JPH1131724A - サーモチャック及び回路板検査装置 - Google Patents

サーモチャック及び回路板検査装置

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JPH1131724A
JPH1131724A JP18515397A JP18515397A JPH1131724A JP H1131724 A JPH1131724 A JP H1131724A JP 18515397 A JP18515397 A JP 18515397A JP 18515397 A JP18515397 A JP 18515397A JP H1131724 A JPH1131724 A JP H1131724A
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JP
Japan
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thermo
chuck
plate
insulating member
guard plate
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JP18515397A
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English (en)
Inventor
Katsuo Yasuda
勝男 安田
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Micronics Japan Co Ltd
Original Assignee
Micronics Japan Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICウエハ13のむらのない温度調整、微少
電流の正確な測定、探針の迅速な位置決めを可能にす
る。 【解決手段】 ICウエハ13を支持するチャックトッ
プ12と、このチャックトップ12を囲繞して設けら
れ、導電性及び熱伝導性を有するガードプレート20
と、このガードプレート20とチャックトップ12との
間で電気的に遮断して熱を伝達する絶縁部材22と、ガ
ードプレート20の一側面に当接されてチャックトップ
12に熱を供給するサーモモジュール25とを有するサ
ーモチャック4である。絶縁部材22及びサーモモジュ
ール25を小片22A,25Aで構成して、ガードプレ
ート20等の熱伝達対象面よりその表面積を小さくし
て、絶縁抵抗を高く、誘電率を低く、熱抵抗を小さく維
持した。パージ板5は、導電性を有する透明板材で構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICウエハや液晶
板等のように、薄板の表面に回路を構成した回路板の回
路の特性試験を行う際に用いるサーモチャック及び回路
板検査装置に関し、特に大型の回路板の検査に用いて好
適なサーモチャック及び回路板検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ICや液晶装置等は、多様な用途
に用いられるようになっている。この結果、ICや液晶
装置等がおかれる環境も、常温状態だけでなく、高温、
低温状態に晒されることもある。このため、ICや液晶
装置等に対して、常温状態と共に高低温環境下でも特性
試験を行う必要性が生じてきた。この常温状態と共に高
低温環境下で特性試験を行うために用いるのが回路板検
査装置である。
【0003】さらに、製造技術の向上により、ICウエ
ハや液晶板等の回路板も年々大型化してきている。この
大型化した回路板を検査する回路板検査装置のサーモチ
ャックとしては、図2から図4に示すような構成のもの
が知られている。
【0004】図2中のサーモチャック61は、上側載置
面62Aに回路板63を支持するチャックトップ62
と、このチャックトップ62をその下側から囲繞して設
けられたガードプレート64と、このガードプレート6
4と前記チャックトップ62との間に設けられた絶縁板
65と、前記ガードプレート64の下側面に当接され、
このガードプレート64及び前記絶縁板65を介してチ
ャックトップ62に高温又は低温の熱を供給して上側載
置面62A上の回路板63を加熱又は冷却するサーモモ
ジュール66と、このサーモモジュール66の下側面に
当接して設けられ、熱を吸収して外部に排出するクーリ
ングプレート67とを有して構成されている。
【0005】絶縁板65は、図3に示すように、チャッ
クトップ62とほぼ同じ径の円盤状に形成されている。
【0006】そして、サーモモジュール66からチャッ
クトップ62側へ供給される高温又は低温の熱は一旦、
ガードプレート64に伝わり、このガードプレート64
に広がる。さらに、絶縁板65に伝わってこの絶縁板6
5で広がり、チャックトップ62の全域を設定温度に加
熱又は冷却する。
【0007】一方、前記サーモチャック61の上方に
は、上側載置面62Aに面してパージ板(図示せず)が
設けられている。このパージ板は、例えば鉄板等の導電
性のある板材で構成されている。さらに、チャックトッ
プ62及びガードプレート64も導電性を有する材料で
構成されると共に、これらパージ板、チャックトップ6
2及びガードプレート64が互いに電気的に接続され
て、同電位に維持されている。そして、同電位に維持さ
れたチャックトップ62の上側載置面62Aに支持され
た回路板63に対して、設定温度での導通試験によって
微少電流が測定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記構成の
従来装置のように回路板が大型化すると、それに伴って
絶縁板65も大型化して表面積が大きくなるため、次の
ような問題がある。
【0009】単位面積あたりの絶縁抵抗が同じ場合、絶
縁板65の表面積が大きくなる分だけ絶縁抵抗が低下す
る。同様に、誘電率が高くなる。この結果、微少電流の
正確な測定に支障をきたしてしまう。
【0010】また、絶縁板65が大型化すると、熱抵抗
が大きくなり、サーモモジュール66からの熱がチャッ
クトップ62側へ伝わりにくくなる。即ち、温度レスポ
ンスが低下してしまう。この結果、チャックトップ62
の上側載置面62Aに載置された回路板63を設定温度
まで加熱又は冷却するのに時間がかかってしまう。
【0011】さらに、チャックトップ62の上側載置面
62Aの面積が広くなると、温度分布特性が悪化する。
即ち、上側載置面62Aの面積が広くなると、その上側
載置面62Aからの放熱又は吸熱する熱量も多くなる
が、この放熱又は吸熱する熱量を考慮した上で、上側載
置面62Aの全域を均一に加熱又は冷却するには、サー
モモジュール66からの一定量の熱が直接的にかつ速や
かにチャックトップ62まで伝達される必要がある。し
かし、前述したように、絶縁板65は熱抵抗が大きく、
温度レスポンスが低いので、設定量の熱がスムーズに伝
達されず、上側載置面62Aの温度分布特性が悪化して
しまう。
【0012】また、パージ板は鉄板等で構成されている
ため、パージ板で覆われた回路板63の表面を視覚的に
認識することができない。このため、パージ板で覆われ
た回路板63の任意の地位を予め特定して、探針の位置
合わせをすることが難しい。
【0013】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、回路板の大型化に伴う前記諸問題を解消した
サーモチャック及び回路板検査装置を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るサーモ
チャックは、回路板を支持するチャックトップと、この
チャックトップをその一側から囲繞して設けられ、導電
性及び熱伝導性を有するガードプレートと、このガード
プレートと前記チャックトップとの間に設けられ、これ
らの間を電気的に遮断した状態で熱を伝達する絶縁部材
と、前記ガードプレートの一側面に当接され、このガー
ドプレート及び前記絶縁部材を介してチャックトップに
熱を供給するサーモモジュールとを有するサーモチャッ
クにおいて、前記絶縁部材が、直接に当接される前記ガ
ードプレート及びチャックトップの熱伝達対象面よりそ
の表面積を小さくするように形成されたことを特徴とす
る。
【0015】前記構成により、絶縁部材をその表面積を
小さくして形成されたので、この絶縁部材の絶縁抵抗を
高く維持し、誘電率を低く抑えることができる。この結
果、微少電流を正確に測定することができる。
【0016】さらに、熱抵抗が小さく抑えられて、温度
レスポンスが高く維持される。これにより、回路板の温
度分布特性が向上し、回路板を設定温度に均一に加熱又
は冷却することができる。
【0017】第2の発明に係るサーモチャックは、前記
絶縁部材が、貫通孔を設けて構成されたことを特徴とす
る。
【0018】貫通孔を設けることにより、前記第1の発
明と同様に、絶縁部材の表面積が小さくなる。
【0019】第3の発明に係るサーモチャックは、前記
絶縁部材が、複数個配設された小片から構成されたこと
を特徴とする。
【0020】複数の小片で構成することにより、前記第
1の発明と同様に、絶縁部材の表面積が小さくなる。
【0021】第4の発明に係るサーモチャックは、前記
サーモモジュールが、前記ガードプレートの一側面に複
数個当接して設けられると共に、前記絶縁部材が、前記
サーモモジュールとほぼ同様の大きさに形成されてサー
モモジュールと整合する位置に設けられたことを特徴と
する。
【0022】前記構成により、サーモモジュールからの
熱は、絶縁部材を介してチャックトップに伝わる。絶縁
部材は、サーモモジュールとほぼ同じ大きさに形成され
ているので、サーモモジュールからの熱は、直接的に絶
縁部材に伝達され、他に広がらずにチャックトップに伝
達される。
【0023】第5の発明に係るサーモチャックは、前記
ガードプレートが前記絶縁部材の配設位置で貫通孔を有
し、この絶縁部材と前記サーモモジュールが直接に接触
されることを特徴とする。
【0024】この構成により、サーモモジュールからの
熱は、ガードプレートを介さずに直接絶縁部材に伝達さ
れ、他に広がらずにチャックトップに伝達される。
【0025】第6の発明に係る回路板検査装置は、回路
板を支持すると共にこの回路板を加熱又は冷却して検査
を行うサーモチャックと、このサーモチャックの上側面
を覆って検査対象の回路板及びその周囲を同電位に維持
するパージ板とを有する回路板検査装置において、前記
パージ板が、導電性を有する透明板材で構成されたこと
を特徴とする。
【0026】パージ板を透明板材で構成することで、チ
ャックトップに支持された回路板の上側にパージ板が配
設された状態で、パージ板の上側から回路板を視覚的に
認識することができる。これにより、パージ板の上側か
ら回路板の任意の位置を視覚的に特定して速やかに探針
を位置合わせすることができる。
【0027】第7の発明に係る回路板検査装置は、前記
サーモチャックが、前記第1乃至第5の発明のいずれか
に記載のサーモチャックによって構成されたことを特徴
とする。
【0028】これにより、検査対象の回路板を効率的に
加熱又は冷却することができると共に、回路板と探針と
の位置合わせを速やかに行うことができる。さらに、検
査対象の回路板及びその周囲を同電位に維持でき、正確
な微少電流の検査が可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る回路板検査装
置について、添付図面を参照しながら説明する。図1は
本実施形態に係る回路板検査装置1のサーモチャック4
及びパージ板5を示す横断面図、図5は回路板検査装置
1を示す概略構成図、図6はサーモチャック4を示す平
面図、図7はサーモチャック4の要部を示す概略側面
図、図8はガードプレート20に取り付けられた絶縁部
材22を示す平面図、図9はガードプレート20に取り
付けられたサーモモジュール25を示す裏面図である。
【0030】この回路板検査装置1は、図5に示すよう
に主に、ベース2と、XYθZステージ3と、サーモチ
ャック4と、パージ板5と、ベースプレート6と、探針
7と、マニピュレータ8と、シールドカバー9とから概
略構成されている。
【0031】ベース2は、XYθZステージ3等を支持
する基台である。XYθZステージ3はベース2上に設
置されている。このXYθZステージ3は、その上側に
設置されたサーモチャック4を前後左右上下方向に移動
させると共に回転させるものである。
【0032】サーモチャック4は、チャックホルダ11
を介してXYθZステージ3の上側面に固定されてい
る。このサーモチャック4は、XYθZステージ3によ
って前後左右上下方向へ移動されると共に回転されて、
探針7の先端に対して正確に位置合わせされるようにな
っている。
【0033】このサーモチャック4の具体的な構成は、
図1及び図6に示すようになっている。図中の12は、
薄板状の回路板としてのICウエハ13が載置される載
置面12Aを有するチャックトップである。このチャッ
クトップ12は、検査工程においては、パージ板5と一
定間隔をおいて配設され、これらチャックトップ12と
パージ板5との間に、保温空間Aが構成される。この保
温空間Aは、チャックトップ12の載置面12Aに載置
されたICウエハ13を設定温度に保つための空間であ
る。チャックトップ12は薄型円盤状に形成され、その
載置面12Aには、同心円上の3つの円環状溝14(図
3参照)が形成されている。これらの円環状溝14は縦
溝15で互いにつながり、さらに載置面12A中央の吸
引口16につながっている。この吸引口16は、外部の
バキューム装置(図示せず)に接続され、各円環状溝1
4内を真空引きして載置面12Aに載置されたICウエ
ハ13を支持するようになっている。吸引口16は、チ
ャックトップ12の固定用穴を兼ねている。この吸引口
16にチャック止めねじ17が挿入され、サーモチャッ
ク4全体の中心軸であるセンターシャフト18に螺合し
て固定されている。これらチャック止めねじ17及びセ
ンターシャフト18は、真空引きのための通路を確保す
るために、中空構造となっている。
【0034】チャックトップ12は導電性を有すると共
に熱伝導性にも優れ、かつ熱膨張係数の小さい材料で構
成されている。導電性を備えるのは、載置面12AにI
Cウエハ13を載置した状態で、ICウエハ13を囲む
後述のガードプレート20及びパージ板5と共にチャッ
クトップ12をICウエハ13と同電位にするためであ
る。これらを同電位にすることで、ICウエハ13の回
路を流れる微少電流を正確に測定することができる。熱
伝導性を備えるのは、載置面12Aに載置されたICウ
エハ13を均一に加熱又は冷却するために、チャックト
ップ12自体を均一に加熱又は冷却する必要があるため
である。さらに、熱膨張係数を小さく抑えるのは、載置
面12Aに吸着支持したICウエハ13の膨張による損
傷及び探針7の位置ずれを防ぐためである。このチャッ
クトップ12を構成する材料としては、例えばアルミニ
ウム合金が用いられる。
【0035】さらに、チャックトップ12の周縁部には
座ぐり面12Bが設けられ、セミリジットケーブル19
の心線19Aがねじ固定されて電気的に接続されてい
る。このセミリジットケーブル19は、探針7を用いて
特性試験を行う測定器(図示せず)に接続され、チャッ
クトップ12とガードプレート20とパージ板5とが同
電位に保たれている。チャックトップ12の内部には、
その周縁から中心部まで細穴12Cが設けられ、外部か
ら温度センサSが挿入されている。
【0036】図中の20はチャックトップ12を下側か
ら囲繞して収納支持するガードプレートである。このガ
ードプレート20は、チャックトップ12を十分な隙間
を空けて収容し得るチャックトップ収納凹部21を有し
て、薄型円盤状でかつ皿状に形成されている。チャック
トップ収納凹部21には、絶縁部材22を介してチャッ
クトップ12が収納されている。なお、ガードプレート
20の周縁の環状の立ち上げ壁部20Aの上端部は、上
方に向けて内側へ傾斜したテーパ面20Bが設けられて
いる。このテーパ面20Bは、後述する外気排除気体吹
き出し口Hの一部を構成する。
【0037】ガードプレート20を構成する材料は、導
電性を有すると共に熱伝導性にも優れた材料で構成され
ている。導電性を備えるのは、前記チャックトップ12
及びパージ板5と共にICウエハ13と同電位にするた
めである。熱伝導性を備えるのは、載置面12Aに載置
されたICウエハ13を均一に加熱又は冷却するためで
ある。即ち、サーモモジュール25からの熱を絶縁部材
22に直接的にかつ迅速に伝達して、チャックトップ1
2を速やかに加熱形は冷却するためである。このため、
ガードプレート20は薄く形成され、ガードプレート2
0を上下から挟む絶縁部材22とサーモモジュール25
との間で熱が直接的に伝達されるようになっている。
【0038】また、ガードプレート20の立ち上げ壁部
20Aには、セミリジットケーブル19の外部導体19
Bがケーブルクランプ23によって固定され、外部導体
19Bとガードプレート20とが電気的に接続されてい
る。さらに、外部導体19Bはシールド線24(図5参
照)によってパージ板5にも電気的に接続されている。
これにより、セミリジットケーブル19で、チャックト
ップ12、ガードプレート20及びパージ板5が全て測
定器に接続され、同電位に保たれている。
【0039】絶縁部材22は、チャックトップ12とガ
ードプレート20との間に介装されている。この絶縁部
材22は、絶縁性を有すると共に熱伝導性を有し、チャ
ックトップ12とガードプレート20との間で、電気的
に絶縁した状態で熱だけを伝達するようになっている。
絶縁部材22の材料としてはボロンナイトライドが用い
られる。絶縁部材22の具体的な構成は、図7及び図8
に示すように、長方体状の小片22Aを多数個配設して
構成されている。多数の小片22Aで構成したのは、チ
ャックトップ12とガードプレート20にそれぞれ当接
する表面積を小さくするためである。この表面積(絶縁
部材22全体の体積)を小さくするのは、絶縁抵抗を高
く、誘電率を低く、熱抵抗を小さく維持するためであ
る。絶縁抵抗を高く、誘電率を低く維持することによ
り、チャックトップ12とパージ板5とガードプレート
20とチャックトップ12に支持されたICウエハ13
とが互いに同電位に維持される。これにより、微少電流
の正確な測定が可能となる。また、熱抵抗を小さく維持
することにより、サーモモジュール25からの熱を迅速
に伝達して高い温度レスポンスが可能になる。この小片
22Aの大きさ、個数及び配設位置はサーモモジュール
25と整合するように設定されている。なお、熱抵抗が
小さくて高い温度レスポンスが可能になるのは、次の理
由による。サーモモジュール25がチャックトップ12
を設定温度に加熱する場合、ガードプレート20及び絶
縁部材22を媒介しているため、これらガードプレート
20及び絶縁部材22も設定温度近傍に加熱する必要が
ある。このとき、ガードプレート20及び絶縁部材22
の体積が小さければ、これらを設定温度まで加熱するた
めに必要な熱量は少なくて済む。そして、サーモモジュ
ール25から発生する熱量が一定の場合、ガードプレー
ト20及び絶縁部材22を設定温度に加熱する熱量を小
さく抑えられる分だけ早くチャックトップ12を設定温
度に加熱することができる。これにより、熱抵抗が小さ
く、高い温度レスポンスが可能になる。このため、絶縁
部材22の表面積である絶縁部材22全体の体積を小さ
くすると共に、ガードプレート20を薄く形成してい
る。
【0040】図中の25はサーモモジュールである。こ
のサーモモジュール25は複数の小片25Aから構成さ
れ、ガードプレート20の下側面に密着して設けられて
いる。この小片25Aは、図7及び図9に示すように、
長方体状に形成されている。各小片25Aは、熱交換器
によって構成され、その一側面の熱を他側面に伝達する
ようになっている。小片25Aの大きさ、個数及び配設
位置は、必要とする熱量等に合わせて設定される。この
小片25Aは具体的には、前記絶縁部材22の小片22
Aと整合するようになっている。即ち、サーモモジュー
ル25の小片25Aと絶縁部材22の小片22Aとは、
図7から図8に示すように、同じ大きさ及び個数で、ガ
ードプレート20を挟んで互いに整合する位置に設けら
れている。
【0041】図中の26はクーリングプレートである。
このクーリングプレート26は、サーモモジュール25
の下側面に密着して設けられ、この下側面を冷却するよ
うになっている。クーリングプレート26は内部が空洞
になっており、その空洞に外部から冷媒用供給管27を
介して冷媒が通されている。この冷媒は、外部の冷却装
置(図示せず)から供給される。そして、ガードプレー
ト20とサーモモジュール25とクーリングプレート2
6とはねじ28によって互いに密着して固定されてい
る。
【0042】ガードプレート20とサーモモジュール2
5とクーリングプレート26との外周には、これらを囲
繞するように、サーモモジュールカバー29が取り付け
られている。このサーモモジュールカバー29は、クー
リングプレート26の外周に嵌合した状態で、ねじ30
で固定されている。
【0043】この構成により、サーモモジュール25の
下側面の熱がクーリングプレート26内の冷媒に伝達し
外部に排出されて、サーモモジュール25の上側面が冷
やされ、このサーモモジュール25と一体的に固定され
たチャックトップ12、絶縁部材22及びガードプレー
ト20が冷やされる。これによって、チャックトップ1
2の載置面12Aに載置されたICウエハ13が設定温
度まで冷やされるようになっている。このとき、設定温
度は、温度センサSで検出した現在温度を基にサーモモ
ジュール25等が制御されて、正確に調整される。
【0044】クーリングプレート26の下側には、スペ
ーサ31を介して断熱板32がねじ33で固定されてい
る。このスペーサ31は、等間隔に3個以上配設されて
断熱板32を安定してクーリングプレート26に固定し
ていると共に、クーリングプレート26と断熱板32と
の間に環状空間34を形成している。断熱板32の内部
には、パージエアー用細穴32Aと真空引き用細穴32
Bが設けられ、パージエアー用細穴32Aが内側パージ
エアー供給管35を介してパージエアー供給装置(図示
せず)に、真空引き用細穴32Bがバキューム管36を
介して真空ポンプ(図示せず)にそれぞれ接続されてい
る。さらに、パージエアー用細穴32Aの内側端は、断
熱板32の上側の環状空間34に開口して互いに連通さ
れ、パージエアーを供給するようになっている。なお、
パージエアーとしては、乾燥させて湿気を除去した乾燥
空気を用いる。また、湿気を含まない窒素ガス等の他の
気体を用いることもある。
【0045】断熱板32の周縁の上側には、円筒状のイ
ンサイドリング38が取り付けられている。インサイド
リング38の下端には、内側に縮径してフランジ部39
が形成され、この部分がねじ40によって断熱板32に
固定されている。このインサイドリング38は、前記ガ
ードプレート20とサーモモジュール25とクーリング
プレート26とをその外周から覆って、これらとの間に
円筒状の内側パージエアー供給空間41を構成してい
る。インサイドリング38の上端部には、その断面形状
が逆三角形状の整流部材38Aが設けられている。この
整流部材38Aは、外気排除気体吹き出し口H(後述す
る内側パージエアー吹き出し口41A及び外側パージエ
アー吹き出し口52Aによって構成される)から吹き出
された気体の一部を外側(載置面12Aの外周縁側)に
流して保温空間A内に外気が流入するのを防ぐ部材であ
る。この整流部材38Aの両側には、上方へ向けて両側
へ広がるテーパ面38B,38Cが形成されている。そ
して、一方のテーパ面38Bとガードプレート20のテ
ーパ面20Bとで、内側パージエアー供給空間41の内
側パージエアー吹き出し口41Aが構成されている。こ
の内側パージエアー吹き出し口41Aは、載置面12A
に支持されたICウエハ13をその周縁から囲むように
円環状に開口して形成された外気排除気体吹き出し口H
の内側部分を構成する。内側パージエアー吹き出し口4
1Aは、内側に傾斜させて構成されることで、保温空間
Aにパージエアーを送風してその内部に充満させ、その
後パージ板5の探針挿入孔5Aから外部に流出させて、
ICウエハ13の周囲から外気を排除するようになって
いる。
【0046】断熱板32の下側には、チャックベース4
3が取り付けられている。このチャックベース43の上
側面の中央部には、円盤状に隆起して形成された支持用
台部43Aが設けられている。この支持用台部43Aが
断熱板32の下側面に直接に当接され、その周囲に円環
状の環状空間44が形成されている。断熱板32とチャ
ックベース43とは、等間隔に配設されたねじ45で互
いに固定されている。このねじ45にはスペーサ46が
介装され、このスペーサ46で環状空間44が確保され
ている。チャックベース43の内部にはパージエアー用
細穴43Bが設けられ、外側パージエアー供給管47を
介してパージエアー供給装置(図示せず)に接続されて
いる。パージエアー用細穴43Bの内側端部は環状空間
44に開口して連通されており、パージエアー供給装置
から環状空間44にパージエアーが供給される。
【0047】チャックベース43の周縁には、上方に向
けて円筒状のアウトサイドリング48が取り付けられて
いる。このアウトサイドリング48の下端には、固定用
爪49が等間隔に複数設けられ、チャックベース43の
下側周縁部に設けられた固定用切欠き50に嵌合し、ね
じ51で固定されている。このアウトサイドリング48
は、断熱板32及びインサイドリング38をその外周か
ら覆って、その間に円筒状の外側パージエアー供給空間
52を構成している。アウトサイドリング48の上端部
には、上方に向けて外側に傾斜させたテーパ面48Aが
設けられている。そして、このテーパ面48Aと整流部
材38Aの他方のテーパ面38Cとで、外側パージエア
ー供給空間52の外側パージエアー吹き出し口52Aが
外側に向けて構成されている。この外側パージエアー吹
き出し口52Aは、前記内側パージエアー供給空間41
の内側パージエアー吹き出し口41Aをその外側から囲
むように設けられ、外側に向けてパージエアーを吹き出
すことで、保温空間Aと外気との間を遮断して保温空間
Aに外気が流入するのを防ぐエアカーテンとして機能す
るようになっている。
【0048】この外側パージエアー吹き出し口52A
は、載置面12Aに支持されたICウエハ13をその周
縁から囲むように環状に開口して形成された外気排除気
体吹き出し口Hの外側部分を構成する。
【0049】図5中のベースプレート6は、ベース2側
に固定された状態で、サーモチャック4の上側に配設さ
れる支持基板である。このベースプレート6の中央部に
は、サーモチャック4側へ延びる探針7が通される探針
導入口6Aが設けられている。
【0050】パージ板5は、パージ板ホルダ54を介し
てベースプレート6の下側に、サーモチャック4に面し
た状態で取り付けられている。これにより、サーモチャ
ック4のチャックトップ12の載置面12Aとパージ板
5とで保温空間Aを形成している。このパージ板5のほ
ぼ中央には、ICウエハ13に向けて探針7を挿入する
探針挿入孔5Aが設けられている。
【0051】さらに、このパージ板5は、上側からIC
ウエハ13の全体を視覚的に認識できるように、透明の
材料で構成されている。即ち、パージ板5は、透明でか
つ導電性を有する材料で形成されている。このパージ板
5の材料としては、耐熱性を有する透明の合成樹脂やガ
ラス等の基板にITO膜を施したものや、金網等の導電
性部材を挟み込んだ前記透明の合成樹脂等が用いられ
る。
【0052】ベースプレート6の上側面には、探針導入
口6Aの部分が開口したリングプレート55が一体的に
取り付けられている。このリングプレート55は、鉄板
によって構成され、マグネットが吸着できるようになっ
ている。
【0053】探針7は、同軸針によって構成されてい
る。探針7の基端部は、同軸ケーブル56を介して測定
器(図示せず)に接続されている。この探針7はマニピ
ュレータ8に支持されている。マニピュレータ8は、探
針7を支持した状態で、マグネット57によって任意の
位置でリングプレート55に取り付けられるようになっ
ている。
【0054】XYθZステージ3の上に設けられた前記
サーモチャック4、パージ板5、ベースプレート6、探
針7やマニピュレータ8等は、シールドカバー9によっ
て覆われている。なお、シールドカバー9には、配管用
の貫通穴(図示せず)が設けられ、セミリジットケーブ
ル19、冷媒用供給管27、内側パージエアー供給管3
5、バキューム管36及び外側パージエアー供給管47
は、この貫通穴を介して、シールドカバー9内のサーモ
チャック4とシールドカバー9の外側にある各装置とを
接続して設けられている。
【0055】[回路板検査方法]次に、前記構成の回路
板検査装置1を用いて回路板検査方法を説明する。
【0056】ICウエハ13に対する低温環境下での特
性試験は、次のようにして行う。
【0057】サーモチャック4は、XYθZステージ3
によってパージ板5からある程度離れた位置に移動され
ている。この状態で、サーモチャック4のチャックトッ
プ12に自動又は手動でICウエハ13を載置する。チ
ャックトップ12の載置面12Aの円環状溝14等は、
チャック止めねじ17、センターシャフト18、真空引
き用細穴32B及びバキューム管36を介して真空ポン
プによって真空引きされ、ICウエハ13は載置面12
Aに吸着される。
【0058】次いで、XYθZステージ3によってサー
モチャック4が移動され、載置面12Aに支持されたI
Cウエハ13がマニピュレータ8に支持された探針7の
先端まで移動される。このとき、パージ板5は透明であ
るため、このパージ板5の上側からICウエハ13の目
的位置が視覚的に特定できる。この視覚的に特定した位
置と探針7の先端位置とを速やかに合わせる。XYθZ
ステージ3は、最終的に探針7の先端をICウエハ13
表面の特定位置に接触させるための微調整をして探針7
をICウエハ13に接触させる。このとき、載置面12
Aとパージ板5とで保温空間Aが形成されている。
【0059】一方、サーモチャック4には、低温環境を
作るために冷媒が供給されている。冷媒は、クーリング
プレート26内を循環してこのクーリングプレート26
を冷やす。また、サーモモジュール25には、その上側
面が冷却される方向に電流が流される。これにより、サ
ーモモジュール25の上側面に接合された薄いガードプ
レート20を介して、絶縁部材22が直接的に冷却され
る。この絶縁部材22の各小片22Aは、サーモモジュ
ール25からの熱を、他に広がることなく直接的にかつ
速やかにチャックトップ12に伝達し、このチャックト
ップ12を急速に冷却する。これにより、チャックトッ
プ12の全体が冷却され、次第に均一な設定温度にな
る。
【0060】この冷却に伴ってサーモモジュール25の
下側面が加熱するが、この熱は、クーリングプレート2
6で冷やされる。この結果、ガードプレート20、絶縁
部材22及びチャックトップ12の熱がサーモモジュー
ル25及びクーリングプレート26を介して冷媒に伝わ
り、効率的に外部に排除される。そして、載置面12A
に支持されたICウエハ13が冷やされる。このICウ
エハ13の温度は、温度センサSの検出値に基づいて正
確に制御される。このとき、外気と保温空間Aとはパー
ジ板5で熱的に遮断されている。さらに、内側パージエ
アーはクーリングプレート26に接してから保温空間A
に供給されるので、保温空間Aに充満したパージエアー
は、ある程度低温に維持される。これにより、ICウエ
ハ13の温度を正確に制御することができる。
【0061】また、保温空間Aにはパージエアーが供給
されている。具体的には、パージエアー供給装置が稼動
されて、パージエアーが、内側パージエアー供給管35
及びパージエアー用細穴32Aを介して環状空間34に
供給されている。パージエアーは、この環状空間34内
で、周囲に広がって、円筒状の内側パージエアー供給空
間41全体に供給され、内側パージエアー吹き出し口4
1Aの全域から保温空間Aの中心に向けて吹き出され
る。これにより、パージエアーは、保温空間A内に充満
してパージ板5の探針挿入孔5Aから外部に流出する。
【0062】また、パージエアー供給装置からのパージ
エアーは、外側パージエアー供給管47及びパージエア
ー用細穴43Bを介して環状空間44にも供給されてい
る。この環状空間44に供給されたパージエアーは、そ
の内部で周囲に広がって、円筒状の外側パージエアー供
給空間52全体に供給され、外側パージエアー吹き出し
口52Aの全域から、前記内側パージエアーと逆方向の
外側に向けて吹き出される。これにより、外側パージエ
アーは、チャックトップ12とパージ板5との隙間から
外部に流出し、保温空間Aと外気との間を遮断して保温
空間Aに外気が流入するのを防いでいる。即ち、エアカ
ーテンとして機能している。このエアカーテンの機能に
よってICウエハ13の周囲から湿気を含む外気が排除
され、ICウエハ13の表面や探針7の先端で結露する
のを防止している。
【0063】また、絶縁部材22を小片22Aで構成し
て絶縁抵抗を高く維持し、誘電率を低く抑えるので、チ
ャックトップ12とガードプレート20との間を確実に
絶縁する。さらに、ICウエハ13が直接に載置される
チャックトップ12と、これらを上下から覆うパージ板
5及びガードプレート20とを、セミリジットケーブル
19によって測定器側に全て接続するので、これらと測
定対象であるICウエハ13とを正確に同電位に維持す
ることができる。この結果、ICウエハ13内での微少
電流を正確に測定することができる。
【0064】さらに、絶縁部材22の熱抵抗を小さく抑
えて、温度レスポンスを高く維持したので、チャックト
ップ12全体が迅速に加熱又は冷却されて温度分布特性
が向上し、チャックトップ12の載置面12Aに支持さ
れたICウエハ13を設定温度に均一に加熱又は冷却す
ることができる。
【0065】以上の状態で、探針7及び測定器によって
1fAオーダの微小電流を測定して、特性試験を行う。
【0066】また、ICウエハ13に対する高温環境下
での特性試験は、次のようにして行う。
【0067】ICウエハ13をチャックトップ12の載
置面12Aに載置して、サーモチャック4を探針7の先
端位置に合わせて移動させる準備段階は前記低温環境下
での特性試験の場合と同様である。
【0068】次に、サーモモジュール25に、前記の場
合と逆方向に電流を流す。このとき、冷媒のクーリング
プレート26への供給は行わない。なお、外部からの熱
を、冷媒を介してクーリングプレート26からサーモモ
ジュール25の下側面に伝達するようにしてもよい。
【0069】これにより、サーモモジュール25の上側
面に接しているガードプレート20、絶縁部材22及び
チャックトップ12が、前述した冷却と同様の熱伝達作
用で加熱される。また、必要に応じてパージエアーが供
給される。
【0070】均一に加熱されたチャックトップ12は、
その載置面12Aに載置されたICウエハ13を加熱す
る。このときICウエハ13の周囲では、載置面12A
とパージ板5とで保温空間Aが形成されていると共にパ
ージ板5が断熱板で構成されているので、チャックトッ
プ12からICウエハ13に伝わった熱は、保温空間A
内に効率的に蓄えられ、ICウエハ13を設定温度に効
率的に加熱する。
【0071】以上の状態で、探針7及び測定器によって
1fAオーダの微小電流を測定して、特性試験を行う。
【0072】[効果]以上のように、絶縁部材22を各
小片22Aから構成して、絶縁抵抗を高く維持し、誘電
率を低く抑えるので、チャックトップ12とガードプレ
ート20との間を確実に絶縁することができる。さら
に、ICウエハ13が直接に載置されるチャックトップ
12と、これらを上下から覆うパージ板5及びガードプ
レート20とを、セミリジットケーブル19によって測
定器側に全て接続して、これらと測定対象であるICウ
エハ13とを正確に同電位に維持することができる。こ
の結果、ICウエハ13内での微少電流を正確に測定す
ることができるようになる。
【0073】さらに、絶縁部材22の熱抵抗を小さく抑
えて、温度レスポンスを高く維持したので、チャックト
ップ12全体が迅速に加熱又は冷却されて温度分布特性
が向上し、チャックトップ12の載置面12Aに支持さ
れたICウエハ13を設定温度に均一に加熱又は冷却す
ることができるようになる。
【0074】[変形例] (1) 前記実施形態では、絶縁部材22の各小片22
A及びサーモモジュール25の各小片25Aを前後左右
に配列してサーモチャック4を構成したが、図10に示
すように、各小片22A,25Aを放射状に配列しても
よい。この場合も、前記同様の作用、効果を奏すること
ができる。
【0075】(2) 前記実施形態では、サーモモジュ
ール25を複数の小片25Aから構成したが、図11に
示すように円形状に形成してもよい。この場合、円形状
のサーモモジュール58はガードプレート20の全面を
加熱して、絶縁部材22の全ての小片22Aを加熱す
る。これによっても、前記同様の作用、効果を奏するこ
とができる。
【0076】(3) 前記実施形態では、ガードプレー
ト20を平板状に板材で構成したが、絶縁部材22の各
小片22Aが嵌合し得る程度の貫通孔を、各小片22A
と同じ数だけこれらが整合する位置に設けて、絶縁部材
22の各小片22Aとサーモモジュール25の各小片2
5Aとを直接に当接するようにしてもよい。これによ
り、ガードプレート20を一切加熱する必要がなくな
り、サーモモジュール25からの熱をより効率的にチャ
ックトップ12側へ伝達することができる。
【0077】(4) 前記実施形態では、絶縁部材22
を複数の小片22Aから構成したが、平板状の絶縁部材
に多数の貫通孔を設けて、直接に当接されるガードプレ
ート20及びチャックトップ12の熱伝達対象面(絶縁
部材22を円盤状に形成した場合に当接して熱を伝達す
る対象面)よりその表面積を小さくするように形成して
もよい。この場合も、同様の作用、効果を奏することが
できる。
【0078】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
次のような効果を奏する。
【0079】絶縁部材を、直接に当接されるガードプレ
ート及びチャックトップの熱伝達対象面よりその表面積
を小さくするように形成したので、この絶縁部材の絶縁
抵抗を高く維持し、誘電率を低く抑えることができる。
これにより、チャックトップとガードプレートとの間を
確実に絶縁することができ、チャックトップとパージ板
とガードプレートと測定対象である回路板とを正確に同
電位に維持することができる。この結果、回路板の微少
電流を正確に測定することができるようになる。
【0080】さらに、絶縁部材の熱抵抗を小さく抑え
て、温度レスポンスを高く維持したので、チャックトッ
プ全体が迅速に加熱又は冷却されて温度分布特性が向上
し、チャックトップに支持された回路板を設定温度に、
迅速にかつ均一に加熱又は冷却することができるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサーモチャック及びパージ板を示
す横断面図である。
【図2】従来のサーモチャックの要部を示す概略側面図
である。
【図3】従来のサーモチャックのガードプレートに取り
付けられた絶縁部材を示す平面図である。
【図4】従来のサーモチャックのガードプレートに取り
付けられたサーモモジュールを示す裏面図である。
【図5】本発明に係る回路板検査装置を示す概略構成図
である。
【図6】本発明に係るサーモチャックを示す平面図であ
る。
【図7】本発明に係るサーモチャックの要部を示す概略
側面図である。
【図8】本発明に係るサーモチャックのガードプレート
に取り付けられた絶縁部材を示す平面図である。
【図9】本発明に係るサーモチャックのガードプレート
に取り付けられたサーモモジュールを示す裏面図であ
る。
【図10】本発明に係るサーモチャックの第1変形例を
示す概略平面図である。
【図11】本発明に係るサーモチャックの第2変形例を
示す概略平面図である。
【符号の説明】
1:回路板検査装置、4:サーモチャック、5:パージ
板、12:チャックトップ、13:ICウエハ、20:
ガードプレート、22:絶縁部材、22A:小片、2
5:サーモモジュール、25A:小片。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路板を支持するチャックトップと、こ
    のチャックトップをその一側から囲繞して設けられ、導
    電性及び熱伝導性を有するガードプレートと、このガー
    ドプレートと前記チャックトップとの間に設けられ、こ
    れらの間を電気的に遮断した状態で熱を伝達する絶縁部
    材と、前記ガードプレートの一側面に当接され、このガ
    ードプレート及び前記絶縁部材を介してチャックトップ
    に熱を供給するサーモモジュールとを有するサーモチャ
    ックにおいて、 前記絶縁部材が、直接に当接される前記ガードプレート
    及びチャックトップの熱伝達対象面よりその表面積を小
    さくするように形成されたことを特徴とするサーモチャ
    ック。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のサーモチャックにおい
    て、 前記絶縁部材が、貫通孔を設けて構成されたことを特徴
    とするサーモチャック。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のサーモチャックにおい
    て、 前記絶縁部材が、複数個配設された小片から構成された
    ことを特徴とするサーモチャック。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のサーモチャックにおい
    て、 前記サーモモジュールが、前記ガードプレートの一側面
    に複数個当接して設けられると共に、前記絶縁部材が、
    前記サーモモジュールとほぼ同様の大きさに形成されて
    サーモモジュールと整合する位置に設けられたことを特
    徴とするサーモチャック。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載のサーモチャック
    において、 前記ガードプレートが前記絶縁部材の配設位置で貫通孔
    を有し、この絶縁部材と前記サーモモジュールが直接に
    接触されることを特徴とするサーモチャック。
  6. 【請求項6】 回路板を支持すると共にこの回路板を加
    熱又は冷却して検査を行うサーモチャックと、このサー
    モチャックの上側面を覆って検査対象の回路板及びその
    周囲を同電位に維持するパージ板とを有する回路板検査
    装置において、 前記パージ板が、導電性を有する透明板材で構成された
    ことを特徴とする回路板検査装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の回路板検査装置におい
    て、 前記サーモチャックが、請求項1乃至5のいずれかに記
    載のサーモチャックによって構成されたことを特徴とす
    る回路板検査装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006237059A (ja) * 2005-02-22 2006-09-07 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 半導体素子用減圧加熱測定装置
US7138813B2 (en) 1999-06-30 2006-11-21 Cascade Microtech, Inc. Probe station thermal chuck with shielding for capacitive current
KR100745667B1 (ko) * 2000-09-05 2007-08-02 캐스케이드 마이크로테크 인코포레이티드 시험중의 디바이스를 유지하기 위한 척
US7492172B2 (en) 2003-05-23 2009-02-17 Cascade Microtech, Inc. Chuck for holding a device under test
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