JPH11309487A - 汚泥処理方法および燃料 - Google Patents

汚泥処理方法および燃料

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JPH11309487A
JPH11309487A JP12148798A JP12148798A JPH11309487A JP H11309487 A JPH11309487 A JP H11309487A JP 12148798 A JP12148798 A JP 12148798A JP 12148798 A JP12148798 A JP 12148798A JP H11309487 A JPH11309487 A JP H11309487A
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JP
Japan
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sludge
petroleum coke
carbon black
treatment
treatment method
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JP12148798A
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Hide Otani
秀 大谷
Hiroshi Kojima
浩 小島
Toshihiko Miyagawa
俊彦 宮川
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

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  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱量が高く、かつ悪臭の少ない処理物を低
コストで得ることができる汚泥処理方法を提供する。 【解決手段】 汚泥に、粒状石油コークスおよび粒状カ
ーボンブラックのうち少なくともいずれかを添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば下水、し
尿、産業廃水などを生物学的に処理する際に排出される
汚泥を処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、下水、し尿、産業廃水などを生
物学的に処理する際に排出される余剰汚泥は、凝集剤添
加後、脱水処理され含水率80%前後の脱水ケーキとさ
れた後、そのまま、または焼却により減容化した後に埋
立て等により廃棄処分される。近年では、下水道の普及
に伴い、排出される余剰汚泥量が増加し、埋立て処分地
の確保が難しくなってきており、上記脱水処理物を火力
発電、高炉用などの燃料として再利用することにより廃
棄物量の低減を図ることが検討されている。また、上記
脱水処理物の発熱量を高めるため、上記汚泥に微粉炭を
添加する汚泥処理方法も検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記汚
泥処理方法では、得られた脱水処理物が悪臭を発するも
のとなりやすく、作業環境が悪化する問題があった。ま
た、上記脱水処理物中には、多量、例えば汚泥固形分に
対し1000〜5000mg/kgの塩素が含まれてい
る場合が多く、このため、この脱水処理物を燃料として
使用する場合、これを燃焼炉内で燃焼させることにより
発生する排ガスが反応性の高い塩素化合物を含むものと
なり、この塩素化合物含有排ガスが燃焼炉の耐久性低下
の原因となることがあった。また、脱水処理時に、脱水
処理効率を高めるため多量の凝集剤を添加する必要があ
り、処理コストが嵩む問題もあった。また汚泥に微粉炭
を添加する場合には、この微粉炭が高価であるため処理
コストがさらに高騰する問題があった。本発明は、上記
事情に鑑みてなされたもので、その目的は、(1)悪臭
が少なくかつ発熱量が高い処理物を低コストで得ること
(2)塩素含有量が低い処理物を得ることが可能な汚泥
処理方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、汚泥に、粒
状石油コークスおよび粒状カーボンブラックのうち少な
くともいずれかを添加する汚泥処理方法によって解決す
ることができる。また、上記方法に加えて、汚泥に、コ
ーヒー粕を添加することも可能である。さらには、汚泥
中微生物の少なくとも一部を破壊した後、この汚泥を脱
水処理することが好ましい。汚泥中微生物を破壊する方
法としては、汚泥を加圧処理する加圧処理法、汚泥を加
熱処理する加熱処理法、汚泥をボールミル装置を用いて
破砕するボールミル処理法、汚泥に超音波を作用させる
超音波処理法を用いることが好ましい。また、本発明の
燃料は、上記汚泥処理方法により得られた処理物を主成
分とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の汚泥処理方法の一
実施形態を詳しく説明する。本発明の汚泥処理方法で用
いられる汚泥の例としては、下水、し尿、産業廃水等を
活性汚泥法などにより処理する際に得られ、固形分濃度
が例えば5〜30g/lである余剰汚泥を挙げることが
できる。上記汚泥は、通常、例えばPseudomon
as属などに属する細菌をはじめ、放線菌、カビなどの
多種の微生物を含むものであり、該微生物の中には、代
謝の過程でメルカプタン、硫化水素、アンモニア、酢
酸、硫化ジメチル、二硫化メチル等の悪臭の原因となる
臭気物質を発するものがある。このため、上記汚泥は、
通常これらの臭気物質を含むものとなる。また、上記汚
泥中微生物には、その細胞質に塩化ナトリウム、塩化カ
リウム等の塩素化合物を含むものがあることが知られて
いる。
【0006】本実施形態の汚泥処理方法では、上記汚泥
に、粒状石油コークスおよび粒状カーボンブラックのう
ち少なくともいずれかを添加する。上記粒状石油コーク
スは、汚泥の脱水性を向上させるとともに、汚泥中の臭
気物質を吸着し汚泥から発せられる悪臭を抑制するため
のものである。石油コークスとは、石油重質油を、通常
500℃前後の温度で熱分解処理することにより得られ
る固形残留物を指し、通常、その表面および内部に多孔
質構造を有し表面吸着性が高いものとなっている。石油
コークスの総発熱量は、通常6000〜9000kca
l/kg(乾燥重量あたり)である。
【0007】上記粒状石油コークスとしては、平均粒度
が80〜150μmであるものを用いるのが好適であ
る。これは、この平均粒度が80μm未満であると、汚
泥粒子が微細化しやすくなり脱水性向上効果が低くな
り、150μmを越えると、比表面積が小さくなり臭気
物質吸着による臭気抑制効果が低下するためである。こ
の石油コークスとしては、特に、デレードコーキング
法、フルードコーキング法等を用いた石油精製工程で副
生物として得られる安価なものを使用するのが処理コス
ト削減の観点から好ましい。なお、本明細書において平
均粒度とは重量基準の50%粒径を指す。
【0008】粒状カーボンブラックは、上記粒状石油コ
ークスと同様、汚泥の脱水性向上、臭気抑制を図るため
のものである。カーボンブラックとは、天然ガス、石油
留分などの炭化水素原料を、通常800℃以上の高温で
熱分解処理することにより得られる固形残留物を指し、
通常、その表面および内部に多孔質構造を有し表面吸着
性が高いものとなっている。カーボンブラックの総発熱
量は、通常6000〜9000kcal/kg(乾燥重
量あたり)である。
【0009】上記粒状カーボンブラックとしては、平均
粒度が80〜150μmであるものを用いるのが好適で
ある。これは、この平均粒度が80μmm未満である
と、汚泥粒子が微細化しやすくなり汚脱水性向上効果が
低くなり、150μmを越えると、比表面積が小さくな
り臭気抑制効果が低下するためである。このカーボンブ
ラックとしては、特に、ファーネス法、チャンネル法な
どの方法を用いて得られ、ゴム用補強性充てん材として
用いられるものの規格対象外品、すなわち純度や粒度が
充てん剤として有効な範囲外となった安価なものを使用
するのが処理コスト削減の観点から好ましい。
【0010】上記石油コークス、カーボンブラックのう
ちいずれかを用いる場合、その汚泥に対する添加量は、
固形分重量比で30〜120%、好ましくは70〜12
0%とするのが好適である。また石油コークス、カーボ
ンブラックの両方を用いる場合も、添加量は合量で30
〜120%、好ましくは70〜120%とするのが好適
である。
【0011】石油コークスおよび/またはカーボンブラ
ックの添加により、汚泥中の臭気物質は、多孔質構造を
有する石油コークス、カーボンブラックの表面に吸着
し、外気中に放出されにくい状態となる。また、汚泥中
の固形分の一部は、表面吸着性の高い石油コークスおよ
び/またはカーボンブラックに吸着、一体化し、これに
より汚泥粒子は粗大化する。また、この際、必要に応じ
て汎用の無機または有機系の凝集剤を添加し、汚泥粒子
径をさらに粗大化することも可能である。
【0012】上記石油コークスおよび/またはカーボン
ブラックを添加した汚泥には、次のような処理を施すこ
とによって、汚泥中微生物の少なくとも一部を破壊する
ことが好ましい。汚泥中微生物破壊の方法の例として
は、加圧処理法、加熱処理法、物理的破砕処理法、化学
的破砕処理法を挙げることができる。
【0013】汚泥中微生物を破壊する方法として加圧処
理を用いる場合には、気密構造の小型ボールミル装置な
どを用いることができ、圧力条件は、1.2atm以上
とするのが望ましい。この圧力が1.2atm未満であ
ると、微生物の破壊が不十分となり、悪臭発生を防ぐ効
果が不十分となりやすい。加圧処理の時間は20分間以
上とするのが好適である。上記加圧処理を行う際には、
汚泥の温度を120℃以上とすると、微生物破壊効率が
向上するため好ましい。加圧処理により、汚泥中微生物
の細胞外被はその形状を維持できなくなり破壊される。
なお本明細書において、細胞外被とは、細胞壁、細胞
膜、莢膜などの微生物体内と外部を隔てる構造物を指
す。
【0014】汚泥中微生物を破壊する方法として加熱処
理法を用いる場合には、スチームを汚泥中に吹き込む方
法、汚泥を収容する容器を汎用のヒータを用いて加熱す
る方法、投げ込みヒータを用いる方法などを用いること
ができる。加熱温度は、70℃以上、好ましくは70〜
300℃とすることが望ましい。この温度が70℃未満
であると、微生物の破壊が不十分となり、悪臭発生を防
ぐ効果が不十分となりやすい。加熱処理の時間は、30
分間以上とするのが好適である。加熱処理により、汚泥
中微生物の細胞外被は、細胞外被内蛋白の変性などによ
り脆弱化し破断する。
【0015】物理的破砕処理を用いる場合には、ボール
ミル装置を用いて汚泥中微生物を機械的に破砕するボー
ルミル処理法、超音波を汚泥に作用させる超音波処理
法、汚泥を高圧下でホモジナイザなどを用いて破壊する
液体剪断法などを用いることができ、なかでも特に、常
温常圧条件での処理が可能となるボールミル処理法また
は超音波処理法を用いるのが好ましい。
【0016】ボールミル処理法を用いて汚泥の物理的破
砕処理を行う場合には、ボールミル装置として例えば図
1に示すものを用いることができる。ここに示すボール
ミル装置1は、筒状基体2内に回転ドラム3を備え、回
転ドラム3内に多数の粉砕ボール4を収容したものとさ
れる。回転ドラム3は、図示せぬモータによって周方向
に回転可能に設けられ、内周面には、粉砕ボール4の形
状に沿う凹凸が形成されている。回転ドラム3の一端側
には、被処理物を回転ドラム3内に取り入れるための取
り入れ口3aが設けられ、他端側には破砕処理物を系外
に取り出すための取り出し口3bが設けられている。粉
砕ボール4は、被処理物を物理的に破砕するためのもの
で、ガラスや、アルミナ系などのセラミックからなるも
のを用いるのが好適である。この粉砕ボール4として
は、外径0.1〜10mmのものを用いるのが好まし
い。
【0017】上記ボールミル装置1を用いて上記汚泥を
処理するには、まず、上記汚泥を取り入れ口3aを通し
て回転ドラム3内に収容した後、回転ドラム3を周方向
に例えば回転数3000〜5000rpmで回転させ
る。これにより、回転ドラム3内の粉砕ボール4は、回
転ドラム3に対してその周方向に沿って転動する。この
際、回転ドラム3内の汚泥は、粉砕ボール4により回転
ドラム3の内周面または他の粉砕ボール4に押し当てら
れ、汚泥中微生物は機械的に破壊される。
【0018】超音波処理法により汚泥の物理的破砕処理
を行う場合には、例えば図2に示す超音波処理装置を用
いることができる。ここに示す超音波処理装置5は、超
音波振動子6と、超音波振動子6の振動を被処理物に伝
えるホーン7を備えたものである。超音波振動子6とし
ては、圧電振動子、磁歪振動子などを用いることができ
る。
【0019】この超音波処理装置5を用いて上記汚泥を
処理するには、まず、上記汚泥中にホーン7の先端部分
を浸漬した後、超音波処理装置5を、好ましくは400
〜600Wの出力で稼働させ、超音波振動子6の振動を
ホーン7を通して上記汚泥に与える。この際、超音波振
動子6の発振周波数は20〜600kHzとするのが好
ましい。汚泥に超音波を作用させることによって、汚泥
中の液相中に空洞現象、すなわち圧縮領域と希薄領域が
生じ希薄領域に空洞が生じる現象が起こり、形成された
空洞が崩壊し圧縮領域に変わる際に生じる衝撃波によっ
て汚泥中微生物の細胞外被は破壊される。
【0020】汚泥中微生物を破壊する方法として化学的
破砕処理法を用いる場合には、汚泥にリゾチーム、リゾ
スタフィレなどの細胞壁分解酵素などを作用させ、細胞
外被を脆弱化し破断しやすくする酵素処理法、汚泥に苛
性ソーダなどのアルカリ剤を添加し、細胞外被を化学的
に破壊するアルカリ処理法などを用いることができる。
上記加圧、加熱、物理的破砕処理、化学的破砕処理法の
中では、処理コスト、微生物の破壊効率などの観点か
ら、加圧、加熱、物理的破砕処理法を用いるのが好適で
ある。
【0021】上記処理により汚泥中微生物の細胞外被を
破壊することによって、この微生物は死滅し代謝活動を
停止するとともに、塩素化合物を含む細胞質の一部は微
生物体外に漏出する。
【0022】次いで、得られた処理物を脱水処理する。
この脱水処理には、通常の汚泥脱水に用いられる脱水処
理装置、例えばベルトプレス、スクリューデカンタなど
を使用することができる。これによって、汚泥中の自由
水、間隙水、毛管結合水等は濾液等として固形分から分
離され、含水率が例えば70〜80%である脱水処理物
が得られる。この際、上記微生物体外に漏出した塩素化
合物を含む細胞質も濾液等として固形分から分離される
こととなる。得られる脱水処理物は、高発熱量の石油コ
ークスおよび/またはカーボンブラックを含むため発熱
量が高く、しかも塩素含有量が低いものとなる。
【0023】この脱水処理物は、汎用の乾燥機などを用
いて乾燥させ、含水率を例えば7〜15%程度まで低下
させるのが好ましい。この乾燥処理時には、上記脱水処
理物に松ヤニなどを加えると、これが処理物をコーティ
ングし粉塵の飛散を防止し、ハンドリング性が向上する
ため好ましい。
【0024】上記実施形態の汚泥処理方法にあっては、
汚泥に、粒状石油コークスおよび粒状カーボンブラック
のうち少なくともいずれかを添加するので、汚泥中に含
まれる臭気物質を石油コークスおよび/またはカーボン
ブラックの表面に吸着させることができる。従って、汚
泥からの悪臭発生を防ぎ、作業環境の改善が可能とな
る。
【0025】また、石油コークス、カーボンブラックの
添加によって、汚泥中の固形分の一部は、表面吸着性の
高い石油コークス、カーボンブラックに吸着、一体化
し、これにより汚泥粒子は粗大化する。このため、汚泥
の濾水性を高め、凝集剤使用量を削減またはこれを不要
化し、処理コスト低減を図ることができる。また、石油
コークス、カーボンブラックが従来用いられている微粉
炭に比べ安価であるため、処理コストの点で有利とな
る。また、上記方法によれば、上記脱水処理物を、高発
熱量の石油コークスおよび/またはカーボンブラックを
含むものとし、発熱量が高いものとすることができる。
【0026】また、この汚泥中微生物の少なくとも一部
を破壊することによって、この微生物を死滅させ臭気物
質の生成を抑えることができる。従って、汚泥からの悪
臭発生を防ぎ、作業環境のいっそうの改善が可能とな
る。さらには、脱水処理物を、汚泥中微生物の細胞質に
含まれる塩素化合物が除去され、塩素含有量が低いもの
とすることができる。従って、燃焼時において加熱炉の
耐久性低下の原因となる塩素化合物ガスの発生量が少な
く、燃料として好適な処理物を得ることができる。
【0027】なお、上記実施形態の汚泥処理方法では、
石油コークスおよび/またはカーボンブラックを汚泥に
添加した後に、汚泥中微生物を破壊する処理を行った
が、本発明の汚泥処理方法はこれに限らず、逆に、汚泥
中微生物を破壊する処理を行った後に石油コークスおよ
び/またはカーボンブラックを添加する方法を採用する
こともできる。
【0028】また、本発明は上記実施形態の方法に限ら
ず、この方法に加えて、汚泥にコーヒー粕を添加するこ
とも可能である。上記コーヒー粕は、汚泥中の臭気物質
を吸着し汚泥から発せられる臭気を抑制するだけでなく
この臭気をマスキングするためのものである。コーヒー
粕とは、コーヒー豆を、煎豆、破砕、水抽出した後の抽
出粕を指し、通常、煎豆工程においてその一部が炭化
し、多孔質構造を有し表面吸着性が高いものとなってい
る。コーヒー粕の総発熱量は、通常3000〜7000
kcal/kg(乾燥重量あたり)である。
【0029】上記コーヒー粕としては、平均粒度が1〜
5mmであるものを用いるのが好適である。これは、こ
の平均粒度が1mm未満であると、汚泥粒子が微細化し
やすく脱水性向上効果が低くなり、5mmを越えると、
その比表面積が小さくなり臭気物質吸着による臭気抑制
効果が低下するためである。このコーヒー粕としては、
特に、コーヒー飲料の製造工場等から廃棄物として排出
されるコーヒー飲料抽出済みの安価な抽出粕を使用する
のが処理コスト削減の観点から好ましい。
【0030】コーヒー粕を汚泥に添加するに際しては、
コーヒー粕の添加は、脱水処理以前であればいつ行って
もよく、例えば、上記実施形態の方法において、上記石
油コークス、カーボンブラックの添加の前後、または汚
泥中微生物を破壊する工程の後で行うことができる。コ
ーヒー粕を添加する場合、その添加量は、上記石油コー
クス、カーボンブラックの添加量を単独または合量で汚
泥に対し固形分重量比で30〜70%とした上で、汚泥
に対し30〜70%とするのが好適である。
【0031】コーヒー粕の添加によって、汚泥の発熱量
増加、臭気物質吸着による臭気抑制、汚泥粒子粗大化に
よる脱水性向上などの効果だけでなく、コーヒー粕が発
する香りによって汚泥からの悪臭をマスキングし、作業
者が悪臭を感じにくくする効果が得られ、作業環境のい
っそうの改善が可能となる。
【0032】なお、本発明の汚泥処理方法では、上記方
法に加えて、上記汚泥にココナッツハスク、籾殻を添加
することもできる。
【0033】
【実施例】(実施例1)本発明の汚泥処理方法を、下水
処理場の余剰汚泥に対し適用した。ここで用いた汚泥
は、固形分含有量が15g/lのものとした。上記汚泥
45m3に、粒状石油コークス0.6t(添加量は汚泥
に対し固形分重量比で約89%)を添加し、これを約2
0分間攪拌し十分に混合した。上記粒状石油コークスと
しては、デレードコーキング法による石油精製工程にお
いて副産物として得られたもの(平均粒度100μm)
を用いた。次いで、これを、ベルトプレス型脱水装置
(光精工社製EDEX-F-300)を用いて脱水処理し
た。次いで、得られた脱水処理物(4.4t、含水率約
66%)を、約30分の混練の後、乾燥機(九州産業社
製オートレム)を用いて75℃、−670mmHgの条
件下で70分間減圧乾燥した。
【0034】(実施例2)実施例1で用いたものと同様
の汚泥45m3に、0.6tの粒状カーボンブラックを
添加(添加量は汚泥に対して固形分重量比で約89%)
し、これを約20分間攪拌し十分に混合した。この粒状
のカーボンブラックとしては、ゴム用補強性充てん材と
して用いられるものの規格対象外品(平均粒度100μ
m)を用いた。このカーボンブラックを添加した汚泥
に、実施例1と同様にして脱水処理、および乾燥処理を
施した。
【0035】(実施例3)実施例1で用いたものと同様
の汚泥45m3に、実施例1で使用した粒状石油コーク
ス0.3t(添加量は汚泥に対して固形分重量比で約4
4%)および実施例2で使用した粒状カーボンブラック
0.3t(添加量は汚泥に対して固形分重量比で約44
%)を添加し、これを約20分間攪拌し十分に混合し
た。この汚泥に、実施例1と同様にして脱水処理、およ
び乾燥処理を施した。
【0036】(実施例4)実施例1で用いたものと同様
の汚泥45m3に、実施例1で使用した粒状石油コーク
ス0.3t(添加量は汚泥に対して固形分重量比で約4
4%)、およびコーヒー粕(含水率60%)1.2t
(添加量は汚泥に対して固形分重量比で約70%)を添
加し、これを約20分間攪拌し十分に混合した。上記コ
ーヒー粕としては、コーヒー飲料の製造工場から廃棄物
として排出されるコーヒー飲料抽出済みの抽出粕(平均
粒度3mm)を用いた。この汚泥に、実施例1と同様に
して脱水処理、および乾燥処理を施した。上記各実施例
で用いた石油コークス、カーボンブラック、コーヒー粕
の分析結果を表1および表2に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】(実施例5)実施例1の方法において、汚
泥に脱水処理を施すに先だって、汚泥を図1に示すボー
ルミル装置1を用いて物理的に破砕処理した後、脱水、
乾燥処理を施した。ボールミル装置1としては、回転ド
ラム3の内径が14cm、長さが33cmであり、粉砕
ボール4がガラス製で外径が3mmであるものを用い、
処理を行うに際しては、回転ドラム3の回転数を350
0rpmとし、ボールミル装置1内に送り込む汚泥の流
量を3000ml/minとした。
【0040】(実施例6)実施例1で用いたものと同様
の汚泥400mlに、実施例1で使用した粒状石油コー
クス53.4g(添加量は汚泥に対して固形分重量比で
約89%)を添加し、これを約20分間攪拌し十分に混
合した。この汚泥を、オートクレーブを用いて1.2a
tm、120℃の条件で20分間加圧処理した。得られ
た処理物を定性ろ紙(東洋ろ紙社製No.2)、メンブ
ランフィルタ(孔径0.45μm)を用いて吸引ろ過に
より脱水処理した後、減圧乾燥処理した。
【0041】(実施例7)実施例1で用いたものと同様
の汚泥400mlに、実施例1で使用した粒状石油コー
クス53.4g(添加量は汚泥に対して固形分重量比で
約89%)を添加し、これを約20分間攪拌し十分に混
合した。この汚泥に、95℃、20分間の加熱処理を施
し、得られた処理物を実施例6と同様にして脱水、乾燥
処理した。
【0042】(実施例8)実施例1で用いたものと同様
の汚泥400mlに、実施例1で使用した粒状石油コー
クス53.4g(添加量は汚泥に対して固形分重量比で
約89%)を添加し、これを約20分間攪拌し十分に混
合した。この粒状石油コークスを添加した汚泥に、図2
に示す超音波処理装置5を用いて超音波処理を施した。
超音波処理装置5としては、BRANSON社製SON
FIER250を用い、処理条件は、出力200W、発
振周波数20kHzとした。得られた破砕処理物を実施
例6と同様にして脱水、乾燥処理した。
【0043】上記実施例1〜8の処理方法によって得ら
れた乾燥処理物の成分分析結果を表3に示す。また、脱
水処理終了直後の汚泥を10人のパネラーに嗅がせ、そ
の臭気を4段階(1:きわめて不快、2:不快、3:や
や不快、4:快でも不快でもない)のうちいずれかに評
価させる官能試験を実施した。パネラーの評価の平均値
を表3に併せて示す。
【0044】(比較例1)実施例1で用いたものと同様
の汚泥45m3を、そのまま実施例1と同様にして脱水
処理、乾燥処理した。
【0045】(比較例2)実施例1で用いたものと同様
の汚泥400mlを、そのまま実施例6と同様にして脱
水処理、乾燥処理した。比較例1、2の方法により得ら
れた乾燥処理物の成分分析結果、および脱水処理物の臭
気官能試験結果を表3に併せて示す。
【0046】
【表3】
【0047】表3より、実施例の汚泥処理方法によって
得られた処理物は、比較例の方法により処理されたもの
に比べ、発熱量が高いものとなったことがわかる。特
に、実施例5〜8の方法により得られた処理物は、塩素
含有量が低いものとなったことがわかる。また、臭気官
能試験の結果より、実施例の方法によって得られた脱水
処理物は、悪臭の少ないものとなったことがわかる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の汚泥処理
方法にあっては、汚泥に、粒状石油コークスおよび粒状
カーボンブラックのうち少なくともいずれかを添加する
ので、汚泥中に含まれる臭気物質を石油コークスおよび
/またはカーボンブラックの表面に吸着させ、汚泥から
の悪臭発生を防ぎ、作業環境の改善が可能となる。ま
た、汚泥粒子を粗大化し、汚泥の濾水性を高め、凝集剤
使用量を削減またはこれを不要化し、処理コスト低減を
図ることができる。また、脱水処理物を発熱量が高いも
のとすることができる。また、コーヒー粕の添加によっ
て、作業者が悪臭を感じにくくし、作業環境のいっそう
の改善が可能となる。また、この汚泥中微生物の少なく
とも一部を破壊することによって、この微生物を死滅さ
せ臭気物質の生成を抑え、悪臭防止効果を高めることが
できる。さらには、脱水処理物を、汚泥中微生物の細胞
質に含まれる塩素化合物が除去され、塩素含有量が低い
ものとすることができる。従って、燃焼時において加熱
炉の耐久性低下の原因となる塩素化合物ガスの発生量が
少なく、燃料として好適な処理物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の汚泥処理方法の一実施形態を実施す
るために用いられるボールミル装置を示す概略構成図で
ある。
【図2】 本発明の汚泥処理方法の一実施形態を実施す
るために用いられる超音波処理装置を示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1・・・ボールミル装置、5・・・超音波処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮川 俊彦 東京都文京区小石川1−3−25 小石川大 国ビル 三菱マテリアル株式会社環境リサ イクル事業センター内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚泥に、粒状石油コークスおよび粒状カ
    ーボンブラックのうち少なくともいずれかを添加するこ
    とを特徴とする汚泥処理方法。
  2. 【請求項2】 汚泥に、コーヒー粕を添加することを特
    徴とする請求項1記載の汚泥処理方法。
  3. 【請求項3】 汚泥中微生物の少なくとも一部を破壊し
    た後、この汚泥を脱水処理することを特徴とする請求項
    1または2記載の汚泥処理方法。
  4. 【請求項4】 汚泥中微生物を破壊する方法として、汚
    泥を加圧処理する加圧処理法を用いることを特徴とする
    請求項3記載の汚泥処理方法。
  5. 【請求項5】 汚泥中微生物を破壊する方法として、汚
    泥を加熱処理する加熱処理法を用いることを特徴とする
    請求項3記載の汚泥処理方法。
  6. 【請求項6】 汚泥中微生物を破壊する方法として、汚
    泥をボールミル装置を用いて破砕するボールミル処理法
    を用いることを特徴とする請求項3記載の汚泥処理方
    法。
  7. 【請求項7】 汚泥中微生物を破壊する方法として、汚
    泥に超音波を作用させる超音波処理法を用いることを特
    徴とする請求項3記載の汚泥処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のうちいずれか1項記載の
    汚泥処理方法により得られた処理物を主成分とすること
    を特徴とする燃料。
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