JPH11316864A - 循環式硬貨入出金機 - Google Patents

循環式硬貨入出金機

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JPH11316864A
JPH11316864A JP11081392A JP8139299A JPH11316864A JP H11316864 A JPH11316864 A JP H11316864A JP 11081392 A JP11081392 A JP 11081392A JP 8139299 A JP8139299 A JP 8139299A JP H11316864 A JPH11316864 A JP H11316864A
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敏康 萩原
Takushi Ono
拓士 大野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補充硬貨、入金送り込み硬貨、出金硬貨およ
び回収硬貨を全て識別し、回収時の正常回収硬貨の貨幣
量を正確に管理する循環式硬貨入出金機を提供する。 【解決手段】 補充硬貨、入金送り込み硬貨、出金硬貨
および回収硬貨は、硬貨繰出部20を通じて硬貨識別分類
手段62,63へ送り、硬貨識別分類手段62,63の識別部74
で識別する。識別の結果に対応し、硬貨識別分類手段6
2,63で正常硬貨と異常硬貨とを区分して分類する。回
収時は、正常回収硬貨のみを第1の回収部101 に回収収
納する。補充硬貨、入金送り込み硬貨、出金硬貨および
回収硬貨を全て識別することで、第1の回収部101 に回
収収納される硬貨の貨幣量データと実際の貨幣量とが一
致し、正常回収硬貨の正確な管理を可能とする

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入金硬貨を出金硬
貨に用いる循環式硬貨入出金機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の循環式硬貨入出金機とし
ては、たとえば特開平4−15897号公報に記載され
ている構成が知られている。
【0003】この特開平4−15897号公報記載の構
成では、回転円板にて硬貨繰出部が形成され、この硬貨
繰出部から繰り出された硬貨が繰出通路へ送られるよう
になっている。この繰出通路はその途中で2方に分岐さ
れ、一方は回収金庫に通じる一時保留部に、他方は選別
通路に接続されている。この繰出通路には金種や真偽な
どを識別する識別部が設けられている。補充カセットの
役目をする回収金庫は、ばら状態で硬貨を収納するとと
もに、収納されている硬貨を投出する投出機構を有して
いる。選別通路は、硬貨を金種別に収納する金種別収納
部へ硬貨を補充する専用の通路で、金種別収納部の上方
に配置されて補充硬貨を対応する金種別収納部に落下収
納させるようにしており、そのため、硬貨の補充時にお
いて、回収金庫から繰り出された補充硬貨は、出金ベル
ト(第1および第2の出金搬送ベルトで構成され、第2
の出金搬送ベルトが相当する)、回動可能な受皿形状の
硬貨入出金口、硬貨繰出部、繰出通路を経て選別通路に
送り込まれる。
【0004】そして、出金時の出金硬貨は、金種別収納
部から出金ベルト(第1および第2の出金搬送ベルト)
を通じて硬貨入出金口へ出金される。また、入金時の入
金硬貨は、硬貨入出金口から硬貨繰出部および繰出通路
を経て一時保留部へ一時保留され、入金承認時は回収金
庫へ収納され、入金不承認時は一時保留部から出金ベル
ト(第2の出金搬送ベルト)を通じて硬貨入出金口へ返
却される。
【0005】また、硬貨を補充する補充作業では、始業
時または就業途中において、回収金庫内に収納されてい
る硬貨を補充硬貨として金種別収納部に送り込むように
している。
【0006】すなわち、回収金庫の投出機構、出金ベル
ト(第2の出金搬送ベルト)、硬貨入出金口、硬貨繰出
部、繰出通路および選別通路が駆動される。回収金庫か
ら投出された補充硬貨は、出金ベルト(第2の出金搬送
ベルト)によって硬貨入出金口を経て硬貨繰出部に送り
込まれ、1枚ずつ繰り出される。そして、補充硬貨は識
別部によって識別された後に、繰出通路から選別通路を
通りながら対応する金種別収納部に選別収納される。全
ての金種別収納部内の硬貨が所定量以上になれば、補充
作業が終了する。
【0007】また、硬貨を回収する回収作業は、業務終
了後に、金種別収納部内の硬貨を回収金庫に回収する。
【0008】すなわち、金種別収納部の投出機構、出金
ベルト(第1および第2の出金搬送ベルト)および繰出
通路が駆動され、金種別収納部から投出された回収硬貨
は出金ベルト(第1および第2の出金搬送ベルト)によ
って硬貨入出金口を経て硬貨繰出部に送り込まれ、1枚
ずつ繰り出される。そして、硬貨は識別部によって識別
された後に、一時保留部を経て回収金庫に送り込まれ、
全ての金種別収納部内の硬貨が繰り出されれば終了し、
識別結果から回収された硬貨の金種別の枚数および総額
が把握できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の循環
式硬貨入出金機では、補充硬貨、入金送り込み硬貨(入
金一時保留動作までの硬貨)および回収硬貨の識別は行
なうが、出金硬貨の識別は行なえない構造となってい
る。また、出金ベルト(第1および第2の出金搬送ベル
ト)が硬貨を上面に載せた状態で長い距離搬送する水平
方向および斜め上方に向かうベルトとなっている。
【0010】そのため、次のような問題が生じる。
【0011】始業時に補充カセットまたは回収金庫から
金種別収納部へ硬貨が補充され終わった時点では、金種
別収納部内の硬貨は全て繰出通路の識別部で識別された
正常補充硬貨であるので、各金種別収納部内の実際の硬
貨の収納枚数とデータ上の枚数とは一致する。また、回
収金庫内は補充が済んだ段階では空の状態と思われる。
さらに、例えば補充カセットによる硬貨補充(その説明
が何らないので予想ではあるが、始業時の補充にのみ使
われ、以後の補充は回収金庫によるものと思われる)の
場合は、回収金庫内は最初から空の状態と思われ、一
方、回収金庫により始業時の補充(初期補充)を行なう
場合は、各金種別収納部へ補充するのに必要な最小限の
量を回収金庫に収納し、初期補充終了で、一旦、回収金
庫内を空にするものと思われる。これは、回収金庫内に
その後送り込まれる硬貨の貨幣量(金種毎の枚数または
金額と総金額など)を確認(管理)するためでもある。
【0012】そして、入金動作が行なわれ、入金一時保
留硬貨が入金承認により回収金庫へ収納されたとする。
この時点でも、回収金庫内の貨幣量データと実際の貨幣
量とが一致している。
【0013】ところが、出金動作が行なわれたとする。
その出金動作時には、投出手段による硬貨の投出動作は
するが、硬貨が投出されなかったり、1回の投出動作で
2枚の硬貨が投出する連れ出し投出(1枚目の硬貨の投
出時に2枚目の硬貨も付いて出る)の発生が生じること
がある。また、正常な状態で正常な枚数の硬貨が金種別
収納部から投出された場合でも、硬貨を載せて搬送する
出金ベルト上に硬貨が立位姿勢で載り、その硬貨が出金
ベルトの移動時に同期回転(つれまわり回転)して同一
箇所から移動しないことがあり、こうした硬貨の送り出
しも考慮して出金ベルトは出金硬貨が硬貨受皿へ送り出
されるのに十分な時間の後に停止されるが、つれまわり
回転していた硬貨は依然として出金ベルト上に残ること
がある。また、次の出金時にその硬貨も出金されて、余
分の分が出金されることがある。
【0014】このように、出金時に出金額に過不足を生
じるという第1の問題がある。
【0015】しかも、金種別収納部のその時点の収納枚
数データは出金前の収納枚数データから硬貨投出回数を
引いた値とされ、上記の第1の問題が生じると、各金種
別収納部の実際の収納枚数とデータとの間に誤差が生じ
てくる。
【0016】また、途中補充時は、回収金庫の投出機構
(コンベヤ)により補充硬貨が出金ベルト(第2の出金
搬送ベルト)上へ放出され、硬貨入出金口、硬貨繰出
部、繰出通路および選別通路を通じて金種別収納部へ収
納される。そして、金種別収納部への補充が完了する
と、回収金庫の投出機構が停止され、出金ベルトおよび
繰出通路が一定時間駆動され、それらの搬送部分にある
硬貨が金種識別された後に一時保留部を経て回収金庫へ
戻される。
【0017】この場合でも、出金ベルト(第2の出金搬
送ベルト)上に補充硬貨が停滞して金種別収納部または
回収金庫へ送り込まれない場合は問題である。なぜなら
ば、回収金庫の補充前の貨幣量データに対し、金種別収
納部へ収納された枚数(識別部の識別結果による)およ
び回収金庫へ回収された枚数(識別部の識別結果によ
る)を差し引いた値が回収金庫内の貨幣量の値となり、
回収金庫内の実際の貨幣量と貨幣量データとに違いが生
じる。
【0018】また、回収時に、金種別収納部から出金ベ
ルト、繰出通路および一時保留部を通じて回収金庫に、
金種別収納部内の硬貨を回収する場合でも、回収前に回
収金庫内の硬貨の貨幣量データと実際の貨幣量とに違い
があるので、回収金庫内の実際の貨幣量と貨幣量データ
とは依然として相違している。
【0019】このように、回収金庫を機械から外して硬
貨の回収を行なう場合に、回収金庫内の貨幣量データと
実際の貨幣量とに違いが生じているという第2の問題が
ある。
【0020】また、金種別収納部は、通常は、出金のみ
を繰り返し行ない、出金硬貨が減少したときに、回収金
庫から硬貨の補充を行なうので、硬貨の補充を頻繁に行
なわなければならず、また、補充動作も回収金庫から出
金ベルト(第2の出金搬送ベルト)、硬貨入出金口、硬
貨繰出部、繰出通路および選別通路を通じて行なうので
非常に時間がかかる。
【0021】このように、硬貨の補充動作を頻繁に行な
い、また、硬貨補充動作自体も時間がかかるという第3
の問題がある。
【0022】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、補充硬貨、入金送り込み硬貨、出金硬貨、および回
収硬貨の識別をそれぞれ行ない、回収時の正常回収硬貨
の貨幣量を正確に管理できる循環式硬貨入出金機を提供
することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の循環式硬
貨入出金機は、補充時に補充硬貨を硬貨繰出部に受け入
れてこの硬貨繰出部から硬貨を1枚ずつ硬貨識別分類手
段へ送り、この硬貨識別分類手段に設けられる識別部の
識別結果に基づき硬貨の正常、異常を判断し、正常補充
硬貨を異常補充硬貨と区分して金種分類することにより
金種別硬貨収納部へ収納し、かつ、出金時に金種別硬貨
収納部から投出される出金硬貨を出金搬送系を通じて硬
貨受皿へ送るとともに、入金時に硬貨受皿へ投入される
入金硬貨を硬貨受皿の回動により硬貨繰出部へ送り込
み、この硬貨繰出部から硬貨識別分類手段へ送り、識別
部の識別結果に基づき正常入金硬貨を一時保留し、入金
承認時に一時保留硬貨を収納する循環式硬貨入出金機に
おいて、前記硬貨識別分類手段であって、前記硬貨繰出
部から送り込まれる硬貨を1枚ずつ保持状態で搬送する
硬貨識別分類手段用ベルト手段と、前記識別部の識別結
果に基づき正常入金硬貨中の出金に使用する硬貨を金種
別に分類する金種別分類部と、正常入金硬貨中の入金オ
ーバーフロー硬貨を分類する入金オーバーフロー硬貨分
類部と、出金時に投出される出金硬貨のうち識別部の識
別結果に基づき異常出金硬貨と判断された硬貨を分類す
る異常出金硬貨分類部と、正常出金硬貨と判断された硬
貨、入金送り込み時に異常入金硬貨と判断された硬貨お
よび入金不承認時の入金一時保留返却硬貨を硬貨受皿側
へ送るべく分類する硬貨受皿側分類部と、回収時に金種
別硬貨収納部から投出されて硬貨繰出部から硬貨識別分
類手段へ送られる回収硬貨のうち識別部の識別結果に基
づき正常回収硬貨と判断された硬貨を分類する正常回収
硬貨分類部および異常回収硬貨と判断された硬貨を分類
する異常回収硬貨分類部とを有する硬貨識別分類手段
と、前記金種別分類部および入金オーバーフロー硬貨分
類部で分類された入金送り込み時の正常入金硬貨をそれ
ぞれ一時保留する金種別一時保留部および入金オーバー
フロー硬貨一時保留部と、前記金種別硬貨収納部であっ
て、入金承認時に前記金種別一時保留部に一時保留され
た硬貨を収納する金種別硬貨収納部と、前記硬貨受皿側
分類部で分類される正常出金硬貨、異常入金硬貨および
入金一時保留返却硬貨を1枚ずつ保持状態で硬貨受皿に
向けて搬送する搬送ベルト手段を有する搬送通路手段
と、前記機体に対して着脱可能に設けられ、入金送り込
み時に入金オーバーフロー硬貨一時保留部に一時保留さ
れた入金オーバーフロー硬貨を入金承認時に硬貨識別分
類手段を通過させることなく直接収納するとともに、回
収時に金種別硬貨収納部から投出されて硬貨繰出部およ
び硬貨識別分類手段を通じて正常回収硬貨分類部で分類
された正常回収硬貨を収納する回収収納用の第1の回収
部と、前記機体に対して着脱可能に設けられ、出金時に
異常出金硬貨分類部で分類される異常出金硬貨を収納す
るとともに、回収時に前記異常回収硬貨分類部で分類さ
れた異常回収硬貨を収納する第2の回収部とを具備して
いるものである。
【0024】そして、補充時は、補充硬貨が硬貨繰出部
から硬貨識別分類手段へ送られ、識別部で識別されて金
種別硬貨収納部へ収納される。
【0025】出金時は、出金すべき金種硬貨に対応する
金種別硬貨収納部から硬貨が投出されて硬貨繰出部から
硬貨識別分類手段へ送られ、識別部で正常出金硬貨と判
断された硬貨は硬貨受皿側分類部を通じて硬貨受皿へ送
られ、異常出金硬貨と判断された硬貨は異常出金硬貨分
類部で分類されて第2の回収部に収納される。
【0026】入金時の入金送り込み時(一時保留完了ま
で)は、入金硬貨が硬貨受皿から硬貨繰出部を通じて硬
貨識別分類手段へ送られ、識別部で異常入金硬貨と判断
された硬貨は硬貨受皿側分類部を通じて硬貨受皿へ送ら
れ、正常入金硬貨と判断された硬貨は金種別分類部また
は入金オーバーフロー硬貨分類部で分類されて金種別一
時保留部または入金オーバーフロー硬貨一時保留部に一
時保留される。そして、入金承認時は、金種別一時保留
部に一時保留されていた硬貨は金種別硬貨収納部へ収納
され、入金オーバーフロー硬貨一時保留部に一時保留さ
れていた硬貨は第1の回収部へ収納される。また、入金
返却時は、一時保留されていた硬貨は全て硬貨繰出部か
ら硬貨識別分類手段へ送られるとともに硬貨受皿側分類
部を通じて硬貨受皿へ送られる。
【0027】回収時は、金種別硬貨収納部から投出され
る硬貨が硬貨繰出部から硬貨識別分類手段へ送られ、識
別部で正常回収硬貨と判断された硬貨は正常回収分類部
から第1の回収部へ回収収納され、異常回収硬貨と判断
された硬貨は異常回収硬貨分類部で分類されて第2の回
収部へ回収収納される。
【0028】このように、補充硬貨、入金送り込み硬
貨、出金硬貨および回収硬貨の全てを識別することによ
り、第1の回収部に回収収納される硬貨の貨幣量データ
と実際の貨幣量とが一致し、回収時の正常回収硬貨の正
確な管理が可能となる。
【0029】請求項2記載の循環式硬貨入出金機は、請
求項1記載の循環式硬貨入出金機において、金種別硬貨
収納部の側部域に、出金硬貨、入金不承認時の入金返却
硬貨および回収硬貨を受け入れて硬貨繰出部へ送る出金
ベルトが設けられたものであり、構造が簡略化される。
【0030】請求項3記載の循環式硬貨入出金機は、請
求項2記載の循環式硬貨入出金機において、出金ベルト
上に入金オーバーフロー硬貨一時保留部が設けられたも
のであり、構造が簡略化される。
【0031】請求項4記載の循環式硬貨入出金機は、請
求項1ないし3いずれか記載の循環式硬貨入出金機にお
いて、異常出金硬貨分類部、入金オーバーフロー硬貨分
類部および異常回収硬貨分類部が共通の硬貨分類部で共
用され、この共用される硬貨分類部で分類された硬貨を
放出するシュートが設けられるとともに、このシュート
に硬貨の放出を入金オーバーフロー硬貨一時保留部側と
第2の回収部側とに切り換える切換部が設けられたもの
であり、構造が簡略化される。
【0032】請求項5記載の循環式硬貨入出金機は、請
求項1ないし4いずれか記載の循環式硬貨入出金機にお
いて、硬貨受皿側分類部を硬貨識別分類手段の末端域に
形成するとともに、硬貨識別分類手段の硬貨識別分類手
段用ベルト手段と硬貨受皿側分類部で分類された硬貨を
硬貨受皿に向けて搬送する搬送ベルト手段とが共通のベ
ルト手段で構成されたものであり、構造が簡略化され
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の循環式硬貨入出金
機の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0034】図1において、1は機体で、この機体1の
操作者側の前側上部には、図2に示すように、前部に開
閉自在のシャッタ2を有する入金口と出金口を兼ねる入
出金口3が開口され、この入出金口3の内側には硬貨受
皿4が配設されている。そして、この硬貨受皿4は、図
2および図3に示すように、上面に開口5が形成され、
両側に円形の側板部6,6が配置されこれら側板部6,
6をつなぐ半円筒形の底板部7を有する半円筒形状に形
成されている。そして、側板部6の中央には図示しない
駆動源にて駆動される回動軸8が外方に向けて取り付け
られ、通常は、図2に示すように、底板部7が下方に位
置する状態であり、回動軸8,8を回動することによっ
て、開口5が下方に向くように回動可能となっている。
【0035】また、硬貨受皿4の側板部6には、側板部
6のほぼ中央の高さのそれぞれ硬貨受皿4の軸方向に対
向する位置に1対の透過孔11が穿設されるとともに、側
板部6の底部付近を挟んで3対の透過孔12が穿設され、
透過孔11の両端軸方向の延長上には光学式の満杯検知セ
ンサ13が取り付けられ、透過孔12のそれぞれの両端軸方
向の延長上には光学式の残留検知センサ14がそれぞれ取
り付けられている。
【0036】そして、硬貨受皿4の下方には硬貨放出用
のシュート16が設けられており、このシュート16は硬貨
受皿4が回動し、開口5が下方に向くと硬貨受皿4の収
容物を受け入れる。
【0037】さらに、硬貨受皿4の軸方向長さを3等分
する位置に、硬貨受皿4の底板部7に沿って湾曲した棒
状の棒金の投入を阻止する棒金投入防止部材17が設けら
れ、この棒金投入防止部材17の両端は折り曲げられて係
止部18を形成し、シュート16に穿設された係止孔19に係
止部18が回動可能に挿入係止され、棒金投入防止部材17
は多少の揺動は可能となっている。
【0038】また、シュート16の下方には、シュート16
から放出された硬貨を貯留して繰り出す硬貨繰出部20が
配設されている。
【0039】そして、この硬貨繰出部20は、図4および
図5に示すように、硬貨繰出用の回転円板21を有し、こ
の回転円板21は水平方向に対して傾斜する状態で同様に
傾斜を有する回転軸22に取り付けられ、この回転軸22は
図示しない駆動機構によって回転駆動され、硬貨繰出時
には回転軸22は図5に示す時計回り方向に正回転される
とともに、回転円板21上での硬貨詰まり解消時に反時計
回り方向に逆回転される。
【0040】また、回転円板21の中央には回転軸22に取
り付けられる取付孔23が形成され、回転円板21の表面に
は、回転円板21よりも小径で硬貨より薄板の円板状の板
材24が取り付けられ、この板材24の中央にも回転軸22に
取り付けられる取付孔25が形成されており、回転軸22が
回転円板21の取付孔23および板材24の取付孔25を連通
し、キャップ26が回転軸22の先端に装着されて固定され
ている。そして、回転円板21の板材24の周縁部との間に
最大径の硬貨の直径より広い幅の嵌合凹部27が形成され
る。この嵌合凹部27に臨む回転円板21の周縁部には、周
方向に沿った長孔状の開口部28が等間隔に貫通形成され
ている。
【0041】さらに、回転円板21の表面側には等間隔に
貫通孔が設けられ、この貫通孔には表面から突出する拾
上部材29が取り付けられ、この拾上部材29は背面に設け
られた板ばね30により表面側に付勢されており、負荷の
掛かっていない通常時には取り扱う硬貨の厚みよりやや
少ない量だけ表面に突出し、拾上部材29が表面側から必
要以上の力で押圧されると板ばね30の弾性変形により回
転円板21の表面から背面側に埋没する。なお、拾上部材
29は時計回り方向側の端面が回転円板21の表面に対して
垂直に形成され、反対側の端面が傾斜面になっている。
【0042】また、板材24の表面の周縁近傍には4個の
円錐台形状の撹拌部材31が等間隔に立設されている。
【0043】さらに、回転円板21の表面側には、この回
転円板21の表面側を覆うようにして回転円板21との間に
硬貨を貯留するホッパ32が配設されている。このホッパ
32は、上部に硬貨を受け入れる開口部33が形成された椀
状で、回転円板21の表面との間に貯留空間34が形成され
る。そして、ホッパ32には、回転円板21の外周縁に沿っ
て回転円板21との間隔が狭小のガイド部35が形成され、
このガイド部35から回転円板21の周縁付近に沿って狭い
間隔を介して平行に対向する規制部36が形成され、この
規制部36の中央側から回転円板21との間隔が徐々に広が
っていく傾斜部37が形成され、さらに、この傾斜部37の
中央側から壁面が略垂直になっている垂直部38が形成さ
れている。
【0044】さらに、ホッパ32の開口部33のやや下部に
は硬貨を投入可能な投入部40(図1に図示)を開口して
形成し、ホッパ32の最下端には開閉扉41がヒンジ42にて
開閉自在に取り付けられている。そして、ホッパ32の下
部に取付枠43が取り付けられ、この取付枠43にはソレノ
イド44が取り付けられ、このソレノイド44は進退可能な
アーム45を有し、このアーム45は開閉扉41に取り付けら
れ、このアーム45の進退により開閉扉41が開閉する。な
お、ソレノイド44の非励磁時には開閉扉41は閉塞状態に
あり、ソレノイド44が励磁されると開閉扉41は開放す
る。
【0045】また、この開閉扉41の回転円板21の開口部
28に対向する位置には透過孔46が穿設され、開口部28お
よび透過孔46が連通した場合に、開口部28および透過孔
46の両端に発光部47および受光部48が対峙して形成され
る光学式の第1の残留検知センサ49が設けられている。
そして、透過孔46および開口部28を介した部分が、発光
部47からの光路となり、すなわち回転円板21の面に光路
が直交する。そうして、ホッパ32内に硬貨が貯留されて
いなく、かつ、透過孔46と開口部28とが直線上に位置す
る状態では透光状態になり、透過孔46と開口部28とが直
線上に位置せず、あるいは、硬貨が貯留されていると遮
光状態になる。したがって、ホッパ32内に硬貨が貯留さ
れていない状態で、回転円板21が回転すると、一定のパ
ターンで透光状態と遮光状態を繰り返す。すなわち、一
定のパターンで透光状態と遮光状態を繰り返すと「残留
硬貨なし」を意味し、一定のパターンで透光状態と遮光
状態を繰り返さないと「残留硬貨あり」を意味する。
【0046】さらに、ホッパ32の最下端のガイド部35の
近傍の第1の残留検知センサ49のやや上方にも、透過孔
51,52が対向して穿設され、これら透過孔51,52の両端
に発光部53および受光部54が対峙して形成される第2の
残留検知センサ55が設けられている。そして、透過孔5
1,52を介した部分が発光部53からの光路となり、ホッ
パ32内に硬貨が貯留されていないと透光状態になり、硬
貨が貯留されていると遮光状態になる。すなわち、透光
状態で「残留硬貨なし」を意味し、遮光状態で「残留硬
貨あり」を意味する。
【0047】また、図1に示すように、硬貨繰出部20の
ホッパ32の開閉扉41には連通した回収シュート56が接続
され、この回収シュート56の下端は残留物回収箱57に連
通されている。
【0048】またさらに、回転円板21の上部位置から斜
め上方に向けて、回転円板21から繰り出される硬貨を受
け入れて分別、搬送する硬貨識別分類通路61が設けら
れ、硬貨繰出部20から繰り出した硬貨を案内する搬入側
を上側に傾斜された導入通路域62、この導入通路域62に
接続された略水平方向の第1の硬貨通路域63と、この第
1の硬貨通路域63の末端から円弧状に上方に折り返す折
返硬貨通路域64、この折返硬貨通路域64の末端に接続さ
れ第1の硬貨通路域63の上部域から硬貨受皿4に向けて
搬送する第2の硬貨通路域65とが連続して形成されてい
る。そして、この硬貨識別分類通路61の導入通路域62、
第1の硬貨通路域63、折返硬貨通路域64および第2の硬
貨通路域65では硬貨を垂直に対して上側が背部方向へ所
定角度傾いた傾斜状態、たとえば約15度傾斜した状態
で硬貨を搬送し、上面が回転円板21の上面とほぼ面一の
搬送ガイド板66にて形成されている。そして、導入通路
域62および第1の硬貨通路域63が硬貨識別分類手段とし
て構成され、折返硬貨通路域64および第2の硬貨通路域
65が搬送通路手段として構成されている。
【0049】また、硬貨識別分類通路61の導入通路域62
および各第1の硬貨通路域63、折返硬貨通路域64および
第2の硬貨通路域65に沿って硬貨を搬送する搬送手段67
が設けられている。この搬送手段67は硬貨を1枚ずつ間
隔をあけた状態で搬送する等間隔に設けられた搬送突起
68を有する硬貨搬送ベルト69を備え、この硬貨搬送ベル
ト69は硬貨を搬送ガイド板66に押し付けながら搬送す
る。このように、硬貨搬送ベルト69により硬貨を1枚ず
つ保持状態で搬送する。特に、この例では、硬貨搬送ベ
ルト69が硬貨識別分類手段において硬貨を搬送する硬貨
識別分類手段用ベルト手段と、搬送通路手段において硬
貨を搬送する搬送ベルト手段として共用されるベルト手
段として構成されている。
【0050】なお、硬貨搬送ベルト69の搬送突起68と回
転円板21との上面および搬送突起68と搬送ガイド板66の
搬送面との間隔は硬貨の厚みより少ない値に設定されて
いる。そして、この硬貨搬送ベルト69は、導入通路域62
のモータにより回転駆動される図示しない駆動プーリと
複数の案内プーリ71とにて懸架された無端ベルトにて形
成され、この硬貨搬送ベルト69は、導入通路域62、第1
の硬貨通路域63、この第1の硬貨通路域63の末端から折
返硬貨通路域64、この折返硬貨通路域64の末端から第2
の硬貨通路域65に沿い、この第2の硬貨通路域65の末端
から導入通路域62の始端側に無端状に懸架され、この硬
貨搬送ベルト69の硬貨搬送速度は回転円板21により繰り
出される硬貨の繰出速度より多少速くなっている。さら
に、この硬貨搬送ベルト69には硬貨を区分け搬送する搬
送突起68が搬送ガイド板66に対向する面に所定間隔ごと
に突設され、硬貨搬送ベルト69および搬送突起68の協働
で、硬貨を搬送する。そして、搬送ガイド板66の上面と
硬貨搬送ベルト69の搬送突起68の対向面との間隙は接触
しない微小間隙、搬送ガイド板66の上面と硬貨搬送ベル
ト69の搬送突起68以外の対向面部との間隙は最小厚みよ
りやや小の間隙となっている。
【0051】さらに、搬送ガイド板66には先端が回転円
板21の段差に近接する位置まで延びて、回転円板21で拾
い上げられた硬貨を硬貨識別分類通路61に取り込む投出
部材72が連接されており、この投出部材72は回転円板21
の嵌合凹部27の表面に硬貨が通過できない間隔で対向さ
れ、拾上部材29が通過する通過溝73が形成されている。
【0052】また、硬貨識別分類通路61の導入通路域62
には、搬入された硬貨の適性、不適性、金種などの識別
および計数を行なう材質センサ、イメージセンサなどに
て形成される繰出枚数計数手段としての機能を有する識
別部74が配設されている。なお、補充時には補充硬貨が
正常補充硬貨と異常補充硬貨とに識別され、また、入金
送り込み時(入金一時保留まで)には入金送り込み硬貨
が正常入金硬貨と異常入金硬貨とに識別され、出金時に
は出金硬貨が正常出金硬貨と異常出金硬貨とに識別さ
れ、回収時は回収硬貨が正常回収硬貨と異常回収硬貨と
に識別される。これらの各硬貨の詳細は後述する補充モ
ード、入金モード、出金モードおよび回収モードの作用
説明で説明する。
【0053】さらに、硬貨識別分類通路61の第1の硬貨
通路域63には、識別部74にて識別された硬貨を分類する
金種別分類部として種類別分類部81が設けられている。
この種類別分類部81には、下流側に向かって順次間隔を
おいて、1円、5円、10円、50円、100 円、500 円硬貨
の各第1ないし第6の選別孔82が開口形成されていると
ともに、オーバーフロー硬貨の第7の選別孔83、回収硬
貨の第8の選別孔84がそれぞれ開口されている。
【0054】各第1ないし第6の選別孔82、オーバーフ
ロー硬貨の第7の選別孔83、回収硬貨の第8の選別孔84
をそれぞれ開閉する選別板85が搬送ガイド板66と面一に
それぞれ設けられて硬貨が通過することを許容し、これ
ら各選別板85は識別部74にて判別された信号にてそれぞ
れ図示しない各ロータリーソレノイドにより駆動されて
選別板85の先端が搬送ガイド板66の搬送面より回動して
突出し、各硬貨はこの各第1ないし第6の選別孔82、オ
ーバーフロー硬貨の第7の選別孔83、回収硬貨の第8の
選別孔84を通過する際に選別板85にて開口されている第
1ないし第8の選別孔82,83,84に取り込まれて落下さ
れる。
【0055】そして、第1ないし第6の選別孔82、これ
ら各選別孔82毎に設けられる各選別板85およびこの選別
板85を動かすロータリーソレノイドが金種別分類部とし
て構成されている。第7の選別孔83、この第7の選別孔
83に設けられる選別板85およびこの選別板85を動かすロ
ータリーソレノイドが入金オーバーフロー硬貨分類部、
異常出金硬貨分類部および異常回収硬貨分類部として構
成されている。第8の選別孔84、この第8の選別孔84に
設けられる選別板85およびこの選別板85を動かすロータ
リーソレノイドが正常回収硬貨分類部として構成されて
いる。また、硬貨受皿側分類部は、この例では、硬貨識
別分類手段(第1の硬貨通路域63)の末端域に設けら
れ、正常回収硬貨分類部(第8の選別孔84、この第8の
選別孔84に設けられる選別板85およびこの選別板85を動
かすロータリーソレノイド)が兼用されている。すなわ
ち、第8の選別孔84まで到来する硬貨が正常回収硬貨分
類部の選別板85によって折返硬貨通路域64の始端へ送り
込まれることにより硬貨の分類が行なわれ、折返硬貨通
路域64へ分類された硬貨は硬貨受皿4へ搬送される。
【0056】また、図6に示すように、各第1ないし第
6の選別孔82にはシュート91がそれぞれ臨み、そのシュ
ート91の下端には上下方向の両面が開放され硬貨を重積
状態で一時保留し、機体1の幅方向に図示しない駆動手
段にて移動可能な金種別一時保留部としての一時保留部
92がそれぞれ形成されている。これら一時保留部92は筒
状の一時保留枠93の各第1ないし第6の選別孔82に対応
して上下に開口した貫通孔にて形成され、この一時保留
枠93は図示しない駆動手段によって硬貨識別分類通路61
の硬貨の搬送方向と直交方向に進退される。
【0057】さらに、オーバーフロー硬貨の第7の選別
孔83および回収硬貨の第8の選別孔84は、図7および図
8に示すように、それぞれのシュート91に連通されてい
る。
【0058】また、図1および図6に示すように、一時
保留枠93の下方には、内部に硬貨を集積収納する収納空
間を有する金種別硬貨収納部94がカセット方式で着脱可
能に機体1に装着され、この金種別硬貨収納部94は硬貨
の第1ないし第6の選別孔82に対応して各種の硬貨を金
種別にそれぞれ重積収納する金種別の収納筒部95を備え
ている。この各収納筒部95の上部には投出部が形成さ
れ、この投出部に各収納筒部95の上部開口部を閉塞する
各投出板96が設けられ、一時保留枠93が右方への進出で
収納筒部95の最上位の硬貨が一時保留枠93の下面で受け
とめられた状態下において、投出板96の駆動での最上位
の硬貨を放出するようになっている。
【0059】また、図6に示すように、金種別硬貨収納
部94の各収納筒部95内には重積硬貨を支承する支承部材
97がそれぞれ上下動可能に設けられ、これら各支承部材
97に硬貨が重積支持され、これら各支承部材97は収納筒
部95の図示しない上下方向の案内溝から駆動機構98に着
脱可能に連結されてそれぞれ昇降されるようになってお
り、出金時における収納筒部95の最上位の硬貨が一時保
留枠93の下面への押圧状態が保持されるとともに、一時
保留部92に保留されていた硬貨が入金承認時に収納筒部
95内への下降収納が可能となる。また、一時保留部92
は、金種別硬貨収納部94の上方の待機位置と、放出位置
との間を一括してスライド可能になっている。
【0060】さらに、図1、図6および図7に示すよう
に、金種別硬貨収納部94の下部前側には、第1の硬貨回
収カセット101 が配設され、この第1の硬貨回収カセッ
ト101 の上部には、送込み手段としての水平ベルト102
が配設され、この水平ベルト102 は平ベルトで構成さ
れ、一端が硬貨繰出部20のホッパ32の投入部40に近接
し、他端はオーバーフロー硬貨の第7の選別孔83に連通
されたシュート91の前方を越える位置に達している。ま
た、水平ベルト102 は正逆両方向に回動できるととも
に、回転速度を切り換えることができ、硬貨を硬貨繰出
部20または第1の硬貨回収カセット101 に硬貨を搬送す
る。そして、この水平ベルト102 は金種別硬貨収納部94
から投出板96にて投出された出金硬貨、一時保留部92か
ら放出された硬貨およびオーバーフロー硬貨の第7の選
別孔83からシュート91および放出孔105を介して放出さ
れる硬貨とを搬送し、第1の硬貨回収カセット101 の上
部に上方に向けて開口された受入部103 に硬貨を放出す
る。そして、第1の硬貨回収カセット101 が第1の回収
部として構成され、水平ベルト102 が出金ベルトとして
構成されている。水平ベルト102 は、その上面が入金オ
ーバーフロー硬貨一時保留部として構成され、入金承認
時の第1の回収部への回収収納、入金返却時の全ての入
金保留硬貨の硬貨繰出部20への放出にも使用される。
【0061】また、投出板96は、個別に駆動され、金種
別硬貨収納部94の上方の待機位置と水平ベルト102 と反
対側の後退位置との間をスライド可能である。そして、
図7に示すシュート91は分岐され、切換板104 により、
放出孔105 または機体1に対して着脱可能な第2の回収
部としての第2の硬貨回収カセット106 に硬貨を放出で
きる。
【0062】さらに、図8に示すように、回収硬貨の第
8の選別孔84から対応するシュート91を経て放出された
硬貨は、機体1内に着脱自在に装着した保留ボックス10
7 に収納され、この保留ボックス107 は投出孔108 を有
しており、この投出孔108 は第1の硬貨回収カセット10
1 の受入部103 に対応する位置に位置している。さら
に、この保留ボックス107 の底部には、図示しないベル
トなどの送出機構が設けられる。
【0063】そして、機体1の上部には機体1に対して
着脱可能な補充カセット111 が配置される。この補充カ
セット111 は、硬貨を重積状態で収納するとともにそれ
ぞれソレノイド112 によって開閉可能な底板113 を有す
る複数の収納部114 を備える。また、底板113 は通常閉
鎖位置に付勢保持されており、ソレノイド112 が励磁さ
れると底板113 が開放位置に移動され、収納されていた
硬貨が下方の水平ベルト102 上に投出される。
【0064】なお、硬貨受皿4、硬貨繰出部20、硬貨識
別分類通路61などが入金搬送系として構成され、水平ベ
ルト102 、硬貨繰出部20、硬貨識別分類通路61などが出
金搬送系として構成されており、入金搬送系と出金搬送
系とで硬貨繰出部20および硬貨識別分類通路61などの一
部の構成が共用されている。
【0065】また、制御系は図9に示すようになってい
る。
【0066】たとえばCPUなどにより構成される制御
部121 を備えており、この制御部121 は投出枚数計数手
段および貯留枚数算出手段としての機能を有している。
そして、この制御部121 には入金、出金、補充または回
収などのモードを選択するモード選択手段122 が接続さ
れている。
【0067】また、硬貨受皿4内に硬貨が満杯であるこ
とを検出する満杯検知センサ13、硬貨受皿4内の硬貨の
残留を検出する残留検知センサ14、硬貨の金種および真
偽などを検出する識別部74、ホッパ32内の硬貨の残留を
検知する第1の残留検知センサ49および第2の残留検知
センサ55などのセンサ類が接続されている。
【0068】さらに、シャッタ2を開閉するシャッタ開
閉手段123 、硬貨受皿4を回動させる硬貨受皿回動手段
124 、回転円板21を回転駆動する回転円板駆動手段125
、硬貨搬送ベルト69を駆動する搬送ベルト駆動手段126
、開閉扉41を開閉する開閉扉開閉手段127 、保留ボッ
クス107 内の硬貨を投出する保留ボックス硬貨投出手段
128 、リジェクト用のシュート91の切換板104 を切り換
えるリジェクト通路切換手段129 、および、水平ベルト
102 の速度を制御する駆動速度制御手段130 および駆動
方向を制御する駆動方向制御手段131 に接続される水平
ベルト駆動手段132 が接続されている。
【0069】なお、切換板104 およびリジェクト通路切
換手段129 が切換部として構成されている。
【0070】またさらに、硬貨を投出するとともに一時
保留部92の硬貨を投出する硬貨投出手段133 、支承部材
97を上昇させる集積硬貨押上手段134 、一時保留硬貨投
出手段135 、補充ボックス111 からの補充硬貨を投出す
る補充硬貨投出手段136 および選別板85を開閉する選別
板駆動手段137 が、それぞれ金種別硬貨収納部94の金種
毎に対応して設けられている。
【0071】次に、上記実施の形態の動作について説明
する。
【0072】まず、入金処理モードの動作について説明
する。
【0073】図示しない操作部によって「入金処理」を
選別すると、モード選択手段122 により入金処理モード
に設定される。
【0074】そして、シャッタ開閉手段123 により入出
金口3のシャッタ2が開放され硬貨の投入が可能とな
る。入出金口3を通じて硬貨受皿4に硬貨を投入した後
に処理の実行を指示すると、シャッタ2が閉鎖されてか
ら硬貨受皿4が回動されて硬貨がシュート16に送り込ま
れる。投入された硬貨の量が多過ぎると硬貨受皿4の回
動に支障をきたす可能性があるので、満杯検知センサ13
が遮光された場合には、硬貨の取り込み、すなわち硬貨
受皿4の回動を行なわず、硬貨を減らすように操作者に
促す。
【0075】また、硬貨受皿4に誤って棒金が投入され
ていた場合、硬貨受皿回動手段124により硬貨受皿4が
回動し、前半の180度の回転によってばら硬貨はシュ
ート16に送り込まれるが、棒金は棒金投入防止部材17に
引っ掛かって残留し、残りの回動によって棒金は再び硬
貨受皿4内に回収される。また、硬貨受皿4が回動した
のにもかかわらず残留検知センサ14のいずれかでも透光
状態に戻らなければ、その旨を表示して残留物の除去を
操作者に促す。なお、この棒金投入防止部材17は上述の
ように固定されておらず多少の揺動が可能となっている
ので、噛込みを生じにくくなっている。
【0076】さらに、シュート16を介して硬貨繰出部20
に送り込まれた硬貨は、回転円板21とホッパ32の間に貯
留される。そして、硬貨の送り込みと前後して回転円板
駆動手段125 により回転円板21および搬送ベルト駆動手
段126 により硬貨搬送ベルト69の駆動が開始され、硬貨
が1枚ずつ繰り出される。
【0077】具体的には、撹拌部材31の回転によって貯
留硬貨が撹拌されながら、硬貨がホッパ32のガイド部35
と回転円板21の間に落ち込み、拾上部材29によって拾い
上げられる。また、拾上部材29の突出量は硬貨1枚の厚
みより少ないため、拾い上げられる硬貨は1枚に限定さ
れる。そして、拾い上げられた硬貨が最上部付近に達す
ると、引き続いて硬貨搬送ベルト69の搬送突起68により
搬送ガイド板66の投出部材72に沿って押し進められる。
また、硬貨の噛込みが発生すれば、回転円板駆動手段12
5 により回転円板21を逆転させて解除を図る。さらに、
回転円板21を回転させても繰り出すことができない変形
硬貨、異物などの残留物は、硬貨を繰り出した後にホッ
パ32の下部の開閉扉41を開閉扉開閉手段127 により開放
することによって排出し、回収シュート56を通じて残留
物回収箱57に送り込まれる。
【0078】また、硬貨搬送ベルト69によって搬送され
る硬貨は、識別部74を通過しながら金種、真偽を識別さ
れ、正常入金硬貨は識別結果に基づいて受け入れられる
べき第1ないし第6の選別孔82の選別板85が選別板駆動
手段137 により回動されて取り込まれる。さらに、取り
込まれた正常入金硬貨はシュート91を通じて一時保留部
92に送り込まれて集積される。そして、識別部74による
識別の結果、正常入金硬貨ではないと判断された偽貨、
外国硬貨や汚れ等のため識別できなかった硬貨などの異
常入金硬貨の場合は、いずれの第1ないし第6の選別孔
82の選別板85も回動されず、また、第7の選別孔83およ
び第8の選別孔84の選別板85も回動されず、硬貨受皿側
分岐部として兼用される第8の選別孔84の位置から折返
硬貨通路域64へ異常入金硬貨が送られ、硬貨受皿4に返
却される。また、正常入金硬貨であるが、集積すべき一
時保留部92が満杯になっていた場合、もしくは、金種別
硬貨収納部94内にスペースがない場合には、その正常入
金硬貨をオーバーフロー硬貨として、第7の選別孔83の
選別板85が回動して取り込む。このとき、シュート91内
の切換板104 は通路を側方に向ける位置にあり、入金オ
ーバーフロー硬貨は水平ベルト102 上に投出される。
【0079】そして、投入された全ての硬貨が、一時保
留部92、硬貨受皿4もしくは水平ベルト102 上に送り込
まれると、一時保留部92と水平ベルト102 上に一時保留
された硬貨の合計額を表示し、操作者の承認可否をと
る。
【0080】また、入金が承認された場合は、一時保留
硬貨放出手段135 により一時保留部92に保留されている
硬貨については、投出板96が後退するとともに金種別硬
貨収納部94内の支承部材97が下降し、金種別硬貨収納部
94内に集積収納する。そして、水平ベルト102 上に一時
保留されている硬貨については、水平ベルト102 を図1
に示す時計回り方向に駆動方向制御手段131 により設定
して水平ベルト駆動手段132 により回動し、受入部103
を通じて第1の硬貨回収カセット101 に回収する。この
とき、水平ベルト102 上の硬貨の枚数が、たとえば50
枚以上であれば、駆動速度制御手段130 により低速で水
平ベルト102 を回動させる。なお、硬貨の枚数について
は識別部74の識別結果に基づいて水平ベルト102 上に送
り込まれているので、識別結果等から枚数は把握できて
いる。そして、多量の硬貨が比較的狭い受入部103 に一
気に送り込まれると詰まりを発生する可能性が高いの
で、徐々に硬貨を送り込むことにより詰まりの発生を抑
える。反対に、水平ベルト102 上の硬貨の枚数が所定枚
数以下であれば、駆動速度制御手段130 により高速で水
平ベルト102 を回動させ、処理時間の短縮を図る。
【0081】一方、入金が承認されなかった場合は、硬
貨投出手段133 により一時保留部92を水平ベルト102 の
上方に移動し、保留された入金一時保留返却硬貨を水平
ベルト102 上に投出する。その後、水平ベルト102 を図
1に示す反時計回り方向に回動し、もともと水平ベルト
102 上に保留されていた入金一時保留返却硬貨と合わせ
て、硬貨繰出部20に送り込まれる。この場合も、ホッパ
32の投入部40に多量の入金一時保留返却硬貨が一気に送
り込まれれば詰まりを発生する可能性が高いので、第1
の硬貨回収カセット101 への送り込み時と同様に、水平
ベルト102 上に載置される入金一時保留返却硬貨の枚数
によって水平ベルト102 の回動速度を切り換え、詰まり
を防止する。
【0082】次に、出金処理モードの動作について説明
する。
【0083】図示しない操作部によって「出金処理」を
選別すると、モード選択手段122 により出金処理モード
に設定される。
【0084】金種別硬貨収納部94には予め出金用の硬貨
が収納されており、投出板96は前進位置にあって金種別
硬貨収納部94の上部を塞いでいる。
【0085】操作者が操作部を使って出金すべき硬貨の
金種と枚数を入力し出金を指示すると、水平ベルト102
が図1に示す反時計回り方向に回動されるとともに、対
応する金種別硬貨収納部94から硬貨が水平ベルト102 上
に投出され、硬貨が硬貨繰出部20に送り込まれる。
【0086】具体的な投出動作は、投出板96が水平ベル
ト102 が張設された側とは反対方向に後退して金種別硬
貨収納部94の上方を開放した後、支承部材97を上昇させ
て最上位の硬貨を投出板96と同じ高さに位置させる。ま
た、このとき、一部保留部92が放出位置にある。その
後、投出板96が元の位置に戻されることにより最上位の
硬貨が投出される。
【0087】そして、硬貨繰出部20に送り込まれた硬貨
は1枚ずつ繰り出され、硬貨搬送ベルト69によって搬送
され、搬送中に識別部74を通過しながら識別される。識
別の結果、特に問題がなければいずれの選別板85も回動
されることなく、正常出金硬貨は硬貨受皿4に送り込ま
れる。一方、本来出金すべきでない金種の硬貨であった
り識別が不可能な硬貨のような異常出金硬貨であった場
合には、第7の選別孔83に取り付けられた選別板85が回
動され、このとき、切換板104 は下方へ向かう通路を開
放しているので、異常出金硬貨は第2の硬貨回収カセッ
ト106 に回収されるとともに、改めて金種別硬貨収納部
94から硬貨を投出する。出金を指示された全ての硬貨が
硬貨受皿4に送り込まれれば、シャッタ2が開放され操
作者が硬貨を取り出す。
【0088】さらに、補充処理モードの動作について説
明する。
【0089】図示しない操作部によって「補充処理」を
選別すると、モード選択手段122 により補充処理モード
に設定される。
【0090】そして、硬貨を金種別硬貨収納部94に補充
するには、補充カセット111 に予め収納されている硬貨
を補充する場合と、入出金口3から投入された硬貨を補
充する場合がある。
【0091】まず、補充カセット111 から硬貨を補充す
る場合について説明する。補充硬貨投出手段136 により
補充カセット111 に取り付けられたソレノイド112 が順
に励磁されることにより底板113 が退避し、補充硬貨が
水平ベルト102 上に放出される。水平ベルト102 は補充
処理の実施が指示された時点で図1に示す反時計回り方
向への回動を開始しており、放出された補充硬貨は硬貨
繰出部20に送り込まれる。この硬貨繰出部20から1枚ず
つ繰り出された補充硬貨は識別部74において識別され
る。そして、識別の結果、正常な硬貨と判断された正常
補充硬貨は該当する金種別硬貨収納部94に通じる第1な
いし第6の選別孔82の選別板85が回動されることによ
り、硬貨は該当する金種別硬貨収納部94に収納される。
偽貨、外国硬貨もしくは非取扱硬貨などの異常硬貨や識
別が不可能な硬貨のような異常補充硬貨の場合は、第7
の選別孔83の選別板85が回動されて第2の硬貨回収カセ
ット106 に回収される。また、正常補充硬貨ではある
が、金種別硬貨収納部94内に収納するスペースがなく補
充の必要がない金種の硬貨の場合は、第8の選別孔84の
選別板85が回動され、保留ボックス107 に保留される。
その後、保留ボックス硬貨投出手段128 により保留ボッ
クス107 の図示しない投出ベルトが回動され、補充硬貨
は受入部103 を通じて第1の硬貨回収カセット101 に送
り込まれる。このときも前述の入金処理時における水平
ベルト102 と同様に、投出ベルト上に保留された補充硬
貨が所定枚数以上であれ投出ベルトを低速で回動するこ
とにより受入部103 における詰まりの発生を抑えるとと
もに、所定数以下であれば高速で回動することにより処
理時間の短縮を図る。
【0092】さらに、硬貨繰出部20内の硬貨枚数を繰出
効率の良い適切量に保つため、補充カセット111 から放
出された補充硬貨の枚数から識別部74によって識別され
た補充硬貨の枚数、すなわち繰り出された補充硬貨の枚
数を引いた枚数が所定枚数以上になれば、補充カセット
111 からの補充硬貨の放出を停止し、所定枚数以下にな
れば補充硬貨の放出を再開するものとする。一般に、硬
貨繰出部20においては、満杯枚数の7〜8割程度の枚数
が最も繰出効率が良いとされている。
【0093】また、入出金口3から補充する場合は、硬
貨受皿4に投入された補充硬貨が、硬貨繰出部20に送り
込まれ、その後の処理は、補充カセット111 からの補充
と同様になる。
【0094】またさらに、回収処理モードの動作につい
て説明する。
【0095】図示しない操作部によって「回収処理」を
選別すると、モード選択手段122 により回収処理モード
に設定される。
【0096】回収処理が指示されると、水平ベルト102
が図1に示す反時計回り方向に回動されるとともに、金
種別硬貨収納部94から硬貨が投出される。なお、この投
出動作は出金処理時と同様に行なう。そして、投出され
た硬貨は水平ベルト102 により硬貨繰出部20に送り込ま
れた後、1枚ずつ繰り出され識別される。この間も上述
の補充処理時と同様に、硬貨繰出部20内の硬貨枚数を繰
出効率の良い適切量に保つため、金種別硬貨収納部94か
ら放出された硬貨枚数から識別部74によって識別された
硬貨枚数、すなわち繰り出された硬貨枚数を引いた硬貨
が所定枚数以上になれば、金種別硬貨収納部94からの硬
貨の投出を停止し、所定枚数以下になれば硬貨の投出を
再開する。
【0097】また、識別の結果、正常回収硬貨と判断さ
れると、第8の選別孔84の選別板85が回動され、保留ボ
ックス107 に送り込まれる。このとき、保留ボックス10
7 の投出機構が駆動されているので、正常回収硬貨は保
留ボックス107 から第1の硬貨回収カセット101 に送り
込まれる。一方、異常回収硬貨と判断されると、第7の
選別孔83の選別板85が回動されシュート91に取り込まれ
る。そして、このシュート91の切換板104 は下方への通
路を開放する位置をとっているので、異常回収硬貨は第
2の硬貨回収カセット106 に収納される。
【0098】全ての金種別硬貨収納部94に収納されてい
た硬貨が第1の硬貨回収カセット101 もしくは第2の硬
貨回収カセット106 に収納されれば、投出動作を停止す
る。その後、第1の硬貨回収カセット101 および第2の
硬貨回収カセット106 を機体1から抜き取れば回収処理
が終了する。なお、第1の硬貨回収カセット101 に回収
された貨幣量、たとえば金種毎の枚数または金額と総金
額などは、識別結果から把握でき、合せて残留物回収箱
57も抜き取られるのでこの残留物回収箱57内の残留物も
取り出される。
【0099】以上のように、補充硬貨、入金送り込み硬
貨、出金硬貨および回収硬貨の全てを識別するようにし
たので、第1の硬貨回収カセット101 に回収収納される
硬貨の貨幣量データと実際の貨幣量とが一致し、回収時
の正常回収硬貨の正確な管理ができる。
【0100】特に、出金または入金の取引が終了した途
中において、第1の硬貨回収カセット101 の硬貨量が一
杯になった場合、出金または入金の取引の済んでいる合
間をぬって第1の硬貨回収カセット101 を機体1から取
り外す場合でも、第1の硬貨回収カセット101 の貨幣量
データと実際の貨幣量は一致しており、また、途中での
回収時の金種別硬貨収納部94から第1の硬貨回収カセッ
ト101 への正常回収硬貨の回収、また終業時の全ての金
種別硬貨収納部94から第1の硬貨回収カセット101 へ正
常回収硬貨の回収時も常に貨幣量データと実際の貨幣量
は一致している。そのため、第1の硬貨回収カセット10
1 を機体1から取り外して例えば銀行の精算室へ回収す
る場合でも誤算を生じることがなく、第1の硬貨回収カ
セット101 の取り外し動作自体も随意に行なえる効果を
有する。
【0101】また、入金返却硬貨(入金不承認時の返却
硬貨)を硬貨識別分類手段(導入通路域62および第1の
硬貨通路域63)および搬送通路手段(折返硬貨通路域64
および第2の硬貨通路域65)を通じて行なうので、出金
硬貨の出金搬送系を共用でき、構造の簡略化が図れ、ま
た、搬送通路手段では、硬貨を1枚ずつ保持状態で硬貨
受皿4に向けて搬送する硬貨搬送ベルト69を有するの
で、この搬送通路域に硬貨が残留することがなく、硬貨
の搬送、特に、出金金額分の出金硬貨の硬貨受皿4への
放出、入金返却硬貨全ての硬貨受皿4への放出を確実化
できる。
【0102】また、出金硬貨、入金返却硬貨および回収
硬貨を受け入れて硬貨繰出部20へ送る出金ベルトとして
水平ベルト102 を設けたことにより、それら各硬貨を水
平ベルト102 上に受け入れ、水平ベルト102 から硬貨繰
出部20へ順次送ることができるので、硬貨繰出部20への
各硬貨の送り込み量が一時的に過多になることがなく、
硬貨繰出部20から硬貨識別分類通路61への各硬貨の繰り
出しをスムーズにでき、しかも、水平ベルト102 を各硬
貨の搬送に共用できるので、構造を簡略化できる。
【0103】また、水平ベルト102 上に入金オーバーフ
ロー硬貨一時保留部を設けたので、構造を簡略化でき
る。
【0104】また、異常出金硬貨分類部、入金オーバー
フロー硬貨分類部および異常回収硬貨分類部を共通の硬
貨分類部(第7の選別孔83など)で共用するとともに、
この共用する硬貨分類部で分類された硬貨を放出するシ
ュート91に、硬貨の放出を入金オーバーフロー硬貨一時
保留部(水平ベルト102 上)側と第2の硬貨回収カセッ
ト106 側とに切り換える切換部104を設けたので、構造
を簡略化できる。
【0105】また、硬貨受皿側分類部を硬貨識別分類手
段(導入通路域62および第1の硬貨通路域63)の末端域
に形成するとともに、硬貨識別分類手段の硬貨識別分類
手段用ベルト手段と硬貨受皿側分類部で分類された硬貨
を硬貨受皿4に向けて搬送する搬送ベルト手段とを共通
の硬貨搬送ベルト69で共用したので、構造を簡略化でき
る。
【0106】なお、投出枚数計数手段は単一の計数手段
とは限らず、硬貨が複数の金種別硬貨収納部94から投出
される場合は、その合計枚数を算出する合計枚数算出手
段として機能する。
【0107】
【発明の効果】請求項1記載の循環式硬貨入出金機によ
れば、補充硬貨、入金送り込み硬貨、出金硬貨および回
収硬貨の全てを識別するようにしたので、第1の回収部
に回収収納される硬貨の貨幣量データと実際の貨幣量と
が一致し、回収時の正常回収硬貨の正確な管理ができ
る。
【0108】請求項2記載の循環式硬貨入出金機によれ
ば、請求項1記載の循環式硬貨入出金機の硬貨に加え
て、出金硬貨、入金返却硬貨および回収硬貨を受け入れ
て硬貨繰出部へ送る出金ベルトを設けたことにより、そ
れら各硬貨を出金ベルト上に受け入れ、出金ベルトから
硬貨繰出部へ順次送ることができるので、硬貨繰出部へ
の各硬貨の送り込み量が一時的に過多になることがな
く、硬貨繰出部から硬貨識別分類手段への各硬貨の繰り
出しをスムーズにでき、しかも、出金ベルトを各硬貨の
搬送に共用できるので、構造を簡略化できる。
【0109】請求項3記載の循環式硬貨入出金機によれ
ば、請求項2記載の循環式硬貨入出金機の硬貨に加え
て、出金ベルト上に入金オーバーフロー硬貨一時保留部
を設けたので、構造を簡略化できる。
【0110】請求項4記載の循環式硬貨入出金機によれ
ば、請求項1ないし3いずれか記載の循環式硬貨入出金
機の硬貨に加えて、異常出金硬貨分類部、入金オーバー
フロー硬貨分類部および異常回収硬貨分類部を共通の硬
貨分類部で共用するとともに、この共用する硬貨分類部
で分類された硬貨を放出するシュートに、硬貨の放出を
入金オーバーフロー硬貨一時保留部側と第2の回収部側
とに切り換える切換部を設けたので、構造を簡略化でき
る。
【0111】請求項5記載の循環式硬貨入出金機によれ
ば、請求項1ないし4いずれか記載の循環式硬貨入出金
機の硬貨に加えて、硬貨受皿側分類部を硬貨識別分類手
段の末端域に形成するとともに、硬貨識別分類手段の硬
貨識別分類手段用ベルト手段と硬貨受皿側分類部で分類
された硬貨を硬貨受皿に向けて搬送する搬送ベルト手段
とを共通のベルト手段で共用したので、構造を簡略化で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す循環式硬貨入出金
機の内部構成の模式図である。
【図2】同上循環式硬貨入出金機の入出金部の近傍の構
成を示す正面からの断面図である。
【図3】同上循環式硬貨入出金機の入出金部の近傍の構
成を示す側方からの断面図である。
【図4】同上循環式硬貨入出金機の硬貨繰出部の構成を
示す断面図である。
【図5】同上循環式硬貨入出金機の硬貨繰出部の構成を
示す正面図である。
【図6】図1に示すA−A線断面図である。
【図7】図1に示すB−B線断面図である。
【図8】図1に示すC−C線断面図である。
【図9】同上循環式硬貨入出金機の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
4 硬貨受皿 20 硬貨繰出部 62 硬貨識別分類手段を構成する導入通路域 63 硬貨識別分類手段を構成する第1の硬貨通路域 64 搬送通路手段を構成する折返硬貨通路域 65 搬送通路手段を構成する第2の硬貨通路域 69 硬貨識別分類手段用ベルト手段および搬送ベルト
手段として共用されるベルト手段としての硬貨搬送ベル
ト 74 識別部 82 金種別分類部を構成する第1ないし第6の選別孔 83 入金オーバーフロー硬貨分類部、異常出金硬貨分
類部および異常回収硬貨分類部を構成する第7の選別孔 84 正常回収硬貨分類部および硬貨受皿側分類部を構
成する第8の選別孔 91 シュート 92 金種別一時保留部としての一時保留部 94 金種別硬貨収納部 101 第1の回収部としての第1の硬貨回収カセット 102 入金オーバーフロー硬貨一時保留部および出金ベ
ルトを構成する水平ベルト 104 切換部を構成する切換板 106 第2の回収部としての第2の硬貨回収カセット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補充時に補充硬貨を硬貨繰出部に受け入
    れてこの硬貨繰出部から硬貨を1枚ずつ硬貨識別分類手
    段へ送り、この硬貨識別分類手段に設けられる識別部の
    識別結果に基づき硬貨の正常、異常を判断し、正常補充
    硬貨を異常補充硬貨と区分して金種分類することにより
    金種別硬貨収納部へ収納し、かつ、出金時に金種別硬貨
    収納部から投出される出金硬貨を出金搬送系を通じて硬
    貨受皿へ送るとともに、入金時に硬貨受皿へ投入される
    入金硬貨を硬貨受皿の回動により硬貨繰出部へ送り込
    み、この硬貨繰出部から硬貨識別分類手段へ送り、識別
    部の識別結果に基づき正常入金硬貨を一時保留し、入金
    承認時に一時保留硬貨を収納する循環式硬貨入出金機に
    おいて、 前記硬貨識別分類手段であって、前記硬貨繰出部から送
    り込まれる硬貨を1枚ずつ保持状態で搬送する硬貨識別
    分類手段用ベルト手段と、前記識別部の識別結果に基づ
    き正常入金硬貨中の出金に使用する硬貨を金種別に分類
    する金種別分類部と、正常入金硬貨中の入金オーバーフ
    ロー硬貨を分類する入金オーバーフロー硬貨分類部と、
    出金時に投出される出金硬貨のうち識別部の識別結果に
    基づき異常出金硬貨と判断された硬貨を分類する異常出
    金硬貨分類部と、正常出金硬貨と判断された硬貨、入金
    送り込み時に異常入金硬貨と判断された硬貨および入金
    不承認時の入金一時保留返却硬貨を硬貨受皿側へ送るべ
    く分類する硬貨受皿側分類部と、回収時に金種別硬貨収
    納部から投出されて硬貨繰出部から硬貨識別分類手段へ
    送られる回収硬貨のうち識別部の識別結果に基づき正常
    回収硬貨と判断された硬貨を分類する正常回収硬貨分類
    部および異常回収硬貨と判断された硬貨を分類する異常
    回収硬貨分類部とを有する硬貨識別分類手段と、 前記金種別分類部および入金オーバーフロー硬貨分類部
    で分類された入金送り込み時の正常入金硬貨をそれぞれ
    一時保留する金種別一時保留部および入金オーバーフロ
    ー硬貨一時保留部と、 前記金種別硬貨収納部であって、入金承認時に前記金種
    別一時保留部に一時保留された硬貨を収納する金種別硬
    貨収納部と、 前記硬貨受皿側分類部で分類される正常出金硬貨、異常
    入金硬貨および入金一時保留返却硬貨を1枚ずつ保持状
    態で硬貨受皿に向けて搬送する搬送ベルト手段を有する
    搬送通路手段と、 前記機体に対して着脱可能に設けられ、入金送り込み時
    に入金オーバーフロー硬貨一時保留部に一時保留された
    入金オーバーフロー硬貨を入金承認時に硬貨識別分類手
    段を通過させることなく直接収納するとともに、回収時
    に金種別硬貨収納部から投出されて硬貨繰出部および硬
    貨識別分類手段を通じて正常回収硬貨分類部で分類され
    た正常回収硬貨を収納する回収収納用の第1の回収部
    と、 前記機体に対して着脱可能に設けられ、出金時に異常出
    金硬貨分類部で分類される異常出金硬貨を収納するとと
    もに、回収時に前記異常回収硬貨分類部で分類された異
    常回収硬貨を収納する第2の回収部とを具備しているこ
    とを特徴とする循環式硬貨入出金機。
  2. 【請求項2】 金種別硬貨収納部の側部域に、出金硬
    貨、入金不承認時の入金返却硬貨および回収硬貨を受け
    入れて硬貨繰出部へ送る出金ベルトが設けられたことを
    特徴とする請求項1記載の循環式硬貨入出金機。
  3. 【請求項3】 出金ベルト上に入金オーバーフロー硬貨
    一時保留部が設けられたことを特徴とする請求項2記載
    の循環式硬貨入出金機。
  4. 【請求項4】 異常出金硬貨分類部、入金オーバーフロ
    ー硬貨分類部および異常回収硬貨分類部が共通の硬貨分
    類部で共用され、この共用される硬貨分類部で分類され
    た硬貨を放出するシュートが設けられるとともに、この
    シュートに硬貨の放出を入金オーバーフロー硬貨一時保
    留部側と第2の回収部側とに切り換える切換部が設けら
    れたことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の
    循環式硬貨入出金機。
  5. 【請求項5】 硬貨受皿側分類部を硬貨識別分類手段の
    末端域に形成するとともに、硬貨識別分類手段の硬貨識
    別分類手段用ベルト手段と硬貨受皿側分類部で分類され
    た硬貨を硬貨受皿に向けて搬送する搬送ベルト手段とが
    共通のベルト手段で構成されたことを特徴とする請求項
    1ないし4いずれか記載の循環式硬貨入出金機。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008120344A1 (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Glory Ltd. 硬貨投出装置および硬貨処理機
JP2017151558A (ja) * 2016-02-22 2017-08-31 沖電気工業株式会社 硬貨処理装置

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