JPH11312915A - 自動車用のガラスアンテナ - Google Patents

自動車用のガラスアンテナ

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JPH11312915A
JPH11312915A JP12054898A JP12054898A JPH11312915A JP H11312915 A JPH11312915 A JP H11312915A JP 12054898 A JP12054898 A JP 12054898A JP 12054898 A JP12054898 A JP 12054898A JP H11312915 A JPH11312915 A JP H11312915A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】窓ガラスが比較的小さな場合であっても、TV
放送波VHF帯とUHF帯に対して充分な受信利得を有
するガラスアンテナを提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、車両用側部窓ガラスに配設し
た給電部から2本の導電線条を平行に延ばして二つのア
ンテナを形成するものであって、二つのアンテナは一方
の側辺部に沿って延びる線条と中央領域を水平に延びる
線条を少なくとも具備し、一方をTV放送波VHF帯の
170MHz〜195MHzの帯域の周波数f1に受信
利得の極大点が、他方をTV放送波VHF帯のほぼ19
5MHz〜222MHzの帯域の周波数f2であってf
1+10<f2となる範囲に受信利得の極大点が、それ
ぞれ存在するようにチューニンすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車など、車両用
の側部窓ガラスに設けたガラスアンテナに関し、特にT
V放送波のVHF帯とUHF帯の電波を受信するに好適
なガラスアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用のガラスアンテナとして
は、後部窓ガラスの加熱用導電線条の上部余白部あるい
は下部余白部に設けたアンテナ、前部窓ガラスに線条ア
ンテナを設けたアンテナが知られており、実用化もされ
ているが、前者にあっては、本来スペースが小さい上
に、視界を妨げる恐れがあるので、十分なアンテナ占有
面積が得られず、必ずしも充分な受信利得が得られなか
った。
【0003】また、後者の前部窓ガラスに設けたアンテ
ナは、比較的受信利得が高いが、運転者の視界を妨げな
いように、後部窓ガラス以上に取付場所の制約がある。
そこで、このような制約がほとんどなく、しかも比較的
面積の大きな側部窓ガラスが装着されたRV車などの普
及により、側部窓ガラスに設けたアンテナが注目されて
おり、実開昭58−61509号、特開昭61−265
904号など数多くの出願もされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、比較的
小形の車種におけるさらに面積の小さな窓ガラスの場合
まで使用できるガラスアンテナは皆無と言ってよく、提
案されているアンテナはある程度の占有面積を必要とす
るものであった。
【0005】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、ガラスアンテナが配設される窓ガラスが比較
的小さな場合であっても、TV放送波VHF帯とUHF
帯に対して充分な受信利得を有するガラスアンテナを提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、本発明は、車両用側部窓ガラスに配設した給電
部から2本の導電線条を平行に延ばして二つのアンテナ
を形成するようにした自動車用のガラスアンテナにおい
て、二つのアンテナは一方の側辺部に沿って延びる線条
と中央領域を水平に延びる線条を少なくとも具備し、一
方をTV放送波VHF帯の170MHz〜195MHz
の帯域の周波数f1に受信利得の極大点が、他方をTV
放送波VHF帯のほぼ195MHz〜222MHzの帯
域の周波数f2であってf1+10<f2となる範囲に
受信利得の極大点が、それぞれ存在するようにチューニ
ングしたことを特徴とするものであり、その給電部は、
一方の側辺部に沿って設けるか、あるいは一方の側辺部
と隣接する上辺部あるいは下辺部に設ければよい。
【0007】本発明は、このように、中央領域を水平に
延びる線条とこの水平線条に接続され一方の側方部に沿
って給電部まで延びる垂直線条、あるいは水平線条に接
続され、一方の側方部から、この側方部に隣接する上辺
あるいは下辺の給電部まで延びる水平線条があればよい
ので占有面積がきわめて小さくて済む。
【0008】これだけの占有面積で済むのは、2つのア
ンテナをそれぞれ平行に少なくとも50mm以内の間隔
で配設するものであるから、互いに容量結合して、受信
利得の低下をお互いに補い合うとともに、一方のアンテ
ナを170MHz〜195MHzの帯域に受信利得の極
大点が存在するようにチューニングし、他方のアンテナ
を195MHz〜222MHzの帯域に受信利得の極大
点が存在するようにチューニングすることにより、受信
帯域のほぼ半分を一方のアンテナが、残った半分を他方
のアンテナでそれぞれ好適に受信することができるの
で、十分実用に供しうる受信利得を得ることができるも
のである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のアンテナは、車両用側部
窓ガラスに配設した給電部から2本の導電線条を平行に
延ばして二つのアンテナを形成するようにした自動車用
のガラスアンテナにおいて、少なくとも二つのアンテナ
は一方の側辺部に沿って延びる線条と中央領域を水平に
延びる線条を少なくとも具備するものであり、さらに一
方のアンテナは一方の側辺部と対向する他方の側辺部に
沿って延びる垂直線条を必須の構成要件とし、給電部は
一方の側辺部に配設するか、あるいはさらに一方の側辺
部に隣接する上辺あるいは下辺まで導電線条を延ばし、
その上辺あるいは下辺に給電部を設けてもよい。
【0010】二つのアンテナは各辺に沿った導電線条と
中央部領域をほぼ平行に延びる線条から構成され、給電
部から中央部領域までは少なくとも互いに平行に延び、
その間隔は3mm〜30mmとすればよい。
【0011】補助エレメントは必ずしもなくてもよい
が、1〜複数本の直線の導電線条あるいはL型の導電線
条など簡単な構成により、極大点をずらすことができ、
インピーダンスの調整もできるので必要に応じ付加すれ
ばよい。
【0012】また、本発明のアンテナは左右どちらかの
側部窓ガラスに設けて、TV放送波VHF帯の4〜12
チャンネルの電波、TV放送波UHF帯の電波に対して
単独で受信することができるが、AMラジオ放送波、F
Mラジオ放送波、TV放送波VHF帯1〜3チャンネル
の電波を受信する場合には、ホイップアンテナなどのポ
ールアンテナ、前部窓ガラス(フロントウィンドウ)や
後部窓ガラス(リアウィンドウ)に設けたガラスアンテ
ナなどを使用すると好ましい。また、その場合にFMラ
ジオ放送波、TV放送波受信時にポールアンテナ、前部
窓ガラス、後部窓ガラスや反対側の側部窓ガラスに設け
たアンテナ(本発明の構成が好ましい)などと組み合わ
せてダイバーシティ受信するとより好ましい。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説
明する。図1〜図4はそれぞれ実施例1〜実施例4にお
けるアンテナを一方の側部窓ガラスに装着したものを車
外から見た正面図である。
【0014】実施例1 車両用の一方の側部窓ガラスに装着される板ガラス1の
下辺部に給電部を設けた、請求項1と請求項3に該当す
る例であり、図1に示すように、給電部2と、該給電部
2から下辺に沿って延びる長さがほぼ45mmの水平線
条31、該水平線条に接続され側辺(右辺)に沿ってほ
ぼ中央部まで延びる、長さがほぼ260mmの垂直線条
32、該垂直線条に接続され他方の側辺(左辺)に向か
ってほぼ中央領域を水平に延びる長さが160mmの水
平線条33、該水平線条に接続され、側辺(左辺)に沿
って下方に延びる、長さが150mmの垂直線条34か
ら構成されるアンテナ3と、給電部2から下辺に沿って
延びる長さがほぼ35mmの水平線条31’、該水平線
条に接続され側辺(右辺)に沿ってほぼ中央部まで延び
る、長さがほぼ240mmの垂直線条32’、該垂直線
条に接続され他方の側辺(左辺)に向かってほぼ中央領
域を水平に延びる長さが140mmの水平線条33’か
ら構成されるアンテナ3’とを、板ガラスの曲げ加工前
にスクリーン印刷して、曲げ加工と同時に焼成して形成
する。
【0015】このようにして得られた板ガラス1の寸法
を上辺長さを約210mm、下辺長さを240mm、右
辺長さを470mmとして自動車の側部窓ガラスに装着
して、一方の31、32、33、34からなるアンテナ
をTV放送波VHF帯の4〜8チャンネルの範囲である
170MHz〜195MHzの帯域が高利得となるよう
に、他方の31’、32’、33’からなるアンテナを
TV放送波VHF帯の8〜12チャンネルの範囲である
195MHz〜222MHzの帯域が高利得となるよう
に、それぞれチューニングした結果が前述の寸法であ
る。
【0016】このような二つのアンテナを合成したアン
テナによって、TV放送波VHF帯の4〜12チャンネ
ル(170MHz〜222MHz)の電波を受信してダ
イポールで受信したときの差(以下、ダイポール比とい
う)で示すと平均値で−12dBとなり、従来のアンテ
ナが−18dB程度であるので小サイズの窓ガラスに設
けたガラスアンテナであっても非常に高い受信利得が得
られた。
【0017】また、TV放送波UHF帯の電波を受信し
てダイポール比で示すと、−15dBとなり、充分実用
に供しうることを確認した。なお、実際には、本発明の
アンテナ単独ではAMラジオ放送波、FMラジオ放送波
などを受信することは困難であるので、ホイップアンテ
ナ、フロントウィンドウに設けたガラスアンテナ、リア
ウィンドウに設けたガラスアンテナあるいは反対側の側
部窓ガラスに本願発明のガラスアンテナなどを設けて、
本発明のアンテナと組み合わせてダイバーシティ受信す
るとよい。
【0018】実施例2〜実施例4 図2に示す実施例2は請求項1と請求項3に該当する例
であり、アンテナ3は、下辺に沿って延びる長さがほぼ
85mmの水平線条31、側辺(左辺)に沿って延びる
長さがほぼ220mmの垂直線条32、ほぼ中央領域を
水平に延びる長さが140mmの水平線条33、側辺
(右辺)に沿って延びる長さが170mmの垂直線条3
4から構成し、アンテナ3’は長さがほぼ95mmの水
平線条31’、長さがほぼ240mmの垂直線条3
2’、長さが160mmの第2の水平線条33’、長さ
が80mmの垂直線条34’から構成するようにし、さ
らにアンテナ3’に長さが70mmの補助エレメント3
a’を付加した以外は実施例1と同じ構成、寸法とした
ものである。
【0019】図3に示す実施例3は、請求項1と請求項
2に該当する例であり、アンテナ3は、給電部2から側
辺部(左辺)に沿って延びる長さが230mmの垂直線
条32、ほぼ中央領域を水平に延びる長さが160mm
の水平線条33、側辺(右辺)に沿って延びる長さが1
80mmの垂直線条34から構成し、アンテナ3’は長
さが190mmの垂直線条32’、長さが130mmの
水平線条33’、長さが80mmの垂直線条34’から
構成するようにし、さらにアンテナ3に長さが50mm
の補助エレメント3aを付加した以外は実施例1と同じ
構成、寸法としたものである。
【0020】図4に示す実施例4は請求項1と請求項3
に該当する例であり、アンテナ3は、上辺に沿って延び
る長さがほぼ50mmの水平線条31、側辺(右辺)に
沿って延びる長さがほぼ160mmの垂直線条32、ほ
ぼ中央領域を水平に延びる長さが160mmの水平線条
33、側辺(左辺)に沿って延びる長さが140mmの
垂直線条34に加えさらに長さが40mmの水平線条3
5を付加したものから構成し、アンテナ3’は長さがほ
ぼ60mmの水平線条31’、長さがほぼ230mmの
垂直線条32’、長さが165mmの水平線条33’、
長さが50mmの垂直線条34’から構成するようにし
た以外は実施例1と同じ構成、寸法としたものである。
【0021】このようにして得られた実施例2〜実施例
4のガラスアンテナも、TV放送波VHF帯4〜12チ
ャンネルの電波に対してそれぞれ実施例1のガラスアン
テナ3を1〜2dB程度上回る受信性能が得られること
を確認し、TV放送波UHF帯の電波に対しても同程度
か若干上回る受信性能が得られることを確認した。
【0022】
【発明の効果】本発明のガラスアンテナは、以上説明し
たように、側部窓ガラスに設けたアンテナでしかも窓ガ
ラスのサイズが小さい場合あっても、TV放送波VHF
帯のVHF帯、特に4〜12チャンネルの放送波とTV
放送波UHF帯を高利得で受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施例1におけるアンテナを一方の側部窓ガラ
スに配設したものを車外から見た正面図である。
【0024】
【図2】本発明のガラスアンテナを自動車用の一方の側
部窓ガラスに設けた実施例2を示す正面図である。
【0025】
【図3】本発明のガラスアンテナを自動車用の一方の側
部窓ガラスに設けた実施例3を示す正面図である。
【0026】
【図4】本発明のガラスアンテナを自動車用の一方の側
部窓ガラスに設けた実施例4を示す正面図である。
【0027】
【符号の説明】
1 板ガラス 2 給電部 3、3’ 本発明のガラスアンテナ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両用側部窓ガラスに配設した給電部から
    2本の導電線条を平行に延ばして二つのアンテナを形成
    するようにした自動車用のガラスアンテナにおいて、少
    なくとも二つのアンテナは一方の側辺部に沿って延びる
    線条と中央領域を水平に延びる線条を少なくとも具備
    し、一方をTV放送波VHF帯の170MHz〜195
    MHzの帯域の周波数f1に受信利得の極大点が、他方
    をTV放送波VHF帯のほぼ195MHz〜222MH
    zの帯域の周波数f2であってf1+10<f2となる
    範囲に受信利得の極大点が、それぞれ存在するようにチ
    ューニングしたことを特徴とする自動車用のガラスアン
    テナ。
  2. 【請求項2】給電部を一方の側辺部に沿って設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の自動車用のガラスアンテ
    ナ。
  3. 【請求項3】給電部を一方の側辺部と隣接する上辺部あ
    るいは下辺部に設けたことを特徴とする請求項1記載の
    自動車用のガラスアンテナ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008022538A (ja) * 2006-06-12 2008-01-31 Asahi Glass Co Ltd 自動車用高周波ガラスアンテナ
JP2009049706A (ja) * 2007-08-20 2009-03-05 Central Glass Co Ltd 車両用ガラスアンテナ
JP2021180438A (ja) * 2020-05-15 2021-11-18 Agc株式会社 車両用窓ガラス

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JP2021180438A (ja) * 2020-05-15 2021-11-18 Agc株式会社 車両用窓ガラス

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