JPH11312823A - 受光素子 - Google Patents

受光素子

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JPH11312823A
JPH11312823A JP10119733A JP11973398A JPH11312823A JP H11312823 A JPH11312823 A JP H11312823A JP 10119733 A JP10119733 A JP 10119733A JP 11973398 A JP11973398 A JP 11973398A JP H11312823 A JPH11312823 A JP H11312823A
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JP
Japan
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type
photodiode
light
semiconductor layer
semiconductor substrate
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JP10119733A
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English (en)
Inventor
Isamu Okubo
勇 大久保
Naoki Fukunaga
直樹 福永
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波ノイズ特性が改善される受光素子を提
供する。 【解決手段】 本発明による受光素子は、第1導電型を
有する半導体基板1と、該半導体基板1上に形成された
第2導電型を有する第1の半導体層4と、該第1の半導
体層4の表面から該半導体基板1の表面に達するように
形成され、該第1の半導体層4を複数の第1の領域に分
割する該第1導電型を有する第2の半導体層5と、を備
えた受光素子であって、該複数の第1の領域と、該半導
体基板1の該複数の第1の領域の下に位置する部分と、
によって信号光を検出する複数のフォトダイオード部が
構成され、該第1の半導体層4の表面に、該第1導電型
を有する第3の半導体層16がさらに設けられており、
該第3の半導体層16は、該第1の半導体層4に電気的
に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換信号を処
理する回路を内蔵した回路内蔵受光素子に関し、特に、
受光領域が複数の光検出部に分割された分割フォトダイ
オードにおいて、書き込み可能ディスク等、フォトダイ
オードに入射される光量が大きい場合の信号処理時の応
答速度と高周波ノイズ特性の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】分割フォトダイオードは、たとえば光ピ
ックアップの信号検出用素子として従来から用いられて
いる。近年、光ディスク装置の小型高性能化に伴い、光
ピックアップの小型軽量化が重要となっている。これを
実現するために、トラッキングビームを生成するための
機能、光分岐を行うための機能、誤差信号を生成するた
めの機能を1つのホログラム素子に集積化し、レーザダ
イオード及びフォトダイオード等を1つのパッケージ
(図示せず)内に収容し、上記ホログラム素子をパッケ
ージ上面に配した構造の光モジュールが提案されてい
る。
【0003】図4は、上記ピックアップ光学系の概略構
成を示す。この光学系における信号検出原理を、以下に
簡単に説明する。レーザダイオードLDから出射された
光は、ホログラム素子31の裏面側に配置されたトラッ
キングビーム生成用回折格子30により、二つのトラッ
キング用副ビームと情報信号読みだし用主ビームとの三
つの光ビームに分けられる。そして上記パッケージ上面
のホログラム素子31を0次光として透過したこれらの
光は、コリメートレンズ32で平行光に変換された後、
対物レンズ33によってディスク34上に集光される。
このディスク34上のピットによる変調を受けた反射光
は、対物レンズ33、コリメートレンズ32を透過した
後、ホログラム素子31によって回折され、1次回折光
として、分割された5つの光検出部(以下、光検出フォ
トダイオード部という。)D1〜D5を有する5分割フ
ォトダイオードPD上に導かれる。ここで上記ホログラ
ム素子31は、回折周期の異なる二つの領域からなり、
主ビームの反射光のうち、その一方の領域に入射したも
のが、上記光検出部D2及びD3を分割する分割線上
に、上記主ビームの反射光のうち、他方の領域に入射し
たものが光検出部D4上に集光されるようになってい
る。また、副ビームの反射光は上記ホログラム素子31
によりそれぞれ光検出部D1、D5上に集光される。
【0004】上記光学系は、ホログラム素子31とディ
スク34との距離の変化に応じて、主ビームの反射光の
フォトダイオードPD上での位置が光検出フォトダイオ
ード部D2、D3の並ぶ方向に変化するようになってお
り、主ビームの焦点がディスク上で合っている時は、そ
の反射光が上記光検出フォトダイオード部D2とD3の
間の分割部分に入射するようになっている。
【0005】5分割フォトダイオードPDの、上記各光
検出部D1〜D5に対応する出力をS1〜S5とする
と、フォーカス誤差信号FESは、 FES=S2−S3 で与えられる。一方、トラッキング誤差はいわゆる3ビ
ーム法で検出される。2つのトラッキング用副ビームは
それぞれ光検出部D1、D5上に集光されるので、トラ
ッキング誤差信号TESは、 TES=S1−S5 で与えられる。この誤差信号TESが0であるとき、主
ビームが照射すべきトラック上に位置していることにな
る。また、再生信号RFは、主ビームの反射光を受光す
る光検出部D2〜D4の出力の総和として RF=S2+S3+S4 で与えられる。
【0006】図5及び6は、上記光学系の構成に組み込
まれる5分割フォトダイオード素子PDの構造を示す。
図5は平面図であり、図6は図5に示されるVI−VI線
に沿った断面構造を示す図である。この5分割フォトダ
イオードの形状は、上記光学系により決まり、図5では
縦長の形状を有する。このような分割フォトダイオード
素子は、例えば特開平8−32100号公報に開示され
ている。
【0007】図5に示されるように、上記従来の光検出
用の5分割フォトダイオードPDは、光検出フォトダイ
オード部D1〜D5と、各光検出フォトダイオード部D
1〜D5に共通のアノード電極202と、各光検出フォ
トダイオード部D1〜D5に対応するカソード電極20
3a〜203eとを有する。この図では、メタル処理工
程以後の工程により形成される構造、例えば多層配線、
保護膜等は省略している。
【0008】以下に、図7(a)〜(d)を参照しなが
ら、上記フォトダイオードPDの製造方法を説明する。
図7(a)に示すように、例えばP型シリコン基板1上
の、光検出フォトダイオード部を形成すべき部分(フォ
トダイオード形成予定領域)の一部にN型埋め込み拡散
層3を形成する。さらに、P型半導体基板1上の、光検
出部を分割する分割部となる領域に、P型埋め込み拡散
層2を形成する。
【0009】次に、図7(b)に示すように、P型半導
体基板1の表面全面にN型エピタキシャル層4を形成す
る。ついで、図7(c)に示されるように、N型エピタ
キシャル層4の表面からP型埋め込み拡散層2に対応す
る部分にP型分離拡散層5を形成する。これにより、電
気的に分離された光検出部D1〜D5が形成される。次
いで、N型エピタキシャル層4の表面および光検出部D
1〜D5の分割部となるP型分離拡散層5の表面にP型
拡散層6を形成する(図7(c)。次いで、図7(d)
に示すように、P型拡散層6の形成時に表面に形成され
た酸化膜7のうち、P型拡散層6の表面の受光領域に対
応する部分を除去して、基板表面の全面に窒化膜8を形
成する。この際、該窒化膜8の膜厚は、これが反射防止
膜となるよう、レーザダイオードの波長に合わせて設定
される。
【0010】次いで、上記窒化膜8及び酸化膜7に電極
の形成のための窓を開口して、電極配線9aを形成する
(図6を参照)。それと同時に、窒化膜8の表面の信号
光があたらない部分に金属膜9を形成して、図6に示す
構造の5分割フォトダイオードを得る。なお、信号処理
回路部分(図示せず)は、通常のバイポーラICプロセ
スにより上記半導体基板1上に作製される。
【0011】上記構成において、実際に集光ビームが当
たるフォトダイオードの光検出部D2及びD3間の分割
部で、集光ビームの受光面での反射は窒化膜8により低
反射に抑えられるため、フォトダイオードの高感度化が
実現できる。また、信号光が当たらない部分に、ここで
は光検出部D1とD2の間、及び光検出部D3とD5の
間に金属膜9が形成されているため、迷光などの影響を
受けにくくなり、フォトダイオードのS/Nを向上する
ことができる。
【0012】また、応答速度の改善手段として、上記従
来技術において、第1導電型(P型)半導体基板1の表
面領域に第2導電型(N型)半導体埋め込み層3を形成
することによって、PN接合位置を受光素子表面からよ
り深い位置になるようにしている。このことによって、
深い位置で発生する光キャリアが捕獲され、さらに深い
位置で発生する光キャリアが接合まで到達するのにかか
る時間が短縮されることで応答速度特性が改善される。
【0013】また、上記従来技術のように、不純物濃度
の高いN型埋込層3が存在する場合、高濃度N型埋込層
3のN+拡散の濃度勾配は、N型エピタキシャル層4の
表面領域で発生する光キャリアに対して、ポテンシャル
バリアとして働く。このため、上記光キャリアが半導体
基板1側に移動するのに埋め込み層3を迂回するので、
キャリアが移動する距離が長くなり応答が遅くなる。こ
のことを防ぐために、N型エピタキシャル層4の表面に
P型拡散層6を形成し、P型拡散層6を半導体基板1と
電気的に短絡させることで、上記N+拡散により発生す
る上記光キャリアを引き抜き、応答特性を改善してい
る。
【0014】また、特開平9−153605号公報にお
いて、第1導電型半導体基板の比抵抗を高く設定するこ
とで、第1導電型半導体基板内に広がる空乏層を広がり
やすくし、空乏層内でキャリアが遠くまで移動できるよ
うにすることによって、基板内で発生したキャリアの移
動速度が速くなり応答特性が改善できる。これと同時
に、基板の比抵抗を高くすることで、第1導電型半導体
基板と第2導電型半導体層とによって形成される接合容
量が小さくなるため、高周波ノイズ特性も向上する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】書き込み可能ディスク
等の信号処理には、フォトダイオードに100μW以上
の大きな光量の光が照射されることになる。これは、デ
ィスクにデータを書き込む時に、レーザ光によりディス
ク表面の相変換を行うため、レーザの出射光量が大きく
なる。この場合、ディスクで反射された大光量のレーザ
光は、信号処理を行うフォトダイオードに照射される。
しかし、図8に示すように、フォトダイオードに入射さ
れる光量が大きいと応答が遅くなることがわかった。特
に基板比抵抗が高いほど光量が大きい時の応答が遅くな
る。
【0016】フォトダイオードに光が入射されると、キ
ャリアが発生するが、入射される光量が大きくなると、
発生するキャリアが多くなり、基板内にキャリアが蓄積
される。蓄積されたキャリアにより、基板のポテンシャ
ルは光照射された部分近傍で変化し、光キャリアの移動
に寄与する電界が部分的に弱くなる。この部分で発生し
たキャリアの移動速度が遅くなり、応答が遅くなる。ま
たこの場合、基板の空乏層の拡がりが大きく、空乏層の
電界強度が弱くなるため、キャリアの蓄積が起こりやす
くなる。
【0017】従って、書き込み可能ディスク等の光量の
大きい用途に使用されるフォトダイオードの応答を速く
するためには、40Ωcm程度以下の比抵抗の低い基板
を用いる必要がある。しかし基板の比低抗が低くなる
と、フォトダイオードの接合容量が大きくなり、高周波
ノイズ特性が低下してしまう。
【0018】高周波ノイズ特性は、フォトダイオードの
接合容量が大きいほど悪くなる。その理由は次のように
考えられる。図9は、光ピックアップに用いられる回路
内蔵受光素子の回路構成を、高周波ノイズに関する要素
を含む簡単な等価回路であらわしたものである。上記回
路内蔵受光素子には、アンプ等の信号処理回路SCの前
段は帰還回路(Rf)が設けられているため、この等価
回路では、信号処理回路の入力には、分割フォトダイオ
ードの容量CPDと帰還回路の抵抗Rfとが並列に接続さ
れている。なお、図中、Vは上記アンプ等の信号処理回
路の基準電圧である。
【0019】そして、このような等価回路におけるノイ
ズは次の式(1)であらわすことができる。
【0020】
【数1】 式(1)における変数および定数は以下の通りである。 in:信号処理回路全体に対する入力換算ノイズ電流源
の出力電流(複素数) ina:帰還回路に対する入力換算ノイズ電流源の出力電
流(複素数) Vna:帰還回路に対する入力換算ノイズ電圧源の出力電
圧(複素数) Δf:信号処理回路で扱う信号の周波数帯域 Rf:帰還回路の抵抗(フィードバック抵抗) CPD:フォトダイオードの容量 k:ボルツマン定数 T:絶対温度 ω=2πf:角速度 f:信号の周波数 式(1)の第1項はショットノイズを示し、第2項は高
周波ノイズ、第3項が熱雑音を示している。このうちシ
ョットノイズと熱雑音は周波数に依存しない。式(1)
から分かるように、周波数依存性のある第2項は、負荷
抵抗Rfとフォトダイオードの容量CPDに依存してい
る。負荷抵抗Rfは増幅回路(信号処理回路)SCの増
幅率に関係するため、その値は自由には変えられないも
のである。したがって、高周波ノイズレベルを低減する
には、フォトダイオードの容量C PDを低減する必要があ
る。
【0021】上記の通り、フォトダイオードに入射され
る光量が大きいと応答が遅くなる。特に、基板比抵抗が
高いほど光量が大きい時の応答が遅くなる。このため、
フォトダイオードに入射される光量が大きい場合の応答
特性を改善するために、第1導電型半導体基板の比抵抗
を40Ω程度以下に設定する。こうすると、接合容量が
大きくなり高周波ノイズ特性が劣化してしまう。
【0022】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは、書き込み可能ディ
スク等の光量の大きい場合に使用されるフォトダイオー
ドについて速い応答を実現し、高周波ノイズ特性を改善
できる受光素子を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明による受光素子
は、第1導電型を有する半導体基板と、該半導体基板上
に形成された第2導電型を有する第1の半導体層と、該
第1の半導体層の表面から該半導体基板の表面に達する
ように形成され、該第1の半導体層を複数の第1の領域
に分割する該第1導電型を有する第2の半導体層と、を
備えた受光素子であって、該複数の第1の領域と、該半
導体基板の該複数の第1の領域の下に位置する部分と、
によって信号光を検出する複数のフォトダイオード部が
構成され、該第1の半導体層の表面に、該第1導電型を
有する第3の半導体層がさらに設けられており、該第3
の半導体層は、該第1の半導体層に電気的に接続されて
おり、そのことにより上記目的が達成される。
【0024】ある実施形態では、前記半導体基板の、前
記複数のフォトダイオード部を構成する部分に、前記第
2導電型を有する第4の半導体層がさらに設けられてい
る。
【0025】以下に、本発明の作用を説明する。
【0026】図6に示される特開平8−32100号公
報の構造において、フォトダイオードの接合容量を構成
する接合は、第2導電型半導体層(N型エピタキシャル
層4)と第1導電型半導体分離拡散層(P型分離拡散層
5)との接合、第2導電型半導体層と第1導電型半導体
基板との接合、及び第2導電型半導体層とその表面に形
成された第1導電型半導体層(P型拡散層6)との接合
の3つの接合から成る。本発明では、上記接合の内の第
2導電型半導体層とその表面に形成された第1導電型半
導体層との間に形成される接合を短絡することで、接合
容量を低減する。
【0027】本発明によると、第2導電型を有する第1
の半導体層と、その表面に形成された第1導電型を有す
る第3の半導体層とが電気的に接続されているのため、
接合容量が低減する。また、第1の半導体層内で発生す
る光キャリアが第3の半導体層と第1の半導体層とで消
費されるので、上記光キャリアはN型埋込拡散層3を迂
回し半導体基板までに移動することなく、応答速度の劣
化が避けられる。接合容量の低減により、接合容量とゲ
イン抵抗との積によって決まる高周波ノイズ特性が向上
する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態とし
て、受光素子である分割フォトダイオード素子100
を、図1及び2を参照しながら説明する。
【0029】図1及び2はそれぞれ、図5におけるVI
−VI線及びII−II線に沿った断面構造を示す。図1及
び2では、メタル配線の処理工程以降に形成される構
造、例えば多層配線、保護膜等は省略されている。
【0030】図1及び2に示されるように、分割フォト
ダイオード素子100は、P型(第1導電型)半導体基
板1と、その上に形成されたN型(第2導電型)エピタ
キシャル層4(第1の半導体層)と、N型エピタキシャ
ル層4の表面から半導体基板1の表面に達するように形
成されたP型分離拡散層5と、P型分離拡散層5に対応
する半導体基板1の表面領域に形成されたP型埋め込み
拡散層2と、を備えている。P型分離拡散層5及びP型
埋め込み拡散層2は、N型エピタキシャル層4を複数の
領域(第1の領域)に分割し、本発明における第2の半
導体層を構成する。複数の第1の領域と、半導体基板1
の複数の第1の領域の下に位置する部分と、によって信
号光を検出する複数の光検出フォトダイオード部D1〜
D5が構成される。
【0031】分割フォトダイオード素子100は、さら
に、N型エピタキシャル層4の表面領域に形成されたP
型拡散層16(第3の半導体層)と、N型エピタキシャ
ル層4の表面上の酸化膜7及び10並びに窒化膜8と、
酸化膜7及び8内に設けられた開口部内に形成された金
属膜(電極配線)9a及び9bと、窒化膜8上のP型分
離拡散層5に対応する位置に形成された金属膜9と、半
導体基板1の光検出フォトダイオード部を構成する部分
に形成されたN型埋め込み拡散層3と、を備えている。
【0032】上記構成において、P型拡散層16は、分
離拡散層5と分離して形成されており、かつN型エピタ
キシャル層4とは、金属膜9b等によって電気的に接続
されている。
【0033】なお、上記構成において、P型半導体基板
1としては、フォトダイオードに入射される光量が大き
い時の応答速度を改善するために、40Ωcm程度以下
の比抵抗を有する基板を用いる。
【0034】以下に、分割フォトダイオード素子100
の製造方法を、図3(a)〜(d)を参照しながら説明
する。図3(a)〜(d)は、図1に対応する断面図で
ある。
【0035】まず、図3(a)に示すように、例えばP
型シリコン基板1上の、光検出フォトダイオード部を形
成すべき部分(フォトダイオード形成予定領域)の一部
に、N型埋め込み拡散層3を形成する。さらに、基板1
上の光検出フォトダイオード部の分割部となるべき領域
にP型埋め込み拡散層2を形成する。
【0036】次に、図3(b)に示すように、P型シリ
コン基板1表面の全面に、N型エピタキシャル層4を成
長させる。続いて、N型エピタキシャル層4の表面から
P型埋め込み分離拡散層2に対応する領域に、P型分離
拡散層5を形成する。
【0037】次に、図3(c)に示されるように、N型
エピタキシャル層4の、分割フォトダイオードD1、D
2、D3及びD5を構成する部分の表面に、P型拡散層
16を、P型分離拡散層5と分離している状態で形成す
る。P型拡散層16とP型分離拡散層5との間の間隔
は、約3〜10μm程度の範囲にある。P型拡散層16
の拡散深さは、約0.5μm程度である。この時点で、
P型拡散層16およびN型エピタキシャル層4の表面
に、シリコン酸化膜7が熱処理によって形成される。
【0038】次に、図3(d)に示されるように、シリ
コン酸化膜7を、P型拡散層16の表面の受光領域に対
応する部分を選択的に除去し、薄く残された部分として
シリコン酸化膜10が形成される。その後、シリコン窒
化膜8を基板全面に形成する。シリコン窒化膜8とその
下の酸化膜10は、反射防止膜として機能するように、
レーザダイオードの波長にあわせて膜厚が設定される。
【0039】最後に、窒化膜8並びに酸化膜7及び10
に、電極の形成のための開口部、及びN型エピタキシャ
ル層4とP型拡散層16とを接続する金属配線の形成の
ための開口部を形成して、アルミ等による金属膜9a及
び9bを形成する。それと同時に、光検出フォトダイオ
ード部の分割部のうち、信号光が照射されない部分の上
に、シリコン窒化膜8を介して、アルミ等による金属膜
9を形成して、図1及び2に示される受光素子が得られ
る。上記のように、P型拡散層16とN型エピタキシャ
ル層4とは、金属膜9bにより接続されている。
【0040】なお、信号処理回路部分(図示せず)は、
通常のバイポーラICプロセスによって、上記半導体基
板1上に形成される。以上の説明は、図1に対応する図
面を参照して行ったが、図2の構成に対応する部分(D
4を含んでいる部分)は、同様な工程で形成できること
は言うまでもない。
【0041】本発明によると、例えばN型エピタキシャ
ル層4が高い不純物濃度を有する場合、上記構成によっ
て接合容量は、例えば、従来の0.8PFから0.48
PFまでに約40%低減できる。ただし、上記構成にお
いて、N型エピタキシャル層4の表面近傍で発生する光
キャリアが光感度に寄与しないため、感度が約35%
(λ=780nm、N型エピタキシャル層4の厚さが3
μmである場合)低下してしまう。しかし、回路ゲイン
抵抗を1.5倍まで高くできることで、上記容量接合を
短絡しない場合に比べて、同等の出力電圧を得ることが
出来る。総合的に見ると、本発明によると、高周波ノイ
ズの原因であるCR積(ゲイン抵抗と接合容量の積)
は、従来の60%(40%低減)にすることが出来る。
また、本発明によれば、特開平8−32100号公報に
おけるカソード側で発生するキャリアが迂回する問題を
防止する効果等も同時に実現できるため、応答速度特性
を低下することなく、高周波ノイズ特性の改善が図れ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明の受光素子によれば、分割フォト
ダイオードを構成する第2導電型半導体層(例えばN型
エピタキシャル層4)と、その表面に形成された第1導
電型半導体層(例えばP型拡散層16)と、を短絡する
ことによって、接合容量が低減される。その結果、フォ
トダイオードに入射される光量が大きい場合の応答速度
が改善され、良好な高周波ノイズ特性が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による分割フォトダイオード
(受光素子)の断面図である。図5のVI−VI線に沿っ
た断面に対応する。
【図2】本発明の実施例による分割フォトダイオード
(受光素子)の断面図である。図5のII−II線に沿った
断面に対応する。
【図3】(a)〜(d)は、図1及び2の分割フォトダ
イオードの製造工程を示す断面図である。
【図4】従来のホログラム素子を用いた光ピックアップ
の構成を示す図である。
【図5】図4に示す光ピックアップに用いる、光検出部
が複数の領域に分割された従来の分割フォトダイオード
を示す平面図である。
【図6】図5に示す従来の分割フォトダイオードのVI
−VI線部分の断面図である。
【図7】(a)〜(d)は、図5及び6に示す従来の分
割フォトダイオードの製造工程を示す断面図である。
【図8】図5及び6に示す従来のフォトダイオードにお
ける応答の入射光量依存性を示す図である。
【図9】従来の一般的な回路内蔵受光素子の等価回路と
して、高周波ノイズに関連する要素を含む等価回路を示
す図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板 2 P型埋め込み拡散層 3 N型埋め込み拡散層 4 N型エピタキシャル層 5 P型分離拡散層 6、16 P型拡散層 7 酸化膜 8 窒化膜(反射防止膜) 9 金属膜 9a、9b 金属膜(電極配線) 10 酸化膜(反射防止膜) 100、PD 分割フォトダイオード素子 D1、D2、D3、D4、D5 光検出フォトダイオー
ド部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型を有する半導体基板と、 該半導体基板上に形成された第2導電型を有する第1の
    半導体層と、 該第1の半導体層の表面から該半導体基板の表面に達す
    るように形成され、該第1の半導体層を複数の第1の領
    域に分割する該第1導電型を有する第2の半導体層と、 を備えた受光素子であって、該複数の第1の領域と、該
    半導体基板の該複数の第1の領域の下に位置する部分
    と、によって信号光を検出する複数のフォトダイオード
    部が構成され、 該第1の半導体層の表面に、該第1導電型を有する第3
    の半導体層がさらに設けられており、該第3の半導体層
    は、該第1の半導体層に電気的に接続されている、受光
    素子。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板の、前記複数のフォトダ
    イオード部を構成する部分に、前記第2導電型を有する
    第4の半導体層がさらに設けられている、請求項1に記
    載の受光素子。
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