JPH11309934A - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JPH11309934A
JPH11309934A JP11051490A JP5149099A JPH11309934A JP H11309934 A JPH11309934 A JP H11309934A JP 11051490 A JP11051490 A JP 11051490A JP 5149099 A JP5149099 A JP 5149099A JP H11309934 A JPH11309934 A JP H11309934A
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Hideki Asai
英樹 浅井
Hiromi Omura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レジストローラでの用紙スリップ量を考慮し
て用紙の先端位置を確実に把握しつつ、圧胴における用
紙クランパのクランプミスを無くして用紙の巻き上がり
等を確実に防止し、安定した紙くわえを実現する。 【解決手段】 圧胴20側に配設され、用紙クランパ2
1に対して用紙3の先端を給送するタイミングを制御す
るための、圧胴20における回転速度変動を検知するエ
ンコーダセンサ121を備えたパルスエンコーダ(エン
コーダ120)と、レジストモータ102と、用紙3の
先端を検知するレジストセンサ71と、遮光板106と
の係合による給紙開始センサ104からのオン出力信号
に基づき、用紙クランパ21の用紙くわえ位置にタイミ
ングを合わせて用紙3の先端を給送すべくレジストモー
タ102を起動制御した後、レジストセンサ71からの
出力信号に基づき、レジストローラ対33a,33bに
おける用紙3の滑りを補償すべくレジストローラ33b
の回転速度を速めるようにレジストモータ102を制御
する制御装置110とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷装置に関し、
マスタを版胴に巻装し、用紙を圧胴または版胴で圧胴ま
たは版胴の何れか他方に押し付けて印刷を行う孔版印刷
装置等の印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷装置における給紙機構およびそ
れを用いた用紙の搬送方法の一例について、図33ない
し図38を参照しながら説明する。図33に示すよう
に、孔版印刷装置における給紙装置29’は、エレベー
タ方式の給紙台31と、側板(図示せず)に回転自在に
支持された呼出しローラ30および給紙ローラ32と、
給紙ローラ32に圧接し重送を防止する分離ローラ34
と、用紙3の先端を、多孔性円筒状の版胴1の外周面と
押圧手段としてのプレスローラ40との間へ所定のタイ
ミングで送るレジストローラ対33a,33bと、用紙
3の先端をレジストローラ対33a,33bのニップ部
および版胴1の外周面とプレスローラ40の外周面との
間へ案内する一対のガイド板38’,38’とを有して
いる。なお、給紙ローラ32と分離ローラ34とを総称
して分離ローラ対というときもある。
【0003】給紙台31は、駆動装置(図示せず)によ
り、積載された用紙3の最上位が、常に呼出しローラ3
0に所定の押圧力(用紙3が搬送可能な押圧力)をもっ
て接触するように昇降される。給紙台31の左側には、
給紙台31上に積載された用紙3の先端を突き当て揃え
る給紙前面板35が配設されている。
【0004】給紙ローラ32は、版胴1と同期して回転
するカム(図示せず)と、このカムに係合するカムフォ
ロアを有するセクタギアと、ワンウェイクラッチが組み
込まれ上記セクタギアと噛合する給紙ローラギアとによ
り、時計回り方向に回転される。呼出しローラ30と給
紙ローラ32とは無端ベルト37により連結されてい
て、駆動力伝達関係にある。
【0005】レジストローラ対33a,33bは、分離
ローラ34よりも用紙搬送方向X前方の上記側板に回転
自在に支持されている。レジストローラ対33a,33
bも給紙ローラ32と同様に、版胴1と同期して回転す
る図37および図38に示すカム50と、支軸部51b
の周りに揺動するセクタ51と、セクタ51の一端部に
配設されカム50に係合するカムフォロア53と、セク
タ51の他端部に形成されたセクタギヤ51aと、ワン
ウェイクラッチ52が組み込まれセクタギヤ51aと噛
合するレジストローラギア54とにより、レジストロー
ラ対33a,33bの下方側のレジストローラ33bが
反時計回り方向に回転される。レジストローラ対33
a,33bの用紙送り速度は、版胴1の周速度と同じに
設定されている。以下、上記したようなセクタギヤ51
a等を用いて給紙する方式をセクタギヤ方式という。
【0006】版胴1の下方近傍には、マスタ2を介して
版胴1に接離自在な押圧手段としてのプレスローラ40
が一対のローラアーム41,41の自由端に回転可能に
配設されている。ローラアーム対41,41は、上記側
板に回転可能に支持された支軸42にその基端部を固定
されていて、支軸42端部に取付けられたカム(図示せ
ず)等の駆動部材により版胴1の回転に合わせて自由端
部を揺動されるようになっている。
【0007】版胴1の左下方には、排紙装置43’が配
設されている。排紙装置43’は、インキの付着力によ
り版胴1上のマスタ2に貼り付いた用紙3の先端部を版
胴1の外周面から剥離する揺動自在な剥離爪49と、剥
離爪49により剥離された印刷済みの用紙3を排紙台
(図示せず)に吸着・搬送するための搬送ベルト48
と、搬送ローラ前46等を具備している。
【0008】続いて用紙3の搬送手順について説明す
る。図33に示すように、呼出しローラ30により用紙
3が給送され、給紙ローラ32と分離ローラ34とで用
紙3の重送が防止されて、最上位の1枚の用紙3だけが
レジストローラ対33a,33bに送られる。用紙3の
先端がレジストローラ対33a,33bのニップ部に衝
突し、さらに搬送されて、図34に示すように上方に所
定量の湾曲たわみ3Aが形成された時点で、給紙ローラ
32と呼出しローラ30との回転が停止する。その後、
図37および図38に示すカム50の作動によって所定
タイミングでレジストローラ対33a,33bが回転
し、図35に示すように用紙3の湾曲たわみ3A(破線
で示す)が消滅する。そして、ワンウェイクラッチ56
の作用により給紙ローラ32と呼出しローラ30とが用
紙3の搬送によって従動回転しながら、用紙3は版胴1
の外周面とプレスローラ40の外周面との間に搬送され
る。レジストローラ対33a,33bの回転によって、
図36に示すように、用紙3の先端部が版胴1の外周面
とプレスローラ40の外周面との間に搬送されると同時
に、プレスローラ40が上昇してきて、プレスローラ4
0が用紙3を版胴1の外周面に押圧することで、周知の
孔版印刷が行われていた。
【0009】また、孔版印刷工程において、用紙の先端
部が版胴に貼り付いたまま剥離爪で剥離できずジャムに
なる、いわゆる「排紙(用紙)の巻き上がり」を防止し
たり、騒音の低減を図ったり、用紙の用紙搬送方向に対
する印刷画像の位置精度(レジスト精度)の向上を図る
目的で、プレスローラに代えて版胴の外径と略同径で、
用紙の先端を挾持しながら版胴と反対方向に版胴の周速
度と略同周速度で回転するいわゆる「紙くわえ圧胴」を
用いて、用紙の先端部を強制的に版胴より剥離しながら
印刷を行なう方式(以下、「紙くわえ圧胴方式」とい
う)も試されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たセクタギヤ方式には、下記の諸問題点があった。 (1)用紙3が、図35に示す状態から図36に示す状
態に搬送される際、ワンウェイクラッチ56の作用によ
り給紙ローラ32と呼出しローラ30とが用紙3の搬送
によって従動回転しているとはいえ、用紙3への負荷と
なる。さらには、分離ローラ34は回転しないため、こ
れも用紙3への負荷となり、用紙3の搬送に対する負荷
が大きくなってしまう。この結果、用紙3の先端が自由
なので、用紙3はレジストローラ対33a,33bのニ
ップ部の間で滑ってしまい、用紙搬送方向Xの位置精度
(レジスト精度ともいう)がばらついてしまうという問
題点があった。
【0011】(2)用紙3の搬送の際には、図33に示
したように、用紙3の先端をレジストローラ対33a,
33bのニップ部で一度停止させるために、レジストロ
ーラ対33a,33bの間には図示を省略したスプリン
グにより圧をかけてある。そして、次の用紙3が搬送さ
れてくるまで、レジストローラ対33a,33bの回転
を停止させておかなければならないため、セクタギヤ5
1aが往復運動後にレジストローラ対33a,33bが
すぐ回転停止するように、駆動側である下方のレジスト
ローラ33bの駆動機構にブレーキをかけるようになっ
ている。セクタギヤ51aを動かすカム50は、版胴1
側のメインモータから駆動力を得ており、上記したよう
にレジストローラ対33a,33bには常にブレーキが
かかっている状態なので、メインモータへの負荷が増大
してしまい、メインモータのパワーを大きいものにしな
くてはいけないという問題点があった。
【0012】一方、上述した紙くわえ圧胴方式によれ
ば、次のような問題点があった。紙くわえ圧胴方式を用
いた従来の印刷装置においては、例えば本願出願人が提
案した特開平9−216448号公報の図1ないし図5
等に示した孔版印刷装置のように、版胴と圧胴との間の
回転駆動伝達系が多くの構成部品からなる天地調整機構
を介していること、およびメインモータに連結された長
い経路の回転駆動伝達系となっていることのために、せ
っかく紙くわえ圧胴方式を採用しても、天地調整機構の
ギヤ列のバックラッシュあるいはタイミングベルトの緩
みや伸びによって、紙くわえクランパ(用紙クランパあ
るいはくわえ爪とも呼ばれており、以下、「用紙クラン
パ」という)に対するレジストローラ対33a,33b
からの用紙3の搬送タイミングが若干ずれてしまい、用
紙3の巻き上がりとなってしまう問題点があった。
【0013】そこで、本願出願人は、上記諸問題点を解
決するために、紙くわえ圧胴方式を用いた印刷装置にお
いて給紙制御に係る新規な技術を特願平9−31071
6号で提案した。この新規な技術を図1、図2および図
8を借りて要約的に説明すると、圧胴20の用紙クラン
パ21に対して用紙3の先端を給送するタイミングを取
るためのタイミング検知手段(遮光板106および給紙
開始センサ104)を圧胴20側に配設し、給紙開始セ
ンサ104からの出力信号に基づき、用紙クランパ21
の回転位置(用紙くわえ位置)にタイミングを合わせて
用紙3の先端を給送すべくステッピングモータからなる
レジストモータ102を制御するレジストローラ駆動制
御手段としての制御装置等を有するものであった。上記
技術に係る制御構成は、図1、図2および図8に示され
ている構成から、用紙先端センサ70、レジストセンサ
71、エンコーダ120およびエンコーダセンサ121
を除去した制御構成に略相当するものである。しかし、
上記技術においても改良すべき次に述べるような問題点
がある。これを図16および図17を借りて説明する
と、用紙3の先端がレジストローラ対33a,33bか
ら送られたとき、圧胴20は上述したようなメインモー
タの駆動力伝達機構を介して、通紙の1枚ごとに揺動変
位して版胴1の外周面に押圧されることにより、版胴1
の外周面に押圧されるまで負荷変動が伴い速度変動が大
きくなり、このような状態で用紙3の先端部が用紙クラ
ンパ21にくわえられることになる。すなわち、圧胴2
0自身の外周の周速度が常に変動している状態にあるた
め、圧胴20に設けた遮光板106の回転位置を給紙開
始センサ104で検知するだけで、用紙クランパ21の
用紙くわえ位置にタイミングを合わせて用紙3の先端を
給送するようにレジストモータ102を制御する上記給
紙制御方式では、用紙3の先端部を用紙クランパ21に
確実にくわえさせてクランプミスを完全に無くすること
は難しい。
【0014】そこで、本願出願人は、上記新規な技術の
問題点を解決するために、さらに給紙制御に係る新規な
技術を特願平9−313651号で提案した。この新規
な技術を図1、図2および図8を借りて要約的に説明す
ると、圧胴20の用紙クランパ21に対して用紙3の先
端を給送するタイミングを制御するための、圧胴20に
おける少なくとも回転速度変動を検知するエンコーダセ
ンサ121およびエンコーダ120からなるパルスエン
コーダを圧胴20側に配設し、エンコーダセンサ121
からの出力パルス信号に基づき、用紙クランパ21の回
転位置(用紙くわえ位置)にタイミングを合わせて用紙
3の先端を給送すべくレジストモータ102を制御する
レジストローラ駆動制御手段としての制御装置等を有す
るものであった。上記技術は、図1、図2および図8に
示されている構成から、用紙先端センサ70およびレジ
ストセンサ71を除去した制御構成に略相当するもので
ある。しかしながら、上記した二つの新規な技術におい
ても、温・湿度等の環境条件の変化に伴う搬送条件の変
化(例えばレジストローラ対と用紙との間の摩擦係数の
変化や用紙の変形状態)により、あるいはレジストロー
ラ対が摩耗・消耗したり紙粉等により汚れたりすること
によって、用紙の滑りである用紙のスリップ量が大きく
なったときにおける用紙の先端位置の認識が曖昧である
ため、用紙の先端部が用紙クランパに正確かつ確実に挾
持されずにミスクランプを生じたり、ひいては用紙巻き
上りが生じてジャムを発生するという問題点を完全に払
拭することができなかった。
【0015】したがって、本発明は上述したような諸問
題点を解決するためになされたものであり、請求項ごと
の目的を挙げれば次のとおりである。請求項1記載の発
明の目的は、保持手段に対して用紙の先端を給送するタ
イミングを制御するための、圧胴における少なくとも回
転速度変動を検知するエンコーダセンサを備えたパルス
エンコーダを配設すると共に、用紙の先端を検知する用
紙先端検知手段を圧胴とレジストローラとの間の用紙搬
送路に配設し、さらに、用紙先端検知手段からの信号に
基づき、用紙スリップ量が大きくなったときにおけるレ
ジストローラにおける用紙の滑りを補償すべくレジスト
ローラ駆動手段を制御した後、エンコーダセンサからの
出力パルス信号に基づき、用紙クランパの回転位置にタ
イミングを合わせて用紙の先端を給送すべくレジストロ
ーラ駆動手段を制御するレジストローラ駆動制御手段を
具備することによって、圧胴における保持手段(用紙ク
ランパ)のクランプミスを無くし、用紙の巻き上がり等
をさらに確実に防止すると共に、用紙クランパに対して
用紙の先端を給送するタイミングの安定化・信頼性の向
上を図ることができ、ひいてはレジスト精度をさらに向
上することのできる印刷装置を提供することにある。加
えて、レジストローラを駆動する駆動系を版胴と押圧手
段(圧胴等)とを駆動するメインモータに対して独立さ
せて駆動系の負荷を低減すると共に、メインモータのパ
ワーを小さくして安価に製作できる印刷装置を提供する
ことにある。
【0016】請求項2記載の発明の目的は、請求項1記
載の発明の目的に加えて、レジストローラ駆動手段をス
テッピングモータで構成すると共に、レジストローラ駆
動制御手段はレジストローラ駆動手段へ出力される少な
くとも駆動パルス数を変えてレジストローラ駆動手段を
制御することによって、レジストローラのブレーキや回
転方向を規制する機械式部品を不要として安価ですみ、
制御装置のプログラムが簡素化できると共に、演算処理
を速くしてフィードバック制御の追従精度を高くするこ
とにある。
【0017】請求項3記載の発明の目的は、請求項2記
載の発明の目的に加えて、レジストローラ駆動制御手段
は、用紙の滑り補償後、エンコーダセンサからの出力パ
ルス信号に応じながらさらにパルス幅を変えることによ
りレジストローラ駆動手段をフィードバック制御するこ
とで、フィードバック制御の追従精度をより高くするこ
とにある。
【0018】請求項4記載の発明の目的は、請求項1ま
たは2記載の発明の目的に加えて、レジストローラ駆動
制御手段は、エンコーダセンサからの出力パルス信号の
出力開始時点と、レジストローラ駆動手段が駆動開始さ
れる駆動開始時点との間に遅れ時間を設け、用紙の種類
に応じて遅れ時間を変えるべく駆動開始時点を可変する
レジストローラ駆動開始可変手段を具備することによ
り、様々な用紙に対して安定した紙くわえを実現するこ
とにある。
【0019】請求項5記載の発明の目的は、請求項1,
2または3記載の発明の目的に加えて、保持手段に対し
て用紙の先端を給送するタイミングをとるためのタイミ
ング検知手段を圧胴側に配設することにより、給送する
タイミングの安定化・信頼性の向上を図ることにある。
【0020】請求項6記載の発明の目的は、請求項5記
載の発明の目的に加えて、タイミング検知手段からのオ
ン出力信号の出力開始時点と、レジストローラ駆動手段
が駆動開始される駆動開始時点との間に遅れ時間を設
け、用紙の種類に応じて遅れ時間を変えるべく駆動開始
時点を可変するレジストローラ駆動開始可変手段を具備
することにより、様々な用紙に対して安定した紙くわえ
を実現することにある。請求項7記載の発明の目的は、
請求項4または6記載の発明の目的に加えて、レジスト
ローラ駆動制御手段に対してレジストローラ駆動開始可
変手段の機能を具備させることにより、制御の汎用性を
高めることにある。
【0021】請求項8記載の発明の目的は、請求項4,
6または7記載の発明の目的に加えて、用紙の種類を設
定する用紙種類設定手段を具備することにより、用紙の
種類を手動的に設定・入力することにある。
【0022】請求項9記載の発明の目的は、請求項4,
6または7記載の発明の目的に加えて、用紙の種類を検
知する用紙種類検知手段を具備することにより、用紙の
種類を自動的に検知することにある。
【0023】請求項10記載の発明の目的は、請求項1
ないし9の何れか一つに記載の発明の目的に加えて、レ
ジストローラに対して用紙の先端を給送するタイミング
をとるための給紙タイミング検知手段を圧胴側に配設す
ることにより、給紙タイミングの安定化・信頼性の向上
を図ることにある。
【0024】請求項11記載の発明の目的は、請求項1
0記載の発明の目的に加えて、給紙タイミング検知手段
からの信号に基づき、用紙の先端をレジストローラに対
して給送すべく給紙駆動手段を制御することにある。
【0025】請求項12記載の発明の目的は、請求項1
1記載の発明の目的に加えて、給紙駆動手段をステッピ
ングモータで構成することにより、給紙ローラ等の給紙
手段の回転方向を規制する機械式部品を不要として安価
ですみ、給紙手段を駆動する駆動系を版胴と押圧手段
(圧胴等)とを駆動するメインモータに対して独立させ
て駆動系の負荷を低減すると共に、メインモータのパワ
ーをさらに小さくして安価に製作できる印刷装置を提供
することにある。
【0026】請求項13記載の発明の目的は、請求項1
ないし12の何れか一つに記載の発明の目的に加えて、
用紙先端検知手段に対して用紙のジャム検知機能を具備
させることにより、用紙搬送検知機能の汎用化を図るこ
とにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、製版されたマスタを外
周面に巻き付ける版胴と、給送されて来た用紙の先端部
を保持する保持手段を備え上記版胴の外径と略同径の圧
胴と、該保持手段に向けて上記用紙の先端を送り出すレ
ジストローラとを有し、上記版胴に対して上記圧胴を相
対的に押し付けて印刷を行う印刷装置において、上記保
持手段に対して上記用紙の先端を給送するタイミングを
制御するための、上記圧胴における少なくとも回転速度
変動を検知するエンコーダセンサを備えたパルスエンコ
ーダと、上記レジストローラを回転するレジストローラ
駆動手段と、上記圧胴と上記レジストローラとの間の用
紙搬送路に配設され、上記用紙の先端を検知する用紙先
端検知手段と、上記用紙先端検知手段からの信号に基づ
き、上記レジストローラにおける上記用紙の滑りを補償
すべく上記レジストローラ駆動手段を制御した後、上記
エンコーダセンサからの出力パルス信号に基づき、上記
保持手段の回転位置にタイミングを合わせて上記用紙の
先端を給送すべく上記レジストローラ駆動手段を制御す
るレジストローラ駆動制御手段とを具備することを特徴
とする。
【0028】ここで、「版胴の外径と略同径の圧胴」と
は、版胴の外径寸法が圧胴の外径寸法と同じであるもの
の他、設計上の寸法公差範囲内にある場合も含む。「版
胴に対して圧胴を相対的に押し付けて印刷を行う」方式
には、版胴に対して圧胴を押し付けて印刷を行う圧胴接
離方式と、圧胴に対して版胴を押し付けて印刷を行う版
胴接離方式と、それらの併用方式とがある。圧胴接離方
式の具体例としては、後述する発明の実施の形態におけ
る圧胴およびその接離手段が挙げられる。一方、版胴接
離方式には、版胴が圧胴側へ移動(版胴内部のインキロ
ーラが圧胴側へ突出するタイプも含む)して印刷を行う
周知のものが挙げられる。
【0029】パルスエンコーダとしては、回転速度変動
の検出が可能な相対的な回転量を検出するインクリメン
タル型と、回転速度変動の検出と位置の検出とが可能な
絶対的な回転量を検出するアブソリュート型とがある。
請求項1記載のパルスエンコーダは、圧胴における少な
くとも回転速度変動を検知するので、インクリメンタル
型およびアブソリュート型の両方を含む。また、パルス
エンコーダとしては、その検出性能の安定化および信頼
性を上げるという点からはフォトエンコーダが好ましい
が、これを望まなくてもよいのであれば磁気式エンコー
ダ等であってもよい。
【0030】なお、上記パルスエンコーダは、上記圧胴
側に配設することがより好ましく、以下、「圧胴側」と
は、圧胴接離方式にあっては、圧胴自体もしくは版胴に
対しての圧胴の変位動作と共に実質的に同期して変位す
る部材も含む圧胴の側をいう。また、版胴接離方式にあ
っては、圧胴自体もしくは圧胴近傍の装置本体側をも含
む圧胴側をいう。また、上記パルスエンコーダは、圧胴
と同期回転される版胴を回転駆動するメインモータや版
胴側に配設してもよい。
【0031】請求項2記載の発明は、請求項1記載の印
刷装置において、上記レジストローラ駆動手段が、ステ
ッピングモータからなり、上記レジストローラ駆動制御
手段は、上記レジストローラ駆動手段へ出力される少な
くとも駆動パルス数を変えることにより上記レジストロ
ーラ駆動手段を制御することを特徴とする。
【0032】請求項3記載の発明は、請求項2記載の印
刷装置において、上記レジストローラ駆動制御手段は、
上記用紙の滑り補償後、上記エンコーダセンサからの出
力パルス信号に応じながら、さらに上記パルス幅を変え
ることにより、上記レジストローラ駆動手段をフィード
バック制御することを特徴とする。
【0033】請求項4記載の発明は、請求項1または2
記載の印刷装置において、上記エンコーダセンサからの
出力パルス信号の出力開始時点と、上記レジストローラ
駆動手段が駆動開始される駆動開始時点との間に遅れ時
間を設け、上記用紙の種類に応じて上記遅れ時間を変え
るべく上記駆動開始時点を可変するレジストローラ駆動
開始可変手段を具備することを特徴とする。
【0034】請求項5記載の発明は、請求項1,2また
は3記載の印刷装置において、上記保持手段に対して上
記用紙の先端を給送するタイミングをとるためのタイミ
ング検知手段を上記圧胴側に配設したことを特徴とす
る。
【0035】請求項6記載の発明は、請求項5記載の印
刷装置において、上記タイミング検知手段からのオン出
力信号の出力開始時点と、上記レジストローラ駆動手段
が駆動開始される駆動開始時点との間に遅れ時間を設
け、上記用紙の種類に応じて上記遅れ時間を変えるべく
上記駆動開始時点を可変するレジストローラ駆動開始可
変手段を具備することを特徴とする。
【0036】請求項7記載の発明は、請求項4または6
記載の印刷装置において、上記レジストローラ駆動制御
手段は、上記レジストローラ駆動開始可変手段の機能を
具備することを特徴とする。
【0037】ここで、請求項4および6記載の発明にお
ける遅れ時間の設定方式には、時間による設定方式やエ
ンコーダセンサを備えたエンコーダによる圧胴の回転位
置検知を利用した設定方式がある。レジストローラ駆動
制御手段をマイクロコンピュータで構成したような場合
には、そのマイクロコンピュータに内蔵されているタイ
マにより遅れ時間を設定・計時することもできる。それ
故に、レジストローラ駆動制御手段をマイクロコンピュ
ータで構成したような場合には、そのマイクロコンピュ
ータに内蔵されているROM(読み出し専用記憶装置)
あるいは外部記憶装置に予め記憶されている用紙の種類
に応じた遅れ時間をCPU(中央処理装置)が適宜選択
・抽出することにより、レジストローラ駆動開始可変手
段の機能構成を兼ねることが可能となる。
【0038】請求項8記載の発明は、請求項4,6また
は7記載の印刷装置において、上記用紙の種類を設定す
る用紙種類設定手段を具備することを特徴とする。
【0039】請求項9記載の発明は、請求項4,6また
は7記載の印刷装置において、上記用紙の種類を検知す
る用紙種類検知手段を具備することを特徴とする。
【0040】請求項10記載の発明は、請求項1ないし
9の何れか一つに記載の印刷装置において、上記圧胴側
に配設され、上記レジストローラに対して上記用紙の先
端を給送するタイミングをとるための給紙タイミング検
知手段を具備することを特徴とする。
【0041】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の印刷装置において、上記レジストローラに向けて上記
用紙の先端を給送する給紙手段と、上記給紙手段を回転
する給紙駆動手段と、上記給紙タイミング検知手段から
の信号に基づき、上記用紙の先端を上記レジストローラ
に対して給送すべく上記給紙駆動手段を制御する給紙駆
動制御手段とを具備することを特徴とする。
【0042】ここで、給紙手段としては、後述する実施
形態で説明する呼出しローラ、給紙ローラおよび分離ロ
ーラからなるものの他、例えば特公平5−32296号
公報記載の紙捌きローラ(分離コロを兼ねる給紙コロに
相当)、あるいは呼出しローラ、分離ローラおよび分離
パッドからなるもの等を含む。
【0043】請求項1および11記載の発明におけるレ
ジストローラ駆動制御手段や給紙駆動制御手段の具体例
としては、マイクロコンピュータやマイクロプロセッサ
等が好ましく用いられる。
【0044】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の印刷装置において、上記給紙駆動手段が、ステッピン
グモータからなることを特徴とする。
【0045】請求項13記載の発明は、請求項1ないし
12の何れか一つに記載の印刷装置において、上記用紙
先端検知手段は、上記用紙のジャム検知機能を具備する
ことを特徴とする。
【0046】請求項1記載の発明における用紙先端検知
手段、請求項5記載の発明におけるタイミング検知手
段、請求項10記載の発明における給紙タイミング検知
手段の具体例としては、必要な検知動作の安定化を図
れ、安価であるという点から反射型の光学センサが好ま
しく用いられ、さらなる検知動作の安定化および信頼性
向上(誤動作の防止)という点からは透過型の光学セン
サ(フォトインタラプタ型のフォトセンサ)および遮光
部材を用いてもよい。検知動作の安定化および信頼性を
それ程望まなくてもよいのであれば、機械的接点を有す
るマイクロスイッチ等を用いてもよい。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して実施例を含む
本発明の実施の形態(以下、単に「実施形態」という)
を説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形
状等を有する構成部品等については、同一符号を付すこ
とによりその説明をできるだけ省略する。図において一
対で構成されていて特別に区別して説明する必要がない
構成部品は、説明の簡明化を図る上から、その片方を適
宜記載することでその説明に代えるものとする。
【0048】(実施形態1)以下、本発明の第1の実施
形態(以下、単に「実施形態1」という)について説明
する。図1に印刷装置の一例としての孔版印刷装置を示
す。この孔版印刷装置は、製版されたマスタ2を外周面
に巻き付ける円筒状の版胴1と、版胴1の右方に配設さ
れマスタ2を製版し搬送する製版書込み装置19と、版
胴1の内部に配設され版胴1上のマスタ2にインキを供
給するインキ供給装置22と、版胴1の下方に配設され
給送されて来た用紙3の先端部を挾持・保持する保持手
段としての用紙クランパ21を備え、版胴1の外周面上
のマスタ2に用紙3を押し付ける圧胴20と、圧胴20
の右方に配設され用紙3の先端を圧胴20の用紙クラン
パ21に向けて給送する給紙装置29と、圧胴20の左
方に配設された排紙装置43とを具備している。
【0049】版胴1は、図1、図4および図9に示すよ
うに、多孔構造の円筒体とその外周面に巻装された複数
層のメッシュスクリーン(図示せず)とを有し、軸パイ
プ11の周りに回転可能に支持されている。版胴1は、
図示を省略した駆動系を介してメインモータ(図示せ
ず)により回転される。このメインモータは、例えばD
Cモータからなり、後述するように給紙駆動系に駆動力
を伝達しないようになされているので従来のメインモー
タよりも小型化されている。版胴1の外周面には、製版
書込み装置19で穿孔・製版されたマスタ2の先端部を
挾持するマスタクランパ12が配置されている。
【0050】マスタクランパ12は、円筒体の外周面の
母線に沿って設けられた強磁性体よりなるステージ(図
示せず)に対向し、マスタクランパ軸12aを介して回
動可能に支持されていて、上記ステージと対向する面に
磁石を貼着されて構成されている。マスタクランパ12
は、版胴1が所定の回転位置を占めたときに、開閉装置
(図示せず)により駆動力を伝達されて開閉される。版
胴1における図4の奥側の端板1aに対向した装置本体
側の所定位置には、版胴1aが図10(a)に示すホー
ムポジション(同図にH・Pの略称を付してある)を占
めたときに、そのホームポジションを検知するためのホ
ームポジションセンサ72が設けられている。ホームポ
ジションセンサ72は、発光部および受光部を具備した
透過型の光学センサからなる。版胴1の奥側の端板1a
には、ホームポジションセンサ72と選択的に係合する
遮光板73が外側に突出して設けられている。
【0051】製版書込み装置19は、芯管10aにロー
ル状に巻かれて形成されたマスタロール10からマスタ
2を繰り出し可能に支持する支持軸10bと、マスタ2
を搬送するプラテンローラ9と、プラテンローラ9に対
して接離自在に設けられたサーマルヘッド17と、プラ
テンローラ9の下流側に設けられ、マスタ2を切断する
上下一対のカッタ部材4と、マスタ2の先端をマスタク
ランパ12へ向けて送り出す給版ローラ対5a,5bと
から主に構成されている。
【0052】プラテンローラ9は、その軸を回転自在に
支持されており、パルスモータ6により所定の周速度で
回転駆動され、マスタ2をサーマルヘッド17に押圧し
ながら搬送する。サーマルヘッド17は、マスタ2の幅
方向に1列に配列された複数の発熱素子を有し、周知の
接離機構(図示せず)によって、プラテンローラ9に接
離自在に設けられている。サーマルヘッド17は、図示
しない原稿を読み取る原稿読み取り部のA/D変換部お
よび製版制御部で処理されて送出されるデジタル画像信
号に基づきマスタ2を選択的に加熱穿孔し、穿孔画像を
形成する機能を有する。上方のカッタ部材4は、カッタ
駆動モータ7で回転される偏心カム8により上下動さ
れ、マスタ2を切断する。
【0053】インキ供給装置22は、版胴1と同方向に
同期して回転し、版胴1の内周面にインキを供給するイ
ンキローラ13と、インキローラ13と僅かな間隙を置
いて平行に配置され、インキローラ13との間にインキ
溜り16を形成するドクターローラ15と、インキ溜り
16へインキを供給する軸パイプ11とを有している。
インキローラ13、ドクターローラ15は、軸パイプ1
1に固定された側板にそれぞれ回転自在に支持されてい
る。インキ溜り16からインキローラ13の外周面に供
給されたインキは、版胴1とインキローラ13の外周面
とに僅かに隙間を設けているために、版胴1の内周面に
供給される。インキは、適宜の位置に配置されたインキ
パックからインキポンプにより圧送され、軸パイプ11
の供給穴よりインキ溜り16へ供給される。
【0054】本実施形態1では、従来の技術でも述べた
ように、用紙3に対する印刷レジスト精度の向上、画像
濃度の安定および印刷時の静音化を図る目的で押圧手段
として用紙クランパ21を備えた圧胴20を用いてい
る。圧胴20は、図9に示すように、その外径寸法D
(直径)を版胴1の外径寸法D(直径)と等しく形成さ
れていて、版胴1が1回転したとき、圧胴20も1回転
する。このため、図9に示すように、給送されて来た用
紙3の先端部を挾持する用紙クランパ21を圧胴20上
に設けることができ、用紙3の先端を用紙クランパ21
に突き当てながら給紙することで、用紙3に対する印刷
レジスト精度を向上することができる。圧胴20の大き
さは、実施例的にいうと外径寸法D=180mm、その
長さ300mmのものを採用している。
【0055】また、図9にで示す圧胴20における用
紙クランパ21の回転位置(以下、「用紙くわえ位置」
というときがある)で、用紙3の先端を用紙クランパ2
1に突き当てた後、用紙クランパ21が閉じることで、
用紙3の先端部が用紙クランパ21により挾持・保持さ
れる。次いで、圧胴20における用紙クランパ21の回
転位置が、→→へと順次推移することで、の回
転位置(以下、「用紙排出位置」というときがある)で
用紙クランパ21が開き、インキが用紙3に転写される
の回転位置よりすぎた位置で用紙3の先端部が排出さ
れるので、用紙3がインキの粘着力により版胴1に巻き
上がらないという利点もある。
【0056】圧胴20の両端部の端板20bは、図1、
図2および図6等に示すように、圧胴軸23に固定支持
されている。圧胴20の両端板20bの外側には、軸受
支持部25cおよびベアリングからなるカムフォロア2
7をそれぞれ有する一対のアーム25a,25bが配設
されている。これらのアーム対25a、25bには、圧
胴軸23が圧胴軸23の両端部に装着された軸受23A
を介してそれぞれ回転可能に支持されている。これによ
り、圧胴20は、その圧胴軸23の両端部が各軸受23
Aを介して軸受支持部25cにそれぞれ回転可能に支持
されていることにより、回転自在となっている。アーム
対25a,25bの一方のアーム25aの一端は、装置
本体に配設された一対の片方の側板(図示せず)に固定
された支点軸24aに軸受(図示せず)を介して支持さ
れており、他方のアーム25bの一端は、上記他方の側
板に軸受(図示せず)を介して回転可能に支持された支
点軸24bにより支持されている。両支点軸24a,2
4bは、アーム対25a,25bに対して同軸上に配設
されている。
【0057】他方のアーム25bに回転可能に支持され
た支点軸24bの内側端部側には、圧胴20に回転を伝
える駆動ギア(図示せず)が固定されていて、アーム2
5b側の圧胴軸23には上記駆動ギアに噛み合う圧胴ギ
ア(図示せず)が固定されている。支点軸24bの外側
端部側には、版胴1の回転力を伝える歯付の圧胴側プー
リ(図示せず)が固定されていて、この圧胴側プーリと
版胴1の奥側の端板1aに取付けられた歯付の版胴側プ
ーリとの間には、歯付ベルト(図示せず)が巻き掛けら
れている。一方、版胴1の奥側の端板1aには、上記版
胴側プーリと同軸的に別のプーリが取付けられている。
これにより、上記メインモータの回転力が上記歯付ベル
トを介して上記別のプーリに伝達され、順次、上記版胴
側プーリ、上記歯付ベルト、上記圧胴側プーリ、上記駆
動ギヤ、上記圧胴ギヤと伝達されることによって、圧胴
20は、版胴1との押圧位置が同じとなるように、か
つ、版胴1の周速度と同じ周速度で反時計回り方向に回
転される。
【0058】圧胴20の外周部には、版胴1の外周面に
接触する円筒部と、版胴1におけるマスタクランパ12
との衝突を避けるためにD字状にくぼんだ凹部20aと
が形成されている。圧胴20は実施例的にいうと、その
本体部分には合成樹脂が使用されていて軽量化を図って
いると共に、上記円筒部の外周にはニトリルゴムが巻着
されていて圧胴20の回転ムラを低減している。圧胴2
0の凹部20aには、用紙3の先端部を挾持・保持する
用紙クランパ21が設けられている。用紙クランパ21
にはマグネットを用いたクランプ方式が採用されている
と共に、用紙クランパ21は、凹部20aに配置された
用紙クランパ軸21aにその基端部を固定されていて、
スプリング21Aにより常に閉じる向きに付勢されてい
る。用紙クランパ21は、図示を省略したカムにより所
定のタイミングで開き、用紙3の先端部をくわえた後閉
じることで、圧胴20の外周面上に用紙3が保持され
る。用紙3が普通紙や薄紙等の場合には、用紙クランパ
21によりその用紙3の先端から約2mm位までの用紙
2の先端部がくわえられることによって、用紙3が圧胴
20の外周面上に保持される。一方、用紙3が厚紙等の
場合には、クランプ時における用紙3の腰の強さが大き
いことに伴うクランプ反力によって用紙クランパ21が
完全に閉じられずに、その用紙クランパ21の先端部が
版胴1の外周面上のマスタ2や上記メッシュスクリーン
に当たってインキが飛び散ったりすることを防止するた
めに、用紙3の先端部をくわえないで用紙3を回転搬送
するように制御される。
【0059】圧胴20は、後述する接離手段により、版
胴1の外周面に対して接離自在に構成されている。接離
手段は、支点軸24a、24bを中心として圧胴20を
搖動するアーム対25a,25bと、アーム対25a,
25bの他端にそれぞれ回転自在に支持されたベアリン
グからなる一対のカムフォロア27,27と、アーム対
25a,25bを版胴1に向けて付勢する一対の印圧ス
プリング26a,26bと、一対のカムフォロア27,
27に選択的にそれぞれ当接する一対のカム(図示せ
ず)とから主に構成される。
【0060】上記一対のカムは、図示を省略した歯付ベ
ルトで版胴1と上記メインモータとに連結されていて、
版胴1の回転と同期して回転するようになされている。
上記一対のカムは、版胴1におけるマスタクランパ12
配設部位を除く所定の印刷開孔領域に対して圧胴20に
おける凹部20aを除く外周部が押圧するように、その
輪郭周面が一対のカムフォロア27,27に摺接するよ
うに形成されている。用紙3の搬送ミス時や製版時にお
いては、圧胴20側の装置本体に配設された圧解除ソレ
ノイド(図示せず)等を具備した印圧解除機構の作動に
よって、上記一対のカムと一対のカムフォロア27,2
7とが摺接しないように印圧解除をすることで、版胴1
と圧胴20とが押圧されずに圧胴20が版胴1から離間
するようになされており、搬送ミス等がない時に用紙3
を保持した圧胴20が一対の印圧スプリング26a,2
6bにより版胴1の外周面に押圧されるようになってい
る。上記のとおり、圧胴20は、上記印圧解除機構の作
動および上記一対のカムの回転動作によって、支点軸2
4a、24bを中心として、版胴1に押圧した位置と、
版胴1から離間した位置とに接離される。
【0061】印圧スプリング26a,26bは、圧胴2
0を版胴1に押圧する印圧力を発生させている。圧胴2
0の版胴1に対する押圧力を均一に働かせるために、圧
胴20の両端にあるアーム対25a,25bの1つ1つ
に印圧スプリング26a,26bをそれぞれ取り付けて
ある。なお、上記したメインモータを備えた駆動系およ
び上記接離手段等の詳細構成は、例えば特開平9−21
6448号公報の図1ないし図5等に示されているもの
と同じものを用いている。
【0062】版胴1の左側には排版装置18が配設され
ており、この排版装置18は、すでに版胴1に巻装され
ている使用済みのマスタ2を版胴1の外周面から剥離
し、収納する。圧胴20の左側近傍には、排紙装置43
が配置されている。排紙装置43は、図33等に示した
従来の排紙装置43’に対して、剥離爪49に代えて、
印刷された用紙3を剥離・案内する排紙爪44を有する
ことのみ相違する。排紙装置43は、排紙爪44と、排
紙爪44で剥離・案内された用紙3を搬送する、搬送ロ
ーラ前46と搬送ローラ後47との間に張設された搬送
ベルト48と、吸引ファン(図示せず)とから構成され
ている。搬送ベルト48は、モータ等により版胴1の周
速度よりも速い搬送速度で駆動されるように設定されて
いる。排紙装置43の左側には、排出された用紙3を積
載する排紙台45が設けられている。
【0063】圧胴20の右方には、給紙装置29が配置
されている。給紙装置29は、図33等に示した従来の
給紙装置29’に対して、図1および図5に示すよう
に、従来の給紙ローラ32の駆動方式であるセクタギヤ
方式に代えて、上記メインモータの回転駆動力とは独立
した給紙モータ100で回転される給紙ローラ独立駆動
方式としたこと、レジストローラ対33a,33bの従
来の駆動方式であるセクタギヤ方式に代えて、上記メイ
ンモータの回転駆動力とは独立したレジストモータ10
2で回転されるレジストローラ独立駆動方式としたこ
と、一対のガイド板38’,38’に代えて、圧胴20
の用紙クランパ21に用紙3の先端を案内する一対のガ
イド板38,38を有すること、給紙ローラ32とレジ
ストローラ対33a,33bとの間の用紙搬送路Rに配
設され、用紙3の先端を検知する用紙先端センサ70を
有すること、および圧胴20とレジストローラ対33
a,33bとの間の用紙搬送路Rに配設され、用紙3の
先端を検知する用紙先端検知手段としてのレジストセン
サ71を有することが主に相違する。
【0064】用紙3を1枚ずつ分離してレジストローラ
対33a,33bに向けて用紙3の先端を給送する給紙
手段は、ピックアップローラあるいはピックアップコロ
とも呼ばれている上記した呼出しローラ30、給紙ロー
ラ32および分離ローラ34から構成されている。
【0065】給紙モータ100は、ステッピングモータ
からなり、給紙ローラ32を回転する給紙駆動手段とし
ての機能を有する。給紙モータ100は、給紙モータ1
00の出力軸に設けられた駆動プーリと給紙ローラ32
の軸に設けられた給紙プーリとの間に掛け渡された歯付
の無端ベルト101を介して、給紙ローラ32に連結さ
れている。これにより、給紙ローラ32は、給紙モータ
100の回転駆動によって、時計回り方向に回転され
る。給紙ローラ32および呼出しローラ30の各軸に
は、ワンウェイクラッチ(図示せず)がそれぞれ組み込
まれていて、給紙ローラ32および呼出しローラ30は
時計回り方向のみに回転するようになっている。
【0066】レジストモータ102は、ステッピングモ
ータからなり、レジストローラ33bを回転するレジス
トローラ駆動手段としての機能を有する。レジストモー
タ102は、レジストモータ102の出力軸に設けられ
た駆動プーリとレジストローラ33bの軸に設けられた
レジストプーリとの間に掛け渡された歯付の無端ベルト
103を介して、レジストローラ33bに連結されてい
る。
【0067】図5に示すように、上側のレジストローラ
33aは、薄紙のシワを低減する目的でローラ軸33c
に一体的に取り付けられた3個のこま切れ状ローラから
なり、上方のガイド板38に形成された5つの開口部3
8aのうちの中央部の3つの開口部38aに適宜の隙間
をもって挿入されている。レジストローラ33aは、図
示を省略したレジストローラ上下機構を介して5個のこ
ま切れ状ローラからなるレジストローラ33b(図5に
は図示せず)に接離自在に配設されている。
【0068】用紙先端センサ70は、実施例的にいう
と、図1および図5に示すように、ローラ軸33cの中
心から用紙搬送方向Xの上流側に19mm遡った位置の
上側のガイド板38に取り付けられている。同様に、レ
ジストセンサ71は、実施例的にいうと、ローラ軸33
cの中心から用紙搬送方向Xの下流側に19mm下った
位置の上側のガイド板38に取り付けられている。これ
らのセンサ70,71は、発光部および受光部を具備し
た反射型の光学センサからなる。上側のガイド板38に
は上記発光部からの出射光および用紙3の先端表面から
の反射光を通す開口部(図示せず)が開けられている。
【0069】用紙先端センサ70は、用紙3の先端を検
知することにより、上記した給紙手段を含む用紙搬送方
向Xの上流側で発生した用紙3のジャムを検知するジャ
ム検知機能を有する他、レジストローラ対33a,33
bのニップ部に用紙3の先端を突き当てて湾曲たわみを
形成する時のたわみ量調整の一部の機能をも有してい
る。
【0070】レジストセンサ71は、用紙3の先端を検
知することにより、レジストローラ対33a,33bを
含む用紙搬送方向Xの上流側で発生した用紙3のジャム
を検知するジャム検知機能を有する。
【0071】上記レジストローラ上下機構は、その一端
がローラ軸33cの両端に取り付けられローラ軸33c
を揺動自在に支持する一対のローラアーム33d,33
dと、各ローラアーム33d,33dの他端に取り付け
られ所定角度回動自在な揺動支軸36と、揺動支軸36
の奥側端部に取り付けられたベアリングを備えた圧解除
カムフォロア(図示せず)と、装置本体側に設けられ上
記圧解除カムフォロアに摺接するレジストローラ開閉カ
ム(図示せず)と、上側のレジストローラ33aを下側
のレジストローラ33bに圧接する向きに付勢するスプ
リング(図示せず)とから構成されている。なお、レジ
ストローラ開閉カムの回転駆動力は、版胴1を回転する
上記メインモータの回転駆動力からギヤ等の回転伝達部
材を介して得ているが、従来の技術で述べたように上記
メインモータの負荷をさらに減らしたいのであれば、機
械式の上記レジストローラ上下機構に代えてソレノイド
やステッピングモータ等の電気式駆動力により制御する
ようにしてもよい。
【0072】ここで、用紙3の搬送時(給紙工程時)に
おいて、版胴1および圧胴20の各回転位置を次のとお
り表すものとする。すなわち、図10(a),(b)に
おいて、版胴1の回転位置を、図10(a)に示す版胴
1のホームポジションから版胴1の時計回り方向に回転
したときのなす角度θをもって表し、圧胴20の回転位
置を、図10(a)に示すように、版胴20の凹部20
aが版胴1のマスタクランパ12と対向して直上に位置
する圧胴20のホームポジションから圧胴20の反時計
回り方向に回転したときになす角度θ’をもって表わす
ものとする。なお、版胴1および圧胴20は、各ホーム
ポジションを占めたときに装置本体から着脱可能となっ
ている。
【0073】上記レジストローラ上下機構の動作を前も
って説明しておく。上側のレジストローラ33aが下側
のレジストローラ33bに圧接するレジスト圧オンのタ
イミングは、実施例的にいうと、版胴1が回転位置θ=
257.5°を占めたときにオンし、版胴1が回転位置
θ=57.5°(417.5°)を占めたときにオンか
らオフ(レジスト圧解除)に切り替えられるようになっ
ている。用紙3の先端部が圧胴20の用紙クランパ21
にくわえられた後、上記レジストローラ開閉カムが回転
して同開閉カムの凸部に上記圧解除カムフォロアの上記
ベアリングが摺接・位置することとなり、これにより上
記スプリングの付勢力に抗して上側のレジストローラ3
3aを持ち上げ、上側のレジストローラ33aを下側の
レジストローラ33bから離間させる。この離間動作
は、上記レジストローラ開閉カムの凸部と上記圧解除カ
ムフォロアの上記ベアリングとの摺接係合時間によっ
て、用紙3の後端がレジストローラ対33a,33bの
隙間を完全に抜けるまで継続するように設定されてい
る。
【0074】図1ないし図8を参照して、本実施形態1
における孔版印刷装置の給紙制御に係る制御構成を説明
する。図1および図2に示すように、圧胴20における
奥側の端板20bの外側壁には、遮光板105と遮光板
106とが圧胴20の同周方向に所定の間隔をおいてそ
れぞれネジで取り付けられている。各遮光板105,1
06は、例えばステンレススチール等の板金や適宜の合
成樹脂でできていて、正面視および側面視でL字形をな
し、その先端が奥側に突出して成形されている。
【0075】一方、アーム25bの内側には、図1、図
2および図6に示すように、遮光板105および遮光板
106が取り付けられている圧胴20の同円周上に対向
して給紙開始センサ104がセンサブラケット107を
介してネジ124で取り付けられている。給紙開始セン
サ104は、発光部および受光部を具備する周知の透過
型の光学センサである。
【0076】遮光板105と給紙開始センサ104と
は、圧胴20が反時計回り方向に回転した所定の回転位
置でのみ選択的に係合・遮光するように取り付けられて
いて、レジストローラ対33a,33bに対して用紙3
の先端を給送するタイミングをとるための給紙タイミン
グ検知手段としての機能を有する。圧胴20の上記所定
の回転位置は、換言すれば遮光板105の圧胴20の端
板20bへの取り付け位置は、実施例的にいうと、図1
0(b)に示すように、圧胴20が反時計回り方向に
θ’=194°に回転した位置で給紙開始センサ104
がオンするように設定されている。この時には、前述し
たように、上記レジストローラ上下機構が離間動作する
ことにより、上側のレジストローラ33aが下側のレジ
ストローラ33bから離間されレジストローラ対33
a,33bの間に上記隙間が形成されている状態にあ
り、上記スプリングの付勢力によるレジストローラ対3
3a,33bの圧接力が用紙3にかからないようになっ
ている。
【0077】遮光板106と給紙開始センサ104と
は、圧胴20が反時計回り方向に回転した所定の回転位
置でのみ選択的に係合・遮光するように取り付けられて
いて、圧胴20の用紙クランパ21に向けて用紙3の先
端の給送を開始するタイミングをとるためのタイミング
検知手段としての機能を有する。圧胴20の上記所定の
回転位置は、換言すれば遮光板106の圧胴20の端板
20bへの取り付け位置は、実施例的にいうと、圧胴2
0が反時計回り方向にθ’=307°に回転した位置で
給紙開始センサ104がオンするように設定されてい
る。
【0078】図1ないし図3等に示すように、圧胴20
における奥側の端板20bには、2個のスペーサ123
を介して、エンコーダ120がネジ124で取り付けら
れている。エンコーダ120は、本実施形態1ではイン
クリメンタル型のフォトエンコーダであり、多数のスリ
ットが外周部に放射状に並べられた1チャンネルのフォ
トエンコーダである。一方、エンコーダ120の近傍に
おけるアーム25bの内側には、図1、図3および図6
に示すように、エンコーダセンサ121がエンコーダ1
20の外周部を所定の間隔をもって挟むようにしてセン
サブラケット107を介してネジ124で取り付けられ
ている。これらのエンコーダ120とエンコーダセンサ
121とは、圧胴20の用紙クランパ21に対して用紙
3の先端を給送するタイミングを制御するための、圧胴
20における回転速度変動を検知するパルスエンコーダ
の機能を有している。なお、エンコーダ120の外径の
大きさは、図2および図3に示すように圧胴20の外径
と同じであり、図1および図13ないし図17等では図
を見やすくするために小さ目に描いている。また、エン
コーダセンサ121の図示は、上記と同様の趣旨から図
2では省略すると共に、図1、図3および図13ないし
図17等ではセンサブラケット107を省略して簡略的
に描いている。
【0079】次に、図7を参照して操作パネル90の細
部構成を説明する。この操作パネル90上には、原稿画
像の画像読み取りから給版に至る各動作の起動を設定・
入力する製版スタートキー91と、印刷枚数等を設定・
入力するテンキー93と、このテンキー93で設定・入
力された印刷枚数の印刷動作の起動を行う印刷スタート
キー92と、用紙3の種類を設定するための用紙種類設
定手段としての紙種入力キー94と、紙種入力キー94
で選択的に設定された用紙3の種類(以下、「紙種」と
いうときがある)または後述する用紙3の種類を自動的
に検知するための用紙種類検知手段としての紙種検知セ
ンサ75(図19に示す)により検出された紙種を表示
するための紙種表示用のLED(発光ダイオード)から
なるランプ群95とが配置されている。
【0080】ランプ群95は、この例では3グループの
うちの何れか一つの紙種が選択されていることを表示す
る3つのランプ、すなわち、普通紙が選択されているこ
とを表示するランプ95a、厚紙が選択されていること
を表示するランプ95b、および薄紙が選択されている
ことを表示するランプ95cからなる。紙種入力キー9
4を1回押すとランプ95aが点灯し、同キー94を2
回押すとランプ95bが、同キー94を3回押すとラン
プ95cが点灯するというように、紙種入力キー94を
1回押すごとに順次ランプの点灯が切り替わり、ユーザ
やオペレータが設定した紙種がまたは紙種検知センサ7
5により検知された紙種が選択されていることを表示す
るようになっている。
【0081】図8において、符号110は、本実施形態
1における孔版印刷装置の給紙制御を行うための制御装
置を示す。制御装置110は、図示を省略した、CPU
(中央処理装置)、I/O(入出力)ポート、ROM
(読み出し専用記憶装置)、RAM(読み書き可能な記
憶装置)およびタイマ等を備え、それらが信号バスによ
って接続された構成を有するマイクロコンピュータを具
備している。
【0082】制御装置110の上記CPU(以下、説明
の簡明化を図るため、単に「制御装置110」というと
きがある)は、上記入力ポートを介して、用紙先端セン
サ70と電気的に接続されていて、用紙先端センサ70
から給紙モータ100を回転させて所定の湾曲たわみを
作るための出力信号を受信する。
【0083】制御装置110は、上記入力ポートを介し
て、レジストセンサ71と電気的に接続されていて、レ
ジストセンサ71からレジストローラ対33a,33b
における用紙3の滑り補償のための出力信号を受信す
る。
【0084】制御装置110は、上記入力ポートを介し
て、給紙開始センサ104と電気的に接続されていて、
給紙開始センサ104から給紙モータ100およびレジ
ストモータ102を回転駆動するための出力信号(スタ
ート信号)を受信する。
【0085】制御装置110は、上記入力ポートを介し
て、エンコーダセンサ121と電気的に接続されてい
て、エンコーダセンサ121から圧胴20の回転速度変
動に係る出力パルス信号を受信する。
【0086】制御装置110は、上記出力ポートを介し
て、給紙モータ100に電気的に接続されていて、遮光
板105と給紙開始センサ104との係合による給紙開
始センサ104からのオン出力信号(スタート信号)に
基づき、用紙3の先端をレジストローラ対33a,33
bに対して給送すべく給紙モータ100を起動制御する
給紙駆動制御手段としての機能を有する。
【0087】制御装置110は、上記出力ポートを介し
て、レジストモータ102に電気的に接続されていて、
遮光板106と給紙開始センサ104との係合による給
紙開始センサ104からのオン出力信号(スタート信
号)に基づき、用紙クランパ21の用紙くわえ位置にタ
イミングを合わせて用紙3の先端を給送すべくレジスト
モータ102を起動制御した後、レジストセンサ71か
らの出力信号に基づき、レジストローラ対33a,33
bにおける用紙3の滑りを補償(以下、単に「スリップ
量補正」というときがある)すべくレジストローラ対3
3a,33bの回転速度を速めると共に回転量を増加す
るようにレジストモータ102を制御する。この時、制
御装置110は、レジストモータ102へ出力される駆
動パルス数およびそのパルス幅を変えることにより、レ
ジストモータ102を制御する。さらに、制御装置11
0は、用紙3のスリップ量補正後、エンコーダセンサ1
21からの出力パルス信号に応じながら、さらに駆動パ
ルス幅を変えることにより、レジストモータ102をフ
ィードバック制御するレジストローラ駆動制御手段とし
ての機能を有する。
【0088】また、制御装置110は、レジストローラ
対33a,33bから送り出された用紙3の先端が用紙
クランパ21に当接するまでは、レジストローラ33b
が圧胴20の周速度vaよりも大きい第1の用紙搬送速
度vp1で用紙3の先端を送り出すようにレジストモー
タ102を制御し、用紙3の先端が用紙クランパ21に
当接・保持されてから版胴1の外周面と圧胴20の外周
面とが押圧され始める印圧開始以降では、用紙クランパ
21とレジストローラ対33a,33bとの間に形成さ
れる用紙3の先端部のたわみ3Bが版胴1上のマスタ2
に接触しない程度となるように圧胴20の周速度vaよ
りもやや大きく、かつ、第1の用紙搬送速度vp1より
も小さい第2の用紙搬送速度vp2で用紙3を送り出す
ようにレジストモータ102を制御する機能をも有す
る。このような制御機能をも制御装置110が有するこ
とにより、第1の用紙搬送速度vp1で用紙3の先端を
送り出すようにレジストモータ102を制御するとき
に、図28に示すように適度のたわみ3Bを形成させ、
第2の用紙搬送速度vp2で用紙3を送り出すようにレ
ジストモータ102を制御するときに、上記たわみ3B
の形成を版胴1上のマスタ2に接触しない程度に減少さ
せることができる。
【0089】制御装置110内の上記ROMには、前も
って実験等により求められた図11に示すタイミングチ
ャートの制御動作内容および図12に示すレジストモー
タ102に出力する駆動パルスの可変制御内容が予め記
憶されている。上記ROMには、用紙先端センサ70か
らレジストローラ対33a,33bのニップ部までの一
定の距離を給紙モータ100のパルス数に換算した値が
データとして予め記憶されている。また、レジストロー
ラ対33a,33bのニップ部から圧胴20と版胴1と
のニップ部までの一定の距離をレジストモータ102の
パルス数に換算した値がデータとして予め記憶されてい
ると共に、制御装置110の上記ROMには、上記した
ようにレジストモータ102を制御するためのデータ
(図21、図23、図25、図27および図29に示す
速度線図に係る用紙搬送速度制御パターン参照)等が予
め記憶されている。
【0090】制御装置110内の上記RAMは、上記C
PUでの計算結果を一時記憶したり、各センサ70,7
1,104あるいはエンコーダセンサ121からの出力
信号や出力パルス信号を随時記憶したりしてこれら信号
の入出力を行う。制御装置110内の上記タイマは、図
11に示す各遅れ時間Da,Dbを設定したり計時・可
変する機能を有する。なお、図8に示した制御ブロック
図には、操作パネル90に設けられている各種キー9
1,92,93等の制御構成要素や上記した各装置駆動
部の制御対象構成要素は省略しており、本実施形態1の
給紙制御に係る主要な制御構成要素および制御対象構成
要素を図示している。
【0091】上述のように構成された孔版印刷装置の動
作について説明する。原稿読み取り部に原稿がセットさ
れ、製版スタートキー91が押されることにより、ホー
ムポジションを占めていた版胴1が回転し、使用済みの
マスタが版胴1の外周面から排版装置18により剥離さ
れ廃棄される。その後、版胴1は、マスタクランパ12
が図1において略右横に位置する給版位置を占めた位置
で停止し、マスタクランパ軸12aが回動されて、マス
タクランパ12が開かれ、給版待機状態となる。
【0092】次いで、製版書込み装置19のパルスモー
タ6が駆動されることにより、プラテンローラ9が回転
され始め、マスタ2が繰り出されつつ搬送される。一
方、原稿読み取り部においてスキャナ(図示せず)が作
動することにより、原稿の画像が読み取られ、上記A/
D変換部および上記製版制御部で処理されて送出される
デジタル画像信号によって、サーマルヘッド17の発熱
素子が選択的に発熱され、マスタ2が画像情報に応じて
選択的に加熱穿孔され始める。
【0093】マスタ2が、プラテンローラ9の回転によ
り搬送され、マスタ2の先端部が、給版待機状態で拡開
しているマスタクランパ12へ向けて送出される。パル
スモータ6のステップ数がある設定値に達すると、マス
タクランパ軸12aが回動されることでマスタクランパ
12が閉じられて、製版済みのマスタ2の先端部がマス
タクランパ12に挾持される。
【0094】このクランプ動作と同時に版胴1と圧胴2
0とが、マスタ2の搬送速度と略同じ周速度で回転さ
れ、版胴1の外周面に製版済みのマスタ2が巻装されて
いく。版胴1の外周面に製版済みのマスタ2が所定長さ
巻装されると、版胴1、圧胴20、プラテンローラ9の
回転が停止する。この停止動作と同時に、カッタ駆動モ
ータ7が回転されて偏心カム8が上方のカッタ部材4を
下降させ、マスタ2を切断する。そして版胴1が再び時
計回り方向に回転され、切断されたマスタ2の後端(図
示せず)が、製版書込み装置19から引き出され、版胴
1の外周面に製版済みのマスタ2が完全に巻き取られ
る。
【0095】続いて、図1ないし図29を参照して用紙
3の搬送手順について説明する。まず、図18のステッ
プS1で、給紙開始可能状態であるか否かが判断され
る。すなわち、図1において、版胴1内のインキ供給装
置22により印刷が可能となる適度なインキ溜り16が
形成され、製版スタートキー91を押下することで、印
刷可能状態にあるかどうかが判断される。ここで、印刷
可能状態となっていれば、ステップS2に進む。
【0096】圧胴20が、図11(a)および図13に
示すように、反時計回り方向に回転し、その圧胴20の
回転位置でθ’=194°を占めたとき、遮光板105
が給紙開始センサ104を通過することにより、そのオ
ン出力信号が制御装置110に入力され、このオン出力
信号入力時から一定の遅れ時間(以下、「ディレイ」と
言い替えるときがある)Daを経過した後、給紙モータ
100が回転駆動される。これにより、給紙ローラ32
は時計回り方向に回転されると同時に、呼出しローラ3
0の同方向の回転により用紙3が給送され、給紙ローラ
32と分離ローラ34とで用紙3の重送が防止されて、
最上位の1枚の用紙3だけがレジストローラ対33a,
33bに向けて送られる。この時、給紙モータ100
は、制御装置110により、用紙3の先端を一定の送り
速度(搬送速度一定)で搬送するように制御される。
(ステップS2〜ステップS4参照)。
【0097】そして、図11(b)に示すように、給紙
ローラ32から用紙搬送方向Xの下流側にXamm下っ
た部位に位置する用紙先端センサ70によって、用紙3
の先端が検知されると、用紙先端センサ70がオンし、
そのオン出力信号が制御装置110に入力される。この
ときの用紙3の送り量は、図14に示すように、用紙3
の先端がレジストローラ対33a,33bのニップ部
(正確に言うとニップ部直前の部位である)に衝突して
所定量の湾曲たわみ3Aが形成されるように、制御装置
110からの指令により、所定の駆動パルスが上記モー
タ駆動回路を介して給紙モータ100に出力されること
によってXcmmだけ用紙3を送り出すようになってい
る(たわみ量調整)。これにより、用紙3の先端が図1
4に示すように上方に所定量の湾曲たわみ3Aが形成さ
れた時点で、給紙モータ100の回転が停止されること
により、給紙ローラ32と呼出しローラ30とが停止す
る。この所定量の湾曲たわみ3Aは、レジストローラ対
33a,33bの回転による用紙3のスキュー、不送り
を発生することなく、かつ、たわみ量が適正で静音化を
図れる一定の範囲内に予め実験等で設定されている。
【0098】用紙3の送り量Xcは、実施例的にいう
と、レジストローラ対33a,33bのニップ部と用紙
先端センサ70との間の用紙搬送路R上の距離19mm
に+6mmを加えた送り量(給紙モータ100のパルス
数に換算すると、給紙モータ100が回転し始めてから
322パルスに相当し、用紙先端センサ70がオン後、
80パルスに相当する。但し、1パルス当たりその送り
量が0.314mmに相当する。)となるように設定さ
れている。制御装置110では、上記送り量に対応して
給紙モータ100を制御するように、上記送り量に対応
したステップ数に変換する計算を行い、給紙モータ10
0に指令信号を送出することで、所定の湾曲たわみ3A
が形成されるだけ用紙3が給紙ローラ32の回転により
送られる(図18のステップS5、図19のステップS
7、ステップS8参照)。一方、ステップS5において
用紙先端センサ70がオンせず、給紙モータ100が回
転し始めてから400パルスに相当する分以上回転した
ときには、制御装置110は給紙不送り等のジャムが発
生したと判断し、用紙搬送動作を終了する(図18のス
テップS5およびステップS6参照)。
【0099】このような制御装置110による特有のた
わみ量調整によって、用紙3の先端が一定の送り速度で
レジストローラ対33a,33bのニップ部に衝突し、
かつ、所定量の湾曲たわみ3Aを形成する一定の用紙3
の送り量となるように給紙モータ100が制御されるの
で、印刷速度に関係なく安定したたわみ量調整を行うこ
とができる。
【0100】ここで、上記した一定のディレイDaとし
ては、最大用紙長さ447mmの後端が給紙前面板35
を抜け切るのが圧胴20の回転位置でθ’=約200°
であり、このときの余裕度を考慮して圧胴20の回転角
度で約10°以上に設定することが望ましい。このよう
に、遮光板105との係合による給紙開始センサ104
のオン出力信号の出力開始時点と、給紙モータ100が
駆動開始される駆動開始時点との間に所定のディレイD
aを設けたことにより、マシン間のバラツキの補正をし
やすくしたり、ソフトウェア的に制御をしやすい利点が
ある。また、ディレイDaは、圧胴20の回転位置θ’
=194°における給紙開始センサ104のオンをトリ
ガにして、給紙モータ100の動作タイミングを作る上
で有益である。
【0101】次いで、図11(a)および図15に示す
ように、圧胴20がさらに反時計回り方向に回転し、そ
の回転位置θ’=307°を占めたとき、遮光板106
が給紙開始センサ104を通過することにより、そのオ
ン出力信号が制御装置110に入力され、このオン出力
信号入力時から一定のディレイDbを経過した後、レジ
ストモータ102と同時に給紙モータ100がそれぞれ
回転駆動される。これにより、レジストローラ33bが
反時計回り方向に回転され、圧胴20の用紙クランパ2
1に向けて用紙3の先端の給送を開始し、給紙ローラ3
2を同時に低速で少しの間回転させる(給紙モータ10
0の回転数で30パルスの駆動パルス分に相当する)こ
とで用紙3の湾曲たわみ3Aが急激に消滅するときに生
じる騒音を低減している(図19のフローチャートでは
(レジストローラ部のタワミ張音消し)と記載してい
る)。給紙モータ100は、30パルス回転した後、停
止する。この時、制御装置110からの指令により、図
19のステップS11および図21に示すように、レジ
ストローラ対33a,33bから送り出された用紙3の
先端がレジストセンサ71がオンし、用紙3のスリップ
量補正するまでは、レジストモータ102が理論値で回
転駆動、すなわち、レジストローラ33bが圧胴20の
周速度vaよりも大きい第1の用紙搬送速度vp1=
1.4×va(mm/s)である圧胴20の周速度va
(もしくは線速度va)の1.4倍の用紙搬送速度vp
で用紙3の先端を送り出すようにレジストモータ102
が制御される(ステップS9〜ステップS14参照)。
ここで、図21、図23、図25、図27および図29
の速度線図に係るグラフの概要を説明しておく。各図に
おいて、縦軸にはレジストモータ102の回転速度f
(pps)に対応して換算されるレジストローラ33b
の用紙搬送速度vp(mm/s)が、横軸には圧胴20
の回転位置(θ’)(または時間t(m・sec)でも
よい)がそれぞれ取られていて、縦軸のvaの値は圧胴
20の周速度(mm/s)を表している。なお、図2
1、図23、図25、図27および図29の各速度線図
は、あくまでも一実施例的なものであり、その線図中の
太い実線はその図を使用して説明する際のレジストモー
タ102の速度制御動作(別言すれば用紙3の搬送速度
制御動作)を表すことを付記しておく。上記したディレ
イDbは、圧胴20の回転位置θ’=307°における
給紙開始センサ104のオンをトリガにして、レジスト
モータ102の動作タイミングを作る上で有益である。
【0102】レジストローラ対33a,33bの回転に
より、図11(c)および図24(a)ないし図24
(b)に示すように、用紙3の先端がレジストローラ対
33a,33bのニップ部に突き当たっている位置か
ら、Xbmm(実施例的には19mmに相当する)分だ
け用紙搬送方向Xの下流側に搬送されると、レジストセ
ンサ71がオンし、そのオン出力信号が制御装置110
に入力される(図20のステップS15参照)。この
時、レジストローラ対33a,33bのニップにおける
用紙3の突き当て位置からレジストセンサ71取り付け
位置までの距離は一定であるため、レジストモータ10
2の駆動パルスカウントは一定のはずであるが、特にレ
ジストローラ対33a,33bの回転初期は用紙3のス
リップ(以下、単に「スリップ」というときがある)が
発生しやすい。このため、レジストセンサ71がオンす
るまでの駆動パルスカウントは、1枚ごとに変わる可能
性がある。そこで、制御装置110は、レジストセンサ
71がオンするまでの駆動パルスカウントから、用紙3
の遅れを判断し、その後のレジストモータ102の回転
速度を速めると共にその回転量を第1の用紙搬送速度v
p1で増加させてスリップ量補正をしている。
【0103】換言すれば、制御装置110は、レジスト
モータ102の回転駆動により用紙3を搬送してレジス
トセンサ71をオンさせるのに要した駆動パルス数のカ
ウントを行い、レジストモータ102に対して、用紙3
の先端をXdmm相当搬送させるための駆動パルスを上
記モータ駆動回路を介して出力するように制御したもの
として、レジストローラ対33a,33bにおける用紙
3のスリップ量=(Xd−Xb)mmに応じて、レジス
トモータ102の回転量を増加させるべく駆動パルス数
を増加させる共に、併せてレジストモータ102の回転
速度(pps)を速めるべく駆動パルス幅を狭くするよ
うに調節するスリップ量補正を行う。
【0104】これをさらに例示的に説明すると以下のと
おりである。上記したように、レジストセンサ71とレ
ジストローラ対33a,33bのニップ部までの用紙搬
送路R上の距離は、一定で予め決めらている。よって、
この距離に対応した分用紙3を搬送すべくレジストロー
ラ33bを回転させるためのレジストモータ102の駆
動パルス数も一定である。しかしながら、レジストロー
ラ33bが回転し始めるときは、図24(a)ないし図
24(b)に示すように、レジストローラ対33a,3
3bのニップ部直前の部位に用紙3の先端を突き当てて
いるだけで、きちんと用紙3の先端部をくわえ込んでい
ないため、その回転初期時にはスリップが発生しやすく
なる。そこで、そのスリップ分を補償するために、用紙
3のスリップした分だけ、圧胴20の用紙クランパ21
に対して用紙3の送り量を多くしてやったり、またスリ
ップの大きさによってはその送り速度を速めたりする。
例えば、用紙3の送り量がレジストモータ102の駆動
パルスに換算して5パルス以上スリップした場合には、
後述する補正係数y=1.41に変えるというようにで
ある。また例えば、紙質を変えることで、レジストロー
ラ33bが回転してから所定の駆動パルス数になって
も、レジストセンサ71がオンせず、用紙3がスリップ
した場合には、制御装置110では、レジストセンサ7
1が実際にオンした駆動パルス数から所定の駆動パルス
数のその差分だけ第1の用紙搬送速度vp1で多く送る
ようにレジストモータ102に指令信号を送出するので
ある。これと併せて、レジストモータ102の回転速度
を速めるべく駆動パルス幅を狭くするのである。
【0105】このスリップ量補正の制御は、図12に示
すように、制御装置110は、レジストモータ102へ
出力される駆動パルス数(p1〜p4)およびそのパルス
幅(t1〜t4)を共に変えることにより、レジストモー
タ102を制御することで行われる(図20のステップ
S15およびステップS17参照)。一方、ステップS
15において、制御装置110は、レジストセンサ71
がオンせず、レジストモータ102が回転駆動し始めて
から駆動パルス数80に相当する80ステップ以上回転
したと認識したときには、圧胴20の用紙クランパ21
に用紙3の先端が届かずジャムしたと判断して、用紙搬
送動作を終了するようになっている(ステップS16参
照)。
【0106】上記したスリップ量補正終了後、ステップ
S17に進み、制御装置110は、エンコーダセンサ1
21からの出力パルス信号を取り込みつつこれに応じな
がら、用紙クランパ21の用紙くわえ位置にタイミング
を合わせて用紙3の先端を給送すべくレジストモータ1
02を制御する、いわゆるフィードバック制御(図11
(a)では符号FBCで表されている)を行う。
【0107】上述したように、レジストモータ102が
1パルスで用紙3を送る用紙送り量と、エンコーダ12
0の1パルス幅に対応する圧胴20の外周移動量とは、
同じに設定されていて、4パルス分のレジストモータ1
02(ステッピングモータ)の回転で、圧胴20に固定
されているエンコーダ120が1パルス分回転移動する
関係に設定されている。これにより、例えば、制御装置
110は、圧胴20に固定されたエンコーダ120の1
パルス幅に要する時間を制御装置110内の上記タイマ
で検出し、圧胴20側の負荷変動等によりエンコーダ1
20の1パルスに要する時間が長くなった場合、レジス
トモータ102を減速する。これと反対に、制御装置1
10は、エンコーダ120の1パルスに要する時間が短
くなった場合、レジストモータ102を増速してやると
いうフィードバック制御FBCを行っている。これをさ
らに詳細に説明すると以下のようである。すなわち、図
22に示すように、圧胴20におけるエンコーダ120
の上記スリット幅が同じ(上記スリットの間隔は1.2
mm)であっても、圧胴20が一定の周速度vaで回転
せず変動して回転すると、エンコーダセンサ121から
送られる1スリット当たりの時間tが時間t1〜t4と
いうようにばらついてしまう。制御装置110は、自身
内の上記タイマによりエンコーダセンサ121で検知さ
れた1スリット当たりの時間を測定し、次の(1)式を
用いてレジストモータ102の駆動パルス数に変換す
る。
【0108】tx/4×y…(1) ここで、txは上記タイマにより測定される1スリット
当たりの時間であり、yはレジストローラ対33a,3
3bの回転初期に起こる上記スリップによる補正係数
(用紙の厚さや紙質等で異なる)である。圧胴20のエ
ンコーダ120の1パルスとレジストモータ102の1
パルスとの関係が1対4であるためtxを4で割ってい
る。
【0109】換言すれば、制御装置110は、圧胴20
の負荷変動等に伴う回転ムラとして圧胴20の周速度v
aをエンコーダセンサ121で検知されるパルス変動で
常に追跡し、このパルス変動に追従して、レジストモー
タ102の回転速度を可変制御するという上記パルスエ
ンコーダを用いたフィードバック制御FBCを行ってい
る。この時、圧胴20の回転位置の検出は、エンコーダ
センサ121で検知されるパルス数で検出し、圧胴20
周速度vaの検出は、エンコーダセンサ121で検知さ
れる周期時間tで検出する。制御装置110は、図12
に示すように、レジストモータ102へ出力される駆動
パルス幅(t1〜t4)をさらに変えることにより、レジ
ストモータ102をフィードバック制御FBCし、レジ
ストずれを少なくして印刷レジスト精度の向上を図って
いる(ステップS17参照)。なお、圧胴20は、上記
メインモータからの駆動によって、操作パネル等に設け
られている印刷速度設定キー(図示せず)により設定さ
れた設定印刷速度値に応じた回転速度(周速度)で回転
している。用紙3は、圧胴20周速度vaの1.4倍の
送り速度(第1の用紙搬送速度vp1でもある)で搬送
され、圧胴20の用紙クランパ21が閉じようとしたと
き、用紙クランパ21に追いつく(ステップS18参
照)。
【0110】用紙3の先端の位置は、図25および図2
6に示されているように、レジストローラ対33a,3
3bでの回転初期のスリップも考慮してレジストセンサ
102がオンすることで把握することができ、また圧胴
20の用紙クランパ21の位置は、圧胴20がその回転
位置θ’=307°を占めたときに、圧胴20の端板2
0bに固定されている遮光板106が給紙開始センサ1
04を通過することによりオンしたところから、エンコ
ーダ120を検知するエンコーダセンサ121でのオン
信号で把握することができる。換言すれば、圧胴20が
その回転位置θ’=307°を占めたときにおける給紙
開始センサ104からのオン信号をトリガにして、エン
コーダ120とエンコーダセンサ121との協働作用に
より生じるパルスをカウントすることによって、用紙ク
ランパ21の位置を把握することができる。これらの2
つの位置を制御装置110が把握し、認識することで、
用紙3の先端が圧胴20の用紙クランパ21に追いつい
たかどうかが分かる。
【0111】圧胴20の用紙クランパ21は、図11
(a)に示す所定のタイミング(実施例的には圧胴20
が回転位置θ’=350.5°を占めたとき)で開く。
上記したような制御装置110によるエンコーダ・フィ
ードバック制御FBC下において、レジストローラ33
bが反時計回り方向に回転されることにより、上のレジ
ストローラ33aが用紙3を介して時計回り方向に従動
回転されることによって、図16に示すように、用紙3
の湾曲たわみ3A(破線で示す)が消滅する。このと
き、各ワンウェイクラッチの作用により、給紙ローラ3
2と呼出しローラ30とが用紙3の搬送によって従動回
転しながら、用紙3の先端が圧胴20の用紙クランパ2
1に向けて搬送され、用紙クランパ21に突き当たり衝
突する。
【0112】このタイミングに合わせ、圧胴20の用紙
クランパ21は、図11(a)および図16ないし図1
7および図28に示すように、用紙3の先端部をくわえ
・挾持した後、用紙クランパ21は閉じられる(実施例
的にいうと、圧胴20が回転位置10°(370°)を
占めたとき)。図28において、用紙クランパ21が搬
送されている用紙3の先端部をくわえてからは、符号
Sで示すようなたわみ3Bが生成されるように、レジス
トモータ102の回転速度が制御される。たわみ3B
は、圧胴20の用紙クランパ21が閉じる前にレジスト
モータ102が必要以上に回転した時のステップ数と、
図27に示されているように、用紙クランパ21が閉じ
た後にレジストモータ102の回転速度が1.4×va
から1.03×vaにスローダウンした時のレジストモ
ータ102のステップ数Sとで生成される。用紙3の
先端部のたわみ3Bは、大きすぎると用紙3の先端部に
折れが発生したり、これとは逆にたわみ3Bが全然ない
と用紙3への負荷となることにより、用紙クランパ21
から用紙3の先端が抜けてしまうことがある。したがっ
て、用紙クランパ21により用紙3の先端部がくわえら
れた後において、用紙3の確実な搬送をするためにはあ
る程度のたわみ3Bが必要となる。そして、用紙3の先
端部のたわみ3Bの大きさをばらつかないようにするた
めに、用紙3の先端が圧胴20の用紙クランパ21に追
いつく直前に理論値(=線速×1.4であり、va×
1.4でもある)に戻してから追いつかせるようにし
て、それからレジストモータ102の回転速度をスロー
ダウンする。このようにすることで、レジストモータ1
02の回転速度をいつも同じ速度からスローダウンする
ので、たわみ3Bの大きさを毎回の通紙毎に同じ大きさ
に維持することができる。
【0113】用紙クランパ21により用紙3の先端部が
くわえられた後から印圧開始以降においては、図27か
ら図29にかけて示すように、制御装置110からの指
令により、用紙3の先端が用紙クランパ21に当接・保
持されてから用紙クランパ21とレジストローラ対33
a,33bとの間に形成される用紙3の先端部のたわみ
3Bが版胴1上のマスタ2に接触しない程度となるよう
に、かつ、用紙3の先端部が用紙クランパ21から抜け
ないようにするために、圧胴20の周速度vaよりもや
や大きく、かつ、第1の用紙搬送速度vp1よりも小さ
い第2の用紙搬送速度vp2=1.03×va(mm/
s)で用紙3を送り出すようにレジストモータ102を
制御する。この時、制御装置110は、自身内の上記タ
イマによりエンコーダセンサ121で検知された1スリ
ット当たりの時間を測定し、次の(2)式を用いてレジ
ストモータ102の駆動パルス数に変換する。
【0114】tx/4×1.03…(2) txは上記タイマにより測定される1スリット当たりの
時間である。こうして圧胴20は、用紙3を圧胴20の
外周面に保持したまま回転し、用紙3の先端部が版胴1
の外周面と圧胴20の外周面との間に搬送される。版胴
1の外周面と圧胴20の外周面との間に搬送された用紙
3に対して、図17に示すように、上記接離手段の印圧
スプリング26a,26bにより圧胴20が版胴1の外
周面に押圧する上向きに揺動変位されることでニップ部
が形成されると共に、圧胴20の外周面が用紙3を版胴
1の外周面に対して押圧(図11(a)では圧胴20の
印圧オンで示されている)する。
【0115】こうして、圧胴20の外周面の押圧によっ
て、回転する版胴1の外周面に巻装された製版済みのマ
スタ2に用紙3が連続的に押圧されることにより、製版
済みのマスタ2が版胴1の外周面に密着すると共に、版
胴1の開孔部分から製版済みのマスタ2の穿孔部分へと
インキが滲み出てきて用紙3の表面に転移され、孔版印
刷が行われる。
【0116】このとき、インキローラ13も版胴1の回
転方向と同一方向に回転する。インキ溜り16のインキ
は、インキローラ13の回転によりインキローラ13の
表面に付着され、インキローラ13とドクターローラ1
5との間隙を通過する際にその量を規制され、版胴1の
内周面に供給される。
【0117】この間も、制御装置110により、上記し
たパルスエンコーダ・フィードバック制御FBCが行わ
れている。そして、制御装置110により、上記ROM
に記憶された分だけレジストモータ102が回転駆動さ
れた(実施例的には圧胴20が回転位置θ’=75°
(435°)を占めるまで)と判断されると、レジスト
モータ102の回転が停止し、制御装置110によるフ
ィードバック制御FBCが終了する(ステップ19〜ス
テップ21参照)。
【0118】圧胴20がさらに回転し、排紙爪44の手
前の用紙排出位置で(実施例的には圧胴20が回転位置
θ’=81.2°(441.2°)を占める位置であ
り、図11(a)には図示せず)用紙クランパ21が開
放されると、印刷された用紙3が排紙爪44により剥離
され、搬送ベルト48で搬送されて排紙台45上に排出
積載される。こうして、製版済みのマスタ2にインキを
充填する所謂版付けが行われると共に、版胴1が圧胴2
0から離間して初期状態に復帰し、印刷待機状態とな
る。
【0119】印刷終了後、オペレーターは排出された印
刷物を目視して、印刷画像品質の確認や印刷画像位置の
確認等を行い、これらがオーケーであれば、テンキー9
3で印刷枚数を設定し、印刷スタートキー92を押下す
ることにより、給紙、印刷および排紙の各工程が設定し
た印刷枚数分繰り返して行なわれ、孔版印刷の全工程が
終了する。
【0120】ここで、上記したように遮光板106と給
紙開始センサ104とが係合することにより生じるオン
出力信号の出力開始時点と、レジストモータ102が駆
動開始される駆動開始時点との間に設けた一定のディレ
イDbは、後述する実施形態2,3で利用されるものの
他、マシン間のバラツキの補正をしやすくしたり、ソフ
トウェア的に制御をしやすくしたりするのに利用するこ
とができる。
【0121】上述したことから、本実施の形態1によれ
ば、下記の諸利点を得ることができる。従来装置では、
給紙ローラ32および呼出しローラ30を回転させるた
めに、版胴1および圧胴20を回転させるための上記メ
インモータからの回転駆動力をベルトやクラッチ等を介
してのセクタギヤ方式により得ていたので、給紙ローラ
32および呼出しローラ30の回転周速度は絶えず微妙
に変動する印刷速度に依存していたことになり、その変
動する印刷速度ごとに上記した湾曲たわみ3Aのたわみ
量が違ったものとなってしまう。これによって、従来装
置ではたわみ量不足でスキューが発生したり、不送りが
発生したり、あるいはたわみ量過大で騒音が発生したり
するという不具合が生じていた。これに対して、本実施
形態1では、第1に、レジストローラ対33a,33b
に対して用紙3の先端を給送するタイミングをとるため
の遮光板105および給紙開始センサ104を圧胴20
側に配設し、上記メインモータとは独立して配設された
ステッピングモータからなる給紙モータ100により給
紙ローラ32および呼出しローラ30を回転させなが
ら、用紙先端センサ70を用いてたわみ量調整を行うこ
とによって、印刷速度に関係なく安定したたわみ量を調
整することができる。これにより、スキューおよび不送
りの低減、ならびに静音化が図れる。第2に、紙質や紙
厚等が相違するものを使用することによりレジストロー
ラ対33a,33bに対する用紙3の摩擦係数が異なっ
たり、あるいはたとえ紙質や紙厚等が同じ紙種のものを
使用していても、温・湿度等の環境条件の変化に伴う搬
送条件の変化(例えばレジストローラ対33a,33b
と用紙3との間の摩擦係数の変化や用紙3の変形状態)
により、あるいはレジストローラ対33a,33bが摩
耗・消耗したり紙粉等により汚れたり経時的に劣化する
ことによって、用紙3のスリップ量が大きくなった時
(この用紙3のスリップはレジストローラ対33a,3
3bの回転により用紙3の先端部が搬送され始める時が
最も大きい)における用紙3の先端位置の認識をレジス
トセンサ71で検知することができる。用紙クランパ2
1に対して用紙3の先端を給送するタイミングをとるた
めの遮光板106および給紙開始センサ104を圧胴2
0側に配設すると共に、制御装置110がレジストセン
サ71からの信号に基づきスリップ量補正を行うと共
に、パルスエンコーダ(エンコーダ120およびエンコ
ーダセンサ121)によりレジストモータ102をフィ
ードバック制御FBCをすることによって、用紙3の先
端部が用紙クランパ21に正確かつ確実に挾持されるよ
うな安定した紙くわえを実現し、用紙3の巻き上がり等
をさらに確実に防止すると共に、用紙クランパ21に対
して給送するタイミングの安定化および信頼性の向上を
図ることができ、ひいてはレジスト精度を一層向上する
ことができる。
【0122】第3に、レジストローラ対33a,33b
を駆動する駆動系を版胴1と圧胴20とを駆動する上記
メインモータに対して独立させて駆動系の負荷を低減す
ると共に、上記メインモータのパワーを小さくして安価
に製作できる。
【0123】第4に、レジストローラ駆動手段をステッ
ピングモータからなるレジストモータ102で構成した
ことにより、レジストローラ対33a,33bのブレー
キや回転方向を規制する機械式部品を不要として安価で
すみ、制御装置のプログラムが簡素化できると共に、演
算処理を速くしてフィードバック制御FBCの追従精度
を高くすることができる。
【0124】第5に、給紙駆動手段をステッピングモー
タからなる給紙モータ100で構成したことにより、給
紙ローラ32の回転方向を規制する機械式部品を不要と
して安価ですみ、また給紙ローラ32および呼出しロー
ラ30を駆動する駆動系を版胴1と圧胴20とを駆動す
る上記メインモータに対して独立させて駆動系の負荷を
低減すると共に、上記メインモータのパワーをさらに小
さくして安価に製作できる。
【0125】第6に、用紙3の先端部を用紙クランパ2
1によりくわえ(クランプし)ながら搬送印刷する時
に、適正かつ最小のたわみ3Bを形成できるので、クラ
ンプ抜けを生じたり、レジスト精度が悪くなったりする
ことを防止できると共に、たわみ3Bが過大となって生
じる画像ダブリ(版胴1上のマスタ2に用紙3が接触す
ることによって生じるマスタ2からの用紙3へのインキ
画像の転移現象不良を指す)等の不具合発生を防止でき
る利点がある。
【0126】(実施形態2)図30に、実施形態2を示
す。この実施形態2は、図30に示すように、図1ない
し図17に示した実施形態1に対して、用紙3の種類を
設定するための用紙種類設定手段としての紙種入力キー
94を新たに付設したこと、および制御装置110に代
えて制御装置110Aを有することが主に相違する。
【0127】印刷装置の中でも取り分け孔版印刷装置に
おいては、使用する紙種が多種に及んでおり、更紙か
ら上質紙まで、のし紙や封筒、さらには薄紙から厚
紙まで対応している。これらの紙種の違いにより、レジ
ストローラ対33a,33bでのスリップ量にはかなり
のバラツキがあるため、紙種を無視して、遮光板106
と給紙開始センサ104とが係合することによるオン出
力信号に基づいて、レジストモータ102を同じように
スタートさせるだけでは、安定した用紙3の搬送を行う
ことができない。そこで、この実施形態2では、上記し
た点に着目して、紙種に応じてレジストモータ102の
スタートタイミングを変えるべく、実施形態1における
図11(a)のディレイDbの駆動開始時点を可変する
レジストローラ駆動開始可変手段としての機能を制御装
置110Aに付与したものである。
【0128】実施形態2の制御内容を簡明に説明すると
以下のとおりである。例えば、紙種入力キー94を適宜
押下することにより使用する紙種を設定し、制御装置1
10Aに入力することで、制御装置110Aがその紙種
に応じてレジストモータ102のスタートタイミングを
変えるべく、遮光板106と給紙開始センサ104とが
係合することによるオン出力信号時点をトリガとして、
上記ディレイDbの駆動開始時点を可変する制御を行
う。例えば、の用紙3を使用するときにおいては、制
御装置110Aが、薄紙から厚紙へとその用紙3の厚さ
が厚くなるにしたがって、ディレイDbを大から小に可
変するというように制御するのである。このようなこと
から、更紙から上質紙、あるいはのし紙や封筒を使
用するときにおいても、例えば実験等によりその最適な
ディレイDbの範囲を設定することで、制御装置110
AによりディレイDbを任意に可変して最適な制御を行
うことが可能となる。
【0129】(実施形態3)図31に、実施形態3を示
す。この実施形態3は、図31に示すように、上記実施
形態2に対して、紙種入力キー94に代えて用紙3の種
類を自動的に検知するための用紙種類検知手段としての
紙種検知センサ75を有すること、および制御装置11
0Aに代えて制御装置110Bを有することが主に相違
する。
【0130】紙種検知センサ75の具体例としては、例
えば用紙3の厚さを検知するために光学的に透過光の強
さを検出して判断するタイプや、メカニック的に紙厚を
測定するためにローラ間のギャップを拡大して電気的セ
ンサで検知するタイプ等が挙げられる。この実施形態3
では、紙種に応じてレジストモータ102のスタートタ
イミングを変えるべく、ディレイDbの駆動開始時点を
可変するレジストローラ駆動開始可変手段としての機能
を制御装置110Bに付与したものである。実施形態3
の制御内容は、実施形態2の内容により直ちに類推で
き、かつ、容易に実施できるのでその説明を省略する。
【0131】実施形態2および3におけるディレイDb
の設定方式には、時間による設定方式や、エンコーダセ
ンサ121を備えたパルスエンコーダによる圧胴20の
回転位置検知を利用した設定方式がある。実施形態2お
よび3においては、各制御装置110A,110Bをマ
イクロコンピュータで構成したので、そのマイクロコン
ピュータに内蔵されている上記タイマによりディレイD
bを設定・計時することにより、ディレイDbを可変制
御することができる。
【0132】(実施形態4)図1ないし図17を借り
て、実施形態4を説明する。この実施形態4は、実施形
態1に対して、図1ないし図17に適宜示した実施形態
1における遮光板105、遮光板106、給紙開始セン
サ104、インクリメンタル型のエンコーダ120およ
びエンコーダセンサ121を除去しこれらに代えて、図
32に示すように、圧胴20の回転速度変動の検出と位
置の検出とが可能な絶対的な回転量を検出するためのア
ブソリュート型のパルスエンコーダ(以下、「アブソリ
ュート型パルスエンコーダ」という)を圧胴20側に配
設したことのみ相違する。
【0133】上記アブソリュート型パルスエンコーダ
は、図32に示すように、圧胴20の端板20bに取り
付けられ、多数のスリットが外周部に放射状に複数段並
べられた多チャンネルのフォトエンコーダ220と、こ
のフォトエンコーダ220の外周部を挟んでアーム25
bに取り付けられた複数のエンコーダセンサ221とを
具備している。
【0134】この実施形態4における制御動作は、実施
形態1ないし3における遮光板105、遮光板106、
給紙開始センサ104、インクリメンタル型のエンコー
ダ120およびエンコーダセンサ121の上述した動作
を1つの上記アブソリュート型パルスエンコーダで行う
ことのみ相違し、技術的に自明なのでその説明を省略す
る。なお、実施形態1ないし3に述べたことに準拠し
て、圧胴20が所定回転位置を占めたときにおけるエン
コーダセンサ221からの出力パルス信号の出力開始時
点と給紙モータ100が駆動開始される駆動開始時点と
の間に一定のディレイDaが、圧胴20がさらに回転し
て上記したとは別の所定回転位置を占めたときにおける
エンコーダセンサ221からの出力パルス信号の出力開
始時点とレジストモータ102が駆動開始される駆動開
始時点との間に一定のディレイDbがそれぞれ設けられ
る。そして、実施形態2および3に述べたことに準拠し
て、本実施形態4においても、各制御装置110A,1
10Bがその紙種に応じてレジストモータ102のスタ
ートタイミングを変えるべく、エンコーダセンサ221
からの各出力パルス信号の出力開始時点をトリガとし
て、上記ディレイDbの駆動開始時点を可変する制御を
行うことも勿論できる(請求項4参照)。
【0135】したがって、この実施形態4によれば、実
施形態1ないし3における上記各利点(但し、上記利点
における遮光板105、遮光板106、給紙開始センサ
104、インクリメンタル型のエンコーダ120および
エンコーダセンサ121の用語を上記アブソリュート型
パルスエンコーダのフォトエンコーダ220とエンコー
ダセンサ221とに適宜置き換える)に加えて、現状の
技術水準では高価かつ複雑な制御を要するも、制御構成
の部品点数を減らすことができる。
【0136】以上述べたとおり、本発明を実施例を含む
特定の実施形態等について説明したが、本発明の構成
は、上述した実施形態1ないし4等に限定されるもので
はなく、これらを適宜組合わせて構成してもよく、本発
明の範囲内において、その必要性及び用途等に応じて種
々の実施形態や実施例を構成し得ることは当業者ならば
明らかである。
【0137】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、上
述したような従来装置の有する諸問題点を解決して新規
な印刷装置を提供することができる。請求項ごとの効果
を挙げれば次のとおりである。請求項1記載の発明によ
れば、保持手段に対して用紙の先端を給送するタイミン
グを制御するための、圧胴における少なくとも回転速度
変動を検知するエンコーダセンサを備えたパルスエンコ
ーダを配設すると共に、用紙の先端を検知する用紙先端
検知手段を圧胴とレジストローラとの間の用紙搬送路に
配設し、さらに、用紙先端検知手段からの信号に基づ
き、用紙スリップ量が大きくなったときにおけるレジス
トローラにおける用紙の滑りを補償すべくレジストロー
ラ駆動手段を制御した後、エンコーダセンサからの出力
パルス信号に基づき、用紙クランパの回転位置にタイミ
ングを合わせて用紙の先端を給送すべくレジストローラ
駆動手段を制御するレジストローラ駆動制御手段を具備
することによって、圧胴における保持手段(用紙クラン
パ)のクランプミスを無くし、用紙の巻き上がり等をさ
らに確実に防止すると共に、用紙クランパに対して用紙
の先端を給送するタイミングの安定化・信頼性の向上を
図ることができ、ひいてはレジスト精度をさらに向上す
ることができる。
【0138】また、紙質や紙厚等が相違するものを使用
することによりレジストローラに対する用紙の摩擦係数
が異なったり、あるいはたとえ紙質や紙厚等が同じ紙種
のものを使用していても、温・湿度等の環境条件の変化
に伴う搬送条件の変化(例えばレジストローラと用紙と
の間の摩擦係数の変化や用紙の変形状態)により、ある
いはレジストローラが摩耗・消耗したり紙粉等により汚
れたり経時的に劣化することによって、用紙のスリップ
量が大きくなった時における用紙の先端位置を用紙先端
検知手段で検知することが可能なので、安定した紙くわ
えを実現することができると共に、機械間のメカニック
的なバラツキに対しても安定した紙くわえを実現するこ
とができる。加えて、レジストローラを駆動する駆動系
を版胴と押圧手段(圧胴等)とを駆動するメインモータ
に対して独立させて駆動系の負荷を低減すると共に、メ
インモータのパワーを小さくして安価にできる。
【0139】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の効果に加えて、レジストローラ駆動手段をス
テッピングモータで構成すると共に、レジストローラ駆
動制御手段はレジストローラ駆動手段へ出力される少な
くとも駆動パルス数を変えてレジストローラ駆動手段を
制御することによって、レジストローラのブレーキや回
転方向を規制する機械式部品を不要として安価ですみ、
制御装置のプログラムが簡素化できると共に、演算処理
を速くしてフィードバック制御の追従精度を高くするこ
とができる。
【0140】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の発明の効果に加えて、レジストローラ駆動制御手段
は、用紙の滑り補償後、エンコーダセンサからの出力パ
ルス信号に応じながらさらにパルス幅を変えることによ
りレジストローラ駆動手段をフィードバック制御するこ
とで、フィードバック制御の追従精度をより高くするこ
とができる。
【0141】請求項4記載の発明によれば、請求項1ま
たは2記載の発明の効果に加えて、レジストローラ駆動
制御手段は、エンコーダセンサからの出力パルス信号の
出力開始時点と、レジストローラ駆動手段が駆動開始さ
れる駆動開始時点との間に遅れ時間を設け、用紙の種類
に応じて遅れ時間を変えるべく駆動開始時点を可変する
レジストローラ駆動開始可変手段を具備することによ
り、様々な用紙に対して安定した紙くわえを実現するこ
とができる。
【0142】請求項5記載の発明によれば、請求項1,
2または3記載の発明の効果に加えて、保持手段に対し
て用紙の先端を給送するタイミングをとるためのタイミ
ング検知手段を圧胴側に配設したことにより、給送する
タイミングの安定化・信頼性の向上を図ることができ
る。
【0143】請求項6記載の発明によれば、請求項5記
載の発明の効果に加えて、タイミング検知手段からのオ
ン出力信号の出力開始時点と、レジストローラ駆動手段
が駆動開始される駆動開始時点との間に遅れ時間を設
け、用紙の種類に応じて遅れ時間を変えるべく駆動開始
時点を可変するレジストローラ駆動開始可変手段を具備
することによって、様々な用紙に対して安定した紙くわ
えを実現することができる。
【0144】請求項7記載の発明によれば、請求項4ま
たは6記載の発明の効果に加えて、レジストローラ駆動
制御手段に対してレジストローラ駆動開始可変手段の機
能を具備させることにより、制御の汎用性を高めること
ができる。
【0145】請求項8記載の発明によれば、用紙の種類
を設定する用紙種類設定手段を具備することにより、用
紙の種類を手動的に設定・入力して、請求項4,6また
は7記載の発明の効果を奏する。
【0146】請求項9記載の発明によれば、用紙の種類
を検知する用紙種類検知手段を具備することにより、用
紙の種類を自動的に検知して、請求項4,6または7記
載の発明の効果を奏する。
【0147】請求項10記載の発明によれば、請求項1
ないし9の何れか一つに記載の発明の効果に加えて、レ
ジストローラに対して用紙の先端を給送するタイミング
をとるための給紙タイミング検知手段を圧胴側に配設す
ることにより、給紙タイミングの安定化・信頼性の向上
を図ることができる。
【0148】請求項11記載の発明によれば、請求項1
0記載の発明の効果に加えて、給紙タイミング検知手段
からの信号に基づき、用紙の先端をレジストローラに対
して給送すべく給紙駆動手段を制御することができる。
【0149】請求項12記載の発明によれば、請求項1
1記載の発明の効果に加えて、給紙駆動手段をステッピ
ングモータで構成することにより、給紙ローラ等の給紙
手段の回転方向を規制する機械式部品を不要として安価
ですみ、給紙手段を駆動する駆動系を版胴と押圧手段
(圧胴等)とを駆動するメインモータに対して独立させ
て駆動系の負荷を低減すると共に、メインモータのパワ
ーをさらに小さくして安価にできる。
【0150】請求項13記載の発明によれば、請求項1
ないし12の何れか一つに記載の発明の効果に加えて、
用紙先端検知手段に対して用紙のジャム検知機能を具備
させることにより、用紙搬送検知機能の汎用化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す孔版印刷装置の概略
的な正面図である。
【図2】実施形態1における圧胴廻りの制御構成部品の
取り付け構造を示す分解斜視図である。
【図3】図3における要部の平面図である。
【図4】版胴におけるホームポジションセンサ周りの斜
視図である。
【図5】実施形態1におけるレジストローラ対周りの制
御構成部品の取り付け構造を示す斜視図である。
【図6】実施形態1における圧胴のアーム対周りの制御
構成部品の取り付け構造を示す分解斜視図である。
【図7】実施形態1における操作パネルの要部の平面図
である。
【図8】実施形態1における給紙制御構成を表すブロッ
ク図である。
【図9】実施形態1における圧胴の回転動作に伴う用紙
クランパの回転位置および用紙搬送動作を表す概略的な
正面図である。
【図10】実施形態1における版胴および圧胴の各回転
位置を表す模式図である。
【図11】実施形態1における給紙動作を表すタイミン
グチャートである。
【図12】実施形態1における駆動パルス数およびその
パルス幅を可変する内容を説明する説明図である。
【図13】実施形態1における給紙ローラの起動時の用
紙搬送動作を表す要部の正面図である。
【図14】実施形態1におけるレジストローラ対と給紙
ローラとの間に用紙の湾曲たわみを形成する動作を表す
要部の正面図である。
【図15】実施形態1におけるレジストローラの起動時
の用紙搬送動作を表す要部の正面図である。
【図16】実施形態1における用紙クランパへの用紙の
先端の搬送動作を表す要部の正面図である。
【図17】実施形態1における印刷初期時の用紙搬送動
作を表す要部の正面図である。
【図18】実施形態1における給紙動作を表すフローチ
ャートである。
【図19】図18の続きの給紙動作を表すフローチャー
トである。
【図20】図19の続きの給紙動作を表すフローチャー
トである。
【図21】実施形態1において、レジストセンサのオン
から用紙の先端が用紙クランパに追いつく直前までのレ
ジストモータの動作を説明する速度線図である。
【図22】実施形態1において、圧胴の回転動作が不安
定になったときにおけるエンコーダのスリット幅とエン
コーダの1スリット当たりの時間との関係を説明する図
である。
【図23】実施形態1において、レジストセンサのオン
時におけるスリップ補正に係るレジストモータの駆動制
御動作を説明する速度線図である。
【図24】実施形態1の給紙動作におけるスリップを説
明する図であって、(a)はレジストローラ対で用紙の
先端部にたわみを形成している概略的な正面図、(b)
はレジストセンサで検知されるスリップ動作を説明する
概略的な正面図である。
【図25】実施形態1において、用紙クランパによる用
紙の先端部のクランプ直前時におけるレジストモータの
駆動制御動作を説明する速度線図である。
【図26】実施形態1の給紙動作において、用紙クラン
パによる用紙の先端部のクランプ直前時の用紙の先端の
位置と圧胴の用紙クランパの位置とを把握する内容を説
明する概略的な正面図である。
【図27】実施形態1において、圧胴の用紙クランパの
直前と直後とにおけるレジストモータの動作を説明する
速度線図である。
【図28】実施形態1の給紙動作において、用紙クラン
パ近傍に形成されるたわみを説明する概略的な正面図で
ある。
【図29】実施形態1において、用紙クランパ後におけ
るレジストモータの動作を説明する速度線図である。
【図30】実施形態2における給紙制御構成を表すブロ
ック図である。
【図31】実施形態3における給紙制御構成を表すブロ
ック図である。
【図32】実施形態4における圧胴廻りの制御構成部品
の取り付け構造を示す分解斜視図である。
【図33】従来の孔版印刷装置における給紙機構の構成
および給紙ローラの起動時の用紙搬送動作を表す要部の
正面図である。
【図34】従来の孔版印刷装置におけるレジストローラ
と給紙ローラとの間に用紙の湾曲たわみを形成する動作
を表す要部の正面図である。
【図35】従来の孔版印刷装置におけるレジストローラ
の起動直後の用紙搬送動作を表す要部の正面図である。
【図36】従来の孔版印刷装置における印刷初期時の用
紙搬送動作を表す要部の正面図である。
【図37】従来の孔版印刷装置における給紙駆動機構の
一例およびその動作を表す要部の正面図である。
【図38】従来の孔版印刷装置における給紙駆動機構の
一例およびその動作を表す要部の正面図である。
【符号の説明】
1 版胴 2 マスタ 3 用紙 20 圧胴 21 保持手段としての用紙クランパ 29 給紙装置 30 給紙手段を構成する呼出しローラ 32 給紙手段を構成する給紙ローラ 33a,33b レジストローラ対 70 用紙先端センサ 71 用紙先端検知手段としてのレジストセンサ 100 給紙駆動手段としての給紙モータ 102 レジストローラ駆動手段としてのレジストモ
ータ 104 タイミング検知手段および給紙タイミング検
知手段としての給紙開始センサ 105 給紙タイミング検知手段を構成する遮光板 106 タイミング検知手段を構成する遮光板 110,110A,100B レジストローラ駆動制
御手段およびレジストローラ駆動開始可変手段としての
制御装置 120 パルスエンコーダを構成するエンコーダ 121 パルスエンコーダを構成するエンコーダセン
サ 220 アブソリュート型パルスエンコーダを構成す
るフォトエンコーダ 221 アブソリュート型パルスエンコーダを構成す
るエンコーダセンサ X 用紙搬送方向 R 用紙搬送路

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製版されたマスタを外周面に巻き付ける版
    胴と、給送されて来た用紙の先端部を保持する保持手段
    を備え上記版胴の外径と略同径の圧胴と、該保持手段に
    向けて上記用紙の先端を送り出すレジストローラとを有
    し、上記版胴に対して上記圧胴を相対的に押し付けて印
    刷を行う印刷装置において、 上記保持手段に対して上記用紙の先端を給送するタイミ
    ングを制御するための、上記圧胴における少なくとも回
    転速度変動を検知するエンコーダセンサを備えたパルス
    エンコーダと、 上記レジストローラを回転するレジストローラ駆動手段
    と、 上記圧胴と上記レジストローラとの間の用紙搬送路に配
    設され、上記用紙の先端を検知する用紙先端検知手段
    と、 上記用紙先端検知手段からの信号に基づき、上記レジス
    トローラにおける上記用紙の滑りを補償すべく上記レジ
    ストローラ駆動手段を制御した後、上記エンコーダセン
    サからの出力パルス信号に基づき、上記保持手段の回転
    位置にタイミングを合わせて上記用紙の先端を給送すべ
    く上記レジストローラ駆動手段を制御するレジストロー
    ラ駆動制御手段とを具備することを特徴とする印刷装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の印刷装置において、 上記レジストローラ駆動手段が、ステッピングモータか
    らなり、 上記レジストローラ駆動制御手段は、上記レジストロー
    ラ駆動手段へ出力される少なくとも駆動パルス数を変え
    ることにより、上記レジストローラ駆動手段を制御する
    ことを特徴とする印刷装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の印刷装置において、 上記レジストローラ駆動制御手段は、上記用紙の滑り補
    償後、上記エンコーダセンサからの出力パルス信号に応
    じながら、さらに上記パルス幅を変えることにより、上
    記レジストローラ駆動手段をフィードバック制御するこ
    とを特徴とする印刷装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の印刷装置におい
    て、 上記エンコーダセンサからの出力パルス信号の出力開始
    時点と、上記レジストローラ駆動手段が駆動開始される
    駆動開始時点との間に遅れ時間を設け、 上記用紙の種類に応じて上記遅れ時間を変えるべく上記
    駆動開始時点を可変するレジストローラ駆動開始可変手
    段を具備することを特徴とする印刷装置。
  5. 【請求項5】請求項1,2または3記載の印刷装置にお
    いて、 上記保持手段に対して上記用紙の先端を給送するタイミ
    ングをとるためのタイミング検知手段を上記圧胴側に配
    設したことを特徴とする印刷装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の印刷装置において、 上記タイミング検知手段からのオン出力信号の出力開始
    時点と、上記レジストローラ駆動手段が駆動開始される
    駆動開始時点との間に遅れ時間を設け、 上記用紙の種類に応じて上記遅れ時間を変えるべく上記
    駆動開始時点を可変するレジストローラ駆動開始可変手
    段を具備することを特徴とする印刷装置。
  7. 【請求項7】請求項4または6記載の印刷装置におい
    て、 上記レジストローラ駆動制御手段は、上記レジストロー
    ラ駆動開始可変手段の機能を具備することを特徴とする
    印刷装置。
  8. 【請求項8】請求項4,6または7記載の印刷装置にお
    いて、 上記用紙の種類を設定する用紙種類設定手段を具備する
    ことを特徴とする印刷装置。
  9. 【請求項9】請求項4,6または7記載の印刷装置にお
    いて、 上記用紙の種類を検知する用紙種類検知手段を具備する
    ことを特徴とする印刷装置。
  10. 【請求項10】請求項1ないし9の何れか一つに記載の
    印刷装置において、 上記圧胴側に配設され、上記レジストローラに対して上
    記用紙の先端を給送するタイミングをとるための給紙タ
    イミング検知手段を具備することを特徴とする印刷装
    置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の印刷装置において、 上記レジストローラに向けて上記用紙の先端を給送する
    給紙手段と、 上記給紙手段を回転する給紙駆動手段と、 上記給紙タイミング検知手段からの信号に基づき、上記
    用紙の先端を上記レジストローラに対して給送すべく上
    記給紙駆動手段を制御する給紙駆動制御手段とを具備す
    ることを特徴とする印刷装置。
  12. 【請求項12】請求項11記載の印刷装置において、 上記給紙駆動手段が、ステッピングモータからなること
    を特徴とする印刷装置。
  13. 【請求項13】請求項1ないし12の何れか一つに記載
    の印刷装置において、 上記用紙先端検知手段は、上記用紙のジャム検知機能を
    具備することを特徴とする印刷装置。
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