JPH11316056A - 冷凍サイクルの圧力制御方法及びその装置 - Google Patents

冷凍サイクルの圧力制御方法及びその装置

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JPH11316056A
JPH11316056A JP12144098A JP12144098A JPH11316056A JP H11316056 A JPH11316056 A JP H11316056A JP 12144098 A JP12144098 A JP 12144098A JP 12144098 A JP12144098 A JP 12144098A JP H11316056 A JPH11316056 A JP H11316056A
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JP
Japan
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compressor
time
state
stop
refrigeration cycle
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Application number
JP12144098A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Daisei
義明 大斎
Masaharu Matsuzawa
正治 松澤
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Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機の過頻度発停状態の継続を防ぐことが
できる冷凍サイクルの圧力制御方法とその装置とを提供
すること。 【解決手段】 冷凍サイクル1における冷媒圧力の昇降
に応じて圧縮機3を停止状態と動作状態との間で変移さ
せ、動作状態の圧縮機3を停止状態に変移させた時点か
ら所定のマスク時間が経過するまでの間、停止状態の圧
縮機3の動作状態への変移を禁止するに当たり、単位時
間当たりに動作状態の圧縮機3を停止状態に変移させた
回数と、単位時間当たりに停止状態の圧縮機3を動作状
態に変移させた回数とのうち少なくとも一方の回数を基
に、圧縮機3が過頻度発停状態であるか否かを判定する
過頻度発停判定手段17Aと、圧縮機3が過頻度発停状
態であると過頻度発停判定手段17Aが判定している
間、マスク時間を通常よりも長い時間に延長するマスク
時間延長手段17Bとを設ける構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍機の冷凍サイ
クルにおける冷媒圧力の制御を行う方法とその装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】冷凍サイクルにおいては、圧縮機の吐出
側の高圧冷媒圧力が高くなりあるいは圧縮機の吸入側の
低圧冷媒圧力が低くなったら、圧力スイッチによって圧
縮機を停止させ、反対に、高圧冷媒圧力が低くなりある
いは低圧冷媒圧力が高くなったら、圧力スイッチによっ
て圧縮機を作動させるようにしている。
【0003】そして、動作中の圧縮機を停止させた直後
は高圧冷媒と低圧冷媒との間に大きな圧力差があり、そ
の状態のまま圧縮機を再び作動させるとなると、圧縮機
にかかる負荷が大きくなって故障の原因等になるので、
一度停止させた圧縮機を再び作動させる場合には、停止
後にしばらく放置し高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差をあ
る程度減少させた上で、圧縮機を再び作動させるように
している。
【0004】ところで、上述した冷凍サイクルにおいて
は、その能力の割に冷凍負荷が低すぎる状況が発生する
と、高圧冷媒圧力の低下あるいは低圧冷媒圧力の上昇に
より圧縮機が作動した際に、高圧冷媒圧力が直ぐに上昇
しあるいは低圧冷媒圧力が直ぐに低下して、作動し始め
てから間もない圧縮機が圧力スイッチにより停止されて
しまう。
【0005】そして、高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が
減少した後の圧縮機の再作動後にもこの状況が続くと、
停止と作動とを頻繁に繰り返す過頻度発停状態に陥っ
て、圧縮機の故障の原因等となる高圧冷媒と低圧冷媒と
の圧力差が大きい状態での圧縮機の作動が頻繁に行われ
てしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この過頻度発停状態を
引き起こす冷凍負荷の低下は、冷凍負荷に対する冷凍機
の能力設定が根本的に間違っていたり、冷凍サイクルの
施工上に問題があることによっても発生し、その場合に
は、低能力の冷凍機への交換や冷凍サイクルの施工のや
り直しという根本的な対策を行わないと、過頻度発停状
態を解消することができないが、実際にそのようなこと
は滅多に発生するものではない。
【0007】では、過頻度発停状態を引き起こす冷凍負
荷の低下の主な原因は何であるかというと、扉の開閉や
庫内の収容物の大幅な増加といった庫内温度を大きく変
化させる環境の一時的な変化であり、冷凍負荷が低下し
た状態は、恒久的に続くものでなく環境変化の要因をな
くすことで解消される。
【0008】したがって、過頻度発停状態が発生したか
らといって、冷凍機の交換や冷凍サイクルの施工のやり
直しといった根本的で大がかりな対策を実行するのは賢
明とはいえず、むしろ、一時的な冷凍負荷の低下状態に
うまく対処する方策を採った方が優れており、コスト及
び手間の両方の面からもその方が望ましい。
【0009】本発明は前記事情に鑑みなされたもので、
本発明の目的は、冷凍機の交換や冷凍サイクルの施工の
やり直しといった根本的で大がかりな対策を行うことな
く、圧縮機の過頻度発停状態の継続を防ぐことができる
冷凍サイクルの圧力制御方法と、この方法を実施するの
に用いて好適な冷凍サイクルの圧力制御装置とを提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する請求
項1に記載した本発明は、冷凍サイクルの圧力制御方法
に関するものであり、請求項2乃至請求項4に各々記載
した本発明は、冷凍サイクルの圧力制御装置に関するも
のである。
【0011】そして、請求項1に記載した本発明の冷凍
サイクルの圧力制御方法は、冷凍サイクルにおける冷媒
圧力の昇降に応じて圧縮機を停止状態と動作状態との間
で変移させると共に、動作状態の前記圧縮機を停止状態
に変移させた時点から所定のマスク時間が経過するまで
の間、停止状態の前記圧縮機の動作状態への変移を禁止
するに当たり、単位時間当たりに行われる前記圧縮機の
動作状態と停止状態との間の変移の頻度が過剰頻度であ
る際に、前記マスク時間を通常よりも長い時間に延長す
るようにしたことを特徴とする。
【0012】また、請求項2に記載した本発明の冷凍サ
イクルの圧力制御装置は、図1の基本構成図に示すよう
に、冷凍サイクル1における冷媒圧力の昇降に応じて圧
縮機3を停止状態と動作状態との間で変移させると共
に、動作状態の前記圧縮機3を停止状態に変移させた時
点から所定のマスク時間が経過するまでの間、停止状態
の前記圧縮機3の動作状態への変移を禁止する冷凍サイ
クル1の圧力制御装置において、単位時間当たりに動作
状態の前記圧縮機3を停止状態に変移させた回数と、単
位時間当たりに停止状態の前記圧縮機3を動作状態に変
移させた回数とのうち少なくとも一方の回数を基に、前
記圧縮機3が過頻度発停状態であるか否かを判定する過
頻度発停判定手段17Aと、前記圧縮機3が過頻度発停
状態であると前記過頻度発停判定手段17Aが判定して
いる間、前記マスク時間を通常よりも長い時間に延長す
るマスク時間延長手段17Bとを備えることを特徴とす
る。
【0013】さらに、請求項3に記載した本発明の冷凍
サイクルの圧力制御装置は、前記マスク時間延長手段1
7Bが前記マスク時間を延長している間、該マスク時間
の延長を報知するマスク時間延長報知手段17Cをさら
に備えるものとした。
【0014】また、請求項4に記載した本発明の冷凍サ
イクルの圧力制御装置は、前記過頻度発停判定手段17
Aが、前記少なくとも一方の回数を発停頻度基準値と比
較することで前記圧縮機3が過頻度発停状態であるか否
かを判定し、前記マスク時間延長手段17Bが、前記少
なくとも一方の回数と前記発停頻度基準値との差の大き
さに応じた時間の長さで前記マスク時間を延長するもの
とした。
【0015】請求項1に記載した本発明の冷凍サイクル
の圧力制御方法によれば、単位時間当たりに行われる前
記圧縮機の動作状態と停止状態との間の変移の頻度が過
剰頻度であると、動作状態の圧縮機を停止状態に変移さ
せた時点からこの圧縮機の動作状態への変移が禁止され
るタイマ時間が延長されるので、冷凍負荷が低い状態で
の冷媒圧力の変動により圧縮機が短い時間の中で動作状
態と停止状態との間をいつまでも繰り返し変移し続ける
ことがなくなる。
【0016】よって、圧縮機の故障の原因等となる、高
圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が大きい状態での停止状態
から動作状態への圧縮機の変移が、頻繁に行われ続けて
しまうのを防止し、かつ、圧縮機の過頻度発停状態を解
消させることが可能となる。
【0017】また、請求項2に記載した本発明の冷凍サ
イクルの圧力制御装置によれば、圧縮機3が過頻度発停
状態であると過頻度発停判定手段17Aが判定している
間に、停止状態の圧縮機3を動作状態に変移させるよう
な冷媒圧力の変動が冷凍サイクル1に発生すると、その
時点から停止状態の圧縮機の動作状態への変移が禁止さ
れるマスク時間が、マスク時間延長手段17Bによって
通常よりも長い時間に延長される。
【0018】このため、冷凍負荷が低い状態での冷媒圧
力の変動により圧縮機3が短い時間の中で動作状態と停
止状態との間をいつまでも繰り返し変移し続けることが
なく、よって、圧縮機3の故障の原因等となる、高圧冷
媒と低圧冷媒との圧力差が大きい状態での停止状態から
動作状態への圧縮機の変移が、頻繁に行われ続けてしま
うのを防止し、かつ、圧縮機3の過頻度発停状態を解消
させることが可能となる。
【0019】さらに、請求項3に記載した本発明の冷凍
サイクルの圧力制御装置によれば、マスク時間の延長が
報知手段17Cにより報知されるので、この報知によ
り、圧縮機3が過頻度発停状態にあることを認識させる
ことが可能となる。
【0020】また、請求項4に記載した本発明の冷凍サ
イクルの圧力制御装置によれば、マスク時間延長手段1
7Bがマスク時間を延長する長さが、単位時間当たりに
動作状態の圧縮機3を停止状態に変移させた回数と、単
位時間当たりに停止状態の圧縮機3を動作状態に変移さ
せた回数とのうち少なくとも一方の回数に対する発停頻
度基準値の差の大きさに応じて定められるため、圧縮機
3の過頻度発停状態の度合いが激しければ激しいほどマ
スク時間を長い時間延長させ、過頻度発停状態の解消を
早めることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明による冷凍サイクル
の圧力制御装置の実施形態を、図面を参照して説明す
る。
【0022】図2は本発明の圧力制御装置が採用される
冷凍サイクルの概略構成図であり、図2中引用符号1で
示す本実施形態の冷凍サイクルは、圧縮機3の吐出口か
ら吐出される高圧冷媒を凝縮器5で凝縮して各冷凍庫7
の蒸発器9に絞り11を介して供給し、各冷凍庫7の内
部を蒸発器9での熱交換により冷却した後に、蒸発器9
から低圧冷媒を圧縮機3の吸入口に環流させるように構
成されている。
【0023】尚、図2中引用符号13は、各冷凍庫7の
蒸発器9から圧縮機3の吸入口に環流される低圧冷媒の
圧力を検出する圧力センサを示し、この圧力センサ13
の検出結果を基に、図3に正面図で示すコントローラ1
5の内部のマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略
記する)17(図4参照)により、圧縮機3の動作やそ
の停止が制御される。
【0024】そして、前記コントローラ15は、その前
面に表示部15a等を有しており、この表示部15aに
よる表示も、前記マイコン17により制御される。
【0025】前記マイコン17は、図4にコントローラ
15の電気的構成のブロック図で示すように、コントロ
ーラ15は、CPU17a、RAM17b、及び、RO
M17cを備えている。
【0026】前記CPU17aには、RAM17b及び
ROM17cの他、前記圧力センサ13や圧縮機3、表
示部15aが接続されている。
【0027】前記RAM17bは、各種データ記憶用の
データエリア及び各種処理作業に用いるワークエリアを
有しており、前記ROM17cには、CPU17aに各
種処理動作を行わせるための制御プログラムが格納され
ている。
【0028】次に、前記ROM17cに格納されたプロ
グラムに従いCPU17aが行う処理を、図5及び図6
のフローチャートを参照して説明する。
【0029】不図示のバッテリからの給電が開始されて
コントローラ15が起動しプログラムがスタートする
と、CPU17aは、図5に示すように、初期設定とし
て、RAM17bのワークエリアに設けられた各種フラ
グを「0」に設定したり、カウンタのカウント値やバッ
ファのクリアを行ったり、タイマのリセットを行う(ス
テップS1)。
【0030】ステップS1の初期設定が済んだならば、
次に、新たな圧力測定イベントが発生しているか否かを
確認し(ステップS3)、発生していない場合は(ステ
ップS3でN)、発生するまでステップS3をリピート
し、発生している場合は(ステップS3でY)、圧力セ
ンサ13の出力を基に、圧縮機3の吸入口に環流される
低圧冷媒の圧力Pの測定を行い(ステップS5)、測定
した低圧冷媒の圧力Pが圧縮機3のオン設定圧Paを上
回っているか否かを確認する(ステップS7)。
【0031】圧力Pがオン設定圧Paを上回っていない
場合は(ステップS7でN)、後述するステップS29
に進み、上回っている場合は(ステップS7でY)、R
AM17bのワークエリアに設けられたマスクタイマエ
リアにおいて、マスクタイマの減算タイムカウントが行
われているか否かを確認する(ステップS9)。
【0032】マスクタイマの減算タイムカウントが行わ
れている場合は(ステップS9でY)、ステップS3に
リターンし、行われていない場合は(ステップS9で
N)、圧縮機3が動作状態であるか否かを確認し(ステ
ップS11)、動作状態である場合は(ステップS11
でY)、ステップS3にリターンする。
【0033】一方、圧縮機3が動作状態でない場合は
(ステップS11でN)、圧縮機3を作動させ(ステッ
プS13)、RAM17bのワークエリアに設けられた
起動カウンタエリアのカウント値Cを「1」インクリメ
ントした後(ステップS15)、このカウント値Cが過
頻度発停状態発生基準値K1を上回っているか否かを確
認する(ステップS17)。
【0034】カウント値Cが過頻度発停状態発生基準値
K1を上回っていない場合は(ステップS17でN)、
ステップS3にリターンし、上回っている場合は(ステ
ップS17でY)、RAM17bのワークエリアに設け
られたマスクタイマ変更フラグエリアのフラグF1を
「1」に設定すると共に(ステップS19)、表示部1
5aにマスクタイマのタイマ時間を延長した旨を表示さ
せ(ステップS21)、マスクタイマのタイマ時間Tに
延長時間αを加えた後(ステップS23)、タイマ時間
Tが限界時間値Tmax を上回っているか否かを確認する
(ステップS25)。
【0035】タイマ時間Tが限界時間値Tmax を上回っ
ていない場合は(ステップS25でN)、ステップS3
にリターンし、上回っている場合は(ステップS25で
Y)、タイマ時間Tを限界時間値Tmax に設定し直した
後(ステップS27)、ステップS3にリターンする。
【0036】また、上述したステップS7において低圧
冷媒の圧力Pが圧縮機3のオン設定圧Paを上回ってい
ない場合(N)に進むステップS29では、低圧冷媒の
圧力Pが圧縮機3のオフ設定圧Pbを下回っているか否
かを確認し、下回っていない場合は(ステップS29で
N)、ステップS3にリターンし、下回っている場合は
(ステップS29でY)、圧縮機3が動作状態であるか
否かを確認する(ステップS31)。
【0037】圧縮機3が動作状態でない場合は(ステッ
プS31でN)、ステップS3にリターンし、動作状態
である場合は(ステップS31でY)、圧縮機3の動作
を停止させ(ステップS33)、RAM17bのマスク
タイマエリアにおけるマスクタイマのタイムカウントを
開始させた後(ステップS35)、ステップS3にリタ
ーンする。
【0038】また、上述したステップS1乃至ステップ
S35の処理の途中に割り込み動作が行われた場合は、
図6に示すように、圧縮機3の吸入口に環流される低圧
冷媒の圧力を測定する周期タイミングとなったか否かを
確認し(ステップS41)、圧力測定周期タイミングと
なっていない場合は(ステップS41でN)、後述する
ステップS45に進み、圧力測定周期タイミングとなっ
た場合は(ステップS41でY)、圧力測定イベントを
発生させた後(ステップS43)、ステップS45に進
む。
【0039】ステップS45では、RAM17bのマス
クタイマエリアにおけるマスクタイマの減算を行う周期
タイミングとなったか否かを確認し、減算周期タイミン
グとなっていない場合は(ステップS45でN)、後述
するステップS55に進み、減算周期タイミングとなっ
た場合は(ステップS45でY)、マスクタイマの減算
タイムカウントが行われているか否かを確認する(ステ
ップS47)。
【0040】マスクタイマの減算タイムカウントが行わ
れていない場合は(ステップS47でN)、ステップS
55に進み、行われている場合は(ステップS47で
Y)、ステップS3にリターンし、マスクタイマのタイ
ムカウント値を「1」デクリメント、即ち、減算した後
(ステップS49)、マスクタイマのタイムカウント値
が「0」であるか否かを確認する(ステップS51)。
【0041】タイムカウント値が「0」でない場合は
(ステップS51でN)、ステップS55に進み、
「0」である場合は(ステップS51でY)、マスクタ
イマの減算タイムカウントを終了させた後(ステップS
53)、ステップS55に進む。
【0042】ステップS55では、RAM17bのワー
クエリアに設けられた頻度タイマエリアにおける頻度タ
イマの減算を行う周期タイミングとなったか否かを確認
し、減算周期タイミングとなっていない場合は(ステッ
プS55でN)、割り込み処理を終了し、減算周期タイ
ミングとなった場合は(ステップS55でY)、頻度タ
イムカウント値を「1」デクリメント、即ち、減算した
後(ステップS57)、頻度タイマのタイムカウント値
が「0」であるか否かを確認する(ステップS59)。
【0043】タイムカウント値が「0」でない場合は
(ステップS59でN)、割り込み処理を終了し、
「0」である場合は(ステップS59でY)、RAM1
7bのマスクタイマ変更フラグエリアのフラグF1が
「0」であるか否かを確認する(ステップS61)。
【0044】マスクタイマ変更フラグエリアのフラグF
1が「0」である場合は(ステップS61でY)、後述
するステップS71に進み、「0」でない場合は(ステ
ップS61でN)、RAM17bの起動カウンタエリア
のカウント値Cが過頻度発停状態終了基準値K2を下回
っているか否かを確認する(ステップS63)。
【0045】カウント値Cが過頻度発停状態終了基準値
K2を下回っていない場合は(ステップS63でN)、
ステップS71に進み、下回っている場合は(ステップ
S63でY)、マスクタイマ変更フラグエリアのフラグ
F1を「0」に設定すると共に(ステップS65)、表
示部15aによるマスクタイマのタイマ時間を延長した
旨の表示を終了させ(ステップS67)、マスクタイマ
のタイマ時間Tを初期値T0 に戻した後(ステップS6
9)、ステップS71に進む。
【0046】ステップS71では、RAM17bの起動
カウンタエリアのカウント値Cをゼロリセットし、次
に、頻度タイマの減算タイムカウントを開始させた後
(ステップS73)、割り込み処理を終了する。
【0047】このステップS41乃至ステップS73の
割り込み処理は、所定の時間周期毎に自動的に行われ
る。
【0048】以上の説明からも明らかなように、本実施
形態では、図5のフローチャートにおけるステップS1
7と、図6のフローチャートにおけるステップS63
が、請求項中の過頻度発停判定手段17Aに対応する処
理となっており、図5中のステップS23が、請求項中
のマスク時間延長手段17Bに対応する処理となってい
ると共に、図5中のステップS21と図6中のステップ
S67とが、請求項中のマスク時間延長報知手段17C
に対応する処理となっている。
【0049】次に、上述のように構成された本実施形態
のコントローラ15の動作(作用)について説明する。
【0050】本実施形態のコントローラ15において
は、圧縮機3の吸入口に環流される低圧冷媒の圧力Pが
圧力測定の周期毎に、圧力センサ13の出力を基にして
測定され、その圧力Pが圧縮機3のオン設定圧Paを上
回ると圧縮機3が作動され、また、圧力Pがオフ設定圧
Pbを下回ると圧縮機3の動作が停止される。
【0051】そして、圧縮機3の動作が停止されると、
その後に低圧冷媒の圧力Pが圧縮機3のオン設定圧Pa
を上回っても、圧縮機3の停止からタイマ時間Tが経過
するまでの間、圧縮機3は作動されず、このタイマ時間
Tが経過した後に低圧冷媒の圧力Pが圧縮機3のオン設
定圧Paをまだ上回っていれば、その時点で圧縮機3が
作動される。
【0052】さらに、本実施形態のコントローラ15に
おいては、電源の供給により起動されると、その後、頻
度タイマの減算タイムカウントが終了するまでの間、停
止状態の圧縮機3が作動した回数がカウントされ、その
回数であるカウント値Cが過頻度発停状態発生基準値K
1を上回ると、タイマ時間Tが延長時間α分だけ延長さ
れ、その旨を報知する表示が表示部15aにより行われ
る。
【0053】そして、頻度タイマの減算タイムカウント
が終了した地点で、停止状態の圧縮機3が作動された回
数であるカウント値Cが過頻度発停状態終了基準値K2
を下回れば、タイマ時間Tが初期値T0 に戻されて、表
示部15aによるタイマ時間Tの延長を報知する表示が
終了され、反対に、カウント値Cが過頻度発停状態終了
基準値K2を下回らなければ、延長時間α分だけ延長さ
れた時間にタイマ時間Tが維持されて、表示部15aに
よる表示もそのまま継続される。
【0054】しかも、延長時間α分だけ延長された時間
にタイマ時間Tが維持されたまま、頻度タイマの減算タ
イムカウントが終了した場合、次の頻度タイマの減算タ
イムカウントが終了するまでの間にカウントされる、停
止状態の圧縮機3が作動された回数であるカウント値C
が、過頻度発停状態発生基準値K1を再び上回ると、延
長時間α分だけ延長されたタイマ時間Tが、延長時間α
分だけさらに延長されて、表示部15aによる表示もそ
のまま継続される。
【0055】但し、タイマ時間Tは、最長でも限界時間
値Tmax までしか延長されず、タイマ時間Tが限界時間
値Tmax となるまで延長時間αの延長が繰り返される
と、その後は、カウント値Cが過頻度発停状態発生基準
値K1を上回る状態が、頻度タイマの減算タイムカウン
トの周期毎に繰り返し継続されても、限界時間値Tmax
よりもさらにタイマ時間Tが延長されることはない。
【0056】そして、タイマ時間Tがどれだけ延長され
ていても、頻度タイマの減算タイムカウントが終了した
地点でカウント値Cが過頻度発停状態終了基準値K2を
下回れば、タイマ時間Tは一様に初期値T0 に戻され
る。
【0057】したがって、頻度タイマの減算タイムカウ
ントの1周期の間に、過頻度発停状態発生基準値K1を
上回る程頻繁に停止状態の圧縮機3が作動されると、そ
の頻繁に圧縮機3が作動される状態が解消されるまで、
タイマ時間Tが限界時間値Tmax を最長として延長時間
αずつ延長され続け、低圧冷媒の圧力Pが圧縮機3のオ
ン設定圧Paを上回っても停止している圧縮機3が作動
されない時間が長くなって行く。
【0058】このように、本実施形態のコントローラ1
5によれば、頻度タイマの減算タイムカウントの1周期
の間に、過頻度発停状態発生基準値K1を上回る程頻繁
に停止状態の圧縮機3が作動された場合に、その後の頻
度タイマの減算タイムカウントの1周期の間に、過頻度
発停状態終了基準値K2を下回る程停止状態の圧縮機3
が作動される頻度が下がるまで、タイマ時間Tが限界時
間値Tmax を最長として延長時間αずつ延長され続ける
構成とした。
【0059】このため、圧縮機3が停止された後に低圧
冷媒の圧力Pが圧縮機3のオン設定圧Paを上回っても
圧縮機3が作動されないタイマ時間Tを、頻度タイマの
減算タイムカウントの1周期の間における圧縮機3の作
動頻度が上がれば上がる程長くして、いつまでも頻繁に
圧縮機3の作動が繰り返されてしまうことを防ぐことが
できる。
【0060】しかも、タイマ時間T長くすることによ
り、圧縮機3の停止中に各冷凍庫7の内部環境の変化が
起こる可能性を高め、各冷凍庫7の冷凍負荷が軽すぎる
状態を、停止している圧縮機3が次に作動されるよりも
先に解消させて、圧縮機3が頻繁に作動と停止とを繰り
返す状態を早めに解消させることができる。
【0061】尚、本実施形態で採用した、タイマ時間T
が初期値T0 よりも延長されていることを表示部15a
に表示させるための構成は、省略してもよいが、本実施
形態のコントローラ15のようにこの構成を採用すれ
ば、その表示により圧縮機3の作動とその停止が頻繁に
繰り返されていることを認識させ、冷凍庫7内の状況の
チェックを促す等の用途に利用させることができるの
で、有利である。
【0062】また、本実施形態では、頻度タイマの減算
タイムカウントの1周期の間に、過頻度発停状態発生基
準値K1を上回る程頻繁に停止状態の圧縮機3が作動さ
れると、その頻度がどの程度であるかに関係なく、タイ
マ時間Tを延長時間αだけ延長する構成としたが、停止
状態の圧縮機3が作動された回数であるカウント値Cと
過頻度発停状態発生基準値K1との差を割り出し、その
差値が大きければ大きい程、タイマ時間Tを延長する時
間の長さを長くするように構成してもよい。
【0063】さらに、本実施形態では、停止状態の圧縮
機3が作動された回数を頻度タイマの減算タイムカウン
トの1周期の間にカウントして、そのカウント値Cを過
頻度発停状態発生基準値K1や過頻度発停状態終了基準
値K2と比較する構成としたが、動作状態の圧縮機3が
停止された回数をカウントし、或は、停止状態の圧縮機
3が作動された回数と動作状態の圧縮機3が停止された
回数との合計をカウントし、それらのカウント値を過頻
度発停状態の発生についての基準値や終了についての基
準値と比較する構成としてもよい。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
本発明の冷凍サイクルの圧力制御方法によれば、冷凍サ
イクルにおける冷媒圧力の昇降に応じて圧縮機を停止状
態と動作状態との間で変移させると共に、動作状態の前
記圧縮機を停止状態に変移させた時点から所定のマスク
時間が経過するまでの間、停止状態の前記圧縮機の動作
状態への変移を禁止するに当たり、単位時間当たりに行
われる前記圧縮機の動作状態と停止状態との間の変移の
頻度が過剰頻度である際に、前記マスク時間を通常より
も長い時間に延長するようにした。
【0065】このため、単位時間当たりに行われる前記
圧縮機の動作状態と停止状態との間の変移の頻度が過剰
頻度であると、動作状態の圧縮機を停止状態に変移させ
た時点からこの圧縮機の動作状態への変移が禁止される
タイマ時間が延長されるので、冷凍負荷が低い状態での
冷媒圧力の変動により圧縮機が短い時間の中で動作状態
と停止状態との間をいつまでも繰り返し変移し続けるこ
とがなくなる。
【0066】よって、圧縮機の故障の原因等となる、高
圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が大きい状態での停止状態
から動作状態への圧縮機の変移が、頻繁に行われ続けて
しまうのを防止し、かつ、圧縮機の過頻度発停状態を解
消させることができる。
【0067】また、請求項2に記載した本発明の冷凍サ
イクルの圧力制御装置によれば、冷凍サイクルにおける
冷媒圧力の昇降に応じて圧縮機を停止状態と動作状態と
の間で変移させると共に、動作状態の前記圧縮機を停止
状態に変移させた時点から所定のマスク時間が経過する
までの間、停止状態の前記圧縮機の動作状態への変移を
禁止する冷凍サイクルの圧力制御装置において、単位時
間当たりに動作状態の前記圧縮機を停止状態に変移させ
た回数と、単位時間当たりに停止状態の前記圧縮機を動
作状態に変移させた回数とのうち少なくとも一方の回数
を基に、前記圧縮機が過頻度発停状態であるか否かを判
定する過頻度発停判定手段と、前記圧縮機が過頻度発停
状態であると前記過頻度発停判定手段が判定している
間、前記マスク時間を通常よりも長い時間に延長するマ
スク時間延長手段とを備える構成とした。
【0068】このため、圧縮機が過頻度発停状態である
と過頻度発停判定手段が判定している間に、停止状態の
圧縮機を動作状態に変移させるような冷媒圧力の変動が
冷凍サイクルに発生すると、その時点から停止状態の圧
縮機の動作状態への変移が禁止されるマスク時間が、マ
スク時間延長手段によって通常よりも長い時間に延長さ
れる。
【0069】したがって、冷凍負荷が低い状態での冷媒
圧力の変動により圧縮機が短い時間の中で動作状態と停
止状態との間をいつまでも繰り返し変移し続けることが
なく、よって、圧縮機の故障の原因等となる、高圧冷媒
と低圧冷媒との圧力差が大きい状態での停止状態から動
作状態への圧縮機の変移が、頻繁に行われ続けてしまう
のを防止し、かつ、圧縮機の過頻度発停状態を解消させ
ることができる。
【0070】さらに、請求項3に記載した本発明の冷凍
サイクルの圧力制御装置によれば、前記マスク時間延長
手段が前記マスク時間を延長している間、該マスク時間
の延長を報知するマスク時間延長報知手段をさらに備え
る構成とした。
【0071】このため、マスク時間の延長が報知手段に
より報知されるので、この報知により、圧縮機が過頻度
発停状態にあることを認識させることができる。
【0072】また、請求項4に記載した本発明の冷凍サ
イクルの圧力制御装置によれば、前記過頻度発停判定手
段が、前記少なくとも一方の回数を発停頻度基準値と比
較することで前記圧縮機が過頻度発停状態であるか否か
を判定し、前記マスク時間延長手段が、前記少なくとも
一方の回数と前記発停頻度基準値との差の大きさに応じ
た時間の長さで前記マスク時間を延長する構成とした。
【0073】このため、マスク時間延長手段がマスク時
間を延長する長さが、単位時間当たりに動作状態の圧縮
機を停止状態に変移させた回数と、単位時間当たりに停
止状態の圧縮機を動作状態に変移させた回数とのうち少
なくとも一方の回数に対する発停頻度基準値の差の大き
さに応じて定められるため、圧縮機の過頻度発停状態の
度合いが激しければ激しいほどマスク時間を長い時間延
長させ、過頻度発停状態の解消を早めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷凍サイクルの圧力制御装置の基
本構成図である。
【図2】本発明の圧力制御装置が採用される冷凍サイク
ルの概略構成図である。
【図3】図2のコントローラの正面図である。
【図4】図2のコントローラの電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】図4のマイクロコンピュータのROMに格納さ
れたプログラムに従いCPUが行う処理を示すフローチ
ャートである。
【図6】図4のマイクロコンピュータのROMに格納さ
れたプログラムに従いCPUが行う処理を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 冷凍サイクル 3 圧縮機 17 マイクロコンピュータ 17a CPU 17b RAM 17c ROM 17A 過頻度発停判定手段 17B マスク時間延長手段 17C マスク時間延長報知手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍サイクルにおける冷媒圧力の昇降に
    応じて圧縮機を停止状態と動作状態との間で変移させる
    と共に、動作状態の前記圧縮機を停止状態に変移させた
    時点から所定のマスク時間が経過するまでの間、停止状
    態の前記圧縮機の動作状態への変移を禁止するに当た
    り、 単位時間当たりに行われる前記圧縮機の動作状態と停止
    状態との間の変移の頻度が過剰頻度である際に、前記マ
    スク時間を通常よりも長い時間に延長するようにした、 ことを特徴とする冷凍サイクルの圧力制御方法。
  2. 【請求項2】 冷凍サイクルにおける冷媒圧力の昇降に
    応じて圧縮機を停止状態と動作状態との間で変移させる
    と共に、動作状態の前記圧縮機を停止状態に変移させた
    時点から所定のマスク時間が経過するまでの間、停止状
    態の前記圧縮機の動作状態への変移を禁止する冷凍サイ
    クルの圧力制御装置において、 単位時間当たりに動作状態の前記圧縮機を停止状態に変
    移させた回数と、単位時間当たりに停止状態の前記圧縮
    機を動作状態に変移させた回数とのうち少なくとも一方
    の回数を基に、前記圧縮機が過頻度発停状態であるか否
    かを判定する過頻度発停判定手段と、 前記圧縮機が過頻度発停状態であると前記過頻度発停判
    定手段が判定している間、前記マスク時間を通常よりも
    長い時間に延長するマスク時間延長手段と、 を備えることを特徴とする冷凍サイクルの圧力制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記マスク時間延長手段が前記マスク時
    間を延長している間、該マスク時間の延長を報知するマ
    スク時間延長報知手段をさらに備える請求項2記載の冷
    凍サイクルの圧力制御装置。
  4. 【請求項4】 前記過頻度発停判定手段は、前記少なく
    とも一方の回数を発停頻度基準値と比較することで前記
    圧縮機が過頻度発停状態であるか否かを判定し、前記マ
    スク時間延長手段は、前記少なくとも一方の回数と前記
    発停頻度基準値との差の大きさに応じた時間の長さで前
    記マスク時間を延長する請求項2又は3記載の冷凍サイ
    クルの圧力制御装置。
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