JPH095549A - 光回路及びその作製方法 - Google Patents

光回路及びその作製方法

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JPH095549A
JPH095549A JP15190795A JP15190795A JPH095549A JP H095549 A JPH095549 A JP H095549A JP 15190795 A JP15190795 A JP 15190795A JP 15190795 A JP15190795 A JP 15190795A JP H095549 A JPH095549 A JP H095549A
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JP
Japan
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waveguide
mode filter
input
optical circuit
thickness
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Application number
JP15190795A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Hattori
哲也 服部
Shigeru Semura
滋 瀬村
Hideyori Sasaoka
英資 笹岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導波路内を伝搬する高次モード光を除去ある
いは低減する機能を備えた光回路及びその作製方法を提
供する。 【構成】 本発明の光回路は、柱状の入力導波路(2
0)と、入力導波路の中心軸と自らの中心軸とを略一致
させ、入力導波路の光出射端面と自らの光入射端面とを
突き合わせて入力導波路に接続された柱状のモードフィ
ルタ導波路(22)と、モードフィルタ導波路の中心軸
と自らの中心軸とを略一致させ、モードフィルタ導波路
の光出射端面と自らの光入射端面とを突き合わせてモー
ドフィルタ導波路に接続された柱状の出力導波路(2
4)とを備えている。モードフィルタ導波路の幅及び厚
さは、入力導波路の光出射端面の幅及び厚さ、並びに出
力導波路の光入射端面の幅及び厚さよりそれぞれ小さく
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信情報システム等
において用いられる光回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信情報処理の分野で良く用いられる
光回路としては、平面基板上に形成されたクラッド層内
にクラッド層よりも屈折率の高い導波路(コア)が埋設
されたものが一般的である。導波路は光伝搬方向に沿っ
て延びる柱状のものが一般的で、所定の幅及び厚さを有
している。導波路には様々な形状のものが知られてお
り、例えば、一定の幅及び厚さを有する直線導波路や曲
り導波路、一定の厚さを有し光伝搬方向に沿って幅が単
調に大きくなるテーパ導波路等がある。また、直線導波
路からテーパ導波路を介して2本の曲り導波路に分岐す
るようなY分岐導波路も、光分岐結合回路として一般的
に用いられている。
【0003】これらの導波路には、開口数が十分に小さ
く、通常は単一モードの光のみを伝搬させるシングルモ
ード導波路と複数のモードの光を伝搬させるマルチモー
ド導波路が存在するが、光通信の分野では長距離、大容
量通信を好適に行う観点からシングルモード導波路を備
える光回路が良く用いられている。
【0004】このような光回路の一例としては、例え
ば、特開平6−18730号公報に記載されている分岐
・合波光回路がある。これは、一定幅の入力導波路にこ
れよりも幅の狭い末端を有するテーパ導波路が2本接続
され、これらのテーパ導波路の他方の末端に入力導波路
と同一幅の曲り導波路がそれぞれ接続された構造を有す
るもので、入力導波路、テーパ導波路及び曲り導波路の
厚さはすべて同一であると思われる。
【0005】上記のような光回路は、通常、長距離伝送
用のシングルモード光ファイバに接続されて使用され
る。光回路とシングルモード光ファイバは、シングルモ
ード光ファイバと光回路の導波路の端面同士を突き合わ
せ、シングルモード光ファイバの軸と導波路の軸とが一
致するようにして接続される。これにより、シングルモ
ード光ファイバ内を進行する0次モード光が、光回路の
導波路内に入射するようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シング
ルモード導波路といえども、製造時に導波路とクラッド
との境界面に凹凸が生じたり、屈折率分布が設計どおり
に制御されないため、0次モード光のほかに高次モード
光も導波しうるようになることがしばしば起こる。シン
グルモード光ファイバから光回路の導波路内に光が入射
する際には、通常、導波路の軸方向に進行する光のみな
らず導波路の軸方向に対して傾いた方向に進行する光も
同時に入射する。軸方向に進行する光は0次モード光と
して導波路内を進行するが、軸方向に対して傾いた方向
に進行する光は高次モード光として導波路内を進行す
る。このように、光ファイバからの光が軸ずれ入射によ
って高次モード光が発生することがあり、シングルモー
ド性が十分に担保されない場合がある。高次モード光と
0次モード光とが同時に伝搬されるとモード分散が生
じ、伝搬に伴う光パルスの広がり方が顕著になるので、
長距離通信や大容量通信に悪影響を及ぼすことになる。
また、光回路により光パワー分岐等を行う場合にも、悪
影響を与える。
【0007】本発明は、上記の問題点に鑑みなされたも
ので、導波路内を伝搬する高次モード光を除去あるいは
低減する機能を備えた光回路及びその作製方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明の光回路は、(a)柱状の入力導波路
と、(b)所定の幅及び厚さを有する柱状のモードフィ
ルタ導波路であって、入力導波路の中心軸と自らの中心
軸とを略一致させ、入力導波路の光出射端面と自らの光
入射端面とを突き合わせて入力導波路に接続されたもの
と、(c)モードフィルタ導波路の中心軸と自らの中心
軸とを略一致させ、モードフィルタ導波路の光出射端面
と自らの光入射端面とを突き合わせてモードフィルタ導
波路に接続された柱状の出力導波路とを備えており、上
記モードフィルタ導波路の幅は、入力導波路の光出射端
面の幅及び出力導波路の光入射端面の幅よりそれぞれ小
さく、モードフィルタ導波路の厚さは、入力導波路の光
出射端面の厚さ及び出力導波路の光入射端面の厚さより
それぞれ小さいことを特徴としている。
【0009】また、本発明の光回路の作製方法は、上
面が平坦な基体を用意し、この基体上部を加工して上記
の入力導波路、モードフィルタ導波路及び出力導波路の
各下面と略同一形状にする第1の工程と、基体上に基
体上部よりも屈折率が高い第1の導波路材料層を形成す
る第2の工程と、第1の導波路材料層に、入力導波
路、モードフィルタ導波路及び出力導波路からなる一連
の導波路の平面形状と同一のマスクパターンを用いてエ
ッチング加工を施すことにより、上記の入力導波路及び
出力導波路を形成するとともに、上記のモードフィルタ
導波路と同一の平面形状を有し、その上面が入力導波路
及び出力導波路の上面と一平面をなすモードフィルタ部
材を形成する第3の工程と、このモードフィルタ部材
にエッチング加工を施してその上部を所定の厚さだけ除
去することによりモードフィルタ導波路を形成する第4
の工程とを備えている。
【0010】上記の基体は、例えば、平行平板の基板上
面に第1の導波路材料層よりも屈折率の低い第3の導波
路材料層を形成し、この第3の導波路材料層にエッチン
グ加工を施して入力導波路、モードフィルタ導波路及び
出力導波路の各下面と略同一形状にしたものであっても
良い。
【0011】
【作用】本発明者らの知見によれば、導波路の幅や高さ
が小さいほど導波路内を伝搬する高次モード光は導波路
外部に放射されやすくなる。本発明の光回路が備えるモ
ードフィルタ導波路は、入力導波路の光出射端面及び出
力導波路の光入射端面よりも小さい幅と厚さを有してい
るので、入力導波路内を進行する光に含まれる高次モー
ド光はモードフィルタ導波路を伝搬する途中で外部に放
射される。これにより、高次モード光が除去あるいは低
減される。0次モード光は、高次モード光に比較して導
波路内における光パワー分布が中心軸近傍に集中してい
るので、高次モード光よりも外部に放射されにくい。ま
た、入力導波路、モードフィルタ導波路及び出力導波路
は互いに中心軸を一致させて接続されているので、中心
軸に沿って進行する0次光は入力導波路からモードフィ
ルタ導波路を介して出力導波路まで良好に伝搬される。
これにより、入力導波路からモードフィルタ導波路を介
して出力導波路に入射する光をほぼ0次モード光のみと
することができる。
【0012】次に、本発明の光回路の作製方法では、第
1工程により前記入力導波路、モードフィルタ導波路及
び出力導波路の各下面と略同一形状の上部を有する基体
を作製し、第に工程ではこの基体上に第1の導波路材料
層を形成する。これにより、第1導波路材料層の下面は
入力導波路、モードフィルタ導波路及び出力導波路の各
下面と同一形状になる。次いで、第3工程では、第1導
波路材料層にエッチング加工を施して不要な部分を除去
することで入力導波路及び出力導波路が形成されるとと
もに、入力導波路の光出射端面及び出力導波路の光入射
端面よりも幅が小さく、その上面が入力導波路及び出力
導波路の上面と一平面をなすモードフィルタ部材が形成
される。次に、第4工程では、モードフィルタ部材の上
面にエッチング加工を施してモードフィルタ部材を薄く
することで、入力導波路及び出力導波路と中心軸が一致
したモードフィルタ導波路が形成される。
【0013】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明の実施
例を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の
要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
また、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致して
いない。
【0014】図1は、本実施例の光回路の構成を示す斜
視図である。また、図2は、本実施例の光回路について
図1のA−A′線に沿った断面構造を示す図である。さ
らに、図3(a)〜(c)は、本実施例の光回路につい
て図2のB−B′線、C−C′線及びD−D′線に沿っ
た断面構造をそれそれ示す図である。以下では、これら
の図を参照しながら、本実施例の光回路の構成を説明す
る。
【0015】本実施例の光回路は、基板10、下部クラ
ッド層12、入力導波路20、モードフィルタ導波路2
2、出力導波路24、並びに上部クラッド層14から構
成されている。
【0016】基板10は、厚さ1mmの平行平板であ
り、その材料はシリコン(Si)である。下部クラッド
層12は、基板10の上面に形成された厚さ70μmの
石英(SiO2 )ガラス層である。基板10及び下部ク
ラッド層12からなる積層体が、本実施例の光回路の基
体となる。
【0017】入力導波路20、モードフィルタ導波路2
2、及び出力導波路24は、下部クラッド層12上に形
成されている。入力導波路20は、正方形の断面(8×
8μm)を有し、光の伝搬方向に沿って直線的に延びる
柱状の石英ガラス層であり、言い換えれば、一定の幅と
一定の厚さ(ともに、8μm)を有する直線導波路であ
る。
【0018】モードフィルタ導波路22も正方形の断面
を有しており、光の伝搬方向に沿って直線的に延びる柱
状の石英ガラス層、すなわち一定の幅と一定の厚さを有
する直線導波路であるが、幅と厚さがともに6μmであ
り、入力導波路20よりも小さい。また、モードフィル
タ導波路22の長さは1mmである。このモードフィル
タ導波路22は、入力導波路20の光出射端面(モード
フィルタ導波路22側の端面)と自らの光入射端面(入
力導波路20側の端面)とを突き合わせて入力導波路2
0に接続されており、入力導波路20と中心軸がほぼ一
致するように配置されている。
【0019】出力導波路24は、光伝搬方向に沿って1
本の直線導波路から2本の曲り導波路に分岐する形状の
導波路である。すなわち、出力導波路24は、図2に示
すように、直線部24a、テーパ部24b並びに曲線部
24c及び24dから構成されるY分岐導波路である。
出力導波路24の直線部24a、並びに曲線部24c及
び24dは、入力導波路20と同様に正方形の断面を有
し、光の伝搬方向に沿って直線的に延びる柱状の石英ガ
ラス層である。この出力導波路24は、モードフィルタ
導波路22の光出射端面(出力導波路24側の端面)と
自らの光入射端面(モードフィルタ導波路22側の端
面)とを突き合わせてモードフィルタ導波路22に接続
されており、モードフィルタ導波路22と中心軸がほぼ
一致するように配置されている。
【0020】このように、入力導波路20、モードフィ
ルタ導波路22及び出力導波路24は互いに中心軸を一
致させながら接続されており、一つの導波路を構成して
いる。入力導波路20からモードフィルタ導波路22を
介して出力導波路24に入射した伝搬光は二つに分岐さ
れ、各分岐光は曲線部24c及び24d内を進行する。
したがって、本実施例の光回路は光分岐結合器として機
能する。
【0021】上部クラッド層14は、入力導波路20、
モードフィルタ導波路22及び出力導波路24を密着し
て覆うように下部クラッド層12上に形成された厚さ4
0μmの石英(SiO2 )ガラス層である。この上部ク
ラッド層14と下部クラッド層12とは一体となって一
つのクラッド層を構成しており、各導波路はこのクラッ
ド層内に埋設されている。
【0022】入力導波路20、モードフィルタ導波路2
2及び出力導波路24は、いずれも上部クラッド層14
及び下部クラッド層12より高い屈折率を有しており、
各導波路内に光を閉じこめて伝搬させるようになってい
る。具体的には、入力導波路20、モードフィルタ導波
路22及び出力導波路24の屈折率は1.453であ
り、上部クラッド層14及び下部クラッド層12の屈折
率は1.450である。
【0023】これらの導波路はいずれもシングルモード
導波路であり、所定の条件下で0次モード光のみを伝搬
させるように設計されている。しかしながら、製造時に
導波路とクラッドとの境界面に凹凸が生じたり、屈折率
分布が設計どおりに制御されないことかあるため、一部
の高次モード光が伝搬されうるような構造になっている
ことがある。
【0024】本実施例の光回路は、このような高次モー
ド光をモードフィルタ導波路22によって除去あるいは
低減するものである。図4は、本実施例の光回路におけ
る高次モード光の除去を説明するための図である。この
図に示されるように、モードフィルタ導波路22は、入
力導波路20の光出射端面及び出力導波路24の光入射
端面よりも小さい幅と厚さを有しているが、導波路の幅
や高さが小さいほど導波路内を伝搬する高次モード光は
導波路外部に放射されやすくなるので、入力導波路20
内から入射した高次モード光はモードフィルタ導波路2
2を伝搬する途中で外部に放射されることになる。一
方、0次モード光は、高次モード光に比較して導波路内
における光パワー分布が中心軸近傍に集中しているの
で、高次モード光よりも外部に放射されにくい。入力導
波路20、モードフィルタ導波路22及び出力導波路2
4は互いに中心軸を一致させて接続されているので、中
心軸に沿って進行する0次光は入力導波路20からモー
ドフィルタ導波路22を介して出力導波路24まで良好
に伝搬される。このように、本実施例の光回路では、入
力導波路内を進行する高次モード光のみがモードフィル
タ導波路22で除去あるいは低減されることになる。し
たがって、本実施例の光回路を用いれば、高次モード光
が長距離通信や大容量通信、出力導波路24の光分岐機
能等に与える悪影響を除去あるいは低減することができ
る。
【0025】次に、本実施例の光回路の作製方法を説明
する。図5〜図13は、各作製工程を示す図である。こ
れらの図面では、本実施例の光回路のうち入力導波路2
0とモードフィルタ導波路22を含む部分のみの作製工
程が図示されている。出力導波路24は入力導波路20
と同様に作製することができるため省略した。
【0026】本実施例では、まず、厚さ1mmの平行平
板のシリコン基板10を用意し、表面を洗浄する。次い
で、火炎堆積法(FHD)を用いて、基板10上に石英
系ガラスからなる厚さ70μmの下部クラッド層12を
形成する。具体的には、まず、SiCl4 、BCl3
よびPOCl3 を酸水素炎バーナに供給しながらバーナ
火炎中で生成されたガラス微粒子をシリコン基板10の
上面に吹き付けて、ガラス微粒子層(SiO2 +B2
3 +P2 5 )を堆積させる。次に、シリコン基板10
を焼結炉内で加熱してガラス微粒子を焼結させ、その
後、徐冷して透明ガラス化する。こうして、下部クラッ
ド層12(SiO2 +B2 3 +P2 5)が形成され
る(図5)。
【0027】次に、一般的なフォトリソグラフィ技術を
用いて、下部クラッド層12の上面に厚さ1μmの感光
性レジスト層30を形成する。図6に示されるように、
このレジスト層30は、下部クラッド層12の上面の約
半分を覆っており、他の半分は露出した状態になってい
る。
【0028】続いて、レジスト層30をエッチングマス
クとしてドライエッチングの一種である反応性イオンエ
ッチングを行い、下部クラッド層12の露出部分を約1
μm除去する。エッチングが完了したら、レジスト層3
0を除去する。これによって、下部クラッド層12の上
面に図7に示されるような段差が形成される。この段差
は、入力導波路20の下面とモードフィルタ導波路22
の下面とがなす段差と同一のものである。
【0029】次に、図8に示すように下部クラッド層1
2上に入力導波路20及びモードフィルタ導波路22と
なるべき厚さ8μmのコア層40を形成する。なお、こ
の厚さは、段差のある下部クラッド層12の上面のうち
低い方の面からの厚さである。このコア層40は、下部
クラッド層12と同様に火炎堆積法を用いて形成する。
コア層40には石英ガラスの屈折率上昇材であるGeO
2 が添加されており、下部クラッド層12よりも屈折率
が高くなるように調節されている。また、図8に示され
るように、コア層40の上面は平坦になっている。
【0030】次に、コア層40上に厚さ1μmの感光性
レジスト層32を形成する。レジスト層32は、図9に
示されるように、比較的幅の広い第1の帯状部分32a
とこれよりも幅の狭い第2の帯状部分32bから構成さ
れている。帯状部分32aの幅は約8mmであり、帯状
部分32bの幅は約6mmである。帯状部分32aと帯
状部分32bとは、互いの中心軸を一致させて連結して
いる。
【0031】次いで、レジスト層32をエッチングマス
クとして反応性イオンエッチングを行い、コア層40の
露出部分及びこの部分の直下に位置する下部クラッド層
12を、下部クラッド層12の上面のうち低い方の面が
露出するまで除去する。エッチングが完了したら、レジ
スト層32を除去する(図10)。
【0032】これにより、下部クラッド層12上に正方
形の断面を有する柱状のコア部材40aと長方形の断面
を有するコア部材40bが形成される。コア部材40a
は入力導波路20そのものであり、コア部材40bはモ
ードフィルタ導波路22となるべき部材である。コア部
材40aの幅及び厚さはともに約8μmであり、コア部
材40bの幅は約6μm、厚さは約7μmである。コア
部材40bの下方には、エッチングによって除去されず
に残った下部クラッド層12の突起状部分12aが存在
しているため、上面は一致しているにもかかわらずコア
部材40bはコア部材40aよりも薄くなっている。
【0033】次に、図11のように、下部クラッド層1
2及びコア部材40aの上面に厚さ9μmの感光性レジ
スト層34a、34b及び36を形成し、コア部材40
bの上面のみが露出するようにしておく。
【0034】続いて、レジスト層34a、34b及び3
6をエッチングマスクとして反応性イオンエッチングを
行い、コア部材40bの上面を約1μm除去する。エッ
チングが完了したら、レジスト層34及び36を除去す
る(図12)。これにより、幅及び厚さがともに約6μ
mの柱状のコア部材40cが形成される。このコア部材
40cが、モードフィルタ導波路22である。コア部材
40aとコア部材40cとは、互いの中心軸を略一致さ
せて接続されている。こうして、下部クラッド層12上
に入力導波路20とモードフィルタ導波路22が形成さ
れる。
【0035】次に、火炎堆積法を用いて下部クラッド層
12上に厚さ約40μmの上部クラッド層14(SiO
2 +B2 3 +P2 5 )を形成する。これにより、入
力導波路20及びモードフィルタ導波路22は上部クラ
ッド層14に被覆される(図13)。下部クラッド層1
2と上部クラッド層14は一体となって一つのクラッド
層を構成しており、入力導波路20及びモードフィルタ
導波路22はこのクラッド層内に埋め込まれた状態で固
定されることになる。
【0036】以上のようにして、本実施例に係る光回路
が作製される。なお、出力導波路24の作製については
説明を省略したが、出力導波路24と同一の平面形状を
有するレジスト層をコア層40上に形成してエッチング
を行うことで、入力導波路20と同様に形成することが
できる。図の光回路を作製する場合は、入力導波路2
0、モードフィルタ導波路22及び出力導波路24から
なる一連の導波路と同一の平面形状を有するレジスト層
をコア層40上に形成してエッチングを行えば良い。一
般的に言えば、作製すべき導波路と同一の平面形状を有
するレジスト層をコア層40上に形成してからエッチン
グを行うことで、所望のパターンの導波路を形成するこ
とができる。このときも、モードフィルタ導波路に相当
する幅の狭い部分を含むようにレジスト層を形成する。
【0037】次に、本実施例の光回路の応用例を説明す
る。図14は、図1の光回路を1×n分岐(nは2以上
の整数)の光回路に応用した例を示す平面断面図であ
る。これは、本実施例の光回路を直列に複数接続したも
ので、ねずみ算式に出力側の導波路の数が増加していく
ものである。この光回路でも、入力導波路と出力導波路
との間に介在する幅及び高さの小さいモードフィルタ導
波路により高次モードがカットされるので、好適な光分
岐結合動作が行われる。
【0038】以上、本発明の実施例を詳細に説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、様
々な変形が可能である。例えば、本発明は様々なタイプ
の光回路に適用することができ、上述した埋め込み型の
光回路のみならず、リッジ型や装荷型の光回路にも適用
することができる。また、本実施例ではシリコン基板を
用いて光回路を作製したが、代わりに石英基板を用いて
本発明の光回路を作製することもできる。この場合は、
石英基板が下部クラッド層の働きをするので、基板上に
下部クラッド層を形成しなくて済む。作製方法を簡単に
説明すると、まず、石英基板にエッチング等の加工を施
し、入力導波路及びモードフィルタ導波路の下面がなす
段差、並びにモードフィルタ導波路及び出力導波路の下
面がなす段差を形成する。次に、この石英基板上にコア
層を堆積してから、実施例と同様のパターンニング加工
を施すことで、石英基板の上面に入力導波路、モードフ
ィルタ導波路及び出力導波路を直接形成する。この後、
これらの導波路を被覆するように上部クラッド層を形成
すると、光回路が完成する。このように石英基板を基体
として用いれば、石英基板が下部クラッド層の働きをす
るので、基板上に下部クラッド層を形成しなくて済む。
これにより作製工程が削減されるので、本発明の光回路
を効率良く作製することができる。
【0039】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明の光
回路によれば、導波路内を進行する高次モード光がモー
ドフィルタ導波路で除去あるいは低減されるので、好適
な長距離通信や大容量通信、あるいは光機能動作を実現
することができる。
【0040】また、本発明の光回路の作製方法によれ
ば、上記の効果を奏する光回路を好適に作製することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の光回路の構成を示す斜視図である。
【図2】本実施例の光回路の第1の断面図である。
【図3】本実施例の光回路の第2の断面図である。
【図4】本実施例における高次モード光の除去を説明す
るための図である。
【図5】本実施例の光回路の作製方法を示す第1の工程
図である。
【図6】本実施例の光回路の作製方法を示す第2の工程
図である。
【図7】本実施例の光回路の作製方法を示す第3の工程
図である。
【図8】本実施例の光回路の作製方法を示す第4の工程
図である。
【図9】本実施例の光回路の作製方法を示す第5の工程
図である。
【図10】本実施例の光回路の作製方法を示す第6の工
程図である。
【図11】本実施例の光回路の作製方法を示す第7の工
程図である。
【図12】本実施例の光回路の作製方法を示す第8の工
程図である。
【図13】本実施例の光回路の作製方法を示す第9の工
程図である。
【図14】本実施例の光回路を1×n分岐(nは2以上
の整数)の光回路に応用した例を示す平面断面図であ
る。
【符号の説明】
10…基板、12…下部クラッド層、14…上部クラッ
ド層、20…入力導波路、22…モードフィルタ導波
路、24…出力導波路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状の入力導波路と、 所定の幅及び厚さを有する柱状のモードフィルタ導波路
    であって、前記入力導波路の中心軸と自らの中心軸とを
    略一致させ、前記入力導波路の光出射端面と自らの光入
    射端面とを突き合わせて前記入力導波路に接続されたも
    のと、 前記モードフィルタ導波路の中心軸と自らの中心軸とを
    略一致させ、前記モードフィルタ導波路の光出射端面と
    自らの光入射端面とを突き合わせて前記モードフィルタ
    導波路に接続された柱状の出力導波路と、 を備える光回路であって、 前記モードフィルタ導波路の幅は、前記入力導波路の光
    出射端面の幅及び前記出力導波路の光入射端面の幅より
    それぞれ小さく、前記モードフィルタ導波路の厚さは、
    前記入力導波路の光出射端面の厚さ及び前記出力導波路
    の光入射端面の厚さよりそれぞれ小さいことを特徴とす
    る光回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光回路を作製する方法で
    あって、 上面が平坦な基体を用意し、この基体上部を加工して前
    記入力導波路、モードフィルタ導波路及び出力導波路の
    各下面と略同一形状にする第1の工程と、 前記基体上に前記基体上部よりも屈折率が高い第1の導
    波路材料層を形成する第2の工程と、 前記第1の導波路材料層に、前記入力導波路、モードフ
    ィルタ導波路及び出力導波路からなる一連の導波路の平
    面形状と同一のマスクパターンを用いてエッチング加工
    を施すことにより、前記入力導波路及び出力導波路を形
    成するとともに、前記モードフィルタ導波路と同一の平
    面形状を有し、その上面が前記入力導波路及び出力導波
    路の上面と一平面をなすモードフィルタ部材を形成する
    第3の工程と、 前記モードフィルタ部材にエッチング加工を施してその
    上部を所定の厚さだけ除去することにより前記モードフ
    ィルタ導波路を形成する第4の工程と、 を備える光回路の作製方法。
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