JP3316753B2 - 走査露光方法、走査型露光装置、及び前記方法を用いるデバイス製造方法 - Google Patents

走査露光方法、走査型露光装置、及び前記方法を用いるデバイス製造方法

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JP3316753B2
JP3316753B2 JP07071799A JP7071799A JP3316753B2 JP 3316753 B2 JP3316753 B2 JP 3316753B2 JP 07071799 A JP07071799 A JP 07071799A JP 7071799 A JP7071799 A JP 7071799A JP 3316753 B2 JP3316753 B2 JP 3316753B2
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scanning exposure
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体集積回路
又は液晶表示素子等をリソグラフィ工程で製造する際に
使用される投影光学装置に関し、特にパルス発光する光
源を用いて所謂スティッチング及びスリットスキャン露
光方式で露光を行う投影露光装置に適用して好適な投影
光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子又は液晶表示素子等をリソグ
ラフィ工程で製造する際に、露光光のもとでフォトマス
ク又はレチクル(以下「レチクル」と総称する)のパタ
ーン像を投影光学系を介して感光基板上に投影する投影
露光装置が使用されている。斯かる装置として、例えば
特公昭46−34057号公報に開示されているよう
に、スティッチング及びスリットスキャン露光方式の投
影露光装置が知られている。このスティッチング及びス
リットスキャン露光方式では、レチクル上の所定形状の
照明領域に対して相対的に所定の第1の方向にレチクル
及び感光基板を同期して走査することにより、感光基板
上の第1列目の領域への露光が行われる。
【0003】その後、そのレチクルを交換するか、又は
そのレチクルをその照明領域の第1の方向に垂直な第2
の方向に所定量だけ移動して、その感光基板をその照明
領域の第2の方向に共役な方向に横ずれ(スティッチン
グ)させる。そして、再びレチクル上の所定形状の照明
領域に対して相対的に第1の方向にレチクル及び感光基
板を同期して走査することにより、感光基板上の第2列
目の領域への露光が行われる。これにより、投影光学系
の露光フィールドよりも広い感光基板上の領域にレチク
ルのパターンを露光することができる。
【0004】図10(a)は、従来のスティッチング及
びスリットスキャン露光方式の投影露光装置におけるレ
チクル上の照明領域を示し、この図10(a)におい
て、位置Aを中心とする正6角形状の照明領域1に照明
光学系からの露光光が照射されている。また、位置Aの
照明領域1に対してレチクルを−X方向に一定速度Vで
走査することにより、照明領域1はレチクル上を軌跡2
Aに沿って相対的に移動して位置Bに達する。この状態
でレチクルをY方向に移動することにより、照明領域1
はレチクル上を軌跡2Bに沿って相対的に移動して位置
Cに達する。その後、レチクルをX方向に一定速度Vで
走査することにより、照明領域1はレチクル上を軌跡2
Cに沿って相対的に移動する。
【0005】図10(b)は、従来のスティッチング及
びスリットスキャン露光方式の投影露光装置における感
光基板としてのウエハ上の被露光領域を示し、この図1
0(b)において、位置APを中心とする正6角形状の
露光領域3がレチクル上の位置Aの照明領域1と共役な
領域である。正6角形状の露光領域3は2辺がY方向に
平行になっており、正6角形状の露光領域3の対向する
2頂点の間隔をR、対向する2辺の間隔をWとすると、
W=31/2 R/2である。また、投影光学系によるレチ
クルからウエハへの投影倍率をβとして、位置APの露
光領域3に対してウエハをX方向に一定速度β・Vで走
査することにより、露光領域3はウエハ上を軌跡2AP
に沿って相対的に移動して位置BPに達する。この状態
でウエハを−Y方向に距離3R/4だけ移動することに
より、露光領域3はウエハ上を軌跡2BPに沿って相対
的に移動して位置CPに達する。この動作がスティッチ
ングである。その後、ウエハを−X方向に一定速度β・
Vで走査することにより、露光領域3はウエハ上を軌跡
2CPに沿って相対的に移動する。
【0006】そして、軌跡2APに沿って相対移動する
露光領域3と軌跡2CPに沿って相対移動する露光領域
3とは、それぞれY方向の幅がR/4の2等辺3角形の
領域が接続領域4で重なるように走査される。従って、
接続領域4では2回露光が行われる。このように接続領
域4を設けるのは、軌跡2APに沿って相対移動する露
光領域3により露光されるパターンと、軌跡2CPに沿
って相対移動する露光領域3により露光されるパターン
との間に位置ずれが生じないようにするためである。ま
た、正6角形状の露光領域3の2等辺3角形の領域が重
なるようにすることにより、次に示すように、ウエハ上
の照度分布が均一化される。
【0007】従来は露光光の光源としては、一般に水銀
灯のように連続発光の光源が使用されていたため、ウエ
ハ上の接続領域4中の露光点P1は、軌跡2APに沿っ
て相対移動する露光領域3の領域5Aで連続的に露光さ
れ、軌跡2CPに沿って相対移動する露光領域3の領域
6Aで連続的に露光される。それら領域5A及び領域6
AのX方向の長さの合計は露光領域3の幅Wと等しい。
また、ウエハ上の接続領域4中の別の露光点P2は、軌
跡2APに沿って相対移動する露光領域3の領域5Bで
連続的に露光され、軌跡2CPに沿って相対移動する露
光領域3の領域6Bで連続的に露光され、それら領域5
B及び領域6BのX方向の長さの合計はWと等しい。ま
た、軌跡2APに沿って相対移動する露光領域3だけに
露光される非接続部の露光点P0では、X方向に幅Wの
領域で連続的に露光される。従って、連続発光型の光源
を使用した場合には、ウエハ上のどの露光点P0,P
1,P2でも、照射される露光光の量は同じであり、照
度分布は均一である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近は解像
力をより向上するため、露光光の短波長化が求められて
いる。現在実用化レベルにある光源の中で波長が比較的
短いものは、ArFエキシマレーザー(波長:193n
m)、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)等
のエキシマレーザー及び金属蒸気レーザー等である。し
かしながら、エキシマレーザー光源及び金属蒸気レーザ
ー光源はパルス発光(パルス発振)型であるため、その
使用に際しては水銀灯のような連続発光の光源の場合と
は違う配慮が必要である。
【0009】図11(a)は正6角形状の露光領域3を
パルスレーザー光源からのパルスレーザー光で照明する
場合を示し、この図11(a)において、露光領域3は
ウエハ上の投影光学系の円形の露光領域7の輪郭に内接
する領域である。また、露光領域3の間隔がWの対向す
る2辺がY方向に平行であり、露光領域3に対してX方
向及び−X方向にウエハが相対的に走査されるものとす
る。この場合、パルスレーザー光のパルス毎のエネルギ
ーのばらつきやスペックル等の影響を低減させるために
は、ウエハ上の各露光点にパルスレーザー光を複数パル
ス露光する必要がある。そこで、露光領域3のX方向の
幅がWの領域により露光される露光点P0が、パルスレ
ーザー光によりm回(mは1以上の整数)露光されるも
のとする。これは、パルス発光の1周期Tの間にウエハ
がX方向又は−X方向に走査される距離をΔLとして、
ウエハの走査速度をβ・Vとすると、次の関係があれば
よい。
【数1】W=m・ΔL=m・T・β・V
【0010】図11(a)はm=8の場合を示してお
り、パルス発光があった時点に露光点P0が露光領域3
のエッジ部に在るものとすると、露光点P0は露光領域
3の内部で7回パルスレーザー光に露光され、エッジ部
で2回パルスレーザー光に露光される。この場合、エッ
ジ部で露光されるエネルギーは内部で露光されるエネル
ギーの1/2であるため、露光点P0には全体で8パル
ス分のエネルギーが照射される。そして、パルス発光時
点で露光点P0がX方向のどの位置に在っても、露光点
P0には全体で8パルス分のエネルギーが照射される。
また、露光領域3の右側の2等辺3角形の領域3aが通
過する露光点の中で、図11(a)に示す露光点P1〜
P8が2等辺3角形の領域3aを通過する距離は、それ
ぞれ8・ΔL〜1・ΔLである。従って、これら露光点
P1〜P8には、X方向に領域3aを通過する際にそれ
ぞれ8パルス分〜1パルス分のエネルギーが照射され
る。
【0011】また、次にウエハのスティッチングを行っ
てから、露光領域3に対してウエハを−X方向に走査す
ると、露光点P1〜P8にはそれぞれほぼ0パルス分〜
7パルス分のエネルギーが露光される。従って、露光点
P1〜P8でも、スティッチングにより2回スリットス
キャン露光を行うことにより、それぞれ露光点P0と同
様に8パルス分のエネルギーが露光される。しかしなが
ら、図11(a)の露光点P4と露光点P5との中間の
露光点を図11(b)及び(c)の露光点P9とする
と、この露光点P9では2回のスリットスキャン露光を
行っても照射されるエネルギーがばらつくという不都合
がある。即ち、図11(b)に示す場合には、ウエハを
露光領域3の右側の2等辺3角形の領域3a内でX方向
に走査する際に、露光点P9が位置8に在るときにパル
ス発光が行われ、スティッチング後にウエハを露光領域
3の左の2等辺3角形の領域3b内でX方向に走査する
際に、露光点P9が位置9に在るときにパルス発光が行
われる。従って、露光点P9には9パルス分のエネルギ
ーが照射される。
【0012】一方、図11(c)に示す場合には、ウエ
ハを露光領域3の右側の2等辺3角形の領域3a内でX
方向に走査する際に、露光点P9が位置10に在るとき
にパルス発光が行われ、スティッチング後にウエハを露
光領域3の左の2等辺3角形の領域3b内でX方向に走
査する際に、露光点P9が位置11に在るときにパルス
発光が行われる。従って、露光点P9には7パルス分の
エネルギーが照射される。従って、露光点P9には、パ
ルス発光のタイミングにより7パルス分〜9パルス分の
エネルギーが照射されることになる。従って、ウエハ上
の接続部4ではパルスレーザー光による照射エネルギー
のむら、即ち照度むらが生じるという不都合がある。
【0013】また、接続部ではスリットスキャン露光が
2回行われるため、2回の露光の際の重ね合わせ誤差を
できるだけ小さくすることが望まれている。本発明は斯
かる点に鑑み、スティッチング及びスリットスキャン露
光方式で露光を行う場合で、更に光源がパルス発光型の
場合に、接続部での重ね合わせ精度等の露光精度を向上
させることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による走査型露光
装置は、露光ビームに対して第1物体を移動するととも
に、該第1物体の移動に同期して第2物体を移動するこ
とにより、その第2物体を走査露光する走査型露光装置
において、その露光ビームをパルス発射するビーム源
と、その第1物体を保持して同期移動可能な第1保持手
段と、その第2物体を保持して同期移動可能な第2保持
手段と、その第2物体の走査露光中にその第1保持部材
とその第2保持部材との相対的な位置情報を、そのビー
ム源のパルス発光と同期してモニタするモニタ手段と、
を備えたものである。また、本発明による第1のデバイ
ス製造方法は、本発明の走査型露光装置を用いて露光を
行う工程を含むものである。
【0015】次に、本発明による走査露光方法は、露光
ビームに対して第1物体を移動するとともに、該第1物
体の移動に同期して第2物体を移動することにより、そ
の第2物体を走査露光する走査露光方法において、その
第2物体の走査露光のためにその露光ビームをパルス発
射し、その第2物体の走査露光中にその第1物体とその
第2物体との相対的な位置情報を、その露光ビームのパ
ルス発光と同期してモニタするものである。
【0016】また、本発明による第2のデバイス製造方
法は、本発明の走査露光方法を用いるものである。これ
らの場合、その露光ビームによる照明領域(20)のそ
の所定の方向に相対的に第1物体(19)及び第2物体
(28)を同期して走査する際の、第1物体(19)と
第2物体(28)との相対的な位置の誤差を記憶する記
憶手段(25a)を設けることが望ましい。
【0017】これらの場合、その第1物体をマスク(1
9)として、例えば図3に示すように、マスク(19)
上のその露光ビームによる照明領域(20)を台形状の
照度分布として、その同期移動方向に交差する第2の方
向の、その照明領域の照度分布が一定の領域の長さを
L、その照度分布が台形状の領域の両側の照度が次第に
小さくなる領域の長さをそれぞれMとして、マスク(1
9)上に形成される転写用のパターンのその露光ビーム
による照明領域(20)のその第2の方向の幅をLTと
した場合、1以上の整数nを用いて次の関係が成立する
ようにその幅LTを定めることが望ましい。
【数2】LT=n・L+(n−1)・M
【0018】
【作用】斯かる本発明の走査露光方法又は走査型露光装
置によれば、その露光ビームによる照明領域(20)の
その所定の方向に相対的に第1物体(19)及び第2物
体(28)を同期して走査する際に、露光ビームのパル
ス発光に同期して、例えば第1物体(19)と第2物体
(28)との相対的な位置の誤差が計測されて記憶され
る。そこで、例えば1回目のスリットスキャン露光の際
の第1物体(19)と第2物体(28)との相対的な位
置ずれ量を記憶しておく。そして、スティッチング後の
2回目のスリットスキャン露光時に、第1物体(19)
と第2物体(28)との位置ずれ量をその記憶した位置
ずれ量に合わせることにより、接続部の重ね合わせ精度
を向上することができる。
【0019】また、その第1物体としてのマスク(1
9)上の露光ビームによる照明領域(20)のその所定
の方向、即ち相対走査の方向に交差する第2の方向の照
度分布が台形状である場合には、図5に示すように、第
2物体としての感光基板(28)上のその照明領域(2
0)に共役な露光領域(20P)のその第2の方向(Y
方向)の照度分布も台形状である。この場合、露光領域
(20P)の相対走査の方向の幅を一定にすると、露光
領域(20P)により相対走査される感光基板(28)
上のその第2の方向に並んだ各露光点は、それぞれ同じ
パルス数の露光ビームに照射される。
【0020】また、スティッチングにより第2物体とし
ての感光基板(28)上で露光領域(20P)を横ずれ
させる際には、図5に示すように、照度分布が次第に低
下する領域(20aP,20bP)が重なるようにす
る。これにより、例えばスティッチングにより2回走査
される接続部(40c)に存在する露光点Q3では、1
回目の走査時の照度SAと2回目の走査時の照度SBと
の和が、台形状の照度分布中の照度分布が一定の領域の
照度SCに等しくなる。従って、感光基板(28)上の
接続部(40c)上の任意の露光点での照度が非接続部
の露光点の照度とほぼ等しくなり、照度むらが低減され
る。また、接続部(40c)ではパルス的な露光光の照
射パルス数が非接続部でのパルス数の2倍になるため、
パルス毎のばらつきに起因する照度むら及びスペックル
の影響が特に低減されている。
【0021】なお、感光基板(28)のスティッチング
を行う際には、マスク(19)のスティッチングを行う
代わりにマスク(19)を別のマスクと交換してもよ
い。また、例えば図3に示すように、マスク(19)上
のその露光光による照度分布が台形状の照明領域(2
0)のその第2の方向の、照度分布が一定の領域の長さ
をL、その照度分布が台形状の領域の両側の照度が次第
に小さくなる領域の長さをそれぞれMとして、マスク
(19)上に形成される転写用のパターン(35)のそ
の露光光による照明領域(20)のその第2の方向の幅
をLTとする。この場合、スティッチングによりその照
明領域(20)をマスク(19)上でn回走査して、マ
スク(19)上のパターン(35)を感光基板(28)
上に露光するものとすると、その照明領域(20)の接
続部(35c)では、照度分布が次第に減少する長さM
の領域が重なる必要がある。しかしながら、パターン
(35)の両端部の照度分布を中央部と同程度に維持す
るためには、パターン(35)の両端部ではその照度分
布が減少する長さMの領域は遮光されていることが望ま
しい。このため、パターン(35)のその第2の方向の
幅LTは(数2)のようになる。
【0022】また、その露光光による照明領域(20)
のその第2の方向に相対的にマスク(19)を移動させ
るマスク移動手段(21,26)を設け場合には、マス
ク(19)に対してもスティッチングを行うことができ
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図1〜図7を
参照して説明する。本実施例は、パルス発光型のレーザ
ー光源を備えたスティッチング及びスリットスキャン露
光方式の投影露光装置に本発明を適用したものである。
図1は本実施例の投影露光装置の全体の構成を示し、こ
の図1において、エキシマレーザー光源等のパルスレー
ザー光源12から射出されたレーザービームLBは、ビ
ームエクスパンダ、オプティカルインテグレータ、開口
絞り及びリレーレンズ等よりなる照明最適化光学系13
に入射する。照明最適化光学系13から射出された露光
光としてのパルスレーザー光ILが、偏向ミラー14に
反射されて視野絞り15に入射する。視野絞り15の開
口を通過したパルスレーザー光ILが、リレーレンズ1
6、偏向ミラー17及びコンデンサーレンズ18を経て
均一な照度でレチクル19を照明する。視野絞り15の
配置面はレチクル19のパターン形成面と共役であり、
視野絞り15の開口によりレチクル19のパターン形成
面のスリット状の照明領域20の形状が設定される。
【0024】レチクル19はレチクルステージ21上に
保持され、レチクルステージ21のX方向(図1の紙面
内の左右方向)及びY方向(図1の紙面に垂直な方向)
に移動鏡22が取り付けられ、レチクルステージ21及
び移動鏡22はガイド23に沿ってXY平面内で移動で
きると共に、X方向に等速移動できるように支持されて
いる。レチクルステージ21にはX方向及びY方向への
移動並びにヨーイング補正のための微小回転等を行うた
めの駆動装置26が接続されている。また、ガイド23
に対して固定されたレーザー干渉計24からのレーザー
ビームが移動鏡22に反射され、レーザー干渉計24に
よりレチクル19のX方向及びY方向の位置並びにヨー
イング量が常時計測され、これらの計測データが主制御
系25に供給されている。主制御系25は、駆動装置2
6を介してレチクル19の動作を制御し、レーザー光源
制御装置34を介してパルスレーザー光源12の発光動
作を制御する。
【0025】レチクル19のパターンを通過したパルス
レーザー光ILは、投影光学系27を介してウエハ28
上に導かれ、照明領域20と共役なウエハ28上の露光
領域20Pに、照明領域20内のレチクル19のパター
ン像が所定の投影倍率βで縮小されて結像される。ウエ
ハ28は、微小回転自在なウエハホルダー29上に保持
され、ウエハホルダー29はウエハステージ30上に固
定されている。ウエハステージ30は、X方向及びY方
向よりなる2次元平面内でウエハ28を位置決めするX
Yステージ、並びに投影光学系27の光軸に平行なZ方
向にウエハ28を位置決めするZステージ等より構成さ
れている。ウエハステージ30上にレーザー干渉計32
からのレーザービームを反射するための移動鏡31が固
定され、レーザー干渉計32はウエハ28のXY平面内
での位置及びヨーイング量を常時計測し、この計測デー
タが主制御系25に供給されている。主制御系25は、
駆動装置33を介してウエハステージ30の動作を制御
する。また、主制御系25には記憶装置25aが接続さ
れている。
【0026】図2(a)はレチクル19上の矩形のスリ
ット状の照明領域20を示し、照明領域20は、投影光
学系27の最大露光フィールドと共役な円形の領域の輪
郭に内接し、長手方向であるY方向の長さが(L+2
M)であり、幅の狭い方向であるX方向の幅がDであ
る。この幅DのX方向にレチクル19を走査することに
より、照明領域20内のパルスレーザー光がレチクル1
9上のより広いパターン領域を順次照明する。また、図
2(b)に示すように、照明領域20内のY方向の照度
分布Sは、中央の長さLの領域で一定であり、両側のそ
れぞれ長さMの領域20a,20bでほぼ直線的に0に
落ちている。即ち、照明領域20内の相対走査の方向に
垂直なY方向の照度分布Sは台形状である。このよう
に、台形状の照度分布を得るには、図1の視野絞り15
の開口において、長手方向をデフォーカス状態にすれば
よい。又は、視野絞り15又は照明最適化光学系13中
に、透過率分布が直線的に変化しているNDフィルター
板等を配置することによっても、台形状の照度分布を得
ることができる。
【0027】図3は図1中のレチクル19を示し、この
図3において、レチクル19のパターン形成面にY方向
の幅がLTのパターン領域35が形成され、パターン領
域35にウエハに転写すべき回路パターンが形成されて
いる。また、パターン領域35のY方向の外側には幅が
M以上の遮光部よりなる禁止帯36が形成されている。
本例では、パターン領域35をスリット状の照明領域2
0でX方向に2回走査して、パターン領域35のパター
ンをウエハ上に転写する。そして、例えば1回目の走査
でほぼ右半分の領域35aのパターンをウエハ上に転写
し、2回目の走査でほぼ左半分の領域35bのパターン
をウエハ上に転写する。
【0028】この際に、領域35aの左端部と領域35
bの右端部とはY方向に幅Mの接続部35cで重なるよ
うにして、この接続部35cを照明領域20の照度が次
第に低下する領域20a又は20bが走査するようにす
る。これにより、接続部35cの照度分布が均一になる
と共に、転写されるパターンの位置ずれが防止される。
また、パターン領域35内の照度を一定にするため、パ
ターン領域35のY方向の端部において、照明領域20
の照度が次第に低下する領域20a及び20bにより走
査される領域が生じないようにする。照明領域20の内
で照度が一定の領域のY方向の幅はL、照度が次第に0
になる領域20a及び20bのY方向の幅はそれぞれM
であるため、パターン領域20のY方向の幅LTは次の
ようになる。
【数3】LT=2・L+M
【0029】一般に、パターン領域35を照明領域20
でX方向にn回走査することにより、パターン領域35
のパターンをウエハ上に転写するものとして、照度が次
第に低下する領域20a又は20bのみにより照明され
る領域が生じないようにするには、パターン領域35の
Y方向の幅LTは次のように定めればよい。
【数4】LT=n・+(n−1)・M
【0030】図4(a)は、図1のウエハ28上の矩形
のスリット状の露光領域20Pを示し、露光領域20P
は図2(a)のレチクル19上の照明領域20と共役で
ある。この場合、投影光学系27の投影倍率がβである
ため、露光領域20PのX方向の幅はβ・Dで、Y方向
の幅はβ・(L+2M)である。また、図4(b)に示
すように、露光領域20Pの内の両側のY方向の幅がβ
・Mの領域20aP及び20bPではそれぞれ照度Sが
ほぼ直線的に0に低下している。また、スリットスキャ
ン露光を行う際には、露光領域20Pに対してウエハ2
8はX方向に走査されるため、露光領域20Pの相対走
査の方向に垂直なY方向の照度分布も台形状である。
【0031】次に、露光領域20Pの相対走査の方向で
あるX方向の幅β・Dの条件について説明する。この場
合、図1のパルスレーザー光源12のパルス発光の周期
(即ち、発光周波数fの逆数)をTとして、スリットス
キャン露光を行っている際に1周期Tの間にウエハ28
がX方向に走査される距離をΔLとすると、露光領域2
0PのX方向の幅β・Dを、距離ΔLの整数倍に設定す
る。また、ウエハ28のX方向の走査速度をβ・Vとす
ると、距離ΔLはT・β・Vである。即ち、mを1以上
の整数として次式が成立する。
【数5】β・D=m・ΔL=m・T・β・V
【0032】図4(a)では、β・D=4・ΔLの場合
を示している。このときには、例えばパルス発光があっ
た時点で露光領域20Pのエッジ部に存在する露光点Q
0は、露光領域20Pの内部で3パルスのパルスレーザ
ー光に照射され、露光領域20Pのエッジ部で2パルス
のパルスレーザー光に照射される。また、1回のパルス
発光で露光領域20Pの内部の露光点に照射されるエネ
ルギーをΔEとすると、露光点Q0には、4・ΔE(=
ΔE/2+3・ΔE+ΔE/2)のエネルギーが照射さ
れる。また、例えばパルス発光があった時点で露光領域
20Pのエッジ部の内側に存在するウエハ上の露光点Q
1にも、4・ΔEのエネルギーが照射され、パルス発光
があった時点で露光領域20Pのエッジ部の外側に存在
するウエハ上の露光点Q2にも、4・ΔEのエネルギー
が照射される。このように、本例によれば、ウエハ上の
露光領域20Pによって走査される全ての露光点に対し
て、同一のmパルスのパルスレーザー光が照射される。
従って、露光領域20P中の照度分布が一定の領域で走
査される露光点では照度分布は一定となる。
【0033】なお、露光領域20Pの両側の領域20a
P及び20bPにより1回走査される露光点では、照射
されるパルス数はmパルスでも照射されるエネルギーは
少なくなっている。しかしながら、後述のように、本例
ではスティッチングの際の接続部を領域20aP及び2
0bPで2回走査するようにしているので、接続部の各
露光点でも照射されるエネルギーはm・ΔEとなり、ウ
エハ上の全ての露光点において照射されるエネルギーの
量は同一となり、照度むらが無くなっている。
【0034】次に、本例のスティッチング及びスリット
スキャン露光の動作の一例につき説明する。先ず、図1
において、レチクル19上のスリット状の照明領域20
をパルスレーザー光ILで照明した状態で、駆動装置2
6及びレチクルステージ21を介してレチクル19を−
X方向に一定の速度Vで走査する。そして、それに同期
して、駆動装置33及びウエハステージ30を介してウ
エハ28をX方向に一定の速度β・Vで走査する。この
ように、レチクル19及びウエハ28を走査する際に
は、例えばレチクル19上の所定のアライメントマーク
とウエハ28上の所定のアライメントマークとが合致し
たときの、レーザー干渉計24の計測値とレーザー干渉
計32の計測値に投影倍率βを乗じた値との差を基準値
として記憶しておき、レーザー干渉計24の計測値とレ
ーザー干渉計32の計測値に投影倍率βを乗じた値との
差がその予め記憶した基準値となるように駆動装置26
及び33の動作を制御する。従って、レチクル19及び
ウエハ28は常に所定の関係で互いに静止した状態で、
それぞれ照明領域20及び露光領域20Pに対して幅の
狭い方向に走査される。
【0035】これにより、図3に示すように、レチクル
19側ではスリット状の照明領域20が軌跡37に沿っ
てパターン領域35の右側の領域35aを相対的に走査
する。また、図5(a)に示すように、ウエハ28側で
はスリット状の露光領域20Pが軌跡37Pに沿ってパ
ターン領域35に対応する被露光領域40の左側の領域
40aを相対的に走査する。
【0036】次に、1回目のスリットスキャン露光が終
了した時点で、図3においてスティッチングにより、レ
チクル19をY方向に移動することにより、照明領域2
0を軌跡38に沿ってパターン領域35の左上に移す。
また、図5(a)において、ウエハ28を−Y方向に移
動することにより、スリット状の露光領域20Pを軌跡
38Pに沿って被露光領域40の右下に移す。その後、
レチクル19をX方向に速度Vで走査すると共に、ウエ
ハ28を−X方向に速度β・Vで走査することにより2
回目のスリットスキャン露光を行う。この結果、図3に
示すように、レチクル19側ではスリット状の照明領域
20が軌跡39に沿ってパターン領域35の左側の領域
35bを相対的に走査する。また、図5(a)に示すよ
うに、ウエハ28側ではスリット状の露光領域20Pが
軌跡39Pに沿ってパターン領域35に対応する被露光
領域40の右側の領域40bを相対的に走査する。
【0037】また、図3に示すように、1回目の走査と
2回目の走査とにおいて、レチクル19のパターン領域
35のY方向の中央部の接続部35cでは、照明領域2
0の照度が低下する左側の領域20aと照度が低下する
右側の領域20bとにより重ねて露光が行われるように
する。これにより、図5(a)に示すように、ウエハ2
8の被露光領域40のY方向の中央部の接続部40cで
は、スリット状の露光領域20Pの照度が低下する右側
の領域20aPと照度が低下する左側の領域20bPと
により重ねて露光が行われる。例えば、接続部40c内
の露光点Q3においては、1回目の露光の際の照度は図
5(b)の照度SAとなり、2回目の露光の際の照度は
照度SBとなる。領域20aPと領域bPとのY方向の
照度分布は互いに対称に直線的に0に低下しているの
で、照度SAと照度SBとの和の照度は、露光領域20
Pの照度が一定の領域の照度SCと等しくなる。
【0038】また、既に説明したように、露光領域20
Pにより1回走査される露光点では、全てmパルスのパ
ルスレーザー光が照射される。従って、接続部40c内
の露光点Q3では、露光領域20Pの2回の走査により
非接続部の露光点と等しい量のエネルギーが照射され、
照度分布がウエハ28上の全露光点で均一化されてい
る。更に、接続部40c内の露光点では2回の走査によ
り照射されるパルス数は、非接続部の露光点の2倍の2
m個となっている。従って、接続部40cでは特にパル
スレーザー光のパルス毎のエネルギーのばらつきやスペ
ックルの影響が低減されている。具体的に、パルスレー
ザー光のパルス毎のエネルギーのばらつきに起因する照
度のばらつきは、接続部40cでのばらつきが非接続部
でのばらつきの1/21/2 に抑えられている。
【0039】次に、本実施例では、図5(a)のウエハ
28上の領域40aをスリットスキャン露光する際に、
レチクル19とウエハ28との相対位置をレーザー干渉
計24及び32でモニターし、レチクル19とウエハ2
8との相対的な位置ずれ量を機械的な制御誤差として、
図1の記憶装置25aに記憶する。即ち、1回目の走査
により、ウエハ28上の任意の露光点の像がmパルス分
のパルスレーザー光の照射で形成されるならば、各パル
ス発光に同期してX方向の相対位置ずれ量をモニターす
る。各パルス毎のX方向の相対位置ずれ量をΔxi とし
て、Σを添字iに関する1〜mまでの和を表すとする
と、次の演算により平均的な位置ずれ量〈Δx〉を計算
できる。
【数6】〈Δx〉=ΣΔxi /m
【0040】同様に、相対走査の方向であるX方向に垂
直なY方向のレチクル19とウエハ28との相対的な位
置ずれ量Δyi 、及びレチクル19とウエハ28との回
転誤差をも記憶装置25aに記憶しておく。従って、1
個の位置ずれ量Δxi の記憶容量をΔMとすると、記憶
装置25aの記憶容量としては、ΔM×m個分の数倍の
容量があればよいが、例えば近傍の位置での相対位置ず
れ量等を平均化することによって、記憶する相対位置ず
れ量等の個数を少なくすることもできる。このように記
憶装置25aに記憶された相対位置誤差及び回転誤差
は、ウエハ28上の接続部40cにおける所謂「ショッ
ト内歪」の原因となる。
【0041】次に、2回目の走査により図5(a)の領
域40bへの露光を行う際に、主制御系25は記憶装置
25aから読み出した相対位置誤差及び回転誤差に合わ
せるるように、駆動装置26及び33を介してレチクル
ステージ21及びウエハステージ30の動作を制御す
る。これにより、ウエハ28上の接続部40cでのパタ
ーンの重ね合わせ精度が高精度になる。また、通常レチ
クルステージ21及びウエハステージ30のX方向及び
Y方向の位置決め精度を△x,△yとすると、接続部4
0cでの重ね合わせ誤差はそれぞれ21/2 Δx及び2
1/2 Δyとなる。これに対して、本例の方法では最初の
領域40aの露光の際のショット歪に合わせて次の領域
40bの露光の際の位置関係を補正する(同じショット
歪になる様にレチクル19及びウエハ28の位置を制御
する)ので、重ね合わせ誤差は△x,△yだけである。
【0042】次に、ウエハ28の全部の露光面への露光
方法につき説明する。先ず図5(a)の方法を適用した
場合には、図6に示すように、それぞれスリットスキャ
ン露光により順次隣接する領域40−1a,40−1
b,40−2a,40−2b,‥‥,40−4b,40
−4aへの露光が行われる。但し、図6の方法は図5
(a)の方向と走査方向は逆である。また、2個の走査
領域、例えば領域40−1b及び40−1aに対してそ
れぞれレチクル19のパターン領域35の回路パターン
が転写される。この方法では、レチクル19のパターン
領域35のウエハ28上での共役像内での走査方向が反
対になる。また、この走査方法によれば、そのパターン
領域35のパターンをウエハ28上に短時間で転写で
き、ウエハ28の膨張等の影響を受け難い利点がある。
その反面、走査方向の特性による接続部の精度が悪化す
る虞があり、図3の照明領域20のY方向への軌跡38
に対応するレチクル19の移動を高速で行う必要があ
る。
【0043】次に、図7に示すように、最初にレチクル
19のパターン領域35の例えば右半分の領域35aだ
けをウエハ28上の対応する領域に連続して露光して、
次にパターン領域35の左半分の領域35bだけをウエ
ハ28上の対応する領域に連続して露光する方法もあ
る。即ち、この方法では、先ず図7(a)に示すよう
に、ウエハ28上の領域40−1b,40−2b,‥
‥,40−4bへの露光が行われ、次に図7(b)に示
すように、図7(a)の軌跡と平行にウエハ28上の領
域40−1a,40−2a,‥‥,40−4aへの露光
が行われる。この方法によれば、レチクル19のパター
ン領域35に対応するウエハ28上の2個の被露光領域
(例えば領域40−1b及び40−1a)ではスリット
状の露光領域20Pの走査方向が同じになる。これによ
り接続部40cでの重ね合わせ精度が向上する場合があ
る。
【0044】次に、上述実施例では投影光学系27とし
て屈折光学系が使用されているので、図2(a)に示す
ように、レチクル19上の照明領域は矩形の照明領域2
0となっている。これに対して、特に露光光の短波長化
に対しては、凹面鏡等を用いた反射屈折光学系により構
成される投影光学系を用いると収差等の点で有利であ
る。また、凹面鏡等は光軸から離れた領域の方が収差が
少ないため、反射屈折光学系を用いた場合には、レチク
ル19上のスリット状の照明領域は、図8(a)に示す
ように、円弧状の照明領域41となる。この場合でも、
照明領域41の相対走査の方向の幅Dは一定であり、照
明領域41の相対走査の方向に垂直な長手方向をY方向
とすると、照明領域41のY方向の照度分布は、図8
(b)に示すように台形状になっている。即ち、照明領
域41のY方向の両端の領域41a及び41bでは、照
度分布は直線的に0に落ちている。このような照度分布
に設定することにより、図1の実施例と同様にスティッ
チングの際の接続部の照度むらを小さくすることができ
る。
【0045】次に、本発明の他の実施例につき図9を参
照して説明する。本実施例は、図11を参照して説明し
たように正6角形状の露光領域3でウエハ上を走査する
場合に本発明を適用したものである。図9(a)及び
(b)は本実施例でスティッチングを行う場合のウエハ
上の接続部4を示し、この図9(a)及び(b)におい
て、正6角形状の露光領域3での照度分布は均一である
が、露光光としてはパルスレーザー光が使用されてい
る。また、相対走査の方向をX方向及び−X方向とする
と、露光領域3の間隔がWの対向する2辺がスティッチ
ングの方向であるY方向に平行になっている。この場合
でも、スリットスキャン露光の際に、パルス発光の1周
期の間にウエハがX方向又は−X方向に移動する距離を
ΔLとすると、その間隔Wは、1以上の整数mを用いて
次のように設定される。
【数7】W=m・ΔL
【0046】図9(a)及び(b)ではm=8の場合が
示されており、1回の走査により、ウエハ上の非接続部
の露光点P0には常に8パルス分のエネルギーが照射さ
れる。また、本実施例では、ウエハを露光領域3に対し
てX方向に走査する場合と、ウエハを露光領域3に対し
て−X方向に走査する場合とで、パルスレーザー光源が
パルス発光するときのウエハのX方向の位置が同一にな
るようにする。例えば図9(a)において、ウエハ上の
接続部4内の露光点P9が露光領域3に対してX方向に
走査されるとき、即ち露光点P9が露光領域3の右側の
2等辺3角形の領域3aを走査するときに、パルス発光
が行われるときの露光点P9のX方向の位置を位置8と
する。そして、2回目の走査によりその露光点P9が露
光領域3に対して−X方向に走査されるとき、即ち露光
点P9が露光領域3の左側の2等辺3角形の領域3bを
走査するときに、パルス発光が行われるときの露光点P
9のX方向の位置を位置42とすると、位置42と位置
8とが合致することを意味する。図9(a)の場合に
は、領域3a内に位置8が5箇所あり、領域3b内に位
置42が3箇所あるので、露光点P9には2回のスリッ
トスキャンス露光により合計で8パルス分のエネルギー
が照射される。
【0047】また、図9(b)は図9(a)の場合と比
べて、パルス発光のタイミングがX方向にΔL/2だけ
ずれている場合を示す。図9(b)においては、露光点
P9が露光領域3の右側の2等辺3角形の領域3aを走
査するときに、パルス発光が行われるときの露光点P9
のX方向の位置10に対して、2回目の走査により露光
点P9が露光領域3の左側の2等辺3角形の領域3bを
走査するときに、パルス発光が行われるときの露光点P
9のX方向の位置43が等しくなるようにする。図9
(b)の場合には、領域3a内に位置10が4箇所あ
り、領域3b内に位置43が4箇所あるので、露光点P
9には2回のスリットスキャンス露光により合計で8パ
ルス分のエネルギーが照射される。一般に、本例によれ
ば、接続部4内の各露光点において、非接続部の露光点
P0と同様に8パルス分のエネルギーが照射され、照度
むらは生じない。なお、以上の実施例では、1枚のレチ
クルを用いたスティッチング動作について説明したが、
複数枚のレチクルを同一のレチクルステージに載置し、
スティッチング時にレチクルを交換しながら走査露光を
繰り返し行うようにしても良い。
【0048】なお、本発明は上述実施例に限定されず本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得るこ
とは勿論である。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、例えばスティッチング
及びスリットスキャン露光方式で露光を行う場合で、更
に露光ビームがパルス発光される場合に、そのパルス発
光に同期して第1物体(マスク)と第2物体(感光基
板)との位置ずれ量を計測することによって、例えば接
続部での重ね合わせ精度等の露光精度を向上できる利点
がある。
【0050】また、露光ビームによる照明領域の所定の
方向に相対的に第1物体及び第2物体を同期して走査す
る際の、第1物体と第2物体との相対的な位置の誤差を
記憶する記憶手段を設けた場合には、接続部での1回目
の走査における相対的な位置の誤差を記憶して、接続部
での2回目の走査の際にその相対的な誤差に合わせて位
置制御を行うことにより、接続部での重ね合わせ誤差を
小さくできる。
【0051】また、第1物体としてのマスク上の露光ビ
ームによる照度分布が台形状の照明領域の第2の方向
の、照度分布が一定の領域の長さをL、その照度分布が
台形状の領域の両側の照度が次第に小さくなる領域の長
さをそれぞれMとして、マスク上に形成される転写用の
パターンの露光ビームによる照明領域のその第2の方向
の幅LTを、{n・L+(n−1)・M}に設定するこ
とにより、マスク上の転写用のパターンが常に均一な照
度で照明される。
【0052】そして、露光ビームによる照明領域のその
第2の方向に相対的にマスクを移動させるマスク移動手
段を設けた場合には、マスク側でもスティッチングを行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影光学装置の一実施例を示す構
成図である。
【図2】(a)は図1のレチクル19上のスリット状の
照明領域を示す平面図、(b)はその照明領域の照度分
布を示す分布図である。
【図3】その実施例のレチクルのパターンを示す平面図
である。
【図4】(a)はその実施例のウエハ上のスリット状の
露光領域を示す平面図、(b)はその露光領域の照度分
布を分布図である。
【図5】(a)はウエハ上の被露光領域を示す平面図、
(b)はその被露光領域における照度分布を示す分布図
である。
【図6】その実施例でのウエハ上のスリットスキャン露
光の軌跡の一例を示す平面図である。
【図7】その実施例でのウエハ上のスリットスキャン露
光の軌跡の他の例を示す平面図である。
【図8】(a)はレチクル上の照明領域の変形例を示す
平面図、(b)はその照明領域の変形例の照度分布を示
す分布図である。
【図9】(a)は本発明の他の実施例におけるパルス発
光の位置の関係の一例を示す拡大平面図、(b)は本発
明の他の実施例におけるパルス発光の位置の関係の他の
例を示す拡大平面図である。
【図10】(a)は従来の連続発光型の光源を備えた投
影露光装置でスティッチング及びスリットスキャン露光
を行う際のレチクル上の照明領域の相対走査の様子を示
す平面図、(b)は図10(a)に対応するウエハ上の
露光領域の相対走査の様子を示す平面図である。
【図11】正6角形の露光領域でスティッチング及びス
リットスキャン露光を行う場合に、パルス発光型の光源
を使用するときの感光基板上の照度むらの説明に供する
線図である。
【符号の説明】
12 パルスレーザー光源 13 照明最適化光学系 15 視野絞り 16 リレーレンズ 18 コンデンサーレンズ 19 レチクル 20 レチクル上の矩形のスリット状の照明領域 20P ウエハ上の矩形のスリット状の露光領域 21 レチクルステージ 23 ガイド 24,32 レーザー干渉計 25 主制御系 26,33 駆動装置 28 ウエハ 30 ウエハステージ 34 レーザー光源制御装置 35 パターン領域 40 被露光領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 9/00

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光ビームに対して第1物体を移動する
    とともに、該第1物体の移動に同期して第2物体を移動
    することにより、前記第2物体を走査露光する走査型露
    光装置において、 前記露光ビームをパルス発射するビーム源と、 前記第1物体を保持して同期移動可能な第1保持手段
    と、 前記第2物体を保持して同期移動可能な第2保持手段
    と、 前記第2物体の走査露光中に前記第1保持部材と前記第
    2保持部材との相対的な位置情報を、前記ビーム源のパ
    ルス発光と同期してモニタするモニタ手段と、を備えた
    ことを特徴とする走査型露光装置。
  2. 【請求項2】 前記位置情報は、前記同期移動の方向と
    交差する方向における位置情報を含むことを特徴とする
    請求項1に記載の走査型露光装置。
  3. 【請求項3】 前記位置情報は、前記同期移動の方向に
    おける位置情報を含むことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の走査型露光装置。
  4. 【請求項4】 前記位置情報は回転方向の位置情報を含
    むことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載
    の走査型露光装置。
  5. 【請求項5】 前記第1物体のパターンの像を前記第2
    物体上に投影するための投影光学系をさらに備え、 前記露光ビームの照射領域は、前記投影光学系の露光フ
    ィールドと共役な円形領域に内接するように設定される
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の
    走査型露光装置。
  6. 【請求項6】 前記露光ビームの照射領域は多角形状に
    設定されることを特徴とする請求項1から5の何れか一
    項に記載の走査型露光装置。
  7. 【請求項7】 前記露光ビームに、その端部で強度が次
    第に低下するような強度分布を持たせる光学部材を備え
    たことを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載
    の走査型露光装置。
  8. 【請求項8】 前記モニター手段は、前記第1物体の位
    置情報を計測する第1干渉計と前記第2物体の位置情報
    を計測する第2干渉計とを有することを特徴とする請求
    項1から7の何れか一項に記載の走査型露光装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から8の何れか一項に記載の走
    査型露光装置を用いて露光を行う工程を含むデバイス製
    造方法。
  10. 【請求項10】 露光ビームに対して第1物体を移動す
    るとともに、該第1物体の移動に同期して第2物体を移
    動することにより、前記第2物体を走査露光する走査露
    光方法において、 前記第2物体の走査露光のために前記露光ビームをパル
    ス発射し、 前記第2物体の走査露光中に前記第1物体と前記第2物
    体との相対的な位置情報を、前記露光ビームのパルス発
    光と同期してモニタすることを特徴とする走査露光方
    法。
  11. 【請求項11】 前記位置情報は、前記同期移動の方向
    と交差する方向における位置情報を含むことを特徴とす
    る請求項10に記載の走査露光方法。
  12. 【請求項12】 前記位置情報は、前記同期移動の方向
    における位置情報を含むことを特徴とする請求項10又
    は11に記載の走査露光方法。
  13. 【請求項13】 前記位置情報は回転方向の位置情報を
    含むことを特徴とする請求項10から12の何れか一項
    に記載の走査露光方法。
  14. 【請求項14】 請求項9から13の何れか一項に記載
    の走査露光方法を用いるデバイス製造方法。
JP07071799A 1999-03-16 1999-03-16 走査露光方法、走査型露光装置、及び前記方法を用いるデバイス製造方法 Expired - Lifetime JP3316753B2 (ja)

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