周辺部のrayの密度は不均一となる。そこで第2の実施の形態では、欠損ビュー補間後のデータ配置(ray密度)が均等となるように、X線源101の焦点位置を設定する。
図15(a)は有効視野中心部の解像度向上を目的とする場合の焦点オフセット位置である。本来のビュー間隔と仮想ビューの位置の均一性は特に考慮していない。なお、図15(a)では基準焦点位置からの焦点Aのオフセット量offset_aを0mmとして示している。
図15(b)は、第2の実施の形態で説明する理想的な焦点位置を示す図である。仮想ビューが本来のビュー間隔の半分の角度となるようにX線源101における焦点位置を設定する。ビュー間隔は「Φ=2π/View数」であるため、以下の式(6)を満たすような焦点オフセット距離offset_a、offset_bを設定する。
Figure 2015208601
ここで、SODは焦点(X線源101)と回転中心Oとの間の距離、offset_aは基準焦点位置からの焦点Aのオフセット距離、offset_bは基準焦点位置からの焦点Bのオフセット距離、「View」は1回転のビュー数である。
SOD、View数の値は既知であるため、一方の焦点位置が定まれば、上述の式(6)に基づいて他方の焦点位置を一意に算出できる。第2の実施の形態のX線CT装置1は、式(6)の位置関係にある焦点位置でFFS撮影を行い、この撮影により得た投影データに対して、第1の実施の形態と同様の仮想ビューデータ生成処理を行う。これにより、均等なビュー間隔で仮想ビューを挿入した空間分解能向上投影データ34を生成できる。
以上説明したように、第2の実施の形態のX線CT装置1は、上述の式(6)に示す関係を満たす適切な焦点位置を設定したうえで、第1の実施の形態と同様の仮想ビュー生成処理を行って空間分解能向上投影データ34を生成する。これにより、ビュー間隔を均等に増加させることが可能となる。その結果、特に有効視野周辺部でのray密度が均一となり、ストリークを削減することができる。
[第3の実施の形態]
次に、図16〜図22を参照して本発明の第3の実施の形態について説明する。
第1及び第2の実施の形態では、実際にX線焦点を2点にシフトさせて撮影を行い、ビュー数を2倍に増加させた仮想投影データを生成した。第3の実施の形態では、任意の位置に仮想焦点を設定し、仮想焦点から投影されたと同等のジオメトリを有する仮想ビューデータを実在の焦点から得た投影データ(実投影データ)を用いて作成する。これにより、FFS機能を持たないX線源においても投影データのビュー密度を任意の目標数まで増加させ、空間分解能を所望の目標値まで向上させる。
まず、データ密度(ray密度)を2倍相当とする場合の仮想焦点位置の算出方法について説明する。
図16(a)は、FFS機能を用いず、焦点Aのみでスキャンする場合の焦点位置を示している。このスキャンで得られた投影データの空間分解能が2倍相当となるように仮想投影データを作成する例を説明する。
まず、あるビュー角度(Φ−α)の投影データであるf(Φ−α)のrayの間を通るような焦点位置を求める。図16(b)を参照すると、検出素子間隔をd、焦点AからX線検出器106までの距離をSID、焦点Aから回転中心Oまでの距離をSOD、回転中心付近のray間距離をh、作成する仮想焦点Pの位置(検出器中心からのオフセット量)をoffset_bとすると、三角形の相似より以下の式(7)、式(8)が成り立つ。
Figure 2015208601
したがってoffset_bの位置からX線が照射される仮想ビューデータがあれば、ray密度を約2倍とすることができる。すなわち、offset_bの位置を仮想焦点Pとすれば、焦点Aのみでスキャンした実データにおける実ビューViewとViewn+1の間に仮想ビューを挿入して、第1の実施の形態と同様の補間処理を行うことでビュー数を倍密度化した仮想投影データを作成できる。
図17、図18は、実在の焦点Aから得られた投影データf(Φ−α)の次に仮想ビューデータg(Φ+β−θ)を作成し、さらに仮想ビューデータg(Φ+β)を作成する様子を示す図である。図17(b)において、角度θは以下の式(9)である。式(9)において、offset_aは焦点Aのオフセット距離、offset_bは仮想焦点Pのオフセット距離である。
Figure 2015208601
焦点P(offset_b位置)の仮想ビューデータg(Φ+β)を求めるには、第1の実施の形態で説明したビュー補間等の手法を用いる。すなわち、隣接する実ビューのデータf(Φ−α)、f(2Φ−α)とビュー角度Φ及び上述の角度θの関係を考慮して仮想ビューデータg(Φ+β)を求めることができる。具体的には、例えば、以下の式(10)により仮想ビューデータが求められる。
Figure 2015208601
これにより、実際は焦点Aについての投影データしかなかったものが仮想的にFFSを実現するように仮想ビューデータを作成でき、空間分解能の向上が見込めるようになる。
また2倍以上に分解能を向上させたい場合も、上述の手法を応用して適切な位置に2点以上の仮想焦点を設定し、ray密度を上げる。
図19は、倍密度化した仮想投影データをさらに倍にする例を示している。この4倍密度化仮想投影データの算出方法は、上述の2倍の例と同様である。新たに作成する仮想焦点P1,P2のオフセット量をχ1、χ2とすれば、χ1、χ2は以下の式(11)、式(12)により求められる。
Figure 2015208601
オフセット量χ1の位置を仮想焦点P1とする仮想ビューデータp(Φ+δ)を求めるには、例えば、焦点Aで得た実ビューの投影データf(Φ−α)、f(2Φ−α)とビュー角度Φ及びオフセット量χ1に対応する角度δを考慮してビュー補間する。同様に、オフセット量χ2の位置を仮想焦点とする仮想ビューデータq(Φ+ε)を求めるには、焦点Aで得た実ビューの投影データf(Φ−α)、f(2Φ−α)とビュー角度Φ及びオフセット量χ2に対応する角度εを考慮してビュー補間する。これにより、焦点Aで得た実ビューの投影データf(Φ−α)、f(2Φ−α)の間に、仮想ビューデータp(Φ+δ)、g(Φ+β)、q(Φ+ε)を挿入することができる。
しかし空間分解能の向上に限界がないわけではなく、仮想ビューを増やすに連れ空間分解能の伸びは落ちる。図20は、焦点数(仮想ビュー数)と空間分解能との関係を示すデータ41の一例である。
図20に示す焦点数(仮想ビュー数)と空間分解能との関係を示すデータ41を利用することにより、X線CT装置1はユーザが設定した所望の分解能を得るための仮想投影データを生成する機能を更に備えることができる。
図21に示すように、第3の実施の形態の画像処理装置122は、入力部51、仮想焦点数算出部52、仮想焦点設定部53、仮想投影データ生成部54、投影データ合成部55を有し、記憶部(記憶装置123)に図20に示すような焦点数(仮想ビュー数)と空間分解能との関係を示すデータ41を予め保持している。
入力部51は、所望の空間分解能の目標値と、実際の撮影により得た実投影データとを入力する。所望の空間分解能の目標値はユーザにより任意に設定できる。また実投影データはFFS機能を用いないスキャンで得た投影データとする。
仮想焦点数算出部52は、入力部51により入力された空間分解能の目標値に応じて、必要な仮想焦点数を算出する。必要な仮想焦点数は、記憶部123に記憶されている焦点数と空間分解能との関係を示すデータ41に基づいて求められる。
仮想焦点設定部53は、仮想焦点数算出部52により算出された焦点数だけ、オフセット量が異なる位置に仮想焦点を設定する。すなわち、上述の式(9)、式(10)、式(11)等を用いて仮想焦点数に応じた仮想焦点の各位置を求める。
仮想投影データ生成部54は、仮想焦点設定部53により設定された各仮想焦点からX線を照射した場合に得られる仮想投影データを、実在の焦点から得られた投影データ(入力部51により入力した投影データ)を用いて生成する。すなわち、各仮想焦点のオフセット量に対応する角度だけオフセットした位置に仮想ビューを挿入する。そして、実在のビューから得た投影データ(入力された実投影データ)をビュー補間すること等により各仮想ビューのデータを求める。このようにして、仮想焦点数算出部52により算出した仮想焦点毎に仮想投影データ61B、61C、…を得る。
投影データ合成部55は、仮想投影データ生成部54により生成されたすべての仮想投影データ61B,61C,…を幾何学的配置が正しくなるように実投影データと組み合わせ、空間分解能の目標値を満たす投影データ62を生成する。
以下、図22のフローチャートを参照して、第3の実施の形態におけるX線CT装置1の動作を説明する。
まずシステム制御装置124は、事前調査により、焦点数と空間分解能との関係を示すデータ41(図20参照)を記憶装置123に保持する(ステップS201)。
ユーザは、処理対象とする投影データを入力するとともに、所望の空間分解能を示す値(以下、空間分解能の目標値という)を入力装置121等を介して入力する(ステップS202)。システム制御装置124は入力された投影データ及び空間分解能の目標値を画像処理装置122に通知する。
画像処理装置122は、ステップS201で保持した焦点数と空間分解能との関係を示すデータ41を参照して、入力された空間分解能の目標値を元に必要な仮想焦点数を求める(ステップS203)。
画像処理装置122は、ステップS203で求めた仮想焦点数だけ、オフセット量の異なる仮想焦点を設定する。そして上述したように、各仮想焦点についての仮想投影データ(仮想ビューデータ)を、ステップS202で入力した実投影データ及び仮想焦点に関するジオメトリから求める。そして、実投影データと各仮想投影データとを組み合わせ、X線密度の高い投影データを生成する(ステップS204)。その後、画像処理装置122はステップS204で作成した投影データを用いて画像を再構成する(ステップS205)。
以上説明したように、第3の実施の形態において、X線CT装置1の画像処理装置122は、所望の空間分解能の目標値と投影データとを入力すると、入力された空間分解能の目標値に応じて必要な仮想焦点数を算出し、算出した数だけ仮想焦点を設定し、仮想焦点からX線を照射した場合に得られる仮想投影データを、入力された投影データ及び仮想焦点に関するジオメトリを用いて算出する。そして、投影データと各仮想焦点についての仮想投影データを組み合わせることにより、仮想ビューが挿入された投影データを生成する。
これにより、FFS機能を用いずにスキャンした場合であっても、所望の空間分解能に応じた投影データを生成できる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明のX線CT装置1の第4の実施の形態について説明する。
FFS焦点制御において、なんらかの原因で実際の焦点位置が本来の焦点位置ではない位置にずれてしまうことがある。
図23(a)は、理想的なオフセット量だけシフトした焦点位置A,Bを示し、図23(b)は、何らかの原因で焦点Bの位置が位置B’にずれてしまった状態を示している。焦点位置は画質向上に寄与するように最適化されているため、図23(b)のようにずれた状態ではFFSによる本来の効果を得られない。
そのため、第4の実施の形態では、図23(c)に示すように、エラー焦点位置B’(ずれてしまった焦点位置)から得た実投影データを補正し、理想の焦点位置Bから得たようなFFS投影データを求める。以下、ずれてしまった焦点位置から得た実投影データを補正する処理について説明する。
図23(c)に示すように、理想の焦点位置BをoffsetB、エラー焦点位置B’をoffsetB+errorとする。
画像処理装置122(エラー焦点補正部)は、図23(d)に示すように、エラー焦点位置B’を理想焦点位置Bからγ傾けたデータとして扱う。γは以下の式(13)により算出できる。このγ傾けたジオメトリのデータをdataAとする。
Figure 2015208601
更に、図23(e)に示すように、本来得たいビュー位置(理想焦点位置B)を跨いだ位置に第2の仮想焦点を設定する。
第2の仮想焦点は、例えば、前のビューを参考にする。現在操作しているビューをview_nとすると、図23(e)、(f)に示すように、前のビューview_n-1で得たデータを参考データdataBとする。そして図23(g)に示すように、dataAとdataBとの補間演算により、view_nにおける理想焦点位置B(offsetB)のデータdataCを作成することができる。このときdataBの焦点がエラーであるかどうかは問わない。例えば、線形補間によりview_nにおけるoffsetBのデータdataC(理想焦点位置Bのデータ)を作成する場合、dataAの傾きをγ、dataBの傾きをθとすると、理想焦点位置BのデータdataCは以下の式(14)で表現される。
Figure 2015208601
第4の実施の形態のX線CT装置1により、FFS撮影において焦点位置が意図した位置にない場合であっても、それを補正して理想的な焦点位置で得た投影データを生成することが可能となる。
[第5の実施の形態]
次に、図24〜図27を参照して、本発明の第5の実施の形態について説明する。
第1〜第4の実施の形態では、焦点位置のシフト方向を回転盤102の回転方向(X線検出器106のチャンネル方向)としたが、第5の実施の形態では、焦点位置のシフト方向を回転盤102の回転方向と直交する方向(X線検出器106のスライス方向(Z方向))とする場合について説明する。
図24(a)は、あるビューΦについてスライス方向にオフセット量offset_sだけシフトした焦点Aから照射され各スライスs1,s2,s3,s4を通るX線のビーム経路を示す図である。スライスs1に注目すると、回転盤102が1回転スキャンをする時、ビュー角度Φにおけるスライスs1で得られる投影データをf(Φ,s1+offset_s)と表記するものとする。次ビュー2Φの角度であればf(2Φ,s1+offset_s)と表記する。
図24(b)は焦点をスライス方向の異なる2点(焦点A、焦点B)にシフトする場合のX線ビーム経路を示す図である。オフセット量offset_tだけシフトした焦点Bから照射されるX線ビームは、点線で示すスライス位置t1,t2,t3,t4を通る。ビュー角度Φにおけるスライスt1で得られる投影データをg(Φ,t1+offset_t)と表記する。次ビュー2Φの角度であればg(2Φ,t1+offset_t)と表記する。
実際のFFS撮影では、X線焦点位置が焦点Aと焦点Bを交互に移動される。したがって、実投影データは、
View・・・f(Φ,s1+offset_s)、
View・・・g(2Φ,t1+offset_t)、
View・・・f(3Φ,s1+offset_s)、
View・・・g(4Φ,t1+offset_t)、
View・・・f(5Φ,s1+offset_s)、
View・・・g(6Φ,t1+offset_t)、
View・・・f(7Φ,s1+offset_s)、
View・・・g(8Φ,t1+offset_t)、…である。
このように、スライス方向に焦点位置をシフトした場合は、焦点A及び焦点Bの各焦点別投影データf()、g()は、それぞれビュー角度とスライス位置の2つの次元要素を含む。
画像処理装置122の仮想ビューデータ生成部23は、検出器位置を所定距離だけスライス方向に平行移動した仮想検出器4を配置することで、仮想データを作成する。上述の各実ビューView〜Viewに対して配置する仮想検出器4のデータを以下のように表記することとする。
View・・・h(Φ,t1+offset_y)、
View・・・i(2Φ,s1+offset_x)、
View・・・h(3Φ,t1+offset_y)、
View・・・i(4Φ,s1+offset_x)、
View・・・h(5Φ,t1+offset_y)、
View・・・i(6Φ,s1+offset_x)、
View・・・h(7Φ,t1+offset_y)、
View・・・i(8Φ,s1+offset_x)。
上述の仮想検出器4の配置について、図25〜図27を参照して説明する。
実際の撮影系(焦点位置offset_tと検出器106)の位置関係が図25(a)に示すような配置となっていると仮定する。このとき回転中心部のスライス厚dは三角形の相似の関係により、以下の式(15)の関係となっている。
Figure 2015208601
ここで、SODはX線源−回転中心間距離、SIDはX線源−X線検出器間距離を、dは回転中心部のスライス厚である。
なお、図25(a)と同じ検出器位置で、図25(b)に示すようにスライスs1を通るような焦点位置がoffset_sである。
Z方向(スライス方向)のFFSでは、図26に示すように、焦点位置offset_tから照射されたX線ビームが、スライス位置t1からd/2だけずれたスライス位置s1を通るように仮想検出器4を配置することにより、仮想データを作成する。この時の検出器移動量kは、以下の式(16)で表される。
Figure 2015208601
よって、Z方向のFFSの場合は、焦点位置に依存せず、仮想検出器4を所定距離kだけスライス方向に移動することでデータの補間が完了する。
第1の実施の形態等で説明したように、X方向FFSの場合は仮想検出器4を回転系で与えたが、第5の実施の形態のZ方向FFSの場合は仮想検出器4を平行移動することで仮想データを作成する。なぜなら実際のスキャナの動きが焦点オフセットの方向に対して平行に移動するからである。X方向FFSの場合はチャンネルピッチを半分にしたい面が回転するので回転系で仮想検出器4を配置する。
以上説明したように、Z方向FFSの場合は、仮想検出器4を上述の距離kだけZ方向に平行移動した位置に配置することで、仮想投影データを生成する。これにより、FFSで欠損したビュー数を補うことができる。
なお、第5の実施の形態で作成した仮想投影データは、第1の実施の形態と異なり、1つの投影データとしてまとめて扱うことができない。そのため、再構成処理では、仮想投影データを独立した一つのローデータとして扱う。
ここで、実データのoffset_sとoffset_tが仮想投影データではoffset_xとoffset_yに変わる理由は、図27に示すように、仮想検出器4を平行移動させて配置することにより、相対的に焦点位置が変化するためである。よってスライスs1の画像を作成するためには、f関数とi関数の2焦点分のデータから画像を作成することになる。仮に、第1実施形態のように2焦点分のデータをビューViewはf、ビューViewはh、・・・というようにと交互に組み合わせていき、一つのローデータとして扱うと、オフセット量が異なるために画像周辺部にアーチファクトが発生する(中心部には発生しない)。そのため、一つのローデータとして扱わず、複数枚のローデータから1枚のスライスを作成する3次元再構成を用いることが望ましい。
以上説明したように、第5の実施の形態では、FFSにおいて焦点位置のオフセット方向を回転盤102の回転方向と直交する方向(X線検出器106のスライス方向)とする場合に、FFSにより欠損したビュー数を補うために、検出器位置をスライス方向に所定距離kだけ平行移動させた仮想検出器4を配置することにより求める。これにより空間分解能を向上した投影データを生成できる。
また、第5の実施の形態の手法で生成された仮想投影データは実投影データから独立した一つのデータとして再構成処理に利用されることが望ましい。すなわち、第5の実施の形態の手法で作成した仮想データは実データと合成せず、独立した複数のローデータとして扱う。独立した複数のローデータから1枚のスライスの画像を作成する方法としては、再構成面とrayとの距離に基づく補正処理等を加えた3次元再構成処理方法(例えば、Feldkamp法等)を適用することが望ましい。3次元再構成法を用いることで画像全体の空間分解能を向上させることができる。
[第6の実施の形態]
次に、図28〜図31を参照して、本発明の第6の実施の形態について説明する。
第6の実施の形態では、焦点位置が理想位置からオフセットし、エラー焦点位置にある場合(第4の実施の形態)の投影データの補正方法の別の例について説明する。
図28(a)は、エラー焦点位置補正前におけるジオメトリ(X線検出器106と焦点位置(線源)と回転中心Oとの位置関係)を示す図である。図28(a)に示すように、X線源101の焦点位置(error_offset=ideal_offset+d)は理想のオフセット量から距離dだけオフセットしているものとする。X線検出器106はX線源101から照射されたX線を受け取り、各チャンネルで検出する。例えば、チャンネル方向(回転盤102の回転方向)i番目のチャンネルch_iに着目すると、チャンネルch_iが検出する透過X線量は、理想的な焦点位置ideal_offsetからX線が照射された場合とエラー焦点位置error_offsetからX線が照射された場合とで異なるものとなる。したがって、これを補正せずにそのまま再構成すると画像に誤差が現れる。
そこで、画像処理装置122は、理想的なオフセット量ideal_offsetとなるビュー角度を演算により求め、求めたビュー角度に基づいて仮想検出器を配置し(すなわち、求めた角度に仮想焦点を配置し仮想ビューとする)、仮想ビューデータを作成すると、焦点位置のずれが解消し、再構成画像に誤差が見られなくなる。
図28(b)は、本発明適用後のジオメトリ(仮想検出器と線源と回転中心との位置関係)を示す図である。図28(b)に示すように、仮想検出器のチャンネルch_jは、実際のX線検出器(実検出器)106におけるチャンネルch_iで検出したデータを受け取るチャンネルである。以下、仮想検出器におけるチャンネルch_jのデータを、実データから求める方法について説明する。
図29(a)は、図28(b)の配置に補助線を引いた図である。図29(a)における線分aの長さは、a=SID×sinbである。ここで、SIDは、線源から検出器までの距離(Source Imaging Distance)であり、角度bは、回転中心と線源とを結ぶ直線と、仮想検出器のチャンネルch_jと線源とを結ぶ直線とのなす角度である。チャンネルピッチは既知であるため、角度bは既知の値であり、SIDも既知の値である。
図29(b)は図29(a)で示した線源位置をideal_offsetだけずらした場合のジオメトリである。図29(b)のジオメトリは、図28(b)と同じである。図29(b)において、
Figure 2015208601
である。また、線分dは図29(a)の関係から、
Figure 2015208601
である。したがって、
Figure 2015208601
となる。つまり、ch_jは補正後の配置(図29(b)に示す配置)上で線源から角度eの位置にある。
次に、仮想検出器におけるチャンネルch_jは、実検出器上でどのチャンネルに対応するのかを求める。
まず焦点がerror_offsetにある場合のビュー角度のずれ量fを求める。図30に示すように、ビュー角度のずれ量fは、理想的な焦点ideal_offsetと、距離dだけずれた焦点error_offsetとの関係に基づいて求めることができる。すなわち、
Figure 2015208601
である。これにより、実検出器のch_iの位置は、図31に示すように、エラーの焦点error_offsetから角度e+fの位置にあることが分かる。
この演算を全てのチャンネルに対して行うことで、実検出器の各チャンネルで得たデータを仮想検出器における各チャンネルのデータに変換できる。したがって、エラー焦点位置で得た投影データを理想焦点における投影データに変換できる。
以上説明したように、第6の実施の形態のX線CT装置1は、焦点位置が理想位置からオフセットし、エラー焦点位置にある場合に、エラー焦点位置で得た投影データを、ジオメトリが一致するチャンネルのデータに置き換える。これにより理想焦点位置における投影データを生成できる。
以上、本発明に係るX線CT装置の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の各実施形態では、X線源101におけるX線焦点をシフトさせて投影データを得ることとしているが、X線焦点のシフトに代えてX線管球本体またはX線検出器をシフトさせて得た投影データについても、本発明を適用することができる。また、複数のX線焦点を有する面管球を使用する場合についても同様に、X線管球またはX線検出器をシフトさせて本発明を適用することができる。その他、当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1・・・・・・・・・X線CT装置
100・・・・・・・スキャンガントリ部
101・・・・・・・X線源
102・・・・・・・回転盤
106・・・・・・・X線検出器
110・・・・・・・X線制御装置
120・・・・・・・操作卓
121・・・・・・・入力装置
122・・・・・・・画像処理装置
123・・・・・・・記憶装置
124・・・・・・・システム制御装置
125・・・・・・・表示装置
21・・・・・・・・焦点シフト投影データ取得部
22・・・・・・・・焦点別投影データ生成部
23・・・・・・・・仮想ビューデータ生成部
24・・・・・・・・投影データ合成部
25・・・・・・・・再構成演算部
31・・・・・・・・焦点シフト投影データ
32A,32B・・・焦点別投影データ
33A,33B・・・仮想投影データ
34・・・・・・・・空間分解能向上投影データ
4・・・・・・・・・仮想検出器
41・・・・・・・・焦点数と空間分解能との関係を示すデータ
51・・・・・・・・入力部
52・・・・・・・・仮想焦点数算出部52
53・・・・・・・・仮想焦点設定部
54・・・・・・・・仮想投影データ生成部54
55・・・・・・・・投影データ合成部
A,B・・・・・・・焦点
P・・・・・・・・・仮想焦点

Claims (12)

  1. 複数の焦点位置から被検体にX線を照射するX線源と、
    前記X線源に対向配置され、前記被検体を透過したX線である透過X線を検出するX線検出器と、
    前記X線源及び前記X線検出器を搭載し、前記被検体の周囲を回転する回転盤と、
    前記X線源における前記焦点位置を複数箇所にシフトさせてX線を照射するX線制御部と、
    前記X線制御部により前記焦点位置を複数箇所にシフトさせて照射した各X線により得た前記透過X線を収集し、焦点位置毎に分割した焦点別投影データを生成する焦点別投影データ生成部と、
    一方の焦点位置についての焦点別投影データにおける欠損ビュー位置に仮想ビューを挿入し、当該仮想ビューデータを他方の焦点位置についての焦点別投影データを用い、かつ前記焦点位置と前記X線検出器との位置関係に基づいて算出する仮想ビューデータ生成部と、
    前記仮想ビューデータ生成部により仮想ビューが挿入された各焦点別投影データを用いて画像を再構成する再構成演算部と、
    を備えることを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記X線源における複数の焦点位置を前記回転盤の回転方向にシフトさせる場合において、前記各焦点のオフセット距離をoffset_a、offset_bとし、X線源−回転中心間距離をSODとすると、
    前記仮想ビューデータ生成部は、
    前記他方の焦点位置についての焦点別投影データであって前記欠損ビューからの相対ビュー角度θが、
    Figure 2015208601
    を満たす投影データを用いて前記仮想ビューデータを算出することを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記仮想ビューデータ生成部は、
    前記一方の焦点位置についての焦点別投影データと前記他方の焦点位置についての焦点別投影データとを、前記仮想ビューとの間の角度に応じた重みをつけて補間演算することにより前記仮想ビューデータを算出することを特徴とする請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記仮想ビューデータ生成部により仮想ビューが挿入された各焦点位置の焦点別投影データを組み合わせる投影データ合成部を更に備え、
    前記再構成演算部は、前記投影データ合成部により生成された投影データを画像を再構成することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のX線CT装置。
  5. X線源−回転中心間距離をSODとすると、
    前記各焦点のオフセット距離offset_a、offset_bは、
    Figure 2015208601
    の関係を満たすように設定されることを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  6. 前記X線源における複数の焦点位置を前記回転盤の回転方向と直交するスライス方向にシフトさせる場合において、X線源−回転中心間距離をSOD、X線源−X線検出器間距離をSID、回転中心部のスライス厚をdとすると、
    前記仮想ビューデータ生成部は、
    距離
    Figure 2015208601
    だけスライス方向に平行移動した仮想検出器を配置することにより、仮想投影データを算出することを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  7. 前記再構成演算部は、前記仮想ビューデータ生成部により生成された仮想投影データと前記焦点別投影データとを用いて再構成面の画像を作成する3次元再構成処理を適用することを特徴とする請求項6に記載のX線CT装置。
  8. X線CT装置により撮影された実投影データを取得する実投影データ取得部と、
    前記撮影時の焦点位置と異なる位置に仮想焦点を設定し、設定した仮想焦点からX線を照射した場合に得られる仮想投影データを、前記実投影データを用い、かつ前記焦点と前記仮想焦点と前記X線検出器との位置関係に基づいて算出する仮想投影データ生成部と、
    前記実投影データと前記仮想投影データ生成部により生成された仮想投影データとを組み合わせてビュー数を向上させた投影データを生成する投影データ合成部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  9. 所望の空間分解能の目標値を入力する入力部と、
    前記入力部により入力された空間分解能の目標値に応じて必要な仮想焦点数を算出する仮想焦点数算出部と、を更に備え、
    前記仮想投影データ生成部は、前記仮想焦点を前記仮想焦点数算出部により算出された数だけ設定し、設定した仮想焦点からX線を照射した場合に得られる仮想投影データを、実在の焦点から得られた前記焦点別投影データを用い、かつ前記焦点と前記X線検出器と前記回転盤との位置関係に基づいて算出することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記投影データ取得部により取得した投影データの前記撮影時の実際の焦点位置が理想の焦点位置にない場合において、前記理想の焦点位置を前記仮想焦点とみなし、実際の焦点位置と前記理想の焦点位置とX線検出器位置との位置関係に基づいて、前記実際の焦点位置で得た投影データを前記理想の焦点位置において得た場合の投影データに補正するエラー焦点補正部を更に備えることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  11. 画像処理装置が、
    複数の焦点位置から被検体に対してX線を照射するX線CT装置により撮影された投影データを取得するステップと、
    前記投影データを焦点位置毎に分割し、焦点別投影データを生成するステップと、
    一方の焦点位置についての焦点別投影データにおける欠損ビュー位置に仮想ビューを挿入し、当該仮想ビューのデータを他方の焦点位置についての焦点別投影データを用い、かつ前記焦点位置とX線検出器との位置関係に基づいて算出するステップと、
    を含むことを特徴とする投影データ生成方法。
  12. 画像処理装置が、
    X線CT装置により撮影された実投影データを取得するステップと、
    前記撮影時の焦点位置と異なる位置に仮想焦点を設定し、設定した仮想焦点からX線を照射した場合に得られる仮想投影データを、前記実投影データを用い、かつ前記焦点と前記仮想焦点と前記X線検出器との位置関係に基づいて算出するステップと、
    前記実投影データと前記仮想投影データとを組み合わせビュー数を向上させた投影データを生成するステップと、
    を含むことを特徴とする投影データ生成方法。
JP2014093627A 2014-04-30 2014-04-30 X線ct装置、画像処理装置、及び投影データ生成方法 Pending JP2015208601A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014093627A JP2015208601A (ja) 2014-04-30 2014-04-30 X線ct装置、画像処理装置、及び投影データ生成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014093627A JP2015208601A (ja) 2014-04-30 2014-04-30 X線ct装置、画像処理装置、及び投影データ生成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015208601A true JP2015208601A (ja) 2015-11-24

Family

ID=54611298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014093627A Pending JP2015208601A (ja) 2014-04-30 2014-04-30 X線ct装置、画像処理装置、及び投影データ生成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015208601A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018004085A1 (ko) * 2016-06-29 2018-01-04 한국생산기술연구원 비회전오블리크타입 ct장치 및 이를 이용한 피검사체의 3차원내부형상이미지 복원방법
CN112472109A (zh) * 2019-09-12 2021-03-12 通用电气精准医疗有限责任公司 校准方法及x射线成像系统
US10945683B2 (en) 2016-11-15 2021-03-16 Canon Medical Systems Corporation X-ray computed tomography apparatus
WO2023132017A1 (ja) * 2022-01-05 2023-07-13 株式会社島津製作所 X線撮影装置およびx線撮影方法
CN116483025A (zh) * 2023-04-23 2023-07-25 赛诺威盛科技(北京)股份有限公司 飞焦点模式下的数据采集系统、方法、电子设备及介质

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60179042A (ja) * 1984-02-27 1985-09-12 株式会社日立メデイコ Ct装置
JPH0810251A (ja) * 1994-06-28 1996-01-16 Hitachi Medical Corp X線断層撮影方法および装置
US20120014503A1 (en) * 2010-07-14 2012-01-19 Christer Ullberg Computed Tomography Scanning System and Method

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60179042A (ja) * 1984-02-27 1985-09-12 株式会社日立メデイコ Ct装置
JPH0810251A (ja) * 1994-06-28 1996-01-16 Hitachi Medical Corp X線断層撮影方法および装置
US20120014503A1 (en) * 2010-07-14 2012-01-19 Christer Ullberg Computed Tomography Scanning System and Method

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018004085A1 (ko) * 2016-06-29 2018-01-04 한국생산기술연구원 비회전오블리크타입 ct장치 및 이를 이용한 피검사체의 3차원내부형상이미지 복원방법
US10945683B2 (en) 2016-11-15 2021-03-16 Canon Medical Systems Corporation X-ray computed tomography apparatus
CN112472109A (zh) * 2019-09-12 2021-03-12 通用电气精准医疗有限责任公司 校准方法及x射线成像系统
WO2023132017A1 (ja) * 2022-01-05 2023-07-13 株式会社島津製作所 X線撮影装置およびx線撮影方法
CN116483025A (zh) * 2023-04-23 2023-07-25 赛诺威盛科技(北京)股份有限公司 飞焦点模式下的数据采集系统、方法、电子设备及介质
CN116483025B (zh) * 2023-04-23 2024-03-22 赛诺威盛科技(北京)股份有限公司 飞焦点模式下的数据采集系统、方法、电子设备及介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6246936B2 (ja) X線撮像装置および画像再構成方法
JPH08299322A (ja) Ct装置
JP5535532B2 (ja) X線ct装置
JP5687618B2 (ja) コンピュータ断層撮像用スキャナ及びスキャン方法
US7583782B2 (en) X-ray CT apparatus and an image controlling method thereof
JP2006068523A (ja) 検査対象の断層撮影によるスライス画像の作成方法およびコンピュータ断層撮影装置
WO2012049940A1 (ja) 医用画像処理装置、x線コンピュータ断層撮影装置および医用画像処理方法
WO2013081062A1 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JP2015208601A (ja) X線ct装置、画像処理装置、及び投影データ生成方法
JP2013000479A (ja) X線ct装置及び画像再構成方法
CN102770077A (zh) X射线摄像装置
JP2008012206A (ja) X線断層撮影装置
JP2021010727A (ja) X線ctシステム及び医用処理装置
JP2002172112A (ja) 高速撮影用x線ctスキャナ
JP4041040B2 (ja) 放射線断層撮影装置
JP2006187453A (ja) X線ct装置
JP6377615B2 (ja) X線ct装置及び画像再構成方法
JP4025530B2 (ja) X線ct装置
JP2015116408A (ja) X線ct装置及び不良素子補正方法
JPS62284250A (ja) 産業用ctスキヤナ
JP4027954B2 (ja) コンピュータ断層撮影装置
JP5595724B2 (ja) X線ct装置
JP3607285B2 (ja) コンピュータ断層撮影装置
JP2013150780A (ja) 放射線撮影装置及び放射線撮影方法
JP6220599B2 (ja) X線ct装置及び投影データのアップサンプリング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160509

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170410

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20171030

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20171030

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180130

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180807