JPH11310018A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JPH11310018A
JPH11310018A JP10121459A JP12145998A JPH11310018A JP H11310018 A JPH11310018 A JP H11310018A JP 10121459 A JP10121459 A JP 10121459A JP 12145998 A JP12145998 A JP 12145998A JP H11310018 A JPH11310018 A JP H11310018A
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layer
rubber
tire
layers
pneumatic radial
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JP10121459A
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Manabu Yanagisawa
学 柳沢
Itsuki Suzuki
厳 鈴木
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C17/00Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor
    • B60C17/0009Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor comprising sidewall rubber inserts, e.g. crescent shaped inserts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C1/00Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
    • B60C2001/0033Compositions of the sidewall inserts, e.g. for runflat

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パンク走行時等の発熱等による劣化を低減
し、耐久性を向上するとともに乗り心地性を改良した空
気入りラジアルタイヤを提供する。 【解決手段】 ビード部近傍から前記トレッド部のショ
ルダー区域までのサイドウォール部に配置されかつ前記
カーカス層の軸方向内側に前記トレッド部及びビード部
に向かってその厚さが漸減する略三日月状断面を有する
ゴム補強層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記カーカス層のコードが少なくとも1層のスチールコ
ードからなり、前記サイドウォールのゴム層は前記サイ
ドウォール部区域の半径方向に見て少なくとも一部の区
域において軸方向に積層された少なくとも2層のゴム層
で形成され、該ゴム補強層の少なくとも2層のヒステリ
シスロスが異なり、かつ該少なくとも2層のゴム層のう
ちヒステリシスロスが最大のゴム層を軸方向に見てタイ
ヤ最内方に位置させたことを特徴とする空気入りラジア
ルタイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気入りラジアルタ
イヤに関し、特に、車両に装着された空気入りタイヤが
走行中にパンクしたとき、パンク状態のまま相当の距離
を走行するのを可能とする、タイヤのサイドウォール部
に断面が三日月状のゴム補強層を配置した安全空気入り
ラジアルタイヤに関する。本発明は、特に乗用車用ラジ
アルタイヤ、より具体的には乗用車用安全空気入りラジ
アルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両に装着した空気入りタイヤが
走行中に何らかの原因―多くの場合釘や金属片などの異
物がタイヤに突き刺さるーことによって、内圧が低下し
たりまたはゼロとなった場合(以下に、パンクとい
う)、それ以上タイヤにダメージを与えたりせずに、操
舵上不都合がなくパンクした場所からドライバーが希望
する場所、例えばタイヤを取り替えることができるサー
ビスステーション、まで車両を安全に継続走行すること
を可能とするためタイヤに対して種々の方策が講じられ
てきた。
【0003】この種の安全空気入りラジアルタイヤの代
表的なものとしては、サイドウォール部内面全体に渡っ
て比較的ゴム硬度が大きい断面が略三日月状のゴム補強
層を配置し、ベルト層としてパンク防止等を兼ねる金属
コードからなる複数層のベルト層で強固に固めた構造の
ものがある。さらに、一般にカーカス層を1層、2層あ
るいは3層とし、各層をナイロン、レイヨンあるいはポ
リエステルの有機繊維で形成し、サイドウォール部のゴ
ム層を屈曲性等を考慮して比較的ヒステリシスロスの小
さな配合ゴム組成物から形成している。また、該ベルト
層の半径方向外方にタイヤ周方向に実質上平行に配置し
た熱収縮性の比較的大きなナイロンコード等よりなるベ
ルト補助層をベルト層全幅を覆う形で1あるいは2層配
置している。このように構成することによって、タイヤ
内部の空気圧が実質的にゼロとなったとしても、前記サ
イドウォール部の補強ゴム層によって荷重を支え、一定
の速度で、例えば数十キロ離れた安全地帯までの走行を
可能とする。かかるタイヤは、安全タイヤとしてすでに
市場に出回っており、それなりの市場での評価を得てい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パンク
走行時には正常走行時の発熱等とは異なり大量の発熱等
があるため、上記安全タイヤにおいてはカーカス層、サ
イドウォール部の補強ゴム層等の劣化が激しく、耐久性
の向上が望まれていた。また、前記補強ゴム層として比
較的硬度の大きいゴム組成物を用いているのでタイヤの
剛性が上がり乗り心地性が劣るという問題もあった。
【0005】本発明は、上記先行技術の有する問題を解
決し、パンク走行時等の発熱等による劣化を低減し、耐
久性を向上するとともに乗り心地性を改良した空気入り
ラジアルタイヤを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、最適化したカ
ーカス層及びサイドウォール部構造を組み合わせること
によって、上記目的を達成した。さらに詳しく述べる
と、本発明の空気入りラジアルタイヤは、トレッド部
と、一対のサイドウォール部と、一対のビード部とを有
し、タイヤの周方向に対し実質的に90度に交差配置さ
れたコードからなる少なくとも一層のカーカス層を有
し、該カーカス層は前記ビード部の各ビードコアを軸方
向内側から外側に折り返してなり、それぞれ該カーカス
層の半径方向外方で前記トレッド部領域においてタイヤ
周方向に対し20°〜30°の角度で配置したコードか
らなる少なくとも2層のベルト層であってかつ該コード
は隣接する層間では互いに交差してなる少なくとも2層
のベルト層を備え、前記ビード部近傍から前記トレッド
部のショルダー区域までのサイドウォール部に配置され
かつ前記カーカス層の軸方向内側に前記トレッド部及び
ビード部に向かってその厚さが漸減する略三日月状断面
を有するゴム補強層を備えた空気入りラジアルタイヤに
おいて、前記カーカス層が少なくとも1層のスチールコ
ードからなり、前記サイドウォール部のゴム層は前記サ
イドウォール部区域の半径方向に見て少なくとも一部の
区域において軸方向に積層された少なくとも2層のゴム
層で形成され、該ゴム層の少なくとも2層のヒステリシ
スロスが異なり、かつ該少なくとも2層のゴム層のうち
ヒステリシスロスが最大のゴム層を軸方向に見てタイヤ
最内方に位置させたことを特徴とする。
【0007】本発明の空気入りラジアルタイヤは、上記
構成を採ることによって以下のような作用がある。 (1)カーカス層が少なくとも1層のスチールコードか
らなること。有機繊維からなるカーカス層を用いたタイ
ヤに比べて、カーカス層の剛性が大きいのでタイヤ内圧
が実質的にゼロの場合にもタイヤの撓みが小さく、カー
カス枚数の削減も可能である。またランフラット走行時
のタイヤ接地面積が少ないので発熱上昇も低く押さえる
ことができる。さらに、スチールコードの融点は150
0℃以上と高く、熱によってコードが溶融することがな
く、またコード強度の低下や周囲の部材との接着不良と
いう問題も低減することができる。従って、空気入りラ
ジアルタイヤの総合的なランフラット耐久性が向上す
る。
【0008】(2)前記サイドウォール部のゴム層は前
記サイドウォール部区域の半径方向に見て少なくとも一
部の区域において軸方向に積層された少なくとも2層の
ゴム層で形成され、該ゴム層の少なくとも2層のヒステ
リシスロスが異なり、かつ該少なくとも2層のゴム層の
うちヒステリシスロスが最大のゴム層を軸方向に見てタ
イヤ最内方に位置させる。
【0009】この構成により本発明の空気入りラジアル
タイヤは以下の作用をする。即ち、カーカス層を少なく
とも1層のスチールコードとしただけでサイドウォール
部内面に硬度の高い補強ゴム層を配置した場合には、有
機繊維コードを用いたカーカス層に比べてカーカス層全
体の剛性が高く、特にタイヤの前後の方向のばね特性等
が高くなる傾向がある。従って、タイヤが負荷転動時に
道路上の突起等を乗り越した時に、かえって乗り心地性
を劣化させる可能性がある。
【0010】一方、本発明の空気入りタイヤでは、サイ
ドウォール部区域のゴム層の少なくとも2層のゴム層の
うちヒステリシスロスが最大のゴム層を軸方向に見てタ
イヤ最内方に位置させているので、タイヤ振動の伝達を
効果的に遮断あるいは減衰する。「少なくとも2層」と
は以下のようにすることが好ましい。2層の場合には、
軸方向最内側のヒステレシスロスがより大きいゴム層と
軸方向その外側のゴム層とからなり、この場合該外側ゴ
ム層は通常のサイドウォールのゴムで形成する。また、
3層以上のゴム層からなる場合には、軸方向最内側の層
はヒステレシスロスの最大のゴム層とし、軸方向最外側
のゴム層は通常のサイドウォールのゴムで形成し、その
中間に軸方向最内側のゴム層のヒステレシスロスよりヒ
ステレシスロスの小さい層を介在させることを意味す
る。その場合に、軸方向内側のゴム層から軸方向外側の
ゴム層に向かって順次ヒステレシスロスを下げることも
できる。例えば、軸方向に見て最内側ゴム層、中間ゴム
層、最外側ゴム層の3層からなる場合、ヒステレシスロ
スが中間ゴム層は最外側ゴム層より15%大きく、最内
側ゴム層は中間ゴム層よりも15%大きくすることがで
きる。
【0011】サイドウォール部のゴム層の最内側層のヒ
ステリシスロスは、その軸方向外側にある残余の層のヒ
ステリシスロスよりも30%以上大きいことが好まし
い。またここでは、最内側層のtanδは0.05〜
0.20未満が好ましく、さらに0.15以下が好まし
い。この場合タイヤの振動減衰等の効果がより大きくな
る。
【0012】なお、正接損失(tanδ)は、AJIS
K 6394−1995の「荷重波形、たわみ波形に
よる場合(引張り)」に従い、損失弾性率と動的弾性率
の比で表される正接損失(tanδ)を東洋精機社製ス
ペクトロメータを用いて、静的に初期荷重:160gを
与え、平均歪振幅:1%、試験振動数:52Hzの条件
により、測定温度:25℃にて測定した数値である。
【0013】サイドウォール部のゴム層の最内側層の軸
方向外側にある残余の層には、オゾンクラック、シワ、
亀裂が形成され易いことを考慮してサイドウォールに使
われる通常のゴム層を配置する。ここでサイドウォール
部のゴム厚みを100%とすると、最肉層のゴム厚み
は、20%〜80%が好ましい。なぜならば、20%未
満では、効果が小さく、80%より大きいと、残余の層
の厚みが小さくなり、カットや縁石こすれに対し耐久性
が低下する。
【0014】なお、前記ベルト層の半径方向外方でかつ
ベルト全幅を覆う範囲でタイヤ周方向に実質的に配向に
配した有機繊維コードからなる一層のベルト補助層を配
置することが好ましい。高モジュラスの有機繊維コード
からなるベルト補助層を用いることによって、ロードノ
イズの低減ができるので好ましい。上記有機繊維コード
は、ポリエチレンー2,6−ナフタレート繊維からな
り、かつ50±5℃において1.4gf/dの荷重下の
伸度が2.7%以下であり、かつ170±5℃において
0.7gf/d荷重下の伸度が1.5−6.0%である
ことが好ましい。
【0015】本発明の空気入りラジアルタイヤの構成要
件であるトレッド部、一対のサイドウォール部、一対の
ビード部としては、従来タイヤ、特に従来の乗用車用ラ
ジアルタイヤの材料を適宜に用い、従来のタイヤ製造方
法によって製造することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の空気入りラジア
ルタイヤを図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本
発明の空気入りラジアルタイヤの一実施態様の右上半分
の要部を示す断面図である。本発明の空気入りラジアル
タイヤは、トレッド部1と、トレッド部に連なる一対の
サイドウォール部2と、サイドウォール部の半径方向内
側端部に設けた一対のビード部3を有し、カーカス層4
が一対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコア5を
軸方向内側から外側に折り返されトレッド部1とサイド
ウォール部2とを補強している。カーカス層4の半径方
向外方で前記トレッド部領域には、タイヤ周方向に対し
24°で配置したコードからなる2層のベルト層6,6
が配置され、該コードは隣接するベルト層間では互いに
交差している。
【0017】また、ビード部3近傍から前記トレッド部
のショルダー区域までのサイドウォール部2には、カー
カス層4の軸方向内側に前記トレッド部1及びビード部
3に向かってその厚さが漸減する略三日月状断面を有す
るゴム補強層7が配置されている。図中、8はインナー
ライナーゴム層を示し、9はベルト補助層、10はゴム
チェーファーを示す。
【0018】本発明では、カーカス層4が少なくとも1
層のスチールコードからなり、またサイドウォール部2
のゴム層はサイドウォール部区域の半径方向に見て少な
くとも一部の区域Sにおいて軸方向に積層された2層の
ゴム層2−1,2−2で形成され、該ゴム層2−1,2
−2は異なったヒステリシスロスを有し、かつ2層のゴ
ム層2−1,2−2のうちヒステリシスロスが大きいゴ
ム層2−1を軸方向に見てタイヤ最内方に位置させてい
る。
【0019】カーカス層に用いるスチールコードとして
は、1xnあるいは1+n(ここに、nは2≦n≦7の
整数)のコードの撚り構造を有することが好ましい。ま
た、スチールコードのフィラメントの径を0.17mm
以下としカーカス層のコード打ち込み数を25−50本
/5cm、さらに好ましくは30−45本/5cmとす
ることが好ましい。該スチールコードとしては、切断時
全伸びが好ましくは3.5%以上、より好ましくは4.
0%以上であることにより、加硫成型時にカーカス層が
モールドに充分シェーピングされるため、寸法安定性に
優れる点で好ましい。このような切断時全伸びを有する
スチールコードとして、フィラメントのピッチ長さに対
して型付け量を大きくとることによって所定の切断時全
伸びを有するスチールコードを得ることができる。
【0020】本発明でカーカス層のスチールコードとし
て用いることができるゴムを被覆したゴム・スチールコ
ード複合体は、フィラメント同士が実質的に接触しない
オープンコードであることが好ましい。オープンコード
とすることによってゴムをコードフィラメント中に良好
に含浸させることができフィラメント間に水分が進入す
るのを防止することが可能となる。
【0021】また、該ゴム・スチールコード複合体は、
X線透過により投影平面として求めたコード像におい
て、任意に選択したコード軸方向に単位長さ当り、ここ
では15mmの部分のコード面積(図2aの斜線部分A
の面積)Aに占めるフィラメントの合計面積Y(図2b
でのゴム中のフィラメントの占有面積)Fとの比R=F
/A(フィラメントの面積占有率)が0.45以上で
0.95以下とすることが好ましい。
【0022】フィラメントの面積占有率Rが0.45未
満であると、各フィラメントとの接触面積が大きくなり
水分による腐食伝搬をより良好に抑制できるが、一方で
はコードとしての引っ張り弾性率が低くなり、カーカス
としての剛性要求を満足できにくくなるばかりでなく、
コードの形態が不ぞろいになり易い。また、Rが0.9
5を超えると、スチールコードのフィラメント自体の変
形量が小さくなり、耐圧縮疲労性の改良効果が小さくな
り、さらに加硫成型時に変形しにくくなる。Rは、0.
50以上0.90以下であることが好ましく、さらに好
ましくは0.55以上0.75以下である。
【0023】フィラメントの面積占有率Rとしては、ソ
フテックス社製K−2型を用い、一層のカーカス層を用
いたタイヤについては、タイヤサイドウォール部のタイ
ヤ最大幅付近においてタイヤ表面に垂直な方向からX線
を照射して得た投影像を得て、該投影像中で10箇所で
Rを測定しその平均値を採用する。また、2以上の層の
カーカス層を有するタイヤについては、タイヤに埋設し
た状態で測定を行うと各層の投影像が重なってしまうの
で測定が困難である。従って、後者の場合には各層のカ
ーカス層を取りだして、上記一層のカーカス層と同様の
方法で測定した。
【0024】このようにすることによって、スチールコ
ード複合体の各フィラメントとゴムとの接触面積をより
良好に増加することができるので、スチールコード内に
水分が進入するのをさら良好に抑制することが可能とな
る。また、フィラメントとゴムとの接触面積を増加させ
ることによって、フィラメント同士の摩擦、いわゆるフ
レッティングを抑制することができる。すなわち、スチ
ールコードの耐久性劣化の主要な原因である水分による
腐食伝搬性を抑制し、フレッティングによる腐食を大幅
に減少することができる。
【0025】
【実施例】以下に、本発明に係る空気入りラジアルタイ
ヤを試作しその特性を試験した。 (A)本発明タイヤ 1)タイヤサイズ:P225/50R17 2)ベルト層:2層、コードのフィラメント径が0.2
25mm、1×5構造、伸び0.15%(5kg時荷重
伸度)、タイヤ周方向に対し26度傾斜し2層間のコー
ドを交差配置 3)カーカス層:スチールコード、フィラメント径0.
15mm、1×5構造(7%の切伸を持つ)コードをビ
ードコアーを内から外へ折り返し端部をベルト層下まで
延長配置 4)断面が略三日月状サイド補強ゴム層:タイヤサイド
ウォール部でカーカス層軸方向内側に配置(最大厚み1
1mm、ショアーA硬度84度)。 5)ベルト補助層: (1)本発明タイヤ1‥ベルト補助層なし; (2)本発明タイヤ2‥、6ナイロンの1260D/2
を10本併置、ゴム被膜したリボン状片(約10mm
幅)として、前記ベルト層の半径方向外方に実質上密着
し、実質状ベルト層全幅を覆う形で1層配置 6)サイドウォールゴム層(配合は表1に示す):2層
・・内ゴム層:tanδ(=E’/E”)=0.15、外
側ゴム層:tanδ=0.20 7)他構造は特に従来と同一
【0026】(B)比較例(従来タイヤ) 比較例として、従来タイヤを用いた。すなわち、タイヤ
サイズ、ベルト層、サイド補強ゴム層並びにベルト補助
層は本発明タイヤと同一のものを用い、本タイヤは、カ
ーカス層のコードをレイヨン1650D/3とした2層
をビードコアの軸方向内側から外側へ折り返し、1プラ
イはダウン構造とした3層で形成するとともに、サイド
ウォール部のゴム層全体を本発明の外側ゴム層によって
形成した点のみ本発明タイヤと異なる。
【0027】
【表1】
【0028】上記本発明タイヤと比較例タイヤとについ
て、以下の試験を行った。 (1)ランフラット走行試験 該タイヤを内圧ゼロの状態でTRA準拠の最大荷重を負
荷し、室内ドラム(径1.7m)にてタイヤが破壊する
までの距離を計測した。結果は、従来タイヤを100と
して指数表示した。
【0029】(2)乗り心地試験 幾つかの路面パターンを含むテストコースにおいて、該
タイヤを装着した車両を4人のパネラーに同一モードで
実車走行させ、それぞれのパネラーに下記10点満点の
フィーリング評価法で乗り心地性を評価してもらい、そ
れらの平均点を求めた。 10〜8点:優れる、7〜4点:普通、3〜1点:不快 結果を、表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】上記結果から明らかなように、本発明の空
気入りラジアルタイヤは、従来のランフラットタイヤに
比較してランフラット走行性及び乗り心地性は大幅に向
上し、またカーカス枚数も減少し、タイヤ重量のも低減
できることが分かる。
【0032】
【発明の効果】本発明の空気入りラジアルタイヤにおい
ては、以下の効果を有する。 (1)カーカス層のコードが少なくともスチールコード
から形成しているので、カーカス層の剛性が大きく、ラ
ンフラット走行時のタイヤ接地面積が少ないので発熱上
昇も低く押さえることができる。
【0033】(2)サイドウォール部のゴム層は前記サ
イドウォール部区域の半径方向に見て少なくとも一部の
区域において軸方向に積層された少なくとも2層のゴム
層で形成され、該ゴム補強層の少なくとも2層のヒステ
リシスロスが異なり、かつ該少なくとも2層のゴム層の
うちヒステリシスロスが最大のゴム層を軸方向に見てタ
イヤ最内方に位置させているので、タイヤ振動の伝達を
遮断あるいは減衰することができ乗り心地性を大幅に改
良することができる。
【0034】(3)ベルト層の半径方向外方でかつベル
ト全幅を覆う範囲でタイヤ周方向に実質的に配向に配し
た有機繊維コードからなる一層のベルト補助層を配置す
ることによって、高モジュラスの有機繊維コードからな
るベルト補助層を用いることによって、タイヤ重量を軽
減でき、また乗り心地性改良、撓み性さらには転動抵抗
面の滑らか性を改良することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る空気入りタイヤの右
上半分の断面図である。
【図2】(a)および(b)は、本発明でカーカス層の
スチールコードとして用いることができるゴムを被覆し
たゴム・スチールコード複合体のフィラメント占有面積
比を示す。
【符号の説明】
1 トレッド部 2 サイドウォール部 2−1,2−2 サイドウォール部2のゴム層 3 ビード部 4 カーカス層 5 ビードコア 6 ベルト層 7 ゴム補強層 8 インナーライナーゴム層 9 ベルト補助層 10 ゴムチェーファー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド部と、一対のサイドウォール部
    と、一対のビード部とを有し、タイヤの周方向に対し実
    質的に90度に交差配置されたコードからなる少なくと
    も一層のカーカス層を有し、該カーカス層は前記ビード
    部の各ビードコアを軸方向内側から外側に折り返してな
    り、該カーカス層の半径方向外方で前記トレッド部領域
    においてそれぞれタイヤ周方向に対し20°〜30°の
    角度で配置したコードからなる少なくとも2層のベルト
    層であってかつ該コードは隣接する層間では互いに交差
    してなる少なくとも2層のベルト層を備え、前記ビード
    部近傍から前記トレッド部のショルダー区域までのサイ
    ドウォール部に配置されかつ前記カーカス層の軸方向内
    側に前記トレッド部及びビード部に向かってその厚さが
    漸減する略三日月状断面を有するゴム補強層を備えた空
    気入りラジアルタイヤにおいて、前記カーカス層が少な
    くとも1層のスチールコードからなり、前記サイドウォ
    ールのゴム層は前記サイドウォール部区域の半径方向に
    見て少なくとも一部の区域において軸方向に積層された
    少なくとも2層のゴム層で形成され、該ゴム補強層の少
    なくとも2層のヒステリシスロスが異なり、かつ該少な
    くとも2層のゴム層のうちヒステリシスロスが最大のゴ
    ム層を軸方向に見てタイヤ最内方に位置させたことを特
    徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記ゴム補強層の最内側層のヒステリシ
    スロスは、その軸方向外側にある残余の層のヒステリシ
    スロスよりも30%以上大きいことを特徴とする請求項
    1に記載した空気入りラジアルタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記ベルト層の半径方向外方でかつベル
    ト全幅を覆う範囲でタイヤ周方向に実質的に配向した有
    機繊維コードからなる一層のベルト補助層を配置したこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載した空気入りラ
    ジアルタイヤ。
  4. 【請求項4】 該スチールコードの切断時全伸びが3.
    5%以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れかに記載した空気入りラジアルタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記カーカス層のスチールコードとして
    ゴムを被覆したゴム・スチールコード複合体を用い、ゴ
    ム・スチールコード複合体のフィラメント面積占有率が
    0.45以上で0.95以下であることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれかに記載した空気入りラジアルタ
    イヤ。
JP10121459A 1998-04-30 1998-04-30 空気入りラジアルタイヤ Withdrawn JPH11310018A (ja)

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