JPH11306594A - ディスク状記録媒体及びその記録及び/又は再生装置 - Google Patents

ディスク状記録媒体及びその記録及び/又は再生装置

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JPH11306594A
JPH11306594A JP10106642A JP10664298A JPH11306594A JP H11306594 A JPH11306594 A JP H11306594A JP 10106642 A JP10106642 A JP 10106642A JP 10664298 A JP10664298 A JP 10664298A JP H11306594 A JPH11306594 A JP H11306594A
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JP
Japan
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disk
recording
substrate
recording medium
liquid crystal
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Application number
JP10106642A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Yamamoto
一幸 山本
Kazuo Takahashi
和夫 高橋
Toshio Mamiya
敏夫 間宮
Takashi Yamada
孝 山田
Yotaro Sanada
洋太郎 眞田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形により形成された基板を有し、高度
に平滑化されることにより確実に記録再生を行うことが
できる。 【解決手段】 液晶ポリマーを用いて略円盤状に成形さ
れるとともに、該液晶ポリマーの伸長分子鎖方向が半径
方向と略々同一である基板を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクや磁気
ディスク等に代表されるディスク状記録媒体に関し、ま
た、このディスク状記録媒体を記録再生するディスク状
記録媒体の記録及び/又は再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】情報信号を記録する媒体としては、ディ
スク状に形成されたディスク状記録媒体、テープ状に形
成されたテープ状記録媒体及びカード状に形成されたカ
ード状記録媒体等を挙げることができる。なかでも、デ
ィスク状記録媒体は、同心円状又はスパイラル状に記録
トラックが形成されることにより多くの情報量を円盤面
内に記録できるため、ハードディスク等の磁気ディスク
やミニディスク(商品名)等の光磁気ディスクとして幅
広く使用されている。
【0003】ところで、ハードディスクは、高度に平坦
化されたアルミ合金基板又はガラス基板上に下地層や磁
性層を形成し、その後、磁性層上に保護層や潤滑層を形
成し、その後、磁性層にサーボトラックライタによりサ
ーボパターンが形成されることにより作製される。
【0004】このようなハードディスクでは、所定の速
度に回転された状態で、記録再生手段である磁気ヘッド
により記録及び再生が行われる。このとき、磁気ヘッド
は、ハードディスクの表面から僅かに浮上した状態で記
録及び再生を行う。このため、ハードディスクの基板が
高度に平坦でない場合には、磁気ヘッドがハードディス
クの表面と接触してしまい、双方共に破損してしまう虞
がある。このため、ハードディスクにおいては、アルミ
基板等の基板表面を高度に平坦化している。
【0005】一方、光磁気ディスクは、合成樹脂を用い
た射出成形により基板を形成し、この基板上に記録膜と
しての磁性層等を形成し、さらに、反射層、保護層及び
潤滑層等を形成することにより作製される。
【0006】このような光磁気ディスクは、基板上の磁
性層が形成された面とは反対側の面と対向するように配
設されたレーザ照射手段と、基板上の磁性層が形成され
た面と対向するように配設された磁界発生手段とを有す
る記録再生装置により情報信号の記録再生が行われる。
この記録再生装置では、光磁気ディスクに対して、レー
ザ照射手段からレーザを照射するとともに磁界発生手段
から発生する磁界を印加することによって、情報信号を
記録している。また、この記録再生装置では、光磁気デ
ィスクに対してレーザ照射手段からレーザを照射し、こ
のレーザの反射レーザを検出することによって、記録さ
れた情報信号を再生している。
【0007】このため、この光磁気ディスクにおいて、
正確に記録再生するためには、所望の領域に正確にレー
ザを照射する必要がある。したがって、この光磁気ディ
スクでは、両主面が高度に平坦化されている。具体的に
は、基板を射出成形する際、金型温度や射出圧力等の成
形条件を制御したり、成形後、金型内でアニール処理を
施すことによって、高度に平坦化された基板を成形して
いる。
【0008】ところで、上述したようなハードディスク
は、基板表面の平坦化に多くの時間を要してしまい、生
産性が悪かった。また、上述したようなハードディスク
では、サーボパターンを形成する工程にも多くの時間を
要してしまい、生産性を低下させる原因となっている。
【0009】このため、ハードディスクにおいても、上
述した光磁気ディスクと同様に、射出成形された基板を
用いることが考えられる。この場合、基板は、射出成形
に用いられる金型に、溶融した樹脂を流し込むことによ
り成形される。
【0010】この場合、基板は、射出成形に用いられる
金型を高度に鏡面加工することによって、鏡面加工され
た部分を転写して高度に平滑化されたものとなる。ま
た、この基板では、予め、射出成形時に凹凸パターンが
形成されることによって、サーボパターンを後から形成
する必要がなくなる。すなわち、金型の内面に凹凸パタ
ーンを形成することによって、この凹凸パターンを反転
してなる反転凹凸パターンが形成されることとなり、こ
の反転凹凸パターンをサーボパターンとすることができ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うなハードディスクや光磁気ディスクにおいて、さらな
る高密度記録が推進されると、より一層の平滑性及び平
坦性が要求されることとなる。このため、上述したよう
なハードディスクや光磁気ディスク等のディスク状記録
媒体では、優れた生産性を維持しつつ、要求される優れ
た平滑性及び平坦性を実現することができなかった。
【0012】特に、上述したように、射出成形された基
板を用いたハードディスクにおいては、金属製のクラン
パを略中心に取り付け、このクランパを介して記録再生
装置に取り付けられていた。金属製のクランパと樹脂と
では、それぞれ熱膨張係数が異なるため、記録再生装置
等に用いられて加熱されたとき、異なる収縮率を示すこ
ととなる。その結果、このハードディスクは、基板が変
形してしまい、所望の平滑性及び平坦性を得ることがで
きないといった問題がある。
【0013】また、このハードディスクでは、上述した
ように、基板が変形してしまうと、サーボパターンが歪
んでしまうこととなる。このため、ハードディスクで
は、正確に記録再生することができないといった不都合
を生じてしまう。
【0014】さらに、合成樹脂を成形してなる基板を用
いたハードディスクでは、アルミ基板やガラス基板と比
較してヤング率が非常に小さい。このため、合成樹脂を
成型してなる基板を用いたハードディスクは、衝撃や外
乱振動に対して変形しやすいといった問題もある。
【0015】ディスク状記録媒体では、上述したよう
に、変形が生じてしまった場合、記録再生手段との幾何
的な位置関係が変化することとなり正確な記録再生が行
えないといった不都合が生じる。更に、ディスク状記録
媒体において、変形量が大きい場合には、近接して配さ
れる記録再生手段と接触する虞が生ずる。ディスク状記
録媒体では、所定の速度で回転されながら記録再生を行
っているため、記録再生手段と接触してしまった場合に
は記録再生装置を破損してしまうといった問題を引き起
こしてしまう。
【0016】また、上述したようなハードディスク等の
ディスク状記録媒体では、所定の速度で回転されること
によって、いわゆるフラッタ振動が発生してしまう。こ
のフラッタ振動ために、ディスク状記録媒体では、記録
再生手段の位置決めが不安定になり、正確な記録再生が
行われないといった問題もある。
【0017】そこで、本発明は、上述のような従来の問
題点を解決し、射出成形により形成された基板を有し、
高度に平滑化されることにより確実に記録再生を行うこ
とのできるディスク状記録媒体及びその記録及び/又は
再生装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討を重ねた結果、基板を構成する材
料として液晶ポリマーを用い、この液晶ポリマーの伸長
分子鎖方向を制御することにより、変形の少ないディス
ク状記録媒体となることを見いだした。
【0019】すなわち、本発明に係るディスク状記録媒
体は、液晶ポリマーを用いて略円盤状に成形されるとと
もに、該液晶ポリマーの伸長分子鎖方向が半径方向と略
々同一である基板を備えるものである。
【0020】以上のように構成された本発明に係るディ
スク状記録媒体は、基板が伸長分子鎖方向が半径方向で
ある液晶ポリマーからなるため、非常に強度に優れ、安
定した形状を呈することとなる。このため、このディス
ク状記録媒体では、高度に平滑化された状態で記録再生
が行われることとなる。
【0021】ここで、伸長分子鎖方向とは、液状で結晶
の性質を示す液晶ポリマーにおいて、固化した際の液晶
ポリマーの配向方向のことをいう。
【0022】また、本発明に係るディスク状記録媒体の
記録及び/又は再生装置は、液晶ポリマーを用いて略円
盤状に成形されるとともに、該液晶ポリマーの伸長分子
鎖方向が半径方向と略々同一である基板と、この基板の
少なくとも一方の主面に形成された記録部とを有するデ
ィスク状記録媒体に用いられる。そして、このディスク
状記録媒体の記録及び/又は再生装置は、上記記録部に
対して記録及び/又は再生を行う記録再生手段を備える
とともに、上記記録再生手段は、上記基板の上記記録部
が形成された一方の主面と対向するように配設されたも
のである。
【0023】以上のように構成された本発明に係るディ
スク状記録媒体の記録及び/又は再生装置は、液晶ポリ
マーからなる基板における記録部が形成された面と対向
するように配設された記録再生手段を有している。この
ディスク状記録媒体の記録及び/又は再生装置では、基
板の光透過率が小さい場合であっても、記録部に対して
確実に記録及び/又は再生することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るの具体的な実
施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0025】先ず、第1の実施の形態に示すディスク状
記録媒体は、図1に示すように、略円盤状に形成される
とともに略中心部に孔1が形成されてなる磁気ディスク
2である。この磁気ディスク2は、図2に示すように、
略円盤状に形成された基板3と、この基板3の両主面3
a,3b上に形成された下地層4と、この下地層4上に
形成された磁性層5と、この磁性層5上に形成された保
護層6及び潤滑層7とから構成されている。
【0026】この磁気ディスク2は、いわゆる、PER
Mディスク(Pre−Embossed Rigid
Magnetic Disk)であり、予め、磁性層5
にサーボパターンがエンボスとして形成されている(図
示せず。)。この磁性層5に形成されたサーボパターン
は、射出成形することにより基板3の両主面3a,3b
上に凹凸パターンを形成し、この凹凸パターンを覆うよ
うに基板3の両主面3a,3b上に磁性層5を配設する
ことにより形成される。すなわち、この磁気ディスク2
では、基板3の両主面3a,3b上に磁性層5を形成す
ることにより、磁性層5に凹凸パターンからなるサーボ
パターンが形成されることとなる。
【0027】また、この磁気ディスク2において、基板
3は、詳細を後述するように、液晶ポリマーを用いた射
出成形によって、略円盤状に形成されている。ここで、
液晶ポリマーとは、高分子構造を有する液晶のことであ
り、所定の方向に伸長分子鎖構造を有するものである。
【0028】この磁気ディスク2において、液晶ポリマ
ーとしては、好ましくは、主鎖型液晶高分子が用いられ
る。この主鎖型液晶高分子は、高分子主鎖が液晶性を示
すものであり、結晶と等方的溶融体との間に液晶状態が
観測されるサーモトロピック液晶に分類されるものであ
る。
【0029】また、主鎖型液晶高分子には、主鎖が芳香
族分子のみからなる全芳香族液晶ポリマーと主鎖が芳香
族分子及び脂肪族分子からなる半芳香族液晶ポリマーと
がある。この磁気ディスクにおいては、全芳香族液晶ポ
リマー及び半芳香族液晶ポリマーの何れも使用すること
ができ、主鎖型液晶高分子としての物性を考慮して好ま
しいものが選択される。
【0030】具体的に、この磁気ディスク2では、液晶
ポリマーとして、p−ヒドロキシベンゾイックアシッド
(p−Hydoroxybenzoic acid)を
構成単位として含有するものが好ましくもちいられる。
より具体的には、商品名「ベクトラ」(ポリプラスチッ
クス社製)を好ましく用いることができる。また、液晶
ポリマーは、これに限定されず、全芳香族液晶ポリマー
として、商品名「ザイダー」(日本石油化学社製)、商
品名「スミカスーパー」(住友化学社製)、商品名「ゼ
ナイト」(デュポン社製)、商品名「UENO LC
P」(上野製薬社製)等を用いることができ、半芳香族
液晶ポリマーとして、商品名「ロッドラン」(ユニチカ
社製)、商品名「ノバキュレート」(三菱エンジニアプ
ラスチックス社製)、商品名「シベラス」(東レ社製)
等を用いることができる。
【0031】この基板3は、上述したような液晶ポリマ
ーを用いて射出成形することにより形成される。この射
出成形を行う際には、図3に示すような射出成形機10
が使用される。この射出成形機10は、固定金型11
と、この固定金型11に対して当接及び離間する方向に
移動可能な可動金型12と、固定金型12及び可動金型
11とともにキャビティを形成する外周金型13とから
構成される。すなわち、この射出成形機10は、これら
固定金型12、可動金型11及び外周金型13によりキ
ャビティを形成する。また、この射出成形機10は、固
定金型11に配設され、溶融した液晶ポリマーの通路と
なるスプルー14を有する。さらに、この射出成形機1
0は、成形された基板3の略中心部を切り落とすための
ゲートカッタ15を有する。
【0032】また、この射出成形機10において、固定
金型11及び可動金型12には、上述した基板3に形成
される凹凸パターンに応じた凹部及び凸部が形成されて
いる(図示せず。)。これら凹部及び凸部は、固定金型
11及び可動金型12におけるキャビティ構成面、すな
わち、これら固定金型11及び可動金型12の互いに対
向する面に形成されている。
【0033】このように構成された射出成形機10は、
可動金型12が固定金型11に対して当接する方向に移
動するとともに、外周金型13が固定金型11及び可動
金型12に当接することによりキャビティを形成する。
そして、この射出成形機10では、溶融した液晶ポリマ
ーが図示しない充填手段によって、所定の圧力及び所定
の充填速度でスプルー14を介してキャビティ内に充填
される。
【0034】このとき、液晶ポリマーは、図3中矢印で
示す方向、すなわち、スプルー14を中心として半径方
向に向かって均一に充填されることとなる。そして、液
晶ポリマーの充填が終了すると、キャビティ内の液晶ポ
リマーは、十分に固化されるまで冷却される。
【0035】また、液晶ポリマーの充填が終了した際、
固定金型11及び可動金型12に互いに近接する方向の
圧力を加えるとともに所定の温度に加熱することによっ
て、液晶ポリマーが冷却する際の収縮を緩和することが
できる。すなわち、液晶ポリマーの充填が終了した後、
アニール処理を行うことによって、液晶ポリマーの成形
による歪みを除去することができる。
【0036】具体的に、液晶ポリマーとして上述した
「ベクトラ」(ポリプラスチックス社製)を用いた場
合、射出成形機10の金型温度が約110℃、充填スピ
ードが0.3秒/φ2.5インチ、射出時の圧力が3
4.5kgf/cm2、液晶ポリマーの温度が320℃
とされる。
【0037】この磁気ディスク2において、基板3は、
上述したように、液晶ポリマーを用いて成形しているた
めに伸長分子鎖構造の分子軸方向が磁気ディスク3の半
径方向と略々同一となっている。このように成形された
基板3は、射出方向(すなわち、液晶ポリマーの流動方
向)及び直交方向(すなわち、半径に対する直交方向)
それぞれにおいて、成形後の収縮率が非常に小であるた
め、優れた寸法安定性を得ることができる。
【0038】ここで、液晶ポリマーである「べクトラ」
の収縮率は、射出方向では略々0%に近い値となってお
り、直交方向では約0.4%程度となっている。また、
液晶ポリマーの線膨張係数は、約1.0×10-5/℃と
なっている。これに対して、ポリカーボネイトは、成形
収縮率が0.4〜0.6%程度となっており、線膨張係
数が7×10-5/℃となっている。このように、液晶ポ
リマーでは、収縮率及び線膨張係数の点でポリカーボネ
イトと比較して優れた値となっており、射出成形された
場合の寸法精度が優れていることが分かる。
【0039】また、この基板3を成形するに際して、用
いる液晶ポリマーに応じて射出圧力を適宜調節すること
が好ましい。液晶ポリマーの射出圧力を適当に調節する
ことによって、射出方向の収縮率と直交方向の収縮率と
をそれぞれ0%に漸近させることができるとともに射出
方向の収縮率と直交方向の収縮率との差を0に漸近させ
ることができる。
【0040】なお、上述したように、この液晶ポリマー
では、射出方向の収縮率と直交方向の収縮率が異なる値
を示しているが、それぞれの絶対値が小さいため、射出
成形された場合の寸法精度が低下するようなことはな
い。
【0041】さらに、上述したような基板の成形方法で
は、キャビティの厚みを調節することによって、成形さ
れる基板3の厚みを制御することができる。一般に、液
晶ポリマーは、厚みを薄くすることにより、分子伸長構
造を取りやすくなる。言い換えると、液晶ポリマーは、
薄く成形されると、伸長分子鎖方向が正確に揃うことに
なる。このように、伸長分子鎖方向が正確に揃うと、液
晶ポリマーを用いた基板は、そのヤング率が高くなり、
良好な剛性を有するものとなる。
【0042】具体的に、基板3は、0.89mm以下程
度の厚みで成形されることが好ましい。基板3の厚みを
0.89mm以下とすることにより、特に、優れた剛性
を有し、変形し難い磁気ディスクを作製することができ
る。
【0043】そして、この磁気ディスクは、上述したよ
うに形成された基板3の両主面3a,3b上に、下地層
4、磁性層5、保護層6及び潤滑層7をこの順で形成す
ることにより作製される。このとき、少なくとも下地層
4及び磁性層5は、スパッタリング等の薄膜形成法によ
り成膜される。このため、この磁気ディスク2では、基
板3上に形成された凹凸パターンが磁性層5においても
凹凸パターンとして形成されることとなる。
【0044】このように作製された基板は、寸法精度に
優れるとともに冷却後において、不測の加熱により熱変
形することもなく、高度に平滑化及び平坦化されたもの
となる。また、サーボパターンが半径方向にずれること
なく形成される。
【0045】さらに、この液晶ポリマーを用いた基板3
では、従来のポリカーボネイトを用いた基板と比較して
吸水性が小となっている。このため、吸水による基板3
の膨張及びこの膨張に起因する基板3の反り等変形を防
止することができる。
【0046】以上のように構成された磁気ディスク2
は、図4に要部を概略的に示すような記録再生装置19
により情報信号の記録再生が行われる。この記録再生装
置19は、上述した磁気ディスク2を所定の回転速度で
回転させるスピンドルモータ20と、このスピンドルモ
ータ20からの回転力を磁気ディスク2に伝達するロー
タ21と、このロータ21に磁気ディスク2を取り付け
るクランパ22とを有する。
【0047】また、この記録再生装置19は、図5に示
すように、ロータ21取り付けられた磁気ディスク2の
両主面を挟み込むように配設された一対の磁気ヘッド装
置23a,23bを有する。この磁気ヘッド装置23
a,23bは、図示しない一対の支持アームの先端部に
それぞれ取り付けられており、浮上スライダ24とこの
浮上スライダ24の後端に取り付けられた磁気ヘッド2
5を有する。
【0048】このように構成された記録再生装置19で
は、上述した磁気ディスク2の略中心部に位置する孔1
にロータ21を挿入させる。そして、ロータ21に磁気
ディスク2の孔1を挿入した状態でクランパ22をロー
タ21に取り付ける。すなわち、磁気ディスク2は、そ
の中心部がロータ21とクランパ22とにより挟持され
ることによって、記録再生装置19に取り付けられる。
このとき、クランパ22は、ネジ26によりロータ21
に取り付けられる。
【0049】また、この記録再生装置19において、一
対の磁気ヘッド装置23a,23bは、磁気ディスク2
がロータ21に取り付けられた状態で該磁気ディスク2
の両主面と接触している。そして、この記録再生装置1
9では、情報信号を記録再生する際にスピンドルモータ
20の回転力により磁気ディスク2が所定の速度で回転
する。磁気ディスク2が所定の速度で回転すると、浮上
スライダ24と磁気ディスク2との間に、いわゆるエア
ーフィルムが形成される。
【0050】そして、この記録再生装置19では、磁気
ディスク2と浮上スライダ24との間にエアーフィルム
が形成されると、浮上スライダ24が磁気ヘッド25と
ともに磁気ディスク2の両主面から僅かに浮上する。こ
のとき、磁気ヘッド25は、磁気ディスク2の主面から
約40nm程度浮上することとなる。したがって、この
記録再生装置19において、情報信号の記録再生は、磁
気ヘッド25が磁気ディスク2の主面から僅かに浮上し
た状態で行われる。
【0051】磁気ディスク2では、上述したように、液
晶ポリマーを用いて成形されるとともに、該液晶ポリマ
ーの伸長分子鎖方向が半径方向と略々同一である基板を
用いている。一般に、液晶ポリマーは、伸長分子鎖方向
における剛性が最も高い値となる。このため、この磁気
ディスク2は、面内方向に変形し難いものとなる。
【0052】このため、この磁気ディスク2は、従来の
磁気ディスクと比較して、外乱振動に起因す共振を低減
することができ、ポジションエラーの発生が防止された
ものとなる。このように、この磁気ディスク2は、面内
方向の変形が防止されるとともに共振を低減することが
できるため、不測の衝撃等により変形し難いものとな
る。これにより、この磁気ディスク2は、上述したよう
な記録再生装置19に用いられた場合、所定の速度で回
転されても磁気ヘッド装置23a,23bと接触するよ
うなことが防止される。したがって、この磁気ディスク
2は、磁気ヘッド装置23a,23bにより損傷を受け
ないばかりか、磁気ヘッド装置23a,23bを損傷す
るようなことがなく、上述した記録再生装置19により
確実に記録再生が行われる。
【0053】また、この磁気ディスクは、例えば、スピ
ンドルモータ20を長時間に亘って回転駆動する際に発
生する不測の熱に対して、従来の磁気ディスクと比較し
て熱変形量が小となっている。このため、この磁気ディ
スク2において、磁性層5に形成されたサーボパターン
は、位置ズレを起こしてしまうことがなく、常に正確な
位置を維持することができる。したがって、この磁気デ
ィスク2は、比較的に高温度の環境下においても良好に
記録再生が行われることとなる。
【0054】ところで、本発明に係るディスク状記録媒
体は、上述したような磁気ディスク2に限定されず、以
下に示す第2の実施の形態のディスク状記録媒体であっ
てもよい。
【0055】第2の実施の形態に示すディスク状記録媒
体は、図6に示すような光磁気ディスク30である。こ
の光磁気ディスク30は、基板31と、この基板31の
一主面上に形成された反射層32と、この反射層32上
に形成された磁性層33と、この磁性層33上に形成さ
れた保護層34及び潤滑層35とから構成されている。
また、この光磁気ディスク30では、特に、基板31と
磁性層33との間に反射層32が配設されているため、
詳細は後述するが、潤滑層35が形成された側の主面か
らレーザが照射される。言い換えると、この光磁気ディ
スク30は、潤滑層35側から照射されたレーザが磁性
層33を通って反射層32にて反射する。
【0056】この光磁気ディスク30において、基板3
1は、上述した磁気ディスク2における基板3と同様な
材料を用いて、同様な手法を用いて作製されたものであ
る。すなわち、基板31は、液晶ポリマーを用いた射出
成形によって、該液晶ポリマーの伸長分子鎖方向が半径
方向と略々平行となっている。
【0057】また、この光磁気ディスク30において、
反射層32、磁性層33、保護層34及び潤滑層35
は、通常、用いられている材料であれば、如何なる材料
であっても使用することができる。しかしながら、この
光磁気ディスク30において、保護層34及び潤滑層3
5は、光透過性の高い材料を用いることが好ましい。
【0058】例示するならば、保護層34としては、ス
ピンコート法により形成される紫外線効果型レジンや、
スパッタリング法により形成されるダイアモンドライク
カーボン(以下、DLCと略称する。)等を挙げること
ができる。この中で、DLCは、スパッタリング法によ
り非常に薄く滑らかに形成されるため、後述する光ピッ
クアップ装置の浮上量が小の場合に好ましく用いられ
る。具体的には、DLCを用いた場合、光ピックアップ
装置の浮上量が約1μm以下である場合に好適である。
【0059】また、潤滑層35としては、PFPE(フ
ォンブリン等、フッ素系)、シリコーン系等を例示する
ことができる。なお、反射層32としては、アルミスパ
ッタ膜等を挙げることができ、磁性層33としては、T
bFeCo等を挙げることができる。
【0060】このように構成された光磁気ディスク30
では、図7に示すような光ピックアップ装置40を有す
る記録再生装置を用いて情報信号の記録再生が行われ
る。
【0061】この記録再生装置は、図示しないが、上述
した光磁気ディスク30を着脱可能に取り付けるととも
に、光磁気ディスク30を取り付けた状態で該光磁気デ
ィスク30を所定の速度で回転させるスピンドルモータ
を有するような構成とされる。また、この記録再生装置
において、光ピックアップ装置40は、潤滑層35が形
成された側の主面と対向するように配される。
【0062】この光ピックアップ装置40は、レンズ4
1を有して光磁気ディスク30にレーザを照射する光学
系と、磁気ヘッド42を有して光磁気ディスク30に磁
界を印加する磁界発生手段とを有する。また、この光ピ
ックアップ装置40は、これらレンズ41及び磁気ヘッ
ド42を搭載する浮上スライダ43を有している。
【0063】以上のように構成された記録再生装置で
は、光磁気ディスク30が取り付けられた状態におい
て、光ピックアップ装置40と光磁気ディスク30とが
接触している。そして、情報信号の記録再生を行う際に
は、光磁気ディスク30が所定の速度で回転することに
よって、光ピックアップ装置40と光磁気ディスク30
との間にエアーフィルムが発生する。このエアーフィル
ムが発生することによって、光ピックアップ装置40
は、光磁気ディスク30の主面から僅かに浮上する。具
体的には、光ピックアップ装置40と光磁気ディスク3
0との間には、約200nmの間隙が形成されることと
なる。このように、この記録再生装置では、光磁気ディ
スク30と光ピックアップ装置40とが非接触の状態で
記録再生が行われることとなる。
【0064】そして、この記録再生装置では、情報信号
を記録するとき、レンズ41を介して磁性層33にレー
ザが照射されるとともに磁気ヘッド42から所定の方向
の磁界が発生する。そして、光磁気ディスク30では、
レーザが照射された部分がキュリー温度まで加熱され、
このキュリー温度まで加熱された部分が磁気ヘッド42
から印加される磁界により所定の方向に磁化される。こ
れにより、光磁気ディスク30では、所定の磁化方向を
有する記録マークが形成されることとなる。なお、この
とき、光磁気ディスク30では、記録マーク以外の部分
が記録マークとは逆方向に磁化されている。
【0065】また、この情報信号を再生する場合には、
レンズ41を介して磁性層33にレーザが照射される。
このとき、レーザ強度は、情報信号を記録する際のレー
ザ強度よりも弱いものが用いられ、照射した部分の磁性
層33をキュリー温度までは加熱しない。そして、この
記録再生装置では、レーザが磁性層33に照射される
と、磁性層33の下層に配設された反射層32にて反射
する。この反射光は、照射された磁性層33の磁化方向
に応じてカー回転角が変化するといった光磁気効果を示
すため、この反射光のカー回転角を検出することによっ
て、記録再生装置は、磁化方向の異なる記録マークを検
出することができる。このように、記録再生装置は、記
録マークを検出することにより情報信号の再生を行うこ
とができる。
【0066】ところで、この記録再生装置では、液晶ポ
リマーを用いた基板31を有する光磁気ディスク30を
記録再生している。この液晶ポリマーは、一般に、不透
明であり、光透過率が低いものが多い。このため、従来
の光磁気ディスクの記録再生装置のように、レーザが基
板を通って磁性層に照射されるような構成である場合、
上述したような光磁気ディスク30に対して記録再生が
確実に行われない。しかしながら、図7に示したような
光ピックアップ装置40を有する記録再生装置では、磁
性層33に照射されるレーザが潤滑層35及び保護層3
4を通って磁性層33に照射される。このため、この記
録再生装置では、液晶ポリマーを用いた基板31を有す
る光磁気ディスク30を確実に記録再生することができ
る。特に、保護層34及び潤滑層35を光透過性の高い
材料から形成することによって、この記録再生装置は、
磁性層33に対してレーザを効率よく照射することがで
きる。
【0067】また、この光磁気ディスク30は、上述し
たように、液晶ポリマーを用いて成形されるとともに、
該液晶ポリマーの伸長分子鎖方向が半径方向と略々同一
である基板31を用いている。このため、上述した磁気
ディスク2の場合と同様に、従来の光磁気ディスクと比
較して変形量が小となっている。このため、この光磁気
ディスク30は、上述したような記録再生装置に用いら
れた場合、所定の速度で回転されても光ピックアップ装
置40と接触するようなことがない。したがって、この
光磁気ディスク30は、光ピックアップ装置40により
損傷を受けないばかりか、光ピックアップ装置40を損
傷するようなことがなく、上述した記録再生装置により
確実に記録再生が行われる。
【0068】さらに、この光磁気ディスク30は、例え
ば、記録再生時において、照射されるレーザにより発生
する熱に対して、従来の光磁気ディスクと比較して熱変
形量が小となっている。このため、この光磁気ディスク
30において、磁性層33に形成された記録マークは、
位置ズレを起こしてしまうことがなく、常に正確な位置
を維持することができる。したがって、この光磁気ディ
スク30は、比較的に高温度の環境下においても良好に
記録再生が行われることとなる。
【0069】なお、本実施の形態には、上述したよう
に、記録再生可能なディスク状記録媒体として光磁気デ
ィスクを示したが、本発明は、これに限定されず、例え
ば、相変化型のディスク状記録媒体であっても良い。
【0070】ところで、本発明に係るディスク状記録媒
体は、上述した第1の実施の形態や第2の実施の形態に
示したような記録再生可能なものに限定されす、例え
ば、図8に示すような、第3の実施の形態の光ディスク
50であっても良い。
【0071】この光ディスク50は、基板51と、この
基板51上の一主面51a上に形成された反射層52
と、この反射層52上に形成された保護層53及び潤滑
層54とから構成される。また、この光ディスク50に
おいて、基板51には、反射層52が形成される一主面
51a上に、凹凸パターン(以下、ピットパターンと呼
ぶ。)が同心円状或いはスパイラル状に形成されてい
る。
【0072】この光ディスク50において、基板51
は、上述した磁気ディスク2における基板3及び光磁気
ディスク30における基板31と同様に、液晶ポリマー
を用いて、射出成形法を用いて作製されたものである。
したがって、この基板50は、液晶ポリマーを用いた射
出成形によって、該液晶ポリマーの伸長分子鎖方向が半
径方向と略々平行となっている。
【0073】また、この光ディスク50において、反射
層52、保護層53及び潤滑層54は、通常、用いられ
ている材料であれば、如何なる材料であっても使用する
ことができる。しかしながら、この光ディスクにおい
て、保護層53及び潤滑層54は、光透過性の高い材料
を用いることが好ましい。
【0074】例示するならば、保護層53としては、ス
ピンコート法により形成される紫外線効果型レジンや、
スパッタリング法により形成されるダイアモンドライク
カーボン(以下、DLCと略称する。)等を挙げること
ができる。この中で、DLCは、スパッタリング法によ
り非常に薄く滑らかに形成されるため、後述する光ピッ
クアップ装置の浮上量が小の場合に好ましく用いられ
る。具体的には、DLCを用いた場合、光ピックアップ
装置の浮上量が約1μm以下である場合に好適である。
【0075】また、潤滑層54としては、PFPE(フ
ォンブリン等、フッ素系)、シリコーン系等を例示する
ことができる。なお、反射層52としては、アルミスパ
ッタ膜等を挙げることができる。
【0076】このように構成された光ディスク50は、
所定の波長の光が照射され、この光の反射光を検出する
ことにより情報信号を再生する。このとき、光は、上述
したように形成されたピットパターン上を走査するよう
に反射層52に照射される。そして、照射された光は、
反射層52にて反射され反射光となる。そして、この光
ディスク50では、ピットパターンにおける凹部と凸部
とにおける反射光の光量変化が検出されることによっ
て、ピットパターンとして書き込まれた情報信号が再生
される。
【0077】上述したような光ディスク50は、図9に
示すような光ピックアップ装置60を有する再生装置を
用いて再生される。この再生装置は、上述した光ディス
ク50を着脱可能に取り付けるとともに、光ディスク5
0を取り付けた状態で該光ディスク50を所定の速度で
回転させるスピンドルモータを有するような構成とされ
る。また、この再生装置において、光ピックアップ装置
60は、潤滑層54が形成された側の主面と対向するよ
うに配される。
【0078】この光ピックアップ装置60は、レンズ6
1等を有して光ディスク50に所定の波長の光を照射す
る光学系を有する。また、この光ピックアップ装置60
は、このレンズ61等を搭載する浮上スライダ62を有
している。
【0079】以上のように構成された再生装置では、光
ディスク50が取り付けられた状態において、光ピック
アップ装置60が光ディスク50の一主面に接触してい
る。そして、情報信号の再生を行う際には、光ディスク
50が所定の速度で回転することによって、光ピックア
ップ装置60と光ディスク50との間にエアーフィルム
が発生する。このエアーフィルムが発生することによっ
て、光ピックアップ装置60は、光ディスク50の主面
から僅かに浮上する。このように、この再生装置では、
光ディスク50と光ピックアップ装置60とが非接触の
状態で情報信号の再生が行われることとなる。
【0080】そして、この再生装置では、情報信号を再
生する際、レンズ61を介して反射層52に所定の波長
の光が照射される。照射された光は、反射層52にて反
射され反射光となって光ピックアップ装置60に入射さ
れる。このとき、反射光は、凹部において反射された場
合の光強度と凸部において反射された場合の光強度とが
異なりこととなる。そして、この再生装置は、この反射
光の強度の差を感知することによりピットパターンを検
出することができる。
【0081】ところで、この再生装置では、液晶ポリマ
ーを用いた基板51を有する光ディスク50を再生して
いる。この液晶ポリマーは、一般に、不透明であり、光
透過率が低いものが多い。このため、従来の光ディスク
の再生装置のように、光が基板を通って反射層に照射さ
れるような構成である場合、上述したような光ディスク
50に対して再生が確実に行われない。しかしながら、
図9に示したような光ピックアップ装置60を有する再
生装置では、所定の波長の光が潤滑層54及び保護層5
3を通って反射層52に照射される。このため、この再
生装置では、液晶ポリマーを用いた基板51を有する光
ディスク50を確実に再生することができる。特に、保
護層53及び潤滑層54を光透過性の高い材料から形成
することによって、この再生装置は、反射層52に対し
て光を効率よく照射することができる。
【0082】また、この光ディスク50は、上述したよ
うに、液晶ポリマーを用いて成形されるとともに、該液
晶ポリマーの伸長分子鎖方向が半径方向と略々同一であ
る基板51を用いているため、従来の光ディスクと比較
して変形量が小となっている。このため、この光ディス
ク50は、上述したような再生装置に用いられた場合、
所定の速度で回転されても光ピックアップ装置60と接
触するようなことがない。したがって、この光ディスク
50は、光ピックアップ装置60により損傷を受けない
ばかりか、光ピックアップ装置60を損傷するようなこ
とがなく、上述した再生装置により確実に再生が行われ
る。
【0083】さらに、この光ディスク50は、不測の熱
に対して、従来の光ディスクと比較して熱変形量が小と
なっている。このため、この光ディスク50において、
ピットパターンは、半径方向に位置ズレを起こしてしま
うことがなく、常に正確な位置を維持することができ
る。したがって、この光ディスクは、比較的に高温度の
環境下においても良好に記録再生が行われることとな
る。
【0084】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係るディスク状記録媒体は、液晶ポリマーを用いて
略円盤状に成形されるとともに、該液晶ポリマーの伸長
分子鎖方向が半径方向と略々同一である基板を備えるた
め、非常に強度に優れ、安定した形状を呈することとな
る。このため、このディスク状記録媒体では、高度に平
滑化された状態で記録及び/又は再生が行われるため、
優れた記録及び/又は再生特性を有することとなる。
【0085】また、本発明に係るディスク状記録媒体の
記録及び/又は再生装置は、上述したディスク状記録媒
体の記録部に対して記録及び/又は再生を行う記録再生
手段を備え、上記記録再生手段が記録部が形成された一
方の主面と対向するように配設されている。このため、
このディスク状記録媒体の記録及び/又は再生装置は、
基板を介することなしに、記録及び/又は再生を行うこ
とができる。したがって、このディスク状記録媒体の記
録及び/又は再生装置は、ディスク状記録媒体を確実に
記録及び/又は再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスク状記録媒体の第1の実施
の形態として示す磁気ディスクの概略斜視図である。
【図2】上記磁気ディスクの要部断面図である。
【図3】射出成形機の要部断面図である。
【図4】上記磁気ディスクの記録再生装置の要部断面図
である。
【図5】上記記録再生装置における磁気ヘッド装置及び
磁気ディスクの要部断面図である。
【図6】本発明に係るディスク状記録媒体の第2の実施
の形態として示す光磁気ディスクの要部断面図である。
【図7】上記光磁気ディスクの記録再生装置における光
ピックアップ装置及び光磁気ディスクの要部断面図であ
る。
【図8】本発明に係るディスク状記録媒体の第3の実施
の形態として示す光ディスクの要部断面図である。
【図9】上記光ディスクの再生装置における光ピックア
ップ装置及び光ディスクの要部断面図である。
【符号の説明】
1 孔、2 磁気ディスク、3 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 11/10 586 G11B 11/10 586A (72)発明者 山田 孝 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 眞田 洋太郎 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶ポリマーを用いて略円盤状に成形さ
    れるとともに、該液晶ポリマーの伸長分子鎖方向が半径
    方向と略々同一である基板を有することを特徴とするデ
    ィスク状記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記液晶ポリマーは、主鎖型であること
    を特徴とする請求項1記載のディスク状記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記液晶ポリマーは、全芳香族系である
    ことを特徴とする請求項2記載のディスク状記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記液晶ポリマーは、ポリエステルであ
    ることを特徴とする請求項3記載のディスク状記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 上記基板の少なくとも一方の面に記録部
    が形成されたことを特徴とする請求項1記載のディスク
    状記録媒体。
  6. 【請求項6】 上記記録部は、少なくとも磁性膜を有す
    ることを特徴とする請求項5記載のディスク状記録媒
    体。
  7. 【請求項7】 上記基板の少なくとも一方の面には、凹
    凸信号パターンが形成されるとともにこの凹凸信号パタ
    ーンが形成された面上に上記磁性膜が形成されたことを
    特徴とする請求項6記載のディスク状記録媒体。
  8. 【請求項8】 上記基板と上記記録部との間に反射層が
    形成されたことを特徴とする請求項5記載のディスク状
    記録媒体。
  9. 【請求項9】 上記記録部は、相変化膜、磁性膜又は有
    機色素膜を有することを特徴とする請求項8記載のディ
    スク状記録媒体。
  10. 【請求項10】 上記記録部は、基板上に形成された凹
    凸パターンであることを特徴とする請求項5記載のディ
    スク状記録媒体。
  11. 【請求項11】 上記凹凸パターン上に反射膜が形成さ
    れたことを特徴とする請求項10記載のディスク状記録
    媒体。
  12. 【請求項12】 液晶ポリマーを用いて略円盤状に成形
    されるとともに、該液晶ポリマーの伸長分子鎖方向が半
    径方向と略々同一である基板と、この基板の少なくとも
    一方の主面に形成された記録部とを有するディスク状記
    録媒体に用いられ、 上記記録部に対して記録及び/又は再生を行う記録再生
    手段を備え、 上記記録再生手段は、上記基板の上記記録部が形成され
    た主面と対向するように配設されたことを特徴とするデ
    ィスク状記録媒体の記録及び/又は再生装置。
  13. 【請求項13】 上記記録部が少なくとも磁性膜を有す
    るとともに上記記録再生手段が磁気ヘッドを備えること
    を特徴とする請求項12記載のディスク状記録媒体の記
    録及び/又は再生装置。
  14. 【請求項14】 上記ディスク状記録媒体は、上記記録
    部が磁性膜を有するとともに上記記録層と上記基板との
    間に反射層が形成されてなり、 上記記録再生手段は、磁界発生手段及び光学系を有する
    ことを特徴とする請求項12記載のディスク状記録媒体
    の記録及び/又は再生装置。
  15. 【請求項15】 上記ディスク状記録媒体は、上記記録
    層が結晶状態と非結晶状態とを可逆的に変化する相変化
    膜を有するとともに上記記録層と上記基板との間に反射
    層が形成されてなり、 上記記録再生手段は、光学系を有すること を特徴とする請求項12記載のディスク状記録媒体の記
    録及び/又は再生装置。
  16. 【請求項16】 上記記録層が有機色素膜を有するとと
    もに上記記録層と上記基板との間に反射層が形成されて
    なり、 上記記録再生手段は、光学系を有すること を特徴とする請求項12記載のディスク状記録媒体の記
    録及び/又は再生装置。
JP10106642A 1998-04-16 1998-04-16 ディスク状記録媒体及びその記録及び/又は再生装置 Abandoned JPH11306594A (ja)

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Cited By (1)

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US7227717B1 (en) * 2001-06-18 2007-06-05 Seagate Technology Llc Asymmetric disk surface properties in one head disk drives

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