JPH1130629A - 加速度センサ及び加速度センサの製造方法 - Google Patents

加速度センサ及び加速度センサの製造方法

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JPH1130629A
JPH1130629A JP9188328A JP18832897A JPH1130629A JP H1130629 A JPH1130629 A JP H1130629A JP 9188328 A JP9188328 A JP 9188328A JP 18832897 A JP18832897 A JP 18832897A JP H1130629 A JPH1130629 A JP H1130629A
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JP
Japan
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diaphragm
acceleration sensor
terminal member
electrode pattern
support case
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JP9188328A
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Inventor
Yoshiyuki Nakamizo
佳幸 中溝
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Hokuriku Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokuriku Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイアフラムの可動部分の実質直径を小さく
することなく、ダイアフラムを支持することができる加
速度センサを提供する。 【解決手段】 支持ケース21を絶縁樹脂材料を用いて
ダイアフラム17をインサートとして成形する。ダイア
フラム17をグランド端子部材15の自由端に一体に成
形しておき、このグランド端子部材15及び出力端子部
材9,11,13の自由端側もインサートとして支持ケ
ース21を成形する。ダイアフラム17の上に裏面に対
向電極パターンを形成した圧電セラミックス基板を接着
した後に、圧電セラミックス基板の表面に検出用電極パ
ターンを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電セラミックス
を利用して加速度を検出する加速度センサ及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】分極処理がされる圧電セラミックス基板
の一方の面上にX軸方向検知電極,Y軸方向検知電極及
びZ軸方向検知電極を含む検出電極パターンを形成し、
他方の面上に検出電極パターンと全体的に対向する対向
電極を形成し、加速度を受けて圧電セラミックス内に生
じる応力によりX軸方向検知電極,Y軸方向検知電極及
びZ軸方向検知電極にそれぞれ発生する自発分極電荷に
基づいてX軸,Y軸及びZ軸方向の加速度成分に対応し
た信号を出力する三軸方向の加速度を検出できる加速度
センサ(以下三軸加速度センサと言う)が知られてい
る。この三軸加速度センサの基本原理及び基本技術は、
国際公開WO93/02342(PCT/JP92/0
0882)に詳しく開示されている。
【0003】図6は、この基本技術に基づいて出願人が
開発した従来の三軸加速度センサに組み込まれる加速度
センサ素子100に用いられている圧電セラミックス基
板101の表面上に形成する基本電極パターンを示して
いる。この図において、X1及びX2はX軸方向検知電
極であり、Y1及びY2はY軸方向検知電極であり、Z
1〜Z4はZ軸方向検知電極である。そしてXはX軸出
力電極、YはY軸出力電極、ZはZ軸出力電極である。
圧電セラミックス基板101の裏面上にはこれらの電極
と対向する対向電極が形成されている。また圧電セラミ
ックス基板101の裏面側の中央部分には重錘が固定さ
れている。そして圧電セラミックス基板101の基板面
と直交するZ軸方向の加速度が錘部材に作用したとき
に、圧電セラミックス基板101の重錘固定領域の外側
に引っ張り応力が発生する第1の応力発生領域と該第1
の応力発生領域の外側に圧縮応力が発生する第2の応力
発生領域とが形成されるように圧電セラミックス基板1
01が支持されている。そしてX軸方向検知電極X1,
X2、Y軸方向検知電極Y1,Y2及びZ軸方向検知電
極Z1〜Z4は、圧電セラミックス基板101の第1の
応力発生領域に対応して表面上に形成されている。
【0004】X軸方向検知電極X1,X2に対応する圧
電セラミックス基板101の各部分は、各部分に同種類
の応力が発生したときに一方のX軸方向検知電極X1と
他方のX軸方向検知電極X2とにそれぞれ逆極性の自発
分極電荷が現れるように、予め分極処理が施されてい
る。またY軸方向検知電極Y1,Y2に対応する圧電セ
ラミックス基板101の各部分は、各部分に同種類の応
力が発生したときに一方のY軸方向検知電極Y1と他方
のY軸方向検知電極Y2とにそれぞれ逆極性の自発分極
電荷が現れるように予め分極処理が施されている。更に
4つのZ軸方向検知電極Z1〜Z4に対応する圧電セラ
ミックス基板101の各部分は、各部分に同種類の応力
が発生したときにすべてのZ軸方向検知電極に同じ極性
の自発分極電荷が現れるように予め分極処理が施されて
いる。
【0005】従来の加速度センサでは、このような加速
度センサ素子100を図7に示すような構造で支持して
いる。すなわち加速度センサ素子100の対向電極が設
けられる側の面を接着剤層102を介してダイアフラム
103の一方の面に接合し、ダイアフラムの他方の面の
中心部にも接着剤を用いて重錘104を接合している。
そして重錘104を変位可能に収納する収納空間105
を有する絶縁樹脂製の支持ケース106にダイアフラム
103の外周部を接着剤層107を介して接合してい
る。そして従来は、支持ケース106を端子部材を備え
た図示しない外側ケース内に収納し、加速度センサ素子
100の電極X,Y,Z及び対向電極と図示しない外側
ケースに設けた端子部材とをボンディングにより電気的
に接続していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の構
造のように、ダイアフラム103を接着剤層107を用
いて支持ケース106に接合すると、接着剤が収納空間
105側に食み出してダイアフラム103の他方の面上
に延び出て硬化した場合に、この食み出した接着剤が硬
化した部分のダイアフラム103の動きは極端に悪くな
り、センサの検出精度が悪くなる。これは接着剤が食み
出た分だけ、収納空間105の上に位置するダイアフラ
ム103の実際の可動部分の実質直径が小さくなってし
まうからである。
【0007】本発明の目的は、ダイアフラムの可動部分
の実質直径を小さくすることなく、ダイアフラムを支持
することができる加速度センサ及びその製造方法を提供
することにある。
【0008】本発明の他の目的は、ダイアフラムを支持
する支持ケースを外側ケースの一部として利用すること
ができる加速度センサ及びその製造方法を提供すること
にある。
【0009】本発明の更に他の目的は、部品点数を少く
してしかも電気的な接続箇所を少くすることができる加
速度センサを提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、支持ケースと加速度
センサ素子の検出用電極パターンの位置関係が一定にな
る加速度センサの製造方法を提供することにある。
【0011】本発明の更に他の目的は、重錘を別部品と
して用意する必要のない加速度センサの製造方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、分極処理され
た圧電セラミックス基板の一方の面上に加速度検出用の
検出用電極パターンが形成され、他方の面上に検出用電
極パターンと対向する対向電極パターンが形成された加
速度センサ素子と、一方の面上に加速度センサ素子が接
着剤層を介して接続されるダイアフラムと、ダイアフラ
ムの他方の面の中心部に固定される重錘と、重錘を変位
可能に収納する収納空間を有し且つダイアフラムの外周
部を支持する絶縁材料製(一般的に絶縁樹脂製)の支持
ケースとを具備する加速度センサを改良の対象とする。
【0013】本発明においては、ダイアフラムをインサ
ートとして支持ケースが成形されている。すなわち支持
ケースにダイアフラムがインサート成形されている。支
持ケースが成形されるときにダイアフラムが支持ケース
にインサート成形されると、ダイアフラムを支持ケース
に対して接着剤を用いて接合する必要がなくなる。その
ため、従来のように接着剤の食み出しによって、支持ケ
ースに形成される収納空間の上に位置するダイアフラム
の可動部分の実質直径が小さくなるような問題が発生す
ることがない。そして接着作業が減る分、製造が容易に
なる利点がある。
【0014】支持ケースを端子部材を支持する従来の外
側ケースとして利用するためには、加速度センサ素子の
出力電極(三軸加速度センサの場合には3個)と電気的
に接続される出力端子部材(三軸加速度センサの場合に
は3本)及び対向電極と電気的に接続されるグランド端
子部材を支持ケースに支持させる必要がある。その場合
には、支持ケースをダイアフラム、出力端子部材及びグ
ランド端子部材をインサートとして成形すればよい。す
なわちダイアフラム、出力端子部材及びグランド端子部
材を支持ケースにインサート成形すればよい。このよう
にすると、支持ケースに各端子部材が固定されるため、
支持ケースをそのまま外側ケースの一部として利用する
ことが可能になる。またこの場合には、出力端子部材及
びグランド端子部材の支持ケースから突出する部分を、
実装用回路基板の半田付けランドに半田付け可能な形状
にする。このようにすると実装用回路基板に面実装する
ことができる加速度センサを簡単に構成することができ
る。
【0015】支持ケースに各端子部材をインサート成形
する場合には、成形過程においてダイアフラムを所定の
位置に保持しておく必要がある。そこでグランド端子部
材の一端にダイアフラムを一体に設けると、ダイアフラ
ムを端子部材で支持することができるので、特別にダイ
アフラムを支持するための構成は不要になる。またダイ
アフラムを別個の部品として用意する必要がなくなるた
め、部品点数が減る。更にダイアフラムに導電性接着剤
を介して加速度センサ素子の他方の面を接合すると、ダ
イアフラムへの加速度センサ素子の接合と同時に対向電
極パターンとグランド端子部材との電気的な接続が完了
するので、組み立て工数が減るという利点も得られる。
【0016】ダイアフラムは、ダイアフラムの一方の面
に加速度センサ素子を接合するのに必要なスペースを残
すように支持ケースにインサート成形される。このスペ
ースは支持ケースに形成する重錘の収納空間の横断面積
よりも大きくなる。もしダイアフラムの前記収納空間と
対向する対向部分を囲む部分が支持ケースから離れると
ダイアフラムの動きがおかしくなって加速度の検出精度
が悪くなる。そこでこのような問題を解消するために
は、ダイアフラムの前記収納空間と対向する対向部分を
囲む部分に対向部分の周囲に分散して複数のダイアフラ
ム固定用係止部を一体に形成する。そしてダイアフラム
を支持ケースにインサート成形するときに、複数のダイ
アフラム固定用係止部を支持ケースを形成する絶縁材料
(絶縁樹脂)内に埋設させる。このようにすると複数の
ダイアフラム固定用係止部が支持ケースと強く結合する
ため、ダイアフラムが支持ケースから剥がれることがな
くなって、検出精度の低下を防止できる。
【0017】複数のダイアフラム固定用係止部の構成は
任意であるが、ダイアフラムの前記収納空間と対向する
対向部分を囲む部分に複数の貫通孔を形成し、これらの
貫通孔を囲むダイアフラムの囲繞部分をそれぞれダイア
フラムの前記他方の面側に突出するように曲げてダイア
フラム固定用係止部を形成するのが好ましい。なおダイ
アフラムから離れるに従って径が小さくなるように囲繞
部分を曲げるのが好ましい。このような構造のダイアフ
ラム固定用係止部を用いると、複数の貫通孔内に支持ケ
ースを形成するための絶縁樹脂(絶縁材料)が充填され
ることになり、ダイアフラムの変位に影響を与えること
なく、ダイアフラムを支持ケースにしっかりと固定する
ことができる。
【0018】重錘の重さは、検出する加速度の大きさに
応じてまたは検出精度に応じて定めることになる。あま
り重錘の重さを重くする必要が無い場合には、ダイアフ
ラムに重錘を係止する係止部を一体に設けておき、支持
ケースの成形と同時にこの係止部をインサートとして重
錘を支持ケースを形成する絶縁樹脂材料で成形すれば、
重錘を別個に用意する必要がなくなり、また重錘を接合
する作業が不要になる。例えば、ダイアフラムに設ける
係止部は、ダイアフラムの中央部を切り起こして形成し
てもよいが、ダイアフラムの前記対向部分に貫通孔を形
成し、この貫通孔を囲む貫通孔囲繞部分をダイアフラム
の前記他方の面側に突出するように曲げて形成するのが
好ましい。このような構造の係止部であれば、係止部の
存在がダイアフラムの動きまたは変位に与える影響を最
小のものとすることができる。
【0019】本発明の加速度センサを製造する場合に
は、自由端にダイアフラムが一体に設けられたグランド
端子部材及び出力端子部材(三軸加速度センサの場合に
は3本)がフレーム本体に一体に設けられたフープ状フ
レームを用意する。フープ状フレームは、大量生産する
場合に用いられる公知のフレーム部材であり、フレーム
本体には、センサ複数個分の端子部材及びダイアフラム
が列をなすように形成されている。このようなフープ状
フレームを用いて、ダイアフラム、出力端子部材及びグ
ランド端子部材をインサートとして支持ケースを成形す
ると、簡単に加速度センサを製造することができる。
【0020】例えば三軸加速度センサを加速度測定部に
設置する場合には、図6に示すような圧電セラミックス
基板101上の検出用電極パターンのX軸方向検知電極
X1及びX2を通る仮想のX軸線XLとY軸方向検知電
極Y1及びY2を通る仮想のY軸線YLを、加速度測定
部のX軸及びY軸に整合させる必要がある。圧電セラミ
ックス基板101はカバー部材によって覆われて外には
露出しないため、外側ケースに設けた軸方向を示すマー
クまたは目印と圧電セラミックス基板101上の仮想の
X軸線XL及びY軸線YLを合わせる必要がある。支持
ケースを外側ケース(取付用のケース)として利用する
場合も、この点は同様である。予め加速度センサ素子上
に検出用電極パターンを印刷してある場合には、加速度
センサ素子をダイアフラムに接合する際に慎重な位置合
わせが必要になる上、接着剤が硬化する過程で加速度セ
ンサ素子とダイアフラムとの間に位置ズレが生じないよ
うにする必要がある。このようなことから加速度センサ
素子をダイアフラムに接合する際の作業が面倒になる。
このような問題を解決するためには、一方の面に検出用
電極パターン及び出力電極が形成されておらず他方の面
に対向電極パターンが形成された半加工加速度センサ素
子を用意する。そして支持ケースを成形した後に、ダイ
アフラムの上に導電性接着剤を介して半加工加速度セン
サ素子を接合し、その後半加工加速度センサ素子の一方
の面に検出用電極パターン及び出力電極を形成すればよ
い。検出用電極パターン及び出力電極は、低温で硬化す
る樹脂銀塗料を用いてスクリーン印刷により形成すれば
よく、印刷マスクを支持ケースに対して一定の関係で位
置決めすれば、検出用電極パターンの仮想のX軸線XL
及びY軸線YLと支持ケースに設ける軸方向を示すマー
クまたは目印とを簡単に且つ確実に一致させることがで
きる。
【0021】なお支持ケースを外側ケースの一部として
用いる場合には、支持ケースの他に支持ケースと組み合
わされて加速度センサ素子を覆うカバー部材を用いる。
そして支持ケースの上側端部またはカバー部材の内部
に、信号処理回路を含む回路基板を固定すればよい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の加
速度センサの実施の形態の一例を説明する。図1は本発
明の加速度センサである三軸加速度センサを製造する場
合に使用するフープ状フレームの平面図である。このフ
ープ状フレーム1は、平行に延びる一対のフレーム基体
3,3及びこの一対のフレーム基体3,3間を連結し、
1つの三軸加速度センサを製造するためのスペースを区
画する複数本の連結部5,5…からなるフレーム本体7
を備えている。またこのフープ状フレーム1は、1つの
スペースを区画する一対の連結部5の一方からこのスペ
ース内に平行に延びる2本の出力端子部材9,11と、
他方の連結部5からこのスペース内に平行に延びる1本
の出力端子部材13及びグランド端子部材15とを備え
ている。そしてグランド端子部材15の自由端、すなわ
ち他方の連結部5と反対側の端には、正方形状のダイヤ
フラム17が一体に形成されている。これらの出力端子
部材9,11,13、グランド端子部材15及びダイヤ
フラム17を含むフープ状フレーム1は、Niの含有量
が33乃至37%のNiとFeの合金であるアンバーか
ら形成されている。フレーム基体3には搬送用孔19,
19…が形成されていて、この搬送用孔19に係合した
搬送用ピン(図示せず)の作動によりフープ状フレーム
1は搬送される。そして1つのスペースずつ順次に又は
いくつかのスペースが同時に支持ケースを成形するため
の型締め位置に移動して支持ケースのインサート成形が
行われる。
【0023】図2は支持ケース21が成形されたセンサ
構成部材の平面図、図3(A)はセンサ構成部材の断面
図であり、図3(B)は図3(A)の要部の拡大断面図
である。支持ケース21は、絶縁樹脂材料であるポリフ
ェニレンサルファー(PPS)を用いてダイアフラム1
7、出力端子部材9,11及び13及びグランド端子部
材15をインサートとして直方体状に成形されている。
支持ケース21の裏面側の中央には、横断面形状がほぼ
円形をなす貫通孔23が形成されている。この貫通孔2
3が、重錘33の収納空間を構成している。ダイアフラ
ム17は、この貫通孔23の一端を塞ぐように支持ケー
ス21にインサート成形されている。ダイアフラム17
の貫通孔23と対向する対向部分17aよりも外側に位
置する部分17bが、この貫通孔23の上端開口部を囲
む上端開口側支持面25により支持されている。また支
持ケース21は、上端開口側支持面25との間でダイア
フラム17の外周部17cを挟むように形成されたダイ
アフラム固定用枠状部分29を有している。別の見方を
すると、ダイアフラム17は外周部17cを含む部分1
7bが支持ケース21により支持され且つ表面の大部分
と裏面の一部が露出するように支持ケース21にインサ
ート成形されている。
【0024】図3(B)に拡大して示すように、ダイア
フラム17の対向部分17aには、貫通孔31が形成さ
れ、この貫通孔31の周囲に位置する貫通孔囲繞部分が
ダイアフラム17の裏面側に突出するように曲げられ
て、重錘33が形成される係止部32が構成されてい
る。そして支持ケース21の成形と同時にこの係止片3
2が埋設されるように、かつ重心がダイアフラム17の
中心を通る垂線上に位置するように、支持ケース21を
形成する樹脂材料と同じ材料(PPS)により円柱状の
重錘33が成形されている。この重錘33は貫通孔23
(収容空間)内に収容された状態になっている。係止部
32はダイアフラム17の裏面から離れるに従って径寸
法が小さくなる(逆ラッパ状)形状を有している。そし
て貫通孔31の内部に重錘33を形成する絶縁樹脂が充
填された状態になっている。この係止部32をインサー
トとして成形された重錘33はダイアフラム17の裏面
(他方の面)に強固に固定される。なお、重錘の重量を
大きくするために支持ケース21の成形材料と異なる素
材を用いる場合には(例えばアルミ合金、銅合金又は鉄
合金で重錘を形成する場合には)、この素材により予め
重錘を製造しておき、支持ケース21の成形後にエポキ
シ系などの接着剤を用いてダイアフラム17の裏面に固
定する。この場合、ダイアフラム17に前述の係止部3
2を形成しておく必要はない。
【0025】またダイアフラム17の貫通孔23と対向
する対向部分17aを囲む部分17bには対向部分17
aの周囲に分散して4つのダイアフラム固定用係止部3
4b…が一体に形成されている。これらのダイアフラム
固定用係止部34bは、ダイアフラム17の部分17b
に形成された4つの貫通孔34aを囲む囲繞部分がそれ
ぞれダイアフラム17の裏面に突出するように曲げられ
て形成されている。そしてこれらの貫通孔34aの内部
には支持ケース21を形成する絶縁樹脂が充填されてい
る。このようなダイアフラム固定用係止部34bを設け
ることにより、ダイアフラム17の部分17bが支持ケ
ース21から離れるのが阻止される。
【0026】支持ケース21には出力端子部材9,1
1,13及びグランド端子部材15の自由端側もインサ
ート成形されている。支持ケース21の上面側の外周部
分には全周にわたってダイアフラム固定用枠状部分29
よりも僅かに上方に突出する端子固定用枠状部分35が
形成されている。この端子固定用枠状部分35とダイア
フラム固定用枠状部分29との間には、端子固定用枠状
部分35の内壁面からダイアフラム固定用枠状部分29
の手前まで延びる浅い出力端子収容溝37,39,41
が形成され、また端子用固定用枠状部分35の内壁面か
らダイアフラム固定用枠状部分29の外壁面にまで延び
る浅いグランド端子用収容溝43が形成されている。出
力端子部材9,11,13はそれぞれ、端子固定用枠状
部分35を貫通し、上面を表面側に露出させるようにこ
れらの出力端子収容溝37,39,41内に密着して嵌
り込んでいる。またグランド端子部材15は、端子固定
用枠状部分35を貫通してグランド端子収容溝43内に
密着して嵌り込み、そしてダイアフラム固定用枠状部分
29内を通ってダイアフラム17に接続された状態とな
っている。
【0027】図4は支持ケースが成形された図2及び図
3に示すセンサ構成部材から本発明の三軸加速度センサ
を製造する過程を示す図である。センサ構成部材から三
軸加速度センサを製造するには、まず図4(A)に示す
ように分極処理された正方形状の圧電セラミックス基板
45の裏面(他方の面)をエポキシ樹脂系の導電性接着
剤層47を介して中心がダイアフラム17の中心とでき
るだけ一致するようにこのダイアフラム17の表面(一
方の面)上に固定する。最終的には、圧電セラミックス
基板45には表面(一方の面)上にX軸方向検知電極、
Y軸方向検知電極及びZ軸方向検知電極を含む検出用電
極パターン及び出力電極が形成され、裏面上にこの検出
用電極パターンと対向する対向電極パターンが形成され
て加速度センサ素子が構成されなければならない。しか
しながら、この例ではダイアフラム17に接着する前に
は表面上に検出用電極パターンを形成しないで、裏面上
に10μmの厚みの対向電極パターン(図示せず)のみ
を形成した半加工加速度センサ素子を用意して、この半
加工加速度センサ素子をダイアフラム17の表面に接合
する[図4(B)参照]。
【0028】そして、導電性接着剤層47が十分に硬化
した後に半加工加速度センサ素子の圧電セラミックス基
板45の表面上に樹脂銀塗料を用いてスクリーン印刷に
よりX軸方向検知電極X1,X2、Y軸方向検知電極Y
1,Y2及びZ軸方向検知電極Z1,Z2,Z3,Z4
を含む検出用電極パターン及び出力電極X,Y,Zを形
成する[図4(C)]。この場合には、支持ケース21
の端子固定用枠状部分35の上端面に設けられたX軸用
目印X3,X3を通る仮想線とX軸方向検知電極X1,
X2を通る仮想線とが一致し、同じく端子固定用枠状部
分37の上端面に設けられたY軸用目印Y3,Y3を通
る仮想線とY軸方向検知電極Y1,Y2を通る仮想線と
が一致するように検出用電極パターンの形成を行う。
【0029】その後、出力端子部材9の自由端側の露出
表面と出力電極X,出力端子部材11の自由端側の露出
表面と出力電極Y,出力端子部材13の自由端側の露出
表面と出力電極Zをボンディング49,51,53によ
り接続する。そして次に支持ケース21の上端外周に、
信号処理回路基板(図示せず)が配置された樹脂製また
は金属製のカバー55を嵌め込む。その後、出力端子部
材9,11,13及びグランド端子部材15を支持ケー
ス21の外側に適当な長さだけ延びる位置で切断して折
り曲げ加工を施して、図4(D)に示すような三軸加速
度センサ57の製造を完了する。
【0030】図5は三軸加速度センサ57を実装用回路
基板に実装した状態を示す図である。この図において、
出力端子部材9,11,13及びグランド端子部材15
の折り曲げ形成は、支持ケース21の近傍で垂直下方に
折り曲げ、支持ケース21の下端と同一位置又は下端よ
り若干下側位置で外側に向かって水平に折り曲げること
により行われているので、出力端子部材9,11,13
及びグランド端子部材15の外端には水平部59,61
(出力端子部材9,13の水平部のみ図示)が形成され
ていて、実装用回路基板63の半田付けランドにこの水
平部59,61を半田67により接続して三軸加速度セ
ンサ57を実装用回路基板63に実装する。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の加速度セ
ンサを用いれば、ダイアフラムの可動部分の実質直径が
所定の大きさを有しているので精度の高い測定が可能で
あり、また、本発明の加速度センサの製造方法を用いれ
ば高精度の加速度センサを効率よく製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加速度センサである三軸加速度センサ
を製造する場合に使用するフープ状フレームの平面図で
ある。
【図2】支持ケースが成形された1つのセンサ構成部材
の平面図である。
【図3】(A)は図2のセンサ構成部材の断面図であ
り、(B)は要部の一部省略拡大断面図である。
【図4】(A)〜(D)は支持ケースが成形されたセン
サ構成部材から本発明の三軸加速度センサを製造する過
程の一過程の状態をそれぞれ示す図である。
【図5】三軸加速度センサを実装用回路基板に実装した
状態を示す図である。
【図6】圧電セラミックス基板の表面上に形成する基本
電極パターンの一例を示す図である。
【図7】従来の加速度センサ素子の支持構造を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 フープ状フレーム 7 フレーム本体 9,11,13 出力端子部材 15 グランド端子部材 17,103 ダイアフラム 21,106 支持ケース 33,104 重錘 45,100 圧電セラミックス基板 47,102 接着剤層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電セラミックス基板の一方の面上に加
    速度検出用の検出用電極パターンが形成され、他方の面
    上に前記検出用電極パターンと対向する対向電極パター
    ンが形成された加速度センサ素子と、 一方の面上に前記加速度センサ素子が接着剤層を介して
    接続されるダイアフラムと、 前記ダイアフラムの他方の面の中心部に固定される重錘
    と、 前記重錘を変位可能に収納する収納空間を有し且つ前記
    ダイアフラムの外周部を支持する絶縁材料製の支持ケー
    スとを具備する加速度センサであって、 前記支持ケースが前記ダイアフラムをインサートとして
    成形されていることを特徴とする加速度センサ。
  2. 【請求項2】 圧電セラミックス基板の一方の面上に加
    速度検出用の検出用電極パターン及び出力電極が形成さ
    れ、他方の面上に前記検出用電極パターンと対向する対
    向電極パターンが形成された加速度センサ素子と、 一方の面上に前記加速度センサ素子が接着剤層を介して
    接続されるダイアフラムと、 前記ダイアフラムの他方の面の中心部に固定される重錘
    と、 前記加速度センサ素子の前記出力電極と電気的に接続さ
    れる出力端子部材及び前記対向電極と電気的に接続され
    るグランド端子部材と、 前記重錘を変位可能に収納する収納空間を有し且つ前記
    ダイアフラムの外周部を支持する絶縁樹脂製の支持ケー
    スとを具備し、 前記支持ケースが前記ダイアフラム、前記出力端子部材
    及び前記グランド端子部材をインサートとして成形され
    ていることを特徴とする加速度センサ。
  3. 【請求項3】 前記出力端子部材及び前記グランド端子
    部材の前記支持ケースから突出する部分は、実装用回路
    基板の半田付けランドに半田付け可能な形状を有してい
    る請求項2に記載の加速度センサ。
  4. 【請求項4】 前記グランド端子部材の一端に前記ダイ
    アフラムが一体に設けられ、前記ダイアフラムに導電性
    接着剤を介して前記加速度センサ素子の他方の面が接合
    されている請求項2に記載の加速度センサ。
  5. 【請求項5】 分極処理された圧電セラミックス基板の
    一方の面上に加速度検出用の検出用電極パターン及び出
    力電極が形成され、他方の面上に前記検出用電極パター
    ンと対向する対向電極パターンが形成された加速度セン
    サ素子と、 一方の面上に前記加速度センサ素子が接着剤層を介して
    接続されるダイアフラムと、 前記ダイアフラムの他方の面の中心部に固定される重錘
    と、 前記加速度センサ素子の前記出力電極と電気的に接続さ
    れる出力端子部材及び前記対向電極と電気的に接続され
    るグランド端子部材と、 前記重錘を変位可能に収納する収納空間を有し且つ前記
    ダイアフラムの外周部を支持する絶縁樹脂製の支持ケー
    スとを具備し、 前記ダイアフラムの前記収納空間と対向する対向部分を
    囲む部分には前記対向部分の周囲に分散して複数のダイ
    アフラム固定用係止部が一体に形成され、 前記支持ケースが前記ダイアフラム、前記出力端子部材
    及び前記グランド端子部材をインサートとして成形さ
    れ、 前記複数のダイアフラム固定用係止部が前記支持ケース
    を形成する絶縁樹脂内に埋設されていることを特徴とす
    る加速度センサ。
  6. 【請求項6】 前記複数のダイアフラム固定用係止部
    は、前記ダイアフラムの前記収納空間と対向する対向部
    分を囲む前記部分に形成された複数の貫通孔を囲む囲繞
    部分がそれぞれ前記ダイアフラムの前記他方の面側に突
    出するように曲げられて形成されており、 前記複数の貫通孔内に前記絶縁樹脂が充填されている請
    求項5に記載の加速度センサ。
  7. 【請求項7】 前記ダイアフラムの前記対向部分には、
    前記重錘を係止する係止部が一体に設けられ、 前記重錘は前記係止部をインサートとして成形されてい
    ることを特徴とする請求項5に記載の加速度センサ。
  8. 【請求項8】 前記係止部は、前記対向部分に形成され
    た貫通孔を囲む貫通孔囲繞部分が前記ダイアフラムの前
    記他方の面側に突出するように曲げられて構成されてお
    り、 前記貫通孔内に前記重錘を形成する材料が充填されてい
    ることを特徴とする請求項7に記載の加速度センサ。
  9. 【請求項9】 圧電セラミックス基板の一方の面上に加
    速度検出用の検出用電極パターン及び出力電極が形成さ
    れ、他方の面上に前記検出用電極パターンと対向する対
    向電極パターンが形成された加速度センサ素子と、 一方の面上に前記加速度センサ素子が接着剤層を介して
    接続されるダイアフラムと、 前記ダイアフラムの他方の面の中心部に固定される重錘
    と、 前記加速度センサ素子の前記出力電極と電気的に接続さ
    れる出力端子部材及び前記対向電極と電気的に接続され
    るグランド端子部材と、 前記重錘を変位可能に収納する収納空間を有し且つ前記
    ダイアフラムの外周部を支持する絶縁材料製の支持ケー
    スとを具備する加速度センサの製造方法であって、 自由端に前記ダイアフラムが一体に設けられた前記グラ
    ンド端子部材及び前記出力端子部材がフレーム本体に一
    体に設けられたフープ状フレームを用意し、 前記ダイアフラム、前記出力端子部材及び前記グランド
    端子部材をインサートとして前記支持ケースを成形する
    ことを特徴とする加速度センサの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記一方の面に前記検出用電極パター
    ン及び前記出力電極が形成されておらず前記他方の面に
    前記対向電極パターンが形成された半加工加速度センサ
    素子を用意し、 前記支持ケースを成形した後に、前記ダイアフラムの上
    に導電性接着剤を介して前記半加工加速度センサ素子を
    接合し、 その後、前記半加工加速度センサ素子の前記一方の面に
    前記検出用電極パターン及び前記出力電極を形成するこ
    とを特徴とする請求項9に記載の加速度センサの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記ダイアフラムには前記重錘を係止
    する係止部が一体に設けられ、 前記支持ケースの成形と同時に前記係止部をインサート
    として前記重錘を前記支持ケースを形成する絶縁樹脂材
    料で成形することを特徴とする請求項9に記載の加速度
    センサの製造方法。
JP9188328A 1997-07-14 1997-07-14 加速度センサ及び加速度センサの製造方法 Withdrawn JPH1130629A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111719175A (zh) * 2019-03-20 2020-09-29 汤浅薄膜系统株式会社 隔膜构件

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CN111719175A (zh) * 2019-03-20 2020-09-29 汤浅薄膜系统株式会社 隔膜构件

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