JPH11339381A - 光記録媒体の装着方法 - Google Patents

光記録媒体の装着方法

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JPH11339381A
JPH11339381A JP14695598A JP14695598A JPH11339381A JP H11339381 A JPH11339381 A JP H11339381A JP 14695598 A JP14695598 A JP 14695598A JP 14695598 A JP14695598 A JP 14695598A JP H11339381 A JPH11339381 A JP H11339381A
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optical
disk
recording medium
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JP14695598A
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Shinji Konno
信次 今野
Kiyoshi Matsuda
潔 松田
Toshihiro Kobayashi
俊裕 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光記録媒体再生装置における光ディスク基板
の振動が少なく、光記録媒体近接型光ヘッドでの記録再
生が良好に行うことが出来る、光記録媒体の装着方法を
提供する。 【解決手段】 光記録媒体記録再生装置のスピンドルモ
ータに該光記録媒体を装着する光記録媒体の装着方法に
おいて、光記録媒体の少なくとも一方の側に表面樹脂製
のスペーサーリングを介して装着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体の装着
方法に関するものであり、より詳しくは、光ディスク基
盤の振動が少なく、浮上ヘッド等のディスク近接型光ヘ
ッドでの記録再生が良好に行える、光記録媒体の装着方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザーによる情報を書き込み及び/又
は読み取りが可能な光記録媒体(以下光ディスクと呼
ぶ)は、従来の記録媒体に比し、記録容量が大きく且つ
ランダムアクセスが可能であることから、オーディオソ
フト、コンピュータソフト、ゲームソフト、電子出版な
どの分野における記録媒体として、広く利用されてい
る。
【0003】さらに、コンピュータ技術の発展に伴い、
記録装置の容量は拡大の一途をたどっている。従来の光
ディスクには、読み出し専用型(ROM)、書き換え型
(RAM)、ライトワンス型等があり、これらの媒体で
は光ディスク基板の記録面と反対側に光ヘッドが設けら
れているため、光ヘッドから出射した読み出し光、或い
は記録光は基板を通過して記録面に到達する、いわゆる
基板面入射方式が採られている。これらの光が記録面で
焦点を結ぶよう、光ヘッドにはアクチュエータによって
焦点軸方向に可動な対物レンズが設けられているため、
光ヘッドとディスクとの距離は通常1mm程度である。
【0004】一方、近年では、大容量かつ高速アクセス
可能な記録再生装置として、既存の各種光ディスクをハ
ードディスク的に用いる装置が提案されている。すなわ
ち、1枚或いは同軸に固定された2枚以上の光ディスク
を内蔵し、各記録面に対し光ヘッドを対向させて設け、
基板を介さずに、いわゆる膜面入射により記録再生を行
う。従来の基板面入射方式では基板の傾きや基板厚さの
誤差等により光スポットの収差が増大するために、対物
レンズの開口数を大きくすることができなかったが、膜
面入射により対物レンズの開口数を大きくし、光スポッ
トを小さくすることで、光ディスクの大容量化とハード
ディスクのような高速アクセスが可能となるのである。
【0005】図1に、そのような記録再生装置の一例を
示す。複数の両面記録型光ディスク11、11’、1
1”が同軸に固定されており、各光ディスクを挟むよう
にそれぞれ2個の光ヘッド12、13、12’、1
3’、12”、13”が配置される。これら光ヘッド
は、同じ支持アーム14上に配置されており、同軸に固
定され、連動して移動する。光ヘッドの移動方向は、半
径方向に移動しても、これらのヘッドが支持される軸を
中心に回転してもよい。
【0006】光ディスクとヘッドとの距離はそれぞれの
ヘッドにより異なるが、通常3μm以下に設定される。
浮上式のスライダにレンズや反射鏡、或いは光ファイバ
ーなどを設置した浮上型ヘッドでは、この距離を保つた
めに、スライダ部をディスクに押しつけるアーム部のバ
ネ圧と、浮上に必要な浮力を得るためのスライダ部の面
積や形状が設定される。また、スライダ部とディスク面
が一部接触している接触型ヘッドなども提案されてい
る。
【0007】外部から送られてきた情報を記録する場合
には、各ヘッドは、予め記録されているプリフォーマッ
トを元に、アドレス情報(基板上の物理的な位置)を検
出し、対向する光ディスクの記録層に情報を記録する。
情報を記録する方法は、片方のヘッドのみを使っても、
両方のヘッドを同時に使ってもかまわない。ディスク上
に記録された情報を読み出す場合は、記録されている情
報の位置をヘッドにより検索し、読み出す。このとき
に、再生信号強度を最大にするように各々のヘッドは、
記録されている情報に対して、サーボ調整は独自に行う
とよい。ディスクの回転が停止したときのヘッドの位置
は、いわゆるCSS方式のようにディスクに接触した状
態になっていても、ダイナミックローディング方式のよ
うにディスクの回転時のみディスクと近接或いは接して
おり、ディスクの停止時にはディスクから十分離れた状
態になっていてもよい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、本発明者らの検
討によれば、上記記録再生装置に光ディスクを用いる際
には、以下のような問題点があることが分かった。すな
わち、従来の光ディスクでは光ヘッドと基板との距離は
通常1mm或いはそれ以上あったのに対し、上記記録再
生装置に光ディスクを用いる場合、光ヘッドと基板との
距離は極めて近接し、通常3μm以下となるため、従来
の光ディスクとは全く異なる特性が要求されることとな
る。
【0009】上記記録再生装置に外部から振動が加わっ
た場合、加えられた振動数に見合って基板自身が振動す
るが、加えられ振動数が基板自身の固有振動数と大凡一
致すると、基板は激しく振動する。この時の振動数を一
般的に共振周波数と呼ばれている。基板は、円盤状であ
り、記録再生装置のスピンドルモータで内周部を固定さ
れておるので、基板外周部の端部での振動振幅が大きく
なる。又、外部から加わった振動即ち加速度が大きい程
振動振幅は大きくなる。
【0010】この共振周波数における振動振幅が大きい
場合には、ヘッドと基板との距離が近接しているため、
基板の振動によってヘッドと基板の相対的な位置が僅か
にずれたり、相対的な角度が僅かに変化したりする。こ
のため、サーボ信号が悪影響を受けて記録再生時にトラ
ックがはずれたり、信号の記録再生自体に問題を生じて
信号品質が低下したりする。また浮上式スライダヘッド
の場合、ヘッドの浮上量が不安定になり、ヘッドがディ
スクに衝突し、衝突部分の記録再生が不可能になった
り、ヘッドが破損して記録再生が全くできなくなったり
する。
【0011】具体的には、ディスクの共振周波数で加速
度の最大値が±0.5G(Gは加速度を表わす。1G
は、9.8m/s2 )となるように強制加振したときに
ディスクの振動の振幅が±0.5mm(すなわち全振幅
で1.0mm)を超えるような基板を用いた場合、上記
のような問題が発生するとされている。また、上記記録
再生装置が静止状態で置かれていても、内部でディスク
が高速で回転すると空気の抵抗を受けることにより基板
が固有振動数で振動をする。この基板の自励振動はフラ
ッタとして知られているが、この振動の振幅が0.5μ
m(すなわち全振幅で1.0μm)を超えると、上記の
ようなサーボ信号の乱れや記録再生信号品質低下の問題
が生じる。このように上記方式の記録再生装置では従来
に比べて、光ディスク基板の振動が極めて小さいことが
要求される。
【0012】外部からの強制振動によるディスク振動振
幅を抑制するには、次の手段が考えられる。 (1)ディスク基板の剛性を向上させる。一般的に、デ
ィスク基板の剛性は、ディスク材料の曲げ弾性率(ヤン
グ率:E)とディスク基板の厚み(t)の3乗(t3
の積に比例する。即ち、ディスク基板に用いる材料の曲
げ弾性率(ヤング率:E)を大きくするか、ディスク基
板の厚みを大きくする。 (2)ディスク基板に用いる材料として、振動減衰特性
の大きい材料を用いる。即ち、振動減衰比ζの大きな材
料を用いる。
【0013】しかしながら、(1)のディスク基板とし
て樹脂を用いるとすれば、曲げ弾性率を著しく大きくす
ることは、困難である。また、剛性は、厚みtの3乗に
比例するので、厚みを大きくすれば、簡便に振動振幅を
小さくできる。しかし、厚みを大きくすると、記録再生
装置が大きくなり、好ましくない。特に、ディスクを数
枚積層する記録再生装置では、顕著となる。さらに、樹
脂の数倍以上の曲げ弾性率を有するアルミ、ガラス等を
用いることは、光ディスクのピット形成上、困難であ
る。
【0014】次ぎに、(2)のディスク基板材料とし
て、振動減衰比ζの大きい材料を用いることは、振動を
抑制する上で、好ましいことである。しかし、ζを大き
くしすぐると、Eが小さくなり、逆に振動振幅が大きく
なる。Eが大きくて、且つζの大きな樹脂材料は、限定
され、光記録媒体を形成する上で好ましくない。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の様
な点に鑑み、鋭意検討した結果、特定の装着部材を用い
れてディスクを装着すると、外部からの強制振動に対し
て、ディスク端部の振動振幅を著しく低下できることを
見いだし、本発明に到達した。本装着方法を用いること
により、光ディスク基板の材料選択幅が広がり、光ディ
スク製造上、非常に有利となり得る。
【0016】すなわち、本発明の第1の要旨は、光記録
媒体記録再生装置のスピンドルモータに該光記録媒体を
装着する光記録媒体の装着方法であって、光記録媒体の
少なくとも一方の側に表面樹脂製のスペーサーリングを
介して装着固定することを特徴とする光記録媒体の装着
方法に存する。第2の要旨は、該光記録媒体の記録面
が、光記録媒体記録再生装置の記録再生ヘッドに対して
3μm以下の距離に設けられることを特徴とする上記装
着方法に存する。第3の要旨は、該スペーサーリング
が、樹脂製のリングと金属製のリングとを積層したもの
であることを特徴とする上記装着方法に存する。第4の
要旨は、該樹脂製のリングの厚さが1mm以下であるこ
とを特徴とする上記装着方法に存する。第5の要旨は、
該光記録媒体がスピンドルモータに2枚以上の装着され
ることを特徴とする上記装着方法に存する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより詳細に説明す
る。まず、本発明の光ディスクとその装着固定方法につ
いて図2に従って説明する。図2では、光ディスク(1
1、11’、11”)をスピンドル(25)に3枚装着
する場合を示しているが、装着枚数はこれに限定されな
い。通常、記録再生装置の記録容量を向上させる為に
は、複数枚使用される。光ディスクは、モーター(2
4)のスピンドル(25)にスペーサーリング(21)
を介して装着固定される。光ディスクを装着固定するに
は、スピンドル(25)に付いたネジ穴(26)に固定
板(22)を介してネジ(23)を締付して固定され
る。光ディスクの装着固定の締付力を一定にするため
に、ネジ(23)の締付トルクは一定になる様、トルク
レンチで締め付ける。スピンドル(25)の内部には、
ボールベアリング(27)があり、モーター(24)の
回転によって、スピンドル(25)が回転する。モータ
ー(24)としては、直流サーボモータ等が使用され
る。
【0018】光ディスクは、例えば約75Hz(450
0rpm)の高速で回転する。光ディスクを回転させる
モーターの振ぶれも小さくする必要がある。一般にモー
ターのシャフトは、ボールが入った軸受で支持される。
モーターシャフトの振ぶれをより小さくする為には、ボ
ール軸受の他にシャフトにグルーブ溝を持った流体軸受
も非接触支持となり、外部からの振動に対する振ぶれを
小さくすることができ、本記録再生装置にとって非常に
有効である。
【0019】スペーサーリング(21、21’、2
1”)を介して、各々の光ディスクが装着される。各デ
ィスク間の距離は、スペーサーリングの高さで決まる。
光ディスクを多数枚装着する場合、この高さは小さいほ
ど、記録再生装置を、コンパクトにできるが、使用する
光ヘッド、支持アームで適宜決められる。本発明では、
光ディスクを装着固定する際にスペーサーリング表面の
材料が樹脂を用いることを特徴とする。樹脂を用いるこ
とにより、記録再生装置に外部から振動が加わった場
合、ディスク基板が固有振動数で振動するが、その振動
振幅を金属製リングを使用したものに比べて、著しく小
さくできる。これは、樹脂の持っている粘性力のためで
あり、この粘性力により、ゴム的な作用が働き、振動を
吸収できるもと考えられる。
【0020】本発明で用いる樹脂としては、ポリアリレ
ート、ポリエーテルイミド、変性ポリフェニレンオキサ
イド、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケト
ン、ABS、ポリメタルリ酸メチル等が用いられる。特
に、縦弾性率が2GPa以上のものが望ましい。さら
に、熱可塑性樹脂の方が射出成形でスペーサリングを製
作することができ、安価で、精度のよいものが製作でき
るのでより望ましい。通常、スペーサーリングの厚さは
0.5〜3mm程度である。
【0021】樹脂で形成されたスペーサーリングは、圧
縮荷重を受ける。使用する材料によっては、圧縮荷重に
よるひずみが時間と共に変化するクリープ現象が問題と
成る場合がある。クリープを少なくさせるためには、樹
脂の結晶化度を増加させたり、ガラス繊維や炭素繊維と
の複合化によりクリープを少なくすることができる。
【0022】さらに、図3に示すように樹脂製リング
(32)と金属製リング(31)を積層して、スペーサ
ーリング(21)としてもよい。積層した場合の樹脂製
リングの厚さは1mm以下と薄くてもよい。この場合、
振動吸収特性は、樹脂のみに比べて、若干劣るものの、
クリープをより小さくすることができる。樹脂製リング
と金属製リングは、接着剤で接着してもよいし、熱接着
してもよい。
【0023】上述したような、本発明の構成とするとこ
とにより、基板上に記録面が設けられ、記録面に対して
3.0μm以下の距離に記録再生ヘッドが設けられる情
報記録媒体において、記録再生装置に外部から振動が加
わった場合、基板自身が固有振動数で振動するが、この
振動振幅を抑制することが可能となる。すなわち、ヘッ
ドと基板の相対的な位置が僅かにずれたり、相対的な角
度が僅かに変化したりすることにより、サーボ信号が悪
影響を受けて記録再生時にトラックがはずれたり、信号
の記録再生自体に問題を生じて信号品質が低下したりす
ることを防止することができる。具体的にはディスクの
共振周波数で加速度の最大値が0.5Gとなるように強
制加振したときにディスクの振動の振幅が0.5mm
(すなわちピーク トゥ ピークで1.0mm)以下に
することができる。
【0024】本発明に用いる光ディスクとしては、書き
込み可能な記録層を有するものであれば特に限定されな
いが、具体的には繰り返し書き換え可能な光磁気方式、
相変化方式を使用するものが好適なものとして挙げられ
る。光磁気方式は書き換え耐久性に優れ、100万回か
ら1000万回の繰り返し書き換えが可能である。相変
化方式は読み出し信号が反射光強度の変調方法であるの
で光学系が簡素化できる利点がある。また、一度だけ書
き込み可能なライトワンス方式として色素等を用いて、
穴あけ、もしくは変形を利用した書き込み方式などが挙
げられる。また、光ディスクには、読み取りや書き込み
のためのヘッドがアクセス可能な情報を含むプリフォー
マットを設ける。具体的にはトラックアドレスやセクタ
ーアドレスなどのアドレス情報、回転同期情報、トラッ
キングサーボ情報などである。既存の光ディスクに使用
されているプリフォーマットをそのまま用いても良い。
【0025】上記プリフォーマットは、両面記録型光デ
ィスクであれば両面に設けてもよいが片面のみに設けて
もよく、少なくとも各記録再生装置につき光ディスク記
録面1面に設けてあればよい。ディスク製造時には、通
常、アドレスやトラッキング情報を含んだ金型を作成
し、該金型を用いてプリフォーマットされた基板を作製
した後、必要に応じて記録層などの層を形成し光ディス
クとする。基板の作製方法は、射出成形法、注型成形
法、プレス成形法、光硬化性樹脂を用いる方法など様々
あるが、熱可塑性樹脂を射出成形して基板とする方法
が、製造時間が最も短縮でき好ましい。基板表面の突起
を低減するためにバーニッシュを行う場合もある。両面
記録型光ディスクとする場合には、2枚のディスクを基
板を内側にして接着剤で貼り合わせればよい。あるい
は、上記金型を2枚用い、両面同時にプリフォーマット
された基板を作製した後、必要に応じて記録層などの層
を両面に形成してもよい。
【0026】本発明の光ディスクの層構成の一例を図4
に示す。潤滑層5/保護層4/記録層3/保護層2/基
板1/接着層6/基板1’/保護層2’/記録層3’/
保護層4’/潤滑層5’からなる両面型光ディスクであ
る。基板は一般に1.2mmから0.6mm程度の厚さ
である。記録層はTbFeCo、GdFeCoといった
光磁気記録膜やGeSbTe系やAgInSbTe系と
いった相変化記録膜などであり、超解像方式などを採用
する場合複数の層から構成されることもある。保護層と
しては一般にSiN、TaOx、SiO2 、ZnSとい
った誘電体が用いられる。接着層としては光硬化性接着
剤やホットメルト系接着剤などが用いられる。また保護
層2と基板1(保護層2’と基板1’)の間に反射放熱
層を設けてもよい。
【0027】上記光ディスクの信号は基板を介さずに直
接記録膜から読み出すので、基板の光学特性は重要では
なく、透明である必要もない。また、2枚の基板を貼り
合わせる場合であれば、吸水性も大きくてもあまり問題
とはならない。これらの条件を満たす基板材料として
は、アクリル系樹脂、ノルボルネン系樹脂、液晶ポリマ
ー等が挙げられ、例としてポリメチルメタクリレート
(PMMA)、ARTON(日本合成ゴム社 ノルボル
ネン系エステル置換環状オレフィン開環重合体水添
物)、ZEONEX(日本ゼオン社 ノルボルネン系環
状オレフィン開環重合体水添物)、芳香族ポリエステル
系液晶ポリマーなどが挙げられる。
【0028】ポリメチルメタクリレートは熱変形温度が
低めで転写性に優れる。ARTONはガラス転移温度と
熱変形温度が近いので、成型時の転写性と形状安定性の
両立がはかれる。ZEONEXは吸水性が低く、形状及
び寸法安定性が特に良い。異なる複数の樹脂をブレンド
して使用してもよい。この場合、必ずしも上記樹脂同士
である必要はなく、上記樹脂と他の樹脂をブレンドして
も、また他の樹脂同士をブレンドして用いても良い。一
般に、樹脂をブレンドすると組み合わせによっては白濁
が起こるが、上述のとおり本発明の基板は光学特性が重
要ではないため使用可能である。また、樹脂が単一の場
合でも、複数の樹脂のブレンドでも良い。
【0029】さらに、本発明においては、基板粗度があ
る程度小さいほうが好ましい。ディスク上に凹凸がある
と、浮上型ヘッドまたは接触型ヘッドとの衝突が起こり
やすいためである。また、基板として結晶性の高い樹脂
を使用すると、成形時に微小な結晶が基板表面にでき、
粗度を大きくする原因となるため、結晶性が比較的小さ
い樹脂を使用するのが好ましい。
【0030】
【実施例1】[光ディスク基板の作製]直径130m
m、内径40mm、厚さ1.2mmのドーナツ型円盤を
ポリカーボネートを用いて射出成型により作製した。成
型は、金型温度110℃、樹脂温度320℃で、の条件
で成型を行った。 [スペーサーリングの作製]外径44.8mm、内径4
0mm、厚さ2.0mmのスペーサリングをポリアセテ
ート樹脂で作製した。この光ディスクとスペーサリング
を図2に示すようなスピンドルに上下にスペーサーリン
グを挟んで固定した。スピンドルには、M3のネジが6
ヶ所取り付けられており、各ネジの締め付けトルクが
0.4N・mになるようトルクレンチで締め付けた。ス
ペーサーリングに加わる応力は、上記トルクから計算で
求めたところ、12.5MPaであった。なお、光ディ
スク基板は、スピンドルに1枚固定した。
【0031】このスピンドルを加振器に取り付けて、ス
ピンドルの加速度が各周波数において±0.5Gとなる
よう強制加振した。加振器には、サイン波を印加した。
サイン波の掃引周波数は20Hzから1000Hzとし
た。ディスク端部の振動振幅は、レーザー変位計(キー
エンス社製;LC2400)で測定し、FFTアナライ
ザー(アドバンテスト社製;R9211B)を用いて、
ディスクの固有振動数と共振時の最大振幅を求めた。そ
の結果、固有振動数は、140Hzで最大振幅は、40
0μmであった。
【0032】
【実施例2】スペーサーリングとして、下記のものを使
用した以外は、実施例1と同様の方法で、光ディスク基
板の振動特性を測定した。 [スペーサーリングの作製]外径44.8mm、内径4
0mm、厚さ1.5mmのステンレス製リングに外径と
内径が同様で厚さ0.5mmのポリアセテート樹脂で作
製したリングを接着固定し、スペーサーリングとした。
その結果、固有振動数は、145Hzで最大振幅は、4
50μmであった。
【0033】
【比較例】スペーサーリングとして、下記のものを使用
した以外は、実施例1と同様の方法で、光ディスク基板
の振動特性を測定した。 [スペーサーリングの作製]外径44.8mm、内径4
0mm、厚さ2.0mmのスペーサーリングをステンレ
スにて作製した。その結果、固有振動数は、155Hz
で最大振幅は、950μmであった。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、光
ディスク記録再生装置における光ディスク基板の振動が
少なく、かつ、浮上ヘッド等のディスク近接型光ヘッド
での記録再生が良好に行えるディスク状光記録媒体の装
着固定方法を提供することができる。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ディスクを用いる記録再生装置の
一例を示す説明図
【図2】 本発明の光ディスクの装着固定方法を示す外
形図
【図3】 本発明で用いる金属製リングと樹脂製リング
を積層したタイプののスペーサーリングの断面図
【図4】 本発明の光ディスクの層構成の一例の説明図
【符号の説明】
1、1’ 基板 2、2’ 保護層 3、3’ 記録層 4、4’ 保護層 5、5’ 潤滑層 6 接着層 11、11’、11” 光ディスク 12、12’、12” 光ヘッド 13、13’、13” 光ヘッド 14 支持アーム 21 スペーサーリング 24 スピンドルモーター 25 スピンドル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光記録媒体記録再生装置のスピンドルモ
    ータに該光記録媒体を装着する光記録媒体の装着方法で
    あって、光記録媒体の少なくとも一方の側に表面樹脂性
    のスペーサーリングを介して装着固定することを特徴と
    する光記録媒体の装着方法。
  2. 【請求項2】 該光記録媒体の記録面が、光記録媒体記
    録再生装置の記録再生ヘッドに対して3μm以下の距離
    に設けられることを特徴とする請求項1記載の光記録媒
    体の装着方法
  3. 【請求項3】 該スペーサーリングが、樹脂製のリング
    と金属製のリングとを積層したものであることを特徴と
    する請求項1または2記載の光記録媒体の装着方法。
  4. 【請求項4】 該樹脂製のリングの厚さが1mm以下で
    あることを特徴とする請求項3記載の光記録媒体の装着
    方法。
  5. 【請求項5】 該光記録媒体がスピンドルモータに2枚
    以上の装着されることを特徴とする請求項1乃至4記載
    の光記録媒体の装着方法。
JP14695598A 1998-05-28 1998-05-28 光記録媒体の装着方法 Pending JPH11339381A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001288351A (ja) * 2000-04-06 2001-10-16 Unitika Ltd 樹脂組成物及びこれを用いてなる記録ディスク固定用駆動装置部品
JP2016201425A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 キヤノン株式会社 撮像装置及びカメラ

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