JPH11314260A - 金属部材の磨耗防止方法 - Google Patents

金属部材の磨耗防止方法

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JPH11314260A
JPH11314260A JP10123255A JP12325598A JPH11314260A JP H11314260 A JPH11314260 A JP H11314260A JP 10123255 A JP10123255 A JP 10123255A JP 12325598 A JP12325598 A JP 12325598A JP H11314260 A JPH11314260 A JP H11314260A
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resin
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pigments
colorant
wear
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JP10123255A
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Tsutomu Igase
勉 伊賀瀬
Ken Miyake
研 三宅
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料着色されたポリエチレンテレフタレート
系ポリエステル繊維又はフィルムは、その成形に際し
て、それらと摩擦接触する装置の金属部材を磨耗させ、
その結果磨耗で荒れた表面に接触するため糸切れ、フィ
ルム面の傷等を生じる。 【解決手段】 磨耗を促進する分散不良による顔料の硬
い凝集粒子の発生防止のために、着色剤の担体樹脂とし
てポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタ
レートの混合物を用いる。成形品の品質向上、磨耗部材
の修理、交換の削減による製造能率の向上が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維、フィルムな
どの成形に当たってその素材となる、主としてポリエチ
レンテレフタレート系樹脂よりなる樹脂素材を着色する
ために用いる着色剤を工夫することにより、成形品の製
造工程中に成形品が接触する金属類、例えば、延伸ロー
ル、熱板、ガイドなどの磨耗による表面の損傷が原因で
生じる糸切れ、フィルムの傷や破れ等の問題を解消する
とともに、それら金属類の磨耗部分の補修又は部品類の
交換頻度を低減することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステル(ポリエチレンテレ
フタレート)系樹脂を成形用樹脂とし、これとその着色
用として顔料類を含有した着色剤(マスターチップ)を
使用して押出成形(溶融紡糸等)する製糸又はフィルム
の製造が行われている。
【0003】それらの製造工程では、糸やフィルムが摩
擦接触する製造装置の金属部材である延伸ロール、熱
板、ガイド等の磨耗が発生する。そして磨耗の進んだ部
分に接触した糸がしばしば切れたり、フィルムに傷がつ
くことがあり、製品の品質の低下、製造能率の低下の原
因となっている。そのために金属類の磨耗した部分の補
修又は、部品類の交換を余儀なくされ、着色糸の接触に
よる金属類の磨耗防止方法の要求は強いものがある。
【0004】ポリエチレンテレフタレート系樹脂におけ
る、顔料類を含有したマスターチップによる着色法にお
いては、顔料類が一次粒子として樹脂中で微細に分散す
るほど、有彩色では深みを帯びた色相となり好まれる傾
向にあるが、一般的に微細な顔料類は、強固な凝集体を
形成する性質を有すると共に、樹脂への濡れ適性が乏し
く、樹脂中での微細な分散が得難い。また、マスターチ
ップと被着色樹脂を混合して紡糸する際、顔料類の一部
が凝集粒子として繊維中に分散する。
【0005】前記金属部材の磨耗は、その顔料凝集粒子
が異物として作用することにより発生する問題である。
また、溶融紡糸のノズル部より吐出した材料を空冷する
段階で、繊維状の樹脂の結晶化を均一に行うことが重要
であるが、ポリエチレンテレフタレート系樹脂は結晶化
にむらを発生することがあり、前記磨耗性を悪くする要
因となっている。そのために紡糸油剤の付着量を調整す
る等の対策を行い、後工程の延伸での金属類の磨耗量の
低減対策が実施されているが、磨耗問題の解消は困難で
あり、着色糸に糸切れが原因で発生する毛羽が混入する
事になり、その対応に苦労しているのが現状である。
【0006】一方、繊維の表面平滑性を改善して繊維自
体の磨耗を低減する方法や、異物による紡糸時の糸切れ
を防止する方法等として、顔料類の特性を選定使用する
方法、例えば、カーボンブラックの粒径分布を選定(特
開平7−258918号公報)、カーボンブラックをチ
ャンネル法で製造したもの(チャンネルタイプ)に限定
したポリアミド系樹脂用着色剤(特開平6−34101
6号公報)が知られているが、金属部材の磨耗防止を提
案するものではない。また、金属部材の磨耗防止につい
ては何の示唆もないが、カーボンブラックの分散を改良
する方法としてポリエステル樹脂用着色剤(特開平5−
194825号公報)が提案されている。
【0007】カーボンブラックの粒径が微細になるとそ
の凝集力は強く、微細且つ均一に樹脂中に分散させるこ
とは困難であり、磨耗量を低減できるカーボンブラック
の分散体を得るには、分散助剤を併用する方法、着色剤
の含有量を低くするなどの対策が実施されている。しか
し、分散剤を使用すると着色糸の物性低下が見られ、強
力を必要とするシートベルトや漁網の用途では要求の糸
質の確保は困難であり、着色糸は、カーペット用などの
用途に限定され、また、顔料濃度の低い着色剤を使用す
る場合は、着色剤の使用量が多くなり、被着色樹脂の着
色費は高くなると共に、被着色樹脂の物性低下につなが
りかねない。
【0008】また、カーボンブラックをチャンネルタイ
プに限定すると、ファーネスタイプのカーボンブラック
に比べてその価格は一般的に高価であり、選定出来るグ
レードも少なく工業的にメリットは少ない。また、カー
ボンブラックを微細分散したポリエステル樹脂用着色剤
の提案は、色相改善を目的とするにとどまり、意識的に
磨耗防止を図るものではない。
【0009】また、カーボンブラック以外の顔料類、例
えば、酸化鉄系顔料、フタロシアニン系顔料、酸化珪素
などにおいても、カーボンブラックと同様に、粒子が微
細になると凝集力は強く、微細且つ均一に樹脂中に分散
させるのは困難になり、それぞれにより磨耗程度にレベ
ル差があるがカーボンブラックと同様な弊害が生じる。
このため同様な方法での磨耗低減化対策が講じられてい
るが、対応に苦労しているのが現状である。
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、着色糸又
はフィルムの品質低下なしにそれらの製造工程で使用さ
れる金属部材(延伸ロール、熱板、ガイドなど)の磨耗
が原因で発生する製品の品質低下と製造能率の低下の問
題を解消した方法を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリエステル繊維又は
フィルムを成形する際の、顔料類を含有した着色剤を使
用した原液顔料着色工程において、着色剤の担対樹脂と
してポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリブチレン
テレフタレート系樹脂を併用した着色剤を使用すること
によって、その成形工程で使用する金属部材の磨耗量が
少なくなることを見出した。
【0012】即ち、本発明の構成は、本明細書の冒頭の
特許請求の範囲の各項に要約して記載される通りで、そ
れぞれ次の通りである。請求項1の発明は、顔料類によ
って着色されたポリエステル繊維又はフィルムの製造過
程で、ノズルよりの押出しから延伸、巻き取りまでの工
程中に糸又はフィルムと接触する金属部の磨耗を防止す
る方法において、ポリエチレンテレフタレート系樹脂
(A)とポリブチレンテレフタレート系樹脂(B)と顔
料類(C)とを含有するポリエステル樹脂用着色剤を用
いて原液着色することを特徴とする金属部材の磨耗防止
方法。
【0013】請求項2の発明は、樹脂(A)と樹脂
(B)との重量比(A)/(B)が99.9/0.1〜
35/65である請求項1記載の方法。請求項3の発明
は、樹脂(A)と樹脂(B)との重量比(A)/(B)
が99.5/0.5〜60/40である着色剤を用いる
請求項2記載の方法。
【0014】請求項4の発明は、顔料類(C)の使用割
合が、樹脂(A)と樹脂(B)との合計((A)+
(B)) 100重量部に対して0.1〜80重量部で
ある請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
【0015】請求項5の発明は、顔料類(C)の使用割
合が、0.1〜60重量部である請求項4記載の方法。
請求項6の発明は、繊維の製造において行う請求項1〜
5のいずれか1つに記載のの方法。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の典型的なも
のおよび最良の状態は後記する実施例に具体的に示され
るが、本発明を実施する上で選択可能な各種構成要件に
ついて以下に詳細に説明する。
【0017】本発明に用いられるポリエチレンテレフタ
レート系樹脂(A)は、例えば、フタル酸ジメチル又は
テレフタル酸とエチレングリコールを出発原料としたエ
ステル交換反応を経て、重縮合したものがその代表例と
して挙げられる(以下 PETと称することがある)
が、エチレンテレフタレートユニットを主体とするポリ
マーであればよい。
【0018】また、ポリブチレンテレフタレート系樹脂
(B)は、例えば、1,4ブタンジオールとテレフタル
酸又はジメチルテレフタレートとの重縮合反応によって
得られるポリブチレンテレフタレート(ポリテトラメチ
レンテレフタレート)と称されるものがその代表例とし
て挙げられる(以下 PBTと称することがある)が、
ブチレンテレフタレートユニットを主体とするポリマー
であればよい。
【0019】本発明におけるこれらの樹脂(A)と樹脂
(B)との使用割合(A)/(B)は、通常99.9/
0.1〜35/65の範囲である。好ましくは、99.
5/0.5〜60/40の範囲である。
【0020】本発明に用いられる顔料類としては、熱可
塑性樹脂に用いられる顔料類が使用可能である。例え
ば、カーボンブラックをはじめとして酸化鉄系、酸化チ
タン系等の無機顔料と、フタロシアニン系、アゾ系、キ
ナクリドン系、イソインドリノン系、ペリノン系、アン
トラキノン系等の有機顔料、更に、カオリン、沈殿性バ
リュウム、炭化カルシュウム、酸化珪素、酸化アルミニ
ュウム、燐酸ゲルマニュウム、アルミナシリケートが代
表的である。
【0021】本発明における顔料類の使用割合は、樹脂
(A)と樹脂(B)の合計((A)+(B)) 100
重量部に対し、0.1〜80重量部、好ましくは0.5
〜60重量部の範囲である。
【0022】本発明における着色剤は、樹脂(A)と顔
料類(C)を混合後、樹脂(B)を添加する方法、樹脂
(B)と顔料類(C)を混合後、樹脂(A)を添加する
方法、樹脂(A)と樹脂(B)を混合後、顔料類(C)
を添加する方法、樹脂(A)と樹脂(B)と顔料類
(C)を同時に混合する方法のいずれの方法でも、目的
とする同じ効果のものを得ることが出来る。
【0023】また、本発明の着色剤は、これらの必須成
分以外にも、所望に応じて顔料類以外の、例えば、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤などを含有
し得ることは勿論である。
【0024】本発明にかかるポリエステル樹脂用着色剤
の使用は、熱可塑性ポリエステル樹脂に対する従来のマ
スターチップの使用方法でよい。例えば、ポリエステル
繊維の場合、被着色のPET100重量部に対して本発
明にかかる着色剤1〜30重量部をブレンドした後、常
法に従って溶融紡糸する方法で繊維にすることにより、
着色繊維が得られる。この繊維はシートベルトや漁網、
カーペットなどの産業資材をはじめ、婦人服や学生服な
ど衣料、その他に使用できる。同様に、フィルムの成形
においても定法に従って傷のない優れた品質の製品が得
られる。
【0025】
【作用】本発明の着色剤を使用した場合、ポリブチレン
テレフタレート樹脂の存在による顔料の良好な分散が得
られるので、顔料の凝集粒子の発生が抑制され、従って
硬い粗大粒子による磨耗が防止され、且つ顔料の良分散
による成形品表面での樹脂の結晶化の均一性が得られる
ので、成形工程に使用される金属類の磨耗量が少なくな
り、糸切れ、フィルムの傷、部品交換等の問題が解消さ
れると見られる。
【0026】
【実施例】以下に実施例、比較例、測定例を挙げて本発
明を更に具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限
定されるものではない。尚、各例の部数は特例のないか
ぎり重量基準である。
【0027】実施例1 PET(ポリエチレンテレフタレート) 70部とPB
T(ポリブチレンテレフタレート) 10部とカーボン
ブラック20部を転動式混合機で30分間混合し、17
0℃の熱風乾燥機にて5時間乾燥後、常法に従って溶融
押し出しを行い着色剤を得た。(以下 着色剤Aと称す
る)。着色剤Aを5部と被着色用の極限粘度(フェノー
ル/四塩化エタン 50/50重量比混合溶媒、30℃
での測定値)が0.65のPET 95部を混合後、1
70℃の熱風乾燥機にて15時間乾燥し、常法に従って
溶融紡糸を行い単糸5デニールの未延伸糸を得た(糸試
料1と称する)。その後、アルミニュウム製ガイド棒
(以下 ガイド棒と称することがある)を付した延伸機
にて4倍延伸を行いガイド棒の磨耗量を測定し、磨耗程
度を評価した。
【0028】実施例2 着色剤剤Aを5部と被着色用の極限粘度が0.80のP
ET 95部を混合後、170℃の熱風乾燥機にて15
時間乾燥し、常法に従って溶融紡糸を行い単糸5デニー
ルの糸を得た(糸試料2と称する)。その後、ガイド棒
を付した延伸機で4倍延伸を行いガイド棒の磨耗量を測
定し、磨耗程度を評価した。
【0029】比較例1 PET 80部とカーボンブラック20部を転動式混合
機で30分間混合し、170℃の熱風乾燥機にて5時間
乾燥後、常法に従って溶融押し出しを行い着色剤を得た
(着色剤Bと称する)。着色剤Bを5部と極限粘度が
0.65のPET95部を混合後、170℃の熱風乾燥
機にて15時間乾燥し、常法に従って溶融紡糸を行い単
糸5デニールの糸を得た(糸試料3と称する)。その
後、ガイド棒を付した延伸機にて4倍延伸を行いガイド
棒の磨耗量を測定し、磨耗程度を評価した。
【0030】比較例2 着色剤剤Bを5部と被着色用の極限粘度が0.80のP
ET 95部を混合後、170℃の熱風乾燥機にて15
時間乾燥し、常法に従って溶融紡糸を行い単糸5デニー
ルの糸を得た(糸試料4と称する)。その後、ガイド棒
を付した延伸機で4倍延伸を行いガイド棒の磨耗量を測
定し、磨耗程度を評価した。
【0031】実施例3 PET 50部とPBT 40部と透明弁柄10部を転
動式混合機で30分間混合し、170℃の熱風乾燥機に
て5時間乾燥後、常法に従って溶融押しだしを行い着色
剤を得た(以下 着色剤Cと称する)。着色剤Cを10
部と被着色用の極限粘度が0.65のPET 90部を
混合後、170℃の熱風乾燥機にて15時間乾燥し、常
法に従って溶融紡糸を行い単糸5デニールの糸を得た
(糸試料5と称する)。その後、ガイド棒を付した延伸
機にて4倍延伸を行いガイド棒の磨耗量を測定し、磨耗
程度を評価した。
【0032】実施例4 着色剤Cを10部と被着色用の極限粘度が0.80のP
ET 90部を混合後、170℃の熱風乾燥機にて15
時間乾燥し、常法に従って溶融紡糸を行い単糸5デニー
ルの糸を得た(糸試料6と称する)。その後、ガイド棒
を付した延伸機にて4倍延伸を行いガイド棒の磨耗量を
測定し、磨耗程度を評価した。
【0033】比較例3 PET 90部と透明弁柄10部を転動式混合機で30
分間混合し、170℃の熱風乾燥機にて5時間乾燥後、
常法に従って溶融押し出しを行い着色剤を得た(以下
着色剤Dと称する)。着色剤Dを10部と被着色用の極
限粘度が0.65のPET 90部を混合後、170℃
の熱風乾燥機にて15時間乾燥し常法に従って溶融紡糸
を行い単糸5デニールの糸を得た(糸試料7と称す
る)。その後、ガイド棒を付した延伸機にて4倍延伸を
行いガイド棒の磨耗量を測定し、摩耗程度を評価した。
【0034】比較例4 着色剤Dを10部と被着色用の極限粘度が0.80のP
ET 90部を混合後、170℃の熱風乾燥機にて15
時間乾燥し、常法に従って溶融紡糸を行い単糸5デニー
ルの糸を得た(糸試料8と称する)。その後、ガイド棒
を付した延伸機にて4倍延伸を行いガイド棒の磨耗量を
測定し、磨耗程度を評価した。
【0035】実施例5 PET 30部とPBT 20部と酸化チタン50部を
転動式混合機で30分間混合し、170℃の熱風乾燥機
にて5時間乾燥後、常法に従って溶融押し出しを行い着
色剤を得た(以下 着色剤Eと称する)。着色剤Eを2
部と被着色用の極限粘度が0.80のPET 98部を
混合後、170℃の熱風乾燥機にて15時間乾燥し常法
に従って溶融紡糸を行い単糸5デニールの糸を得た(糸
試料9と称する)。その後、ガイド棒を付した延伸機に
て4倍延伸を行いガイド棒の磨耗量を測定し、摩耗程度
を評価した。
【0036】比較例5 PET 50部と酸化チタン50部を転動式混合機で3
0分間混合し、170℃の熱風乾燥機にて5時間乾燥
後、常法に従って溶融押し出しを行い着色剤を得た(以
下 着色剤Fと称する)。着色剤Fを2部と被着色用の
極限粘度が0.80のPET 98部を混合後、170
℃の熱風乾燥機にて15時間乾燥し常法に従って溶融紡
糸を行い単糸5デニールの糸を得た(糸試料10と称す
る)。その後、ガイド棒を付した延伸機にて4倍延伸を
行いガイド棒の磨耗量を測定し、磨耗程度を評価した。
【0037】実施例6 PET 50部とPBT 40部と酸化珪素10部を転
動式混合機で30分間混合し、170℃の熱風乾燥機に
て5時間乾燥後、常法に従って溶融押し出しを行い着色
剤を得た(以下 着色剤Gと称する)。着色剤Gを10
部と被着色用の極限粘度が0.80のPET 90部を
混合後、170℃の熱風乾燥機にて15時間乾燥し常法
に従って溶融紡糸を行い単糸5デニールの糸を得た(糸
試料11と称する)。その後、ガイド棒を付した延伸機
にて4倍延伸を行いガイド棒の磨耗量を測定し、磨耗程
度を評価した。
【0038】比較例6 PET 90部と酸化珪素10部を転動式混合機で30
分間混合し、170℃の熱風乾燥機にて5時間乾燥後、
常法に従って溶融押し出しを行い着色剤を得た(以下
着色剤Hと称する)。着色剤Hを2部と被着色用の極限
粘度が0.80のPET 98部を混合後、170℃の
熱風乾燥機にて15時間乾燥し常法に従って溶融紡糸を
行い単糸5デニールの糸を得た(糸試料12と称す
る)。その後、ガイド棒を付した延伸機にて4倍延伸を
行いガイド棒の磨耗量を測定し、磨耗程度を評価した。
【0039】測定例1 それらの着色剤A,B,C,D,E,F,G、Hで紡糸
した着色糸(糸試料1,2,3,4,5,6,7,8,
9,10,11,12)を延伸した時のガイド棒の磨耗
量を測定した結果(実施例1〜6、比較例1〜6)の評
価したそれぞれの結果を1〜8段階(級)に表し、表ー
1に示す。尚、表中の磨耗級欄の数字が小さいものがガ
イド棒の磨耗量が少なくて製糸性が良好であり、糸毛羽
欄はそれぞれの延伸糸の毛羽の有無を表し、無いことが
良好な糸質であることを示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明の方法は、顔料類を含有した着色
剤を使用する着色糸又は着色フィルムの製造において、
その製造装置中で使用される金属部材(例えば、延伸ロ
ール、熱板、ガイドなど)の磨耗量が少なくなることに
より、磨耗が進んだ部分に接触した糸又はフィルムが切
れたり傷つくことによる、製品の品質と製造能率が低下
する問題を解消することが出来る。特に着色糸は、シー
トベルトや漁網、カーペットなどの産業資材の用途はも
とより、婦人服や学生服など衣料の用途、その他に使用
出来る。 従来の技術によるマスターチップを使用する
方法と本発明のマスターチップを使用する方法を比較す
ると、本発明の方法は工程中で使用する金属部材の磨耗
がほとんどなくなり、金属部材の磨耗した部分の補修又
は金属部材の交換頻度は少なくて済み、交換部品の個数
削減が出来る。また、不良品の発生を防止でき、材料ロ
スの減少により産業廃棄物の削減に寄与出来る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料類によって着色されたポリエステル
    繊維又はフィルムの製造過程で、ノズルよりの押出しか
    ら延伸、巻き取りまでの工程中に糸又はフィルムと接触
    する金属部の磨耗を防止する方法において、 ポリエチレンテレフタレート系樹脂(A)とポリブチレ
    ンテレフタレート系樹脂(B)と顔料類(C)とを含有
    するポリエステル樹脂用着色剤を用いて原液着色するこ
    とを特徴とする金属部材の磨耗防止方法。
  2. 【請求項2】 樹脂(A)と樹脂(B)との重量比
    (A)/(B)が99.9/0.1〜35/65である
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 樹脂(A)と樹脂(B)との重量比
    (A)/(B)が99.5/0.5〜60/40である
    着色剤を用いる請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 顔料類(C)の使用割合が、樹脂(A)
    と樹脂(B)との合計((A)+(B)) 100重量
    部に対して0.1〜80重量部である請求項1〜3のい
    ずれか1つに記載の方法。
  5. 【請求項5】 顔料類(C)の使用割合が、0.1〜6
    0重量部である請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 繊維の製造において行う請求項1〜5の
    いずれか1つに記載のの方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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