JPH11309603A - 工作機械の主軸 - Google Patents

工作機械の主軸

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JPH11309603A
JPH11309603A JP11930398A JP11930398A JPH11309603A JP H11309603 A JPH11309603 A JP H11309603A JP 11930398 A JP11930398 A JP 11930398A JP 11930398 A JP11930398 A JP 11930398A JP H11309603 A JPH11309603 A JP H11309603A
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JP
Japan
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main shaft
tapered portion
diameter
main spindle
female
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11930398A
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English (en)
Inventor
Kazu Watanabe
和 渡辺
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Via Mechanics Ltd
Original Assignee
Hitachi Via Mechanics Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11309603A publication Critical patent/JPH11309603A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具の保持力が低下せず、高速回転時のバラ
ンスに優れ、加工能率および加工精度を向上させること
ができる工作機械の主軸を提供する。 【解決手段】 雌形テーパ部4の軸方向各位置xにおけ
る遠心力による径方向の変形量が等しくなるように雌形
テーパ部4に対応する主軸21の外周部22を、漸次径
大に形成する。外周部22の各断面の半径を決定する方
法としては、主軸21を厚みが微小な中空円盤の集合体
であると考え、中空円盤が角速度ωで回転するときのテ
ーパ部4最小径部(又は最大径部)の径方向の変形量δ
k(又はδo)を求め、軸方向の各位置xにおける径方
向の変形量δxが変形量δk(又はδo)等しくなるよ
うに主軸半径Rxを定める。すると、遠心力によりテー
パ部4は一様に拡がるが、テーパ角度は変化せず、コレ
ット5が主軸21に対して傾くことはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テーパを利用して
工具装置の心出しと回り止めとを行うようにした工作機
械の主軸に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、加工精度および加工能率を向上
させるためには、加工内容に合わせて最適の工具を使用
する必要がある。このため、工作機械では、テーパを利
用して工具の回転軸心を主軸の回転軸心に位置決めする
と共に工具を主軸に対して回り止めし、短時間で工具を
交換できるようにしている。このような主軸を図4によ
り説明する。図4は刃先径が数mmφ以下の小径ドリル
用の従来の主軸の断面図である。1は主軸で、軸受2、
3により回転自在に支持されている。4は雌形テーパ部
で、主軸1の一方の端部内面に形成されている。5はコ
レットで、外周に上記雌形テーパ部4に係合する雄形テ
ーパ部6が形成され、径方向に等間隔の図示しない複数
の溝が形成されている。7はロッドで、コレット5と一
体である。8はナットで、ロッド7に螺合し、回り止め
されている。9は工具のドリルである。10は皿ばね
で、主軸1の内面に形成されたフランジ1aとナット8
との間に配置され、コレット5を図の右方に付勢してい
る。そして、図示の状態では、雄形テーパ部6が雌形テ
ーパ部4に密着することにより、コレット5が弾性変形
して径方向に閉じ、ドリル9を強固に保持している。1
1は押し棒で、図示しないシリンダにより軸方向に移動
自在である。加工時、押し棒11の端面とロッド7の端
面との間には隙間が形成され、押し棒11がコレット5
を押圧しないように構成されている。
【0003】次に、主軸1におけるドリル9の交換手順
を説明する。図示しないシリンダを動作させる。する
と、押し棒11が図の左方に移動してロッド7を押し、
コレット5を、皿ばね10に抗して図の左方に移動させ
る。コレットの雄形テーパ部6が主軸内面の雌形テーパ
部4から離れると、径方向に働いていた力が無くなるこ
とにより、コレット5が開き、ドリル9をコレット5す
なわち主軸1から取り外すことができる。次に、他のド
リル9をコレット5に挿入してから、図示しないシリン
ダを動作させ、ロッド7を図の右方に移動させる。する
と、皿ばね10によりコレットの雄形テーパ部6が主軸
内面の雌形テーパ部4に圧着され、コレット5が閉じ
て、ドリル9を主軸1に固定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図5は上記従来の主軸
1を回転させたときの雌形テーパ部4部分の変形の様子
を示す図である。すなわち、主軸1を高速で回転させる
と、遠心力によりテーパ部4の各断面は、点線で示すよ
うに、径方向に拡がる。主軸1の回転数が毎分数千回転
程度の場合、各断面が拡がる大きさ(以下、変形量とい
う。)は僅かであり、実用上問題が発生することはな
い。しかし、回転数が毎分10万回転程度になると、変
形量は無視できない大きさになる。しかも、同図に示す
ように、変形量は軸方向に一様ではなく、テーパ部4の
大径a側の変形量が小径b側の変形量に比べて大きい。
このため、主軸の雌形テーパ部4とコレットの雄形テー
パ部6との当接面が減少してドリル9の保持力が低下
し、加工能率が低下することがある。また、コレット5
が小径b側だけで主軸1に保持されると、コレット5の
軸心Oが片当りになって軸心O1のように傾くことによ
り、加工精度が低下し、さらには主軸全体のバランスが
崩れて振動が発生する虞れがある。このため、主軸1の
回転速度が所定値以下に規制されていた。
【0005】本発明の目的は、上記従来技術における課
題を解決し、工具の保持力が低下せず、高速回転時のバ
ランスに優れ、加工能率および加工精度を向上させ、も
って主軸の高速回転を可能とする工作機械の主軸を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、軸方向一端部内面に雌形テーパ部(4)
を有し、該雌形テーパ部に、外周部に雄形テーパ部
(6)を有する工具装置を密着して保持する工作機械の
主軸(21)において、前記雌形テーパ部(4)の軸方
向部分(x=0〜k)に亘って、前記主軸の回転に伴う
遠心力による径方向変形量が略々等しくなるように、該
主軸の前記雌形テーパ部に対応する外周部分(22)
を、前記一端部(x=0)から漸次径大に形成したこと
を特徴とする。
【0007】[作用]以上構成に基づき、主軸(21)
が、例えば毎分10万回転以上で高速回転した場合で
も、該回転に伴う遠心力による径方向の変形量(δx)
は、主軸(21)の雌形テーパ部(4)に対応する軸方
向部分に亘って略々一定になり、雄形テーパ部(6)と
の密着性を維持する。
【0008】なお、上記カッコ内の符号は、図面(図
1,図2)と対照するためのものであるが、本発明の構
成を何等限定するものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態に係る
主軸の断面図であり、図4と同じものまたは同一機能の
ものは同一符号を付して説明を省略する。
【0010】主軸21は、一端部内面に雌形テーパ部4
を有しており、かつ該テーパ部に対応する主軸の軸方向
部分における外周面22は、該一端部から上記テーパ部
の最小径部に対応する軸方向位置に向けて漸次径大にな
るように曲線状に形成されている。該主軸21の外周面
22の形状は、後述するように、上記雌形テーパ部の軸
方向部分に亘って、主軸の回転に伴う遠心力による雌形
テーパ部4の径方向変形量が略々等しくなるように設定
されている。
【0011】次に、上記主軸外周部22の外径の決定手
順の一例を説明する。
【0012】いま、雌形テーパ部4部分における主軸2
1の厚み(肉厚)が微小な中空円盤の集合体であると考
えると、主軸21が角速度ωで回転するとき各部の径方
向の変形量δxは下記の近似式1、2により求めること
ができる。
【0013】
【数1】 ただし、 r0:テーパ部の最大径部の半径 Rx:位置xにおける主軸の半径 2α:テーパ部の角度 x:テーパ部の最大径部に対応する主軸一端からの軸方
向距離 ν:主軸のポアソン比 E:主軸の縦弾性係数 ω:主軸の回転角速度 g:重力加速度 w:主軸の単位体積当りの重量 そこで、先ずxのいずれかの点、例えば主軸一端部(x
=0)又はテーパ部最小径部に対応する位置(x=k)
における径方向の変形量(δo又はδk)を求める。次
に、x=0からx=kの各位置xにおける変形量δxが
上記変形量(δo又はδk)に等しくなる主軸の半径R
xを決定する。
【0014】次に、本実施の形態の動作を説明する。
【0015】図2は主軸21を回転させたときの雌形テ
ーパ部4の変形の様子を示す図である。主軸21を回転
させると、遠心力によりテーパ部4は径方向にそれぞれ
δxだけ拡がる。上記計算の前提から、x=0からx=
kにおける各位置の変形量δxは総てδkで等しい。し
たがって、テーパ部4は径方向に一様に拡がり、テーパ
角度αは変化しない。この結果、主軸の雌形テーパ部4
とコレットの雄形テーパ部6は全面で当接し、コレット
5が主軸21に対して片当りになることはない。
【0016】例えば、主軸21の材質が鉄(縦弾性係数
E=2.1×10〔kgf/mm2〕、ポアソン比ν=
0.3、重力加速度g=9800〔mm/s2 〕、単位
体積当り重量w=7.8/10〔kgf/mm3 〕)で
あり、テーパ部4の大径部位置(すなわちx=0におけ
る)の半径rO が7〔mm〕、テーパ部の長さk=15
〔mm〕、テーパ角度2α=16〔度〕、主軸21の両
軸受2、3間の直径を20〔mm〕、主軸21の回転数
が毎分10万回転であるとするとき、x=0即ち主軸2
1の一端部の直径2r0を主軸21の両軸受2、3間の
直径と等しい20〔mm〕に設定すると、該主軸一端部
の変形量δ0 は、δ0 =2.66〔μm〕となり、テー
パ部最小径に対応する主軸半径Rx即ち主軸半径Rkは
Rk=12.4〔mm〕になる。
【0017】なお、回転数の増加に対応してテーパ部4
が拡がると、コレット5は図の右方に移動し、主軸21
端面からのドリル9先端の突出し量が小さくなるから、
予め突出し量の減少を予定して切り込み深さを管理すれ
ば、深さ方向の加工精度を維持することができる。
【0018】図3は本発明による主軸21と従来の主軸
1の動的振れを比較して示す図で、図中に示すように、
主軸21を回転させたときの軸心の振れを測定した結果
である。同図から明らかなように、回転数が毎分16万
回転の場合、本発明による主軸21の軸の振れは9μm
であり、従来形の主軸1の振れ20μmの半分以下とな
っている。
【0019】なお、上記では近似式1、2により主軸半
径Rxを求めたが、これに限られるものではなく、例え
ば、有限要素法により半径を決定しても良い。上記の主
軸21の場合、近似式1、2で求めた半径Rxと有限要
素法で求めた半径Rxとの値の相違は5%以内であっ
た。
【0020】また、上記では雄形テーパ部6を形成した
コレット5によりドリル9を保持するようにしたが、工
具はドリルに限らず、更に外周部に雄形テーパ部6を形
成した工具を直接保持するように構成した主軸にも適用
することができることは勿論である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
雄形テーパ部を有する工具装置を密着して保持し得る雌
形テーパ部を軸方向一端内面に形成した工作機械の主軸
において、前記雌形テーパ部の軸方向部分に亘って遠心
力による径方向の変形量が等しくなるように前記雌形テ
ーパ部に対応する主軸の外周部分を形成したから、主軸
を高速回転させても、雌形テーパ部のテーパ角度は変化
しない。この結果、工具の中心の振れあるいは主軸がア
ンバランスになることによる動的振れは小さくなり、主
軸を高速で回転することが可能となると共に、加工能率
および加工精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る主軸の断面図であ
る。
【図2】本発明による主軸を回転させたときの雌形テー
パ部の変形の様子を示す図である。
【図3】本発明による主軸と従来の主軸の動的振れを比
較して示す図である。
【図4】従来の主軸の断面図である。
【図5】従来の主軸を回転させたときの雌形テーパ部の
変形の様子を示す図である。
【符号の説明】
4 雌形テーパ部 6 雄形テーパ 21 主軸 22 外周部分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向一端部内面に雌形テーパ部を有
    し、該雌型テーパ部に、外周部に雄形テーパ部を有する
    工具装置を密着して保持する工作機械の主軸において、 前記雌形テーパ部の軸方向部分に亘って、前記主軸の回
    転に伴う遠心力による径方向変形量が略々等しくなるよ
    うに、該主軸の前記雌形テーパ部に対応する外周部分
    を、前記一端部から漸次径大に形成したことを特徴とす
    る、工作機械の主軸。
JP11930398A 1998-04-28 1998-04-28 工作機械の主軸 Withdrawn JPH11309603A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006136987A (ja) * 2004-11-12 2006-06-01 Toyoda Mach Works Ltd 砥石車
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KR101041389B1 (ko) * 2010-01-20 2011-06-14 주식회사 알피에스 회전자 일체형 초고속 회전축의 제조방법

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Effective date: 20050705