JPH11307420A - フォトマスクの回路パターン部の修正方法 - Google Patents

フォトマスクの回路パターン部の修正方法

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JPH11307420A
JPH11307420A JP11033998A JP11033998A JPH11307420A JP H11307420 A JPH11307420 A JP H11307420A JP 11033998 A JP11033998 A JP 11033998A JP 11033998 A JP11033998 A JP 11033998A JP H11307420 A JPH11307420 A JP H11307420A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 FIB修正方法とレーザー修正方法とのそれ
ぞれの利点を利用して、欠陥部の的確な検出と欠陥修正
精度の向上を図ることができるフォトマスクの回路パタ
ーン部の修正方法を提供する。 【解決手段】 フォトマスクの回路パターン部に存在す
るパターン残留欠陥部の修正方法において、残留欠陥部
22と重複する領域23にレーザーを照射し、残留欠陥
部22を新規欠損欠陥部24にする工程と、フオーカス
・イオン・ビームの照射により前記新規欠損欠陥部24
の修正を行う工程とを施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
時におけるリソグラフィ工程の露光装置(ステッパー
等)に用いられる、フォトマスクの回路パターン部の残
留欠陥の修正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在のフォトマスクにおける回路パター
ン部の残留欠陥の修正は、以下のように行われている。 (1)まず、FIB(Focused Ion Bea
m systems)修正技術について説明する。FI
B修正装置としては、セイコー電子工業(株)やMic
rion(USA)社製などの装置がある。
【0003】このFIB修正装置は、図4に示すよう
に、イオン源1、イオンビームを収束するレンズ1A,
電子銃2、プロセスガス銃3で構成されている。回路パ
ターン部の除去は、イオン源1部からGa(ガリウム)
イオンビーム1Bを放出させ、除去する回路パターン領
域にイオンビームをスキャニングすることで回路パター
ン部を物理的に除去する。
【0004】なお、電子銃2から放出される電子は、イ
オンビームのドリフト(位置ずれ)を抑制するために照
射している。イオン源1部から放出されるGaイオンビ
ーム1Bは正の電荷を有するため、絶縁物の石英基板部
4にイオンビームを照射することにより、石英基板部4
表面には正電位が帯電する。そのためにイオンビームの
照射を継続した場合、イオンビームのドリフトが発生す
る。電子銃2から放出される電子はビームドリフトを抑
制する目的で石英基板部4表面を電気的に中和させるよ
うにしている。
【0005】なお、プロセスガス銃3は、残留欠陥修正
時には使用しない。 (2)次に、レーザー修正技術について説明する。レー
ザー修正装置としては、Quantronix(US
A)や日本電気(株)製の装置がある。図5に示すレー
ザー修正装置は、Nd・YAGレーザーを使用する。以
下に、回路パターン部の除去方法を示す。レーザー11
を照射する領域の回路パターン部(Cr部)13では、
照射された光エネルギーを吸収し、熱エネルギーに変換
する。変換された熱エネルギーは、回路パターン部(C
r部)13の融解及び蒸発のためのエネルギーとなる。
よって、回路パターン部(Cr部)13は、融解及び蒸
発することにより除去される。なお、図5において、1
2はミラー、14は石英基板部である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】(1)FIB修正技術
は、フォトマスクにイオンビームを照射することによ
り、回路パターン部を形成するCrからのCr2次イオ
ンと光透過部である石英基板部からのSiの2次イオン
が発生する。イオンの種類と個数をカウントするための
チャネルトロンは、イオンビーム照射時に発生するCr
2次イオンと、Si2次イオンはCr2次イオン検出用
のチャネルトロンと、Siの2次イオン検出用のチャネ
ルトロンにより、イオンの種類と個数をカウントする。
各イオンについて、個数をカウントしたデータは、コン
ピュータに取り込み、イオンビーム照射位置と2次イオ
ン個数を用いてフォトマスクのイメージ像を作成するた
めに使用する。
【0007】しかしながら、上記したFIB修正技術で
は以下のような問題点がある。 (A)回路パターン部に残留欠陥が存在する場合、残留
欠陥部の膜厚が回路パターン部と同程度であれば、コン
ピュータによるイメージ像を作成するためのCr2次イ
オン数をカウントすることができる。しかし、残留欠陥
部からのCr2次イオン数が少ない場合、つまり、残留
欠陥部の膜厚が回路パターン部に対して薄膜な場合(ハ
ーフトーン欠陥)においては、チャネルトロンの検出分
解能力、及びコンピュータ画像処理の分解能力の限界に
より、フォトマスクのイメージ像における残留欠陥部の
形状認識が難しい。
【0008】(B)フォトマスク上に存在する欠陥サイ
ズに関する品質要求が64MbのDRAMにおいては、
0.35〜0.3μm、256MbのDRAMにおいて
は、0.25〜0.2μmレベルの微小欠陥修正が要求
される。しかしながら、コンピュータ画像処理の分解能
力の限界により、フォトマスクのイメージ像微小サイズ
の残留欠陥部の確認は難しい。
【0009】(C)フォトマスクの光透過部の基板材質
には通常石英を使用する。FIB修正技術とは、回路パ
ターン部の欠陥部を除去する領域に、イオンビームを照
射し、ビームスキャニングさせることで欠陥部を物理的
に除去する方法である。よって、イオンビームが照射さ
れた領域部には、Gaイオンが注入され、かつイオンビ
ームにより基板表面が物理的にスパッタされるため、基
板表面のラフネスが悪くなる。
【0010】つまり、露光時において、欠陥修正部の光
強度は、欠陥修正部の表面ラフネスが悪いことから光透
過率が低下している。よって、欠陥修正部は、転写時に
おいては、欠陥が存在している場合と同様な形状が転写
される。 (D)FIB修正技術は、回路パターン部の欠陥部を除
去する領域にのみビームスキャニングさせ、物理的に除
去する方法である。イオンビームをスキャンさせた領域
(回路パターン部の残留欠陥部)と、スキャンさせてい
ない領域(石英基板部)の境界部は、イオンビームをス
キャンさせた領域が物理的にスパッタされているため
に、境界部に断差が形成される(総称:リバーベッ
ト)。このリバーベットは、欠陥部と同様に転写され
る。 (2)レーザー技術における課題 この装置の観察方式は、FIB修正装置におけるフォト
マスクの回路パターン確認方法画像イメージとは違い、
光学顕微鏡を用いた観察方式である。また、観察時の照
明は、反射光、透過光を使用することが可能である。つ
まり、この修正装置の観察方式は、回路パターン部の残
留欠陥を直接観察することが可能である。
【0011】よって、FIB修正装置における課題であ
る欠損欠陥部にCr薄膜が存在する場合(ハーフトーン
欠陥)においても、反射光及び透過光を用いることで確
認することができる。しかしながら、このレーザー修正
装置においては、以下の問題点がある。 (A)レーザー照射領域の設定時において、光源にNd
・YAGレーザー(λ:532nm)、つまり、光を用
いているために、照射領域の設定は数ミクロン以上が限
界となる。つまり、残留欠陥領域がサブミクロンレベル
の場合は、照射領域の設定が不可能となり、欠陥修正は
不可能となる。
【0012】(B)本装置による修正は、レーザー光に
よる残留欠陥部の融解及び蒸発を行う。しかし、パター
ンエッジ部の修正を行った場合、レーザーが照射された
パターンエッジ部に数百Å程度の盛り上がりが形成され
てしまう。つまり、パターンエッジ部の盛り上がり部
は、修正精度を悪くする要因となる。因みに、このレー
ザー修正方法とFIB修正方法の加工精度を比較した場
合、レーザー修正方法による修正精度の方が悪い。
【0013】(C)本装置による修正は、レーザーを使
用する。つまり、レーザー照射領域はレーザー強度分布
(ガウス分布)に依存する。よって、修正部のレーザー
の照射面積が広面積になるにつれ、レーザー照射領域の
外側(周辺部)は、レーザー強度が低下する。その結
果、レーザー照射領域の外側(周辺部)の欠陥部は完全
に蒸発せずに周辺部に飛散または変質する。飛散または
変質した欠陥部は、新たな残留欠陥部となる。
【0014】本発明は、上記問題点を除去し、FIB修
正方法とレーザー修正方法とのそれぞれの利点を利用し
て、欠陥部の的確な検出と欠陥修正精度の向上を図るこ
とができるフォトマスクの回路パターン部の修正方法を
提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕フォトマスクの回路パターン部に存在するパター
ン残留欠陥部の修正方法において、残留欠陥部と重複す
る領域にレーザーを照射し、残留欠陥部を新規欠損欠陥
部にする工程と、フオーカス・イオン・ビームの照射に
より前記新規欠損欠陥部の修正を行う工程とを施すよう
にしたものである。
【0016】〔2〕フォトマスクの回路パターン部に存
在するパターン残留欠陥部の修正方法において、残留欠
陥部を含むパターンエッジ領域にカーボン膜を形成する
工程と、残留欠陥部領域にレーザーを照射することによ
り前記残留欠陥部の修正を行う工程とを施すようにした
ものである。 〔3〕フォトマスクの回路パターン部に存在するパター
ン残留欠陥部の修正方法において、残留欠陥部を含む回
路パターン部と石英基板部にカーボン膜を用いて新規残
留欠陥部を形成する工程と、新規残留欠陥部領域にレー
ザーを照射することにより前記新規残留欠陥部の修正を
行う工程とを施すようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の修正方
法は、FIB修正装置の利点である残留欠陥部の修正精
度がレーザー修正装置と比較して優れている点と、レー
ザー修正方法の利点である光学顕微鏡による直接観察方
法による回路パターン部の残留欠陥部の観察(検出)が
FIB修正装置と比較して優れている点を採り入れ、回
路パターン部の欠陥部は、レーザー照射面積が広面積に
なるにつれ、完全に蒸発せず、周辺部に飛散、または変
質するが、FIB修正装置で形成したカーボン膜(カー
ボン薄膜)にレーザーを照射すると、回路パターン部の
欠陥部周辺に飛散または変質せずに除去可能である点を
巧みに取り込んでフォトマスクの回路パターン部の修正
を行うことができる。
【0018】まず、本発明の第1実施例について説明す
る。図1は本発明の第1実施例を示すフォトマスクの回
路パターン部の修正工程図である。 (1)まず、図1(a)に示すように、石英基板部20
上に形成される回路パターン部21には、残留欠陥(エ
ッジ残留欠陥)部22がある。つまり、回路パターン部
21外に残留欠陥(エッジ残留欠陥)部22が存在す
る。その残留欠陥(エッジ残留欠陥)22のサイズは
X:0.3μm、Y:0.3μmである。このエッジ残
留欠陥部22は、FIB修正装置のコンピュータのイメ
ージ像では、検出不可能である。
【0019】(2)次に、図1(b)に示すように、レ
ーザー修正装置(DRS−II:Quantronix
製、及びSL453C:日本電気製)を用いて、エッジ
残留欠陥部22と重複する領域23を設定する。 (3)次に、図1(c)に示すように、Nd・YAGレ
ーザーを照射し、エッジ残留欠陥部22を新規欠損欠陥
部24にする。この新規欠損欠陥部24は、X:1.6
μm、Y:0.7μmとした。なお、この新規欠損欠陥
部24のサイズは、FIB修正装置における、コンピュ
ータイメージ像で認識可能なサイズ、欠陥修正可能なサ
イズ、及び回路パターン部の設計形状に影響が無い新規
欠損欠陥部の形状であることを考慮すれば、新規欠損欠
陥部のサイズ、形状についての制約は問わない。
【0020】(4)次に、図1(d)に示すように、F
IB修正装置(SIR−1000:セイコー電子工業
製)にフォトマスクをセットし修正を行う。まず、回路
パターン部21の新規欠損欠陥部24上にカーボン膜を
形成するFIB堆積領域25を決定する。このFIB堆
積領域25には、FIB修正装置のコンピュータイメー
ジ像上で修正膜であるカーボン膜を形成するための形状
及び領域の設定を行う。なお、FIB堆積領域25は、
回路パターン部の新規欠損欠陥部24を一回の修正で可
能な設定を行った。
【0021】(5)次に、図1(e)に示すように、F
IB堆積領域25にカーボン膜26を1300Å形成し
たが、形成するカーボン膜26については、リソグラフ
ィ工程の露光装置(ステッパー等)において露光する光
源、光強度に対して遮断可能とする薄膜であれば、膜厚
値は関係ない。 (6)最後に、修正終了後の回路パターン部を光学顕微
鏡(ニコン製)の透過光を用いて、回路パターン部の遮
光イメージを観察した。光学顕微鏡の光源は、水銀ラン
プを使用し、かつ変調フィルタにより波長を(λ:36
5nm)近傍と転写時の光源波長近傍にした。顕微鏡観
察結果は、図1(f)に示すように、回路パターン部に
残留欠陥部がない状態と同等な転写イメージであること
を確認した。
【0022】このように、回路パターン部のエッジ残留
欠陥部に重複する領域にレーザーを照射し、エッジ残留
欠陥部を新規欠損欠陥部にする。その後、回路パターン
部の新規欠損欠陥部上に遮光膜としてのカーボン膜を形
成する。上記したように、第1実施例によれば、回路パ
ターン部のエッジ残留欠陥部を新規欠損欠陥部にするこ
とにより、 1.FIB修正装置のイメージ像において、検出(確
認)不可能な欠陥部の検出と位置認識が可能になる。
【0023】2.回路パターン部の微小なエッジ残留欠
陥部を修正するツールとして、FIB修正装置を用いる
ことにより、エッジ欠損欠陥部をFIB修正装置で行う
ことで修正膜をカーボン膜にすることにより、欠陥修正
精度が良く、かつ欠陥修正部が耐洗浄性に優れたものを
得ることができる。 3.回路パターン部の微小なエッジ残留欠陥部の修正方
法として、現有修正装置を適用することができ、容易に
回路パターン部の微小なエッジ残留欠陥部の修正を行う
ことができる。
【0024】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。この実施例は、回路パターン部の材質であるCrと
FIB修正装置で形成するカーボン膜の熱特性の違いを
利用するようにしたものである。レーザー修正装置で回
路パターン部エッジの残留欠陥を修正する場合、精度良
く修正可能にすることができる。
【0025】ここで、回路パターン部の材質のCrは、
融点:2670℃、融解熱:14.6KJ/mol、熱
伝導率:90.3W/m・Kの熱特性に対して、FIB
修正装置で形成するカーボン膜は、昇華点:3370
℃、昇華熱:715KJ/mol、熱伝導率:100〜
130W/m・Kと熱特性において耐熱性がある。回路
パターン部のエッジに存在する残留欠陥部をレーザー修
正で除去する場合、パターンエッジ部はレーザー照射に
より熱エネルギーを得るため、パターンエッジ部のCr
の膜厚が数百Å程度厚くなる(Crが盛り上がる)。
【0026】したがって、回路パターンのエッジ部は形
状変化する。つまり、修正精度が悪くなることになる。
そこで、FIB修正装置で形成するカーボン膜を回路パ
ターン部の一部に形成することにより、レーザー照射時
のエッジ形状が乱れない修正方法を以下に示す。図2は
本発明の第2実施例を示すフォトマスクの回路パターン
部の修正工程図である。
【0027】(1)まず、図2(a)に示すように、石
英基板部30上に形成される回路パターン部31には、
残留欠陥(エッジ残留欠陥)部32がある。つまり、回
路パターン部31外に残留欠陥(エッジ残留欠陥)部3
2が存在する。その残留欠陥(エッジ残留欠陥)部32
のサイズはX:0.3μm、Y:0.3μmである。こ
のエッジ残留欠陥部は、FIB修正装置のコンピュータ
のイメージ像では、検出不可能であった。
【0028】(2)次に、図2(b)に示すように、F
IB修正装置(SIR−1000:セイコー電子工業
製)にフォトマスクをセット後、回路パターン部31の
エッジ残留欠陥部32を含む回路パターン部31のエッ
ジ領域に、カーボン膜を形成するためのFIB堆積領域
33を決定する。そのFIB堆積領域33では、FIB
修正装置のコンピュータイメージ像上で修正膜であるカ
ーボン膜を形成するための形状及び領域の設定を行っ
た。
【0029】この修正領域の設定は、FIB修正装置の
コンピュータイメージ像での設定可能なサイズ、正規回
路パターン部とエッジ残留欠陥部32において、共有す
るエッジ部にカーボン膜を形成できるサイズ、及び回路
パターン部31の形状に影響がない形状であることを考
慮すれば、カーボン膜を形成する領域のサイズ、形状に
ついての制約は問わない。
【0030】(3)次いで、図2(c)に示すように、
FIB修正装置を用いてFIB堆積領域32にカーボン
膜34を1000Å形成した。この修正においては、カ
ーボン膜34を1000Å形成したが、形成するカーボ
ン膜は、FIB修正装置で薄膜形成可能な薄膜厚であれ
ば問題はない。 (4)次に、図2(d)に示すように、レーザー修正装
置(DRS−II:Quantronix製、及びSL4
53C:日本電気製)にフォトマスクをセットし、エッ
ジ残留欠陥部領域にNd・YAGレーザーを照射する領
域35を設定する。レーザーを照射する領域35は、正
規回路パターンのエッジ部にレーザーを照射する領域を
設定すること以外は、回路パターン部に影響のないサイ
ズ及び形状であれば、制約は問わない。
【0031】(5)次いで、図2(e)に示すように、
レーザーを照射する領域35にレーザーを照射し、回路
パターン部の残留欠陥部32を除去した。 (6)最後に、修正終了後の回路パターン部を光学顕微
鏡(ニコン製)の透過光を用いて、回路パターン部の遮
光イメージを観察した。光学顕微鏡の光源は、水銀ラン
プを使用し、変調フィルタにより波長を(λ:365n
m)近傍と転写時の光源波長近傍にした。顕微鏡観察結
果は、図2(f)に示すように、回路パターン部に残留
欠陥部がない状態と同等な転写イメージであることを確
認した。
【0032】このように、回路パターン部のエッジ残留
欠陥部を含む回路パターン部エッジ領域にカーボン膜を
形成する。その後、回路パターン部のエッジ残留欠陥部
領域にレーザーを照射し、エッジ残留欠陥部を除去す
る。上記したように、第2実施例によれば、回路パター
ン部のエッジ残留欠陥部と回路パターン部のエッジ部近
傍領域にカーボン薄膜を形成することにより、 1.レーザー修正装置において、回路パターン部のエッ
ジにおける修正精度が向上する。
【0033】2.回路パターン部のエッジ残留欠陥部の
修正方法として、現有修正装置を適用することができ、
容易に回路パターン部のエッジ残留欠陥部の修正を行う
ことができる。次に、本発明の第3実施例について説明
する。この実施例は、回路パターン部の残留欠陥部を含
めた領域にFIB修正装置でカーボン膜を形成し、新規
残留欠陥を作製後、レーザー修正装置で残留欠陥部と新
規残留欠陥を修正する方法である。
【0034】図3は本発明の第3実施例を示すフォトマ
スクの回路パターン部の修正工程図である。 (1)まず、図3(a)に示すように、石英基板部40
上に形成される回路パターン部41には、残留欠陥(エ
ッジ残留欠陥)部42がある。つまり、回路パターン部
41外に残留欠陥(エッジ残留欠陥)部42が存在す
る。その残留欠陥(エッジ残留欠陥)42のサイズは
X:0.3μm、Y:0.3μmである。このエッジ残
留欠陥部は、FIB修正装置のコンピュータのイメージ
像では、検出不可能であった。
【0035】(2)次に、図3(b)に示すように、F
IB修正装置(SIR−1000:セイコー電子工業
製)にフォトマスクをセットし、回路パターン部のエッ
ジ残留欠陥部42を含む回路パターン部41と石英基板
部部40にカーボン膜を形成するためのFIB堆積領域
43を決定する。このFIB堆積領域43とは、FIB
修正装置のコンピュータイメージ像上で修正膜であるカ
ーボン膜を形成するための形状及び領域の設定をした。
【0036】なお、この修正領域の設定は、FIB修正
装置のコンピュータイメージ像での設定可能なサイズ、
正規回路パターン部とエッジ残留欠陥部において、共有
するエッジ部にカーボン薄膜を形成できるサイズ及び回
路パターン部の形状に影響がないことを考慮すれば、カ
ーボン膜を形成する領域のサイズ、形状についての制約
は問わない。
【0037】(3)次に、図3(c)に示すように、F
IB堆積領域43にカーボン膜44を1000Å形成し
た。この修正においては、カーボン膜44を1000Å
形成したが、形成するカーボン膜44は、FIB修正装
置で薄膜形成可能な薄膜厚であれば問題はない。 (4)次に、図3(d)に示すように、レーザー修正装
置(DRS−II:Quantronix製、及びSL4
53C:日本電気製)を用いて、カーボン膜44を形成
した部分に、Nd・YAGレーザーを照射する領域45
を設定する。レーザーを照射する領域45は、正規回路
パターン部41のエッジ部にレーザーを照射する領域を
設定すること以外は、回路パターン部41に影響のない
エッジ残留欠陥部42を除去するサイズ、形状及び石英
基板部40にカーボン膜44を形成した領域を除去する
サイズ、形状であれば、照射する領域について制約は問
わない。
【0038】(5)次いで、図3(e)に示すように、
レーザーを照射する領域45にレーザーを照射すること
より、回路パターン部41の残留欠陥部42と石英基板
部40上カーボン膜を形成した領域を除去し、修正カー
ボン膜領域46を形成する。 (6)最後に、修正終了後の回路パターン部41を光学
顕微鏡(ニコン製)の透過光を用いて、回路パターン部
41の遮光イメージを観察した。光学顕微鏡の光源は、
水銀ランプを使用し、かつ変調フィルタにより波長を
(λ:365nm)近傍と転写時の光源波長近傍にし
た。顕微鏡観察結果は、図3(f)に示すように、回路
パターン部41に残留欠陥部42がない状態と同等な転
写イメージであることを確認した。
【0039】このように、回路パターン部のエッジ残留
欠陥部を含む回路パターン部エッジ領域と石英基板部に
カーボン膜を形成する。その後、回路パターン部のエッ
ジ残留欠陥部領域と新規残留欠陥部にレーザーを照射
し、残留欠陥部を除去する。上記したように、第3実施
例によれば、回路パターン部のエッジ残留欠陥部及び石
英基板部にカーボン膜を形成することにより、 1.レーザー修正装置により、回路パターン部のエッジ
における修正精度が向上する。
【0040】2.回路パターン部のエッジ残留欠陥部の
修正方法として、現有修正装置を適用することができ、
容易に回路パターン部のエッジ残留欠陥部の修正を行う
ことができる。なお、第1、第2、第3実施例では、フ
ォトマスクにおける回路パターン修正方法を例に説明し
たが、本発明の回路パターン修正技術は、フォトマスク
の修正技術を液晶パネルの配線パターン修正及び形成技
術にも適用可能である。
【0041】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0042】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下のような効果を奏することができる。 (1)請求項1記載の発明によれば、回路パターン部の
エッジ残留欠陥部を新規欠損欠陥部にすることにより、
FIB修正装置のイメージ像において、検出(確認)不
可能な欠陥部の検出と位置認識が可能になる。
【0043】また、回路パターン部の微小なエッジ残留
欠陥部を修正するツールとしてFIB修正装置を用い、
エッジ欠損欠陥部をそのFIB修正装置で行うことで修
正膜をカーボン膜にすることにより、欠陥修正精度が良
く、かつ欠陥修正部が耐洗浄性に優れたものを得ること
ができる。更に、回路パターン部の微小なエッジ残留欠
陥部の修正方法として、現有修正装置を適用することが
でき、容易に回路パターン部の微小なエッジ残留欠陥部
の修正を行うことができる。
【0044】(2)請求項2記載の発明によれば、回路
パターン部のエッジ残留欠陥部と回路パターン部のエッ
ジ部近傍領域にカーボン膜を形成することにより、レー
ザー修正装置において、回路パターン部のエッジにおけ
る修正精度が向上する。また、回路パターン部のエッジ
残留欠陥部の修正方法として、現有修正装置を適用する
ことができ、容易に回路パターン部のエッジ残留欠陥部
の修正を行うことができる。
【0045】(3)請求項3記載の発明によれば、回路
パターン部のエッジ残留欠陥部及び石英基板部にレーザ
ー修正装置によってカーボン膜を形成することにより、
回路パターン部のエッジにおける修正精度が向上する。
また、回路パターン部のエッジ残留欠陥部の修正方法と
して、現有修正装置を適用することができ、容易に回路
パターン部のエッジ残留欠陥部の修正を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すフォトマスクの回路
パターン部の修正工程図である。
【図2】本発明の第2実施例を示すフォトマスクの回路
パターン部の修正工程図である。
【図3】本発明の第3実施例を示すフォトマスクの回路
パターン部の修正工程図である。
【図4】FIB修正装置の模式図である。
【図5】レーザー修正装置の模式図である。
【符号の説明】
20,30,40 石英基板部 21,31,41 回路パターン部 22,32,42 残留欠陥(エッジ残留欠陥)部 23 エッジ残留欠陥部と重複する領域 24 新規欠損欠陥部 25,43 FIB堆積領域 26,34,44 カーボン膜 33 FIB堆積領域 35,45 レーザーを照射する領域 46 修正カーボン膜領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトマスクの回路パターン部に存在す
    るパターン残留欠陥部の修正方法において、(a)残留
    欠陥部と重複する領域にレーザーを照射し、残留欠陥部
    を新規欠損欠陥部にする工程と、(b)フオーカス・イ
    オン・ビームの照射により前記新規欠損欠陥部の修正を
    行う工程とを施すことを特徴とするフォトマスクの回路
    パターン部の修正方法。
  2. 【請求項2】 フォトマスクの回路パターン部に存在す
    るパターン残留欠陥部の修正方法において、(a)残留
    欠陥部を含むパターンエッジ領域にカーボン膜を形成す
    る工程と、(b)残留欠陥部領域にレーザーを照射する
    ことにより前記残留欠陥部の修正を行う工程とを施すこ
    とを特徴とするフォトマスクの回路パターン部の修正方
    法。
  3. 【請求項3】 フォトマスクの回路パターン部に存在す
    るパターン残留欠陥部の修正方法において、(a)残留
    欠陥部を含む回路パターン部と石英基板部にカーボン膜
    を用いて新規残留欠陥部を形成する工程と、(b)新規
    残留欠陥部領域にレーザーを照射することにより前記新
    規残留欠陥部の修正を行う工程とを施すことを特徴とす
    るフォトマスクの回路パターン部の修正方法。
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