JPH11311736A - レンズ鏡筒およびカメラ - Google Patents

レンズ鏡筒およびカメラ

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JPH11311736A
JPH11311736A JP11875198A JP11875198A JPH11311736A JP H11311736 A JPH11311736 A JP H11311736A JP 11875198 A JP11875198 A JP 11875198A JP 11875198 A JP11875198 A JP 11875198A JP H11311736 A JPH11311736 A JP H11311736A
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JP
Japan
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lens
group
lens barrel
optical axis
axis direction
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JP11875198A
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English (en)
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Takayuki Tsuboi
孝之 坪井
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鏡筒の精度を低下させたり鏡筒の外径を大きく
する様な新たな機構を追加することなく、各焦点距離に
応じて有害な光束をカットすることができるレンズ鏡筒
を提供する。 【解決手段】 光軸方向に沿って移動可能な複数群のレ
ンズ(L1,L2)と、光軸方向に移動可能であると共
に、少なくとも前記前群レンズ(L1)を光軸方向に相
対移動可能に内装保持する保持部材22とを有してい
て、前記前群レンズL1をその光学的設計位置より被写
体側に繰り出す変倍手段20と、前記前群レンズL1を
他のレンズL2に対して独立して移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラに係り、特
にズームレンズの変倍動作に応じて有害な光束の除去を
行う機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばレンズシャッタ式カメラに
おいて、ズームレンズの変倍動作に応じて有害な光束を
カットする為のフードが移動するズームレンズのフード
機構としては、特開平1―32529号公報や、特開平
9−15476号公報に記載されているように、専用の
円筒形フード部材を、レンズ群をズーミング移動させる
鏡筒部材に嵌合させ、ズーミング時に、第1群レンズに
対して相対移動させる構造のものが提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、専用の
円筒形フード部材を鏡筒部材に組込む為、鏡筒の外径が
大きくなる不具合があった。また、フード部材を移動さ
せる連動機構を、レンズ群をズーム移動させる機構の一
部分に組込む為に、機構が複雑になり、またレンズ群を
ズーム移動させる機構の強度が低下し、レンズ群の位置
精度が低下する場合があった。
【0004】本出願に係る発明の目的は、鏡筒の精度を
低下させたり鏡筒の外径を大きくする様な新たな機構を
追加することなく、各焦点距離に応じて有害な光束をカ
ットすることができるレンズ鏡筒およびカメラを提供し
ようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本出願に係る発明の目的
を実現するレンズ鏡筒の第1の構成は、光軸方向に沿っ
て移動可能な複数群のレンズと、光軸方向に移動可能で
あると共に、少なくとも前記前群レンズを光軸方向に相
対移動可能に内装保持する筒状の保持部材とを有するレ
ンズ鏡筒において、前記前群レンズをその光学的設計位
置より被写体側に繰り出す変倍手段と、前記前群レンズ
を他のレンズに対して独立して移動させる前群レンズ移
動手段とを有するものである。
【0006】本出願に係る発明の目的を実現するレンズ
鏡筒の第2の構成は、光軸方向に沿って移動可能な複数
群のレンズと、光軸方向に移動可能であると共に、少な
くとも前記前群レンズを光軸方向に相対移動可能に内装
保持する筒状の保持部材とを有するレンズ鏡筒におい
て、変倍動作に際して前記前群レンズの移動量をその光
学的設計移動量より多くした変倍手段と、前記前群レン
ズを他のレンズに対して独立して移動させる前群レンズ
移動手段とを有するものである。
【0007】本出願に係る発明の目的を実現するレンズ
鏡筒の第3の構成は、現状態の焦点距離を検出する焦点
距離検知手段と、前記焦点距離検知手段の検出情報と前
記前群レンズの光学的設計位置とに基づいて前記変倍手
段による前記前群レンズの位置の差情報を演算する演算
手段と、前記演算手段で演算した差情報を記憶する記憶
手段と、前記記憶手段に記憶された差情報に基づいて前
記前群レンズを所定の変倍位置に移動するように前記前
群レンズ移動手段を駆動するレンズ駆動制御手段とを有
するものである。
【0008】本出願に係る発明の目的を実現するレンズ
鏡筒の第4の構成は、前記レンズ駆動制御手段は、前記
前群レンズを駆動するタイミングが変倍動作中とするも
のである。
【0009】本出願に係る発明の目的を実現するレンズ
鏡筒の第5の構成は、前記レンズ駆動制御手段は、前記
前群レンズを駆動するタイミングが変倍動作完了後とす
るものである。
【0010】本出願に係る発明の目的を実現するレンズ
鏡筒の第6の構成は、前記レンズ駆動制御手段により前
記前群レンズを駆動するタイミングが合焦動作中とする
ものである。
【0011】本出願に係る発明の目的を実現するレンズ
鏡筒の第7の構成は、前記前群レンズを内装保持する前
記筒状の保持部材は、レンズフードとしての機能を有す
るものである。
【0012】本出願に係る発明の目的を実現するカメラ
の構成は、上記したいずれかのレンズ鏡筒を撮影レンズ
として備えたものである。
【0013】上記したレンズ鏡筒の第1の構成では、前
群レンズと前群レンズを内装する筒部材で作られるフー
ドの有効長を変えることができ、各焦点距離に応して有
害な光束をカットすることができる。
【0014】上記したレンズ鏡筒の第2の構成では、上
記ズーム手段において、短焦点端から長焦点端までの変
倍動作時、前群レンズの移動量が、前群レンズの光学設
計的移動量より多くし、長焦点側では前群レンズと前群
レンズを内装保持した筒状の保持部材で作られるフード
の有効長が長くなって、フードの機能を十分に果し、短
焦点側では有効長を短くして前群レンズを内装保持する
筒状の保持部材によるけられを防止できる。
【0015】上記したレンズ鏡筒の第3の構成では、変
倍手段によって光学設計位置より被写体側に繰出された
前群レンズを、光学設計的位置に移動補正が可能とな
る。
【0016】上記したレンズ鏡筒の第4の構成では、上
記制御手段により前群レンズを駆動するタイミングが変
倍手段による変倍動作中であることにより、ピント移動
の無いズーム動作が可能となる。
【0017】上記したレンズ鏡筒の第5の構成では、前
記制御手段により前群レンズを駆動するタイミングが、
変倍手段による変倍動作完了後であることにより、変倍
手段の駆動源と前群レンズ移動手段の駆動源を異なる時
間に駆動できるので、少電力の電源でカメラを駆動可能
となる。
【0018】上気したレンズ鏡筒の第6の構成では、前
記制御手段により前群レンズを駆動するタイミングが、
合焦動作中であることにより、変倍手段によって光学設
計位置より被写体側に繰出された前群レンズの光学設計
的位置への移動補正量を、一回の合焦移動量に含めるこ
とができる為、カメラの駆動制御手順が簡素になる。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1、図
2、図3、図4及び図5は本発明の第1の実施の形態を
示す。
【0020】図1〜図4はレンズシャッタ式カメラのズ
ームレンズのみを示し、このズームレンズが取り付けら
れるカメラについてはその図示を省略する。本実施の形
態におけるズームレンズは、2群構成のズームレンズ
で、前群を繰出すことで、フォーカシングを行ってい
る。
【0021】本実施の形態におけるズームレンズにおい
て、後固定板11と前固定板13の間には、カムリング
14が回転自在に支持されており、このカムリング14
の外周に、モータ5の駆動軸5aに固定したピニオン7
と直接またはギヤ列を介して噛み合うギヤ15が固定ネ
ジ15aで固定されている。このギヤ15は、カムリン
グ14の回転範囲をカバーするセクタギヤである。
【0022】カムリング14には、前群用、後群用のズ
ーミングカム溝20、21が形成されている。ここでの
後群用ズーミングカム21は、後群レンズを光学的設計
位置に移動させるカム曲線に形成されているのに対し、
ここでの前群用ズーミングカム20は、望遠側におい
て、前群レンズL1を光学的設計位置より被写体側に移
動させるカム曲線に形成されている。
【0023】ズーミングは、不図示のカメラボディに設
けられたモータ5によりズーム駆動される。後固定板1
1は、カメラボディに固定される。この後固定板11は
光軸と平行で、これの周囲に位置する4本のガイドロッ
ド12が固定されていて、このガイドロッド12の先端
に前固定板13が固定されている。以上がズームレンズ
の固定要素である。
【0024】このズーミング用カム溝20、21には、
ガイドロッド12に移動自在に嵌合した前群枠16のロ
ーラ17及び後群レンズ枠18のローラ19が嵌まる。
【0025】前群枠16には、固定ネジ22aを介して
飾枠22が固定され、さらにシャッタが取り付けられた
シャッタブロック23が固定されている。前群レンズL
1を保持した前群レンズ枠24は、このシャッタブロッ
ク23とヘリコイド25によって螺合しており、またシ
ャッタブロック23のレンズ繰出しレバー23aと係合
する腕24aを有している。したがってレンズ繰出しレ
バー23aが円周方向に回動し、これに伴い前群レンズ
枠24はヘリコイド25に従って光軸方向に移動する。
後群レンズL2は、後群レンズ枠18に直接固定されて
いる。
【0026】シャッタブロック23自体は周知であり、
内蔵したパルスモータによって、レンズ繰出しレバー2
3aを回動させ、さらに閉じられているシャッタ(セク
タ)23b(不図示)を所定時間開いた後再び閉じてか
ら、レンズ繰出しレバー23aを元の位置に復帰させ
る。
【0027】次に、前群レンズを制御する構成について
説明する。
【0028】本実施の形態において、焦点距離を電気的
に検出する焦点距離検出手段31を有し、この焦点距離
検出手段31は、カムリングの外周に固定されたズーム
エンコーダ31aと、後固定枠11に固定されズームエ
ンコーダ31a上を摺動するブラシ31bとにより構成
されている。
【0029】また、本実施の形態においては、焦点距離
を電気的に検出する焦点距離検出手段31に加えて、飾
枠22に対する前群レンズL1の位置を検出する前群レ
ンズ位置検出手段33(不図示)をシャッタブロック2
3に内蔵している。
【0030】そして、焦点距離検出手段31と前群レン
ズ位置検出手段33でそれぞれ検出した情報により、ズ
ーム機構によって繰出される前群レンズL1の位置と光
学設計的位置の差値を各焦点距離毎に記憶する不図示の
メモリ等の記憶手段32がカメラボディ側に配置され
る。また、不図示のCPU等の前群レンズ制御手段34
がカメラボディ側に配置される。
【0031】このような電気的な構成のブロック図を図
5に示す。図5において、前群レンズ駆動手段35は、
上記レンズ繰出しレバー23aである。
【0032】次に、上記構成からなる実施の形態の動作
について、図1〜図3を参照して説明する。
【0033】ズームレンズが短焦点側(広角端)にある
時には、図1に示した様に、ズーミングカム20,21
によって、前群レンズL1と後群レンズL2は広角端の
光学的設計位置にズーミングされている。なお、レンズ
繰出しレバー23aの回動位置は広角端無限位置であ
る。
【0034】この時、飾枠22の入射光規制端部22b
は、前群レンズL1に最も接近した位置にある。広角端
での画角は、光線SW以下であるが、この光線SWは入
射光規制端部22bの内縁を通って前群レンズL1に入
射するので、画面の外周がけられることがない。
【0035】そして、ズームモータ5の回転により、カ
ムリング14を長焦点端(望遠端)にズーミングした状
態では、図2に示した様に、後群レンズL2は光学設計
的望遠位置であるが、前群レンズL1は光学設計的望遠
無限位置より被写体側に繰り出た位置である。
【0036】そこで、上記ズーム機構によるズーミング
動作終了後、焦点距離検出手段31からの現焦点距離情
報と、記憶手段32からの前群レンズ位置の差値情報
と、前群レンズの位置検出手段33からの前群レンズ位
置情報から、前群レンズ制御手段34内で前群レンズの
移動量を算出する。
【0037】その算出移動量を基に、前群レンズ駆動手
段35であるレンズ繰出しレバー23aを回転させ、前
群レンズ枠24を繰り込み、前群レンズL1を望遠端無
限位置に移動する。この時、飾枠22の入射光規制端部
22bは、前群レンズL1から最も離れた位置にある。
望遠端での画角は光線ST以下になるが、光線STは、
入射光規制端部22bの内縁間近を通って前群レンズL
1に入射するので、入射光規制端部22bは不要な入射
光線をカットするレンズフード機能を有効に発揮する。
【0038】以上のように、本実施の形態は、短焦点距
離側から長焦点距離側に変倍する際には、ズームモータ
5とレンズ繰出しレバー23aの回転により、入射光規
制端部22bと前群レンズL1が相対的に移動するの
で、新たな機構を追加すること無く、入射光規制端部2
2bと前群レンズL1間で作られるフードの有効筒長が
変わり、長焦点側では有効長が長くなってフードの機能
を十分に果し、短焦点側では有効長を短くして画面の入
射光規制端部22bによる「けられ」を防止できる。
【0039】また、前群レンズを駆動するタイミング
が、ズーム機構によるズーミング動作完了後であること
により、ズーム手段のアクチュエータと前群レンズ移動
手段のアクチュエータを異なる時間に駆動できるので、
少電力の電源でカメラを駆動可能となる。
【0040】なお、フォーカスタイムラグもズーミング
中に移動してしまうことにより、不必要に長くなること
はない。
【0041】(第2の実施の形態)図6は第2の実施の
形態を示す。本実施の形態は、一眼レフのレンズ鏡筒に
係り、鏡筒の構造は、図1〜図4と同様であるが、第1
の実施の形態と異なる点は、前群レンズ移動機構を駆動
するタイミングが、ズーミング動作中である点である。
【0042】図6に基づいてその制御手順を説明する
と、ズーミング動作中の焦点距離を焦点距離検出手段4
1で検出した焦点距離信号と、被写体距離を測距手段4
6で測距した被写体距離情報とを前群レンズ制御手段4
4に入力する。
【0043】次に、記憶手段42からの上記現焦点距離
情報と上記被写体距離情報に一致する前群レンズ繰出し
量情報と、前群レンズ位置検出手段43からの現在の前
群レンズ位置情報から、前群レンズの実際の繰出し制御
量を算出する。
【0044】そして、その繰出し制御量によって、前群
レンズ駆動手段45を駆動し、前群レンズ枠24を繰出
す。以上が前群レンズの位置制御の1サイクルである。
【0045】そして、常に、焦点距離検出手段41で、
現在の焦点距離を検出し、その焦点距離が変化した場
合、前群レンズの位置制御のサイクルを行う。
【0046】以上の様に本実施の形態では、一眼レフの
鏡筒のように、ピント合わせ後のズーミング中に、撮影
者が撮影レンズを通して被写体を確認している為、ズー
ミングによるピント移動を常に補正する必要があるズー
ムレンズ光学系において、常にピントが移動しないズー
ミングが可能となる。
【0047】(第3の実施の形態)図7〜図11は第3
の実施の形態を示す。
【0048】本実施の形態のズームレンズは2群構成の
ズームレンズであり、前群の繰出しによってフォーカシ
ングを行う。また沈胴機能も備えている。
【0049】図8は、短焦点端(広角端)時における2
群構成の鏡筒の各構成部材の位置関係を示した縦断面図
である。
【0050】同図において、501は不図示の駆動ギヤ
によって光軸周りに回転駆動される第1駆動機構として
の駆動環、502はカメラ本体に固定され、内側にヘリ
コイド502aと直進キー溝502bを有する固定筒で
ある。
【0051】503は駆動環501の駆動力を受ける駆
動ピン、504は外側にヘリコイド504a、内側にカ
ム504b、504cを有し、光軸周りに回転しながら
光軸方向に移動する第2駆動機構としての移動カム環で
ある。カム504cは後群レンズL2を光学設計位置に
ズーミングするカム曲線に形成されている。カム504
bは、前群レンズL1を短焦点端(広角端)では光学設
計位置に、それより長焦点側では光学設計位置より被写
体側に繰出すカム形状をしている。
【0052】505は上記駆動ピン503を移動カム環
504に固定する為のナット、506は直進カム506
aを有し、移動カム環504と一体になって光軸方向に
移動する直進ガイド環である。
【0053】507は5枚のレンズを保持する前群保持
枠ユニット、508は前群カバー、509はシャッター
を開閉駆動するシャッターユニットである。
【0054】512は前群カバー8に圧入された前群カ
ムピン、513は最後群レンズ保持枠ユニットとしての
後群保持ユニット、518、519は遮光部材である。
【0055】520は前群カバー508に固定されたロ
ッドで、そのロッド520に前群保持枠ユニット507
のロッド嵌合部507aが嵌合している。
【0056】次に、この鏡筒のズーム動作について説明
する。不図示の駆動ギヤによって駆動環501が光軸周
りに回転駆動されると、直進キー溝501a内に位置す
る駆動ピン503が駆動力を受ける。この駆動ピン50
3の駆動力が移動カム環504に伝わり、移動環カムは
光軸周りの回転力を得る。そして、移動カム環504は
ヘリコイド504aがヘリコイド502aとかみ合って
いることにより推力が生じ、光軸周りに回転しながら光
軸方向に移動する。なお、ヘリコイド502a、504
aに代えてカムを用いてもよい。
【0057】また、上記移動カム環504の内側に嵌合
する直進ガイド環506は、スラスト止め506cによ
って光軸方向には移動カム環504と一体になって移動
しつつ、直進キー溝502b内を摺動するキー506b
によって光軸周りに回転しないように規制される。
【0058】さらに、直進カム506aにカムピン51
2、513bが嵌合し、光軸周りに回転しないように規
制された前群カバー508と後群保持ユニット513
は、移動カム環504の回転に応じて光軸方向の位置を
変えるカム504b、504cによって推力を受け、光
軸方向の所定の位置に移動する。
【0059】フォーカシングの際は、前群カバー内に配
置された前群駆動機構(不図示)により、ロッド520
に吊られた前群レンズL1を光軸方向に移動させる。
【0060】ここで、沈胴状態から短焦点端無限状態、
長焦点端無限状態への動作を説明する。図7は、沈胴状
態の図であり、後群レンズL2はフィルム面521近く
まで繰り込まれ、前群レンズL1は後群レンズ近くまで
繰り込まれている。ただし、前群カバー508に固定さ
れたロッド520に対しては、ロッド後部520aから
繰出された位置にレンズL1は移動している。
【0061】次に駆動環501によって、後群レンズL
2は短焦点端位置にズーミングされ、前群レンズL1は
短焦点端無限位置よりやや繰出された位置にズーミング
され、図8の状態となる。
【0062】この短焦点端で無限の被写体を撮影する場
合は、前群レンズの現在位置と光学的無限位置の差分だ
け前群レンズ駆動機構により前群レンズを繰り込むこと
で図9のように、レンズL1は入射光規制部端508a
からやや奥まった所に位置し、かつピントの合った状態
になる。
【0063】この時、短焦点端(広角端)での画角は光
線SW以下であるが、この光線SWは入射光規制部端5
08a間近を通って前群レンズL1に入射するので、入
射光規制端部508aは不要な入射光線をカットするレ
ンズフード機構を有効に発揮する。
【0064】ここでは無限状態について述べたが、有限
被写体に対しても、有限距離までの繰出し量から上記差
分を差し引いた量だけ、前群レンズを繰出せば、ピント
が合った状態となる。
【0065】さらに、短焦点端状態から長焦点端状態へ
駆動環ズーミングすると、後群レンズL2は長焦点端位
置にズーミングされ、前群レンズL1は長焦点端無限位
置より繰出された位置にズーミングされ、図10の状態
となる。
【0066】この長焦点端で無限の被写体を撮影する場
合は、前群レンズの現在位置と光学的無限位置の差分だ
け前群レンズ駆動機構により前群レンズを繰り込むこと
で図11のように、レンズL1は入射光規制部端508
aから奥まった所に位置し、かつピントの合った状態に
なる。この時、長焦点端(望遠端)での画角は光線ST
以下であるが、この光線STは入射光規制部端508a
間近を通って前群レンズL1に入射するので、入射光規
制端部508aは不要な入射光線をカットするレンズフ
ード機構を有効に発揮する。有限距離の被写体について
の前群レンズ駆動は短焦点端と同様である。
【0067】以上のように本実施の形態では、沈胴端か
ら短焦点端側にセットアップする際には、駆動環501
によるズーミングと前群レンズ駆動機構によって、長焦
点端(望遠端)から短焦点端(広角端)でも、入射光規
制端部508aと前群レンズが相対的に移動するので、
新たな機構を追加すること無く、入射光規制端部508
aと前群レンズL1間で作られるフードの有効筒長が変
わり、長焦点側では有効長が長くなって、長焦点に適し
たフードの機能を十分に果すと共に、短焦点側でも有効
長を短く変化させて、短焦点に適したフード機能を果
す。
【0068】また、前群レンズを駆動するタイミング
が、フォーカシング動作中であることにより、ズーム手
段によって光学設計位置より被写体側に繰出された前群
レンズの光学設計的位置への移動補正量を、一回のフォ
ーカシング移動量に含めることができる為、カメラの駆
動制御手順が簡素になる。
【0069】なお、上記した実施の形態において、フー
ド機能を有する保持部材としての飾枠22は円筒状とし
ているが、主に空からの明るい迷光をカットするためだ
けのフード例えば花びら状(舌状)のものであっても良
い。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜7に係
るレンズ鏡筒およびカメラに係る発明によれば、鏡筒の
精度を低下させたり鏡筒の外径を大きくするようなな新
たな機構を追加すること無く、各焦点距離に応じて有害
な光束をカットすることができる。
【0071】請求項3に係る発明によれば、変倍手段に
よって光学設計位置より被写体側に繰出された前群レン
ズを、光学設計的位置に移動補正が可能となる。
【0072】請求項4に係る発明によれば、上記制御手
段により前群レンズを駆動するタイミングが変倍手段に
よる変倍動作中であることにより、ピント移動の無いズ
ーム動作が可能となる。
【0073】請求項5に係る発明によれば、前記制御手
段により前群レンズを駆動するタイミングが、変倍手段
による変倍動作完了後であることにより、変倍手段の駆
動源と前群レンズ移動手段の駆動源を異なる時間に駆動
できるので、少電力の電源でカメラを駆動可能となる。
【0074】請求項6に係る発明によれば、前記制御手
段により前群レンズを駆動するタイミングが、合焦動作
中であることにより、変倍手段によって光学設計位置よ
り被写体側に繰出された前群レンズの光学設計的位置へ
の移動補正量を、一回の合焦移動量に含めることができ
る為、カメラの駆動制御手順が簡素になる。
【0075】以上説明したように、本発明によれば、鏡
筒の精度を低下させたり鏡筒の外径を大きくする様な新
たな機構を追加すること無く、各焦点距離に応じて有害
な光束をカットすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、短焦点端状
態のズームレンズの断面図
【図2】本発明の第1の実施の形態を示し、長焦点端状
態のズームレンズの断面図
【図3】本発明の第1の実施の形態を示し、長焦点端状
態まで駆動し、前群レンズ駆動機構で、前群レンズを無
限位置に移動した状態の断面図
【図4】本発明の第1の実施の形態のズームレンズの分
解斜視図
【図5】第1の実施の形態の電気制御ブロック図
【図6】本発明の第2の実施の形態2の電気制御ブロッ
ク図。
【図7】本発明の第3の実施の形態のズームレンズを示
す沈胴状態の断面図
【図8】本発明の第3の実施の形態のズームレンズを示
す短焦点端状態の断面図
【図9】図8の状態から前群レンズ駆動機構で、前群レ
ンズを短焦点端の無限位置に移動した状態の断面図
【図10】本発明の第3の実施の形態のズームレンズを
示す長焦点端状態の断面図
【図11】図10の状態から前群レンズ駆動機構で、前
群レンズを長焦点端の無限位置に移動した状態の断面図
【符号の説明】
L1…前群レンズ L2…後群レンズ 5…モータ 5a…駆動軸 7…ピニオン 11…後固定板 12…ガイドロッド 13…前固定板 14…カムリング 15…ギヤ 15a…固定ネジ 16…前群枠 17…ローラ 18…後群レンズ枠 19…ローラ 20…前群用ズーミングカム 21…後群用ズーミングカム 22…飾枠 22a…固定ネジ 22b…入射光規制端部 23…シャッタブロック 23a…繰出しレバー 23b…シャッタ 24…前群レンズ枠 25…ヘリコイド 31…焦点距離検出手段 31a…ズームエンコーダ 31b…ブラシ 32…記憶手段 34…前群レンズ制御手段 35…前群レンズ駆動手段 41…焦点距離検出手段 42…記憶手段 44…前群レンズ制御手段 45…前群レンズ駆動手段 46…測距手段 501…駆動環 501a…直進キー溝 502…固定筒 502a…ヘリコイド 502b…直進キー溝 503…駆動ピン 504…移動カム環 504a…ヘリコイド 504b…カム 504c…カム 505…ナット 506…直進ガイド溝 506a…直進カム 506b…キー 506c…スラスト止め 507…前群保持ユニット 507a…ロッド嵌合部 508…前群カバー 508a…入射光規制端部 509…シャッターユニット 512…前群カムピン 513…後群保持ユニット 513b…後群カムピン 518…遮光部材 519…遮光部材 520…ロッド 520a…ロッド後部 521…フィルム面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸方向に沿って移動可能な複数群のレ
    ンズと、光軸方向に移動可能であると共に、少なくとも
    前記前群レンズを光軸方向に相対移動可能に内装保持す
    る保持部材とを有するレンズ鏡筒において、 前記前群レンズをその光学的設計位置より被写体側に繰
    り出す変倍手段と、前記前群レンズを他のレンズに対し
    て独立して移動させる前群レンズ移動手段とを有するこ
    とを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 光軸方向に沿って移動可能な複数群のレ
    ンズと、光軸方向に移動可能であると共に、少なくとも
    前記前群レンズを光軸方向に相対移動可能に内装保持す
    る保持部材とを有するレンズ鏡筒において、 変倍動作に際して前記前群レンズの移動量をその光学的
    設計移動量より多くした変倍手段と、前記前群レンズを
    他のレンズに対して独立して移動させる前群レンズ移動
    手段とを有することを特徴とするレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 現状態の焦点距離を検出する焦点距離検
    知手段と、前記焦点距離検知手段の検出情報と前記前群
    レンズの光学的設計位置とに基づいて前記変倍手段によ
    る前記前群レンズの位置の差情報を演算する演算手段
    と、前記演算手段で演算した差情報を記憶する記憶手段
    と、前記記憶手段に記憶された差情報に基づいて前記前
    群レンズを所定の変倍位置に移動するように前記前群レ
    ンズ移動手段を駆動するレンズ駆動制御手段とを有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載のレンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】 前記レンズ駆動制御手段は、前記前群レ
    ンズを駆動するタイミングが変倍動作中とすることを特
    徴とする請求項3記載のレンズ鏡筒。
  5. 【請求項5】 前記レンズ駆動制御手段は、前記前群レ
    ンズを駆動するタイミングが変倍動作完了後とすること
    を特徴とする請求項3記載のレンズ鏡筒。
  6. 【請求項6】 前記レンズ駆動制御手段により前記前群
    レンズを駆動するタイミングが合焦動作中とすることを
    特徴とする請求項3記載のレンズ鏡筒。
  7. 【請求項7】 前記前群レンズを内装保持する前記筒状
    保持部材は、レンズフードとしての機能を有することを
    特徴とする請求項1ないし6のいずれか一つに記載のレ
    ンズ鏡筒。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか一つに記載
    のレンズ鏡筒を撮影レンズとして備えたことを特徴とす
    るカメラ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005017312A (ja) * 2003-04-30 2005-01-20 Enplas Corp 撮像レンズおよびこれを用いた撮像装置
JP2007316442A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Olympus Corp 光学素子

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