JPH11309602A - 非軸対称非球面の加工方法 - Google Patents
非軸対称非球面の加工方法Info
- Publication number
- JPH11309602A JPH11309602A JP13255698A JP13255698A JPH11309602A JP H11309602 A JPH11309602 A JP H11309602A JP 13255698 A JP13255698 A JP 13255698A JP 13255698 A JP13255698 A JP 13255698A JP H11309602 A JPH11309602 A JP H11309602A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- workpiece
- slide
- axis
- axis direction
- axis table
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Turning (AREA)
Abstract
つ高精度に非軸対称非球面を加工することのできる加工
方法を提供する。 【解決手段】 加工の際には主軸台5を載置したZ軸テ
ーブル3は移動しないように固定される。主軸台5のチ
ャック8には工作物9が取り付けられ,工作物9はスピ
ンドルモータによって主軸回りに回転する。一方,バイ
ト15を保持したスライドはNC制御装置によってZ軸
方向に往復運動する。また,スライドを載置したX軸テ
ーブル4はX軸方向に往復運動する。スライド及びX軸
テーブル4の往復運動は工作物9の回転に同期して行わ
れると共に,スライド及びX軸テーブル4はお互いに同
期して往復運動する。
Description
いて工作物を切削加工することによってメガネレンズ等
の非軸対称非球面を加工する加工方法に関する。
は,種々の種類の光学レンズが組み込まれている。光学
レンズは一般に軸対称非球面をしており,ガラスの表面
を成形又は加工し,仕上げとして研磨装置で研磨して製
作される。軸対称非球面を製作するための研磨装置とし
ては,従来から種々のものが開発されている。例えば,
「非球面創成研磨に関する研究」(鈴木浩文他2名,精
密工学会誌,1993年10月,第131〜136頁)
という論文に記載された,微小な回転工具を有する研磨
ヘッドを備えた5軸駆動の研磨装置がある。該研磨装置
は,工具として微小な球状のポリウレタン工具を用い,
工具回転軸を加工面上の加工点における法線方向に対し
て常に一定の角度を保つように配置し,定圧制御機構を
付加することにより単一加工痕形状が得られるように構
成したものである。上記研磨装置は,面粗度を向上する
ための装置であり,仕上げ加工に向くという利点がある
ものの,加工物の形状を創成することは不可能である。
しかも,工作物の回転速度が最大数十rpmであり,研
磨速度が遅いという問題がある。
境目のない遠近両用メガネで知られている累積焦点メガ
ネレンズ等のような非軸対称非球面を製作するための装
置や方法についても,従来から種々のものが開発されて
きた。たとえば,非軸対称非球面を研磨して製作する方
法として,特開平8−192348号公報に記載された
研削研磨方法がある。該研削研磨方法は,位置が固定さ
れた工作物を,X軸,Y軸及びZ軸の方向の位置を制御
することによって位置制御がなされる砥石を回転させて
研削する第1の工程と,第1の工程を終えた前記工作物
を,研磨剤としてダイヤモンドペーストを使用し,前記
砥石と略同サイズとされ且つ前記位置制御と同様に位置
制御されるポリッシャを回転させて研磨する第2の工程
と,第2の工程を終えた前記工作物を,前記砥石と同サ
イズとされ且つ前記位置制御と同様に位置制御される電
極と共に,微細砥粒を分散,帯電させたコロイド溶液中
に浸し,該電極を回転させ,該電極周辺に形成される該
微細砥粒の凝集層を前記工作物に接触させて研磨する第
3の工程とからなるものである。
般には,たとえば,非球面研削機のような砥石スピンド
ルを有する小型マシニングセンターが使用されている。
非球面研削機17は,図8に示すように,ガラス又はプ
ラスチック製の工作物18を把持する主軸台19を搭載
したX軸テーブル20と,砥石や切削工具(例えば,フ
ライカッター)等の刃物21が回転可能に取り付けられ
る砥石スピンドル25及びコラム22を搭載したZ軸テ
ーブル24とを有するものである。ここで,工作物18
は主軸台19の主軸23(C軸)回りに回転し,X軸テ
ーブル20は主軸23と直交する方向即ちX軸方向に移
動可能であり,Z軸テーブル24は主軸23の軸方向即
ちZ軸方向に移動可能であり,刃物21は砥石スピンド
ル25の上下方向の軸即ちY軸の回りに回転する。
は,次のような方法で非軸対称非球面形状に加工され
る。刃物としての砥石21はY軸方向への移動を停止さ
れ,砥石21をY軸回りに回転させる。NC制御により
C軸の回転即ち工作物18の回転に同期させてZ軸テー
ブル24をZ軸方向に往復運動させながら,砥石21で
工作物18の端面を研削加工する。また,工作物18の
回転に同期させてX軸テーブル20をX軸方向に往復運
動させながら,X軸テーブル20及びZ軸テーブル24
の往復運動ストロークを徐々に小さくして,工作物18
の外径側から中心に向かって加工する。
8号公報に記載された研削研磨方法及び上記の非球面研
削機17を使用した研削方法は,いずれにしても,研磨
による方法であるから,加工速度が遅く,加工に長時間
を要するという問題がある。特に,非球面研削機17
は,砥石スピンドル25及びコラム22を搭載したZ軸
テーブル24の重量が大きいので,工作物18の回転に
同期させてZ軸テーブル24をZ軸方向に往復運動させ
る際に,Z軸テーブル24は慣性力が大きすぎて迅速に
応答することができず,追従遅れを生じる。このため,
サーボゲインを大きくして対応しているが,工作物18
の回転軸である主軸23の回転速度を大きくすることに
は限界があり,最大でも100rpmが限度であるか
ら,加工速度を上げることができず,結果として加工時
間が長くなってしまうという問題があった。
24の追従遅れのために,3μm程度の象限突起が発生
することがあり,工作物18を非軸対称非球面形状に加
工するには加工精度が必ずしも十分とはいえなかった。
ここで,象限突起とは,象限の切り換わり目において送
りモータが反転するとき,摩擦,機械のガタ,ロストモ
ーション等により工具先端が指令値どおりに追従でき
ず,その遅れ時間により形状誤差を生ずる現象をいう。
動を可能にしたNC加工機として,従来,NCリード加
工機がある(特開平2−180503号公報,特開平3
−73202号公報参照)。該NCリード加工機は,V
TR用シリンダにテープ走行時のガイドとなるリード形
状等のリード加工を高速で行うために,専用機として開
発されたものである。
に開示されたNCリード加工機26は,図9及び図10
に示すように,主軸27を回転させるスピンドルモータ
28を組み込んだ主軸台29,主軸27の長手方向であ
るZ軸方向に移動可能なZ軸テーブル30,Z軸方向に
直交するX軸方向にZ軸テーブル30上を移動可能であ
って且つ主軸台29を載置したX軸テーブル31,主軸
27の先端に設けられたチャックであるクランプ32,
クランプ32に保持される工作物33と対向する位置に
設置したテーブル34,テーブル34に取り付けられた
刃物台装置としてのターナ35から構成されており,タ
ーナ35は,テーブル34に取り付けたサーボモータ3
6,サーボモータ36の駆動軸と一体構造の回転軸37
に形成した雄ねじ(図示せず),前記雄ねじに螺合し且
つ回転軸37の回転運動に応じて往復運動可能なナット
部材(図示せず),該ナット部材に固定され且つ一端に
バイト38を取り付けたスライド39,及びテーブル3
4に取り付けたスライドベース40にスライド39をZ
軸方向に移動可能に支持する軸受(図示せず)から構成
されている。
取り付けられたバイト38が主軸台29に保持した工作
物33の回転角度に対応して一定ストロークで往復運動
を繰り返すようにプログラムされ,リード加工専用機と
して使用するように構成したものである。リード加工を
行う際には,X軸テーブル31の移動を固定し,主軸2
7に保持される工作物33のサーボモータ28による回
転に正比例して,テーブル34に取り付けたZ軸移動用
サーボモータ36を作動させている。具体的には,工作
物33が一回転する毎に,Z軸移動用サーボモータ36
は前進移動と後退移動を一定ストロークで一度行ってお
り,リニア往復運動と同時に,Z軸テーブル30は,工
作物33が一回転する毎に(即ち,リードが1本切削さ
れる毎に),図11に示すように,工作物33側へ数拾
μmの切込みで距離pずつ移動し,最終端に達するまで
の長さ(工作物33の外周面に成形されるリード部の長
手方向の量即ち長さL)まで微動移動を繰り返すことに
なる。NCリード加工機26は,ターナ35が軽量であ
るがゆえに,工作物33を1000rpmの回転速度で
高速回転させながらリード加工を施すことができるもの
である。
称非球面を製作するためには,従来から一般に,砥石で
研磨する方法が採られてきた。通常のNC加工機では,
テーブルの慣性力が大きいためにテーブルが高速で追従
できないという理由から,加工物の回転速度も低くな
り,バイトで切削して非軸対称非球面を製作することは
困難であると考えられてきた。
時間を要するという問題があることから,非軸対称非球
面を短時間で製作することが求められていた。そこで,
本願発明は,非軸対称非球面を切削加工によって製作で
きるようにすることを課題とするものである。
課題を解決することであり,NCリード加工機が有する
慣性力の小さい高速往復運動性能に着目し,NCリード
加工機を利用してレンズ等の工作物に対して非軸対称非
球面を精度よく加工するものであり,従来からリード加
工のための専用機として使用されてきたNCリード加工
機を応用して,累積焦点メガネレンズ等のような非軸対
称非球面を精度よく短時間で高速加工することができる
非軸対称非球面の加工方法を提供することである。
み込んだ主軸台,前記主軸台を載置し且つ前記主軸の長
手方向であるZ軸方向に移動可能なZ軸テーブル,前記
主軸の先端に保持される工作物と対向する位置に設置さ
れ且つ前記Z軸方向に直交するX軸方向に移動可能なX
軸テーブル,及び前記X軸テーブルに載置されたターナ
を備え,前記ターナは一端にバイトを取り付けるスライ
ドと前記スライドを前記Z軸方向に往復運動させる駆動
装置とからなるNC加工機を用いて前記工作物に加工を
行なう加工方法において,前記Z軸テーブルの動きを停
止し,前記工作物の回転と同期して前記スライドを前記
Z軸方向に往復運動させると共に前記X軸テーブルを前
記X軸方向に往復運動させながら,前記バイトで円を描
く軌跡で前記工作物の端面を加工する第一工程と,前記
第一工程に続いて前記工作物の回転と同期して前記X軸
テーブルを前記X軸方向に微小距離だけ移動させる第二
工程とからなり,前記第一工程と前記第二工程とを繰り
返しながら前記工作物の端面を同心円状に加工すること
を特徴とする非軸対称非球面の加工方法に関する。
前記スライド及び前記X軸テーブルは前記往復運動のス
トロークを徐々に小さくしつつ,前記バイトを前記工作
物の外側から中心に向かって移動するものである。
けられたサーボモータと前記スライドを前記Z軸方向に
移動可能に支持する軸受を備えており,前記スライドは
前記サーボモータの駆動軸と一体構造の回転軸に形成し
た雄ねじに螺合するナット部材に固定され且つ前記回転
軸の回転運動に応じて往復運動するものである。
リード加工のための専用機であったNCリード加工機を
応用して非軸対称非球面を創成する加工方法であり,N
Cリード加工機がもつZ軸方向の慣性力の小さい高速往
復運動性能を保持しつつ,非軸対称非球面の加工に適合
するようにNCリード加工機の構成を一部変更し,その
構成変更したNC加工機によって,非軸対称非球面をバ
イトで高精度に且つ迅速に切削加工するものである。即
ち,NCリード加工機において,主軸台を載置したX軸
テーブルに代えて,主軸台よりも軽量のターナを載置し
たX軸テーブルを採用することにより,X軸方向の慣性
力をNCリード加工機よりも小さくして,非軸対称非球
面の加工に対応できるようにしたものである。
加工機は,切削しようとする非軸対称非球面の数値デー
タを予め記憶装置に記憶しており,その数値データに基
づいてNC制御装置の働きで工作物に加工が施される。
加工の際には,主軸台を載置したZ軸テーブルは移動し
ないように固定される。主軸台のクランプには工作物が
取り付けられ,工作物はスピンドルモータによって主軸
回り(C軸回り)に回転する。一方,バイトを保持した
スライドはNC制御装置によってZ軸方向に往復運動す
る。また,スライドを載置したX軸テーブルはX軸方向
に往復運動する。スライド及びX軸テーブルの往復運動
は工作物の回転に同期して行われるとともに,スライド
及びX軸テーブルはお互いに同期して往復運動する。
に応じて曲率が大,小,大,小のように変化しているも
のを想定する。この種の非軸対称非球面を加工する場合
について説明する。工作物は一回転する間に曲率がたと
えば90度毎に変化する場合,バイトの中心は曲率の変
化に応じてX軸方向に微小距離だけ移動すると同時にZ
軸方向にも微小距離だけ移動する。即ち,バイトの中心
は,X軸方向に微小距離△lだけ移動すると同時にZ軸
方向に微小距離△hだけ移動すると曲率が大きくなり,
X軸方向に微小距離−△lだけ移動すると同時に,Z軸
方向に微小距離−△hだけ移動すると曲率が小さくな
る。このようにして,工作物が一回転する間に,スライ
ドはZ軸方向に往復運動し,かつX軸テーブルはX軸方
向に往復運動する。そして,工作物が一回転する毎にX
軸テーブルを中心に向かって微小距離△rずつ移動させ
ながら加工を続けることにより,非軸対称非球面が加工
される。
による非軸対称非球面の加工方法の実施例を説明する。
まず,図1,図2及び図3を参照して,この発明による
非軸対称非球面の加工方法を実施する際に用いられるN
C加工機について説明する。図1はこの発明による非軸
対称非球面の加工方法に使用されるNC加工機を示す概
略図,図2は図1に示すNC加工機の側面図,及び図3
は図1に示すNC加工機の平面図である。
を達成できるNC加工機1は,主軸Cの長手方向である
Z軸方向に移動可能なZ軸テーブル3と,Z軸方向に直
交するX軸方向に移動可能なX軸テーブル4とがベース
2に並べて載置されたものである。Z軸テーブル3には
主軸台5が載置され,Z軸テーブル3はベース2に取り
付けられたサーボモータ6によって駆動され,Z軸方向
に往復運動することができる。また,主軸台5には主軸
Cを回転させるモータ,特に,スピンドルモータ7が組
み込まれている。主軸Cの先端にはチャック8が設けら
れており,チャック8には工作物9が保持される。
る位置に設置され,サーボモータ10によって駆動さ
れ,X軸方向に移動可能である。また,X軸テーブル4
にはターナ11が載置されている。ターナ11は,Z軸
方向に往復運動し得るスライド12と,スライド12を
駆動する駆動装置とからなるものである。スライド12
は先端部にバイトホルダ16を有しており,バイトホル
ダ16にはバイト15が取り付けられる。また,駆動装
置はX軸テーブル4に取り付けられたスライドベース1
3上に載置されたサーボモータ14と,スライド12を
Z軸方向に移動可能に支持する軸受(図示せず)を備え
ている。スライド12はサーボモータ14の駆動軸と一
体構造の回転軸に形成した雄ねじ(図示せず)に螺合す
るナット部材(図示せず)に固定されており,回転軸の
回転運動に応じて往復運動することができる。
を載置したZ軸テーブル3は動かないように固定され
る。また,工作物9は主軸台5の主軸(C軸)の先端に
設けられたチャック8によって保持され,スピンドルモ
ータ7によってC軸回りに500rpmの回転速度で高
速回転する。工作物9としては,プラスチック材や非金
属が好適である。一方,スライド12の先端に取り付け
られたバイト15は,スライド12の往復運動に伴って
Z軸方向に往復運動するとともに,X軸テーブル4と一
緒にX軸方向にも往復運動する。
ーナ11を載置したX軸テーブル4の重量がそれぞれ,
例えば,図8に示したような従来の非球面研削機17の
Z軸テーブル24の重量や主軸台19を載置したX軸テ
ーブル20の重量に比べてかなり小さいので,慣性力も
小さくなり,高速往復運動が可能となる。即ち,Z軸方
向についてみると,図8の非球面研削機17では,Z軸
テーブル24とコラム22と砥石スピンドル25をZ軸
方向に往復運動させなければならず総重量が大きいのに
対して,この発明による非軸対称非球面の加工方法が適
用されるNC加工機1ではスライド12を往復運動させ
るだけであるから重量が非常に小さくなる。また,X軸
方向についてみると,非球面研削機17では主軸台19
とX軸テーブル20を往復運動させるのに対して,NC
加工機1ではターナ11とX軸テーブル4を往復運動さ
せる。しかし,ターナ11の方が主軸台19に比べて約
半分の重量であるから,NC加工機1の方が慣性力も小
さく,高速化が可能になる。この実施例では,NC加工
機1の実数回転数は500rpmであるが,X軸方向の
慣性力をもっと小さくすることができれば,更に実用回
転数を増加することができる。
の距離即ち半径rと基準線から測った角度θとで規定す
るポイントにおける工作物の厚さhで与えられる。即
ち,(r,θ,h)で数値データが記憶装置に記憶され
ている。例えば,工作物の半径を50mmとした場合,
中心からの距離rを0.2mmピッチでとり,360度
を360分割して1度ずつ角度θをとる。従って,この
場合には,9万ポイントの数値データが記憶される。こ
のようにデータ長が長いため,このNC加工機において
は,データをパソコンからNC制御装置が直接受け取っ
て加工するDNC運転が行われる。また,これらのポイ
ントとポイントとの間のデータは円弧補間,直線補間等
の補間法によって演算される。
軸駆動用のサーボモータ7及びスライド12駆動用のサ
ーボモータ14を制御することにより行われるが,刻々
変化する主軸の回転角は高分解能のロータリエンコーダ
(図示せず)によって連続的に検出され,スライド12
の往復運動によるバイト15の刻々変わる実際の移動量
はサーボモータ14に設けられたパルスコーダ(図示せ
ず)により連続的に検出され,該検出値はNC制御装置
の記憶情報と比較され,比較情報に基づいてサーボモー
タ7及びサーボモータ14は制御される。また,X軸テ
ーブル4の位置もパルスコーダ(図示せず)によって検
出され,X軸テーブル4駆動用のサーボモータ10がN
C制御される。
工方法について説明する。まず,ラグビーボール形状を
加工する例について説明する。ラグビーボール形状を半
割にして正面から見た図が図4(A)である。このラグ
ビーボール形状は,X軸断面を上から見ると,即ちY方
向から見ると,図4(B)のようになり,Y軸断面を横
から見ると,即ちX方向から見ると,図4(C)のよう
になり,X方向の曲率とY方向の曲率が異なる楕円形状
である。また,中心から最外周までの高さは,外周が楕
円の場合には同じ高さHである。
した工作物9を想定すると,素材の外周は円形であり,
これを同心円状に加工する。外周が円形で且つ上記のよ
うなX方向の曲率とY方向の曲率が異なる工作物の形状
を図4と同様にして表すと,図5のようになる。即ち,
工作物の形状を正面から見た図が図5(A)である。こ
の工作物の形状は,X軸断面を上から見ると,即ちY方
向から見ると,図5(B)のようになり,また,Y軸断
面を横から見ると,即ちX方向から見ると,図5(C)
のようになり,X方向の曲率とY方向の曲率が異なる楕
円形状である。また,中心から最外周までの高さは,外
周が円の場合,違う高さH1 ,H2 となる。
上に重ねて画くと,図5(B)の断面形状は図6の実線
で画いた断面形状に,図5(C)の断面形状は図6の破
線で画いた断面形状になる。ここで,実線で画いたO1
を中心とする円及び破線で画いたO2 を中心とする円
は,それぞれダイヤモンドバイト15の先端部の形状を
示している。各々の断面を加工する時のバイト15の位
置について説明すると,実線で画いた曲面のような曲率
の小さい断面を加工する時のバイト中心はO1 であり,
破線で画いた曲面のような曲率の大きい断面を加工する
時のバイト中心はO2 となる。
大,小と変化するような形状を想定する。工作物9が0
度の状態から90度回転すると,バイト中心は,図6に
示すように,X軸方向に微小距離△lだけ移動すると同
時に,Z軸方向に△hだけ移動して大きな曲率の断面に
なるように工作物9を加工する。次に工作物9が更に9
0度回転すると,バイト中心はX軸方向に微小距離−△
lだけ移動すると同時に,Z軸方向に−△h移動して小
さな曲率の断面になるように工作物9を加工する。そし
て,工作物9が1回転する間に,この往復運動を2回繰
り返す。即ち,工作物9が1回転する間に,バイト15
を保持したスライド12はZ軸方向に所定のストローク
△hで往復運動を2回繰り返し,スライド12の往復運
動と同期して即ち連動して,スライド12を載置したX
軸テーブル4も所定のストローク△lで往復運動を2回
繰り返すので,結果として,バイト15は中心O1 と中
心O2 との間を2往復することになる。そして,工作物
9が1回転する毎に,X軸テーブル4は工作物9の中心
へ向かって微小距離△rのピッチずつ移動し,バイト1
5は工作物9の外側から中心に向かって徐々に小さな円
を描くように工作物9の端面は同心円状に加工され,非
軸対称非球面が創成される。
と比較して,移動部材の重量が大幅に軽減され,それに
伴う工作物9の回転数を大幅に増加することができるも
のである。それ故,象限切換時の形状誤差も小さくな
り,象限突起はほとんど確認できないほどになった。ま
た,ハイゲイン学習制御やアダプティブ先行制御を適用
すると,その形状誤差を更に小さくすることができ,非
軸対称非球面の加工精度の向上と研削スピードのアップ
を図ることができる。ここで,ハイゲイン学習制御と
は,一定周期で繰り返される指令に対し,サーボモータ
の追従遅れ等に起因する位置偏差がゼロになるように制
御する学習制御と,速度ループゲインの特性改善による
サーボの高剛性を併せ持つ制御であり,アダプティブ先
行制御とは,位置制御ループに,ある係数項を追加する
ことにより,サーボ系の遅れに起因する形状誤差を減少
させる機能を有する制御である。
法は,従来からリード加工のための専用機として使用さ
れてきたNCリード加工機を応用して非軸対称非球面を
製作しようとするものであり,切削加工によって,累積
焦点メガネレンズ等のような非軸対称非球面を安価に製
造することができるようになる。
工方法は,バイトを取り付けたスライドを軽量化して追
従性・応答性を向上させたNC加工機を使用して実施す
るものであるから,従来のように上記非球面研削機にお
いて発生していたような象限突起は発生せず,非軸対称
非球面を高精度で加工することができるようになる。し
かも,スライド及びX軸テーブルを高速で往復運動する
ことができるため,主軸の回転速度を上げることがで
き,短時間で工作物を加工することができる。このよう
に,この発明による加工方法によれば,上記非球面研削
機に比べて,短時間で且つ高精度の非軸対称非球面を得
ることができるようになる。
用されるNC加工機を示す概略図である。
心位置と曲率の関係を示す説明図である。
ある。
る。
てリード加工を施すときの切削状態を説明する概略図で
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 主軸を回転させるモータを組み込んだ主
軸台,前記主軸台を載置し且つ前記主軸の長手方向であ
るZ軸方向に移動可能なZ軸テーブル,前記主軸の先端
に保持される工作物と対向する位置に設置され且つ前記
Z軸方向に直交するX軸方向に移動可能なX軸テーブ
ル,及び前記X軸テーブルに載置されたターナを備え,
前記ターナは一端にバイトを取り付けるスライドと前記
スライドを前記Z軸方向に往復運動させる駆動装置とか
らなるNC加工機を用いて前記工作物に加工を行なう加
工方法において,前記Z軸テーブルの動きを停止し,前
記工作物の回転と同期して前記スライドを前記Z軸方向
に往復運動させると共に前記X軸テーブルを前記X軸方
向に往復運動させつつ前記バイトで円を描く軌跡で前記
工作物の端面を加工する第一工程と,前記第一工程に続
いて前記工作物の回転と同期して前記X軸テーブルを前
記X軸方向に微小距離だけ移動させる第二工程とから成
り,前記第一工程と前記第二工程とを繰り返しながら前
記工作物の端面を同心円状に加工することを特徴とする
非軸対称非球面の加工方法。 - 【請求項2】 前記スライド及び前記X軸テーブルは前
記往復運動のストロークを徐々に小さくしつつ,前記バ
イトを前記工作物の外側から中心に向かって移動させる
請求項1に記載の非軸対称非球面の加工方法。 - 【請求項3】 前記駆動装置は前記X軸テーブルに取り
付けられたサーボモータと前記スライドを前記Z軸方向
に移動可能に支持する軸受を備えており,前記スライド
は前記サーボモータの駆動軸と一体構造の回転軸に形成
した雄ねじに螺合するナット部材に固定され且つ前記回
転軸の回転運動に応じて往復運動することから成る請求
項1又は2に記載の非軸対称非球面の加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13255698A JP3426132B2 (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 非軸対称非球面の加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13255698A JP3426132B2 (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 非軸対称非球面の加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11309602A true JPH11309602A (ja) | 1999-11-09 |
JP3426132B2 JP3426132B2 (ja) | 2003-07-14 |
Family
ID=15084059
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13255698A Expired - Lifetime JP3426132B2 (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 非軸対称非球面の加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3426132B2 (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000026127A (ko) * | 1998-10-17 | 2000-05-15 | 밍 루 | 내경 스플라인 가공장치 |
JP2003094204A (ja) * | 2001-09-25 | 2003-04-03 | Seibu Electric & Mach Co Ltd | 複数のレンズ等のワークを同時切削加工するnc加工機 |
US6716088B2 (en) | 2001-01-10 | 2004-04-06 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Work processing method |
EP1413938A1 (en) * | 2002-10-21 | 2004-04-28 | SEIBU ELECTRIC & MACHINERY CO., LTD. | Numerical control (NC) machine with onboard grinding unit |
EP1495839A1 (en) * | 2003-07-11 | 2005-01-12 | Seibu Electric & Machinery Co., Ltd. | High-speed cutting process for generating desired curved surface on workpiece |
US6872120B2 (en) | 2000-02-16 | 2005-03-29 | Seiko Epson Corporation | Method of producing spectacle lens |
US7070474B2 (en) | 2003-02-21 | 2006-07-04 | Seiko Epson Corporation | Aspheric-surface processing method and aspheric-surface forming method |
CN102107372A (zh) * | 2010-12-30 | 2011-06-29 | 吉林大学 | 一种主动改变主轴转速的离轴车削自由曲面方法 |
JP2014018952A (ja) * | 2012-07-20 | 2014-02-03 | Advanced Power Electronics Corp | 送給装置及び該送給装置を用いた旋盤 |
JP2014018955A (ja) * | 2012-07-20 | 2014-02-03 | Advanced Power Electronics Corp | 旋盤制御システム |
CN104551017A (zh) * | 2014-12-20 | 2015-04-29 | 佛山市南海鑫隆机工机械有限公司 | 一种自动修正滚头的成型机 |
CN107745135A (zh) * | 2017-11-21 | 2018-03-02 | 大连劳雷石油化工泵制造有限公司 | 隔膜式计量泵隔膜限位板曲面加工装置 |
US10220481B2 (en) | 2012-12-19 | 2019-03-05 | Fuxiang Precision Industrial (Kunshan) Co., Ltd. | Machine control system employing lathe tool and milling cutter |
-
1998
- 1998-04-28 JP JP13255698A patent/JP3426132B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000026127A (ko) * | 1998-10-17 | 2000-05-15 | 밍 루 | 내경 스플라인 가공장치 |
US6872120B2 (en) | 2000-02-16 | 2005-03-29 | Seiko Epson Corporation | Method of producing spectacle lens |
US6716088B2 (en) | 2001-01-10 | 2004-04-06 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Work processing method |
JP2003094204A (ja) * | 2001-09-25 | 2003-04-03 | Seibu Electric & Mach Co Ltd | 複数のレンズ等のワークを同時切削加工するnc加工機 |
JP4639014B2 (ja) * | 2001-09-25 | 2011-02-23 | 西部電機株式会社 | 複数のレンズ等のワークを同時切削加工するnc加工機 |
EP1413938A1 (en) * | 2002-10-21 | 2004-04-28 | SEIBU ELECTRIC & MACHINERY CO., LTD. | Numerical control (NC) machine with onboard grinding unit |
US6865787B2 (en) | 2002-10-21 | 2005-03-15 | Seibu Electric & Machinery Co., Ltd. | Numerical control (NC) processor with onboard grinding unit |
US7207863B2 (en) | 2003-02-21 | 2007-04-24 | Seiko Epson Corporation | Aspheric-surface processing method and aspheric-surface forming method |
US7070474B2 (en) | 2003-02-21 | 2006-07-04 | Seiko Epson Corporation | Aspheric-surface processing method and aspheric-surface forming method |
CN100411813C (zh) * | 2003-07-11 | 2008-08-20 | 西部电机株式会社 | 将工作物切削加工成任意曲面的曲面的高速加工方法 |
US7168351B2 (en) | 2003-07-11 | 2007-01-30 | Seibu Electric & Machinery Co., Ltd. | High-speed cutting process for generating desired curved surface on workpiece |
EP1495839A1 (en) * | 2003-07-11 | 2005-01-12 | Seibu Electric & Machinery Co., Ltd. | High-speed cutting process for generating desired curved surface on workpiece |
CN102107372A (zh) * | 2010-12-30 | 2011-06-29 | 吉林大学 | 一种主动改变主轴转速的离轴车削自由曲面方法 |
JP2014018952A (ja) * | 2012-07-20 | 2014-02-03 | Advanced Power Electronics Corp | 送給装置及び該送給装置を用いた旋盤 |
JP2014018955A (ja) * | 2012-07-20 | 2014-02-03 | Advanced Power Electronics Corp | 旋盤制御システム |
US9238306B2 (en) | 2012-07-20 | 2016-01-19 | Hon Hai Precision Industry Co., Ltd. | Feeding device and machine tool using the same |
US9566648B2 (en) | 2012-07-20 | 2017-02-14 | Hon Hai Precision Industry Co., Ltd. | Lathe control system |
US10220481B2 (en) | 2012-12-19 | 2019-03-05 | Fuxiang Precision Industrial (Kunshan) Co., Ltd. | Machine control system employing lathe tool and milling cutter |
CN104551017A (zh) * | 2014-12-20 | 2015-04-29 | 佛山市南海鑫隆机工机械有限公司 | 一种自动修正滚头的成型机 |
CN107745135A (zh) * | 2017-11-21 | 2018-03-02 | 大连劳雷石油化工泵制造有限公司 | 隔膜式计量泵隔膜限位板曲面加工装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3426132B2 (ja) | 2003-07-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1413938B1 (en) | Numerical control (NC) machine with onboard grinding unit | |
EP1854585B1 (en) | Apparatus and method for generating an optical surface on a workpiece, for example an ophthalmic lens | |
JP5198739B2 (ja) | 光学的なワークピース、特にプラスチックの眼鏡レンズを加工する装置および方法 | |
EP0453627B1 (en) | Plastic lens generator and method | |
US4760672A (en) | Simultaneously grinding and polishing preforms for optical lenses | |
JP3426132B2 (ja) | 非軸対称非球面の加工方法 | |
JP2008509012A (ja) | 眼科用レンズのラスタ切削技術 | |
US20100280650A1 (en) | Machining apparatus and machining method | |
JP4171363B2 (ja) | 工作物を任意の曲面に切削加工する高速曲面加工方法 | |
JP2002120109A (ja) | レンズ表面生成装置 | |
JPS60228063A (ja) | 曲面創成研磨装置 | |
KR100659433B1 (ko) | 비구면 가공 방법, 비구면 형성 방법 및 비구면 가공 장치 | |
CN101046522B (zh) | 一种非对称非球面透镜的加工方法 | |
JP2602293B2 (ja) | 非球面形状物体の加工方法及び加工装置 | |
JP4576255B2 (ja) | 工具砥石の形状創成方法 | |
JP4662018B2 (ja) | 曲面加工装置、及びパラレルリンク機構のキャリブレーション方法 | |
EP0534740B1 (en) | Lathe for generating ophthalmic products from blanks, and a method of operating the lathe | |
JP2006320970A (ja) | 加工装置 | |
JP3650021B2 (ja) | Nc加工機 | |
JP4639014B2 (ja) | 複数のレンズ等のワークを同時切削加工するnc加工機 | |
JP7016568B1 (ja) | フレネルレンズ金型製造方法、加工装置および切削工具 | |
JP2002160104A (ja) | スライダを背中合わせに備えた複列の加工機 | |
JP2875344B2 (ja) | トーリック形状および非球面形状レンズの加工装置及び加工方法 | |
JPH09192994A (ja) | 光学素子の加工装置及び加工方法 | |
JPH09150305A (ja) | 型の高速切削加工方法とこの方法を用いた超高速ミーリング装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080509 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090509 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090509 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100509 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100509 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110509 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120509 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120509 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130509 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140509 Year of fee payment: 11 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |