JPH11315348A - 耐遅れ破壊性に優れた高強度線材およびその製造方法並びに高強度ボルト - Google Patents

耐遅れ破壊性に優れた高強度線材およびその製造方法並びに高強度ボルト

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JPH11315348A
JPH11315348A JP12154198A JP12154198A JPH11315348A JP H11315348 A JPH11315348 A JP H11315348A JP 12154198 A JP12154198 A JP 12154198A JP 12154198 A JP12154198 A JP 12154198A JP H11315348 A JPH11315348 A JP H11315348A
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delayed fracture
less
wire
fracture resistance
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JP12154198A
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Yuichi Namimura
裕一 並村
Nobuhiko Ibaraki
信彦 茨木
Koichi Makii
浩一 槇井
Hiroshi Kako
浩 家口
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引張強度が1200N/mm2 以上でありな
がら耐遅れ破壊性に優れた高強度線材、およびその様な
高強度線材を得る為の有用な方法、並びに上記の特性を
有する高強度ボルトを提供する。 【解決手段】 C:0.5〜1.0%を含む鋼からな
り、初析フェライト、初析セメンタイト、ベイナイトお
よびマルテンサイトの1種または2種以上の組織生成を
抑制し、パーライトラメラー間隔が200nm以下であ
るパーライト組織の面積率を80%以上としたものであ
り、且つ強伸線加工によって1200N/mm2 以上の
強度にしたものである。また鋼材を800℃以上に加熱
した後、520〜650℃の温度まで急冷し、その温度
で恒温保持することにより、初析フェライト、初析セメ
ンタイト、ベイナイトおよびマルテンサイトの1種また
は2種以上の組織生成を抑制し、パーライトラメラー間
隔が200nm以下であるパーライト組織の面積率を8
0%以上とし、その後強伸線加工によって1200N/
mm2 以上の強度にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用や各種産
業機械用として使用されるボルト用として適した高強度
線材、およびその製造方法並びに高強度ボルト等に関す
るものであり、特に引張強度が1200N/mm2 以上
でありながら耐遅れ破壊性に優れた高強度線材、および
その様な高強度線材を製造する為の有用な方法、並びに
該高強度線材からなる高強度ボルト等に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般の高強度ボルト用鋼としては、中炭
素合金鋼(SCM435、SCM440、SCr440
等)が使用されており、焼入れ・焼戻しによって必要な
強度を確保する様にしている。しかしながら、自動車用
や各種産業機械用として使用される一般の高強度ボルト
では、引張強さが約1200N/mm2 を超える領域に
なると、遅れ破壊が発生する危険があり、使用上の制約
がある。
【0003】遅れ破壊は、非腐食性環境下で起こるもの
と腐食性環境下で起こるものがあるが、その発生原因は
種々の要因が複雑にからみあっていると言われており、
一概に上記原因を特定することは困難である。上記の様
な遅れ破壊性を左右する制御因子としては、焼戻し温
度、組織、材料硬さ、結晶粒度、各種合金元素等の関与
が一応認められているものの、遅れ破壊を防止する為の
有効な手段が確立されている訳ではなく、試行錯誤的に
種々の方法が提案されているに過ぎないのが実状であ
る。
【0004】耐遅れ破壊性を改善する為に、例えば特開
昭60−114551号、特開平2−267243号お
よび特開平3−243745号等の技術が提案されてい
る。これらの技術は、各種の主要な合金元素を調整する
ことによって、引張強さが1400N/mm2 以上でも
耐遅れ破壊性が優れた高強度ボルト用鋼の開発を目指し
てなされたものである。しかしながらこれらの技術によ
って、遅れ破壊発生の危険が完全に解消されたと言う訳
ではなく、それらの適用範囲はごく限られた範囲に止ま
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な事情
に着目してなされたものであって、その目的は、引張強
度が1200N/mm2 以上でありながら耐遅れ破壊性
に優れた高強度線材、およびその様な高強度線材を得る
為の有用な方法、並びに上記の特性を有する高強度ボル
トを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た高
強度線材とは、C:0.5〜1.0%を含む鋼からな
り、初析フェライト、初析セメンタイト、ベイナイトお
よびマルテンサイトの1種または2種以上の組織生成を
抑制し、パーライトラメラー間隔が200nm以下であ
るパーライト組織の面積率を80%以上としたものであ
り、且つ強伸線加工によって1200N/mm2 以上の
強度にしたものである点に要旨を有するものである。ま
た本発明の高強度線材には、必要に応じて(1)Si:
2.0%以下(0%を含まない)および/またはCo:
0.5%以下(0%を含まない)、(2)Cr:1.0
%以下(0%を含まない)を含有させることも有効であ
る。
【0007】上記の様な高強度線材を製造するに当たっ
ては、鋼材の圧延または鍛造終了温度が800℃以上と
なる様に熱間圧延または熱間鍛造を行なった後、平均冷
却速度Vが下記(1)式を満足する様にして400℃ま
でに連続冷却し、引き続き放冷することにより、初析フ
ェライト、初析セメンタイト、ベイナイトおよびマルテ
ンサイトの1種または2種以上の組織生成を抑制して、
パーライトラメラー間隔が200nm以下であるパーラ
イト組織の面積率を80%以上とし、その後強伸線加工
によって1200N/mm2 以上の強度にする様にすれ
ば良い。 166×(線径)-1.4≦V≦288×(線径)-1.4 …(1)
【0008】また本発明の高強度線材は、鋼材を800
℃以上に加熱した後、520〜650℃の温度まで急冷
し、その温度で恒温保持することにより、初析フェライ
ト、初析セメンタイト、ベイナイトおよびマルテンサイ
トの1種または2種以上の組織生成を抑制し、パーライ
トラメラー間隔が200nm以下であるパーライト組織
の面積率を80%以上とし、その後強伸線加工によって
1200N/mm2 以上の強度にする様にしても製造す
ることができる。
【0009】更に、本発明の高強度線材は、鋼材の圧延
または鍛造終了温度が800℃以上となるように熱間圧
延または熱間鍛造を行なった後、5℃/秒以上の平均冷
却速度で520〜750℃の温度まで冷却し、その温度
で1.0℃/秒以下の平均冷却速度で200秒以上保持
し、引き続き放冷することにより、初析フェライト、初
析セメンタイト、ベイナイトおよびマルテンサイトの1
種または2種以上の組織生成を抑制し、パーライトラメ
ラー間隔が200nm以下であるパーライト組織の面積
率を80%以上とし、その後強伸線加工によって120
0N/mm2 以上の強度にする様にしても製造すること
ができる。
【0010】一方、上記本発明の高強度線材を素材とし
て使用し、所定の長さに切断した後、(1)両端部をね
じ転造または切削によってねじ加工するか(スタッドボ
ルトにする)か、或は(2)温間鍛造によって一方端部
にボルト頭部を形成し、温間鍛造の前または後に他方端
部をねじ転造または切削によってねじ加工するするこ
と、等によって優れた耐遅れ破壊性を発揮する高強度ボ
ルトが得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者らは、従来のボルト用高
強度鋼の耐遅れ破壊性が劣る原因について様々な角度か
ら検討した。その結果、従来の改善方法では、組織を焼
戻しマルテンサイトとして、焼戻脆性域の回避、粒界偏
析元素の低減、結晶粒微細化を図ることによって耐遅れ
破壊性を補ってきたが、こうした手段では高強度鋼の耐
遅れ破壊性を向上させるのには限界があることが判明し
た。
【0012】そこで本発明者らは、耐遅れ破壊性を更に
向上させるために鋭意研究を重ねた結果、組織をある制
約をもったパーライト主体の組織とし、強伸線加工によ
り1200N/mm2 以上の強度とすれば、耐遅れ破壊
性が改善されることを見出し、本発明を完成した。
【0013】本発明の高強度線材は、上述の如く初析フ
ェライト、初析セメンタイト、ベイナイトおよびマルテ
ンサイトの1種または2種以上の組織生成を抑制し、パ
ーライトラメラー間隔が200nm以下であるパーライ
ト組織の面積率を80%以上とする必要がある。上記組
織のうち、初析フェライトと初析セメンタイトが多く生
成すると、伸線時に縦割れを起こして伸線ができなくな
り、強伸線加工によって1200N/mm2 の強度を得
ることができなくなる。また初析セメンタイトとマルテ
ンサイトは、伸線時に断線を引き起こすので少なくする
必要がある。更に、ベイナイトはパーライトに比べて加
工硬化量が少なくなるので、強伸線加工による強度上昇
が望めないのでできるだけ少なくする必要がある。
【0014】一方、残部のパーライト組織は、セメンタ
イトとフェライトの界面で水素をトラップし、粒界に集
積する水素を低減させる効果があり、できるだけ多くす
る必要がある。こうしたことから、初析フェライト、初
析セメンタイト、ベイナイトおよびマルテンサイトの1
種または2種以上の組織生成をできるだけ抑制して(即
ち、20%未満にして)、パーライト組織の面積率を8
0%以上とする必要がある。即ち、初析フェライト、初
析セメンタイト、ベイナイトおよびマルテンサイト等の
組織の少なくとも1種をできるだけ少なくして、その合
計の面積率が20%未満となる様にしてパーライト組織
の面積率を80%以上にする必要がある。尚パーライト
組織の面積率は、好ましくは90%以上とするのが良
く、より好ましくは100%パーライト組織とするのが
良い。
【0015】またパーライト組織はパーライトラメラー
間隔が200nm以下であることが必要である。パーラ
イトラメラー間隔の微細化は鋼材の高強度化に有効であ
り、また前述の通り、セメンタイトとフェライトの界面
を増加させ、水素トラップ効果を促進させる。こうした
効果を十分に発揮させる為に、パーライトラメラー間隔
が200nm以下であることが必要である。尚好ましい
パーライトラメラー間隔は、150nm以下であり、よ
り好ましくは100nm以下であり、更に好ましくは7
5nm以下である。
【0016】本発明の線材においては、圧延のままおよ
び鍛造ままでは必要な寸法精度が得られず、また120
0N/mm2 以上の強度を得ることが困難になるので、
強伸線加工が必要となる。また強伸線加工によって一部
のパーライト中のセメンタイトが微細に分散され、水素
トラップ能力を向上させると共に、伸線方向に沿って組
織が並ぶことによって亀裂の進展の抵抗になる(亀裂伝
播方向は伸線方向に垂直である)。
【0017】本発明の高強度線材は、Cを0.5〜1.
0%含む中炭素鋼を想定したものであるが、C含有量の
範囲限定理由は、下記の通りである。
【0018】C:0.5〜1.0% Cは鋼の強度確保の為に必要且つ経済的な元素であり、
C含有量を増加させるにつれて強度が増加する。目標強
度を確保する為には、Cは0.5%以上含有させる必要
がある。しかしながら、C含有量が1.0%を超える
と、初析セメンタイトの析出量が増加し、靭延性の低下
が顕著に現れ、伸線加工性を劣化させる。C含有量の好
ましい下限は、0.65%であり、より好ましくは0.
7%である。またC含有量の好ましい上限は、0.95
%であり、より好ましくは0.9%とするのが良い。
【0019】本発明の高強度線材は、通常添加される各
種元素(Si,Co,Mn,Cu,Ni,Cr,Mo,
Ti,Nb,V,W,Al,B等)を含有しても良いこ
とは勿論であるが、特に所定量のSiやCoを含有させ
ることは、初析セメンタイトの析出を抑制する上で有効
であり、またCrはパーライトのラメラー間隔を微細化
して線材の強度や伸線加工性を高めるのに有効である。
必要によって添加する各元素の限定理由は下記の通りで
ある。
【0020】Si:2.0%以下(0%を含まない) Siは鋼線の焼入れ性を向上させて初析セメンタイトの
析出を抑える効果を発揮する。また脱酸剤としての作用
が期待され、しかもフェライトに固溶して顕著な固溶強
化作用も発揮する。これらの効果は、その含有量が増加
するにつれて増大するが、Si含有量が過剰になると伸
線後の鋼線の延性を低下させるので、2.0%を上限と
する。尚Si含有量の好ましい上限は、1.0%であ
り、より好ましくは0.5%である。
【0021】Co:0.5%以下(0%を含まない) CoはSiと同様に初析セメンタイトの析出を抑制する
効果があり、初析セメンタイトの低減を図る本発明の高
強度における添加成分としては特に有効である。こうし
た効果は、含有量が増加すればするほど増大するが、
0.5%を超えて含有させてもその効果は飽和して不経
済となるので、その上限を0.5%とした。尚Co含有
量の好ましい範囲は0.05〜0.3%であり、更に好
ましくはその下限を0.1%、その上限を0.2%とす
るのが良い。
【0022】Cr:1.0%以下(0%を含まない) Crはパーライトのラメラー間隔を微細化して線材の強
度や伸線加工性を高める作用がある。しかしながら、C
r含有量が過剰になると、同様に変態終了温度が長くな
り過ぎて、設備の大型過、生産性の劣化を来すため、
1.0%を上限とする。尚Cr含有量の好ましい下限は
0.05%であり、より好ましくは0.1%とするのが
良い。またCr含有量の好ましい上限は0.5%であ
り、より好ましくは0.3%とするのが良い。
【0023】Mn:0.2〜1.0% Mnは脱酸剤としての効果と、鋼線の焼入性を向上させ
て鋼線の組織の均一性を高める効果を発揮する。これら
の効果を発揮させる為には、0.2%以上含有させる必
要がある。しかしながらMn含有量が過剰になると、M
nの偏析部にマルテンサイトやベイナイトなどの過冷組
織が生成して伸線加工性を劣化させるので、1.0%を
上限とする。尚Mn含有量の好ましい下限は0.40%
であり、より好ましくは0.45%とするのが良い。ま
たMn含有量の好ましい上限は0.70%であり、より
好ましくは0.55%とするのが良い。
【0024】Cu:0.5%以下(0%を含まない) Cuは析出硬化作用によって鋼線の高強度化に寄与する
元素である。しかしながら過剰に添加すると、粒界脆化
を起こして耐遅れ破壊性を劣化させる原因となるので、
0.5%を上限とする。尚Cu含有量の好ましい下限は
0.05%であり、より好ましくは0.1%とするのが
良い。またCu含有量の好ましい上限は0.3%であ
り、より好ましくは0.2%とするのが良い。
【0025】Ni:1.0%以下(0%を含まない) Niは鋼線の強度上昇にはあまり寄与しないが、伸線材
の靭性を高める効果を有する。しかしながら、Ni含有
量が過剰になると、Crと同様に変態終了温度が長くな
り過ぎて、設備の大型過、生産性の劣化を来すため、
1.0%を上限とする。尚Ni含有量の好ましい下限は
0.05%であり、より好ましくは0.1%とするのが
良い。またNi含有量の好ましい上限は0.5%であ
り、より好ましくは0.3%とするのが良い。
【0026】Mo,Ti,Nb,VおよびWよりなる群
から選ばれる1種以上:合計で0.01〜0.5% これらの元素は、微細な炭・窒化物を形成して耐遅れ破
壊性の向上に寄与する。またこれらの炭化物および窒化
物は、結晶粒の微細化にも有効である。こうした効果を
発揮させる為には合計で0.01%以上含有させる必要
があるが、過剰に含有させると耐遅れ破壊性および靭性
を阻害するので、合計で0.5%以下にする必要があ
る。尚これらの元素含有量の好ましい下限は合計で0.
02%であり、より好ましくは0.03%とするのが良
い。また好ましい上限は合計で0.3%であり、より好
ましくは0.1%とするのが良い。
【0027】Al:0.01〜0.05% Alは鋼中のNを捕捉してAlNを形成し、結晶粒を微
細化することによって耐遅れ破壊性の向上に寄与する。
その為には、0.01%以上含有させる必要があるが、
0.05%を超えると窒化物系介在物や酸化物系介在物
が生成し、伸線性が低下するので、0.05%以下にす
る必要がある。尚Al含有量の好ましい下限は0.02
5%であり、好ましい上限は0.035%である。
【0028】B:0.0005〜0.003% Bは鋼の焼入れ性向上の為に添加されるが、その効果を
発揮するためには、0.0005%以上含有させる必要
がある。しかしながら、0.003%を超えて過剰に含
有すると却って靭性を阻害する。尚B含有量の好ましい
下限は0.0010%であり、好ましい上限は0.00
25%である。
【0029】N:0.015%以下(0%を含まない) NはAlNやTiN等の窒化物を形成することによっ
て、結晶粒の微細化ひいては耐遅れ破壊性の向上に好影
響を与える。しかしながら、過剰に含有すると窒化物が
増加し過ぎて伸線性に悪影響を及ぼすだけでなく、固溶
Nが伸線中の時効を促進することがあるので、0.01
5%以下にする必要がある。尚N含有量の好ましい上限
は0.007%であり、より好ましくは0.005%以
下にするのが良い。
【0030】本発明の高強度線材においては、上記成分
の他(残部)は基本的に鉄からなるものであるが、これ
ら以外にも微量成分を含み得るものでり、こうした成分
を含むものも本発明の技術的範囲に含まれるものであ
る。またその特性を更に良好にするという観点からし
て、P,SおよびOについては、下記の様に抑制するこ
とが良い。更に、本発明の高強度線材には、不可避的に
不純物が含まれることになるが、それらは本発明の効果
を損なわない限度で許容される。
【0031】P:0.03%以下(0%を含む) Pは粒界偏析を起こして、耐遅れ破壊性を劣化させる元
素である。そこでP含有量を0.03%以下とすること
により、耐遅れ破壊性の向上が図れる。尚P含有量は、
0.015%以下に低減するのが好ましく、より好まし
くは0.005%以下にするのが良い。
【0032】S:0.03%以下(0%を含む) Sは鋼中でMnSを形成し、応力が負荷されたときにM
nSが応力集中箇所となる。従って、耐遅れ破壊性の改
善にはS含有量をできるだけ減少させることが必要とな
り、0.03%以下にするのが良い。尚S含有量は、
0.01%以下に低減するのが好ましく、より好ましく
は0.005%以下にするのが良い。
【0033】O:0.005%以下(0%を含む) Oは常温では鋼にほとんど固溶せず、硬質の酸化物系介
在物として存在し、伸線時にカッピー断線を引き起こす
原因となる。従って、O含有量は極力少なくすべきであ
り、少なくとも0.005%以下に抑える必要がある。
尚O含有量は、0.003%以下に低減することが好ま
しく、より好ましくは0.002%以下に低減するのが
良い。
【0034】本発明の高強度線材は、上記した各製造方
法によって製造することができるが、各方法のにおける
作用は下記の通りである。まず上記の様な化学成分を有
する鋼材を用い、鋼材の圧延または鍛造終了温度が80
0℃以上となる様に熱間圧延または熱間鍛造を行なった
後、平均冷却速度Vを下記(1)式を満足する様にして
400℃までに連続冷却し、引き続き放冷する。 166×(線径)-1.4≦V≦288×(線径)-1.4 …(1)
【0035】この工程によって、通常の圧延材より均質
なパーライト組織が得られ、伸線前の強度上昇が図れ
る。圧延または鍛造終了温度が低過ぎると、オーステナ
イト化が不十分となり、均質なパーライト組織が得られ
なくなるので、上記終了温度は800℃以上とする必要
がある。この温度の好ましい範囲は850〜950℃程
度であり、更に好ましくは850〜900℃程度であ
る。
【0036】上記平均冷却速度Vが166×(線径)
-1.4よりも小さくなると、均質なパーライト組織が得ら
れなくなるばかりか、初析フェライトや初析セメンタイ
トが生成し易くなる。また平均冷却速度Vが288×
(線径)-1.4よりも大きくなると、ベイナイトやマルテ
ンサイトが生成し易くなる。
【0037】また本発明の高強度線材は、上記の様な化
学成分組成を有する鋼材を用い、この鋼材を800℃以
上に加熱後、520〜650℃の温度まで急冷し、その
温度で恒温保持(パテンティング処理)することによっ
ても、通常の圧延材より均質なパーライト組織が得ら
れ、伸線前の強度上昇が図れる。
【0038】この方法において、鋼材加熱温度の規定範
囲については、上記圧延または鍛造終了温度と同じ理由
で800℃以上とする必要がある。またこの加熱温度の
好ましい範囲は、上記と同様である。パテンティング処
理は、ソルトバス、鉛、流動層等を利用し、加熱した線
材をできるだけ速い温度で急冷することが望ましい。均
質なパーライト組織を得るには、520〜650℃で恒
温変態させることが必要である。この恒温変態温度の好
ましい温度範囲は、550〜600℃であり、最も好ま
しい恒温保持温度はTTT線図のパーライトノーズ付近
の温度である。
【0039】一方、鋼材の圧延または鍛造終了後温度が
800℃以上となる様に熱間圧延または熱間鍛造した
後、5℃/秒以上の平均冷却速度で520〜750℃の
温度まで冷却し、その温度から1℃/秒以下の平均冷却
速度で200秒以上保持し、引き続き放冷することによ
っても、通常の圧延材よりも均質なパーライト組織が得
られ、伸線前の強度上昇が図れる。こうした方法を採用
するときの各工程における作用は下記の通りである。
【0040】まず圧延または鍛造終了後温度の規定範囲
については、上記鋼材加熱温度と同様の理由で800℃
以上と定めた。またこの温度の好ましい範囲は、上記と
同様である。熱間圧延後または熱間鍛造後の冷却速度が
遅過ぎると、冷却中にフェライト変態を引き起こす可能
性があり、できるだけ速い冷却速度で冷却することが好
ましい。そこでこのときの冷却速度は5℃/秒以上と規
定した。この冷却速度の好ましい範囲は、10℃/秒以
上であり、より好ましくは30℃/秒以上である。この
冷却によって520〜750℃まで冷却する必要がある
が、この冷却終了温度が520℃未満または750℃を
超えると、その後の徐冷によってパーライト以外の組織
が生成し易くなる。
【0041】上記で冷却した後は、均質なパーライト組
織を得るという観点から、その温度(520〜750℃
の温度:徐冷開始温度)から1℃/秒以下の平均冷却速
度でで冷却(徐冷)しつつ200秒以上保持する必要が
ある。このときの平均冷却速度が1℃/秒よりも速くな
ったり、保持時間が200秒未満になると、パーライト
組織に変態する前に放冷されて、ベイナイトやマルテン
サイトが生成し易くなる。尚この冷却速度の好ましい範
囲は、0.5℃/秒以下であり、より好ましくは0.2
℃/秒以下とするのが良い。また上記保持時間の好まし
い範囲は、300秒以上であり、より好ましくは600
秒以上とするのが良い。尚TTT線図のパーライトノー
ズ付近の温度に長く保持することが最も好ましい。
【0042】上記の様にして得られた高強度線材を使用
し、所定の長さに切断した後、(1)両端部をネジ転造
または切削によりねじ加工するか(スタッドボルトにす
る)、或は(2)温間鍛造によりその一端部にボルト頭
部を形成し、温間鍛造前または後に他端部をネジ転造ま
たは切削によりねじ加工すること、等によって優れた耐
遅れ破壊特性および強度を発揮するボルトが得られる。
尚上記(2)の方法においてボルト頭部を形成する際に
温間鍛造法を採用するのは、線材の強度が高いため、通
常の冷間鍛造では所定のボルト形状に成形しにくいとい
う理由からである。
【0043】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0044】
【実施例】実施例1 下記表1に示す化学成分組成を有する供試鋼を用い、線
径:11mmφ,14mmφまで圧延終了温度が約93
0℃になる様に熱間圧延した後、平均冷却速度を4.2
〜12.1℃/秒(下記表2)の範囲として衝風冷却し
た。その後、線径:7.06mmまで伸線した(伸線
率:59%,75%)。
【0045】
【表1】
【0046】得られた各種線材を用い、図1に示すM8
×P1.25のスタッドボルトを作製し、遅れ破壊試験
を行なった。遅れ破壊試験は、ボルトを酸中に浸漬後
(15%HCl×30分)、水洗・乾燥して大気中で応
力負荷(負荷応力は引張り強さの90%)し、100時
間後の破断の有無で評価した。また初析フェライト、初
析セメンタイト、ベイナイト、マルテンサイトまたはパ
ーライト組織の分類を下記の方法で行ない、各組織の面
積率を求めた。更に、パーライトのラメラー間隔を、下
記の方法で測定した。このとき比較の為に、一部のもの
については、焼入れ・焼戻しを行って100%焼き戻し
マルテンサイト組織にしたものについても遅れ破壊試験
を行なった(後記表2のNo.13)。
【0047】(各組織の分類方法)線材の横断面を埋め
込み、研磨後、5%のピクリン酸アルコール液に15〜
30秒間浸漬して腐食させた後、走査型電子物顕微鏡
(SEM)によってD/4(Dは直径)部を組織観察し
た。1000〜3000倍で5〜10視野撮影し、パー
ライト組織部分を確定した後、画像解析装置によって各
組織の面積率を求めた。尚パーライト組織と区別がつき
にくい、ベイナイト組織や初析フェライト組織について
は、図2(図面代用顕微鏡写真)に示す様な組織をベイ
ナイト組織とし、図3(図面代用顕微鏡写真)に示す様
な組織を初析フェライト組織と判断した。これらの組織
の傾向として、初析フェライトと初析セメンタイトは、
旧オーステナイト結晶粒界に沿って針状に析出し、マル
テンサイトは塊状に析出していた。
【0048】(パーライトラメラー間隔の測定方法)線
材の横断面を埋め込み、研磨後、5%のピクリン酸アル
コール液に15〜30秒間浸漬して腐食させた後、走査
型電子物顕微鏡(SEM)によってD/4(Dは直径)
部を組織観察した。D/4部付近のパーライト組織中で
ラメラー間隔の最も狭いと思われる部分を5000〜1
00000倍で10視野撮影し、夫々のラメラーを垂直
に横切る線の長さを求めてラメラー間隔を測定した。そ
して10視野の平均値をパーライト平均ラメラー間隔と
規定した。
【0049】各線材の組織を平均冷却速度Vと共に下記
表2に、遅れ破壊試験結果を伸線条件および機械的特性
と共に下記表3に夫々示す。尚平均冷却速度の適正な範
囲[前記(1)式を満足する範囲]は、線径が14mm
のときに4.12≦V≦7.16(℃/秒)であり、線
径が11mmのときに5.78≦V≦10.03(℃/
秒)である。
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】実施例2 前記表1に示した供試鋼Cを用い、線径:11mmφま
で圧延終了温度が約930℃になる様に熱間圧延した後
急冷し、下記表4に示す条件にてパテンティング処理
(加熱温度:750〜935℃、恒温変態:495〜6
70℃×4分)した。その後、線径:7.06mmまで
伸線した(伸線率:59%)。
【0053】
【表4】
【0054】得られた各種線材を用い、前記図1に示し
たM8×P1.25のスタッドボルトを作製し、遅れ破
壊試験を実施例1と同様にして行なった。各線材の組織
を前記表4に併記すると共に、遅れ破壊試験結果を伸線
条件および機械的特性と共に下記表5に夫々示す。
【0055】
【表5】
【0056】実施例3 前記表1に示した供試鋼Cを用い、下記表6に示す圧延
条件にて線径:11mmφまで熱間圧延した。その後、
線径:7.06mmまで伸線した(伸線率:59%)。
【0057】
【表6】
【0058】得られた各種線材を用い、前記図1に示し
たM8×P1.25のスタッドボルトを作製し、遅れ破
壊試験を実施例1と同様にして行なった。各線材の組織
を下記表7に、遅れ破壊試験結果を伸線条件および機械
的特性と共に下記表8に夫々示す。
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】これらの結果から明らかな様に、本発明鋼
の要件を満足するボルトは、引張り強度が1200N/
mm2 以上であっても、優れた耐遅れ破壊性を有してい
ることがわかる。
【0062】
【発明の効果】本発明のボルト用鋼は以上の様に構成さ
れており、引張強度が1200N/mm2 以上でありな
がら耐遅れ破壊性に優れた高強度線材、およびその様な
高強度線材を得る為の有用な方法、並びに上記の特性を
有する高強度ボルトが実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において遅れ破壊試験に供したボルトの
形状を示す概略説明図である。
【図2】ベイナイト組織を示す図面代用顕微鏡写真であ
る。
【図3】初析フェライト組織を示す図面代用顕微鏡写真
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22C 38/10 C22C 38/10 38/30 38/30 F16B 35/00 F16B 35/00 J (72)発明者 家口 浩 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.5〜1.0%(質量%の意味、
    以下同じ)を含む鋼からなり、初析フェライト、初析セ
    メンタイト、ベイナイトおよびマルテンサイトの1種ま
    たは2種以上の組織生成を抑制し、パーライトラメラー
    間隔が200nm以下であるパーライト組織の面積率を
    80%以上としたものであり、且つ強伸線加工によって
    1200N/mm2 以上の強度と優れた耐遅れ破壊性を
    有する様にしたものであることを特徴とする耐遅れ破壊
    性に優れた高強度線材。
  2. 【請求項2】 Si:2.0%以下(0%を含まない)
    および/またはCo:0.5%以下(0%を含まない)
    を含有するものである請求項1に記載の高強度線材。
  3. 【請求項3】 Cr:1.0%以下(0%を含まない)
    を含有するものである請求項1または2に記載の高強度
    線材。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の高強度
    線材を製造するに当たり、鋼材の圧延または鍛造終了温
    度が800℃以上となる様に熱間圧延または熱間鍛造を
    行なった後、平均冷却速度Vが下記(1)式を満足する
    様にして400℃までに連続冷却し、引き続き放冷する
    ことにより、初析フェライト、初析セメンタイト、ベイ
    ナイトおよびマルテンサイトの1種または2種以上の組
    織生成を抑制して、パーライトラメラー間隔が200n
    m以下であるパーライト組織の面積率を80%以上と
    し、その後強伸線加工によって1200N/mm2 以上
    の強度にすることを特徴とする耐遅れ破壊性に優れた高
    強度線材の製造方法。 166×(線径)-1.4≦V≦288×(線径)-1.4 …(1)
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の高強度
    線材を製造するに当たり、鋼材を800℃以上に加熱し
    た後、520〜650℃の温度まで急冷し、その温度で
    恒温保持することにより、初析フェライト、初析セメン
    タイト、ベイナイトおよびマルテンサイトの1種または
    2種以上の組織生成を抑制して、パーライトラメラー間
    隔が200nm以下であるパーライト組織の面積率を8
    0%以上とし、その後強伸線加工によって1200N/
    mm2 以上の強度にすることを特徴とする耐遅れ破壊性
    に優れた高強度線材の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかに記載の高強度
    線材を製造するに当たり、鋼材の圧延または鍛造終了温
    度が800℃以上となる様に熱間圧延または熱間鍛造を
    行なった後、5℃/秒以上の平均冷却速度で520〜7
    50℃の温度まで冷却し、その温度で1.0℃/秒以下
    の平均冷却速度で200秒以上保持し、引き続き放冷す
    ることにより、初析フェライト、初析セメンタイト、ベ
    イナイトおよびマルテンサイトの1種または2種以上の
    組織生成を抑制し、パーライトラメラー間隔が200n
    m以下であるパーライト組織の面積率を80%以上と
    し、その後強伸線加工によって1200N/mm2 以上
    の強度にすることを特徴とする耐遅れ破壊性に優れた高
    強度線材の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3のいずれかに記載の高強度
    線材を使用し、切断後に両端部をねじ転造または切削に
    よってねじ加工したものである耐遅れ破壊性に優れた高
    強度ボルト。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3のいずれかに記載の高強度
    線材を使用し、切断後に温間鍛造によって一方端部にボ
    ルト頭部を形成し、温間鍛造の前または後に他方端部を
    ねじ転造またはねじ加工したものである耐遅れ破壊性に
    優れた高強度ボルト。
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