JPH11317253A - コネクタ用端子 - Google Patents

コネクタ用端子

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JPH11317253A
JPH11317253A JP12098098A JP12098098A JPH11317253A JP H11317253 A JPH11317253 A JP H11317253A JP 12098098 A JP12098098 A JP 12098098A JP 12098098 A JP12098098 A JP 12098098A JP H11317253 A JPH11317253 A JP H11317253A
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JP
Japan
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nickel
terminal
plating film
connector
alloy
Prior art date
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Application number
JP12098098A
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English (en)
Inventor
Masaru Ibuki
大 伊吹
Minoru Ikeda
実 池田
Naoki Tsunoda
直樹 角田
Nobuaki Yoshioka
伸晃 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 挿抜回数の増加に伴う挿入力の増加を従来よ
りも抑えたコネクタ用端子を提供する。 【解決手段】 銅もしくは銅合金からなる端子基材上
に、ニッケル−リン合金めっき膜を成膜してなるコネク
タ用端子(2,4)、並びに銅もしくは銅合金からなる
端子基材上に、ニッケル−リン合金めっき膜を介して、
金属めっき膜を成膜してなるコネクタ用端子(2,
4)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコネクタ用端子に関
し、特に繰り返し挿抜されるコネクタ用端子の耐摩耗性
の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電気自動車の蓄電池の充電に使
用されるような、数十〜数百アンペアという比較的大電
流で使用され、また1〜10N程度と比較的大きな接触
荷重が加わえられるピン−ソケット型コネクタには、端
子表面に耐磨耗性を付与するために種々の表面処理がな
されている。この表面処理としては、図1にピン−ソケ
ット型コネクタの一例を略示するが、ピン1の端子2の
表面並びにソケット3の端子4の表面に銀(合金)や錫
(合金)等の金属めっき膜を形成するのが一般的であ
る。また、特開昭58−87785号公報には、銅の端
子基材上に下地めっきとしてニッケルやクロム、鉄−ニ
ッケル合金、錫−ニッケル合金を形成し、その上に銀や
銀合金、錫等をめっきしたコネクタが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コネクタに
おいては、挿抜の繰り返しにより端子表面の粗さが増し
ていき、それに伴って挿入力が増大する現象が見られ
る。また、屋外で使用されるコネクタでは、大小様々な
塵芥が介在することにより、更に端子表面の摩耗が進
み、挿入力が著しく上昇する。コネクタの挿抜が人の手
による場合には、このような挿入力の増加は作業負担の
増大に直結する。特に、電気自動車においては、充電を
繰り返し行う必要があり、また充電用の給電スタンドが
屋外に設置される場合もあることから、コネクタ用端子
には繰り返し挿抜に対する高い耐久性が要求されるが、
上記したニッケル等の下地めっきを介在させた膜構成を
含めて従来のめっき膜では不十分であり、更なる耐久性
の改善が望まれている。
【0004】本発明は上記の状況に鑑みてなされたもの
であり、挿抜回数の増加に伴う挿入力の増加を従来より
も抑えたコネクタ用端子を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明
の、銅もしくは銅合金からなる端子基材上に、ニッケル
−リン合金めっき膜を成膜してなることを特徴とするコ
ネクタ用端子、並びに銅もしくは銅合金からなる端子基
材上に、ニッケル−リン合金めっき膜を介して、金属め
っき膜を成膜してなることを特徴とするコネクタ用端子
により達成される。上記ニッケル−リン合金はリンを含
有することにより、その摩擦係数が銀や錫、ニッケル等
の従来の端子めっき用金属よりも小さく、硬度は従来の
端子めっき用金属よりも大きい。従って、このニッケル
−リン合金をコネクタ用端子に適用した場合、挿抜回数
が増しても、挿入力の増加の度合を従来よりも小さく抑
えることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明のコネクタ用端子に
関して詳細に説明する。本発明のコネクタ用端子は、例
えば、図1に示したようなピン−ソケット型コネクタの
ピン1の端子2の表面並びにソケット3の端子4の表面
に、ニッケル−リン合金めっき膜を形成して構成され
る。各端子2,4は、従来と同様に銅または銅合金を基
材とする。
【0007】上記ニッケル−リン合金はリンを含有する
ことにより、その摩擦係数が従来の端子めっき用金属よ
りも小さく、硬度は従来の端子めっき用金属よりも大き
い。図2は、ニッケル−リン合金の摩擦係数をリン含有
量を変えて測定した結果を示したグラフであるが、ニッ
ケル単独に比べて、リンを含有することにより摩擦係数
が小さくなっているのが判る。尚、摩擦係数の測定は、
ニッケル−リン合金めっきを施した平板状のテストピー
スにインデントの突起を載置し、500gfの荷重を与
えた状態でインデントを10mm移動させて行った。
【0008】このニッケル−リン合金めっき膜は、電解
めっき法により成膜できる。具体的には、ニッケル板を
陽極とし、銅または銅合金を陰極として、亜リン酸また
は次亜リン酸を添加したニッケル塩溶液中に配置し、所
定電流を通電して電解反応させることにより、陰極の銅
または銅合金表面にニッケル−リンが析出する。尚、電
解条件等は、例えば、増井らによる論文「電析Ni−P
合金の析出機構について」(「表面技術」,Vol.4
3,No.1,p.195〜199,1992)を参照
することができる。また、電解めっき法によるニッケル
−リン合金はアモルファスの形態で析出され、その時の
リンの含有率は8〜16重量%となることが知られてい
る(例えば、「アモルファスめっき法とその応用」日刊
工業新聞発行,p.242〜253,1990年)。本
発明においても、リン含有率はこの範囲とすることが可
能であるが、図2に示されるように、摩擦係数が最も低
くくなる8〜12重量%が特に好ましい。
【0009】また、ニッケル−リン合金めっき膜と従来
の端子用めっき膜の耐磨耗性を比較するために、以下の
試験を行った。即ち、銅板上に各めっき膜を形成したテ
ストピースと、同種のめっき膜を形成した突起を備える
インデントとを300gfの荷重を与えた状態で摺動距
離8mmで繰り返し擦り合わせて、下地の銅が露出する
までの摺動回数(摩耗限界)を測定した。めっき膜の種
類と摩耗限界とを表1に示す。
【0010】
【表1】
【0011】表1から明らかなように、ニッケル−リン
合金めっき膜は従来の銀めっき膜及びニッケル膜を介在
させた銀めっき膜に比べて耐摩耗性に優れることが判
る。また、ニッケル−リン合金めっき膜は、3μmの膜
厚でも50μmの銀めっき膜に比べて1.8〜2.8倍
も耐磨耗性に優れており、銀めっき膜と同等の耐磨耗性
を得るのであれば、理論的には最低1.6μmの膜厚で
十分である。但し、同一膜厚でもリン含有量が多くなる
のに従って摩耗限界に到達するのが早まる傾向にあり、
このことからもニッケル−リン合金のリン含有量として
12重量%以下が特に好ましいことが判る。また、比較
のために、ニッケル単独のめっき膜(膜厚3μm)につ
いても同様の試験を行ったが、約500回で摩耗限界に
達した。
【0012】上記において、ニッケル−リン合金めっき
膜を中間層とし、その上に銀や錫等の従来の端子用めっ
き膜を形成してもよい。この膜構成においては、上層の
金属が比較的早期に摩耗するものの、摺動により微粉状
態でニッケル−リン合金めっき膜中に入り込んで残留す
るため、従来よりも優れた耐磨耗性能が得られる。銀や
錫等の従来の端子用めっき膜は公知の方法で形成できる
が、その膜厚は従来よりも薄くでき、例えば5μm未満
でも十分な耐磨耗性能が得られる。
【0013】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明に係
るコネクタ用端子をより具体的に説明するが、本発明は
以下の実施例に限定されるものではない。 (試験端子)以下の試験端子を準備した。 試験端子A:銅板上にニッケル−リン合金めっき膜(リ
ン含有量 重量%:膜厚4.3μm)を介して銀めっ
き膜(膜厚2.3μm)を成膜したもの 試験端子B:銅板上にニッケル−リン合金めっき膜(リ
ン含有量 重量%:膜厚4.3μm)を成膜したもの 試験端子C:銅板上にニッケルめっき膜(膜厚3μm)
を介して銀めっき膜(膜厚10μm)を成膜したもの
【0014】(挿抜試験)上記の各試験端子A〜Cを電
気自動車用充電コネクタ(JEVA規格No「JEVS
G 105」)の電源端子として装着し、このコネク
タを10000回挿抜した時の挿入力の変化を測定し
た。測定結果を図3に示すが、従来品である試験端子C
は10000回挿抜後では挿抜初期に比べて挿入力が約
13%増大しているのに対し、本発明に従う試験端子A
では挿入力は約5%の増加に止まり、特に試験端子Bに
おいては殆ど増加していない。これにより、本発明のコ
ネクタ用端子は挿抜回数が増しても挿入力の増分が少な
いことが確認された。また、本発明のコネクタ用端子
は、挿抜初期においても挿入力が小さいことも判明し
た。
【0015】また、上記挿抜試験において各試験端子の
挿抜初期及び10000回挿抜後の接触抵抗を測定した
ところ、図4に示す通り各試験端子ともに接触抵抗の増
加は極く僅かであり、本発明のコネクタ用端子は耐久性
において問題のないことが確認された。尚、ニッケル−
リン合金は銀やニッケル等に比べて固有抵抗が若干高い
が、使用上問題のない範囲である。
【0016】本発明は、例示した電気自動車用充電コネ
クタのように、端子間に比較的大きな摩擦や荷重が生
じ、かつ繰り返し挿抜されるようなコネクタ用端子にお
いて特に顕著な効果が得られるが、その他のコネクタに
おいても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ニッケル−リン合金めっき膜を有することにより、挿抜
回数が増しても、挿入力の増加の度合を従来よりも小さ
く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピン−ソケット型コネクタの一例を示す概略図
である。
【図2】ニッケル−リン合金におけるリン含有量と摩擦
係数との関係を示す図である。
【図3】実施例における挿抜試験結果を示すグラフであ
る。
【図4】試験端子の挿抜回数の増加に伴う接触抵抗の変
化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ピン 2 端子 3 ソケット 4 端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 伸晃 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢崎 部品株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅もしくは銅合金からなる端子基材上
    に、ニッケル−リン合金めっき膜を成膜してなることを
    特徴とするコネクタ用端子。
  2. 【請求項2】 銅もしくは銅合金からなる端子基材上
    に、ニッケル−リン合金めっき膜を介して、金属めっき
    膜を成膜してなることを特徴とするコネクタ用端子。
  3. 【請求項3】 前記ニッケル−リンめっき合金膜のリン
    含有量が、8〜16重量%であることを特徴とする請求
    項1または2に記載のコネクタ用端子。
JP12098098A 1998-04-30 1998-04-30 コネクタ用端子 Abandoned JPH11317253A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7104850B2 (en) 2004-08-18 2006-09-12 Yazaki Corporation Low insertion-force connector terminal, method of producing the same and substrate for the same
JP2011044382A (ja) * 2009-08-24 2011-03-03 Panasonic Electric Works Co Ltd 基板接続用雌側コネクタ及びそれを含むコネクタアッセンブリー
JP2012219349A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Mitsubishi Shindoh Co Ltd コネクタ製造用銅合金条
JP2013098019A (ja) * 2011-11-01 2013-05-20 Yazaki Corp コネクタユニット
JP2013204102A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Yamaichi Electronics Co Ltd 電気接点の製造方法

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