JPH11317365A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JPH11317365A
JPH11317365A JP11065669A JP6566999A JPH11317365A JP H11317365 A JPH11317365 A JP H11317365A JP 11065669 A JP11065669 A JP 11065669A JP 6566999 A JP6566999 A JP 6566999A JP H11317365 A JPH11317365 A JP H11317365A
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wafer
pulse
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パルス発光型の光源を用いてスリットスキャ
ン露光方式で露光を行うときに、露光対象となる基板上
の積算露光量のむらを低減させる。 【構成】 パルス発光される露光光による基板上での露
光領域の走査方向の幅を、露光光のパルス発光間隔(1
周期)に基板が移動する距離の整数倍とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体集積回路
又は液晶表示素子等をリソグラフィ工程で製造する際に
使用される投影露光装置に関し、特にパルス発光する光
源を用いて所謂スリットスキャン露光方式で露光を行う
投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子又は液晶表示素子等をリソグ
ラフィ工程で製造する際に、露光光のもとでフォトマス
ク又はレチクル(以下「レチクル」と総称する)のパタ
ーン像を投影光学系を介して感光基板上に投影する投影
露光装置が使用されている。斯かる投影露光装置におい
ては、解像力をより向上することが求められているが、
解像力を向上するため1つの方法が露光光の短波長化で
ある。現在実用化レベルにある光源の中で波長が比較的
短いものは、ArFエキシマレーザー(波長:193n
m)、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)等
のエキシマレーザー及び金属蒸気レーザー等である。し
かしながら、エキシマレーザー光源及び金属蒸気レーザ
ー光源はパルス発光(パルス発振)型であるため、その
使用に際しては水銀灯のような連続発光の光源の場合と
は違う配慮が必要である。
【0003】図7は従来のパルス発光型のレーザー光源
を備えた投影露光装置を示し、この図7において、パル
ス発光型のレーザー光源1から射出されたレーザービー
ムLBは、ビームエクスパンダ2によりビーム径が拡大
されて第1フライアイレンズ3に入射する。第1フライ
アイレンズ3の後側焦点面にはレンズエレメントの個数
に応じて2次光源が形成され、これら2次光源から発散
するレーザー光がそれぞれ偏向ミラー4及びコンデンサ
ーレンズ5を経て第2フライアイレンズ6に入射する。
第2フライアイレンズ6の後側焦点面にもレンズエレメ
ントの個数に応じて2次光源が形成され、これら2次光
源から発散するレーザー光がそれぞれ第1リレーレンズ
7及び偏向ミラー8を介して視野絞り9上に集光され
る。この視野絞り9の開口部に集光されるレーザー光
は、フライアイレンズ6の各レンズエレメントから射出
される互いにインコヒーレントで且つそれぞれ正規分布
的な照度分布を有する多数のレーザー光を重畳したもの
である。
【0004】視野絞り9の開口を通過した露光光として
のパルスレーザー光ILは、第2リレーレンズ10及び
コンデンサーレンズ11を経て均一な照度でレチクル1
2を照明する。視野絞り9の配置面はレチクル12のパ
ターン形成面と共役であり、視野絞り9の開口の形状に
より、レチクル12上のパルスレーザー光ILによる照
明領域が設定される。パルスレーザー光ILのもとで、
レチクル12のパターンの像が投影光学系13を介して
ウエハステージ14上のウエハ15上に結像投影され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
パルス発光型のレーザー光源を用いた投影露光装置とし
ては、レチクル12のパターン形成面のチップパターン
の像を一括してウエハ15上に露光する一括露光方式が
主流であった。そのため、投影光学系13もそのチップ
パターンの像を一度に露光するだけの露光フィールドを
備えていた。ところが、近年は露光光を短波長化するの
みならず、レチクル12上のより大きいチップパターン
の像をウエハ15上に露光する大フィールド化に対する
要求も高まっている。
【0006】大フィールド化に対する要求に応えるため
には、レチクル12及びウエハ15を視野絞り9により
設定される例えばスリット状の照明領域に対して同期し
て走査する所謂スリットスキャン露光方式が有効であ
る。これにより、レチクル12上のその照明領域よりも
広いパターンの像をウエハ15上に露光することができ
る。しかしながら、パルス発光型のレーザー光源を使用
する投影露光装置において単純にそのスリットスキャン
露光方式を適用すると、ウエハ15上の露光位置により
露光されるパルスレーザー光ILの数がばらついて、照
度むらが発生するという不都合があった。
【0007】また、露光光を短波長化して例えば真空紫
外域のレーザー光を使用する場合には、通常の屈折素子
では透過率特性が悪くなることから、屈折素子のみから
なる屈折投影系では所望の結像特性を得ることが困難と
なる。そこで、露光光を短波長化した場合には、色収差
が無く光の吸収も少ない反射素子を含んだ反射屈折投影
系が有利である。但し、反射素子では、良像範囲が光軸
から所定量だけ離れた円弧状の領域であることから、大
フィールド化に対応するためには、特にスリットスキャ
ン露光方式が有効である。しかしながら、パルス発光型
のレーザー光源と反射屈折投影系とを備えた投影露光装
置に対してスリットスキャン露光方式を適用した場合に
は、屈折投影系を備えた投影露光装置の場合と同様に、
ウエハの走査とレーザー光源のパルス発光のタイミング
との関係等により、ウエハ上の露光位置によりパルスレ
ーザー光の照度むらが生じてしまう。
【0008】本発明は斯かる点に鑑み、パルス発光型の
光源を用いてスリットスキャン露光方式で露光を行う投
影露光装置において、感光基板上の照度むらを低減させ
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による投影露光装
置は、例えば図1、図2及び図4(a)に示す如く、露
光光をパルス発光するパルス光源(16)と、その露光
光をマスク(12)に照射する照明光学系(17,1
8,19)と、マスク(12)に対するその露光光の照
明領域を設定する視野絞り(42A,42B,44A,
44B)と、その露光光のもとでマスク(12)のパタ
ーンの像を感光基板(15)上に投影する投影光学系
(27〜33)と、マスク(12)及び感光基板(1
5)をその投影光学系の光軸に垂直な方向にその視野絞
りに対して相対的に移動させる相対移動手段(24,2
5,38)とを有し、その視野絞りにより設定される照
明領域に対して、マスク(12)及び感光基板(15)
を相対的に走査することにより、マスク(12)のその
視野絞りにより設定される照明領域よりも広い領域のパ
ターンの像を感光基板(15)上に投影する投影露光装
置において、その視野絞りにより設定されるマスク(1
2)上の照明領域の感光基板(15)上の投影像(46
P)のその相対的な走査の方向の幅β・Lを、パルス光
源(16)のパルス発光の1周期の間に感光基板(1
5)がマスク(12)上の照明領域の投影像(46P)
に対して相対的に移動する距離ΔLの整数倍に設定した
ものである。
【0010】
【作用】斯かる本発明によれば、例えば図4(a)にお
いて、マスク上の照明領域の感光基板(15)上の投影
像(46P)の相対的な走査方向(DW方向)の幅β・
Lが、パルス光源(16)のパルス発光の1周期の間に
感光基板(15)がそのDW方向に移動する距離ΔLの
n倍(nは1以上の整数)であるとする。即ち、次式が
成立している。 β・L=n・ΔL
【0011】この場合、感光基板(15)上で光源(1
6)がパルス発光した時点でその投影像(46P)のエ
ッジ部に在る露光位置を点P1として、1回のパルス発
光で感光基板(15)上の各露光位置に照射されるエネ
ルギー量をΔEとする。従って、パルス発光時に投影像
(46P)のエッジ部に在る点にはΔE/2のエネルギ
ーが照射される。すると、点P1に照射されるエネルギ
ー量EP1は次のようになる。 EP1=2・ΔE/2+(n−1)・ΔE =n・ΔE
【0012】また、パルス発光時に投影像(46P)の
エッジ部の僅かに内側に在る点P2については、投影像
(46P)の中に在る間にn回のパルス発光が行われる
ので、点P2に照射されるエネルギー量もn・ΔEとな
り、感光基板(15)上の全ての露光位置において照射
されるエネルギー量はそれぞれn・ΔEとなり、照度む
らは無くなる。
【0013】これに対して、図4(b)に示すように、
照明領域の感光基板(15)上の投影像(46P)の相
対的な走査方向(DW方向)の幅β・L1が、パルス光
源(16)のパルス発光の1周期の間に感光基板(1
5)がそのDW方向に移動する距離ΔL1の例えば3.
5倍であるとする。この場合、感光基板(15)上で光
源(16)がパルス発光した時点でその投影像(46
P)のエッジ部に在る露光位置を点Q1とすると、点Q
1に照射されるエネルギー量EQ1は、3.5・ΔEとな
る。
【0014】また、パルス発光時に投影像(46P)の
エッジ部の僅かに内側に在る点Q2に照射されるエネル
ギー量EQ2は4・ΔEとなり、パルス発光時に投影像
(46P)のエッジ部の僅かに外側に在る点Q3に照射
されるエネルギー量EQ3は3・ΔEとなる。従って、感
光基板(15)上の露光位置に応じて照射されるエネル
ギー量は3・ΔE〜4・ΔEの間でばらつくため、照度
むらが発生する。
【0015】
【実施例】以下、本発明による投影露光装置の一実施例
につき図1〜図4を参照して説明する。本実施例は、パ
ルス発光型のレーザー光源及び反射屈折投影系を備えた
スリットスキャン露光方式の投影露光装置に本発明を適
用したものである。図1は本実施例の投影露光装置の全
体の構成を示し、この図1において、エキシマレーザー
光源等のパルスレーザー光源16から射出されたレーザ
ービームLBは、ビームエクスパンダ、オプティカルイ
ンテグレータ、開口絞り、リレーレンズ系及び可変視野
絞り等よりなるビーム整形光学系17に入射する。ビー
ム整形光学系17から射出された露光光としてのパルス
レーザー光ILが、ミラー18及びコンデンサーレンズ
19を経て均一な照度でレチクル12を照明する。
【0016】レチクル12はレチクルステージ20上に
保持され、レチクルステージ20のZ方向(図1の紙面
内の上下方向)の一端に移動鏡21が取り付けられ、レ
チクルステージ20及び移動鏡21はガイド22に沿っ
てZ方向に等速移動できるように支持されている。レチ
クルステージ20にはZ方向への移動及びヨーイング補
正のための微小回転等を行うための駆動装置24が接続
されている。また、ガイド22に対して固定されたレー
ザー干渉計23からのレーザービームが移動鏡21に反
射され、レーザー干渉計23によりレチクル12のZ方
向の位置及びヨーイング量が常時計測され、これらの計
測データS1が主制御系25に供給されている。主制御
系25は、駆動装置24を介してレチクル12の動作を
制御し、ビーム整形光学系17中の可変視野絞りの開口
の形状等を制御すると共に、レーザー光源制御装置26
を介してパルスレーザー光源16の発光動作を制御す
る。
【0017】レチクル12のパターンを通過したパルス
レーザー光ILは、第1レンズ群27を経て第1凹面鏡
28に導かれ、ここでの反射により所定の縮小倍率が得
られる。第1凹面鏡28で反射されたパルスレーザー光
は、第2レンズ群29を経て光路屈曲用の平面反射鏡3
0で反射されて負レンズ31を介して第2凹面鏡32に
入射し、ここでの反射により等倍よりやや大きい倍率が
与えられる。第2凹面鏡32で反射されたパルスレーザ
ー光は、負レンズ31を経て第3レンズ群33により縮
小倍率が与えられてウエハ15に入射する。ウエハ15
上にはレチクル12の照明領域のパターンが1/4倍に
縮小して転写される。第1レンズ群27〜第3レンズ群
33により投影光学系が構成されている。
【0018】ウエハ15は、微小回転自在なウエハホル
ダー34上に保持され、ウエハホルダー34はウエハス
テージ35上に固定されている。ウエハステージ35
は、図1の紙面内の左右方向であるX方向及び図1の紙
面に垂直なY方向よりなる2次元平面内でウエハ15を
位置決めするXYステージ、及びZ方向にウエハ15を
位置決めするZステージ等より構成されている。ウエハ
ステージ35上にレーザー干渉計37からのレーザービ
ームを反射するための移動鏡36が固定され、レーザー
干渉計37はウエハ15のXY平面内での位置及びヨー
イング量を常時計測し、この計測データが主制御系25
に供給されている。主制御系25は、駆動装置38を介
してウエハステージ35の動作を制御する。
【0019】図2は図1のビーム整形光学系17中の構
成要素を示し、回転板39は図1のビーム整形光学系1
7のレーザービームLBの入射部に配置されているもの
である。回転板39の周縁部のレーザービームLBの通
過領域には、レーザービームLBに対する透過率が段階
的に変化しているNDフィルター板40A,40B,4
0C,‥‥が装着され、主制御系25が駆動装置41を
介して回転板39の回転角を調整することにより、図1
のウエハ15に照射されるパルスレーザー光ILの照度
を所望の範囲に設定することができる。図示省略する
も、例えば図1のウエハステージ35上には、パルスレ
ーザー光ILの照度をモニターするための照射量モニタ
ーが配置されている。
【0020】図2において、2枚の長いブレード42
A,42B及び2枚の短かいブレード44A,44Bに
より可変視野絞りが構成されている。これらブレード4
2A,42B及び44A,44Bで囲まれた円弧状の開
口46Qが、レチクル12上の照明領域に対応する。ま
た、主制御系25が駆動装置43を介してブレード42
A及び42Bの間隔を調整し、駆動装置45を介してブ
レード44A及び44Bの間隔を調整することにより、
開口46Qの大きさを調整することができる。この開口
46Qのレチクル12のパターン形成面での投影像の領
域がレチクル12上の円弧状の照明領域である。
【0021】図3はレチクル12上の照明領域46を示
し、照明領域46は間隔Lの平行な2個の円周と間隔M
の平行な2個の直線とにより囲まれた円弧状の領域であ
る。即ち、照明領域46の長手方向の幅はMであり、そ
の長手方向に垂直な幅の狭い方向(DR方向)の照明領
域46の幅はどこでもLである。この幅の狭いDR方向
にレチクル12を走査することにより、照明領域46内
のパルスレーザー光がレチクル12上のより広いパター
ン領域を順次照明する。また、図3のDR方向は図1の
−Z方向と同じである。
【0022】本実施例でスリットスキャン露光を行う際
には、図1において、レチクル12上の円弧状の照明領
域46をパルスレーザー光ILで照明した状態で、駆動
装置24及びレチクルステージ20を介してレチクル1
2を−Z方向(即ち、図3のDR方向)に一定の速度V
で走査する。その照明領域46と共役なウエハ15上の
露光領域46Pに、その照明領域46内のレチクル12
のパターンの像が結像投影される。また、第1レンズ群
27〜第3レンズ群33よりなる投影光学系のレチクル
12からウエハ15に対する投影倍率をβとして(本例
ではβ=1/4)、駆動装置38及びウエハステージ3
5を介してウエハ15をX方向に一定の速度β・Vで走
査する。
【0023】レチクル12及びウエハ15を走査する際
には、例えばレチクル12上の所定のアライメントマー
クとウエハ15上の所定のアライメントマークとが合致
したときの、レーザー干渉計23の計測値とレーザー干
渉計37の計測値との差を基準値として記憶しておき、
レーザー干渉計23の計測値とレーザー干渉計37の計
測値との差がその予め記憶した基準値となるように駆動
装置24及び38の動作を制御する。従って、レチクル
12及びウエハ15は常に所定の関係で互いに静止した
状態で、それぞれ照明領域46及び露光領域46Pに対
して幅の狭い方向に走査される。
【0024】次に、円弧状の露光領域46Pの幅の狭い
方向、即ち相対的な走査方向の幅の条件につき説明す
る。図4(a)は本実施例のウエハ15上の円弧状の露
光領域46Pを示し、この図4(a)において、露光領
域46Pに対してウエハ15が走査される方向をDW方
向(これはX方向でもある)とすると、投影光学系の投
影倍率がβであるため、DW方向の露光領域46Pの幅
はβ・Lである。また、図1のパルスレーザー光源16
のパルス発光の周期(即ち、発光周波数の逆数)をTと
して、スリットスキャン露光を行っているときに1周期
Tの間にウエハ15がDW方向に走査される距離をΔL
とする。この場合、露光領域46Pの走査方向であるD
W方向の幅β・Lを、距離ΔLの整数倍に設定する。ま
た、ウエハ15のDW方向の速度はβ・Vであるため、
距離ΔLはT・β・Vである。即ち、nを1以上の整数
として次式が成立する。
【数1】β・L=n・ΔL=n・T・β・V
【0025】図4(a)では、β・L=3・ΔLの場合
を示している。このときには、例えばパルス発光があっ
た時点で露光領域46Pのエッジ部に存在するウエハ1
5上の点P1は、それに続くパルス発光時点で順次位置
P1A,P1B,P1Cと走査される。また、1回のパ
ルス発光で露光領域46Pの内部の露光点に照射される
露光エネルギーをΔEとすると、露光点P1には、3・
ΔE(=ΔE/2+2・ΔE+ΔE/2)の露光エネル
ギーが照射される。また、例えばパルス発光があった時
点で露光領域46Pのエッジ部の内側に存在するウエハ
15上の露光点P2は、それに続くパルス発光時点で順
次位置P2A,P2B,P2Cと走査される。そして、
露光点P2には、3・ΔEの露光エネルギーが照射され
る。従って、本例によれば、ウエハ15上の露光領域4
6Pによって走査される全ての露光点に対して、同一の
n・ΔEの露光エネルギーが照射される。従って、照度
むらがなくなり、ウエハ15上の結像特性が向上する。
但し、露光エネルギーにはパルス発光毎のばらつきがあ
るので、このばらつきの影響については後述する。
【0026】それに対して、例えば図4(b)に示すよ
うに、露光領域46Pの走査方向であるDW方向の幅を
β・L1として、この幅β・L1を、パルスレーザー光
源16のパルス発光の1周期Tの間にウエハ15がDW
方向に走査される距離ΔLの3.5倍とする。この場
合、パルス発光があった時点で露光領域46Pのエッジ
部に存在するウエハ15上の露光点Q1には、3.5・
ΔEの露光エネルギーが照射され、パルス発光があった
時点で露光領域46Pのエッジ部の内側に存在するウエ
ハ15上の露光点Q2には、4・ΔEの露光エネルギー
が照射され、パルス発光があった時点で露光領域46P
のエッジ部の外側に存在するウエハ15上の露光点Q3
には、3・ΔEの露光エネルギーが照射される。従っ
て、照度むらが発生していることが分かる。
【0027】次に、本実施例でスリットスキャン露光方
式で露光を行う場合の動作について説明する。先ず、図
1においてウエハ15のX方向への走査速度β・Vは、
パルスレーザー光ILのウエハ15上での1パルス当り
の平均的な照度P、ウエハ15に塗布されたレジストの
感度S及びパルスレーザー光ILのパルス発光毎の照度
のばらつきΔPi (i=1,2,‥‥)により決定され
る。また、上述のように本例ではウエハ15上の各露光
点にn回パルスレーザー光ILが照射されるので、各露
光点の積算照度PTは次のようになる。但し、Σは添字
iに関する1からnまでの和を意味する。
【数2】PT=Σ(P+ΔPi )
【0028】これにより、パルスレーザー光ILが照射
される回数nを大きくする程に積算照度PTのばらつ
き、即ち照度むらが減少することが分かる。従って、そ
の積算照度PTのばらつきをどの程度に抑えるかによっ
て、パルスレーザー光ILの照射の回数(パルス数)n
の値が決定される。例えばnを20に設定すると、照度
むらは0.05%程度に抑制される。また、ウエハ12
上の各露光点の積算照度PTはほぼn・Pであるため、
レジスト感度Sより、図1のパルスレーザー光源16か
ら射出されるレーザービームLBのパワーをどの程度に
設定すればよいかが決定される。この決定されたレベル
にパルスレーザー光源16のレーザービームLBのパワ
ーを設定するために、図2に示すように、主制御系25
は各種透過率のNDフィルター板が装着された回転板3
9の角度を対応する角度に設定する。
【0029】次に、図3に示すように、レチクル12上
の照明領域46の走査方向であるDR方向の幅Lに対応
させて、レチクル12及びウエハ15の駆動速度を設定
する。先ず、図4(a)において、ウエハ15上の露光
領域46PのDW方向の幅はβ・Lであり、DW方向の
ウエハ15の走査速度はβ・Vである。また、図1のパ
ルスレーザー光源16のパルス発光の周期Tの間にウエ
ハ15が方向DWに移動する距離はT・β・Vである。
従って、(数1)と同じ次の関係が成立している。
【数3】β・L=n・ΔL=n・T・β・V
【0030】これにより、レチクル12の走査方向への
走査速度Vは次のようになる。この走査速度Vを用いて
ウエハ15の走査速度はβ・Vに設定される。
【数4】V=L/(n・T) また、機構部の構成によりレチクル12の走査速度Vに
は上限Vmax があるので、(数4)より、V≦Vmax と
なるように、レチクル12上の照明領域46の走査方向
の幅Lの値を調整する。そのためには、図2のブレード
42A及び42Bの間隔を調整すればよい。その後、ス
リットスキャン露光方式でレチクル12のパターンの像
をウエハ15上に露光すると、ウエハ15上の全ての露
光領域において、パルスレーザー光ILによる照度がほ
ぼ同一レベルとなり、良好な転写特性が得られる。
【0031】なお、以上の説明ではパルスの発光間隔
(周期T)を一定としていたが、例えば走査速度VをV
max 、幅LをVmax に対応した値としたままで周期Tを
調整するようにしても良い。これは、主制御系25から
の指令に基づいて制御装置26により行われる。また、
図2のブレード42A及び42Bの間隔(L)が固定の
場合には、予め定められたnの値に基づいて(数4)よ
り図1のパルスレーザー光源16のパルス発光の周期
T、及び/又はレチクル12の走査速度Vを調整するよ
うにしても良い。要は、投影像46Pとウエハ15とが
その投影像46Pの走査方向の巾(β・L)だけ相対移
動する間に整数n回だけパルス発光させるように、間隔
L、周期T、走査速度Vのうちの少なくとも1つを調整
すれば良い。このとき、nの値は、ウエハ上で要求され
る所望の照度均一性を達成するのに最低限必要なパルス
数(前述の如く、パルス間のエネルギー量のばらつきに
応じて一義的に定められる)であることが望ましい。
尚、この必要パルス数の決定方法は、例えば特開平3−
179357号公報に開示されている。また、パルス発
光の周期Tの変更によりレーザービームのパワーが変化
する場合には、図2の回転板39の角度を調整してレー
ザービームのパワーを再調整する必要がある。
【0032】また、本実施例では、レチクル12の走査
速度V、パルス発光の周期T及びレチクル12上の円弧
状の照明領域46の走査方向の幅Lの間には、1以上の
整数nを用いて、(数4)の関係があればよい。従っ
て、(数4)を満たす範囲内で、走査速度Vは振動の少
ない最適速度に近い速度、パルス発光の周期Tはパルス
毎の照度むらが最も少なく出力が安定した周期に近い周
期、照明領域の幅Lは歪曲収差の平均化及びウエハ15
のレベリング等を考慮した最適幅に近い幅にそれぞれ設
定することができる。これにより、ウエハ15上の照度
むらを最小限に維持した上で、投影露光装置としての性
能を最大限に引き出すことができる。すなわち、本実施
例ではnの値を照度均一性を達成するのに必要なパルス
数に定めた上で、例えば装置のスループットを重視する
場合には走査速度VをVmaxとし、周期Tと幅Lとの少
なくとも一方を調整すれば良く、また投影光学系の結像
特性(歪曲収差等)を重視する場合には幅Lを最適な結
像特性が得られる幅に設定し、周期Tと走査速度Vとの
少なくとも一方を調整するようにしても良い。
【0033】なお、本実施例の方法を適用しても、実際
にはウエハステージ35の位置誤差分だけ照度むらが生
じる虞がある。そこで、パルスレーザー光源16のパル
ス発光の直前にウエハステージ35の位置をモニターし
て、パルス発光時にウエハステージ35の位置を補正す
るか、又はパルス発光のタイミングをそのステージの位
置誤差分だけ補正すれば、照度むらをより少なくするこ
とができる。
【0034】次に、本発明の他の実施例につき図5及び
図6を参照して説明する。本実施例は、図7に示すよう
に投影光学系として屈折投影系を用いた投影露光装置に
本発明を適用したものである。図5は本例の投影露光装
置の投影光学系13の近傍の構成を示し、パルスレーザ
ー光ILのもとでレチクル12のパターン像がウエハ1
5上に露光される。そのパルスレーザー光ILはレチク
ル12上の矩形の照明領域を照明し、レチクル12はそ
の照明領域の幅の狭い方向であるX方向に一定速度Vで
走査される。それに同期して、投影光学系13の投影倍
率をβとして、ウエハ15は−X方向に速度β・Vで走
査される。
【0035】図6は、図5のウエハ15上の矩形の露光
領域48を示し、露光領域48内にレチクル12のパタ
ーンが露光されている。露光領域48の走査方向(−X
方向)の幅はβ・L2であり、長手方向の幅はβ・M2
(M2>L2)である。この場合、円形の領域49を図
5の投影光学系13の最大限の露光領域とすると、露光
領域48の長手方向の幅β・M2は、円形の露光領域4
9の直径とほぼ等しい。これに対して、通常の一括露光
方式の場合のウエハ15上の露光領域50は、円形の露
光領域49に内接するほぼ正方形の領域である。従っ
て、矩形の露光領域48に対してウエハ15を−X方向
に走査して露光を行うことにより、一括露光方式の場合
よりも幅の広い領域に露光を行うことができる。
【0036】また、パスルレーザー光ILの発光周期を
Tとして、周期Tの間にウエハ15が−X方向に走査さ
れる距離をΔL2とすると、本例ではその露光領域48
の走査方向である−X方向の幅β・L2を、1以上の整
数nを用いて次のように設定する。
【数5】β・L2=n・ΔL2
【0037】他の構成は図1の実施例と同様である。こ
れにより、ウエハ15上の各露光点ではパルスレーザー
光がそれぞれn回分照射される。従って、ウエハ15上
の全ての露光点のパルスレーザー光ILによる照度はほ
ぼ同一となり、照度むらが最小になる。なお、本発明は
上述実施例に限定されず本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の構成を取り得ることは勿論である。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、パルス発光型の光源を
用いてスリットスキャン露光方式で露光を行う投影露光
装置において、感光基板上の各点が露光光としてのパル
ス光によりそれぞれ同じ回数だけ露光されるので、感光
基板上の照度むらを低減することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影露光装置の一実施例を示す構
成図である。
【図2】図1のビーム整形光学系17中の光学素子を示
す斜視図である。
【図3】その実施例のレチクル上の円弧状の照明領域を
示す平面図である。
【図4】(a)はその実施例のウエハ上の円弧状の露光
領域を示す拡大平面図、(b)は本発明を適用しない場
合の円弧状の露光領域を示す拡大平面図である。
【図5】本発明の他の実施例の投影露光装置の要部を示
す概略構成図である。
【図6】図5の実施例のウエハ上の矩形の露光領域を示
す拡大平面図である。
【図7】従来のパルス発光型のレーザー光源を備えた投
影露光装置を示す構成図である。
【符号の説明】
12 レチクル 15 ウエハ 16 パルスレーザー光源 17 ビーム整形光学系 19 コンデンサーレンズ 20 レチクルステージ 22 ガイド 23,37 レーザー干渉計 24,38 駆動装置 25 主制御系 28 第1凹面鏡 32 第2凹面鏡 35 ウエハステージ 46 レチクル上の照明領域 46P,48 ウエハ上の露光領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光光をパルス発光するパルス光源と、
    前記露光光をマスクに照射する照明光学系と、前記マス
    クに対する前記露光光の照明領域を設定する視野絞り
    と、前記露光光のもとで前記マスクのパターンの像を感
    光基板上に投影する投影光学系と、前記マスク及び前記
    感光基板を前記投影光学系の光軸に垂直な方向に前記視
    野絞りに対して相対的に移動させる相対移動手段とを有
    し、 前記視野絞りにより設定される照明領域に対して、前記
    マスク及び前記感光基板を相対的に走査することによ
    り、前記マスクの前記視野絞りにより設定される照明領
    域よりも広い領域のパターンの像を前記感光基板上に投
    影する投影露光装置において、 前記視野絞りにより設定される前記マスク上の照明領域
    の前記感光基板上の投影像の前記相対的な走査の方向の
    幅を、前記パルス光源のパルス発光の1周期の間に前記
    感光基板が前記マスク上の照明領域の投影像に対して相
    対的に移動する距離の整数倍に設定した事を特徴とする
    投影露光装置。
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