JPH11314941A - ガラス導波路 - Google Patents
ガラス導波路Info
- Publication number
- JPH11314941A JPH11314941A JP3940599A JP3940599A JPH11314941A JP H11314941 A JPH11314941 A JP H11314941A JP 3940599 A JP3940599 A JP 3940599A JP 3940599 A JP3940599 A JP 3940599A JP H11314941 A JPH11314941 A JP H11314941A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- refractive index
- core
- waveguide
- cores
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Surface Treatment Of Glass (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】伝送特性が安定したガラス導波路を提供する。
【解決手段】シリカガラス基板4またはシリカ系ガラス
が形成されたシリコン基板上にコア1が形成され、コア
1を覆うようにコア1の屈折率よりも低い屈折率を有す
るクラッド5が火炎堆積法により形成されたガラス導波
路において、クラッド5がB2 O3 及びP2 O5 を添加
したSiO2 ガラスからなり、コア1との界面にP2 O
5 を高濃度に含む異常ガラス層が形成されることなくク
ラッド5内の屈折率が均一である。
が形成されたシリコン基板上にコア1が形成され、コア
1を覆うようにコア1の屈折率よりも低い屈折率を有す
るクラッド5が火炎堆積法により形成されたガラス導波
路において、クラッド5がB2 O3 及びP2 O5 を添加
したSiO2 ガラスからなり、コア1との界面にP2 O
5 を高濃度に含む異常ガラス層が形成されることなくク
ラッド5内の屈折率が均一である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラス導波路に関す
るものである。
るものである。
【0002】
【従来の技術】シリカ系ガラス導波路の製造には、コア
を形成した基板上に火炎加水分解反応により、多孔質ガ
ラス層を堆積した後、加熱して透明ガラス化することで
クラッド層を形成する技術が知られている。基板はシリ
カ(SiO2 )またはシリコン(Si)が用いられてお
り、多孔質ガラスの透明化温度で、基板の変形をなくす
ため、加熱温度は1350℃以下にする必要がある。こ
のことから、主にP,Bのドーパントを添加して透明化
温度を下げている。また、クラッド層の屈折率は伝送特
性上、シリカとほぼ同等にする必要がある。これは、特
に方向性結合器型合分波ガラス導波路の場合、屈折率に
より合分波特性が大きく変化するためである。
を形成した基板上に火炎加水分解反応により、多孔質ガ
ラス層を堆積した後、加熱して透明ガラス化することで
クラッド層を形成する技術が知られている。基板はシリ
カ(SiO2 )またはシリコン(Si)が用いられてお
り、多孔質ガラスの透明化温度で、基板の変形をなくす
ため、加熱温度は1350℃以下にする必要がある。こ
のことから、主にP,Bのドーパントを添加して透明化
温度を下げている。また、クラッド層の屈折率は伝送特
性上、シリカとほぼ同等にする必要がある。これは、特
に方向性結合器型合分波ガラス導波路の場合、屈折率に
より合分波特性が大きく変化するためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】多孔質ガラスにより形
成されたクラッドとなる層は、40〜50μmと非常に
薄いため、ガラス化時に、B2 O3 及びP2 O5 は多孔
質ガラス層外に揮散する。また、多孔質ガラス層内での
B2 O3 とP2 O5 の拡散状態が異なり、コア及び基板
表面にP2 O5 量の多い層が形成され伝播損失及び合分
波特性等が大きく変化する。そのため、比較例として後
述するように異常ガラスの発生による特性の低下が問題
となった。
成されたクラッドとなる層は、40〜50μmと非常に
薄いため、ガラス化時に、B2 O3 及びP2 O5 は多孔
質ガラス層外に揮散する。また、多孔質ガラス層内での
B2 O3 とP2 O5 の拡散状態が異なり、コア及び基板
表面にP2 O5 量の多い層が形成され伝播損失及び合分
波特性等が大きく変化する。そのため、比較例として後
述するように異常ガラスの発生による特性の低下が問題
となった。
【0004】本発明の目的は、前記した従来技術の欠点
を解消し、伝送特性が安定したガラス導波路を提供する
ことにある。
を解消し、伝送特性が安定したガラス導波路を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上にコア
が形成され、該コアを覆うように該コアの屈折率よりも
低い屈折率を有するクラッドが火炎堆積法により形成さ
れたガラス導波路において、前記クラッドがB2 O3 及
びP2 O5 を添加したSiO2 ガラスからなり、前記コ
アとの界面にP2 O5 を高濃度に含む異常ガラス層が形
成されることなく前記クラッド内の屈折率が均一である
ガラス導波路にある。
が形成され、該コアを覆うように該コアの屈折率よりも
低い屈折率を有するクラッドが火炎堆積法により形成さ
れたガラス導波路において、前記クラッドがB2 O3 及
びP2 O5 を添加したSiO2 ガラスからなり、前記コ
アとの界面にP2 O5 を高濃度に含む異常ガラス層が形
成されることなく前記クラッド内の屈折率が均一である
ガラス導波路にある。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図1及び図2を
用いて以下に述べる。
用いて以下に述べる。
【0007】外径3inch,厚さ1mmの石英ガラス基
板4上に、8μm厚のTiO2 −SiO2 のコアガラス
膜を電子ビーム蒸着法で形成した。石英ガラス基板4と
の比屈折率差Δnは0.3%であった。該基板表面に、
スパッタ法でWSi膜を厚さ1μm形成した。さらにホ
トレジストを塗布後、マスクアライナーでコアパターン
を転写し、ベーキング後余分な部分を除去した。次に、
反応性イオンエッチング(RIE)により、まず、ホト
レジストのコアパターンをベースに、WSiのみをエッ
チングしたのち、ホトレジストを除去する。しかるの
ち、RIEでコアガラスをエッチングし、コア1を形成
した。該基板を450°に加熱したターンテーブルに置
き、火炎堆積法を用いて、まず、SiCl4 とBCl3
を酸水素バーナに供給し、B2 O3 −SiO2 の第1多
孔質クラッド層2を厚さ25μm形成する。その後上記
バーナにPCl3 を添加し、P2 O5 −B2 O3 −Si
O2の第2多孔質クラッド層3を厚さ20μm形成し
た。該基板は電気炉において石英ガラス炉心管内に位置
させ、雰囲気をHeガスとし5℃/minの昇温速度で
1300℃まで昇温させ、1時間保持することにより透
明ガラス化して、図2(c) に示すガラスクラッド層5を
得た。ガラスクラッド層5全体の厚さは20μmであっ
た。また石英ガラス基板4との比屈折率差Δnは−0.
02%であり、厚さ方向及び面内のΔnは±0.01%
以内で一致していた。
板4上に、8μm厚のTiO2 −SiO2 のコアガラス
膜を電子ビーム蒸着法で形成した。石英ガラス基板4と
の比屈折率差Δnは0.3%であった。該基板表面に、
スパッタ法でWSi膜を厚さ1μm形成した。さらにホ
トレジストを塗布後、マスクアライナーでコアパターン
を転写し、ベーキング後余分な部分を除去した。次に、
反応性イオンエッチング(RIE)により、まず、ホト
レジストのコアパターンをベースに、WSiのみをエッ
チングしたのち、ホトレジストを除去する。しかるの
ち、RIEでコアガラスをエッチングし、コア1を形成
した。該基板を450°に加熱したターンテーブルに置
き、火炎堆積法を用いて、まず、SiCl4 とBCl3
を酸水素バーナに供給し、B2 O3 −SiO2 の第1多
孔質クラッド層2を厚さ25μm形成する。その後上記
バーナにPCl3 を添加し、P2 O5 −B2 O3 −Si
O2の第2多孔質クラッド層3を厚さ20μm形成し
た。該基板は電気炉において石英ガラス炉心管内に位置
させ、雰囲気をHeガスとし5℃/minの昇温速度で
1300℃まで昇温させ、1時間保持することにより透
明ガラス化して、図2(c) に示すガラスクラッド層5を
得た。ガラスクラッド層5全体の厚さは20μmであっ
た。また石英ガラス基板4との比屈折率差Δnは−0.
02%であり、厚さ方向及び面内のΔnは±0.01%
以内で一致していた。
【0008】本実施例では、図3の方向性結合器型合分
波器を製造したが、図4に示す合分波特性が得られ、光
ファイバ7との接続損0.1dB/ケを含んだガラス導
波路のポートα,βのアイソレーションは−25dB以
下であり、良好な分波特性を示した。
波器を製造したが、図4に示す合分波特性が得られ、光
ファイバ7との接続損0.1dB/ケを含んだガラス導
波路のポートα,βのアイソレーションは−25dB以
下であり、良好な分波特性を示した。
【0009】ここで、比較例として、第1多孔質クラッ
ド層の形成において、当初からPCl3 を供給し、P2
O5 −B2 O3 −SiO2 の第2多孔質クラッド層のみ
を全て該基板上に形成後、透明ガラス化し、ガラスクラ
ッド膜5を得たもの(図2(a) 参照)は、図2(b) に示
すように、コア1と石英ガラス基板4上に、P2 O5に
よる、石英ガラスより屈折率の高い異常ガラス層6が形
成され、伝播光は上記の層にも伝播し、損失は10dB
と大きく、また、ポートα,βのアイソレーションは−
5dB以下と大幅に合分波特性は悪くなった。また、別
の比較例として第1多孔質クラッド層2が厚さ20μm
で第2多孔質クラッド層3が25μmのものは上記と類
似の現象が見られ、損失は3dB、アイソレーションは
−10dBであった。
ド層の形成において、当初からPCl3 を供給し、P2
O5 −B2 O3 −SiO2 の第2多孔質クラッド層のみ
を全て該基板上に形成後、透明ガラス化し、ガラスクラ
ッド膜5を得たもの(図2(a) 参照)は、図2(b) に示
すように、コア1と石英ガラス基板4上に、P2 O5に
よる、石英ガラスより屈折率の高い異常ガラス層6が形
成され、伝播光は上記の層にも伝播し、損失は10dB
と大きく、また、ポートα,βのアイソレーションは−
5dB以下と大幅に合分波特性は悪くなった。また、別
の比較例として第1多孔質クラッド層2が厚さ20μm
で第2多孔質クラッド層3が25μmのものは上記と類
似の現象が見られ、損失は3dB、アイソレーションは
−10dBであった。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、コアとの界面に高いP
2 O5 濃度の異常ガラス層がない屈折率の均一なガラス
クラッド層で形成されているので、良好な伝送特性を有
するガラス導波路を得ることができる。
2 O5 濃度の異常ガラス層がない屈折率の均一なガラス
クラッド層で形成されているので、良好な伝送特性を有
するガラス導波路を得ることができる。
【図1】本発明のガラス導波路を製造する過程の中間段
階で第1及び第2の多孔質クラッド層を形成した状態を
示す横断面図である。
階で第1及び第2の多孔質クラッド層を形成した状態を
示す横断面図である。
【図2】比較例のガラス導波路と本発明のガラス導波路
の横断面図と、A−B−C断面での屈折率分布を示す線
図であり、(a),(b) は比較例の場合、(c),(d) は本発明
の場合を示す。
の横断面図と、A−B−C断面での屈折率分布を示す線
図であり、(a),(b) は比較例の場合、(c),(d) は本発明
の場合を示す。
【図3】方向性結合器型合分波器の一例を示す概略図。
【図4】本発明による方向性結合器型合分波器の波長
1.3μm/1.55μmの合分波特性を示す線図。
1.3μm/1.55μmの合分波特性を示す線図。
1 コア 2 第1多孔質クラッド層 3 第2多孔質クラッド層 4 シリカガラス基板 5 ガラスクラッド層 6 異常ガラス層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上塚 尚登 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社オプトロシステム研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】基板上にコアが形成され、該コアを覆うよ
うに該コアの屈折率よりも低い屈折率を有するクラッド
が火炎堆積法により形成されたガラス導波路において、
前記クラッドがB2 O3 及びP2 O5 を添加したSiO
2 ガラスからなり、前記コアとの界面にP2 O5 を高濃
度に含む異常ガラス層が形成されることなく前記クラッ
ド内の屈折率が均一であることを特徴とするガラス導波
路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3940599A JPH11314941A (ja) | 1999-02-18 | 1999-02-18 | ガラス導波路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3940599A JPH11314941A (ja) | 1999-02-18 | 1999-02-18 | ガラス導波路 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4033308A Division JP2927597B2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | ガラス導波路の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11314941A true JPH11314941A (ja) | 1999-11-16 |
Family
ID=12552094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3940599A Pending JPH11314941A (ja) | 1999-02-18 | 1999-02-18 | ガラス導波路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11314941A (ja) |
-
1999
- 1999-02-18 JP JP3940599A patent/JPH11314941A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030114 |