JPH11306601A - 情報記録原盤の反り防止装置 - Google Patents
情報記録原盤の反り防止装置Info
- Publication number
- JPH11306601A JPH11306601A JP10779998A JP10779998A JPH11306601A JP H11306601 A JPH11306601 A JP H11306601A JP 10779998 A JP10779998 A JP 10779998A JP 10779998 A JP10779998 A JP 10779998A JP H11306601 A JPH11306601 A JP H11306601A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- information recording
- recording master
- warpage
- substrate
- master disk
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面が清浄な、反りの無い情報記録原盤が製
作できる情報記録原盤の反り防止装置を得ること。 【解決手段】 本発明の実施形態の情報記録原盤の反り
防止装置10は、光ディスクDを樹脂成形するための情
報記録原盤Mを載置することができる面積の表面が平滑
な基板11の複数箇所に凹部11Aを形成し、それらの
凹部にサマリウムコバルト系磁石13を埋設し、それら
のサマリウムコバルト系磁石及び前記表面を保護板12
で覆い、前記基板の裏面に複数本の支持脚14を取り付
け構造で構成されている。
作できる情報記録原盤の反り防止装置を得ること。 【解決手段】 本発明の実施形態の情報記録原盤の反り
防止装置10は、光ディスクDを樹脂成形するための情
報記録原盤Mを載置することができる面積の表面が平滑
な基板11の複数箇所に凹部11Aを形成し、それらの
凹部にサマリウムコバルト系磁石13を埋設し、それら
のサマリウムコバルト系磁石及び前記表面を保護板12
で覆い、前記基板の裏面に複数本の支持脚14を取り付
け構造で構成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクなど、
樹脂成形により製作するための情報記録原盤に生じがち
な反りの発生を防止するための情報記録原盤の反り防止
装置に関するものである。
樹脂成形により製作するための情報記録原盤に生じがち
な反りの発生を防止するための情報記録原盤の反り防止
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先ず、例えば、オーディオコンパクトデ
ィスク(オーディオCD)、CD−ROM、ビデオC
D、ビデオディスク、光磁気ディスク、ミニディスク、
ディジタルビデオディスク(DVD)などの光ディスク
を製造する製造工程を図7乃至図9を参照しながら説明
する。図7は、一般的な光ディスクの製造工程図、図8
は図7に示した光ディスクの製造工程における工程6の
拡大図、そして図9は図7に示した光ディスクの製造工
程における工程7の拡大図である。光ディスクは、通
常、情報記録原盤を用い、ポリカーボネート、ポリメチ
ルメタアクリレート、アモルファスポリオレフィン樹脂
などを熱溶融して、金型のキャビティ内に充填し、加
圧、冷却工程などを経て、前記情報記録原盤から離型
し、情報記録面が形成された透明なディスクを得、最後
にそのディスクの表面に光反射層、保護層などを形成し
て仕上げられる。
ィスク(オーディオCD)、CD−ROM、ビデオC
D、ビデオディスク、光磁気ディスク、ミニディスク、
ディジタルビデオディスク(DVD)などの光ディスク
を製造する製造工程を図7乃至図9を参照しながら説明
する。図7は、一般的な光ディスクの製造工程図、図8
は図7に示した光ディスクの製造工程における工程6の
拡大図、そして図9は図7に示した光ディスクの製造工
程における工程7の拡大図である。光ディスクは、通
常、情報記録原盤を用い、ポリカーボネート、ポリメチ
ルメタアクリレート、アモルファスポリオレフィン樹脂
などを熱溶融して、金型のキャビティ内に充填し、加
圧、冷却工程などを経て、前記情報記録原盤から離型
し、情報記録面が形成された透明なディスクを得、最後
にそのディスクの表面に光反射層、保護層などを形成し
て仕上げられる。
【0003】前記のような光ディスクDを得るには、先
ず、前記情報記録原盤Mを製作しなければならない。図
7の工程1でガラス板の表面を研磨し、洗浄を行い、表
面平滑度、表面性状の良好な、例えば、ソーダーガラス
製のガラス板1を用意する。次に、ガラス板1の表面に
記録材料とガラスとの密着力を付与するためのレジュー
サー(感光性樹脂)を均一に塗布し、任意の厚みを形成
させる。その後、記録材料としてのフォトレジストを均
一に塗布し、振り切りを行い、適正な記録膜を形成した
後、ベーキングを行い、溶媒を気化させてフォトレジス
ト層2を形成する(工程2)。その後、レーザー光を用
い、フォトレジスト層2に情報信号に応じて露光し、記
録(カッティング)する(工程3)。次に、前記フォト
レジスト層2がレーザー光Lにて露光された部分をアル
カリ可溶で溝が形成される現像処理を行う(工程4)。
次の工程5では、情報信号溝が形成されたフォトレジス
ト層2の表面に、例えば、鉛、錫などの触媒層3(図8
B)を施し、次に、無電解メッキで、例えば、厚さ10
0nm程度のニッケル、燐などの無電界メッキ層4(図
8B)を形成する表面導体化処理を行う(図7の工程
5)。そして、その導体化処理化された表面に厚さ0.
3mm程度の、例えば、ニッケルの電気メッキを施し、
ニッケルメッキ層5を形成する(図7の工程6及び図
8)。その後、ガラス板1から前記ニッケルメッキ層5
を剥離する(図7の工程7及び図9)。この剥離された
ニッケルメッキ層5の板が情報記録原盤(メタルマスタ
ー)Mである。この情報記録原盤Mを有機溶剤或いは苛
性ソーダーなどで残存膜を溶解し、純水などで洗浄し、
その後、その情報記録原盤Mを高速回転させて水分を振
り切り、乾燥する。
ず、前記情報記録原盤Mを製作しなければならない。図
7の工程1でガラス板の表面を研磨し、洗浄を行い、表
面平滑度、表面性状の良好な、例えば、ソーダーガラス
製のガラス板1を用意する。次に、ガラス板1の表面に
記録材料とガラスとの密着力を付与するためのレジュー
サー(感光性樹脂)を均一に塗布し、任意の厚みを形成
させる。その後、記録材料としてのフォトレジストを均
一に塗布し、振り切りを行い、適正な記録膜を形成した
後、ベーキングを行い、溶媒を気化させてフォトレジス
ト層2を形成する(工程2)。その後、レーザー光を用
い、フォトレジスト層2に情報信号に応じて露光し、記
録(カッティング)する(工程3)。次に、前記フォト
レジスト層2がレーザー光Lにて露光された部分をアル
カリ可溶で溝が形成される現像処理を行う(工程4)。
次の工程5では、情報信号溝が形成されたフォトレジス
ト層2の表面に、例えば、鉛、錫などの触媒層3(図8
B)を施し、次に、無電解メッキで、例えば、厚さ10
0nm程度のニッケル、燐などの無電界メッキ層4(図
8B)を形成する表面導体化処理を行う(図7の工程
5)。そして、その導体化処理化された表面に厚さ0.
3mm程度の、例えば、ニッケルの電気メッキを施し、
ニッケルメッキ層5を形成する(図7の工程6及び図
8)。その後、ガラス板1から前記ニッケルメッキ層5
を剥離する(図7の工程7及び図9)。この剥離された
ニッケルメッキ層5の板が情報記録原盤(メタルマスタ
ー)Mである。この情報記録原盤Mを有機溶剤或いは苛
性ソーダーなどで残存膜を溶解し、純水などで洗浄し、
その後、その情報記録原盤Mを高速回転させて水分を振
り切り、乾燥する。
【0004】次に、乾燥後の情報記録原盤Mを成形金型
に取り付け、前記合成樹脂を熱溶融して、金型のキャビ
ティ内に充填し、加圧、冷却工程などを経て、成形され
た透明な樹脂を前記情報記録原盤から離型する(図7の
工程8)。離型した透明ディスクDaには情報記録原盤
Mの溝とは逆の溝の情報記録面が形成されている。次
に、この透明ディスクDaの表面にアルミニュームをス
パッター或いは蒸着で被着して光反射層6を形成し(図
7の工程9)、最後にUV樹脂をコーティングして保護
膜7を被覆する(図7の工程10)。このようにして所
望の光ディスクDが完成する。
に取り付け、前記合成樹脂を熱溶融して、金型のキャビ
ティ内に充填し、加圧、冷却工程などを経て、成形され
た透明な樹脂を前記情報記録原盤から離型する(図7の
工程8)。離型した透明ディスクDaには情報記録原盤
Mの溝とは逆の溝の情報記録面が形成されている。次
に、この透明ディスクDaの表面にアルミニュームをス
パッター或いは蒸着で被着して光反射層6を形成し(図
7の工程9)、最後にUV樹脂をコーティングして保護
膜7を被覆する(図7の工程10)。このようにして所
望の光ディスクDが完成する。
【0005】ところが、前記光ディスクの製造工程の内
の工程8で成形された透明ディスクDaの情報記録面に
は、工程7の離型過程において付着した有機物(感光性
樹脂であるフォトレジスト、保護膜樹脂など)により生
じた情報記録原盤Mの表面のピット乱れが転写されてお
り、これが原因で再生信号が不良であったり、ノイズと
なって発生し、不良品の発生率が高まる。この製品不良
発生率を減少させる方法としては、情報記録原盤Mを2
20°C乃至270°C、好ましくは250°Cの高温
雰囲気内で加熱処理し、情報記録原盤Mの表面に付着し
た有機物を炭化除去する方法が有効である。
の工程8で成形された透明ディスクDaの情報記録面に
は、工程7の離型過程において付着した有機物(感光性
樹脂であるフォトレジスト、保護膜樹脂など)により生
じた情報記録原盤Mの表面のピット乱れが転写されてお
り、これが原因で再生信号が不良であったり、ノイズと
なって発生し、不良品の発生率が高まる。この製品不良
発生率を減少させる方法としては、情報記録原盤Mを2
20°C乃至270°C、好ましくは250°Cの高温
雰囲気内で加熱処理し、情報記録原盤Mの表面に付着し
た有機物を炭化除去する方法が有効である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、加熱処理を行
うと、加熱処理後の情報記録原盤Mには、熱応力で反り
が発生し、この結果、成形時の金型への取り付けが非常
に難しいものとなる。取り付け方法の一つにバキューム
による吸着方法があるが、この吸着方法を採る場合に
は、特に、その情報記録原盤Mが極端に反っていると、
取り付けが不可能となる。
うと、加熱処理後の情報記録原盤Mには、熱応力で反り
が発生し、この結果、成形時の金型への取り付けが非常
に難しいものとなる。取り付け方法の一つにバキューム
による吸着方法があるが、この吸着方法を採る場合に
は、特に、その情報記録原盤Mが極端に反っていると、
取り付けが不可能となる。
【0007】本発明は、これら課題を解決しようとする
ものであって、表面が清浄な、反りの無い情報記録原盤
が製作できる情報記録原盤の反り防止装置(以下、単に
「反り防止装置」と略記する)を得ることを目的とす
る。
ものであって、表面が清浄な、反りの無い情報記録原盤
が製作できる情報記録原盤の反り防止装置(以下、単に
「反り防止装置」と略記する)を得ることを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】従って、本発明では、情
報記録原盤を載置できる面積の表面が平滑な基板の複数
箇所に凹部を形成し、それらの凹部にサマリウムコバル
ト系磁石を埋設し、それらのサマリウムコバルト系磁石
及び前記表面を保護板で覆い、前記基板の裏面に複数本
の支持脚を取り付けた構造を採って、前記課題を解決し
ている。
報記録原盤を載置できる面積の表面が平滑な基板の複数
箇所に凹部を形成し、それらの凹部にサマリウムコバル
ト系磁石を埋設し、それらのサマリウムコバルト系磁石
及び前記表面を保護板で覆い、前記基板の裏面に複数本
の支持脚を取り付けた構造を採って、前記課題を解決し
ている。
【0009】このため、本発明の反り防止装置によれ
ば、サマリウムコバルト系磁石が前記加熱温度範囲にお
いても磁気特性を失わず、加熱しようとする情報記録原
盤を磁気吸着することができ、情報記録原盤の情報記録
面を外側にして保持しながら加熱すれば、その情報記録
原盤の反りの発生を防止できる。
ば、サマリウムコバルト系磁石が前記加熱温度範囲にお
いても磁気特性を失わず、加熱しようとする情報記録原
盤を磁気吸着することができ、情報記録原盤の情報記録
面を外側にして保持しながら加熱すれば、その情報記録
原盤の反りの発生を防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら本発明の
実施形態の反り防止装置を説明する。図1は本発明の一
実施形態の反り防止装置を示していて、同図Aはその平
面図、同図Bは同図AのA−A線上における断面側面
図、図2は図1に示した反り防止装置を構成する基板を
示していて、同図Aはその平面図、同図Bは同図AのA
−A線上における断面側面図、図3は図1に示した反り
防止装置を構成する保護板を示していて、同図Aはその
平面図、同図Bは同図AのA−A線上における断面側面
図、そして図4は加熱炉から図1に示した反り防止装置
を取り出すための取り出しアームを示していて、同図A
はその平面図、同図Bはその側面図である。
実施形態の反り防止装置を説明する。図1は本発明の一
実施形態の反り防止装置を示していて、同図Aはその平
面図、同図Bは同図AのA−A線上における断面側面
図、図2は図1に示した反り防止装置を構成する基板を
示していて、同図Aはその平面図、同図Bは同図AのA
−A線上における断面側面図、図3は図1に示した反り
防止装置を構成する保護板を示していて、同図Aはその
平面図、同図Bは同図AのA−A線上における断面側面
図、そして図4は加熱炉から図1に示した反り防止装置
を取り出すための取り出しアームを示していて、同図A
はその平面図、同図Bはその側面図である。
【0011】先ず、図1乃至図3を参照しながら、本発
明の一実施形態の反り防止装置を説明する。図1におい
て、符号10は本発明の一実施形態の反り防止装置を指
す。この反り防止装置10は、基板11と、保護板12
と、サマリウムコバルト系磁石13と、支持脚14とか
ら構成されている。
明の一実施形態の反り防止装置を説明する。図1におい
て、符号10は本発明の一実施形態の反り防止装置を指
す。この反り防止装置10は、基板11と、保護板12
と、サマリウムコバルト系磁石13と、支持脚14とか
ら構成されている。
【0012】前記基板11は、図2にも示したように、
情報記録原盤Mを載置できる面積の表面が平滑な、適当
な厚さの円板であって、その半径の中間部の円周上に等
角間隔で8個の凹部11Aとこの円周に内外の円周上に
等角間隔で8個の雌ねじのねじ孔11B、11Cと、等
角間隔で3個の雌ねじのねじ孔11Dが形成されてい
る。好適な寸法例としては、厚さが10mm、直径が1
80mmである。この基板11の材質としては、270
°Cの高温にも耐えられる耐熱性材質のもの、例えば、
アルミニュームを用いる。
情報記録原盤Mを載置できる面積の表面が平滑な、適当
な厚さの円板であって、その半径の中間部の円周上に等
角間隔で8個の凹部11Aとこの円周に内外の円周上に
等角間隔で8個の雌ねじのねじ孔11B、11Cと、等
角間隔で3個の雌ねじのねじ孔11Dが形成されてい
る。好適な寸法例としては、厚さが10mm、直径が1
80mmである。この基板11の材質としては、270
°Cの高温にも耐えられる耐熱性材質のもの、例えば、
アルミニュームを用いる。
【0013】前記保護板12は、図3にも示したよう
に、前記基板11の直径とほぼ同等の直径の薄い円板で
あって、前記基板11の表面を覆う部材である。この保
護板12にも、前記ねじ孔11B、11Cの位置に対応
して皿孔12B、11Cが形成されている。この保護板
12の好適な寸法例としては、厚さが2mm、直径が1
80mmであって、その表面がアルマイト処理されたア
ルミニューム板である。これら基板11及び保護板12
の大きさは、情報記録原盤Mの取り付け、取り外しを考
慮して、その直径が情報記録原盤Mの直径よりも数ミリ
小さくできていることが望ましい。
に、前記基板11の直径とほぼ同等の直径の薄い円板で
あって、前記基板11の表面を覆う部材である。この保
護板12にも、前記ねじ孔11B、11Cの位置に対応
して皿孔12B、11Cが形成されている。この保護板
12の好適な寸法例としては、厚さが2mm、直径が1
80mmであって、その表面がアルマイト処理されたア
ルミニューム板である。これら基板11及び保護板12
の大きさは、情報記録原盤Mの取り付け、取り外しを考
慮して、その直径が情報記録原盤Mの直径よりも数ミリ
小さくできていることが望ましい。
【0014】前記サマリウムコバルト系磁石13は、前
記基板11のそれぞれの凹部11Aに丁度嵌まり込む大
きさに形成されている。このサマリウムコバルト系磁石
13は270°Cの高温においても磁気特性が殆ど変わ
らないものである。前記支持脚14は、円柱状の、例え
ば、アルミニューム、ステンレスなどの270°Cの高
温にも耐えられる耐熱性材質からなり、その高さは、後
記する取り出しアームを挿入できる空間ができる寸法、
例えば、50mmのものである。
記基板11のそれぞれの凹部11Aに丁度嵌まり込む大
きさに形成されている。このサマリウムコバルト系磁石
13は270°Cの高温においても磁気特性が殆ど変わ
らないものである。前記支持脚14は、円柱状の、例え
ば、アルミニューム、ステンレスなどの270°Cの高
温にも耐えられる耐熱性材質からなり、その高さは、後
記する取り出しアームを挿入できる空間ができる寸法、
例えば、50mmのものである。
【0015】前記反り防止装置10はこれらのサマリウ
ムコバルト系磁石13を前記基板11のそれぞれの凹部
11Aに埋設し、これらのサマリウムコバルト系磁石1
3と基板11の表面を覆うように、そしてそれぞれのね
じ孔11B、11Cにそれぞれの皿孔12B、11Cが
一致するように前記保護板12を載せ、前記保護板12
側から、それぞれの皿孔12B、11Cにねじ15をね
じ込み、固定し、そして基板11の裏側から前記支持脚
14を前記3ヶ所のねじ孔11Dにねじ込んで完成す
る。本発明の実施形態の反り防止装置10はこのような
構造で構成されている。
ムコバルト系磁石13を前記基板11のそれぞれの凹部
11Aに埋設し、これらのサマリウムコバルト系磁石1
3と基板11の表面を覆うように、そしてそれぞれのね
じ孔11B、11Cにそれぞれの皿孔12B、11Cが
一致するように前記保護板12を載せ、前記保護板12
側から、それぞれの皿孔12B、11Cにねじ15をね
じ込み、固定し、そして基板11の裏側から前記支持脚
14を前記3ヶ所のねじ孔11Dにねじ込んで完成す
る。本発明の実施形態の反り防止装置10はこのような
構造で構成されている。
【0016】次に、図4を参照しながら、取出しアーム
20の構造を説明する。この取出しアーム20は握り棒
21とその先端部に形成された取出し板22とから構成
された構造のものである。前記握り棒21は、例えば、
直径20mm、長さ500mmのものである。前記取出
し板22は、例えば、握り棒21側に長さ85mm、幅
80mmの正方形の平面板部とこの先端部側に長さ55
mm、長辺85mm、短辺70mm、先が薄く形成され
た梯形状の平面板部とで構成されている。
20の構造を説明する。この取出しアーム20は握り棒
21とその先端部に形成された取出し板22とから構成
された構造のものである。前記握り棒21は、例えば、
直径20mm、長さ500mmのものである。前記取出
し板22は、例えば、握り棒21側に長さ85mm、幅
80mmの正方形の平面板部とこの先端部側に長さ55
mm、長辺85mm、短辺70mm、先が薄く形成され
た梯形状の平面板部とで構成されている。
【0017】次に、前記反り防止装置10、取出しアー
ム20及び図5に示した定盤30を用いて、情報記録原
盤Mの熱処理を説明する。前記反り防止装置10の保護
板12側に、図7の工程7で剥離して得られた情報記録
原盤Mを載置する。その情報記録原盤Mにはニッケルメ
ッキ層5(図8B)が形成されているため、サマリウム
コバルト系磁石13で吸着、保持される。この状態の情
報記録原盤Mを、予め220°Cから270°Cの範囲
の温度で、好ましくは250°Cに加熱された高温炉に
入れ、固定して、少なくとも1時間から2時間迄の範囲
内で高温加熱処理を行う。所定の高温加熱処理時間が経
過すると、図4に示した取出しアーム20を用い、その
取出し板22を反り防止装置10の支持脚14間に挿入
して反り防止装置10を若干持ち上げながら取り出し、
加熱処理された情報記録原盤Mを取り出す。そして室温
にて自然冷却させた後、情報記録原盤Mを反り防止装置
10から取り外す。この高温加熱処理された情報記録原
盤Mは、反り防止装置10を用いないで高温加熱処理さ
れたものに比べて、反りが極めて少なく、従って、成形
金型への取付けが極めて容易に行えるようになった。
ム20及び図5に示した定盤30を用いて、情報記録原
盤Mの熱処理を説明する。前記反り防止装置10の保護
板12側に、図7の工程7で剥離して得られた情報記録
原盤Mを載置する。その情報記録原盤Mにはニッケルメ
ッキ層5(図8B)が形成されているため、サマリウム
コバルト系磁石13で吸着、保持される。この状態の情
報記録原盤Mを、予め220°Cから270°Cの範囲
の温度で、好ましくは250°Cに加熱された高温炉に
入れ、固定して、少なくとも1時間から2時間迄の範囲
内で高温加熱処理を行う。所定の高温加熱処理時間が経
過すると、図4に示した取出しアーム20を用い、その
取出し板22を反り防止装置10の支持脚14間に挿入
して反り防止装置10を若干持ち上げながら取り出し、
加熱処理された情報記録原盤Mを取り出す。そして室温
にて自然冷却させた後、情報記録原盤Mを反り防止装置
10から取り外す。この高温加熱処理された情報記録原
盤Mは、反り防止装置10を用いないで高温加熱処理さ
れたものに比べて、反りが極めて少なく、従って、成形
金型への取付けが極めて容易に行えるようになった。
【0018】
【実施例】図5に示したように、実験に用いる高温加熱
処理前の情報記録原盤Mを定盤30の上に載置し、反り
状態を隙間ゲージで予め測定しておく。次に、前記のよ
うに、反り防止装置10でその情報記録原盤Mを保持
し、250°Cに加熱されている高温炉内に入れて60
分間の加熱処理を行った。60分間の加熱処理が終了す
ると、取出しアーム20で反り防止装置10と共に情報
記録原盤Mを取り出し、室温にて45°C以下になるま
で自然冷却する。反り防止装置10と情報記録原盤Mと
が45°C以下になったら、情報記録原盤Mを反り防止
装置10から外し、前記定盤30に載せて、前記と同様
に、反り状態を隙間ゲージで測定する。その結果を〔表
1〕に纏めて示した。
処理前の情報記録原盤Mを定盤30の上に載置し、反り
状態を隙間ゲージで予め測定しておく。次に、前記のよ
うに、反り防止装置10でその情報記録原盤Mを保持
し、250°Cに加熱されている高温炉内に入れて60
分間の加熱処理を行った。60分間の加熱処理が終了す
ると、取出しアーム20で反り防止装置10と共に情報
記録原盤Mを取り出し、室温にて45°C以下になるま
で自然冷却する。反り防止装置10と情報記録原盤Mと
が45°C以下になったら、情報記録原盤Mを反り防止
装置10から外し、前記定盤30に載せて、前記と同様
に、反り状態を隙間ゲージで測定する。その結果を〔表
1〕に纏めて示した。
【0019】一方、反り防止装置10を用いずに同一条
件でもう一枚の情報記録原盤Mを高温加熱処理した。そ
の結果を〔表2〕に纏めて示した。なお、情報記録原盤
Mの反りの測定箇所は高温加熱処理前でも後であって
も、図6に示したような情報記録原盤Mの外周辺部の等
間隔で割り振られた12箇所である。
件でもう一枚の情報記録原盤Mを高温加熱処理した。そ
の結果を〔表2〕に纏めて示した。なお、情報記録原盤
Mの反りの測定箇所は高温加熱処理前でも後であって
も、図6に示したような情報記録原盤Mの外周辺部の等
間隔で割り振られた12箇所である。
【0020】これらの結果から、高温加熱処理された情
報記録原盤Mは、反り防止装置10を用いた方が、反り
防止装置10を用いなかったものよりも反りが明らかに
少ないことが判る。従って、反り防止装置10を用いて
高温加熱処理を施した情報記録原盤Mの方が成形金型へ
の取付けが極めて容易に行える。
報記録原盤Mは、反り防止装置10を用いた方が、反り
防止装置10を用いなかったものよりも反りが明らかに
少ないことが判る。従って、反り防止装置10を用いて
高温加熱処理を施した情報記録原盤Mの方が成形金型へ
の取付けが極めて容易に行える。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の実施形態の情報記録原盤の反り防止装置によれば、情
報記録原盤の反りを防止できる。そして情報記録原盤の
取付けは磁気吸着方式であるため、着脱の作業能率が向
上し、取扱いも容易である。しかも繰り返し使用するこ
とができなど、数々の優れた効果が得られる。
の実施形態の情報記録原盤の反り防止装置によれば、情
報記録原盤の反りを防止できる。そして情報記録原盤の
取付けは磁気吸着方式であるため、着脱の作業能率が向
上し、取扱いも容易である。しかも繰り返し使用するこ
とができなど、数々の優れた効果が得られる。
【図1】 本発明の一実施形態の反り防止装置を示して
いて、同図Aはその平面図、同図Bは同図AのA−A線
上における断面側面図である。
いて、同図Aはその平面図、同図Bは同図AのA−A線
上における断面側面図である。
【図2】 図1に示した反り防止装置を構成する基板を
示して、同図Aはその平面図、同図Bは同図AのA−A
線上における断面側面図である。
示して、同図Aはその平面図、同図Bは同図AのA−A
線上における断面側面図である。
【図3】 図1に示した反り防止装置を構成する保護板
を示していて、同図Aはその平面図、同図Bは同図Aの
A−A線上における断面側面図である。
を示していて、同図Aはその平面図、同図Bは同図Aの
A−A線上における断面側面図である。
【図4】 加熱炉から図1に示した反り防止装置を取り
出すための取り出しアームを示していて、同図Aはその
平面図、同図Bはその側面図である。
出すための取り出しアームを示していて、同図Aはその
平面図、同図Bはその側面図である。
【図5】 情報記録原盤の反りを測定するための定盤の
斜視図である。
斜視図である。
【図6】 反りの測定箇所を示す情報記録原盤の平面図
である。
である。
【図7】 一般的な光ディスクの製造工程図である。
【図8】 図7に示した光ディスクの製造工程の一部拡
大図である。
大図である。
【図9】 図8に示したニッケルメッキ層5などの剥離
工程(図7の工程7に当たる)を示した拡大側面図であ
る。
工程(図7の工程7に当たる)を示した拡大側面図であ
る。
10…本発明の実施形態の(情報記録原盤の)反り防止
装置、11…基板、11A…凹部、11B,11C…ね
じ孔、12…保護板、12B,12C…皿孔、13…サ
マリウムコバルト系磁石、14…支持脚、20…取出し
アーム、30…定盤、M…情報記録原盤
装置、11…基板、11A…凹部、11B,11C…ね
じ孔、12…保護板、12B,12C…皿孔、13…サ
マリウムコバルト系磁石、14…支持脚、20…取出し
アーム、30…定盤、M…情報記録原盤
Claims (1)
- 【請求項1】 情報記録原盤を載置できる面積の表面が
平滑な基板の複数箇所に凹部が形成され、それらの凹部
にサマリウムコバルト系磁石が埋設されており、それら
のサマリウムコバルト系磁石及び前記表面が保護板で覆
われ、前記基板の裏面に複数本の支持脚が取り付けられ
た構造の情報記録原盤の反り防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10779998A JPH11306601A (ja) | 1998-04-17 | 1998-04-17 | 情報記録原盤の反り防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10779998A JPH11306601A (ja) | 1998-04-17 | 1998-04-17 | 情報記録原盤の反り防止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11306601A true JPH11306601A (ja) | 1999-11-05 |
Family
ID=14468336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10779998A Pending JPH11306601A (ja) | 1998-04-17 | 1998-04-17 | 情報記録原盤の反り防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11306601A (ja) |
-
1998
- 1998-04-17 JP JP10779998A patent/JPH11306601A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5346654A (en) | Mehod of forming indicia on compact disks and indicia-bearing compact disks | |
US3894179A (en) | Method of manufacturing an information carrier | |
JPH0533181A (ja) | スタンパー電鋳装置の原盤ホルダー及び電鋳方法 | |
JPH11306601A (ja) | 情報記録原盤の反り防止装置 | |
JP3398452B2 (ja) | スパッタリング装置 | |
JPH01301880A (ja) | 光ディスク基板用スタンパーの製造方法 | |
TW200303016A (en) | Method for manufacturing disc-shaped optical recording medium and disc-shaped substrate for optical recording medium | |
JP2513278B2 (ja) | 校正用光ディスク | |
KR20040058283A (ko) | 스탬퍼의 제조방법, 원판, 지지 구조와, 이 스탬퍼의 용도 | |
JPH0210535A (ja) | 光ディスク原盤の製造方法 | |
JPH04259936A (ja) | 情報記録媒体製作用スタンパの製作方法 | |
US20060216550A1 (en) | Method of manufacturing master disk for magnetic transfer, master disk for magnetic transfer, and magnetic recording medium | |
JPH052779A (ja) | スタンパーの製造方法 | |
JPS58151222A (ja) | 光デイスク用プラスチツク基板成形法 | |
JPH09262733A (ja) | 原盤の保持装置 | |
JP2001338445A (ja) | スタンパ製造方法、光記録媒体製造方法及び支持板 | |
JPH04259938A (ja) | 情報記録媒体製作用スタンパの製作方法 | |
JPS6079351A (ja) | スタンパの作製法 | |
JPS61276988A (ja) | 電鋳層剥離方法 | |
JPS62116793A (ja) | 電鋳スタンパの製造方法 | |
JPH05303782A (ja) | 光磁気ディスク成膜用マスク | |
JPH0490149A (ja) | コンタクトリング及び電鋳装置 | |
JPH01256043A (ja) | 精密成形複製金型及びその製造方法 | |
JPH04226318A (ja) | ディスク基板成型用金型 | |
JPH02179730A (ja) | スタンパの製造方法 |