JP3196797B2 - 積層型石英系光導波路の製造方法 - Google Patents
積層型石英系光導波路の製造方法Info
- Publication number
- JP3196797B2 JP3196797B2 JP17129293A JP17129293A JP3196797B2 JP 3196797 B2 JP3196797 B2 JP 3196797B2 JP 17129293 A JP17129293 A JP 17129293A JP 17129293 A JP17129293 A JP 17129293A JP 3196797 B2 JP3196797 B2 JP 3196797B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- core
- waveguide
- layer
- glass
- forming
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
に用い、再現性が高く、経済的な積層型石英系光導波路
の製造方法に関するものである。
との整合性が良いことから、実用的な導波型光部品を実
現できる手段として注目されている。この種の石英系導
波型光回路を作製するためには、数μmから数十μm厚
の石英系ガラス膜を形成する技術とフォトリソグラフィ
を利用して数μm幅のパターン形状に加工する技術とを
組み合わせるようにしている。この膜形成技術と加工技
術をどのように組み合わせるかが光導波路および最終的
な光回路の構造と特性を決定することになる。
導波路の作製手順を示す。図8,9は石英系光回路の基
本回路のひとつであり、2タップ型リング共振器を積層
構造で作製する場合について、断面図で示してある。先
ず、最初に基板1に下部クラッド膜2と第一コア膜3と
を形成した後、第一コア膜3を導波路パターンになるよ
うに凸型に加工し、第一コア導波路31を形成する(図
8(A)〜(C)参照)。次に、中間クラッドとなるガ
ラス膜4を形成した後、適当な膜厚になるまで不要なガ
ラス部分を除去する(図8(D),図9(A)参照)。
次に、第二コア膜5を形成し、所望の回路パターンに凸
型に加工し、第二コア導波路51を形成する(図9
(B),(C)参照)。最後に上部クラッド6を形成す
ることで埋め込み型の積層型光導波路を作製することが
できる(図9(D)参照)。この結果、図9に示した回
路では、同図中(D)に示す符号Bの部分で第一コア導
波路31と第二コア導波路51とが光的に結合できるよ
うに縦形の方向性結合器の構成になっている。
型石英系光導波路では第一コア導波路の加工を凸型プロ
セスで行っていたので、第二コア層を堆積する前に下地
を平坦にするために数十μmの厚膜の中間クラッド層と
しての例えばガラス膜4を形成する必要があった。一
方、第一コア導波路と第二コア導波路とを光結合させる
ためには、第一コア導波路と第二コア導波路の間の中間
クラッド膜を数μm以下にする必要があった。そのた
め、中間クラッド層の膜厚の制御は数十μmの厚膜の堆
積膜厚とバックエッチング量とを制御することで行われ
ていた。従って、中間クラッド層の膜厚を基板内で均一
にすることが困難であった。
4を形成すると、本質的にコアが変形しやすくなる。そ
のため従来法では第一コア導波路と第二コア導波路との
結合部での結合率を再現性よく作製することができない
という問題があった。
ており、第一コア導波路と第二コア導波路を分離するた
めに中間クラッド層を形成することが本質的に必要であ
るので、中間クラッド層形成プロセスを原理的に省略す
ることができず経済的でないという問題もあった。
作製法において、前記の欠点を解決するためになされた
もので、再現性が高い積層型石英系光導波路の製造方法
を提供することを目的とする。
の本発明による積層型石英系光導波路の製造方法は、基
板上に下部クラッド層として石英系ガラスを形成する工
程と、上記下部クラッドを凹型に加工した部分に該下部
クラッドガラスより屈折率が高い第一コア層を堆積し、
該凹部に光伝搬作用を有する第一層のコア導波路を形成
する工程と、該第一層のコア導波路の上部に凸型の第二
層のコア導波路のみを形成する工程と、上部クラッド層
としてコアガラスより屈折率の低い石英系ガラスを形成
する工程とからなる積層型石英系光導波路の製造方法で
あって、 下部クラッドガラスより屈折率が高い石英系ガ
ラス膜を堆積した後、下部クラッドに形成した凹部が第
一層のコア導波路に、かつ第二層のコア導波路が下部ク
ラッド上面に形成するように該石英系ガラス膜の不要な
部分を下部クラッド層上 面近傍までエッチングにより除
去して光伝搬作用を有する第一層と第二層のコア導波路
を同時に形成することを特徴とする。
セスで形成していたのとは異なり、下部クラッドを凹部
に加工した部分に下部クラッドガラスより屈折率が高い
第一コア層を堆積し、光伝搬作用を有する第一コア導波
路を凹型プロセスで形成すると共に、下部クラッドガラ
スより屈折率が高い石英系ガラス膜を堆積した後、下部
クラッドに形成した凹部が第一層のコア導波路に、かつ
第二層のコア導波路が下部クラッド上面に形成するよう
に該石英系ガラス膜の不要な部分を下部クラッド層上面
近傍までエッチングにより除去して光伝搬作用を有する
第一層と第二層のコア導波路を同時に形成するように図
ったものである。
第一コア導波路が下部クラッドに埋め込まれた構造にな
っているので、従来技術での凸型コアでは第一コア導波
路と第二コア導波路を分離するために本質的に必要な中
間クラッド層がなくても積層型光導波路を製造できる。
の結合部での結合率を再現性よく且つ同時に作製でき、
プロセス工程数を大幅に減少できる製造方法になってい
る。
明する。
参考例を示し、図1は図2のA−A′における断面拡大
図であり、図2は平面図である。図1中、符号1は基
板,2は下部クラッド層,31は第一コア導波路,4は
中間クラッド層,51は第二コア導波路,6は上部クラ
ッド層を各々図示する。尚、図8,9に示した従来例と
の大きな相違点は、第一コア導波路31が下部クラッド
2の中に埋め込まれていることである。
製造するプロセス手順を図3,4に示す。
l3 )、三塩化リン(PCl3 )、四塩化硅素(SiC
l4 )の火炎加水分解反応を利用して、ドープト石英ガ
ラス微粒子を堆積した。次に、ガラス微粒子をSi基板
と一緒に電気炉中で高温(約1350℃)に加熱して透
明ガラス化して約30μm厚の下部クラッド層2とした
(図3(B)参照)。次に、第一コア導波路になる部分
を反応性イオンエッチングにより6μm除去して下部ク
ラッド層2に幅6μm深さ6μmの溝パターン311を
形成した(図3(C)参照)。次に、三塩化ボロン(B
Cl3 )、三塩化リン(PCl3 )、四塩化ゲルマニュ
ウム(GeCl4 )、四塩化硅素(SiCl4 )の火炎
加水分解反応によりコア用ドープト石英ガラス微粒子を
堆積し、透明ガラス化を行った。この際コアガラス層3
の膜厚は下部クラッド2の表面上で6μmになるように
作製した(図3(D)参照)。次に、反応性イオンエッ
チングによりコア膜3を下部クラッド表面までエッチン
グし、下部クラッド2の凹部のみに矩形の第一コア導波
路31を残した(図4(A)参照)。次に、下部クラッ
ド2と同じ組成の石英系ガラスを中間クラッド膜4とし
て堆積し、その上に第二コア層5として第一コアと同じ
組成の石英系ガラス膜を堆積、透明ガラス化を行った。
作製した膜厚は中間クラッド膜4の膜厚が2μmであ
り、かつ第二コア層5の膜厚は6μmであった。
に、第二コア層5の不要な部分を反応性イオンエッチン
グで除去した。最後に下部クラッドとほぼ同じ屈折率を
もつB2O3,P2O5添加石英ガラス層6を約30μm上
部クラッドとして火炎加水分解反応により形成した。
一コアおよび第二コアともコア部寸法6μm×6μm、
コア・クラッド間の比屈折率差0.75%であった。ま
た、作製したリング共振器はリング半径6.5mm、2個の
方向性結合器の結合率は共に20%にした。
共振器の共振特性を図5に示す。この結果、フィネスが
約30であり、本発明による方法で積層型の2タップ型
リング共振器が作製できていることがわかる。
3に示すように、参考例1と同じ方法で第一コアガラス
層3を下部クラッド層2の表面上で6μmになるように
作製した後、図6に示すように第二コア導波路51を形
成するように、反応性イオンエッチングにより該コア膜
3を下部クラッド表面までエッチングすることで、第一
層のコア導波路31と第二層のコア導波路51を同時に
作製した。次に参考例1と同様に上部クラッド6を作製
した。
共振特性は図4とほぼ同様の特性を示した。ただし、本
実施例の2タップ型リング共振器は、第一コア導波路と
第二コア導波路から構成される縦形の方向性結合器の結
合率が80%であることを繁栄して、フィネスは約10
であった。このことは、本発明が中間クラッド層の存在
が本質ではないことを示している。
いては第一コア導波路31と第二コア導波路51の諸元
が同じ積層型リング共振器を作製したが、本参考例では
第二コア導波路51を形成する際に、第二コアの比屈折
率差が1.5%、コア断面寸法が3×3μmになるよう
に、膜堆積条件および加工用マスクを変更して、積層型
異種導波路リング共振器を作製した。このように、本参
考例ではNA変換を伴う異種導波路光回路を積層構成で
作製できる。以上、2タップ型リング共振器を例にと
り、本発明の石英導波路の構造と製造方法について説明
したが、本発明は2タップ型リング共振器に限定される
ことはなく、導波路型光分岐・結合器、光スイッチ、光
合分波器等の多種、多様な積層型光部品メニューに適用
できることは言うまでもない。
て本発明について説明したが、本発明の本質は凹型プロ
セスによるコアを使用することにあるので、3層以上の
多層積層回路を作製する場合も本発明が適用できること
は説明するまでもない。
膜を火炎加水分解反応を利用して堆積したが、これは、
この方法が比較的厚く、高品質なガラス膜の堆積に適し
ているからである。場合によっては、別のガラス膜堆積
法、例えばCVD法やスパッタ法を一部または全部に用
いることもできる。
コアを凹型プロセスにより形成することで、第二コア膜
を堆積するために必要な下地の平坦さを中間クラッド層
形成で実現する必要がなく、第一コアと第二コアとを同
時に精度よく作製できる。そのため、積層方向性結合器
の再現性の向上、かつ容易に強結合ができ、積層型光部
品を安定かつ再現性よく製造するうえで極めて効果的で
ある。さらに、中間クラッド層がない積層導波路を作製
でき、プロセス工程数を大幅に減少でき、生産コストを
安くできるという利点もある。また、1枚の基板に各層
でのコア導波路が光結合しない回路を多数作製する場合
には生産性を向上できるという利点もある。
る断面拡大図である。
面図である。
を示す。
を示す。
共振特性を示す。
2タップ型リング共振器の作製手順を示す。
器の断面拡大図である。
示す。
示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 基板上に下部クラッド層として石英
系ガラスを形成する工程と、 上記下部クラッドを凹型に加工した部分に該下部クラッ
ドガラスより屈折率が高い第一コア層を堆積し、該凹部
に光伝搬作用を有する第一層のコア導波路を形成する工
程と、 該第一層のコア導波路の上部に凸型の第二層のコア導波
路のみを形成する工程と、 上部クラッド層としてコアガラスより屈折率の低い石英
系ガラスを形成する工程とからなる積層型石英系光導波
路の製造方法であって、 下部クラッドガラスより屈折率が高い石英系ガラス膜を
堆積した後、下部クラッドに形成した凹部が第一層のコ
ア導波路に、かつ第二層のコア導波路が下部クラッド上
面に形成するように該石英系ガラス膜の不要な部分を下
部クラッド層上面近傍までエッチングにより除去して光
伝搬作用を有する第一層と第二層のコア導波路を同時に
形成することを特徴とする積層型石英系光導波路の製造
方法。 - 【請求項2】 上記基板がシリコン基板であること
を特徴とする請求項1記載の積層型石英系光導波路の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17129293A JP3196797B2 (ja) | 1993-07-12 | 1993-07-12 | 積層型石英系光導波路の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17129293A JP3196797B2 (ja) | 1993-07-12 | 1993-07-12 | 積層型石英系光導波路の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0727940A JPH0727940A (ja) | 1995-01-31 |
JP3196797B2 true JP3196797B2 (ja) | 2001-08-06 |
Family
ID=15920606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17129293A Expired - Lifetime JP3196797B2 (ja) | 1993-07-12 | 1993-07-12 | 積層型石英系光導波路の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3196797B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020058304A1 (fr) | 2018-09-21 | 2020-03-26 | Madamepee | Urinoir pour femmes |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6389203B1 (en) * | 2000-05-17 | 2002-05-14 | Lucent Technologies Inc. | Tunable all-pass optical filters with large free spectral ranges |
JP2003188882A (ja) * | 2001-10-12 | 2003-07-04 | Hiroyuki Shinoda | 通信装置、通信デバイス、基板実装方法および触覚センサ |
JP2004325474A (ja) * | 2003-04-21 | 2004-11-18 | Yokogawa Electric Corp | 高密度積層光集積回路素子 |
-
1993
- 1993-07-12 JP JP17129293A patent/JP3196797B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020058304A1 (fr) | 2018-09-21 | 2020-03-26 | Madamepee | Urinoir pour femmes |
FR3086307A1 (fr) | 2018-09-21 | 2020-03-27 | Madamepee | Urinoir pour femmes |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0727940A (ja) | 1995-01-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6775454B2 (en) | Silica-based optical waveguide circuit and fabrication method thereof | |
JP3196797B2 (ja) | 積層型石英系光導波路の製造方法 | |
KR100679229B1 (ko) | 평면형 광도파로 및 그의 제조 방법 | |
KR100322126B1 (ko) | 광도파로 제작용 기판 및 그 제작방법 | |
JP3602514B2 (ja) | 石英系光導波回路の作製方法 | |
JPH095549A (ja) | 光回路及びその作製方法 | |
US6483964B1 (en) | Method of fabricating an optical component | |
JP3070018B2 (ja) | 石英系光導波路及びその製造方法 | |
JP3530463B2 (ja) | 光導波路 | |
JP2001091775A (ja) | 積層型石英系光導波路の製造方法 | |
JPH10123341A (ja) | 光導波路およびその製造方法 | |
JP2000121859A (ja) | 埋め込み型光導波路の製造方法 | |
JPH01214803A (ja) | 光方向性結合器 | |
JP2001074959A (ja) | 埋め込み型光導波路及びその製造方法 | |
JP2682919B2 (ja) | 光導波路及びその製造方法 | |
JP3783924B2 (ja) | 積層型層間光方向性結合器の製造方法 | |
JP3214544B2 (ja) | 平面型光導波路 | |
JPH05307124A (ja) | 光結合回路 | |
JPH07244223A (ja) | 光合分波器の製造方法 | |
KR20020089871A (ko) | 광도파로 소자 및 그의 제조방법 | |
JPH06331844A (ja) | 石英系光導波路及びその製造方法 | |
KR100377929B1 (ko) | 광도파로 소자 및 그 제조방법 | |
KR100277362B1 (ko) | 더미층을 구비한 광도파로 형성방법 및 그 방법에 의한 광도파로 | |
JP2001056415A (ja) | 石英系光導波路及びその製造方法 | |
JP2001235646A (ja) | 微細パターン形成方法、光学素子の製造方法、光学素子および光伝送装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20010515 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090608 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090608 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100608 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100608 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110608 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120608 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130608 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140608 Year of fee payment: 13 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |