JPH11309674A - スラリ管理システム - Google Patents

スラリ管理システム

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Publication number
JPH11309674A
JPH11309674A JP35754398A JP35754398A JPH11309674A JP H11309674 A JPH11309674 A JP H11309674A JP 35754398 A JP35754398 A JP 35754398A JP 35754398 A JP35754398 A JP 35754398A JP H11309674 A JPH11309674 A JP H11309674A
Authority
JP
Japan
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slurry
dispersion
separation
decanter
usable
Prior art date
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Pending
Application number
JP35754398A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Katsumata
昇 勝俣
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Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
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Publication date
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Priority to TW088107195A priority patent/TW470686B/zh
Priority to EP99108858A priority patent/EP1010509A2/en
Priority to NO992561A priority patent/NO992561L/no
Priority to KR1019990024080A priority patent/KR20000047421A/ko
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  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用済みスラリの粘度を調節することによ
り、デカンタを備えた分離回収機構の分離効率を一定に
保つことができるスラリ管理システムを提供する。 【解決手段】 調合槽54内で砥粒および分散液を混合
してスラリを調整し、そのスラリをワイヤソー11に供
給する。使用済みスラリをデカンタ46,47を有する
分離回収機構に搬送し、デカンタ46,47の遠心力に
より使用済みスラリから使用可能な砥粒および分散液を
分離回収して、それらを調合槽54に戻して再使用す
る。粘度計80により使用済みスラリの粘度を検出し、
その検出結果に基づいて、温度調節器81により使用済
みスラリの温度を調節して粘度を調整し、分離効率がほ
ぼ一定になるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤソー等に
おいて使用されるスラリを調製管理するスラリ管理シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワイヤソーにおいては、複数の
加工用ローラ間に1本のワイヤが所定ピッチで巻回され
ている。そして、このワイヤが走行されながら、ワイヤ
上に遊離砥粒を含むスラリが供給され、この状態でワイ
ヤに対しワークが押し付け接触されて、そのワークがウ
エハ状に切断加工されるようになっている。
【0003】この種のワイヤソーには、スラリを調製管
理するためのスラリ管理システムが付設されている。そ
して、このスラリ管理システムにおいては、調合槽内で
新規な砥粒および分散液が混合されてスラリが調製さ
れ、そのスラリがワイヤソーに供給されるようになって
いる。
【0004】また、ワイヤソーで使用されたスラリは、
スラリ管理システムの分離回収機構に移送されて、その
分離回収機構の第1分離回収段階で、使用可能な砥粒と
分散液とに分離され、固形分として砥粒が回収される。
さらに、分離された分散液は、分離回収機構の第2分離
回収段階で、細かい微粒成分の不純物と使用可能な分散
液とに分離され、その分散液が回収される。そして、回
収された砥粒と分散液とが調合槽に戻されてスラリが再
調製され、そのスラリがワイヤソーに供給されて再使用
されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このスラリ
管理システムにおいては、例えば、ワイヤソーの加工運
転に伴い、周囲温度の変化等から使用済みのスラリの温
度が変化したり、スラリ中の切り粉の含有量が変化した
りして、スラリの粘度が変動することがある。このよう
に、使用済みのスラリの粘度が変動すると、分離回収機
構の第1分離回収段階および第2分離回収段階における
分離効率が変化して、砥粒が十分に回収できなかった
り、回収した分散液中に微粒成分の不純物が残留してい
たりするという問題があった。
【0006】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、分離回収機構による分離結果から、この
分離回収機構へ供給される使用済みのスラリの粘度や供
給量を自動調節することができて、分離回収機構の分離
効率を一定に保ち、安定した分離を行うことができるス
ラリ管理システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するために、請求項1において、スラリ管理
システムは、使用済みスラリを分離回収機構に移送し
て、そのスラリから使用可能な砥粒、または使用可能な
砥粒および分散液を分離回収する。そして、温度調節手
段は、分離回収機構に供給される使用済みスラリの温度
を調節する。また、分離液性状検出手段が前記分離回収
機構により分離された分離液の性状を検出する。そし
て、制御手段は、分離液性状検出手段の検出結果が所定
の値になるように前記温度調節手段を制御してスラリ温
度を調整する。
【0008】分離された分離液の性状は、分離の効率を
反映する。従って、この分離効率の結果に応じて温度調
節手段の動作を制御して、スラリの粘度を調整すること
は、高い分離効率を維持することに寄与する。
【0009】請求項2において、スラリ管理システム
は、使用済みスラリを分離回収機構に移送して、そのス
ラリから使用可能な砥粒、または使用可能な砥粒および
分散液を分離回収する。そして、供給量調節手段は、分
離回収機構に供給される使用済みのスラリの供給量を調
節する。また、分離液性状検出手段により、前記分離回
収機構により分離された分離液の性状が検出される。そ
して、制御手段は、分離液性状検出手段の検出結果が所
定の値になるように前記供給量調節手段を制御してスラ
リ供給量を調整する。
【0010】従って、この場合は、分離効率の検出結果
に応じて、分離回収機構に供給されるスラリの量が調節
される。このスラリの量の調節よっても高い分離効率を
維持することができる。
【0011】請求項3においては、請求項1または2に
おいて、分離液性状検出手段は、比重および粘度のうち
少なくとも一方を検出する。分離液の性状は、砥粒の量
等に応じて比重や粘度が変動する。従って、これらを検
出することにより、分離液の性状を的確に判別できる。
よって、その検出値に従ってスラリ温度やスラリ供給量
を正確に制御できる。
【0012】請求項4においては、請求項1ないし3の
いずれかにおいて、分離回収機構は、使用済みスラリを
遠心分離するデカンタよりなる。請求項5においては、
スラリ管理システムは、使用済みスラリを使用可能な砥
粒と濁分散液とに遠心分離する一次デカンタと、その濁
分散液を微粒成分の不純物と使用可能な分散液とに遠心
分離する二次デカンタとを備え、両デカンタによって使
用済みスラリから使用可能な砥粒および分散液を分離回
収する。温度調節手段は、前記一次デカンタに供給され
る使用済みスラリの温度を調節する。また、分離液性状
検出手段は、前記一次デカンタによる分離後の濁分散液
の性状を検出する。そして、制御手段は、分離液性状検
出手段の検出結果が所定の値になるように前記温度調節
手段を制御する。
【0013】濁分散液の性状は一次デカンタの分離効率
を表す。一方、スラリ温度は、一次デカンタの分離効率
を左右する。従って、濁分散液の性状を検出して、スラ
リ温度を制御すれば、一次デカンタの分離効率を向上さ
せることができる。
【0014】請求項6において、スラリ管理システム
は、使用済みスラリを使用可能な砥粒と濁分散液とに遠
心分離する一次デカンタと、その濁分散液を微粒成分の
不純物と使用可能な分散液とに遠心分離する二次デカン
タとを備え、両デカンタによって使用済みスラリから使
用可能な砥粒および分散液を分離回収する。温度調節手
段は、一次デカンタに供給される使用済みスラリの温度
を調節し、分離液性状検出手段は、二次デカンタによる
分離後の使用可能な分散液の性状を検出する。そして、
制御手段は、この分離液性状検出手段の検出結果が所定
の値になるように前記温度調節手段を制御する。
【0015】請求項7において、スラリ管理システム
は、使用済みスラリを使用可能な砥粒と濁分散液とに遠
心分離する一次デカンタと、その濁分散液を微粒成分の
不純物と使用可能な分散液とに遠心分離する二次デカン
タとを備え、両デカンタによって使用済みスラリから使
用可能な砥粒および分散液を分離回収する。そして、供
給量調節手段は、一次デカンタに供給される使用済みス
ラリの供給量を調節する。また、分離液性状検出手段
は、一次デカンタによる分離後の濁分散液の性状を検出
し、制御手段は、分離液性状検出手段の検出結果が所定
の値になるように前記供給量調節手段を制御する。
【0016】前述のように、濁分散液の性状は一次デカ
ンタの分離効率を表す。一方、スラリの供給量は、一次
デカンタの分離効率を左右する。従って、その濁分散液
の性状に応じて、制御手段により供給量調節手段を制御
して、一次デカンタに供給されるスラリの量を調整すれ
ば、高い分離効率を得ることができる。すなわち、一次
デカンタの分離効率が低下した場合には、スラリの供給
量を少なくし、分離効率がアップした場合には、スラリ
の供給量を減らせばよい。
【0017】請求項8において、スラリ管理システム
は、使用済みスラリを使用可能な砥粒と濁分散液とに遠
心分離する一次デカンタと、その濁分散液を微粒成分の
不純物と使用可能な分散液とに遠心分離する二次デカン
タとを備え、両デカンタによって使用済みスラリから使
用可能な砥粒および分散液を分離回収する。供給量調節
手段は、一次デカンタに供給される使用済みスラリの供
給量を調節する。分離液性状検出手段は、二次デカンタ
による分離後の使用可能な分散液の性状を検出する。そ
して、制御手段は、分離液性状検出手段の検出結果が所
定の値になるように前記供給量調節手段を制御する。
【0018】前述のように、二次デカンタにより分離さ
れた使用可能な分離液の性状は第1,二次デカンタ、特
に二次デカンタの分離効率を表す。一方、スラリの供給
量は、第1,第2両デカンタの分離効率を左右する。従
って、分離液の性状を検出して、スラリの供給量を制御
すれば、第1,二次デカンタの分離効率を向上させるこ
とができる。
【0019】請求項9においては、請求項5〜8のいず
れかにおいて、前記分離液性状検出手段は、比重および
粘度のいずれか一方を検出する。分離液の性状は、砥粒
の量等に応じて比重や粘度が変動する。従って、これら
を検出することにより、分離液の性状を的確に判別でき
る。よって、その検出値に従ってスラリ供給量を正確に
制御できる。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下に、この発
明の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0021】図1〜図3に示すように、この第1実施形
態においては、スラリを使用する使用装置として、複数
のワイヤソー11が装設されている。各ワイヤソー11
にはスラリタンク12が備え付けられ、それらの内部に
は撹拌機13が回転可能に配設されるとともに、外側に
はレベルセンサ14が付設されている。そして、各スラ
リタンク12内には、例えば油性の分散液と砥粒とから
なる所定量のスラリが貯溜され、ポンプ15により各ワ
イヤソー11に循環供給される。
【0022】すなわち、前記各ワイヤソー11において
は、図示しないが、複数の加工用ローラ間に1本のワイ
ヤが所定ピッチで巻回され、そのワイヤが走行されなが
ら、ワイヤ上にスラリタンク12からスラリが供給され
る。この状態で、ワイヤにワークが押し付け接触され
て、ワークがラッピング作用によりウェハ状に切断加工
される。また、この切断加工中には、ワイヤ上から使用
済みのスラリがスラリタンク12内に回収されるととも
に、そのスラリが再び走行中のワイヤ上に供給されて、
スラリの繰り返し使用が図られる。
【0023】前記ワイヤソー11には供給用のスラリを
貯留するスラリ供給槽16が近接配置され、その内部に
は撹拌機17が回転可能に配設されるとともに、外側に
はレベルセンサ18,19が付設されている。スラリ供
給槽16には前記スラリタンク12にスラリを供給する
ための供給通路20が接続され、その供給通路20には
バルブ21およびポンプ22が配設されている。そし
て、スラリ供給槽16内に貯溜された供給用のスラリ
が、供給通路20の途中からバルブ23を介して、各ワ
イヤソー11のスラリタンク12に供給される。また、
供給通路20にはスラリ供給槽16と供給通路20との
間で、スラリを循環させるための循環用通路20aが接
続されている。
【0024】前記ワイヤソー11には回収槽24が近接
配置され、その内部には撹拌機25が回転可能に配設さ
れるとともに、外側にはレベルセンサ26,27が付設
されている。回収槽24には前記スラリタンク12から
スラリを回収するための回収通路28、および回収した
スラリを後述する分離回収機構40に送り出すための送
出通路29が接続され、その送出通路29にはバルブ3
0およびポンプ31が配設されている。そして、各ワイ
ヤソー11におけるスラリタンク12内の使用済みのス
ラリの全部または一部が、回収通路28に設けたポンプ
15およびバルブ32を介して、回収槽24内へ定期的
或いは加工完了毎に排出される。
【0025】また、このスラリタンク12からの使用済
みスラリの排出量に応じて、前記スラリ供給槽16から
スラリタンク12内に、新規なスラリが補給される。こ
れにより、スラリの繰り返し使用に伴って、スラリ中に
おけるワークの切り粉の混入量が次第に増大すること
や、ラッピングで破砕される砥粒の比率が増大して、正
常な粒径の砥粒量が次第に減少することが、許容範囲内
に抑制されて、ワークの切断効率が低下するのが防止さ
れる。また、回収通路28と送出通路29のバルブ35
との間には、循環用通路28aが接続され、バルブ30
を介してスラリ回収槽24と回収通路28との間でスラ
リを循環させることができるようになっている。
【0026】前記回収槽24からの送出通路29は計量
タンク34に接続され、回収槽24内の使用済みのスラ
リが、送出通路29に設けたバルブ30およびポンプ3
1、さらに送出通路29の途中に設けたバルブ35を介
して、この計量タンク34内に供給される。計量タンク
34の外側にはレベルセンサ36,37が付設され、こ
のレベルセンサ36,37により1回分の分離処理に供
する使用済みスラリが計量される。
【0027】前記計量タンク34の下流側には移送通路
39を介して図3に示す分離回収機構40が接続され、
その移送通路39内にはバルブ41,42,43,44
およびポンプ45が配設されている。この分離回収機構
40には、後述する一次デカンタ46と、二次デカンタ
47とが装備されている。そして、計量タンク34内の
使用済みスラリが移送通路39を介して分離回収機構4
0に移送されるとき、その使用済みスラリ中から不要な
成分が両デカンタ46,47により除去されて、再使用
可能な砥粒および分散液が分離回収される。
【0028】すなわち、前記一次デカンタ46および二
次デカンタ47としては、例えばスクリューコンベア型
の遠心分離機が使用され、二次デカンタ47の回転速度
が一次デカンタ46の回転速度よりも大きくなるように
設定されている。そして、一次デカンタ46により、使
用済みのスラリが、例えば粒径5μm以上の使用可能な
砥粒と、その砥粒よりも細かい微粒成分を不純物として
含む濁分散液(一次分離液)とに遠心分離され、固形分
として砥粒が回収される。また、一次デカンタ46によ
り分離された濁分散液は、二次デカンタ47により、使
用可能な砥粒よりも細かい微粒成分の不純物と、使用可
能な分散液(二次分離液)とに遠心分離されて、分散液
が回収される。
【0029】さらに、前記二次デカンタ47によって回
収された使用可能な分散液は、バルブ48,70を介し
て、一次デカンタ46によって回収された使用可能な砥
粒と混合しながら下流側に流出され、以降の配管等への
砥粒の流れを促進させる作用をなす。一方、二次デカン
タ47によって分離された微粒成分の不純物は、収容タ
ンク49内に排出して貯溜される。また、一次デカンタ
46により分離された分離液としての濁分散液の通路途
中には、第1の分離液性状検出手段92が接続されてい
る。さらに、二次デカンタ47により分離された使用可
能な分散液の通路途中には、第2の分離液性状検出手段
93が接続されている。この第1および第2の分離液性
状検出手段92、93はそれぞれ後述するスラリ性状検
出手段を構成する比重計78、流量計79および粘度計
80と同じもので構成されている。
【0030】前記一次デカンタ46の下流側には第1切
換バルブ50および第2切換バルブ51が配設されてい
る。そして、前記一次デカンタ46から回収される使用
可能な砥粒および二次デカンタ47から回収される使用
可能な分散液は、合流された状態で第1切換バルブ50
の切換えにより、第2切換バルブ51上または計量タン
ク34内のいずれか一方に導かれる。また、第2切換バ
ルブ51上に導かれた使用可能な砥粒および分散液は、
第2切換バルブ51の切換えにより、一対の調合槽54
のいずれか一方に導入される。
【0031】前記各調合槽54の内部には撹拌機55が
回転可能に配設されるとともに、外側には重量センサ5
6が付設され、この重量センサ56により調合槽54内
のスラリの重量が検出される。
【0032】前記各調合槽54の上部にはホッパ58が
配設され、ホッパ58内に収容された新規な砥粒が振動
フィーダ59を介して各調合槽54内に供給される。各
ホッパ58にはエア供給路60を介してエアコンプレッ
サ61が接続され、調合槽54内への砥粒の供給時に、
エアコンプレッサ61からホッパ58内に圧縮エアが供
給されて、砥粒の供給が促進される。各ホッパ58およ
び各調合槽54には吸引路62を介して集塵器63が接
続され、ホッパ58および調合槽54内で浮遊している
砥粒の微粒成分が、この集塵器63によって吸引除去さ
れる。
【0033】前記調合槽54の側部には図3に示す複数
の分散液槽64が配設され、これらの分散液槽64内に
貯溜された分散液が、バルブ65、ポンプ66およびバ
ルブ67を介して各調合槽54内に供給される。そし
て、各調合槽54内に供給された新規の砥粒および分散
液と、分離回収機構40から戻された砥粒および分散液
とが撹拌混合されて、所定調合比率のスラリが調製され
る。なお、このスラリの調製動作は、一対の調合槽54
において交互に実行される。
【0034】この場合、砥粒と分散液との調合比率は、
重量比で1対0.70〜1対0.98程度である。ま
た、砥粒としては、窒化珪素,炭化珪素等の600番,
800番または1000番が使用され、分散液として
は、シリコンオイル(例えば、パレス化学株式会社製:
製品番号PS‐LW‐1)等が使用される。
【0035】前記分散液槽64から前記分離回収機構4
0への分散液の供給路にはバルブ69を介して分岐供給
路68が接続され、その分岐供給路68はバルブ70を
介して二次デカンタ47からの分散液通路に接続されて
いる。そして、二次デカンタ47にて分離回収された分
散液は、定期的にバルブ48から収容タンク49へ排出
される。この排出の間は、分散液槽64内の分散液が分
岐供給路68からバルブ70を介して一次デカンタ46
への分散液通路に供給されて、その一次デカンタ46に
て分離された砥粒の流れを促進させる作用をなすととも
に、調合槽54へ新しい分散液を供給する。
【0036】前記各調合槽54とスラリ供給槽16との
間には供給通路71が接続され、その供給通路71には
バルブ72,73,74およびポンプ75が配設されて
いる。そして、調合槽54内で調製されたスラリが、こ
の供給通路71を介してスラリ供給槽16内に供給貯溜
された後、各ワイヤソー11のスラリタンク12に供給
される。
【0037】前記スラリの供給通路71の途中には、調
合槽54と供給通路71を通ってスラリを循環させるた
めの循環用通路76が接続され、その循環用通路76内
にはバルブ77が配設されている。また、このスラリの
循環用通路76と分離回収機構40への使用済みスラリ
の移送通路39とは、バルブ43,44間において部分
的に共用されている。そして、調合槽54内のスラリ
は、調合槽54内でのスラリの調製中および調製後に、
ポンプ75の回転に伴って、循環用通路76を介して循
環される。
【0038】前記循環用通路76の共用部分39(7
6)には、スラリ性状検出手段を構成する比重計78、
流量計79および粘度計80が接続されている。そし
て、バルブ43および移送通路39を介して分離回収機
構40に使用済みのスラリが移送されるとき、および供
給通路71の一部、循環用通路76を介して調合槽54
内のスラリが循環されるとき、それらのスラリの比重、
流量および粘度が比重計78、流量計79および粘度計
80によって検出される。比重計78と流量計79は例
えば両方一体となった例えば比重と流量を同時に検出で
きるマイクロモーション流量計(株式会社オーバル製)
が使用される。粘度計80は例えば圧力・差圧伝送器3
051C(フィッシャー・ローズマウント・ジャパン株
式会社製)が使用される。
【0039】前記比重計78、流量計79および粘度計
80の上流側において、循環用通路76の共用部分39
(76)には温度調節手段としての温度調節器81が接
続されている。例えば、熱支持層によるインライン方式
で、熱媒の温度や流量を変更することにより加温冷却の
コントロールを行っている。そして、移送通路39を介
して分離回収機構40に使用済みのスラリが移送される
とき、この温度調節器81によりスラリ温度が加減調整
され、これによりスラリの粘度が調整される。
【0040】次に、前記のように構成されたスラリ管理
システムの電気的回路構成について説明する。図4に示
すように、中央処理装置(CPU)84は、スラリ管理
システムの各部の動作を制御する。リードオンリメモリ
(ROM)85は、スラリ管理システムの動作に必要な
各種の制御プログラムを記憶している。ランダムアクセ
スメモリ(RAM)86は、制御プログラムの実行に伴
って得られたデータ等を一時的に記憶する。そして、こ
のCPU84、ROM85およびRAM86により、制
御手段が構成されている。
【0041】前記CPU84には、スラリ性状検出手段
としての比重計78、流量計79および粘度計80から
の検出信号、第1の分離液性状検出手段92、第2の分
離液性状検出手段93、および操作パネル87からの操
作信号が入力される。また、CPU84からは、駆動回
路88,89,90,91を介して、温度調節器81、
バルブ41〜44,72〜74を含む各種バルブ、ポン
プ45,75を含む各種ポンプ、および各デカンタ4
6,47に作動信号が出力される。
【0042】そして、前記CPU84は、使用済みスラ
リの分離処理に際して、バルブ41〜44の切換えによ
り移送通路39を形成した状態で、ポンプ45の作動に
より、計量タンク34から分離回収機構40に使用済み
のスラリを移送させる。このとき、CPU84は、図5
のフローチャートに従い第1の分離液性状検出手段92
により、一次デカンタ46にて遠心分離された濁分散液
の比重または粘度を検出させ、その検出結果が所定値
(所定範囲)になるように、温度調節器81を制御して
使用済みスラリの温度を調節する。すなわち、粘度検出
の場合、スラリ粘度の検出結果が所定値より大きいとき
スラリの温度を上げてスラリ粘度を下げ、小さいときス
ラリの温度を下げてスラリ粘度を上げる制御がなされ
る。ここで、所定値とは、使用するスラリの種類やデカ
ンタの設定条件等に応じた最適分離状態を表す予め設定
した値である。
【0043】また、CPU84は、前記使用済みスラリ
の分離処理に際して、比重計78、流量計79および粘
度計80による使用済みスラリの比重、流量および粘度
の検出結果、および第1の分離液性状検出手段92と第
2の分離液性状検出手段93とによる各分離液の比重、
流量および粘度の検出結果を、それぞれ操作パネル87
に表示させる。
【0044】また、CPU84は、調合槽54でのスラ
リの調製中また調製後に、バルブ43,44,72〜7
4の切換えにより循環用通路76を開放した状態で、ポ
ンプ75の作動により、供給通路71の一部、移送通路
39(76)および循環用通路76を介して調合槽54
内のスラリを循環させる。
【0045】CPU84は、前記スラリの循環中におい
て、比重計78、流量計79および粘度計80により、
スラリの比重、流量および粘度を検出させて、その検出
信号に応じて、調合槽54に対するホッパ58からの砥
粒の供給量および分散液槽64からの分散液の供給量を
調整する。これにより、調製スラリにおける砥粒と分散
液との調合比率を前述した所定値となるように調整制御
する。
【0046】次に、この実施形態のスラリ管理システム
について動作を説明する。さて、各ワイヤソー11にお
いて、ワークの切断加工が開始されると、スラリタンク
12内のスラリがワイヤソー11との間で循環されて、
ワイヤソー11のワイヤ上に供給される。そして、各ワ
イヤソー11で使用されたスラリは、スラリタンク12
から回収槽24内へ定期的或いは加工完了毎に回収さ
れ、その回収量に応じて、スラリ供給槽16からスラリ
タンク12内に供給用のスラリが補給される。
【0047】また、回収槽24内に排出された使用済み
のスラリは、送出通路29から計量タンク34へ送出さ
せて、この計量タンク34から移送通路39を介して分
離回収機構40に移送され、一次デカンタ46および二
次デカンタ47により、そのスラリ中から使用可能な砥
粒および分散液が分離回収される。そして、回収された
砥粒と分散液は混合されて調合槽54内に戻され、ホッ
パ58から供給される砥粒および分散液槽64から供給
される分散液と混合して、所定調合比率のスラリが調製
される。
【0048】さらに、このスラリの調製中および調製後
には、調合槽54内のスラリが循環用通路76を介して
循環される。そして、スラリ供給槽16内のスラリが所
定レベル以下になったとき、調合槽54内の調製後のス
ラリが供給通路71を介してスラリ供給槽16に供給さ
れる。
【0049】次に、前記使用済みのスラリの温度調節動
作を、図5のフローチャートに基づいてさらに詳細に説
明する。なお、このフローチャートは、ROM85に記
憶されている制御プログラムに基づいて、CPU84の
制御のもとで進行する。
【0050】さて、使用済みスラリの分離が開始される
と(S1)、一次デカンタ46によって分離された濁分
離液の比重または粘度が第1の分離液性状検出手段92
により検出されて、その検出信号がCPU84に出力さ
れる(S2)。すると、その検出値が、RAM86に予
め記憶された所定の範囲内(例えば比重の場合、1.0
0〜1.05、粘度の場合、50cp〜120cp)に
含まれているか否かが判別される(S3)。この判別に
おいて、検出値が所定の範囲内にない場合には、温度調
節器81が制御されて、使用済みスラリの温度が加減さ
れる(S4)。その後、前記S2に戻って、S2〜S4
の動作が繰り返し実行される。
【0051】一方、S3の判別において、検出値が所定
の範囲内にある場合には、使用済みスラリの分離が終了
したか否かが判別される(S5)。そして、使用済みス
ラリの分離が終了するまでは、前記S2に戻って、S2
〜S5の動作が繰り返し実行される。
【0052】第1実施形態によって期待できる代表的な
効果について、以下に記載する。 ・ この実施形態においては、第1の分離液性状検出手
段92により、一次分離後の濁分散液の比重または粘度
を検出する。そして、その検出結果に基づいてこの検出
結果を一定にするように、使用済みスラリの温度調節に
より、使用済みのスラリの粘度を調節するようになって
いる。このため、使用済みのスラリの粘度を所定範囲内
に保持することができ、分離回収機構40における一次
デカンタ46および二次デカンタ47の分離効率を一定
に保つことができる。よって、使用済みのスラリから使
用可能な砥粒および分散液を効率よく回収することがで
きる。
【0053】・ この実施形態においては、特に粘度を
検出した場合には、直接粘度の検出値によって制御でき
るので、極めて顕著な効果が表れる。 ・ この実施形態においては、分離回収機構40に供給
される使用済みのスラリの温度を調節する温度調節器8
1と、この温度調節器81を制御するCPU84によっ
て、分離回収機構40に移送される使用済みスラリの温
度を調節するという簡単な構成でもって、分離回収機構
40の分離効率をよりいっそう一定に保つことができ
る。
【0054】また、図5のフローチャートに基づく制御
方法の他、図6のフローチャートのS2’に示すよう
に、第2の分離液性状検出手段93の検出結果から、二
次分離後に回収される分離液の性状を検出することによ
り、この検出結果に基づいたスラリ温度調整を行うこと
もできる。この場合、検出値の適正範囲としては、例え
ば比重の場合、0.92〜0.99、粘度の場合30c
p〜70cpというように設定する。従って、性状検出
が最終分離液であるため、より高精度なスラリ温度調整
を行うことができ、従ってより高精度な粘度調整を行う
ことができ、分離効率の調整をいっそう適確に行うこと
ができる。
【0055】・ 砥粒の回収と、分散液の回収とが別々
のデカンタ46,46により行われるため、砥粒および
分散液に適合したデカンタの回転速度を得ることができ
る。このため、砥粒および分散液の回収を最適な態様で
行うことができる。 (第2実施形態)次に、この発明の第2実施形態を、図
2〜図4および図7に基づき、前記第1実施形態と異な
る部分を中心に説明する。
【0056】この実施形態では、前記温度調節器81に
よる粘度調節に代えて、スラリ供給量を調節することに
より、分離回収機構40の分離効率の調整を行うもので
ある。後記する図7のフローチャートに従い、CPU8
4は、第1の分離液性状検出手段92により、一次分離
後の濁分散液の比重または粘度に基づいて、供給量調節
手段としてのポンプ45(インバータ制御によるモーノ
・ポンプにより流量をコントロールする)により使用済
みスラリの吐出量、すなわち一次デカンタ46へのスラ
リの供給量を加減制御して、分離回収機構40の分離効
率の変動を調節する。
【0057】また、CPU84は、第1の分離液性状検
出手段92により、一次デカンタ46にて遠心分離され
た濁分散液の比重または粘度を検出させ、それらの検出
結果に基づいて、この検出値が所定値(所定範囲)とな
るように、ポンプ45を制御することにより、使用済み
スラリの吐出量を補正調節する。
【0058】次に、前記使用済みのスラリの吐出量調節
動作を、図7のフローチャートに基づいて詳細に説明す
る。なお、前記第1実施形態において図5で説明した動
作と同一なる動作についてはその説明を省略する。
【0059】図7に示すように、スラリの比重または粘
度検出値が、RAM86に予め記憶された所定の範囲内
(例えば比重の場合、1.00〜1.05、粘度の場
合、50cp〜120cp)に含まれているか否かが判
別されると(S3)、この判別において、検出値が所定
の範囲内にない場合には、ポンプ45が制御されて使用
済みスラリの吐出量が加減される(S4)。その後、前
記S2に戻って、S2,S3,S4の動作が繰り返し実
行される。
【0060】一方、S3の判別において、検出値が所定
の範囲内にある場合には、使用済みスラリの分離が終了
したか否かが判別される(S5)。そして、使用済みス
ラリの分離が終了するまでは、前記S2に戻って、S2
〜S5の動作が繰り返し実行される。
【0061】従って、この第2実施形態においては、分
離回収機構40に供給される使用済みのスラリの供給量
を調節するポンプ45と、このポンプ45を制御するC
PU84とによって、分離回収機構40に移送される使
用済みスラリの供給量を調節するという簡単な構成でも
って、分離回収機構40の分離効率をよりいっそう一定
に保つことができる。特に、粘度の検出結果による場合
に、極めて顕著な効果が表れる。すなわち、スラリの粘
度変化は、それに含有される砥粒の量の多少をあらわ
す。このため、スラリ粘度にあわせてスラリ供給量を調
整することは、結果としてスラリ中の砥粒の量をほぼ一
定にすることを可能にする。従って、デカンタ46,4
7に対する負荷がほぼ一定になり、デカンタ46,47
の効率的な分離動作を確保できる。また、図7のフロー
チャートに基づく制御方法の他、図6の場合と同様に、
図8のフローチャートのS2’に示すように、第2の分
離液性状検出手段93の検出結果から、二次分離後に回
収される分離液の性状を検出することにより、この検出
結果に基づいたスラリ温度調整を行うこともできる。こ
の場合も、検出値の適正範囲としては、例えば比重の場
合、0.92〜0.99、粘度の場合30cp〜70c
pというように設定する。従って、性状検出が最終分離
液であるため、より高精度なスラリ温度調整を行うこと
ができ、従ってより高精度な粘度調整を行うことがで
き、分離効率の調整をいっそう適確に行うことができ
る。
【0062】(第3実施形態)次に、この発明の第3実
施形態を、図9に基づいて前記第1実施形態と異なる部
分を中心に説明する。なお、図9は第1実施形態に示す
スラリ管理システムの一部を簡略化して示すものであ
る。
【0063】図9に示すように、循環通路76a上にお
ける比重計78、流量計79および粘度計80の上流側
には第1バルブ101が配設され、下流側には第2バル
ブ102が配設されている。この第2バルブ102には
前記第1実施形態に示す循環用通路76が接続されてい
る。分離回収機構40の一次デカンタ46における濁分
散液の出口側には第3バルブ103が配設され、二次デ
カンタ47における使用可能な分散液の出口側には第4
バルブ104が配設されている。
【0064】前記第1バルブ101、比重計78、流量
計79、粘度計80および第2バルブ102をバイパス
するように、温度調節器81の上流側と分離回収機構4
0との間にはバイパス流路105が接続されている。そ
して、このバイパス流路105中には第5バルブ106
が配設されている。
【0065】前記一次デカンタ46における濁分散液の
出口側と比重計78、流量計79および粘度計80の上
流側との間には第1導入流路107が接続され、この第
1導入流路107中には第6バルブ108が配設されて
いる。比重計78および粘度計80の下流側と二次デカ
ンタ47における濁分散液の入口側との間には第1導出
流路109が接続され、この第1導出流路109中には
第7バルブ110が配設されている。
【0066】前記二次デカンタ47における使用可能な
分散液の出口側と比重計78、流量計79および粘度計
80の上流側との間には第2導入流路111が接続さ
れ、この第2導入流路111中には第8バルブ112が
配設されている。比重計78、流量計79および粘度計
80の下流側と二次デカンタ47における使用可能な分
散液の戻し通路との間には第2導出流路113が接続さ
れ、この第2導出流路113中には第9バルブ114が
配設されている。
【0067】そして、前記第1〜第9のバルブ101〜
104,106,108,110,112,114が選
択的に開閉されて、比重計78、流量計79および粘度
計80に対する使用済みのスラリ等の流路が切り換えら
れる。この流路の切り換え状態で、比重計78、流量計
79および粘度計80により、使用済みのスラリと、一
次デカンタ46にて遠心分離された濁分散液と、二次デ
カンタ47にて遠心分離された使用可能な分散液とにつ
いて、比重、流量および粘度が順に検出される。すなわ
ち、比重計78、流量計79、粘度計80は第1の分離
液性状検出手段および第2の分離液性状検出手段を兼用
するようになっている。
【0068】次に、前記のように構成されたスラリ管理
システムの電気的回路構成について説明する。図10に
示すように、CPU84には、比重計78、流量計79
および粘度計80からの検出信号、並びに操作パネル4
8からの操作信号が入力される。また、CPU84から
は、駆動回路49,50を介して、一次デカンタ用モー
タ51および二次デカンタ用モータ52に作動信号が出
力されるとともに、駆動回路115を介して、第1〜第
9のバルブ101〜104,106,108,110,
112,114を切り換えるための複数の電磁石116
に作動信号が出力される。
【0069】そして、分離回収機構40に使用済みのス
ラリが移送されるとき、および調合槽54内のスラリが
循環されるとき、CPU84は、比重計78、流量計7
9、粘度計80により分離前スラリの比重、流量および
粘度を検出させ、その結果を記憶する。
【0070】また、CPU84は、比重計78、流量計
79および粘度計80に対する流路切り換えにより、一
次デカンタ46にて遠心分離された濁分散液の比重、流
量および粘度を検出させ、その検出結果を記憶する。次
に、CPU84は、比重計78および粘度計80に対す
る流路切り換えにより、二次デカンタ47にて遠心分離
された使用可能な分散液の比重、流量および粘度を検出
させ、その検出結果を記憶する、そして、それらの検出
結果は操作パネル87に表示されるとともに、一次デカ
ンタ46による一次分離液の検出結果または二次デカン
タによる二次47分離液の検出結果に基づいて、図5,
6,7,8のフローチャートのいずれかの方法で使用済
みスラリの温度調整または供給量調整が行われる。
【0071】次に、この実施形態のスラリ管理システム
について動作を説明する。各ワイヤソー11で使用され
たスラリは、図9に実線の矢印で示すように、回収槽2
4から比重計78、流量計79および粘度計80を通過
する流路、またはバイパス流路105を介して分離回収
機構40に導かれる。そして、一次デカンタ46および
二次デカンタ47により、その使用済みのスラリ中から
使用可能な砥粒および分散液が分離回収される。
【0072】このスラリの調製処理中には、CPU84
の制御により、第1〜第9のバルブ101〜104,1
06,108,110,112,114が所定時間おき
に切り換えられて、使用済みのスラリと濁分散液と使用
可能な分散液とについて、比重および粘度が順に検出さ
れる。
【0073】すなわち、使用済みスラリの性状検出時に
は、第1〜第4のバルブ101〜104のみが開放さ
れ、他のバルブ106,108,110,112,11
4が閉止される。これにより、使用済みのスラリは、図
9に破線の矢印で示すように、比重計78、流量計79
および粘度計80、分離回収機構40の一次デカンタ4
6および二次デカンタ47を通過して移送される。そし
て、使用済みスラリの比重、流量および粘度の検出信号
が、比重計78、流量計79および粘度計80からCP
U84に出力される。
【0074】また、濁分散液の性状検出時には、第4〜
第7のバルブ104,106,108,110のみが開
放され、他のバルブ101〜103,112,114が
閉止される。これにより、使用済みのスラリは、図9に
一点鎖線の矢印で示すように、バイパス流路105、分
離回収機構40の一次デカンタ46、第1導入流路10
7、比重計78、流量計79と粘度計80、第1導出流
路109および二次デカンタ47を通過して移送され
る。そして、一次デカンタ46で分離された濁分散液の
比重、流量および粘度の検出信号が、比重計78、流量
計79および粘度計80からCPU84に出力される。
【0075】さらに、使用可能な分散液の性状検出時に
は、第3、第5、第8、第9のバルブ103,106,
112,114のみが開放され、他のバルブ101,1
02,104,108,110が閉止される。これによ
り、使用済みのスラリは、図9に二点鎖線の矢印で示す
ように、バイパス流路105、分離回収機構40の一次
デカンタ46、二次デカンタ47、第2導入流路11
1、比重計78、流量計79と粘度計80との検出部お
よび第2導出流路113を通過して移送される。そし
て、二次デカンタ47で分離された使用可能な分散液の
比重、流量および粘度の検出信号が、比重計78および
粘度計80からCPU84に出力される。
【0076】従って、この第3実施形態においては、ス
ラリ性状検出手段としての比重計78、流量計79およ
び粘度計80に対し、使用済みのスラリと、一次デカン
タ46にて遠心分離された濁分散液と、二次デカンタ4
7にて遠心分離された使用可能な分散液とを通過させる
複数の流路105,107,109,111,113が
接続されている。そして、これらの流路中には、切り換
え用のバルブ101〜104,106,108,11
0,112,114が設けられている。このため、バル
ブ101〜104,106,108,110,112,
114にて流路を切り換えることにより、前記第1実施
形態に示す第1比重又は粘度の分離液性状検出手段92
と、第2の分離液性状検出手段93とを、使用済みスラ
リの性状検出手段を構成する比重計78、流量計79お
よび粘度計80と兼用することができる。従って、各性
状検出手段を個別に設ける必要がなく共用することがで
きて、スラリ管理システムの構成を簡略化することがで
きる。
【0077】なお、各実施形態は、次のように変更して
具体化することも可能である。 ・ 2つの調合槽54を配設することなく、1つの調合
槽54のみにより、スラリを調製するように構成するこ
と。
【0078】このように構成した場合には、スラリ管理
システムを簡素化することができて、ワイヤソー11が
多数並設されていない場合におけるスラリの管理に有効
である。
【0079】・ 1つの調合槽54を備えたスラリ管理
システムにおいて、スラリ供給槽16を省略して、調合
槽54で調製されたスラリを、ワイヤソー11のスラリ
タンク12に直接供給するように構成すること。
【0080】このように構成した場合には、スラリ管理
システムを一層簡素化することができる。 ・ 1つの調合槽54を備えたスラリ管理システムにお
いて、回収槽24を省略して、使用済みのスラリをワイ
ヤソー11のスラリタンク12から計量タンク34内に
直接抜き取るように構成すること。
【0081】このように構成した場合には、スラリ管理
システムをいっそう簡素化することができる。 ・ 水性のスラリを使用すること。この場合、比重、粘
度の適正範囲の設定を水性スラリに合わせた値に設定す
る。
【0082】このように構成した場合でも、前記実施形
態とほぼ同様に効果を発揮させることができる。 ・ 比重、粘度が適正範囲外の時にスラリの温度や供給
量を加減する制御方法ではなく、比重、粘度について適
正値を定め、この値に一定になるように、スラリの温度
や供給量を調整制御する方法を採ること。
【0083】・ 第2の分離液性状検出手段93を省略
し、第1の分離液性状検出手段92のみ設けること。 ・ 第1の分離液性状検出手段92を省略し、第2の分
離液性状検出手段93のみ設けること。
【0084】・ 第1および第2の分離液性状検出手段
92、93から比重計、流量計を省略すること。 ・ 第1および第2の分離液性状検出手段92,93か
ら流量計、粘度計を省略すること。
【0085】・ 分離回収機構10の二次デカンタ47
を省略し、砥粒のみを回収するシステムに変更するこ
と。この場合は一次デカンタ46による分離液の性状検
出から温度調整あるいは供給量調整を行う。
【0086】このように構成すれば、より構成および制
御を簡単にすることができる。 ・ 所定時間おきに各検出手段を作動させ、スラリの調
整を行うようにすること。
【0087】このようにすれば検出頻度があがり、分離
効率を常に一定に保持することができる。次に、前記実
施形態から把握できる請求項以外の技術的思想につい
て、それらの効果とともに記載する。
【0088】(1)前記制御手段は、分離液の性状検出
値が所定の範囲内にない場合に、スラリ温度を調節する
請求項1に記載のスラリ管理システム。この構成によれ
ば、使用可能な砥粒および分散液をよりいっそう効率よ
く回収できる。
【0089】(2)前記制御手段は、分離液の性状検出
値が所定の範囲内にない場合に、スラリの供給量を調節
する請求項2に記載のスラリ管理システム。この構成に
よれば、使用可能な砥粒および分散液をよりいっそう効
率よく回収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のスラリ管理システムを部分的
に示す配管図。
【図2】 同じくスラリ管理システムの他の部分を示す
配管図。
【図3】 スラリ管理システムのその他の部分を示す配
管図。
【図4】 スラリ管理システムの電気的回路構成を示す
ブロック図。
【図5】 スラリの温度調節動作を示すフローチャー
ト。
【図6】 図6の実施形態の変形例を示すフローチャー
ト。
【図7】 第2実施形態のスラリの供給量調節動作を示
すフローチャート。
【図8】 図7の実施形態の変形例を示すフローチャー
ト。
【図9】 第3実施形態におけるスラリ管理システムの
一部分を示す配管図。
【図10】 同じく電気的回路構成を示すブロック図。
【符号の説明】
11…ワイヤソー(スラリ使用装置)、38…温度セン
サ(温度検出手段)、40…分離回収機構、45…ポン
プ(供給量調節手段)、46…一次デカンタ、47…二
次デカンタ、比重計78(スラリ性状検出手段)、79
…流量計(スラリ性状検出手段)、80…粘度計(スラ
リ性状検出手段)、81…温度調節器(温度調節手
段)、84…CPU(制御手段)、92…第1の分離液
性状検出手段、93…第2の分離液性状検出手段。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済みスラリを分離回収機構に移送し
    て、そのスラリから使用可能な砥粒、または使用可能な
    砥粒および分散液を分離回収するようにしたスラリ管理
    システムにおいて、 分離回収機構に供給される使用済みスラリの温度を調節
    する温度調節手段と、 前記分離回収機構により分離された分離液の性状を検出
    する分離液性状検出手段と、 この分離液性状検出手段の検出結果が所定の値になるよ
    うに前記温度調節手段を制御してスラリ温度を調整する
    制御手段とを備えたスラリ管理システム。
  2. 【請求項2】 使用済みスラリを分離回収機構に移送し
    て、そのスラリから使用可能な砥粒、または使用可能な
    砥粒および分散液を分離回収するようにしたスラリ管理
    システムにおいて、 分離回収機構に供給される使用済みのスラリの供給量を
    調節する供給量調節手段と、 前記分離回収機構により分離された分離液の性状を検出
    する分離液性状検出手段と、 この分離液性状検出手段の検出結果が所定の値になるよ
    うに前記供給量調節手段を制御してスラリ供給量を調整
    する制御手段とを備えたスラリ管理システム。
  3. 【請求項3】 分離液性状検出手段は、比重および粘度
    のうち少なくとも一方を検出する請求項1または2に記
    載のスラリ管理システム。
  4. 【請求項4】 分離回収機構は、使用済みスラリを遠心
    分離するデカンタよりなる請求項1ないし3のいずれか
    に記載のスラリ管理システム。
  5. 【請求項5】 使用済みスラリを使用可能な砥粒と濁分
    散液とに遠心分離する一次デカンタと、その濁分散液を
    微粒成分の不純物と使用可能な分散液とに遠心分離する
    二次デカンタとを備え、両デカンタによって使用済みス
    ラリから使用可能な砥粒および分散液を分離回収するよ
    うにしたスラリ管理システムにおいて、 一次デカンタに供給される使用済みスラリの温度を調節
    する温度調節手段と、 一次デカンタによる分離後の濁分散液の性状を検出する
    分離液性状検出手段と、 この分離液性状検出手段の検出結果が所定の値になるよ
    うに前記温度調節手段を制御しスラリ温度を調整する制
    御手段とを備えたスラリ管理システム。
  6. 【請求項6】 使用済みスラリを使用可能な砥粒と濁分
    散液とに遠心分離する一次デカンタと、その濁分散液を
    微粒成分の不純物と使用可能な分散液とに遠心分離する
    二次デカンタとを備え、両デカンタによって使用済みス
    ラリから使用可能な砥粒および分散液を分離回収するよ
    うにしたスラリ管理システムにおいて、 一次デカンタに供給される使用済みスラリの温度を調節
    する温度調節手段と、 二次デカンタによる分離後の使用可能な分散液の性状を
    検出する分離液性状検出手段と、 この分離液性状検出手段の検出結果が所定の値になるよ
    うに前記温度調節手段を制御しスラリ温度を調整する制
    御手段とを備えたスラリ管理システム。
  7. 【請求項7】 使用済みスラリを使用可能な砥粒と濁分
    散液とに遠心分離する一次デカンタと、その濁分散液を
    微粒成分の不純物と使用可能な分散液とに遠心分離する
    二次デカンタとを備え、両デカンタによって使用済みス
    ラリから使用可能な砥粒および分散液を分離回収するよ
    うにしたスラリ管理システムにおいて、 一次デカンタに供給される使用済みスラリの供給量を調
    節する供給量調節手段と、 一次デカンタによる分離後の濁分散液の性状を検出する
    分離液性状検出手段と、 この分離液性状検出手段の検出結果が所定の値になるよ
    うに前記供給量調節手段を制御しスラリ供給量を調整す
    る制御手段とを備えたスラリ管理システム。
  8. 【請求項8】 使用済みスラリを使用可能な砥粒と濁分
    散液とに遠心分離する一次デカンタと、その濁分散液を
    微粒成分の不純物と使用可能な分散液とに遠心分離する
    二次デカンタとを備え、両デカンタによって使用済みス
    ラリから使用可能な砥粒および分散液を分離回収するよ
    うにしたスラリ管理システムにおいて、 一次デカンタに供給される使用済みスラリの供給量を調
    節する供給量調節手段と、 二次デカンタによる分離後の使用可能な分散液の性状を
    検出する分離液性状検出手段と、 この分離液性状検出手段の検出結果が所定の値になるよ
    うに前記供給量調節手段を制御しスラリ供給量を調整す
    る制御手段とを備えたスラリ管理システム。
  9. 【請求項9】 前記分離液性状検出手段は、比重および
    粘度のいずれか一方を検出する請求項5〜8のいずれか
    に記載のスラリ管理システム。
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