JPH11309336A - 排ガス脱硫設備 - Google Patents
排ガス脱硫設備Info
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- JPH11309336A JPH11309336A JP10122140A JP12214098A JPH11309336A JP H11309336 A JPH11309336 A JP H11309336A JP 10122140 A JP10122140 A JP 10122140A JP 12214098 A JP12214098 A JP 12214098A JP H11309336 A JPH11309336 A JP H11309336A
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Abstract
で脱硫する。 【解決手段】吸収塔11の上部に上下2段に吸収部1
2、13を設け、下段の吸収部では、第1の液槽14か
ら循環されたMgSO3を含む吸収液で気液接触させ、
上段の吸収部13では酸化処理液で気液接触させて、高
濃度SOxを低濃度SOxに処理する。上下の吸収部1
2、13を降下した液を導液板26により第1の液槽1
4にのみ降下するように導き、第1の液槽14のMgS
O3濃度を薄め、MgSO3の析出をなくすとともに、酸
化処理液の高濃度運転を可能とする。
Description
(MgO、Mg(OH)2、MgCO3)を使用した排ガ
ス脱硫設備に関し、高効率運転を可能とする脱硫設備の
提供を目的とするものである。
ルカリ剤を使用したもの、Mg型アルカリ剤を使用した
もの、さらにはCa型アルカリ剤を使用したもの等があ
るが、中小型の排煙脱硫設備では、比較的安価なMg型
(MgO、Mg(OH)2、MgCO3)アルカリ剤を使
用したものが主流である。排ガスは、石炭、石油コーク
ス等の燃焼排ガスなど種々の場合があるが、大部分はボ
イラー排ガスが占めている。
によって50〜100ppmと比較的緩やかな所もある
が、大都市に近い場所では、健康被害補償費が高価であ
り、また、総量規制により、より厳しい排出濃度が要求
される場合が多い。
で1ppm〜5ppm/Nm3、入口側のSOx濃度が
1000ppm〜2000ppm/Nm3の場合、従来
の1塔式では、種々の問題点が生じていたため、規定S
Ox濃度まで下げるために、2塔方式を採用しているの
が現状である。
ず、従来の一般的な排ガス脱硫設備について、その原理
及び難点を説明した後、2塔方式について説明する。
方法において、向流方式や並流方式など、種々の方式を
採用しているが、ここでは向流方式でシーブトレー(多
孔板)を使用した代表的な2例を説明する。
に適した排ガス脱硫設備の吸収塔の概略図を示す。この
脱硫設備では、排ガスが、吸収塔1の左下部から入っ
て、吸収液とトレー3の中で向流接触してガス吸収を行
い、上部より外気へ放出される方式である。吸収液は循
環ポンプ2によって下部液槽8から循環し、一部は抜き
出されて酸化塔4に入ってCOD(chemical
oxygen demand:化学的酸素要求量)を無
くし、PHもPH制御部9により調整されて、濾過機6
によりSS(suspension solid:縣濁
浮遊物質)を除去して系外に排出される。
てレベルコントロール(LC)によって、また、Mg
(OH)2はPH制御部(PH計)と連動してPH一定
として供給されている。酸化塔4には、高圧ブロワー5
と、空気の分散用のスパージャーとにより、酸素が供給
されるようになっている。
槽内にエアーを入れて酸化された液で脱硫を行い、酸化
吸収を同時処理する簡単な構成の排ガス脱硫設備を示
す。高圧ブロワー5とスパージャー7とを用いて、吸収
塔1の下部液槽8にエアーを送り込み、酸化された液を
循環ポンプ2で吸収塔1の上部に揚げて、吸収部3のト
レーでガスと接触させて酸化吸収を同時に行い、濾過機
6より系外に排出するようにしている。
(1)〜(4)の作用による。
定常状態では、ガス中のSO2が一旦液中に吸収溶解し
て、直ちに(1)の反応によりMg(HSO3)2となり
吸収が進行する。すなわち、MgSO3がSO2の吸収剤
として作用することになる。Mg(HSO3)2は酸性で
あり、これが増加するとPHが低下して、(1)の反応
が上記との逆に左へ向き、SO2の吸収ができなくな
る。
(2)式によりMgSO3を再生するようにする。この
MgSO3/Mg(HSO3)2比の値はPHによって決
まってくるので、PH制御部(PH計)により、Mg
(OH)2の供給を制御することになる。
式により、MgSO4及びH2SO4を生成してPHを低
下するので、PH制御部からの調整信号により、Mg
(OH)2を入れて中性までもっていく。なお、吸収塔
1の内部においても、排ガス中のO2により、酸化・吸
収が進行して、(3)式及び(4)式の反応が同時に進
行している。
℃でも0.9%程度であるので、適当なMgSO3濃度
でなければ、吸収塔内に結晶として析出することにな
る。吸収塔1内の槽液のPHは、図3の[I]方式で
は、PHが5.7〜5.9程度に設定されている。これ
は、上記SO3/HSO3の比への対応と、水には難溶性
のMg(OH)2を速やかに溶かして(2)式の中和反
応を進行させるためである。
水に溶けて、Mg++になって反応するが、PHが高い
と、溶解拡散が間に合わず、Mg(OH)2の表面にM
gSO3・2H2Oのカバーができて、槽内にスラッジを
生成する原因となる。
ところで、図3に示す[I]方式では、槽内のPHを通
常5.7〜5.9程度で調整する理由は前述した通りで
ある。この液を吸収塔1の上部に注入散布すると、これ
が吸収部3における出口ガス中のSO2濃度と液中のS
O2濃度[MgSO3+Mg(HSO3)2]との平衡にな
ることになり、この平衡SO2濃度以上の低いSO2濃度
にはできない難点があった。
O3)2]濃度が0.6%、PH5.9のときに、平衡S
O2濃度は大略35ppmとなり、また、1%濃度のと
きは58ppmとなる。従って、[I]方式では、その
平衡分圧が限定されているため、吸収部の充填高さを高
くして物理的性能を上げたとしても、1〜5ppmとい
うような高性能は得られない難点がある。
ときは、液量L(L/V:液量/ガス量)を増して、S
O2の吸収成分であるMgSO3を増加すれば、これに対
応できる利点があり、この点が後述の[II]方式と大
きく異なる点である。
I]方式の場合、下部の液槽8で完全酸化し、排出液
(CODが略零に近い)と同一成分の液を吸収塔1の上
部から供給散布するために、その構造は簡単であるが、
吸収液の中の吸収剤であるSO--が零に等しい。つま
り、水で吸収しているようなものであるため、吸収部に
おける上部の液とガス中のSO2の平衡は完全に零にな
るが、途中での吸収容量・能力が少ないことが欠点とな
っていた。
て、同時に排ガス中又は下部槽の酸化槽中のエアーを包
含したO2により、次の反応の脱硫作用が進行されると
考えられる。
に酸化され、H2SO4になるため、SO2の吸収成分で
あるMgSO3が生成されないと考えられる。そのた
め、単なる水によるSO2の物理吸収作用よりも吸収能
力は高いが、図3の方式に比較してSO2の吸収能力が
小さいので、液量(L/V)を大きくしなければ、所望
のSOx基準排出濃度を達成しない難点がある。
方式の異なり、吸収部の出口SO2は零に近くなり、S
Ox基準排出濃度を満足し得るが、[I]方式よりも吸
収能力が劣るので、吸収部の入口SO2の薄い濃度の燃
料(例えば石炭)用としてしか能力を発揮できないとい
った難点があった。
み、高濃度SOxのガスを極めて低いSOx濃度まで脱
硫することを目的として鋭意研究し、その一つの解決手
段として、[I]方式と[II]方式の夫々の長所を活
かし、かつ欠点を補うために、両者を組み合わせること
を試みた。
>図2に[I]方式と[II]方式を単に組み合わせた
排ガス脱硫設備の概略をを示す。図2のごとく、この脱
硫設備は、前段に[I]方式の吸収塔1を配置し、後段
に[II]方式の吸収塔1Aを配置し、前段の吸収塔1
の上方排気口1aを後段の吸収塔1Aのガス入口1bに
配管接続したものである。
濃度のSOxが入ってきても、これを前段の吸収塔1で
高能力で処理し、ある程度の低濃度に処理したSOxを
排気口1aから後段の吸収塔1Aの入口1b側に導き、
ここで酸化吸収処理して低濃度でSOx基準排出濃度に
達したガスを排気口1cより排気するようにしている。
従って、[I]方式と[II]方式を組み合わせれば、
高濃度のSOxでも出口1cで低濃度のSOxにまで処
理できることになる。
2塔方式となるため、設備費用が高くなる難点があっ
た。さらに、処理効率、特に、前段の吸収塔1の下部液
槽から直接酸化塔4に吸収液を排出しているため、Mg
SO3の析出濃度を考慮すれば、酸化塔4のMgSO4濃
度は3〜5%で運転するのが限界であり、高濃度運転が
期待できない難点は依然として残っている。
式による設備費の高騰を解決し、かつMgSO4高濃度
運転も可能となる排ガス脱硫設備について鋭意研究した
結果、吸収塔の上部に上下2段に向流式の吸収部を設け
ることで、1塔式にも拘わらず、下段の吸収部にSO3
イオンを含む循環液を注加させることで、上記[I]方
式と同様に高濃度のSOxを比較的低濃度のSOxまで
処理させ、さらに、上段の吸収部において、SO3イオ
ンを酸化させてSO3イオンをほとんど含まない吸収液
を注加させることで、上記[II]方式と同様に低濃度
のSOxに処理させることができるとの知見を得た。
部を設け、下段の吸収部では、第1の液槽から循環され
たMgSO3を含む吸収液で気液接触させて脱硫し、上
段の吸収部では酸化処理液で気液接触させ、両者によ
り、高濃度SOxを低濃度SOxに処理する。
吸収部から降下した吸収液を、そのまま酸化処理槽側に
戻すのではなく、これを[I]方式の循環液に連続的に
混合させる構成を採用すれば、上段の吸収部での反応で
MgSO4になった吸収液が循環液に混合されるので、
循環液のMgSO3の濃度が薄くなり、溶解度が0.9
%(50℃)と低い、MgSO3の析出を防止すること
ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
2]濃度が薄くなるが、下段の吸収部での吸収に差し支
えない程度の上記SO3 --とすればよい。また、上下2
段の吸収部を用いて、段階的にSO2を吸収する方式で
あり、[I]方式の場合のように、下段の吸収部でのみ
高度にSO2の濃度を下げる必要がないので、循環液の
PHも5.4程度に低く保つことが可能となる。その結
果、海水から取り出すMg(OH)2よりもさらに溶解
活性の悪いMg分(MgCO3を焼成して得られるMg
Oを消化して製造したMg(OH)2)でも効率よく使
用することができる。
ては、吸収塔の上部に上下2段に設けられた向流式の吸
収部と、該吸収塔の下部に設けられた2つの液槽と、下
段の吸収部に第1の液槽からの循環液を注加する循環路
と、第2の液槽でSO3イオンを酸化して、SO3イオン
をほとんど含まなくなった液を上段の吸収部に注加する
ための注入路とを備え、上段の吸収部を降下した液が下
段の吸収部の上部に注加されると共に、これら上下の吸
収部を降下した液が第1の液槽に降下するように構成さ
れた排ガス脱硫設備を例示できる。
れている多孔板(シーブトレー)、充填物(例えば、商
品名「テラレット」)、さらにはスプレーノズルを例示
できる。この場合、吸収部の構成としては、これらの例
示品を単独、又は2以上を組み合わせて用いることがで
きる。また、Mg型アルカリ剤としては、MgO、Mg
(OH)2、MgCO3のいずれを使用してもよい。
収塔の下部液槽と同様であり、下段の吸収部では、上記
(1)式及び(2)式の脱硫作用が起こっている。ま
た、第2の液槽は、上記[II]方式の下部酸化処理槽
と同様であり、上段の吸収部では、(5)式及び(6)
式の脱硫作用が行われているものと考えられる。
槽に降下させる構成としては、吸収塔の下部槽として、
第1の液槽のみとし、第2の液槽を吸収塔の外側に配置
する構成や、吸収塔の下部槽を隔壁により、第1の液槽
と第2の液槽とに区分し、下段の吸収部の下方に、降下
した液を第1の液槽にのみ導く導液板を形成する構成の
いずれを採用してもよい。もっとも、脱硫設備のコンパ
クト化を実現する上では、後者の導液板を設けた構成が
好ましい。具体的には、吸収塔のガス入口よりも下方に
おいて、第1の液槽側に下り傾斜する傾斜板を配置し、
第2の液槽に吸収液が直接降下しないように遮断する構
成が最適である。
合する方式であるため、第1の液槽に落下する液量が増
加することになる。そのため、第1の液槽と下段の吸収
部とを循環する循環液の液量を増加させるべく、その循
環路に配置された循環ポンプの能力を上げれば、下段の
吸収部での液率(L/V)も多くなり、高効率での運転
も可能となる。この循環ポンプの能力は、図3に示す
[I]方式の循環ポンプに能力に比べて大きくすること
を意味するが、その他に第2の液槽から上段の吸収部に
吸収液を揚げる注入ポンプとの関係からいえば、循環ポ
ンプの能力を注入ポンプの能力よりも大きく設定するこ
とを意味する。具体的には、第1の液槽で使用される液
・ガス比(L/V)は、2〜4程度の能力で循環させ
る。また、第2の液槽でも、通常の液・ガス比として1
〜2程度の能力で循環させる。
の吸収部の吸収液も第1の液槽に導く構成を採用すれ
ば、第1の液槽の液量が増加し、第1の液槽の容量を超
えて余剰液が発生することになる。そこで、この第1の
液槽の余剰液を第2の液槽に導くようにすれば、MgS
O3の濃度の薄い液が第2の液槽に導かれ、この余剰液
が第2の液槽で酸化されてMgSO4となり、再び上段
の吸収部へ注入循環される方式となる。
ることになるため、従来よりも高濃度MgSO4の運転
を行ったとしても、MgSO3の析出が起こらない。そ
の結果、塩濃度(MgSO4)の高い液の抜き出し量も
減少することになり、この液量に比例する能力を必要と
する濾過機も小さいものを使用することができる。
成としては、吸収塔の内外を問わず、両液槽が間隔をお
いて配置されている場合は、導管としてオーバーフロー
管を用いて行えばよく、また、両液槽が隔壁を介して接
している場合には、その隔壁の上端からオーバーフロー
させる構成が好ましい。
槽のPHによって溶解度や析出の問題が起こる可能性が
あるので、これを管理する必要がある。そのため、各液
槽に夫々アルカリ剤補充路とPH制御部とを設け、この
PH制御部の信号を受けて、各アルカリ剤補充路を開閉
駆動する調整弁を設け、また、第2の液槽の液量を制御
する液量制御部を設け、この液量制御部の信号を受けて
第1の液槽の水補充路を開閉駆動する水量調整弁を設け
る構成が好適である。PH制御部は、従来周知構造のP
H計と、この信号を受けて前記調整弁を開閉駆動するマ
イクロプロセッサ及びトランジスタ等のスイッチング素
子とから構成すればよい。また、液量制御部も、従来周
知のレベルコントローラから構成すればよい。
で説明したように、SO3/HSO3の比への対応と、難
溶性のMg(OH)2を速やかに溶解させるためとか
ら、PH5.0〜6.0の範囲内、好ましくは5.4〜
5.9の範囲内とされ、第1のPH制御部では、このP
H範囲内に入るようにアルカリ剤補充路の調整弁を制御
している。また、第2のPH制御部は、第2の液槽のP
Hを6.0〜7.0の範囲内になるように、アルカリ補
充路の調整弁を制御している。
量は、第2の液槽に設けられたMgSO4濃度計からの
信号に基づき、排液管路に介在された調整弁を開閉制御
するようにすればよい。この場合のMgSO4濃度とし
ては、上述の理由から10〜20%、好ましくは12〜
15%に設定することも可能である。
の上下2段の吸収部により段階的にSO2を吸収するよ
うにしているので、1塔式であっても、高濃度SOxの
ガスが極めて低いSOx濃度まで脱硫することができ
る。また、第2の液槽の酸化処理液(MgSO4のみの
液)を第1の液槽の吸収液に連続的に混合させることに
なるため、MgSO3の濃度が薄められるので、MgS
O3の析出の心配がなく、従って、通常MgSO4が3〜
5%の排液を、例えば12〜15%の高濃度運転が可能
となる。その結果、濾過機の1/4〜1/5と従来より
も小さくでき、その分、排水量も減少する。さらに、第
1の液槽の液のPHを5.4〜5.9と低く保つことに
より、溶解活性の悪いMg分であっても効率よく使用で
きる。
排ガス脱硫設備の概略を図1に基づいて説明する。この
Mg型アルカリ剤を使用する排ガス脱硫設備は、吸収塔
11の上部に上下2段に設けられた気液向流接触型(以
下、「向流式」という)の吸収部12、13と、前記吸
収塔11の下部に設けられた2つの液槽14、15と、
前記下段の吸収部12に前記第1の液槽14からの循環
液を注加する循環路16と、前記第2の液槽15でSO
3イオンを酸化して、SO3イオンをほとんど含まなくな
った液を前記上段の吸収部13に注加するための注入路
17と、第2の液槽と配管接続された濾過機18とを備
えている。
に入口11aが形成され、上端部に排気口11bが形成
されている。下段の吸収部12は、入口11aよりも上
方で、スプレーノズル20及び3段の多孔板21とから
構成されており、上段の吸収部13は、スプレーノズル
22及び充填物(商品名:テラレット)23とから構成
されている。
隔壁24により左右に区分されており、第2の液槽15
の上方には、上下の吸収部12、13を降下した液が第
1の液槽14にのみ降下するように導く導液板26が、
第2の液槽の上方を覆うように配置され、吸収塔11の
内壁に第1の液槽側へ下り傾斜状に固定されている。
ており、その能力としては、液率(L/V)で4程度の
ものが使用されている。また、注入路17には注入ポン
プ29が介在されており、その能力は液率(L/V)で
2程度のものが使用されている。
充路31と水補充路32が配管接続されており、また、
第1の液槽14のPHを調整するための第1のPH制御
部33が設けられ、この第1のPH制御部33の信号を
受けて第1のアルカリ剤補充路31を開閉駆動する第1
の調整弁34が設けられている。また、第2の液槽15
には、その液量を制御する液量制御部35が設けられ、
この液量制御部35の信号を受けて水補充路32を開閉
駆動する水量調整弁37が設けられている。
主要部材とするもので、第1の液槽14のPHを5.4
〜5.9の範囲内になるように調整弁34を制御する。
また、水量制御部35は、周知のレベルコントローラか
ら構成される。
リ剤補充路38が配管接続されており、さらに、この第
2の液槽15のPHを調整するための第2のPH制御部
39が設けられ、この第2のPH制御部39の信号を受
けて第2のアルカリ剤補充路38を開閉駆動する第2の
調整弁40が設けられている。第2のPH制御部39も
第1のPH制御部と同様な構成であり、第2の液槽15
のPHを6.0〜7.0に設定するものである。
42及びスパージャー43が設けられている。さらに、
第2の液槽15と濾過機18との配管部には排液ポンプ
44が介在されている。さらに、第2の液槽15には、
濃度計47(DIC)が設けられ、この濃度計からの信
号に基づいて第2の液槽15と濾過機18とを接続する
排液管路に介在された調整弁48を開閉制御するように
なっている。本実施の形態では、第2の液槽15の塩
(MgSO4)濃度を12%に設定し、この値に達した
ときに排液管路を開放するようにしている。
と比べてみると、下段の吸収部12、第1の液槽14、
循環路16、及び導液板26を主要構成部材として
[I]方式を採用している。また、上段の吸収部13、
第2の液槽15、注入路17を主要構成部材として[I
I]方式を採用していることになる。
ら循環ポンプ28により吸収液が汲み上げられ、この吸
収部12で、MgSO3+SO2→Mg(HSO3)2の反
応により、SO2が吸収され、第1の液槽14に戻る。
(酸化処理液)が汲み上げられ、上段の吸収部13に降
りかけられることにより、H20+SO2→H2SO3 の
反応によりSO2が吸収され、さらに、下段の吸収部1
2へ降りかけられ、上記反応を繰り返す。
は、導液板26により第1の液槽14に落下し、その一
部は下段の吸収部12に循環し、残部が隔壁24の上端
からオーバーフローして第2の液槽15に送られる。第
2の液槽では、エアーにより酸化されて上段の吸収部1
3に供給され、一部は濾過機18を経て系外に放流され
る。
硫作用を行うが、第1の液槽14側の循環液では、上段
の吸収部13の吸収液と混合して、[MgSO3+Mg
(HSO3)2]濃度が薄められ、さらに、循環ポンプに
よって多量の吸収液を下段の吸収部12へ送って気液接
触させるため、SOxの処理能力を大幅に向上させるこ
とができる。
濃度が薄められ、PHが5.4〜5.9と比較的低いP
H値とできるため、難溶性のMg(OH)2も効率よく
使用できる。さらに、第2の液槽15のPH調整用のア
ルカリ剤も一旦上段の吸収部13から第1の液槽14を
通って第2の液槽15に循環することになり、PHの比
較的低い第1の液槽14で十分溶解することができ、効
率のよい使用が可能となる。
gSO4のみの液)を第1の液槽14の吸収液に連続的
に混合させるため、MgSO3の濃度が薄くなり、Mg
SO3の析出の心配がなく、従来、通常MgSO4濃度を
3〜5%程度の排液で運転していたのを、12〜15%
の高濃度運転が可能となる。
において、重油ボイラーガスから吸収するSO2の量Δ
SOxを0.58kmol/hrとすれば、これを脱硫
するMg(OH)2が34kg/hr必要となり、この
反応により、MgSO4が69.6kg/hr、MgS
O3が60.34kg/hr生成されることになる。
今、第2の液槽から抜き出す塩(MgSO4)濃度を1
2%とすれば、その抜き出し量は、0.58ton/h
rとなる。また、注入ポンプ29を15ton/hrで
循環させる。そうすると、第1の液槽14で生成される
MgSO3は、第2の液槽から注入される15ton/
hrのMgSO4によって薄められ、その濃度は、(6
0.34kg/15000kg)×100=0.4%と
なる。このMgSO3の濃度は、溶解度0.9%を満た
すものであり、MgSO3が析出することなく、高濃度
運転を行うことができる。
抜き出し量が減少するため、この抜き出し量に比例した
能力を必要とする濾過機も従来の1/4〜1/5程度の
小さな能力のもので十分となる。
(平均で10,000Nm3/hr、SOx:1300
ppm、180℃)の脱硫のため、Mg(OH)2:3
4kg/hrを使用する。上段の吸収部13として、テ
ラレット(商品面)の充填物を2mまで積み上げ、下段
の吸収部12は多孔板(シーブトレー)を3段設け、循
環ポンプ28は40ton/hr、注入ポンプ29は1
5ton/hrで循環させ、第1の液槽14から第2の
液槽15へは15ton/hrをオーバーフローさせ
る。また、第1の液槽14のPHは5.5、第2の液槽
15のPHは7.0に設定した。
(図1のA部)は80ppm、上段の吸収部13の出口
SOx(図1のB部)は1〜2ppmを常時示した。ま
た、抜き出し液量は、排液ポンプ44で0.58ton
/hr、運転塩濃度は約12%(MgSO4)で稼働で
きた。従って、高濃度SOxのガスを極めて低いSOx
濃度まで脱硫することが1塔式で行え、しかも、運転塩
濃度(MgSO4濃度)は第2の液槽の濃度調整により
12%と高濃度運転が可能となった。また、吸収液の槽
内(MgSO3+Mg(HSO3)2)濃度は、ほぼ0.
32%程度を維持し、MgSO3の析出濃度(0.9
%)以内で対応できた。
概略図
合わせ式脱硫設備の概略図
Claims (4)
- 【請求項1】Mg型アルカリ剤を使用する排ガス脱硫設
備であって、吸収塔の上部に上下2段に設けられた向流
式の吸収部と、前記吸収塔の下部に設けられた2つの液
槽と、前記下段の吸収部に前記第1の液槽からの循環液
を注加する循環路と、前記第2の液槽でSO3イオンを
酸化して、SO3イオンをほとんど含まなくなった液を
前記上段の吸収部に注加するための注入路とを備え、 前記上段の吸収部を降下した液が下段の吸収部の上部に
注加されると共に、これら上下の吸収部を降下した液が
前記第1の液槽に降下するように構成された排ガス脱硫
設備。 - 【請求項2】前記下段の吸収部の下方に、降下した液を
前記第1の液槽にのみ導く導液板が形成された請求項1
記載の排ガス脱硫設備。 - 【請求項3】前記第1の液槽の余剰液が第2の液槽に導
かれる請求項1又は2記載の排ガス脱硫設備。 - 【請求項4】Mg型アルカリ剤を使用する排ガス脱硫設
備であって、吸収塔の上部に上下2段に向流式の吸収部
が設けられ、下段の吸収部にSO3イオンを含む循環液
を注加させ、上段の吸収部には酸化してSO3イオンを
ほとんど含まない液を注加させて、この液を前記循環液
に連続的に混合させることにより、MgSO3の析出を
防止するようにした排ガス脱硫設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10122140A JPH11309336A (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | 排ガス脱硫設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10122140A JPH11309336A (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | 排ガス脱硫設備 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11309336A true JPH11309336A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=14828612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10122140A Pending JPH11309336A (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | 排ガス脱硫設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH11309336A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103252161A (zh) * | 2013-05-11 | 2013-08-21 | 山东中玻节能环保发展有限公司 | 可再生有机胺循环脱硫净化塔及其脱硫工艺 |
CN107261780A (zh) * | 2017-08-12 | 2017-10-20 | 浙江千尧环境工程有限公司 | 一种湿法烟气脱硫的鼓泡吸收塔 |
-
1998
- 1998-05-01 JP JP10122140A patent/JPH11309336A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103252161A (zh) * | 2013-05-11 | 2013-08-21 | 山东中玻节能环保发展有限公司 | 可再生有机胺循环脱硫净化塔及其脱硫工艺 |
CN107261780A (zh) * | 2017-08-12 | 2017-10-20 | 浙江千尧环境工程有限公司 | 一种湿法烟气脱硫的鼓泡吸收塔 |
CN107261780B (zh) * | 2017-08-12 | 2020-05-19 | 浙江千尧环境工程有限公司 | 一种湿法烟气脱硫的鼓泡吸收塔 |
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