JPH1130483A - 穀物乾燥方法および穀物乾燥装置 - Google Patents

穀物乾燥方法および穀物乾燥装置

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JPH1130483A
JPH1130483A JP18532997A JP18532997A JPH1130483A JP H1130483 A JPH1130483 A JP H1130483A JP 18532997 A JP18532997 A JP 18532997A JP 18532997 A JP18532997 A JP 18532997A JP H1130483 A JPH1130483 A JP H1130483A
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JP
Japan
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grain
drying
hot air
temperature
ventilation
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JP18532997A
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English (en)
Inventor
Aijiro Kaneko
愛次郎 金子
Yoshiro Chinen
悌郎 知念
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Kaneko Agricultural Machinery Co Ltd
Original Assignee
Kaneko Agricultural Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】穀物を可能な限り効率よく乾燥でき、しかも、
胴割れや過乾燥など乾燥に伴う穀粒の損傷度合が少な
く、食味の低下などの変質を生じさせず、種子穀物の発
芽率の低下をきたすことがない穀物乾燥方法およびその
装置を提供する。 【解決手段】上段に穀物貯留槽2、中段に通風乾燥部
3、下段に穀物搬出室4をそれぞれ設ける。穀物貯留槽
2に貯留した穀物を通風乾燥部3から穀物搬出室4を経
て穀物貯留槽2に環流する経路で循環流動させながら通
風乾燥部3から穀物搬送室を流下する過程で、穀物に熱
風を浴びせて通風乾燥する。熱風温度の上限値を穀物の
種類および穀物の水分に応じて予め設定しておき、その
設定温度を超えない温度範囲の熱風で穀物を通風乾燥す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穀物を循環流動さ
せながら流動中の穀物に熱風を浴びせて通風乾燥する穀
物乾燥方法および穀物乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、穀物を循環流動させながら流動
中の穀物に熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥方法お
よび穀物乾燥装置においては、熱風の温度が高く、かつ
単位時間当たり風量が多いほど短時間で乾燥することが
できる。しかし、穀物を乾燥する熱風の温度は、胴割れ
や過乾燥など乾燥に伴う穀粒の損傷度合、食味の良し悪
しなどの性状、あるいは種子穀物の発芽率に大きく影響
を及ぼすので、穀物の熱風による乾燥には、乾燥効率と
併せて穀物の種類ごとに熱風の温度を適切に設定し、制
御することが肝要である。
【0003】ところで、従来の穀物乾燥装置において
は、熱風の熱源である熱風発生装置(バーナ)の単位時
間当たり燃焼量を増減調節することにより熱風温度を調
節しているが、燃焼量の増減によるときは熱風温度の微
細な調節が困難であり、また、たとえ乾燥開始時に熱風
温度を適切に調節設定しても、外気温の変化等によって
熱風温度がかなり大きく変動するので、乾燥中の穀物温
度を適切に保持することは甚だ難しいのが実状であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の技術
的課題は、穀物を可能な限り効率よく乾燥でき、しか
も、胴割れや過乾燥など乾燥に伴う穀粒の損傷度合が少
なく、食味の低下などの変質を生じさせず、種子穀物の
発芽率の低下をきたすことがない穀物乾燥方法および穀
物乾燥装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、穀物を循環流動させながら流動中の穀物
に熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥方法であって、
熱風温度の上限値を穀物の種類および穀物の水分に応じ
て予め設定しておき、その設定温度を超えない温度範囲
の熱風で穀物を通風乾燥することを特徴とする穀物乾燥
方法を提供する。この穀物乾燥方法によれば、熱風温度
の上限値を、穀物の種類および穀物の水分に応じて予め
適正値に設定されるので、乾燥の開始時に燃焼装置の燃
焼量の調節如何、あるいは外気温の変化等にかかわら
ず、乾燥全期にわたって熱風温度が上限値を超えること
がなく、乾燥中の穀物温度が適正な範囲に確実に保持さ
れる。
【0006】また、本発明は、穀物を循環流動させなが
ら流動中の穀物に熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥
方法であって、熱風温度の上限値を穀物の種類および穀
物の水分に応じて予め設定しておき、その設定温度を超
えない温度範囲でかつ外気温より穀物の種類ごとに一定
値だけ高い温度の熱風で穀物を通風乾燥することを特徴
とする穀物乾燥方法を提供する。この穀物乾燥方法によ
れば、乾燥全期にわたって熱風温度が上限値を超えるこ
とがないだけでなく、乾燥中の熱風温度が外気温に連動
して昇降制御されるので、熱風温度が上限値を超えない
範囲で効率のよい乾燥ができる温度で穀物を乾燥するこ
とができる。
【0007】前記本発明に係る穀物乾燥方法において
は、穀物の種類として、籾、ビール麦および小麦が設定
されており、穀物の水分区分として25%以上、25%
未満〜20%および20%未満が設定されていて、熱風
の上限温度が、籾の場合で各水分区分毎に35℃、40
℃、45℃、ビール麦の場合で各水分区分毎に40℃、
45℃、50℃、小麦の場合で各水分毎に45℃、50
℃、55℃であることが好適である。そして、穀物の水
分区分が25%未満〜20%の熱風温度を乾燥開始時の
基準とすることにより、乾燥開始後の穀物の水分をその
まま、またはその上またはその下の区分に変更する簡明
な制御を実現できて、制御上の信頼性を向上させること
ができる。外気温より穀物の種類ごとに一定値だけ高い
設定温度は、籾およびビール麦の場合で+10℃、小麦
の場合で+15℃であることが好適である。
【0008】また、本発明は、穀物を循環流動させなが
ら流動中の穀物に熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥
方法であって、乾燥中の穀物温度を適時検知し、その穀
物温度が予め定めた値を超えないように熱風温度を制御
して穀物を通風乾燥することを特徴とする穀物乾燥方法
を提供する。この穀物乾燥方法によれば、乾燥中の穀物
温度を直接検知して熱風温度を制御するので、穀物を良
好な状態に乾燥する制御の精度が高くかつ制御の信頼性
が向上する。
【0009】また、本発明は、穀物を循環流動させなが
ら流動中の穀物に熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥
方法であって、乾燥中の穀物の水分を適時検知して穀物
の単位時間当たり減少水分を乾燥全期にわたり一定、あ
るいは乾燥各期ごとにそれぞれ一定となるように熱風温
度を制御して穀物を通風乾燥することを特徴とする穀物
乾燥方法を提供する。この穀物乾燥方法によれば、穀物
の乾燥速度を適切に制御することで穀物温度の過度の温
度上昇を抑制して、穀物を良好な状態に乾燥することが
できる。
【0010】本発明は、上段に穀物貯留槽、中段に通風
乾燥部、下段に穀物搬出室をそれぞれ設け、穀物貯留槽
に貯留した穀物を通風乾燥部から穀物搬出室を経て穀物
貯留槽に環流する経路で循環流動させながら通風乾燥部
から穀物搬送室を流下する過程で穀物に温度制御を伴っ
た熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥装置であって、
通風乾燥部は、複数の多孔状の熱風導入胴と多孔状の排
風胴とを対向させて複数層の穀物流下路を形成してな
り、通風乾燥部と穀物搬出室との間に通風乾燥部から穀
物が流下する空間部を設け、この空間部と穀物搬出室と
の間に上記通風乾燥部の穀物流下路と交差する方向に配
列した多孔状の穀物流下案内胴により穀物繰出部を設け
て、通風乾燥部から穀物搬出室に流下する穀物を空間部
内で交差状に散粒混合するように構成したことを特徴と
する穀物乾燥装置を提供する。この穀物乾燥装置によれ
ば、温度制御を伴った熱風により穀物を乾燥することと
相俟って、通風乾燥部から穀物搬出室に流下する穀物が
空間部内で交差状に散粒混合状態を呈するので、通風乾
燥部からこの空間部に流通する熱風の一部により、循環
流動する穀物を均等に乾燥することができ、胴割れや過
乾燥など乾燥に伴う穀粒の損傷度合が少なく、食味の低
下などの変質を生じさせず、種子穀物の発芽率の低下を
きたすことなく穀物を良好に乾燥することができる。
【0011】また、本発明は、上段に穀物貯留槽、中段
に通風乾燥部、下段に穀物搬出室をそれぞれ設け、穀物
貯留槽に貯留した穀物を通風乾燥部から穀物搬出室を経
て穀物貯留槽に環流する経路で循環流動させながら通風
乾燥部から穀物搬送室を流下する過程で穀物に温度制御
をした熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥装置であっ
て、通風乾燥部と穀物搬出室との間に通風乾燥部から穀
物が流下する空間部を設け、この空間部を残留物除去の
ために外部から目視可能に構成したことを特徴とする穀
物乾燥装置を提供する。この穀物乾燥装置によれば、通
風乾燥部の下方に空間部を有していてその空間部内を乾
燥終了後に外部から目視することで残留物を確実に除去
することができるので、殊に種子穀物の乾燥において発
芽率の低下をきたさない乾燥と相俟って混種を確実に防
止することができる。
【0012】また、本発明は、上段に穀物貯留槽、中段
に通風乾燥部、下段に穀物搬出室をそれぞれ設け、穀物
貯留槽に貯留した穀物を通風乾燥部から穀物搬出室を経
て穀物貯留槽に環流する経路で循環流動させながら通風
乾燥部から穀物搬送室を流下する過程で穀物に温度制御
を伴った熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥装置であ
って、穀物貯留部内の四隅に隅角部覆いを設けて穀物貯
留部内全面にわたって穀物滑動面としたことを特徴とす
る穀物乾燥装置を提供する。この乾燥装置によれば、穀
物貯留部内の四隅が穀物滑動面をなし、穀物貯留部から
穀物が通風乾燥部に均等に流下するので、流動循環ムラ
に起因する乾燥ムラを防止して、温度制御を伴った熱風
により穀物を乾燥することと相俟って、穀物を良好に乾
燥することができる。
【0013】また、本発明は、上段に穀物貯留槽、中段
に通風乾燥部、下段に穀物搬出室をそれぞれ設け、穀物
貯留槽に貯留した穀物を通風乾燥部から穀物搬出室を経
て穀物貯留槽に環流する経路で循環流動させながら通風
乾燥部から穀物搬出室を流下する過程で穀物に温度制御
をした熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥装置であっ
て、穀物搬出室を形成する流穀面に穀物搬出室内の残留
物を外部から除去する掃除窓を設けたことを特徴とする
穀物乾燥装置を提供する。この穀物乾燥装置によれば、
乾燥終了後に掃除窓を開いて穀物搬出室内を外部から残
留物を確実に除去することができるので、殊に種子穀物
の乾燥において発芽率の低下をきたさない乾燥と相俟っ
て混種を確実に防止することができる。
【0014】また、本発明は、上段に穀物貯留槽、中段
に通風乾燥部、下段に穀物搬出室をそれぞれ設け、穀物
貯留槽に貯留した穀物を通風乾燥部から穀物搬出室を経
て穀物貯留槽に環流する経路で循環流動させながら通風
乾燥部から穀物搬送室を流下する過程で穀物に温度制御
をした熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥装置であっ
て、穀物搬出室の底部に設けた穀物搬出コンベアと穀物
貯留層の上部に設けた穀物均分コンベアとの間を接続す
る昇降機を備えており、この昇降機の上部を開閉自在に
構成したことを特徴とする穀物乾燥装置を提供する。こ
の穀物乾燥装置によれば、乾燥終了後に昇降機の上部を
開いて残留物を確実に除去することができるので、殊に
種子穀物の乾燥において発芽率の低下をきたさない乾燥
と相俟って混種を確実に防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図面は本発明に係る穀物乾燥装置
の実施の形態を示している。図1は穀物乾燥装置の全体
斜視図、図2は穀物乾燥装置の全体縦断正面図、図3は
穀物乾燥装置の全体縦断側面図、図4は穀物乾燥装置の
要部を示す破断斜視図、図5は穀物乾燥装置の上部を示
す斜視図、図6は昇降機の上部を示す斜視図、図7は図
6に示す昇降機の上部を開いた状態を示す分解斜視図、
図8は穀物乾燥装置の穀物貯留部を示す水平概略断面
図、図9は穀物乾燥装置の通風乾燥部および空間部の側
壁面を開放して内部を点検掃除する態様を示す斜視図で
ある。なお、各図において同符号を付した部位の構成は
同構成であり、一部の図に付いては重複説明を省いてい
る。
【0016】図1、図2および図3において、1は穀物
乾燥装置であり、この穀物乾燥装置1は、上段に穀物貯
留槽2、中段に通風乾燥部3、下段に穀物搬出室4をそ
れぞれ設け、穀物搬出室4の底部に設けた穀物搬出コン
ベア5と穀物貯留槽2の上部に設けた穀物均分コンベア
6との間を昇降機7により接続して、穀物貯留槽2に貯
留した穀物を通風乾燥部3から穀物搬出室4を経て穀物
貯留槽2に環流する経路で循環流動させながら通風乾燥
部3から穀物搬送室4を流下する過程で穀物に温度制御
を伴った熱風を浴びせて通風乾燥する構成となってい
る。
【0017】穀物貯留槽2の下方に位置する通風乾燥部
3は、図4に詳細を示すように、複数の多孔状の熱風導
入胴8と多孔状の排風胴9とを対向させて複数層の穀物
流下路10を形成してなり、通風乾燥部3と穀物搬出室
4との間に通風乾燥部3から穀物が流下する空間部11
を設けている。また、上記空間部11と穀物搬出室4と
の間に、通風乾燥部3の穀物流下路10と交差(直交)
する方向に配列した多孔状の穀物流下案内胴12により
穀物繰出部13を設けて、通風乾燥部3から穀物搬出室
4に流下する穀物を空間部11内で交差状に散粒混合す
るように構成している。14は穀物繰出ロールである。
図示の実施の形態では、熱風導入胴8を4基、排風胴9
を5基が左右側面方向に配置された8層の穀物流下路1
0を形成した、いわゆる横がけ8層・交差流下方式とな
っている。このように穀物流下路10を8層とすること
により、通風乾燥部3を流下する穀物を十分薄層にする
ことができ、乾燥ムラを生じさせることなく通風乾燥す
ることができる。
【0018】穀物乾燥装置1の通風乾燥部3、空間部1
1の一方の側面および穀物搬出室4の一方の側面から下
面にかけた空間は熱風室15をなし、通風乾燥部3、空
間部11の他方の側面および穀物搬出室4の他方の側面
から下面にかけた空間は排風室16をなしている。熱風
室15の正面側にはバーナ17が、排風室16の背面側
には吸引排風機18が備えられている。上記熱風導入胴
8の一側は熱風室15に連通しており、排風胴9の他側
は排風室16に連通している。また、熱風導入胴8の下
面は開口していて空間部11に連通している。
【0019】上記穀物搬出室4はその底面が、空間部1
1から穀物搬出コンベア5にかけて傾斜する流穀板1
9,19によって構成されており、排風室16と境をな
す流穀板19には複数の排風ダクト20が設けられてい
る。したがって、バーナ17によって熱風室15内に生
じた熱気は、排風室16の吸引排風機18による外気の
吸引作用で熱風(図4の矢印a)となって熱風室15、
通風乾燥部3の熱風導入胴8から穀物流下路10を横切
って穀物の通風乾燥に供されて排風胴9に排風(図4の
矢印b)となって流入し、排風胴9から排風室16に流
入する経路を経て吸引排風機18により外部に放出され
る。また、熱風導入胴8の下面から空間部11、多孔状
の穀物流下案内胴12を通って穀物搬出室4内に流入す
る熱風は、排風ダクト20を通って排風室16に排風さ
れるが、この熱風により空間部11内では通風乾燥部3
から流下して穀物流下案内胴12により直交方向に交差
する散粒混合作用を受けてさらに流下する穀物が通風乾
燥される。このように、通風乾燥部3を流下して空間部
11に流入した穀物は直交方向の散粒混合作用を受ける
ので、熱風により均等に通風乾燥される。
【0020】穀物乾燥装置1の通風乾燥部3、空間部1
1の一方の側面および穀物搬出室4の一方の側面から下
面にかけて形成されている熱風室15は、その側面壁2
1が着脱自在であり、また、通風乾燥部3、空間部11
の他方の側面および穀物搬出室4の他方の側面から下面
にかけて形成されている排風室16の側面壁22も着脱
自在である。そこで、上記側面壁21、側面壁22の何
れか一方または両方を外すと、図9に示すように、空間
部11が開放されるとともに空間部11から通風乾燥部
3の下面を覗くことができて、外部から残留物除去のた
めの掃除を確実にすることができる。
【0021】また、穀物搬出室4を形成する流穀板1
9,19には、穀物搬出室4内の残留物を外部から除去
する開閉自在の掃除窓23を設けているので、前記側面
壁21、側面壁22の何れか一方または両方を外すこと
により、掃除窓23から穀物搬出室4内の残留物を除去
することができる。
【0022】穀物搬出室4と穀物貯留室2を連絡する昇
降機7は、図6および図7に示すように、穀物送出樋2
4が昇降機7の本体上部に対して着脱自在であり、かつ
昇降機7の本体上部と穀物送出樋24とは着脱蓋体25
により連結されている。このため、穀物送出樋24を外
すことにより、昇降機7内の上部に残留した穀物を外部
から排除することができる。26は複数の着脱係止部材
である。
【0023】上記のように、穀物乾燥装置1の空間部1
1、通風乾燥部3、穀物搬出室4および昇降機7内の上
部は、何れも外部から簡便かつ確実に掃除可能であるか
ら、殊に種子穀物の乾燥において、乾燥終了後に残粒物
を確実に除去することができ、混種を防止することがで
きる。
【0024】図8に示すように、穀物貯留槽2内の四隅
には、その隅角部を覆う隅角覆い27を設けて、穀物貯
留部2内全面にわたって穀物滑動面をなすように構成し
ている。穀物貯留部2内をこのように構成することによ
り、穀物貯留部2から通風乾燥部3に流下する穀物の流
れが全体にわたって均等になり、流下ムラに起因する乾
燥ムラを防止することができる。
【0025】図において、28は排塵装置であって、循
環流動する穀物に混在する塵埃をその循環流動に伴って
排除するためのものである。29は穀物送出延長樋であ
り、昇降機7の穀物送出樋24に接続されている。30
は点検等の作業用梯子、31は制御装置である。
【0026】本発明に係る穀物乾燥装置1においては、
穀物貯留槽2に貯留した穀物を通風乾燥部3から穀物搬
出室4を経て穀物貯留槽2に環流する経路で循環流動さ
せながら通風乾燥部3から穀物搬送室4を流下する過程
で穀物に温度制御を伴った熱風を浴びせて通風乾燥する
が、熱風温度等は、制御装置31により自動または手動
で制御される。次にその制御態様のいくつかを例示す
る。
【0027】まず、その一は、熱風温度の上限値を穀物
の種類および穀物の水分に応じて予め設定しておき、そ
の設定温度を超えない温度範囲の熱風で穀物を通風乾燥
することである。このように、熱風温度の上限値を予め
設定しておくことにより、例えば、乾燥中に外気温が予
想範囲を超えて上昇したような場合であっても、乾燥中
の穀物温度の異常上昇を未然に防止することができる。
したがって、比較的乾燥効率の高い熱風温度で乾燥を開
始しても、穀物の損傷、変質がなく、殊に種子穀物の乾
燥の場合には発芽率の低下をきたさないから、安心であ
る。
【0028】また、その二は、熱風温度の上限値を穀物
の種類および穀物の水分に応じて予め設定しておき、そ
の設定温度を超えない温度範囲でかつ外気温より穀物の
種類ごとに一定値だけ高い温度の熱風で穀物を通風乾燥
することである。このように、熱風温度の上限値を予め
設定しておくことと併せて外気温に応じて熱風温度を設
定することにより、乾燥中の穀物温度が上限値を超えな
い範囲で効率のよい乾燥を行うことが可能となる。
【0029】また、その三は、熱風温度の上限値設定の
具体例である。すなわち、表1に示すように、穀物の種
類として、籾、ビール麦および小麦が設定されており、
穀物の水分区分として25%以上、25%未満〜20%
および20%未満が設定されていて、熱風の上限温度
が、籾の場合で各水分区分毎に35℃、40℃、45
℃、ビール麦の場合で各水分区分毎に40℃、45℃、
50℃、小麦の場合で各水分毎に45℃、50℃、55
℃である。この具体的設定例は、通常の場合の穀物乾燥
に適合し、かつ好適なものである。
【0030】
【表1】
【0031】また、その四は、その三の方法において、
穀物の水分区分が25%未満〜20%の熱風温度を乾燥
開始時の基準とすることである。このようにすることに
より、乾燥開始時に設定された熱風温度の変更作動を単
純化することができるので、制御装置の簡素化と制御の
信頼性を向上させることができる。
【0032】また、その五は、その二の方法において、
外気温より穀物の種類ごとに一定値だけ高い設定温度
は、籾およびビール麦の場合で+10℃、小麦の場合で
+15℃とすることである。この具体的設定例は、通常
の場合の穀物乾燥に適合し、かつ好適なものである。
【0033】また、その六は、乾燥中の穀物温度を適時
検知し、その穀物温度が予め定めた値を超えないように
熱風温度を制御して穀物を通風乾燥することである。こ
のようにすることにより、乾燥中の穀物温度の上限値
を、熱風温度による間接的な手段でなく直接的に穀物温
度の上限値を制御して、精度が高くかつ信頼性の高い制
御を行うことができる。
【0034】また、その七は、乾燥中の穀物の水分を適
時検知して穀物の単位時間当たり減少水分を乾燥全期に
わたり一定、あるいは乾燥各期ごとにそれぞれ一定とな
るように熱風温度を制御して穀物を通風乾燥することで
ある。このようにすることにより、穀物の乾燥速度を適
切に制御することで穀物温度の過度の温度上昇を抑制し
て、穀物を良好な状態に乾燥することができる。
【0035】本発明に係る穀物乾燥方法は、その一から
その七の制御手段であるが、本発明においては、それら
の手段を単独で実施することは勿論のこと、それらの手
段を適宜複合的に実施することもできる。そして、各手
段を複合的に実施するときは、その優先的適用順序を決
めることができるが、何れにしても、穀物がよりいっそ
う良好に乾燥されるようにするのが肝要である。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、穀物を可能な限り効率
よく乾燥でき、しかも、胴割れや過乾燥など乾燥に伴う
穀粒の損傷度合が少なく、食味の低下などの変質を生じ
させず、種子穀物の発芽率の低下をきたすことがない穀
物乾燥方法および穀物乾燥装置を得ることができる。
【0037】本発明によれば、種子穀物の乾燥におい
て、発芽率の低下をきたすことがないから、本発明に係
る穀物乾燥方法および穀物乾燥装置は、殊に種子穀物、
すなわち、種子籾、種子麦類の乾燥に最も適するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】穀物乾燥装置の全体斜視図である。
【図2】穀物乾燥装置の全体縦断正面図である。
【図3】穀物乾燥装置の全体縦断側面図である。
【図4】穀物乾燥装置の要部を示す破断斜視図である。
【図5】穀物乾燥装置の上部を示す斜視図である。
【図6】昇降機の上部を示す斜視図である。
【図7】図6に示す昇降機の上部を開いた状態を示す分
解斜視図である。
【図8】穀物乾燥装置の穀物貯留部を示す水平概略断面
図である。
【図9】穀物乾燥装置の通風乾燥部および空間部の側壁
面を開放して内部を点検掃除する態様を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 穀物乾燥装置 2 穀物貯留槽 3 通風乾燥部 4 穀物搬出室 5 穀物搬出コンベア 6 穀物均分コンベア 7 昇降機 8 多孔状の熱風導入胴 9 多孔状の排風胴 10 穀物流下路 11 空間部 12 多孔状の穀物流下案内胴 13 穀物繰出部 14 穀物繰出ロール 15 熱風室 16 排風室 17 バーナ 18 吸引排風機 19,19 流穀板 20 排風ダクト 21 側面壁 22 側面壁 23 掃除窓 24 穀物送出樋 25 着脱蓋体 26 着脱係止部材 27 隅角覆い 28 排塵装置 29 穀物送出延長樋 30 作業用梯子 31 制御装置 a 熱風 b 排風

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀物を循環流動させながら流動中の穀物
    に熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥方法であって、
    熱風温度の上限値を穀物の種類および穀物の水分に応じ
    て予め設定しておき、その設定温度を超えない温度範囲
    の熱風で穀物を通風乾燥することを特徴とする穀物乾燥
    方法。
  2. 【請求項2】 穀物を循環流動させながら流動中の穀物
    に熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥方法であって、
    熱風温度の上限値を穀物の種類および穀物の水分に応じ
    て予め設定しておき、その設定温度を超えない温度範囲
    でかつ外気温より穀物の種類ごとに一定値だけ高い温度
    の熱風で穀物を通風乾燥することを特徴とする穀物乾燥
    方法。
  3. 【請求項3】 穀物の種類として、籾、ビール麦および
    小麦が設定されており、穀物の水分区分として25%以
    上、25%未満〜20%および20%未満が設定されて
    いて、熱風の上限温度が、籾の場合で各水分区分毎に3
    5℃、40℃、45℃、ビール麦の場合で各水分区分毎
    に40℃、45℃、50℃、小麦の場合で各水分毎に4
    5℃、50℃、55℃であることを特徴とする請求項1
    または請求項2の穀物乾燥方法。
  4. 【請求項4】 穀物の水分区分が25%未満〜20%の
    熱風温度を乾燥開始時の基準とすることを特徴とする請
    求項3の穀物乾燥方法。
  5. 【請求項5】 外気温より穀物の種類ごとに一定値だけ
    高い設定温度は、籾およびビール麦の場合で+10℃、
    小麦の場合で+15℃であることを特徴とする請求項2
    の穀物乾燥方法。
  6. 【請求項6】 穀物を循環流動させながら流動中の穀物
    に熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥方法であって、
    乾燥中の穀物温度を適時検知し、その穀物温度が予め定
    めた値を超えないように熱風温度を制御して穀物を通風
    乾燥することを特徴とする穀物乾燥方法。
  7. 【請求項7】 穀物を循環流動させながら流動中の穀物
    に熱風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥方法であって、
    乾燥中の穀物の水分を適時検知して穀物の単位時間当た
    り減少水分を乾燥全期にわたり一定、あるいは乾燥各期
    ごとにそれぞれ一定となるように熱風温度を制御して穀
    物を通風乾燥することを特徴とする穀物乾燥方法。
  8. 【請求項8】上段に穀物貯留槽、中段に通風乾燥部、下
    段に穀物搬出室をそれぞれ設け、穀物貯留槽に貯留した
    穀物を通風乾燥部から穀物搬出室を経て穀物貯留槽に環
    流する経路で循環流動させながら通風乾燥部から穀物搬
    送室を流下する過程で穀物に温度制御を伴った熱風を浴
    びせて通風乾燥する穀物乾燥装置であって、通風乾燥部
    は、複数の多孔状の熱風導入胴と多孔状の排風胴とを対
    向させて複数層の穀物流下路を形成してなり、通風乾燥
    部と穀物搬出室との間に通風乾燥部から穀物が流下する
    空間部を設け、この空間部と穀物搬出室との間に上記通
    風乾燥部の穀物流下路と交差する方向に配列した多孔状
    の穀物流下案内胴により穀物繰出部を設けて、通風乾燥
    部から穀物搬出室に流下する穀物を空間部内で交差状に
    散粒混合するように構成したことを特徴とする穀物乾燥
    装置。
  9. 【請求項9】 上段に穀物貯留槽、中段に通風乾燥部、
    下段に穀物搬出室をそれぞれ設け、穀物貯留槽に貯留し
    た穀物を通風乾燥部から穀物搬出室を経て穀物貯留槽に
    環流する経路で循環流動させながら通風乾燥部から穀物
    搬送室を流下する過程で穀物に温度制御をした熱風を浴
    びせて通風乾燥する穀物乾燥装置であって、通風乾燥部
    と穀物搬出室との間に通風乾燥部から穀物が流下する空
    間部を設け、この空間部を残留物除去のために外部から
    目視可能に構成したことを特徴とする穀物乾燥装置。
  10. 【請求項10】 上段に穀物貯留槽、中段に通風乾燥
    部、下段に穀物搬出室をそれぞれ設け、穀物貯留槽に貯
    留した穀物を通風乾燥部から穀物搬出室を経て穀物貯留
    槽に環流する経路で循環流動させながら通風乾燥部から
    穀物搬送室を流下する過程で穀物に温度制御を伴った熱
    風を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥装置であって、穀物
    貯留部内の四隅に隅角部覆いを設けて穀物貯留部内全面
    にわたって穀物滑動面としたことを特徴とする穀物乾燥
    装置。
  11. 【請求項11】 上段に穀物貯留槽、中段に通風乾燥
    部、下段に穀物搬出室をそれぞれ設け、穀物貯留槽に貯
    留した穀物を通風乾燥部から穀物搬出室を経て穀物貯留
    槽に環流する経路で循環流動させながら通風乾燥部から
    穀物搬送室を流下する過程で穀物に温度制御をした熱風
    を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥装置であって、穀物搬
    出室を形成する流穀板に穀物搬出室内の残留物を外部か
    ら除去する掃除窓を設けたことを特徴とする穀物乾燥装
    置。
  12. 【請求項12】 上段に穀物貯留槽、中段に通風乾燥
    部、下段に穀物搬出室をそれぞれ設け、穀物貯留槽に貯
    留した穀物を通風乾燥部から穀物搬出室を経て穀物貯留
    槽に環流する経路で循環流動させながら通風乾燥部から
    穀物搬送室を流下する過程で穀物に温度制御をした熱風
    を浴びせて通風乾燥する穀物乾燥装置であって、穀物搬
    出室の底部に設けた穀物搬出コンベアと穀物貯留槽の上
    部に設けた穀物均分コンベアとの間を接続する昇降機を
    備えており、この昇降機の上部を開閉自在に構成したこ
    とを特徴とする穀物乾燥装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103727777A (zh) * 2013-12-03 2014-04-16 天津大学 一种青豆种子的干燥工艺
CN109028896A (zh) * 2018-07-03 2018-12-18 安徽辰宇机械科技有限公司 一种双循环智能干燥机及其控制方法

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