JPH11315212A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents
難燃性樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH11315212A JPH11315212A JP12198698A JP12198698A JPH11315212A JP H11315212 A JPH11315212 A JP H11315212A JP 12198698 A JP12198698 A JP 12198698A JP 12198698 A JP12198698 A JP 12198698A JP H11315212 A JPH11315212 A JP H11315212A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flame
- halogen
- resin composition
- group
- retardant resin
- Prior art date
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- Pending
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- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた難燃性、機械的物性、耐熱性、成形性
を有し、特に薄肉成形品の靱性に優れた難燃性樹脂組成
物を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂(A)10〜99.5 重量
部と、リンを分子中に含有し、特定の繰返し単位を有す
る熱可塑性樹脂(B)0.5〜90重量部からなる難燃
性樹脂組成物。
を有し、特に薄肉成形品の靱性に優れた難燃性樹脂組成
物を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂(A)10〜99.5 重量
部と、リンを分子中に含有し、特定の繰返し単位を有す
る熱可塑性樹脂(B)0.5〜90重量部からなる難燃
性樹脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性、機械的物
性、成形性に優れた非ハロゲン系難燃性樹脂組成物で、
特に薄肉成形品の靱性や耐熱性に優れ、コネクター、リ
レー、スイッチ、ケース部材、トランス部材、コイルボ
ビン等の電気・電子機器部品、自動車部品、機械部品に
好適であり、特に薄肉成形品の靱性や耐熱性に優れるこ
とから、自動車部品のワイヤーハーネスコネクター用部
品に好適な難燃性樹脂組成物に関するものである。
性、成形性に優れた非ハロゲン系難燃性樹脂組成物で、
特に薄肉成形品の靱性や耐熱性に優れ、コネクター、リ
レー、スイッチ、ケース部材、トランス部材、コイルボ
ビン等の電気・電子機器部品、自動車部品、機械部品に
好適であり、特に薄肉成形品の靱性や耐熱性に優れるこ
とから、自動車部品のワイヤーハーネスコネクター用部
品に好適な難燃性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
シクロヘキサンジメチレンテレフタレートなどに代表さ
れるポリエステル、あるいはポリカーボネート、ポリア
ミド、ポリフェニレンオキシド等の熱可塑性樹脂は、機
械的特性、耐熱性、耐薬品性、耐候性、電気的特性に優
れているので自動車、電気・電子部品など広い分野で使
用されている。しかし高温高湿の条件下に長時間さらさ
れると、加水分解と熱劣化が次第に進行して靭性が低下
する問題があった。そこで、靱性や耐加水分解性に優れ
る各種エラストマーを熱可塑性ポリエステルと併用する
ことで上記問題の解決を図る検討がなされている。
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
シクロヘキサンジメチレンテレフタレートなどに代表さ
れるポリエステル、あるいはポリカーボネート、ポリア
ミド、ポリフェニレンオキシド等の熱可塑性樹脂は、機
械的特性、耐熱性、耐薬品性、耐候性、電気的特性に優
れているので自動車、電気・電子部品など広い分野で使
用されている。しかし高温高湿の条件下に長時間さらさ
れると、加水分解と熱劣化が次第に進行して靭性が低下
する問題があった。そこで、靱性や耐加水分解性に優れ
る各種エラストマーを熱可塑性ポリエステルと併用する
ことで上記問題の解決を図る検討がなされている。
【0003】一方、熱可塑性樹脂は本質的に可燃性であ
るため、工業用材料として使用するには一般の化学的、
物理的諸特性のバランス以外に火炎に対する安全性、す
なわち難燃性が要求される場合が多い。
るため、工業用材料として使用するには一般の化学的、
物理的諸特性のバランス以外に火炎に対する安全性、す
なわち難燃性が要求される場合が多い。
【0004】熱可塑性樹脂に難燃性を付与する方法とし
ては、難燃剤としてハロゲン系有機化合物、さらに難燃
助剤としてアンチモン化合物を樹脂にコンパウンドする
方法が一般的である。しかしながら、この方法には、燃
焼の際の発煙量が多いなどの問題点を有している。
ては、難燃剤としてハロゲン系有機化合物、さらに難燃
助剤としてアンチモン化合物を樹脂にコンパウンドする
方法が一般的である。しかしながら、この方法には、燃
焼の際の発煙量が多いなどの問題点を有している。
【0005】また、近年これらハロゲン系難燃剤の欠点
を克服するためにハロゲンを全く含まない難燃剤を用い
ることが強く望まれるようになり、ハロゲン系難燃剤を
使わずに熱可塑性樹脂を難燃化する方法としてリン化合
物の共重合やリン化合物のブレンドが知られている。例
えば、芳香族ホスフェート、芳香族ホスフェートオリゴ
マーを添加して難燃化する技術が特開昭48−9034
8号公報、特開昭48−91147号公報等に開示され
ている。
を克服するためにハロゲンを全く含まない難燃剤を用い
ることが強く望まれるようになり、ハロゲン系難燃剤を
使わずに熱可塑性樹脂を難燃化する方法としてリン化合
物の共重合やリン化合物のブレンドが知られている。例
えば、芳香族ホスフェート、芳香族ホスフェートオリゴ
マーを添加して難燃化する技術が特開昭48−9034
8号公報、特開昭48−91147号公報等に開示され
ている。
【0006】また欧州公開特許491986号明細書に
はPBT系アロイ成形品の難燃化にレゾルシン型芳香族
ホスフェートオリゴマーを添加する方法が、また特開平
05−70671号公報ではポリアルキレンテレフタレ
ートに対してレゾルシン型芳香族ビスホスフェート、メ
ラミンシアヌレートおよび無機充填材を添加する方法
が、特表平6−504563号公報ではポリブチレンテ
レフタレートとポリカーボネートのブレンドあるいはポ
リブチレンテレフタレートとポリエーテルイミドのブレ
ンドに対して、レゾルシン型芳香族ビスホスフェートを
添加する方法が開示されている。
はPBT系アロイ成形品の難燃化にレゾルシン型芳香族
ホスフェートオリゴマーを添加する方法が、また特開平
05−70671号公報ではポリアルキレンテレフタレ
ートに対してレゾルシン型芳香族ビスホスフェート、メ
ラミンシアヌレートおよび無機充填材を添加する方法
が、特表平6−504563号公報ではポリブチレンテ
レフタレートとポリカーボネートのブレンドあるいはポ
リブチレンテレフタレートとポリエーテルイミドのブレ
ンドに対して、レゾルシン型芳香族ビスホスフェートを
添加する方法が開示されている。
【0007】またリン化合物の共重合としては、ホスホ
ン酸ユニットやホスフィン酸ユニットのポリエステルへ
の共重合(特開昭51−54691号公報、特開昭50
−56488号公報、特開昭63−168452号公
報)が開示されている。
ン酸ユニットやホスフィン酸ユニットのポリエステルへ
の共重合(特開昭51−54691号公報、特開昭50
−56488号公報、特開昭63−168452号公
報)が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に樹
脂にこれら従来の難燃剤を添加する方法では、靱性が低
下するため耐屈曲性が必要とされる用途においては使用
が制限されているのが現状であり、レゾルシン型芳香族
ビスホスフェートあるいはレゾルシン型芳香族ホスフェ
ートオリゴマーを配合した樹脂組成物を成形品にした場
合、これらの化合物を含有する樹脂組成物の難燃性は十
分でなく、さらにこれらのリン化合物が成形品表面に滲
み出て来るブリードアウトが認められ、これによる電気
接点汚染が問題となった。またリン化合物の共重合によ
る難燃化技術は、リン共重合により熱安定性、耐熱性お
よび機械特性が低下するため、これらのリン化合物の共
重合体をそのまま成形品に適用することはできなかっ
た。
脂にこれら従来の難燃剤を添加する方法では、靱性が低
下するため耐屈曲性が必要とされる用途においては使用
が制限されているのが現状であり、レゾルシン型芳香族
ビスホスフェートあるいはレゾルシン型芳香族ホスフェ
ートオリゴマーを配合した樹脂組成物を成形品にした場
合、これらの化合物を含有する樹脂組成物の難燃性は十
分でなく、さらにこれらのリン化合物が成形品表面に滲
み出て来るブリードアウトが認められ、これによる電気
接点汚染が問題となった。またリン化合物の共重合によ
る難燃化技術は、リン共重合により熱安定性、耐熱性お
よび機械特性が低下するため、これらのリン化合物の共
重合体をそのまま成形品に適用することはできなかっ
た。
【0009】そこで本発明では、熱可塑性樹脂の優れた
特性を損なうことなく、靱性と共に難燃性を有する難燃
性樹脂組成物の提供を主たる課題とし、そして、リンを
分子中に含有する熱可塑性樹脂と熱可塑性樹脂とをブレ
ンドしてなる難燃性樹脂組成物であって、熱安定性、機
械物性、靱性に優れ、さらにリン化合物のブリードアウ
トが少ない樹脂組成物を提供するものである。
特性を損なうことなく、靱性と共に難燃性を有する難燃
性樹脂組成物の提供を主たる課題とし、そして、リンを
分子中に含有する熱可塑性樹脂と熱可塑性樹脂とをブレ
ンドしてなる難燃性樹脂組成物であって、熱安定性、機
械物性、靱性に優れ、さらにリン化合物のブリードアウ
トが少ない樹脂組成物を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは以上の状況
を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。す
なわち本発明は、 1.(A)熱可塑性樹脂10〜99.5 重量部と(B)
下記一般式(1)および(2)で表される繰り返し単位
を含み、かつ、下記一般式(3)、(4)、(5)、
(6)、(7)で表される繰り返し単位から選ばれる1
種以上のリン含有単位を含む熱可塑性樹脂0.5〜90
重量部からな難燃性樹脂組成物。
を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。す
なわち本発明は、 1.(A)熱可塑性樹脂10〜99.5 重量部と(B)
下記一般式(1)および(2)で表される繰り返し単位
を含み、かつ、下記一般式(3)、(4)、(5)、
(6)、(7)で表される繰り返し単位から選ばれる1
種以上のリン含有単位を含む熱可塑性樹脂0.5〜90
重量部からな難燃性樹脂組成物。
【化2】 (ただし、上記式Ar1 はハロゲンを含有しない2価
の芳香族残基を表し、炭素数1〜12のアルキル基、シ
クロアルキル基、アラルキル基、アリール基で置換され
てもよい。Ar2 はハロゲンを含有しない3価の芳香族
残基を表し、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアル
キル基、アラルキル基、アリール基で置換されてもよ
い。R1 はハロゲンを含有しない2価の有機残基を表
す。またR2 、R3 、R9 、R10はハロゲンを含有しな
い1価の有機残基を表し、炭素数1〜12のアルキル
基、フェニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、ア
リール基で置換されていてもよい。R4 、R5 、R6 、
R13は、直接結合またはハロゲンを含有しない2価の有
機残基を表す。R7 、R8 、R11、R12、R14はハロゲ
ンを含有しない1価の有機残基を表し、R7 とR8 ある
いはR11とR12はそれらの基を結合し、環を形成してい
てもよい。また、x、y、z1、z2、z3、z4、z
5は各繰り返し単位のモル%を表し、z=z1+z2+
z3+z5+z5、x+y+z=100モル%であ
る。)
の芳香族残基を表し、炭素数1〜12のアルキル基、シ
クロアルキル基、アラルキル基、アリール基で置換され
てもよい。Ar2 はハロゲンを含有しない3価の芳香族
残基を表し、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアル
キル基、アラルキル基、アリール基で置換されてもよ
い。R1 はハロゲンを含有しない2価の有機残基を表
す。またR2 、R3 、R9 、R10はハロゲンを含有しな
い1価の有機残基を表し、炭素数1〜12のアルキル
基、フェニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、ア
リール基で置換されていてもよい。R4 、R5 、R6 、
R13は、直接結合またはハロゲンを含有しない2価の有
機残基を表す。R7 、R8 、R11、R12、R14はハロゲ
ンを含有しない1価の有機残基を表し、R7 とR8 ある
いはR11とR12はそれらの基を結合し、環を形成してい
てもよい。また、x、y、z1、z2、z3、z4、z
5は各繰り返し単位のモル%を表し、z=z1+z2+
z3+z5+z5、x+y+z=100モル%であ
る。)
【0011】2.一般式(1)、(2)、(3)、
(4)、(5)、(6)、(7)で表される繰り返し単
位式中、x、y、zの関係が、0<z/(x+y+z)
≦0.5である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。 3.熱可塑性樹脂(A)が、ポリエステル樹脂である上
記1または2記載の難燃性樹脂組成物。 4.(A)と(B)の合計100重量部に対して、トリ
アジン系化合物とシアヌール酸またはイソシアヌール酸
からなる塩の含有量が0〜0.5重量部である上記1〜
3のいずれか記載の難燃性樹脂組成物。 5.(A)と(B)100重量部に対して、(C)ポリ
オレフィン、ポリオレフィン系エラストマー及びポリエ
ステル系エラストマーのうちの1種以上を0.1〜20
重量部含有してなる上記1〜4のいずれか記載の難燃性
樹脂組成物。 6.JIS−K7201で測定される酸素指数が25以
上である上記1〜5のいずれか記載の難燃性樹脂組成
物。 7.熱可塑性樹脂(A)がポリブチレンテレフタートで
ある上記1〜6のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。 8.熱可塑性樹脂(A)が、ポリブチレンテレフタレー
ト50〜99重量%と、ポリエチレンテレフタレート、
ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリシ
クロヘキサンジメチレンテレフタレートから選ばれる1
種以上1〜50重量%との混合ポリエステルである上記
1〜6のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。 9.上記1〜8いずれか記載の難燃性樹脂組成物からな
るコネクター。 10.上記1〜8いずれか記載の難燃性樹脂組成物から
なる2種類以上の成形品からなり、かつ、はめ合い一体
化する機構を有するコネクター。
(4)、(5)、(6)、(7)で表される繰り返し単
位式中、x、y、zの関係が、0<z/(x+y+z)
≦0.5である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。 3.熱可塑性樹脂(A)が、ポリエステル樹脂である上
記1または2記載の難燃性樹脂組成物。 4.(A)と(B)の合計100重量部に対して、トリ
アジン系化合物とシアヌール酸またはイソシアヌール酸
からなる塩の含有量が0〜0.5重量部である上記1〜
3のいずれか記載の難燃性樹脂組成物。 5.(A)と(B)100重量部に対して、(C)ポリ
オレフィン、ポリオレフィン系エラストマー及びポリエ
ステル系エラストマーのうちの1種以上を0.1〜20
重量部含有してなる上記1〜4のいずれか記載の難燃性
樹脂組成物。 6.JIS−K7201で測定される酸素指数が25以
上である上記1〜5のいずれか記載の難燃性樹脂組成
物。 7.熱可塑性樹脂(A)がポリブチレンテレフタートで
ある上記1〜6のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。 8.熱可塑性樹脂(A)が、ポリブチレンテレフタレー
ト50〜99重量%と、ポリエチレンテレフタレート、
ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリシ
クロヘキサンジメチレンテレフタレートから選ばれる1
種以上1〜50重量%との混合ポリエステルである上記
1〜6のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。 9.上記1〜8いずれか記載の難燃性樹脂組成物からな
るコネクター。 10.上記1〜8いずれか記載の難燃性樹脂組成物から
なる2種類以上の成形品からなり、かつ、はめ合い一体
化する機構を有するコネクター。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明では、熱可塑性樹脂にリン
を分子中に含有する熱可塑性樹脂を配合することが重要
であり、熱可塑性樹脂の優れた特性、例えば剛性、成形
性などを維持したままで難燃性に優れた成形用樹脂が得
られる。さらに、ポリオレフィンおよび/またはポリエ
ステル系エラストマーを配合することで靱性が改良され
ることが特長である。
を分子中に含有する熱可塑性樹脂を配合することが重要
であり、熱可塑性樹脂の優れた特性、例えば剛性、成形
性などを維持したままで難燃性に優れた成形用樹脂が得
られる。さらに、ポリオレフィンおよび/またはポリエ
ステル系エラストマーを配合することで靱性が改良され
ることが特長である。
【0013】本発明の熱可塑性樹脂(A)としては、加
熱すると流動性を示し、これを利用して成形加工できる
合成樹脂であれば特に制限はなく、例えば、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどのオレフィン
系重合体、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン−アク
リルニトリル共重合体などのスチレン系重合体、ナイロ
ン11、ナイロン12、ナイロン6やナイロン66等の
脂肪族ナイロン、脂肪族ナイロンとテレフタル酸等の共
重合体である芳香族ポリアミド、その他各種共重合ポリ
アミドなどのポリアミド類、ポリカーボネート、ポリア
セタール、ポリメチレンメタアクリレート、ポリスルホ
ン、ポリフェニレンオキサイド、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレン
テレフタレート、ポリシクロヘキサンジエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンナクタレートなどのポリエステ
ルおよびそれらの共重合体、特公平3−72099号公
報に記載されているようなサーモトロピック液晶ポリエ
ステルなどのサーモトロピック液晶ポリマー、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
エーテルスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアミド
イミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエーテルアミ
ド、ポリエステルアミド等が挙げられ、これらは2種以
上組み合わせて用いることも可能である。
熱すると流動性を示し、これを利用して成形加工できる
合成樹脂であれば特に制限はなく、例えば、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどのオレフィン
系重合体、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン−アク
リルニトリル共重合体などのスチレン系重合体、ナイロ
ン11、ナイロン12、ナイロン6やナイロン66等の
脂肪族ナイロン、脂肪族ナイロンとテレフタル酸等の共
重合体である芳香族ポリアミド、その他各種共重合ポリ
アミドなどのポリアミド類、ポリカーボネート、ポリア
セタール、ポリメチレンメタアクリレート、ポリスルホ
ン、ポリフェニレンオキサイド、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレン
テレフタレート、ポリシクロヘキサンジエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンナクタレートなどのポリエステ
ルおよびそれらの共重合体、特公平3−72099号公
報に記載されているようなサーモトロピック液晶ポリエ
ステルなどのサーモトロピック液晶ポリマー、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
エーテルスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアミド
イミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエーテルアミ
ド、ポリエステルアミド等が挙げられ、これらは2種以
上組み合わせて用いることも可能である。
【0014】最も好ましい熱可塑性樹脂としては、熱可
塑性ポリエステル樹脂が挙げられ、ジカルボン酸(ある
いは、そのエステル形成性誘導体)とジオール(あるい
はそのエステル形成性誘導体)とを主成分とする重合原
料から縮合反応により得られる重合体ないしは共重合体
である。
塑性ポリエステル樹脂が挙げられ、ジカルボン酸(ある
いは、そのエステル形成性誘導体)とジオール(あるい
はそのエステル形成性誘導体)とを主成分とする重合原
料から縮合反応により得られる重合体ないしは共重合体
である。
【0015】上記ジカルボン酸としてはテレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カ
ルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン
酸、4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン
ジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,3−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボ
ン酸などの脂環式ジカルボン酸およびこれらのエステル
形成性誘導体などが挙げられる。
イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カ
ルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン
酸、4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン
ジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,3−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボ
ン酸などの脂環式ジカルボン酸およびこれらのエステル
形成性誘導体などが挙げられる。
【0016】またジオール成分としては炭素数2〜20
の脂肪族グリコールすなわち、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロ
ヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールなど、
あるいは分子量400〜6000の長鎖グリコール、す
なわちポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどお
よびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
の脂肪族グリコールすなわち、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロ
ヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールなど、
あるいは分子量400〜6000の長鎖グリコール、す
なわちポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどお
よびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
【0017】これらの重合体ないしは共重合体の好まし
い例としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチ
レン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレ
ン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テ
レフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタ
レート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレンナ
フタレ−ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン
(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレ
フタレート/5−ナトリウムスルホイソフタレート)、
ポリブチレン(テレフタレート/5−ナトリウムスルホ
イソフタレート)、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリシ
クロヘキサンジメチレンテレフタレートなどが挙げら
れ、熱可塑性ポリエステル組成物の成形性からポリブチ
レンテレフタレート、ポリブチレン(テレフタレート/
アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカン
ジカルボキシレート)、ポリブチレンナフタレ−ト、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン(テレフタレ
ート/アジペート)、ポリエチレンナフタレート、ポリ
シクロヘキサンジメチレンテレフタレートなどが特に好
ましく、最も好ましいのはポリブチレンテレフタレート
である。
い例としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチ
レン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレ
ン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テ
レフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタ
レート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレンナ
フタレ−ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン
(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレ
フタレート/5−ナトリウムスルホイソフタレート)、
ポリブチレン(テレフタレート/5−ナトリウムスルホ
イソフタレート)、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリシ
クロヘキサンジメチレンテレフタレートなどが挙げら
れ、熱可塑性ポリエステル組成物の成形性からポリブチ
レンテレフタレート、ポリブチレン(テレフタレート/
アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカン
ジカルボキシレート)、ポリブチレンナフタレ−ト、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン(テレフタレ
ート/アジペート)、ポリエチレンナフタレート、ポリ
シクロヘキサンジメチレンテレフタレートなどが特に好
ましく、最も好ましいのはポリブチレンテレフタレート
である。
【0018】また、これら熱可塑性ポリエステル樹脂は
o−クロロフェノール溶液を25℃で測定したときの固
有粘度が0.36〜1.60、とくに0.52〜1.5
0の範囲にあるものが機械的特性、成形性の点から好適
である。固有粘度が0.36未満では機械的特性が不良
であり、また、固有粘度が1.60を越えると成形性が
不良になりいずれも好ましくない。
o−クロロフェノール溶液を25℃で測定したときの固
有粘度が0.36〜1.60、とくに0.52〜1.5
0の範囲にあるものが機械的特性、成形性の点から好適
である。固有粘度が0.36未満では機械的特性が不良
であり、また、固有粘度が1.60を越えると成形性が
不良になりいずれも好ましくない。
【0019】また、これら熱可塑性ポリエステル樹脂と
してさらに好ましくは、機械特性や難燃性を付与する目
的から上記ポリブチレンテレフタレート50〜99重量
%に対して、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリシクロヘキサ
ンジメチレンテレフタレートから選択される1種類以上
を1〜50重量%の範囲内で混合することが推奨され
る。
してさらに好ましくは、機械特性や難燃性を付与する目
的から上記ポリブチレンテレフタレート50〜99重量
%に対して、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリシクロヘキサ
ンジメチレンテレフタレートから選択される1種類以上
を1〜50重量%の範囲内で混合することが推奨され
る。
【0020】本発明のリンを分子中に含有する熱可塑性
樹脂(B)としては、リンを含有する単量体と該リンを
含有する単量体と重合可能なそれ以外の単量体との共重
合により製造することができる共重合体が挙げられ、こ
のような方法により得られる樹脂がリンを含有する単位
とその他の単位からなり、加熱すると流動性を示す共重
合体であれば特に制限はないが、特に、下記一般式
(1)および(2)で表される繰り返し単位を含み、か
つ(3)、(4)、(5)、(6)、(7)で表される
繰り返し単位から選ばれる1種以上のリン含有単位を含
むものが好ましい。
樹脂(B)としては、リンを含有する単量体と該リンを
含有する単量体と重合可能なそれ以外の単量体との共重
合により製造することができる共重合体が挙げられ、こ
のような方法により得られる樹脂がリンを含有する単位
とその他の単位からなり、加熱すると流動性を示す共重
合体であれば特に制限はないが、特に、下記一般式
(1)および(2)で表される繰り返し単位を含み、か
つ(3)、(4)、(5)、(6)、(7)で表される
繰り返し単位から選ばれる1種以上のリン含有単位を含
むものが好ましい。
【0021】
【化3】
【0022】(ただし、上記式Ar1 はハロゲンを含
有しない2価の芳香族残基を表し、炭素数1〜12のア
ルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール
基で置換されてもよい。またAr2 はハロゲンを含有
しない3価の芳香族残基を表し、炭素数1〜12のアル
キル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基
で置換されてもよい。R1 はハロゲンを含有しない2価
の有機残基を表す。またR2 、R3 、R9 、R10はハロ
ゲンを含有しない1価の有機残基を表し、炭素数1〜1
2のアルキル基、フェニル基、シクロアルキル基、アラ
ルキル基、アリール基で置換されていてもよい。R4 、
R5 、R6 、R13は、直接結合またはハロゲンを含有し
ない2価の有機残基を表す。R7 、R8 、R11、R12、
R14はハロゲンを含有しない1価の有機残基を表し、R
7 とR8 あるいはR11とR12はそれらの基を結合し、環
を形成していてもよい。また、x、y、z1、z2、z
3、z4、z5は各繰り返し単位のモル%を表し、z=
z1+z2+z3+z5+z5、x+y+z=100モ
ル%である。) 前記式(1)中、Ar1 は、ハロゲンを含有しない2価
の芳香族残基あるいは炭素数1〜12のアルキル基、シ
クロアルキル基、アラルキル基、アリール基で置換され
た2価の芳香族残基を表す。具体例としては、例えば、
フェニレン、トリレン、キシリレン、クメニレン、メシ
チレン、ナフチレン、インデニレン、アントリレンから
選ばれる1種または2種以上の混合物などが挙げられる
が、フェニレン、トリレン、キシリレン、クメニレン、
ナフチレンなどが好ましく、特にフェニレン、トリレ
ン、キシリレンなどが好ましい。
有しない2価の芳香族残基を表し、炭素数1〜12のア
ルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール
基で置換されてもよい。またAr2 はハロゲンを含有
しない3価の芳香族残基を表し、炭素数1〜12のアル
キル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基
で置換されてもよい。R1 はハロゲンを含有しない2価
の有機残基を表す。またR2 、R3 、R9 、R10はハロ
ゲンを含有しない1価の有機残基を表し、炭素数1〜1
2のアルキル基、フェニル基、シクロアルキル基、アラ
ルキル基、アリール基で置換されていてもよい。R4 、
R5 、R6 、R13は、直接結合またはハロゲンを含有し
ない2価の有機残基を表す。R7 、R8 、R11、R12、
R14はハロゲンを含有しない1価の有機残基を表し、R
7 とR8 あるいはR11とR12はそれらの基を結合し、環
を形成していてもよい。また、x、y、z1、z2、z
3、z4、z5は各繰り返し単位のモル%を表し、z=
z1+z2+z3+z5+z5、x+y+z=100モ
ル%である。) 前記式(1)中、Ar1 は、ハロゲンを含有しない2価
の芳香族残基あるいは炭素数1〜12のアルキル基、シ
クロアルキル基、アラルキル基、アリール基で置換され
た2価の芳香族残基を表す。具体例としては、例えば、
フェニレン、トリレン、キシリレン、クメニレン、メシ
チレン、ナフチレン、インデニレン、アントリレンから
選ばれる1種または2種以上の混合物などが挙げられる
が、フェニレン、トリレン、キシリレン、クメニレン、
ナフチレンなどが好ましく、特にフェニレン、トリレ
ン、キシリレンなどが好ましい。
【0023】また上記式(2)中、R1 はハロゲンを含
有しない2価の有機残基を表し、例えば炭素数1〜12
のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリ
ール基が挙げられる。このような有機残基としては、具
体的に、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペ
ンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オク
タメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、シクロヘキ
セン−1,4−ジメチレン、フェニレン、トリレン、キ
シリレン、クメニレン、メシチレン、ナフチレン、イン
デニレン、アントリレンなどが挙げられるが、エチレ
ン、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、
シクロヘキセン−1,4−ジメチレン、フェニレン、ト
リレン、キシリレン、クメニレンなどが好ましく、特に
エチレン、テトラメチレン、シクロヘキセン−1,4−
ジメチレンが好ましい。
有しない2価の有機残基を表し、例えば炭素数1〜12
のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリ
ール基が挙げられる。このような有機残基としては、具
体的に、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペ
ンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オク
タメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、シクロヘキ
セン−1,4−ジメチレン、フェニレン、トリレン、キ
シリレン、クメニレン、メシチレン、ナフチレン、イン
デニレン、アントリレンなどが挙げられるが、エチレ
ン、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、
シクロヘキセン−1,4−ジメチレン、フェニレン、ト
リレン、キシリレン、クメニレンなどが好ましく、特に
エチレン、テトラメチレン、シクロヘキセン−1,4−
ジメチレンが好ましい。
【0024】また上記式(3)、(4)、(5)、
(6)、(7)中、R2 、R3 、R9 、R10はハロゲン
を含有しない1価の有機残基あるいは炭素数1〜12の
アルキル基、フェニル基、シクロアルキル基、アラルキ
ル基、アリール基で置換された1価の有機残基を表す。
その具体例としては、例えば、メチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソーブチル、s
ec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチ
ル、tert−ペンチル、フェニル、トリル、キシリ
ル、クメニル、メシチル、ナフチル、インデニル、アン
トリルなどが挙げられるが、メチル、フェニル、トリ
ル、キシリル、クメニル、ナフチルなどが好ましく、特
にメチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチ
ル、フェニルなどが好ましい。
(6)、(7)中、R2 、R3 、R9 、R10はハロゲン
を含有しない1価の有機残基あるいは炭素数1〜12の
アルキル基、フェニル基、シクロアルキル基、アラルキ
ル基、アリール基で置換された1価の有機残基を表す。
その具体例としては、例えば、メチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソーブチル、s
ec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチ
ル、tert−ペンチル、フェニル、トリル、キシリ
ル、クメニル、メシチル、ナフチル、インデニル、アン
トリルなどが挙げられるが、メチル、フェニル、トリ
ル、キシリル、クメニル、ナフチルなどが好ましく、特
にメチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチ
ル、フェニルなどが好ましい。
【0025】また上記式(3)、(4)、(5)、
(6)、(7)中、R4 、R5 、R6 、R13は、直接結
合あるいはハロゲンを含有しない2価の有機残基を表
す。2価の有機残基としては、例えば炭素数1〜12の
アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリー
ル基が挙げられ、具体例としては、例えば、メチレン、
エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチ
レン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレ
ン、ノナメチレン、デカメチレン、シクロヘキセン−
1,4−ジメチレン、フェニレン、トリレン、キシリレ
ン、クメニレン、メシチレン、ナフチレン、インデニレ
ン、アントリレンなどが挙げられるが、メチレン、エチ
レン、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレ
ン、シクロヘキセン−1,4−ジメチレン、フェニレ
ン、トリレン、キシリレン、クメニレンなどが好まし
く、特にエチレン、テトラメチレン、シクロヘキセン−
1,4−ジメチレンが好ましい。
(6)、(7)中、R4 、R5 、R6 、R13は、直接結
合あるいはハロゲンを含有しない2価の有機残基を表
す。2価の有機残基としては、例えば炭素数1〜12の
アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリー
ル基が挙げられ、具体例としては、例えば、メチレン、
エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチ
レン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレ
ン、ノナメチレン、デカメチレン、シクロヘキセン−
1,4−ジメチレン、フェニレン、トリレン、キシリレ
ン、クメニレン、メシチレン、ナフチレン、インデニレ
ン、アントリレンなどが挙げられるが、メチレン、エチ
レン、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレ
ン、シクロヘキセン−1,4−ジメチレン、フェニレ
ン、トリレン、キシリレン、クメニレンなどが好まし
く、特にエチレン、テトラメチレン、シクロヘキセン−
1,4−ジメチレンが好ましい。
【0026】また上記式(3)、(4)、(5)、
(6)、(7)中、R7 、R8 、R11、R12、R14はハ
ロゲンを含有しない1価の有機残基を表し、例えば炭素
数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、
フェノキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ
基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、アリール基、
アリールオキシ基が挙げられ、その具体例としては、例
えば、メチル、メトキシ、エチル、エトキシ、プロピ
ル、プロポキシ、ペンチル、ペントキシ、フェニル、フ
ェノキシ、トリル、トリロキシ、キシリル、キシリロキ
シ、クメニル、クメニロキシ、メシチル、メシチロキ
シ、ナフチル、ナフチロキシ、インデニル、インデニロ
キシ、アントリル、アントリロキシ、などが挙げられる
が、メチル、メトキシ、フェニル、フェノキシ、トリ
ル、トリロキシ、キシリル、キシリロキシ、クメニル、
クメニロキシ、ナフチル、ナフチロキシなどが好まし
く、特にメチル、メトキシ、フェニル、フェノキシ、ト
リル、トリロキシ、キシリル、キシリロキシなどが好ま
しい。
(6)、(7)中、R7 、R8 、R11、R12、R14はハ
ロゲンを含有しない1価の有機残基を表し、例えば炭素
数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、
フェノキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ
基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、アリール基、
アリールオキシ基が挙げられ、その具体例としては、例
えば、メチル、メトキシ、エチル、エトキシ、プロピ
ル、プロポキシ、ペンチル、ペントキシ、フェニル、フ
ェノキシ、トリル、トリロキシ、キシリル、キシリロキ
シ、クメニル、クメニロキシ、メシチル、メシチロキ
シ、ナフチル、ナフチロキシ、インデニル、インデニロ
キシ、アントリル、アントリロキシ、などが挙げられる
が、メチル、メトキシ、フェニル、フェノキシ、トリ
ル、トリロキシ、キシリル、キシリロキシ、クメニル、
クメニロキシ、ナフチル、ナフチロキシなどが好まし
く、特にメチル、メトキシ、フェニル、フェノキシ、ト
リル、トリロキシ、キシリル、キシリロキシなどが好ま
しい。
【0027】また、R8 とR9 あるいはR11とR12はそ
れらの基を結合し、環を形成していてもよい。その具体
例としては、ビフェニル−2,2’−ジイル、ナフタレ
ン−1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ア
ントラセン−2,3−ジイル、アントラセン−1,9−
ジイル、9,10−ジヒドロ−9,10−エタノアント
ラセン−12,13−ジイル、フェナントレン−4,5
−ジイル、フェナントレン−1,2−ジイル、フェナン
トレン−9,10−ジイル、ビフェニレン−2,3−ジ
イル、ナフタセン−2,3−ジイル、ナフタセン−5,
6−ジイル、ナフタセン−4,5−ジイル、ピレン−
2,3−ジイルなどが挙げられるが、ビフェニル−2,
2’−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレ
ン−2,3−ジイル、アントラセン−2,3−ジイル、
アントラセン−1,9−ジイルが好ましく、さらに好ま
しくはビフェニル−2,2’−ジイルである。
れらの基を結合し、環を形成していてもよい。その具体
例としては、ビフェニル−2,2’−ジイル、ナフタレ
ン−1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ア
ントラセン−2,3−ジイル、アントラセン−1,9−
ジイル、9,10−ジヒドロ−9,10−エタノアント
ラセン−12,13−ジイル、フェナントレン−4,5
−ジイル、フェナントレン−1,2−ジイル、フェナン
トレン−9,10−ジイル、ビフェニレン−2,3−ジ
イル、ナフタセン−2,3−ジイル、ナフタセン−5,
6−ジイル、ナフタセン−4,5−ジイル、ピレン−
2,3−ジイルなどが挙げられるが、ビフェニル−2,
2’−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレ
ン−2,3−ジイル、アントラセン−2,3−ジイル、
アントラセン−1,9−ジイルが好ましく、さらに好ま
しくはビフェニル−2,2’−ジイルである。
【0028】また上記式(6)中、Ar2 は、ハロゲン
を含有しない3価の芳香族残基あるいは炭素数1〜12
のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリ
ール基で置換された3価の芳香族残基を表す。具体例と
しては、例えば、ベンゼントリイル、トルエントリイ
ル、キシレントリイル、クメントリイル、メシチレント
リイル、ナフタレントリイル、インデニルトリイル、ア
ントラセントリイルなどが挙げられるが、ベンゼントリ
イル、トルエントリイル、キシレントリイル、クメント
リイル、ナフチタレントリイルなどが好ましく、特にベ
ンゼントリイル、トルエントリイル、キシレントリイル
などが好ましい。
を含有しない3価の芳香族残基あるいは炭素数1〜12
のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリ
ール基で置換された3価の芳香族残基を表す。具体例と
しては、例えば、ベンゼントリイル、トルエントリイ
ル、キシレントリイル、クメントリイル、メシチレント
リイル、ナフタレントリイル、インデニルトリイル、ア
ントラセントリイルなどが挙げられるが、ベンゼントリ
イル、トルエントリイル、キシレントリイル、クメント
リイル、ナフチタレントリイルなどが好ましく、特にベ
ンゼントリイル、トルエントリイル、キシレントリイル
などが好ましい。
【0029】本発明で好ましく使用される上記リンを分
子中に含有する熱可塑性樹脂における上記式(3)、
(4)、(5)、(6)、(7)で表される繰り返し単
位から選ばれる1種以上のリン含有単位としては、式
(8)、(9)、(10)、(11)、(12)で表さ
れる繰り返し単位が特に好ましく挙げられる。
子中に含有する熱可塑性樹脂における上記式(3)、
(4)、(5)、(6)、(7)で表される繰り返し単
位から選ばれる1種以上のリン含有単位としては、式
(8)、(9)、(10)、(11)、(12)で表さ
れる繰り返し単位が特に好ましく挙げられる。
【0030】
【化4】
【0031】(ただし式中、R3 、R10はハロゲンを含
有しない1価の有機残基を表し、炭素数1〜12のアル
キル基、フェニル基、シクロアルキル基、アラルキル
基、アリール基で置換されていてもよい。また、R15、
R16、R17は直接結合あるいはハロゲンを含有しない2
価の有機残基を表す。またR18はハロゲンを含有しない
1価の有機残基を表す。またAr3 はハロゲンを含有し
ない2価の芳香族残基を表し、炭素数1〜12のアルキ
ル基、フェニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、
アリール基で置換されていてもよい。) このような繰り返し単位としては、次のようなものが挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
有しない1価の有機残基を表し、炭素数1〜12のアル
キル基、フェニル基、シクロアルキル基、アラルキル
基、アリール基で置換されていてもよい。また、R15、
R16、R17は直接結合あるいはハロゲンを含有しない2
価の有機残基を表す。またR18はハロゲンを含有しない
1価の有機残基を表す。またAr3 はハロゲンを含有し
ない2価の芳香族残基を表し、炭素数1〜12のアルキ
ル基、フェニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、
アリール基で置換されていてもよい。) このような繰り返し単位としては、次のようなものが挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
【化5】
【0033】
【化6】
【0034】
【化7】
【0035】
【化8】
【0036】
【化9】
【0037】
【化10】
【0038】このような繰り返し単位のうち、特に下記
一般式で表される繰り返し単位から選ばれる1種または
2種以上を共重合成分として含むリンを分子中に含有す
るポリエステルが難燃性、耐加水分解性、経済性の面か
ら好ましく使用される。
一般式で表される繰り返し単位から選ばれる1種または
2種以上を共重合成分として含むリンを分子中に含有す
るポリエステルが難燃性、耐加水分解性、経済性の面か
ら好ましく使用される。
【0039】
【化11】
【0040】また上記式(1)、(2)、(3)、
(4)、(5)、(6)、(7)中、x、y、z1、z
2、z3、z4、z5は各繰り返し単位のモル%を表
し、z=z1+z2+z3+z5+z5、x+y+zは
100モル%である。ここでx、y、zの関係は、得ら
れる樹脂組成物の難燃性、耐熱性および機械特性の面か
ら0<z/(x+y+z)≦0.5が好ましく、より好
ましくは0<z/(x+y+z)≦0.3、特に好まし
くは0<z/(x+y+z)≦0.2である。
(4)、(5)、(6)、(7)中、x、y、z1、z
2、z3、z4、z5は各繰り返し単位のモル%を表
し、z=z1+z2+z3+z5+z5、x+y+zは
100モル%である。ここでx、y、zの関係は、得ら
れる樹脂組成物の難燃性、耐熱性および機械特性の面か
ら0<z/(x+y+z)≦0.5が好ましく、より好
ましくは0<z/(x+y+z)≦0.3、特に好まし
くは0<z/(x+y+z)≦0.2である。
【0041】上記式(1)および(2)で表される繰り
返し単位を含み、かつ(3)、(4)、(5)、
(6)、(7)から選ばれる1種または2種以上のリン
含有単位を含むリンを含有する熱可塑性樹脂(B)は、
相当する単量体を共重合することにより得られるが、例
えば下記一般式(13)で表されるジカルボン酸誘導体
と下記一般式(14)で表されるジオール誘導体とを適
当な触媒の存在下あるいは触媒なしで、エステル交換反
応させ、その後、下記一般式(15)、(16)で表さ
れるリン含有ジカルボン酸誘導体、(17)、(18)
で表されるリン含有ジオール誘導体、(19)で表され
るリン含有ヒドロキシカルボン酸誘導体から選ばれる1
種または2種以上のリン含有単位を添加し、その後公知
の触媒の存在下重縮合させることにより製造することが
できる。
返し単位を含み、かつ(3)、(4)、(5)、
(6)、(7)から選ばれる1種または2種以上のリン
含有単位を含むリンを含有する熱可塑性樹脂(B)は、
相当する単量体を共重合することにより得られるが、例
えば下記一般式(13)で表されるジカルボン酸誘導体
と下記一般式(14)で表されるジオール誘導体とを適
当な触媒の存在下あるいは触媒なしで、エステル交換反
応させ、その後、下記一般式(15)、(16)で表さ
れるリン含有ジカルボン酸誘導体、(17)、(18)
で表されるリン含有ジオール誘導体、(19)で表され
るリン含有ヒドロキシカルボン酸誘導体から選ばれる1
種または2種以上のリン含有単位を添加し、その後公知
の触媒の存在下重縮合させることにより製造することが
できる。
【0042】
【化12】
【0043】(ただし上記式中、R1 はハロゲンを含有
しない2価の有機残基を表す。R4 、R5 、R6 、R13
は、直接結合またはハロゲンを含有しない2価の有機残
基を表す。またAr1 はハロゲンを含有しない2価の芳
香族残基を表し、炭素数1〜12のアルキル基、シクロ
アルキル基、アラルキル基、アリール基で置換されても
良い。またAr2 はハロゲンを含有しない3価の芳香族
残基を表し、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアル
キル基、アラルキル基、アリール基で置換されてもよ
い。またR2 、R3 、R9 、R10、R7 、R8 、R11、
R12、R14はハロゲンを含有しない1価の有機残基を表
し、R2 、R3 、R9 、R10炭素数1〜12のアルキル
基、フェニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、ア
リール基で置換されていてもよい。また−COOH、−
OH基はエステル化されていてもよく、また、R7 とR
8 あるいはR11とR12はそれらの基を結合し、環を形成
していてもよい。R19は水素またはハロゲンを含有しな
い、1つまたは2つ以上の水酸基で置換された1価の有
機残基を表す。) 前記式(13)中、Ar1 は、ハロゲンを含有しない2
価の芳香族残基あるいは炭素数1〜12のアルキル基、
シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基で置換さ
れた芳香族残基を表す。具体例としては、例えば、フェ
ニレン、トリレン、キシリレン、クメニレン、メシチレ
ン、ナフチレン、インデニレン、アントリレンから選ば
れる1種または2種以上の混合物などが挙げられるが、
フェニレン、トリレン、キシリレン、クメニレン、ナフ
チレンなどが好ましく、特にフェニレン、トリレン、キ
シリレンなどが好ましい。
しない2価の有機残基を表す。R4 、R5 、R6 、R13
は、直接結合またはハロゲンを含有しない2価の有機残
基を表す。またAr1 はハロゲンを含有しない2価の芳
香族残基を表し、炭素数1〜12のアルキル基、シクロ
アルキル基、アラルキル基、アリール基で置換されても
良い。またAr2 はハロゲンを含有しない3価の芳香族
残基を表し、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアル
キル基、アラルキル基、アリール基で置換されてもよ
い。またR2 、R3 、R9 、R10、R7 、R8 、R11、
R12、R14はハロゲンを含有しない1価の有機残基を表
し、R2 、R3 、R9 、R10炭素数1〜12のアルキル
基、フェニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、ア
リール基で置換されていてもよい。また−COOH、−
OH基はエステル化されていてもよく、また、R7 とR
8 あるいはR11とR12はそれらの基を結合し、環を形成
していてもよい。R19は水素またはハロゲンを含有しな
い、1つまたは2つ以上の水酸基で置換された1価の有
機残基を表す。) 前記式(13)中、Ar1 は、ハロゲンを含有しない2
価の芳香族残基あるいは炭素数1〜12のアルキル基、
シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基で置換さ
れた芳香族残基を表す。具体例としては、例えば、フェ
ニレン、トリレン、キシリレン、クメニレン、メシチレ
ン、ナフチレン、インデニレン、アントリレンから選ば
れる1種または2種以上の混合物などが挙げられるが、
フェニレン、トリレン、キシリレン、クメニレン、ナフ
チレンなどが好ましく、特にフェニレン、トリレン、キ
シリレンなどが好ましい。
【0044】また上記式(14)中、R1 は、ハロゲン
を含有しない2価の有機残基あるいは炭素数1〜12の
アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリー
ル基で置換された有機残基を表す。具体例としては、例
えば、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペン
タメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタ
メチレン、ノナメチレン、デカメチレン、シクロヘキセ
ン−1,4−ジメチレン、フェニレン、トリレン、キシ
リレン、クメニレン、メシチレン、ナフチレン、インデ
ニレン、アントリレンなどが挙げられるが、エチレン、
トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、シク
ロヘキセン−1,4−ジメチレン、フェニレン、トリレ
ン、キシリレン、クメニレンなどが好ましく、特にエチ
レン、テトラメチレン、シクロヘキセン−1,4−ジメ
チレンが好ましい。
を含有しない2価の有機残基あるいは炭素数1〜12の
アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリー
ル基で置換された有機残基を表す。具体例としては、例
えば、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペン
タメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタ
メチレン、ノナメチレン、デカメチレン、シクロヘキセ
ン−1,4−ジメチレン、フェニレン、トリレン、キシ
リレン、クメニレン、メシチレン、ナフチレン、インデ
ニレン、アントリレンなどが挙げられるが、エチレン、
トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、シク
ロヘキセン−1,4−ジメチレン、フェニレン、トリレ
ン、キシリレン、クメニレンなどが好ましく、特にエチ
レン、テトラメチレン、シクロヘキセン−1,4−ジメ
チレンが好ましい。
【0045】また上記式(15)、(16)、(1
7)、(18)、(19)中、R4 、R5 、R6 、R13
は直接結合あるいはハロゲンを含有しない2価の有機残
基を表す。2価の有機残基としては、例えば炭素数1〜
12のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、
アリール基が挙げられ、具体例としては、例えば、メチ
レン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペン
タメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタ
メチレン、ノナメチレン、デカメチレン、シクロヘキセ
ン−1,4−ジメチレン、フェニレン、トリレン、キシ
リレン、クメニレン、メシチレン、ナフチレン、インデ
ニレン、アントリレンなどが挙げられるが、メチレン、
エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチ
レン、シクロヘキセン−1,4−ジメチレン、フェニレ
ン、トリレン、キシリレン、クメニレンなどが好まし
く、特にメチレン、エチレン、テトラメチレン、シクロ
ヘキセン−1,4−ジメチレンが好ましい。
7)、(18)、(19)中、R4 、R5 、R6 、R13
は直接結合あるいはハロゲンを含有しない2価の有機残
基を表す。2価の有機残基としては、例えば炭素数1〜
12のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、
アリール基が挙げられ、具体例としては、例えば、メチ
レン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペン
タメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタ
メチレン、ノナメチレン、デカメチレン、シクロヘキセ
ン−1,4−ジメチレン、フェニレン、トリレン、キシ
リレン、クメニレン、メシチレン、ナフチレン、インデ
ニレン、アントリレンなどが挙げられるが、メチレン、
エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチ
レン、シクロヘキセン−1,4−ジメチレン、フェニレ
ン、トリレン、キシリレン、クメニレンなどが好まし
く、特にメチレン、エチレン、テトラメチレン、シクロ
ヘキセン−1,4−ジメチレンが好ましい。
【0046】また上記式(15)、(16)、(1
7)、(18)、(19)中、R2 、R3 、R4 、R5
はハロゲンを含有しない1価の有機残基あるいは炭素数
1〜12のアルキル基、フェニル基、シクロアルキル
基、アラルキル基、アリール基で置換された有機残基を
表す。その具体例としては、例えば、メチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチ
ル、ネオペンチル、tert−ペンチル、フェニル、ト
リル、キシリル、クメニル、メシチル、ナフチル、イン
デニル、アントリルなどが挙げられるが、メチル、フェ
ニル、トリル、キシリル、クメニル、ナフチルなどが好
ましく、特にメチル、イソプロピル、イソブチル、se
c−ブチル、フェニルなどが好ましい。
7)、(18)、(19)中、R2 、R3 、R4 、R5
はハロゲンを含有しない1価の有機残基あるいは炭素数
1〜12のアルキル基、フェニル基、シクロアルキル
基、アラルキル基、アリール基で置換された有機残基を
表す。その具体例としては、例えば、メチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチ
ル、ネオペンチル、tert−ペンチル、フェニル、ト
リル、キシリル、クメニル、メシチル、ナフチル、イン
デニル、アントリルなどが挙げられるが、メチル、フェ
ニル、トリル、キシリル、クメニル、ナフチルなどが好
ましく、特にメチル、イソプロピル、イソブチル、se
c−ブチル、フェニルなどが好ましい。
【0047】また上記式(15)、(16)、(1
7)、(18)、(19)中、R7 、R8 、R11、R12
はハロゲンを含有しない1価の有機残基を表し、例えば
炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、フェニル
基、フェノキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキ
シ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、アリール
基、アリールオキシ基が挙げられ、その具体例として
は、例えば、メチル、メトキシ、エチル、エトキシ、プ
ロピル、プロポキシ、ペンチル、ペントキシ、フェニ
ル、フェノキシ、トリル、トリロキシ、キシリル、キシ
リロキシ、クメニル、クメニロキシ、メシチル、メシチ
ロキシ、ナフチル、ナフチロキシ、インデニル、インデ
ニロキシ、アントリル、アントリロキシ、などが挙げら
れるが、メチル、メトキシ、フェニル、フェノキシ、ト
リル、トリロキシ、キシリル、キシリロキシ、クメニ
ル、クメニロキシ、ナフチル、ナフチロキシなどが好ま
しく、特にメチル、メトキシ、フェニル、フェノキシ、
トリル、トリロキシ、キシリル、キシリロキシなどが好
ましい。またR7 とR8 あるいはR11とR12はそれらの
基を結合し、環を形成していてもよい。
7)、(18)、(19)中、R7 、R8 、R11、R12
はハロゲンを含有しない1価の有機残基を表し、例えば
炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、フェニル
基、フェノキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキ
シ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、アリール
基、アリールオキシ基が挙げられ、その具体例として
は、例えば、メチル、メトキシ、エチル、エトキシ、プ
ロピル、プロポキシ、ペンチル、ペントキシ、フェニ
ル、フェノキシ、トリル、トリロキシ、キシリル、キシ
リロキシ、クメニル、クメニロキシ、メシチル、メシチ
ロキシ、ナフチル、ナフチロキシ、インデニル、インデ
ニロキシ、アントリル、アントリロキシ、などが挙げら
れるが、メチル、メトキシ、フェニル、フェノキシ、ト
リル、トリロキシ、キシリル、キシリロキシ、クメニ
ル、クメニロキシ、ナフチル、ナフチロキシなどが好ま
しく、特にメチル、メトキシ、フェニル、フェノキシ、
トリル、トリロキシ、キシリル、キシリロキシなどが好
ましい。またR7 とR8 あるいはR11とR12はそれらの
基を結合し、環を形成していてもよい。
【0048】その具体例としては、ビフェニル−2,
2’−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレ
ン−2,3−ジイル、アントラセン−2,3−ジイル、
アントラセン−1,9−ジイル、9,10−ジヒドロ−
9,10−エタノアントラセン−12,13−ジイル、
フェナントレン−4,5−ジイル、フェナントレン−
1,2−ジイル、フェナントレン−9,10−ジイル、
ビフェニレン−2,3−ジイル、ナフタセン−2,3−
ジイル、ナフタセン−5,6−ジイル、ナフタセン−
4,5−ジイル、ピレン−2,3−ジイルなどが挙げら
れるが、ビフェニル−2,2’−ジイル、ナフタレン−
1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、アント
ラセン−2,3−ジイル、アントラセン−1,9−ジイ
ルが好ましく、さらに好ましくはビフェニル−2,2’
−ジイルである。
2’−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレ
ン−2,3−ジイル、アントラセン−2,3−ジイル、
アントラセン−1,9−ジイル、9,10−ジヒドロ−
9,10−エタノアントラセン−12,13−ジイル、
フェナントレン−4,5−ジイル、フェナントレン−
1,2−ジイル、フェナントレン−9,10−ジイル、
ビフェニレン−2,3−ジイル、ナフタセン−2,3−
ジイル、ナフタセン−5,6−ジイル、ナフタセン−
4,5−ジイル、ピレン−2,3−ジイルなどが挙げら
れるが、ビフェニル−2,2’−ジイル、ナフタレン−
1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、アント
ラセン−2,3−ジイル、アントラセン−1,9−ジイ
ルが好ましく、さらに好ましくはビフェニル−2,2’
−ジイルである。
【0049】また上記式(18)中、Ar2 は、ハロゲ
ンを含有しない3価の芳香族残基あるいは炭素数1〜1
2のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、ア
リール基で置換された芳香族残基を表す。具体例として
は、例えば、ベンゼントリイル、トルエントリイル、キ
シレントリイル、クメントリイル、メシチレントリイ
ル、ナフタレントリイル、インデニルトリイル、アント
ラセントリイルなどが挙げられるが、ベンゼントリイ
ル、トルエントリイル、キシレントリイル、クメントリ
イル、ナフチタレントリイルなどが好ましく、特にベン
ゼントリイル、トルエントリイル、キシレントリイルな
どが好ましい。
ンを含有しない3価の芳香族残基あるいは炭素数1〜1
2のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、ア
リール基で置換された芳香族残基を表す。具体例として
は、例えば、ベンゼントリイル、トルエントリイル、キ
シレントリイル、クメントリイル、メシチレントリイ
ル、ナフタレントリイル、インデニルトリイル、アント
ラセントリイルなどが挙げられるが、ベンゼントリイ
ル、トルエントリイル、キシレントリイル、クメントリ
イル、ナフチタレントリイルなどが好ましく、特にベン
ゼントリイル、トルエントリイル、キシレントリイルな
どが好ましい。
【0050】また上記式(19)中、R19は水素または
ハロゲンを含有しない、1つまたは2つ以上の水酸基で
置換された1価の有機残基を表す。具体例としては、水
素、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、
4−ヒドロキシブチル、5−ヒドロキシペンチル、6−
ヒドロキシヘキシルなどが挙げられるが、水素、2−ヒ
ドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロ
キシブチルなどが好ましく、特に水素、2−ヒドロキシ
エチルが好ましい。
ハロゲンを含有しない、1つまたは2つ以上の水酸基で
置換された1価の有機残基を表す。具体例としては、水
素、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、
4−ヒドロキシブチル、5−ヒドロキシペンチル、6−
ヒドロキシヘキシルなどが挙げられるが、水素、2−ヒ
ドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロ
キシブチルなどが好ましく、特に水素、2−ヒドロキシ
エチルが好ましい。
【0051】また、本発明の難燃性樹脂組成物の配合割
合は、(A)熱可塑性樹脂10〜99.5重量部と
(B)リンを分子中に含有する熱可塑性樹脂0.5〜9
0重量部、好ましくは(A)熱可塑性樹脂40〜99重
量部と(B)リンを分子中に含有する熱可塑性樹脂1〜
60重量部、さらに好ましくは(A)熱可塑性樹脂50
〜99重量部と(B)リンを分子中に含有する熱可塑性
樹脂1〜50重量部である。(A)熱可塑性樹脂が10
重量部未満では機械物性や耐熱性が劣り、99.5重量
部を越える場合では難燃性が劣る。
合は、(A)熱可塑性樹脂10〜99.5重量部と
(B)リンを分子中に含有する熱可塑性樹脂0.5〜9
0重量部、好ましくは(A)熱可塑性樹脂40〜99重
量部と(B)リンを分子中に含有する熱可塑性樹脂1〜
60重量部、さらに好ましくは(A)熱可塑性樹脂50
〜99重量部と(B)リンを分子中に含有する熱可塑性
樹脂1〜50重量部である。(A)熱可塑性樹脂が10
重量部未満では機械物性や耐熱性が劣り、99.5重量
部を越える場合では難燃性が劣る。
【0052】さらに本発明では(A)と(B)の合計1
00重量部に対して、トリアジン系化合物とシアヌール
酸またはイソシアヌール酸からなる塩の含有量が、0〜
1重量部であり、実質的に含有されていないことが好ま
しい。これらは、配合することにより難燃性が向上する
といった現象もあるが、難燃性樹脂組成物の靱性を低下
させ、特に耐熱処理後の靱性低下が大きく好ましくな
い。
00重量部に対して、トリアジン系化合物とシアヌール
酸またはイソシアヌール酸からなる塩の含有量が、0〜
1重量部であり、実質的に含有されていないことが好ま
しい。これらは、配合することにより難燃性が向上する
といった現象もあるが、難燃性樹脂組成物の靱性を低下
させ、特に耐熱処理後の靱性低下が大きく好ましくな
い。
【0053】本発明で言うシアヌール酸またはイソシア
ヌール酸の塩とは、シアヌール酸またはイソシアヌール
酸とトリアジン系化合物との付加物であり、通常は1対
1(モル比)、場合により1対2(モル比)の組成を有
する付加物である。
ヌール酸の塩とは、シアヌール酸またはイソシアヌール
酸とトリアジン系化合物との付加物であり、通常は1対
1(モル比)、場合により1対2(モル比)の組成を有
する付加物である。
【0054】また、本発明の(C)成分であるポリオレ
フィン、ポリオレフィン系エラストマーおよびポリエス
テル系エラストマーは、高温で可塑化され任意の形状に
加工可能な熱可塑性エラストマー樹脂であり、例えばガ
ラス転移温度(Tg)が0℃未満のゴム弾性を有するポ
リマーが挙げられる。
フィン、ポリオレフィン系エラストマーおよびポリエス
テル系エラストマーは、高温で可塑化され任意の形状に
加工可能な熱可塑性エラストマー樹脂であり、例えばガ
ラス転移温度(Tg)が0℃未満のゴム弾性を有するポ
リマーが挙げられる。
【0055】具体的なポリオレフィン(系エラストマ
ー)としては、低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレ
ンなどのポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プ
ロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、エ
チレン・ペンテン−1共重合体、エチレン・プロピレン
・ブテン−1共重合体、エチレン・プロピレン・5−エ
チリデン−2−ノルボーネン共重合体、エチレン・プロ
ピレン・1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレン・プ
ロピレン・ジシクロペンタンジエン共重合体、エチレン
・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エ
チル共重合体、エチレン・グリシジルメタクリレート共
重合体などが挙げられ、なかでもポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・
ブテン−1共重合体が好ましく、さらにこれらを不飽和
カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィ
ンが好ましい。
ー)としては、低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレ
ンなどのポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プ
ロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、エ
チレン・ペンテン−1共重合体、エチレン・プロピレン
・ブテン−1共重合体、エチレン・プロピレン・5−エ
チリデン−2−ノルボーネン共重合体、エチレン・プロ
ピレン・1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレン・プ
ロピレン・ジシクロペンタンジエン共重合体、エチレン
・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エ
チル共重合体、エチレン・グリシジルメタクリレート共
重合体などが挙げられ、なかでもポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・
ブテン−1共重合体が好ましく、さらにこれらを不飽和
カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィ
ンが好ましい。
【0056】不飽和カルボン酸またはその誘導体として
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、テトラ
ヒドロフタル酸、シトラコン酸、ブテンジカルボン酸な
どが挙げられ、それらの誘導体としては、アルキルエス
テルおよび酸無水物などが例示される。これらのなかで
は、酸無水物が好ましく、無水マレイン酸、無水イタコ
ン酸などが好ましく使用できる。これら不飽和カルボン
酸およびその誘導体の中から2種以上併用しても良い。
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、テトラ
ヒドロフタル酸、シトラコン酸、ブテンジカルボン酸な
どが挙げられ、それらの誘導体としては、アルキルエス
テルおよび酸無水物などが例示される。これらのなかで
は、酸無水物が好ましく、無水マレイン酸、無水イタコ
ン酸などが好ましく使用できる。これら不飽和カルボン
酸およびその誘導体の中から2種以上併用しても良い。
【0057】ポリエステル系エラストマーとしては、ソ
フトセグメントとハードセグメントの占める割合は、重
量比で95/5〜10/90、特に90/10〜30/
70であることが好ましい。
フトセグメントとハードセグメントの占める割合は、重
量比で95/5〜10/90、特に90/10〜30/
70であることが好ましい。
【0058】具体的なポリエステル系エラストマーとし
ては、ポリエチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチ
レンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリエチ
レンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(テトラメ
チレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブ
チレンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシ
ド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフ
タレート/イソフタレート・ポリ(テトラメチレンオキ
シド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレ
フタレート/デカンジカルボキシレート・ポリ(テトラ
メチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリ
ブチレンテレフタレート・ポリ(プロピレンオキシド/
エチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリ
ブチレンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(プロ
ピレンオキシド/エチレンオキシド)グリコールブロッ
ク共重合体、ポリブチレンテレフタレート/デカンジカ
ルボキシレート・ポリ(プロピレンオキシド/エチレン
オキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレン
テレフタレート・ポリ(エチレンオキシド)グリコール
ブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリ
エチレンアジペートブロック共重合体、ポリブチレンテ
レフタレート・ポリブチレンアジペートブロック共重合
体、ポリブチレンテレフタレート・ポリブチレンセバケ
ートブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート・
ポリ−ε−カプロラクトンブロック共重合体などが挙げ
られる。
ては、ポリエチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチ
レンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリエチ
レンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(テトラメ
チレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブ
チレンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシ
ド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフ
タレート/イソフタレート・ポリ(テトラメチレンオキ
シド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレ
フタレート/デカンジカルボキシレート・ポリ(テトラ
メチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリ
ブチレンテレフタレート・ポリ(プロピレンオキシド/
エチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリ
ブチレンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(プロ
ピレンオキシド/エチレンオキシド)グリコールブロッ
ク共重合体、ポリブチレンテレフタレート/デカンジカ
ルボキシレート・ポリ(プロピレンオキシド/エチレン
オキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレン
テレフタレート・ポリ(エチレンオキシド)グリコール
ブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリ
エチレンアジペートブロック共重合体、ポリブチレンテ
レフタレート・ポリブチレンアジペートブロック共重合
体、ポリブチレンテレフタレート・ポリブチレンセバケ
ートブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート・
ポリ−ε−カプロラクトンブロック共重合体などが挙げ
られる。
【0059】これらのポリエステル系エラストマーの中
で特にポリブチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチ
レンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチ
レンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(テトラメ
チレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブ
チレンテレフタレート・ポリ(プロピレンオキシド/エ
チレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブ
チレンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(プロピ
レンオキシド/エチレンオキシド)グリコールブロック
共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリブチレン
アジペートブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレ
ート・ポリ−ε−カプロラクトンブロック共重合体が好
ましく用いられる。
で特にポリブチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチ
レンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチ
レンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(テトラメ
チレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブ
チレンテレフタレート・ポリ(プロピレンオキシド/エ
チレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブ
チレンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(プロピ
レンオキシド/エチレンオキシド)グリコールブロック
共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリブチレン
アジペートブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレ
ート・ポリ−ε−カプロラクトンブロック共重合体が好
ましく用いられる。
【0060】本発明で使用される前記(C)成分は、酸
変性やエポキシ変性など施したものや、2種類以上を組
み合わせて用いることも可能であり、200℃における
メルトフローレイト(MFR)が3〜40、とくに5〜
15の範囲にあるものが機械的特性、成形性の点から好
適である。MFRが3未満ではピン圧入時の割れの改善
効果が十分でなく、また、MFRが40越えると加工性
が不良になりいずれも好ましくない。
変性やエポキシ変性など施したものや、2種類以上を組
み合わせて用いることも可能であり、200℃における
メルトフローレイト(MFR)が3〜40、とくに5〜
15の範囲にあるものが機械的特性、成形性の点から好
適である。MFRが3未満ではピン圧入時の割れの改善
効果が十分でなく、また、MFRが40越えると加工性
が不良になりいずれも好ましくない。
【0061】また、本発明の(C)成分ポリマは、
(A)と(B)との合計量100重量部に対して0.1
〜40重量部、さらに好ましく0.5〜20重量部の割
合で混合する。(C)成分が0.1重量部未満では靱性
が不十分であり、40重量部を越えると(A)熱可塑性
ポリエステル樹脂の優れた特性が損なわれる。
(A)と(B)との合計量100重量部に対して0.1
〜40重量部、さらに好ましく0.5〜20重量部の割
合で混合する。(C)成分が0.1重量部未満では靱性
が不十分であり、40重量部を越えると(A)熱可塑性
ポリエステル樹脂の優れた特性が損なわれる。
【0062】また本発明で用いる難燃剤は他の従来公知
のリン系難燃剤に比べエステル結合などの脱水縮合型構
造を有する熱可塑性樹脂の加水分解を促進する作用が極
めて軽微であるが、更にヒンダードフェノール系の安定
剤を併用すると長期間高温にさらされても極めて良好な
耐加水分解性が維持されることが見いだされた。
のリン系難燃剤に比べエステル結合などの脱水縮合型構
造を有する熱可塑性樹脂の加水分解を促進する作用が極
めて軽微であるが、更にヒンダードフェノール系の安定
剤を併用すると長期間高温にさらされても極めて良好な
耐加水分解性が維持されることが見いだされた。
【0063】このような安定剤としては例えば、トリエ
チレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、
1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネ
ートジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン、ビスもしくはトリス(3−t
−ブチル−6−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、
N,N’−トリメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)などが挙げら
れる。
チレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、
1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネ
ートジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン、ビスもしくはトリス(3−t
−ブチル−6−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、
N,N’−トリメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)などが挙げら
れる。
【0064】本発明で言うJIS−K7201で測定さ
れる酸素指数とは、難燃性を示す指標であり、酸素と窒
素の混合ガス中で樹脂組成物を燃焼させ、ろうそく状の
炎をあげて燃える時点の限界酸素濃度(%)を測定し、
その数値を指数として表示するものである。ちなみに、
空気中の酸素濃度は21%であり、酸素指数が小さいほ
ど燃焼しやすく値が大きいほど難燃性に優れると言え
る。
れる酸素指数とは、難燃性を示す指標であり、酸素と窒
素の混合ガス中で樹脂組成物を燃焼させ、ろうそく状の
炎をあげて燃える時点の限界酸素濃度(%)を測定し、
その数値を指数として表示するものである。ちなみに、
空気中の酸素濃度は21%であり、酸素指数が小さいほ
ど燃焼しやすく値が大きいほど難燃性に優れると言え
る。
【0065】さらに、本発明の樹脂組成物に対して本発
明の目的を損なわない範囲でリン系、イオウ系などの酸
化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、お
よび染料・顔料を含む着色剤などの通常の添加剤を1種
以上添加することができる。
明の目的を損なわない範囲でリン系、イオウ系などの酸
化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、お
よび染料・顔料を含む着色剤などの通常の添加剤を1種
以上添加することができる。
【0066】本発明の難燃性樹脂組成物は通常の方法で
製造される。例えば、(A)熱可塑性樹脂と、(B)リ
ンを分子中に含有する熱可塑性樹脂、さらに必要に応じ
て(C)ポリオレフィン、ポリオレフィン系エラストマ
ー及びポリエステル系エラストマーのうちの1種以上と
(D)ヒンダートフェノール系安定剤、ならびにその他
の必要な添加剤を押出機で溶融混合する方法、特に、2
軸などの多軸押出機で溶融混練する方法が均一混合され
る点で好ましく、あるいは粒子状物同士を均一に機械的
に混合した後、射出成形機で混合と同時に成形する方法
などが挙げられる。
製造される。例えば、(A)熱可塑性樹脂と、(B)リ
ンを分子中に含有する熱可塑性樹脂、さらに必要に応じ
て(C)ポリオレフィン、ポリオレフィン系エラストマ
ー及びポリエステル系エラストマーのうちの1種以上と
(D)ヒンダートフェノール系安定剤、ならびにその他
の必要な添加剤を押出機で溶融混合する方法、特に、2
軸などの多軸押出機で溶融混練する方法が均一混合され
る点で好ましく、あるいは粒子状物同士を均一に機械的
に混合した後、射出成形機で混合と同時に成形する方法
などが挙げられる。
【0067】また本発明の難燃性樹脂組成物は溶融成形
可能であるため押出成形、射出成形、プレス成形などが
可能であり、例えば、フィルム、管、パイプ、ロッドお
よび繊維や希望する任意の形状と大きさを持った成形品
に成形することができる。特に高度な難燃性、耐熱性、
機械特性を生かして、コネクター、リレー、スイッチ、
ケース部品、トランス部品、コイルボビン、インシュレ
ーター部品等の電気・電子部品、機器部品、自動車部
品、機械部品、建材など種々の用途に用いられ、中でも
コネクターに適している。
可能であるため押出成形、射出成形、プレス成形などが
可能であり、例えば、フィルム、管、パイプ、ロッドお
よび繊維や希望する任意の形状と大きさを持った成形品
に成形することができる。特に高度な難燃性、耐熱性、
機械特性を生かして、コネクター、リレー、スイッチ、
ケース部品、トランス部品、コイルボビン、インシュレ
ーター部品等の電気・電子部品、機器部品、自動車部
品、機械部品、建材など種々の用途に用いられ、中でも
コネクターに適している。
【0068】本発明の難燃性樹脂組成物は、靱性を有す
る樹脂の難燃性を改良したことでコネクター材料として
使用することが可能となり、特に、2種類以上の成形品
をはめ合い一体化する機構を有するコネクターに好適に
用いられる。はめ合い一体化する機構とは、図1、2、
3に示す様なロック機構部を有するものや、ヒンジなど
により2種類以上の成形品を固定するものが挙げられ、
特にワイヤーハーネスコネクターに好ましく使用でき
る。
る樹脂の難燃性を改良したことでコネクター材料として
使用することが可能となり、特に、2種類以上の成形品
をはめ合い一体化する機構を有するコネクターに好適に
用いられる。はめ合い一体化する機構とは、図1、2、
3に示す様なロック機構部を有するものや、ヒンジなど
により2種類以上の成形品を固定するものが挙げられ、
特にワイヤーハーネスコネクターに好ましく使用でき
る。
【0069】
【実施例】以下実施例により本発明の効果を更に詳細に
説明する。ここで部とはすべて重量部をあらわす。各特
性の測定方法は以下の通りである。
説明する。ここで部とはすべて重量部をあらわす。各特
性の測定方法は以下の通りである。
【0070】(1)機械特性 射出成形により得たダンベル試験片についてASTM
D−638に従い引張強度、破断伸度を測定し、曲げ特
性はASTM D−790に従い、アイゾット衝撃強度
はASTM D−256に従って測定した。成形時の流
動性については、ASTM4号ダンベルを東芝機械製I
S55−EPN射出成形機で射出する際に、射出速度を
最大に設定した時に樹脂が完全に充填される最低の射出
ゲージ圧力を成形下限圧として求めた。この成形下限圧
は流動性の目安となり、圧力が低いほど流動性や成形性
の面で優れると言える。
D−638に従い引張強度、破断伸度を測定し、曲げ特
性はASTM D−790に従い、アイゾット衝撃強度
はASTM D−256に従って測定した。成形時の流
動性については、ASTM4号ダンベルを東芝機械製I
S55−EPN射出成形機で射出する際に、射出速度を
最大に設定した時に樹脂が完全に充填される最低の射出
ゲージ圧力を成形下限圧として求めた。この成形下限圧
は流動性の目安となり、圧力が低いほど流動性や成形性
の面で優れると言える。
【0071】(2)酸素指数(LOI) ペレットから150mm×6mm×1mmの短冊状の試
験片を作成し、JIS−K7201に従い測定した。L
OIは数値が大きいほど難燃性が高いことを意味し、L
OI25以上を難燃レベルとした。
験片を作成し、JIS−K7201に従い測定した。L
OIは数値が大きいほど難燃性が高いことを意味し、L
OI25以上を難燃レベルとした。
【0072】(3)耐熱性 試験片を150℃で200時間熱処理を施した後、未処
理の試験片と同様にASTM D−638に従い引張強
度と破断伸度を測定した。
理の試験片と同様にASTM D−638に従い引張強
度と破断伸度を測定した。
【0073】参考例1 (A)成分として以下の熱可塑性樹脂を使用した。 A−1: 固有粘度が1.25dl/g(25℃、o−
クロルフェノール溶液)のポリブチレンテレフタレート
樹脂(以下PBTと略す) A−2: 固有粘度が0.88dl/g(25℃、o−
クロルフェノール溶液)のポリブチレンテレフタレート
樹脂(以下PBTと略す)80重量%と、固有粘度が
0.65dl/g(25℃、o−クロルフェノール溶
液)のポリエチレンテレフタレート樹脂(以下PETと
略す)20重量%を混合した熱可塑性ポリエステル樹脂
クロルフェノール溶液)のポリブチレンテレフタレート
樹脂(以下PBTと略す) A−2: 固有粘度が0.88dl/g(25℃、o−
クロルフェノール溶液)のポリブチレンテレフタレート
樹脂(以下PBTと略す)80重量%と、固有粘度が
0.65dl/g(25℃、o−クロルフェノール溶
液)のポリエチレンテレフタレート樹脂(以下PETと
略す)20重量%を混合した熱可塑性ポリエステル樹脂
【0074】参考例2 (B)成分であるリンを分子中に含有する熱可塑性樹脂
の製造方法:ジメチルテレフタレートとブタンジオー
ル、あるいはエチレングリオールを、三酸化アンチモン
(5×10-2mol%)を触媒とし、220℃、窒素雰
囲気下で加熱し、エステル交換させた。その後、表1に
記載のリン化合物を所定量添加し、220℃から265
℃に徐々に昇温するとともに、減圧度も徐々に高め、最
終的に0.5mmHgの減圧度とし、エステル化反応お
よび重縮合反応させ、リン含有ポリアルキレンテレフタ
レートを製造した。ポリマ中の共重合量は、蛍光X線よ
り測定したリン含量から換算し算出した。一連のリン含
有ポリアルキレンテレフタレート共重合体の製造結果を
示す。
の製造方法:ジメチルテレフタレートとブタンジオー
ル、あるいはエチレングリオールを、三酸化アンチモン
(5×10-2mol%)を触媒とし、220℃、窒素雰
囲気下で加熱し、エステル交換させた。その後、表1に
記載のリン化合物を所定量添加し、220℃から265
℃に徐々に昇温するとともに、減圧度も徐々に高め、最
終的に0.5mmHgの減圧度とし、エステル化反応お
よび重縮合反応させ、リン含有ポリアルキレンテレフタ
レートを製造した。ポリマ中の共重合量は、蛍光X線よ
り測定したリン含量から換算し算出した。一連のリン含
有ポリアルキレンテレフタレート共重合体の製造結果を
示す。
【0075】
【表1】
【0076】参考例3 (C)成分として以下のポリオレフィン、ポリオレフィ
ン系エラストマー及びポリエステル系エラストマーを使
用した(以下エラストマーと略す)。 C−1: 東レデュポン(株)製“ハイトレル555
7” C−2: エチレンプロピレン共重合体と無水マレイン
酸を有機過酸化物の存在下で変性した酸変性エチレンプ
ロピレンゴム
ン系エラストマー及びポリエステル系エラストマーを使
用した(以下エラストマーと略す)。 C−1: 東レデュポン(株)製“ハイトレル555
7” C−2: エチレンプロピレン共重合体と無水マレイン
酸を有機過酸化物の存在下で変性した酸変性エチレンプ
ロピレンゴム
【0077】実施例1〜10、比較例1〜6 参考例1に示した(A)成分の熱可塑性樹脂(A−1,
A−2)と、参考例2で製造した(B)成分のリンを分
子中に含有する熱可塑性樹脂(B−2、B−3、B−
4、B−5、B−5、B−6)、さらに参考例3で示し
た(C)成分のエラストマー(C−1、C−2)、およ
び滑剤として脂肪酸エステルの一部を塩にしたヘキスト
ジャパン製“ヘキストワックスOP”と、ヒンダートフ
ェノール系安定剤としてチバ・ガイギー社製“IR−1
010”を実施例は表2、比較例は表3に示す割合で混
合し、シリンダー温度270℃に設定した2軸押出機
(日本製鋼所製、TEX−30α)で押出し、ペレット
を得た。
A−2)と、参考例2で製造した(B)成分のリンを分
子中に含有する熱可塑性樹脂(B−2、B−3、B−
4、B−5、B−5、B−6)、さらに参考例3で示し
た(C)成分のエラストマー(C−1、C−2)、およ
び滑剤として脂肪酸エステルの一部を塩にしたヘキスト
ジャパン製“ヘキストワックスOP”と、ヒンダートフ
ェノール系安定剤としてチバ・ガイギー社製“IR−1
010”を実施例は表2、比較例は表3に示す割合で混
合し、シリンダー温度270℃に設定した2軸押出機
(日本製鋼所製、TEX−30α)で押出し、ペレット
を得た。
【0078】得られたペレットは130℃で5時間熱風
乾燥した後、東芝機械製IS55−EPN射出成形機を
用いてシリンダー温度270℃、金型温度40℃の条件
で射出成形し、厚さ1mmのASTM4号ダンベル試験
片を成形すると共に、成形時に射出速度を最高に設定し
た時に樹脂が金型キャビティに完全充填される最低のゲ
ージ圧力を測定し、成形下限圧とした。成形下限圧は低
いほど良流動であり、成形性に優れると言える。また、
同時に厚さ1/8インチの曲げ試験片、アイゾット衝撃
試験片、燃焼試験片を成形した。ASTM4号ダンベル
を用いた引張試験については、耐熱性の目安として、試
験片を150℃で200時間熱処理を施した後、未処理
の試験片と共に引張試験を行なった。結果を表3に示し
た。尚、比較例6では、シアヌール酸またはイソシアヌ
ール酸の塩としてメラミンシアヌール酸塩を配合した。
乾燥した後、東芝機械製IS55−EPN射出成形機を
用いてシリンダー温度270℃、金型温度40℃の条件
で射出成形し、厚さ1mmのASTM4号ダンベル試験
片を成形すると共に、成形時に射出速度を最高に設定し
た時に樹脂が金型キャビティに完全充填される最低のゲ
ージ圧力を測定し、成形下限圧とした。成形下限圧は低
いほど良流動であり、成形性に優れると言える。また、
同時に厚さ1/8インチの曲げ試験片、アイゾット衝撃
試験片、燃焼試験片を成形した。ASTM4号ダンベル
を用いた引張試験については、耐熱性の目安として、試
験片を150℃で200時間熱処理を施した後、未処理
の試験片と共に引張試験を行なった。結果を表3に示し
た。尚、比較例6では、シアヌール酸またはイソシアヌ
ール酸の塩としてメラミンシアヌール酸塩を配合した。
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】表2、3の結果から本発明の難燃性樹脂組
成物は、良好な機械的物性、耐熱性、成形性、難燃性を
示し、とりわけ薄肉成形品の靱性、耐熱性に優れてい
る。しかし、(B)リン含有熱可塑性樹脂を含まない比
較例1では、難燃性が劣り、(B)リン含有熱可塑性樹
脂の配合量が多すぎる比較例2、3、4では、機械的物
性が低く耐熱性も劣っていた。(C)エラストマー成分
の多い比較例5(請求項5の比較例)では機械物性が不
十分であった。また、メラミンシアヌール酸塩を含有す
る比較例6(請求項4の比較例)は、機械物性や難燃性
は優れるが、靱性特に耐熱処理後の靱性が不十分であっ
た。
成物は、良好な機械的物性、耐熱性、成形性、難燃性を
示し、とりわけ薄肉成形品の靱性、耐熱性に優れてい
る。しかし、(B)リン含有熱可塑性樹脂を含まない比
較例1では、難燃性が劣り、(B)リン含有熱可塑性樹
脂の配合量が多すぎる比較例2、3、4では、機械的物
性が低く耐熱性も劣っていた。(C)エラストマー成分
の多い比較例5(請求項5の比較例)では機械物性が不
十分であった。また、メラミンシアヌール酸塩を含有す
る比較例6(請求項4の比較例)は、機械物性や難燃性
は優れるが、靱性特に耐熱処理後の靱性が不十分であっ
た。
【0082】尚、(C)エラストマー成分を含まない実
施例10や、耐加水分解性に劣るリン含有熱可塑性樹脂
のB−5、B−6を使用した実施例5、6は、熱処理後
の靱性が若干劣っていた。
施例10や、耐加水分解性に劣るリン含有熱可塑性樹脂
のB−5、B−6を使用した実施例5、6は、熱処理後
の靱性が若干劣っていた。
【0083】
【発明の効果】本発明の(A)熱可塑性樹脂と(B)リ
ンを分子中に含有する熱可塑性樹脂からなる難燃性樹脂
組成物は、高い難燃化効果を示し機械的物性、耐熱性、
成形性に優れており、特に薄肉成形品の靱性や耐熱性に
優れるので、2種類以上の成形品をはめ合い一体化する
機構を有するコネクター用に有用である。
ンを分子中に含有する熱可塑性樹脂からなる難燃性樹脂
組成物は、高い難燃化効果を示し機械的物性、耐熱性、
成形性に優れており、特に薄肉成形品の靱性や耐熱性に
優れるので、2種類以上の成形品をはめ合い一体化する
機構を有するコネクター用に有用である。
【図1】 本発明の成形品が有する、2種類以上の成形
品をはめ合い一体化させる機構の具体例の一例を示す斜
視図である。
品をはめ合い一体化させる機構の具体例の一例を示す斜
視図である。
【図2】 本発明の成形品が有する、2種類以上の成形
品をはめ合い一体化させる機構の具体例の他の一例を示
す斜視図である。
品をはめ合い一体化させる機構の具体例の他の一例を示
す斜視図である。
【図3】 本発明の成形品が有する、2種類以上の成形
品をはめ合い一体化させる機構の具体例のさらに他の一
例を示す側面図である。
品をはめ合い一体化させる機構の具体例のさらに他の一
例を示す側面図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08L 67/02 69:00) (C08L 67/02 71:12) (C08L 67/02 23:00)
Claims (10)
- 【請求項1】 (A)熱可塑性樹脂10〜99.5重量
部と(B)下記一般式(1)および(2)で表される繰
り返し単位を含み、かつ、下記一般式(3)、(4)、
(5)、(6)、(7)で表される繰り返し単位から選
ばれる1種以上のリン含有単位を含む熱可塑性樹脂0.
5〜90重量部からなる難燃性樹脂組成物。 【化1】 (ただし、上記式中、Ar1 はハロゲンを含有しない2
価の芳香族残基を表し、炭素数1〜12のアルキル基、
シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基で置換さ
れてもよい。Ar2 はハロゲンを含有しない3価の芳香
族残基を表し、炭素数1〜12のアルキル基、シクロア
ルキル基、アラルキル基、アリール基で置換されてもよ
い。R1 はハロゲンを含有しない2価の有機残基を表
す。R2 、R3 、R9 、R10は、ハロゲンを含有しない
1価の有機残基を表し、炭素数1〜12のアルキル基、
フェニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリー
ル基で置換されていてもよい。R4 、R5 、R6 、R13
は、直接結合またはハロゲンを含有しない2価の有機残
基を表す。R7 、R8 、R11、R12、R14はハロゲンを
含有しない1価の有機残基を表し、R7 とR8 あるいは
R11とR12はそれらの基を結合し、環を形成していても
よい。また、x、y、z1、z2、z3、z4、z5は
各繰り返し単位のモル%を表し、z=z1+z2+z3
+z5+z5、x+y+z=100モル%である。) - 【請求項2】 一般式(1)、(2)、(3)、
(4)、(5)、(6)、(7)で表される繰り返し単
位式中、x、y、zの関係が、0<z/(x+y+z)
≦0.5である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項3】 熱可塑性樹脂(A)が、ポリエステル樹
脂である請求項1または2記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項4】 (A)と(B)との合計100重量部に
対して、トリアジン系化合物とシアヌール酸またはイソ
シアヌール酸とからなる塩の含有量が0〜1重量部であ
る請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項5】 (A)と(B)との合計100重量部に
対して、(C)ポリオレフィン、ポリオレフィン系エラ
ストマー及びポリエステル系エラストマーのうちの1種
以上0.1〜40重量部を含有する請求項1〜4のいず
れかに記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項6】 JIS−K7201で測定される酸素指
数が25以上である請求項1〜5のいずれかに記載の難
燃性樹脂組成物。 - 【請求項7】 熱可塑性樹脂(A)がポリブチレンテレ
フタートである請求項1〜6のいずれかに記載の難燃性
樹脂組成物。 - 【請求項8】 熱可塑性樹脂(A)が、ポリブチレンテ
レフタレート50〜99重量%と、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートから
選ばれる1種以上1〜50重量%との混合ポリエステル
である請求項1〜6のいずれかに記載の難燃性樹脂組成
物。 - 【請求項9】 請求項1〜8いずれかに記載の難燃性樹
脂組成物からなるコネクター。 - 【請求項10】 請求項1〜8いずれかに記載の難燃性
樹脂組成物からなる2種類以上の成形品からなり、か
つ、はめ合い一体化する機構を有するコネクター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12198698A JPH11315212A (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | 難燃性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12198698A JPH11315212A (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | 難燃性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11315212A true JPH11315212A (ja) | 1999-11-16 |
Family
ID=14824744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12198698A Pending JPH11315212A (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | 難燃性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11315212A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20140109923A (ko) * | 2011-12-08 | 2014-09-16 | 이 아이 듀폰 디 네모아 앤드 캄파니 | (포스포닐)방향족 다이에스테르 및 산의 동종 중합체 및 공중합체의 제조방법 |
JP2015180755A (ja) * | 2015-07-13 | 2015-10-15 | 東洋紡株式会社 | 耐加水分解性ポリエステルフィルム |
US9714349B2 (en) | 2010-08-18 | 2017-07-25 | Toyobo Co., Ltd. | Hydrolysis-resistant polyester film |
-
1998
- 1998-05-01 JP JP12198698A patent/JPH11315212A/ja active Pending
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