JPH11304634A - 静止漏油の異常監視装置 - Google Patents

静止漏油の異常監視装置

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JPH11304634A
JPH11304634A JP11553898A JP11553898A JPH11304634A JP H11304634 A JPH11304634 A JP H11304634A JP 11553898 A JP11553898 A JP 11553898A JP 11553898 A JP11553898 A JP 11553898A JP H11304634 A JPH11304634 A JP H11304634A
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Seisaburo Murayama
誠三郎 村山
Tetsunori Imamura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常時監視体制を採らずとも、異常の発生を早
期に発見して適切に初期対応できるだけでなく、エリア
の人物通過やエリア内作業、人物の影の影響、エリア内
への持ち込み物体を監視除外して静止漏油の異常の有無
のみ正確に検知できるようにする。 【解決手段】 カメラにより撮像される映像信号の連続
2画像間の変化を判定し、変化有りの時、エリアに設け
た人体検知センサの動作状態から正常監視であるか監視
除外であるを確認し、正常監視の時は2画像間の変化を
監視する一方、監視除外の時はカメラを切換えて該当カ
メラによる前回監視から今回監視までの間に除外復帰が
あったか否かを判定し、除外復帰があった時は監視エリ
アを再度設定した上で、静止漏油の異常の有無を判定
し、異常有りのとき、警報を発信し表示するようにして
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静止漏油の異常監視
装置に関し、詳しくは、例えば火力発電所のバーナーゾ
ーンや石油プラント等の各種プラントの機械室あるいは
ポンプ室などの重要設備を設置しているエリアを常時監
視して、そのエリアの床面に黒色油が漏洩した時の床面
の状態変化を早期に発見して重要設備の異常事態への発
展を防止すべく使用される静止漏油の異常監視装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】静止漏油とは、重要設備の設置エリアに
噴霧状に継続する漏油ではなく、エリアの床面に溜まり
状に存在する漏油や不定期的、間欠的に滴下する漏油の
ように変化継続性のない漏油であって、このような静止
漏油の異常の発生の有無を監視する手段として、火力発
電所のバーナーゾーンを例にとってみると、従来では、
バーナーゾーンに設置されたITV監視カメラにより撮
像される複数の映像信号を順次切り替えながら、その映
像信号を中央制御室等に設置されているCRTなどの映
像表示装置上に再生表示させ、この再生映像を目視する
ことで異常の発生の有無を監視したり、作業員によるパ
トロールで監視する手段が一般的に採用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、映像の目視監
視やパトロール監視の場合は、作業員による常時監視体
制を採る必要があるばかりでなく、映像の看過やパトロ
ール直後の異常発生などによって、異常の発見にミスや
遅れが生じることは避けられない。その結果、静止漏油
の状態変化、つまり、異常の発生に対して迅速かつ適切
な初期対応が行なえず、近隣する設備の異常事態への発
展につながるという問題があった。
【0004】また、上記のような目視監視やパトロール
監視が有する問題解決を図るべく、監視カメラにより撮
像される映像信号を映像処理して異常の発生の有無を自
動検出して警報を発信するようにした監視装置も提案さ
れている。しかしながら、従来提案されている映像処理
による監視装置では、設備管理者や保守作業員などの人
物通過やエリア内作業、人物の影の影響、さらにはエリ
ア内に持ち込まれて放置された工具類などの黒色系の物
体と静止漏油との識別が不正確、不十分であるために、
誤警報を頻発する要因になっていた。
【0005】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、作業員による常時監視体制を採らずとも、異
常の発生を早期に発見して適切に初期対応できるのはも
とより、エリアの人物通過やエリア内作業、人物の影の
影響、さらにはエリア内に持ち込まれ放置された黒色系
の物体を監視除外して静止漏油の異常の有無のみを正確
に検知することができる非常に信頼性の高い静止漏油の
異常監視装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明に係る静止漏油
の異常監視装置は、設定された監視エリアの複数箇所を
撮像するカメラと、該カメラにより撮像される複数の映
像信号を順次切換え制御する映像切換え部と、この映像
切換え部で切換え出力される映像信号を入力して連続す
る2画像間に変化があるか否かを判定する手段と、変化
があったと判定された時、上記監視エリアに設けた人体
検知センサの動作後の監視除外状態を保持するための時
間を設定する手段と、上記人体検知センサが動作されて
いるか否かの判定により正常監視状態と監視除外状態と
を確認し、正常監視状態が確認された時は該当カメラに
よる2画像間の変化状態を監視する一方、監視除外状態
が確認された時はカメラを切換える手段と、該当カメラ
による前回監視から今回監視までの間に監視除外状態か
ら正常監視状態への復帰動作があったか否かを判定する
手段と、復帰動作があったと判定された時、監視エリア
を再度設定する手段と、設定された監視エリア内の静止
漏油の異常の有無を判定する手段を有する映像処理手段
と、この映像処理手段での判定結果が異常有りの時、発
信される異常警報を表示する警報表示装置とを備えてい
ることを特徴とするものである。
【0007】上記構成の請求項1に記載の発明によれ
ば、カメラにより撮像される監視エリアの複数箇所の映
像信号が順次切り換えられながら、その映像信号が映像
処理手段に入力されて連続2画像間に変化があるか否か
が検出され、連続2画像間に変化があったと判定された
時は、人体検知センサが動作した後の監視除外状態を保
持するための時間を設定するとともに、人体検知センサ
の動作判定により正常監視状態と監視除外状態とを確認
し、正常監視状態が確認された時のみ連続2画像間の変
化状態を監視し、それ以外はカメラを切換える。これに
よって、作業員等が監視エリアを通過したり、エリア内
で作業したりしている場合を所定の静止漏油の監視から
除外することが可能である。
【0008】また、該当カメラによる前回の監視から今
回の監視までの間に監視除外状態から正常監視状態への
復帰動作があったか否かを判定して、復帰動作があった
場合は監視エリアを再度設定した上で、監視エリア内の
静止漏油の有無を判定することによって、監視除外状態
において監視エリア内に工具類などの黒色系の物体が持
ち込まれて放置されていたとしても、その物体を所定の
静止漏油の監視から除外することが可能である。
【0009】このように、人物の監視エリアの通過やエ
リア内作業、人物の影の影響、さらにはエリア内に持ち
込まれ放置された黒色系の物体に対する監視を除外する
ことで、所定の静止漏油の異常の有無のみを正確に検知
して、誤警報の発信を防止し静止漏油の異常監視の信頼
性を高めることができる。
【0010】また、上記映像処理手段による処理結果に
おいて、監視エリア内に静止漏油が有りと判定された
時、請求項2に記載のように、その状態が所定時間以上
に継続している場合、警報を発信する手段を設けること
によって、人物の影の影響を防止できると共に、静止漏
油が防災保安上支障のない範囲内である時の不必要な警
報発信をなくすることが可能である。
【0011】さらに、上記静止漏油の異常監視装置にお
いて、請求項3に記載したように、監視エリアの再設定
にあたり、その有効監視面積が規定値よりも小さいとき
は監視不可の注意信号を出力するように構成することに
よって、設定された監視エリア自体がそれ以降の静止漏
油の監視に対して正常(監視可能)であるか否かを判定
して、監視エリアを常に正常な監視が行える状態に保全
することが容易となる。
【0012】さらにまた、監視エリアの汚れは常に一定
に保たれず、例えばバーナ交換作業などによって汚れが
経時的に変化しやすいことに着目して、請求項4に記載
したように、監視エリア内の経時的な汚れを監視除外す
る手段を付加しておくことによって、現状に則した的確
な静止漏油の異常監視を実現することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。図1は本発明に係る静止漏油の
異常監視装置を適用した火力発電所のバーナーゾーンに
おける監視領域のイメージ図であり、複数の燃料バーナ
20を備えたボイラ壁面21の前部には点検通路22が
設けられ、この点検通路22に沿った箇所で上記燃料バ
ーナ20の下部には床面が白色系塗料により塗装が施さ
れた、あるいは、内部が白色系に塗装されたオイルパン
を設置することにより静止漏油の監視エリア23が設定
されている。この静止漏油の監視エリア23の両側の点
検通路22には光電式の人体検知センサ24が設置され
ており、この両人体検知センサ24間の距離よりも少し
広い範囲が後述するカメラによる映像監視範囲Lに設定
されている。
【0014】図2は上述した火力発電所のバーナーゾー
ンにおける異常監視システムの概略構成図であり、同図
において、1はバーナーゾーンにおける上記静止漏油監
視エリア23を含む映像監視範囲Lの複数箇所を撮像す
るように設置されたカメラ、2は映像切換え器、3はバ
ーナーゾーンとは離間した位置の中央制御室4内に設置
された警報表示装置としてのCRT、5は映像処理ソフ
トを実行する映像処理ボード5a、その映像処理結果画
面を取り込み、異常時の静止画を圧縮して取り込むキャ
プチャボード5b、映像信号を監視するためのCRT5
c等を有する監視用CPUで、この監視用CPU5は上
記人体検知センサ24の動作状態をシーケンサ6を通し
て読み込んだり、シーケンサ6を介して上記映像切換え
器2に切換信号を発信したり、シーケンサ6を介して上
記カメラ1から中央制御室4内のCRT3への映像切換
え器8に切換信号を出力したりする機能を有する。7は
タイムベースコレクタで、上記映像切換え器2から順次
切換え出力される映像信号を上記画像処理ボード5aで
処理できるように同期信号の補正を行なう。
【0015】上記監視用CPU5の映像処理ボード5a
は、上記映像切換え器2から出力され同期がとられて入
力される映像信号の連続2画像(静止画)を2値化して
その2画像間に変化があるか否かを判定する手段、その
判定結果が変化ありのとき、上記人体検知センサ24の
検知動作後の監視除外状態を保持するための時間をタイ
マーセットする手段、人体検知センサ24の動作状態を
判定し、その判定により正常監視状態であるか監視除外
状態であるかを確認して監視除外状態にあるときのみカ
メラ群1を切り替える人体検知センサの確認手段、前回
監視から今回監視までの間に監視除外状態から正常監視
状態への復帰動作があったか否かを判定して、復帰動作
があったとき、静止漏油監視エリア23を再度設定する
手段、及び、静止漏油の有無ならびにその静止漏油有り
の状態が所定時間以上に継続しているか否かを判定する
手段などを有している。
【0016】つぎに、上記のように構成された火力発電
所のバーナーゾーンにおける監視領域での静止漏油の異
常監視装置の処理動作について、図3のフローチャート
を参照して説明する。複数台のカメラ1により撮像され
た複数の映像信号はシーケンサ6からの切換信号に基づ
く映像切換え器2の切換え動作によって一次異常監視周
期T1(標準2秒)で順次切換えられながら、1枚の映
像信号がタイムベースコレクタ7により同期信号が補正
されて監視用CPU5の映像処理用ボード5aに取り込
まれ、初期画像として格納される(ステップS31,S
32)。
【0017】次に、その格納された初期画像に対象カメ
ラ1からの映像が映っているか否かを映像処理ボード5
aが判定し、映っていなければ装置注意信号(ANN)
を出力し、正常に映っている場合は次の1枚の映像信号
が取り込まれ、現画像として格納される(ステップS3
3,S34)。このようにして取り込まれた初期画像と
現画像の連続2画像間の絶対値演算により差分(変化)
が検出されるとともに、その変化画像(差分画像)と予
め登録されているマスク画像(カメラ1毎に設定されて
いる監視除外エリア)とを重ね合わせるマスク処理が行
なわれる(ステップS35,S36)。
【0018】そして、マスク処理された画像を閾値(0
〜255)で2値化し、ノイズ処理後の画素数をカウン
トし、そのカウント値と規定値を比較して変化の有無を
判定し、変化有りの場合は、一次異常監視周期T1内で
発生した変化数を逐次インクルメントし、人体検知セン
サ24の検知動作後の監視除外状態を保持する時間を経
時するタイマをプリセット(再設定)するための変化フ
ラグを出力する(ステップS37〜S39)。なお、変
化数はカメラ1の切換え後、常にクリアされる。
【0019】続いて、上記一次異常監視周期T1を越え
たか否かを判定し、越えていないと判定された場合は、
予め規定している画像の更新周期(何スキャン毎に更新
処理を実施するかの規定)に達しているか否かを判定す
るとともに、更新周期に達していると判定された場合
は、ステップS34の現画像をステップS32の初期画
像として置き換える(ステップS40〜S42)。
【0020】一方、上記ステップS40において、一次
異常監視周期T1が越えていると判定された場合は、上
記人体検知センサ24の動作状態を確認するために監視
フラグを読み込む。ここで、人体検知センサ24の動作
状態は、正常監視、監視注意、監視除外、の3種
類である。その読み込まれた監視フラグを判定しての
監視注意及びの監視除外の場合は、次のカメラ1によ
る監視に切換えてステップS31に戻り、の正常監視
の時のみ次のステップに移行する(ステップS43、S
44)。このような人体検知センサ24の動作状態の確
認処理を行なうことによって、作業員等が静止漏油監視
エリア23を通過したり、エリア23内で作業したりし
ている場合を所定の静止漏油の監視から除外することが
できる。
【0021】以上の人体検知センサ24の確認が完了し
たならば、一次異常監視中に発生した変化数をカウント
し、そのカウント数(変化数)の合計が規定値を越えた
か否かが判定され、その結果、越えていないと判定され
た場合は静止漏油監視エリア23が設定済みであるか否
か、つまり、初回起動であるか否かが判定される(ステ
ップS45、S46)。この処理は、初回起動時、複数
台全てのカメラ1に対して静止漏油監視エリア23が未
設定であるために実行される。
【0022】静止漏油監視エリア23が設定済みの場合
は、該当カメラ1による前回監視から今回監視までの間
に上記したの監視注意及びの監視除外の状態から
の正常監視の状態への復帰動作があったか否かが判定さ
れ、復帰動作があったと判定された場合は、上記ステッ
プS45の判定に用いた変化数が0(画像が安定してい
る)であるか否かを判定し、0の場合は静止漏油監視エ
リア23の再設定を行ない、0でない場合は設定不可と
して次のカメラ1による監視に切換えてステップS31
に戻る(ステップS47〜S49)。このように該当カ
メラ1による前回の監視から今回の監視までの間に除外
復帰動作があったか否かを判定して、復帰動作があった
場合は監視エリアを再度設定処理することによって、監
視注意や監視除外状態で静止漏油監視エリア23内に工
具類などの黒色系の物体M(図1参照)が持ち込まれて
放置されていたとしても、その物体Mの存在を所定の静
止漏油の監視から除外することができる。
【0023】そして、上記ステップS48での判定にお
いて変化数が0(画像が安定している)であることに基
づいて静止漏油監視エリア23が再設定されたならば、
その再設定された静止漏油監視エリア23が正常な監視
状態にあるか否かが判定される(ステップS50)。こ
れは、予め区切られた白色系床面の静止漏油監視エリア
23に対して白か黒かの判定を実施することで算出され
る有効監視面積(白色部の面積)が規定値よりも小さい
か否かで判定するものであり、その結果、有効監視面積
(白色部の面積)が規定値よりも小さいと判定された時
は静止漏油監視不可の注意信号(ANN)を出力させる
ことによって、監視エリア23を常に正常な監視が行え
る状態に保全している。
【0024】また、上記ステップS45での判定におい
て、一次異常監視中に発生した変化数のカウント数の合
計が規定値を越えていると判定された場合はステップS
46と同様に静止漏油監視エリア23が設定済みである
か否かの判定及びステップS47と同様に除外復帰動作
があったか否かの判定が行なわれた上で次のカメラ1に
よる監視に切換えてステップS31に戻る。これによっ
て、静止漏油監視エリア23が、例えばバーナ交換作業
などによって経時的に黒色B(図1参照)に汚れたとし
ても、その経時的な汚れは監視除外して、それ以降の静
止漏油の監視を現状に則して的確に行なうことができる
【0025】そしてまた、上記ステップS47での判定
において、除外復帰動作がないと判定された場合、つま
り、静止漏油監視エリア23の再設定が不要と判定され
た場合は、静止漏油監視エリア23内の有効監視面積に
対する現状面積(現在の静止漏油監視エリア内の白色部
の面積)の減少率を計算し、それが規定値を越えている
か否かで正常であるか異常が発生しているかを判定し、
正常である場合は次のカメラ1による監視に切換えてス
テップS31に戻り、異常が有ると判定された場合で、
その状態が所定時間以上継続している場合は警報信号
(ANN)を出力し、中央制御室4のCRT3の画面を
切換える信号を発信した上、次のカメラ1による監視に
切換えてステップS31に戻る(ステップS53、S5
4)。
【0026】上記ステップS54に述べたように、監視
エリア23に静止漏油が有りの状態が所定時間以上に継
続している場合、警報信号(ANN)を出力する処理を
行なうことによって、人物の影の影響を防止できると共
に、静止漏油が防災保安上支障のない範囲内である時の
不必要な警報発信をなくすることが可能である。
【0027】なお、上記の実施の形態では、監視対象と
して、火力発電所のバーナーゾーンに適用して説明した
が、これ以外に、石油プラントなどの機械室やポンプ室
などの重要設備を設置しているエリアにおける静止漏油
の監視に適用しても、上記と同様な効果を発揮させるこ
とが可能である。
【0028】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、監視カメラにより撮像される映像信号の有効利
用により静止漏油の異常の有無を高頻度に監視すること
が可能であり、作業員による常時監視体制を採らずと
も、異常の有無を早期に発見して適切な初期対応による
異常事態の発展を防止できるのはもとより、作業員等が
監視エリアを通過したり、エリア内で作業したりしてい
る場合を所定の静止漏油の監視から除外することができ
るとともに、そのような監視除外状態でエリア内に工具
類などの黒色系の物体が持ち込まれて放置された場合
も、その物体を所定の静止漏油の監視から除外すること
ができる。したがって、静止漏油以外の外乱による誤判
定、誤警報の発信を回避しつつ、所定の静止漏油の異常
の有無のみを正確に検知して監視の信頼性を著しく向上
することができるという効果を奏する。
【0029】また、請求項2に記載の発明によれば、上
記請求項1に記載の発明の効果に加えて、人物の影の影
響を防止できると共に、静止漏油が防災保安上支障のな
い範囲内である時の不必要な警報発信をなくすることが
できるという効果を奏する。
【0030】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
上記請求項1または2に記載の発明の効果に加えて、設
定された監視エリア自体を常に正常な監視が行える状態
に容易に保全することができる。さらにまた、請求項4
に記載の発明によれば、監視エリアが、例えばバーナ交
換作業などによって経時的に汚れたとしても、その汚れ
を自動的に監視除外して、現状に則した的確な静止漏油
の異常監視を実現することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静止漏油の異常監視装置を適用し
た火力発電所のバーナーゾーンにおける監視領域のイメ
ージ図である。
【図2】同上火力発電所のバーナーゾーンにおける異常
監視システムの概略構成図である。
【図3】同上火力発電所のバーナーゾーンにおける監視
領域での静止漏油の異常監視装置の処理動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 カメラ 2 映像切換え部 3 CRT(警報表示手段) 5 監視用CPU 5a 画像処理ボード(映像処理手段) 23 静止漏油監視エリア 24 人体検知センサ
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 静止漏油の異常監視装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静止漏油の異常監視
装置に関し、詳しくは、例えば火力発電所のバーナーゾ
ーンや石油プラント等の各種プラントの機械室あるいは
ポンプ室などの重要設備を設置しているエリアを常時監
視して、そのエリアの床面に黒色油が漏洩した時の床面
の状態変化を早期に発見して重要設備の異常事態への発
展を防止すべく使用される静止漏油の異常監視装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】静止漏油とは、重要設備の設置エリアに
噴霧状に継続する漏油ではなく、エリアの床面に溜まり
状に存在する漏油や不定期的、間欠的に滴下する漏油の
ように変化継続性のない漏油であって、このような静止
漏油の異常の発生の有無を監視する手段として、火力発
電所のバーナーゾーンを例にとってみると、従来では、
バーナーゾーンに設置されたITV監視カメラにより撮
像される複数の映像信号を順次切り替えながら、その映
像信号を中央制御室等に設置されているCRTなどの映
像表示装置上に再生表示させ、この再生映像を目視する
ことで異常の発生の有無を監視したり、作業員によるパ
トロールで監視する手段が一般的に採用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、映像の目視監
視やパトロール監視の場合は、作業員による常時監視体
制を採る必要があるばかりでなく、映像の看過やパトロ
ール直後の異常発生などによって、異常の発見にミスや
遅れが生じることは避けられない。その結果、静止漏油
の状態変化、つまり、異常の発生に対して迅速かつ適切
な初期対応が行なえず、近隣する設備の異常事態への発
展につながるという問題があった。
【0004】また、上記のような目視監視やパトロール
監視が有する問題解決を図るべく、監視カメラにより撮
像される映像信号を映像処理して異常の発生の有無を自
動検出して警報を発信するようにした監視装置も提案さ
れている。しかしながら、従来提案されている映像処理
による監視装置では、設備管理者や保守作業員などの人
物通過やエリア内作業、人物の影の影響、さらにはエリ
ア内に持ち込まれて放置された工具類などの黒色系の物
体と静止漏油との識別が不正確、不十分であるために、
誤警報を頻発する要因になっていた。
【0005】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、作業員による常時監視体制を採らずとも、異
常の発生を早期に発見して適切に初期対応できるのはも
とより、エリアの人物通過やエリア内作業、人物の影の
影響、さらにはエリア内に持ち込まれ放置された黒色系
の物体を監視除外して静止漏油の異常の有無のみを正確
に検知することができる非常に信頼性の高い静止漏油の
異常監視装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明に係る静止漏油
の異常監視装置は、設定された監視エリアの複数箇所を
撮像する複数台のカメラと、これらカメラにより撮像さ
れる複数の映像信号の出力を順次切換え制御する映像切
換え部と、この映像切換え部で切換え出力される映像信
号を入力して連続する2画像間に変化があるか否かを判
定する手段と、変化があったと判定された時、上記監視
エリアに設けた人体検知センサ動作したと判定された
後の監視除外状態を保持するための時間を設定する手
段と、上記人体検知センサが動作たか否かを判定し動
作していないとの判定により正常監視状態が確認され
た時は一つのカメラにより撮像され入力される映像信号
の連続する2画像間の変化状態を監視する一方、人体検
知センサが動作したとの判定により監視除外状態が確
認された時は次のカメラにより撮像される映像信号の入
力に切換える手段と、カメラの映像信号による前回監
視から今回監視までの間に監視除外状態から正常監視
状態への復帰動作があったか否かを判定する手段と、
復帰動作があったと判定された時、監視エリアを再度設
定する手段と、設定された監視エリア内の静止漏油の異
常の有無を判定する手段を有する映像処理手段と、この
映像処理手段での判定結果が異常有りの時、発信される
異常警報を表示する警報表示装置とを備えていることを
特徴とするものである。
【0007】上記構成の請求項1に記載の発明によれ
ば、複数台のカメラにより撮像される監視エリアの複数
箇所の映像信号が順次切り換えられながら、その映像信
号が映像処理手段に入力されて連続2画像間に変化があ
るか否かが検出され、連続2画像間に変化があったと判
定された時は、人体検知センサが動作したと判定された
後の監視除外状態を保持するための時間を設定すると
ともに、人体検知センサの動作判定により正常監視
態と監視除外状態とを確認し、正常監視状態が確認
された時のみ連続2画像間の変化状態を監視し、それ以
外は次のカメラにより撮像される映像信号の入力に切換
える。これによって、作業員等が監視エリアを通過した
り、エリア内で作業したりしている場合所定の静止漏
油の監視除外することが可能である。
【0008】また、カメラの映像信号による前回の監
視から今回の監視までの間に監視除外状態から正常監
状態への復帰動作があったか否かを判定して、復帰
動作があった場合は監視エリアを再度設定した上で、監
視エリア内の静止漏油の有無を判定することによって、
監視除外状態において監視エリア内に工具類などの黒
色系の物体が持ち込まれて放置されていたとしても、そ
の物体を所定の静止漏油の監視から除外することが可能
である。
【0009】このように、人物の監視エリアの通過やエ
リア内作業、人物の影の影響、さらにはエリア内に持ち
込まれ放置された黒色系の物体に対する監視を除外する
ことで、所定の静止漏油の異常の有無のみを正確に検知
して、誤警報の発信を防止し静止漏油の異常監視の信頼
性を高めることができる。
【0010】また、上記映像処理手段による処理結果に
おいて、監視エリア内に静止漏油が有りと判定された
時、請求項2に記載のように、その状態が所定時間以上
に継続している場合、警報を発信する手段を設けること
によって、人物の影の影響を防止できると共に、静止漏
油が防災保安上支障のない範囲内である時の不必要な警
報発信をなくすることが可能である。
【0011】さらに、上記静止漏油の異常監視装置にお
いて、請求項3に記載したように、監視エリアの再設定
にあたり、その有効監視面積が規定値よりも小さいとき
は監視不可の注意信号を出力するように構成することに
よって、設定された監視エリア自体がそれ以降の静止漏
油の監視に対して正常(監視可能)であるか否かを判定
して、監視エリアを常に正常な監視が行える状態に保全
することが容易となる。
【0012】さらにまた、監視エリアの汚れは常に一定
に保たれず、例えばバーナ交換作業などによって汚れが
経時的に変化しやすいことに着目して、請求項4に記載
したように、監視エリア内の経時的な汚れを監視除外す
る手段を付加しておくことによって、現状に則した的確
な静止漏油の異常監視を実現することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。図1は本発明に係る静止漏油の
異常監視装置を適用した火力発電所のバーナーゾーンに
おける監視領域のイメージ図であり、複数の燃料バーナ
20を備えたボイラ壁面21の前部には点検通路22が
設けられ、この点検通路22に沿った箇所で上記燃料バ
ーナ20の下部には床面が白色系塗料により塗装が施さ
れた、あるいは、内部が白色系に塗装されたオイルパン
を設置することにより静止漏油の監視エリア23が設定
されている。この静止漏油の監視エリア23の両側の点
検通路22には光電式の人体検知センサ24が設置され
ており、この両人体検知センサ24間の距離よりも少し
広い範囲が後述するカメラによる映像監視範囲Lに設定
されている。
【0014】図2は上述した火力発電所のバーナーゾー
ンにおける異常監視システムの概略構成図であり、同図
において、1はバーナーゾーンにおける上記静止漏油監
視エリア23を含む映像監視範囲Lの複数箇所を撮像す
るように設置された複数台のカメラ、2は映像切換え
器、3はバーナーゾーンとは離間した位置の中央制御室
4内に設置された警報表示装置としてのCRT、5は映
像処理ソフトを実行する映像処理ボード5a、その映像
処理結果画面を取り込み、異常時の静止画を圧縮して取
り込むキャプチャボード5b、映像信号を監視するため
のCRT5c等を有する監視用CPUで、この監視用C
PU5は上記人体検知センサ24の動作状態をシーケン
サ6を通して読み込んだり、シーケンサ6を介して上記
映像切換え器2に切換信号を発信したり、シーケンサ6
を介して上記カメラ1から中央制御室4内のCRT3へ
の映像切換え器8に切換信号を出力したりする機能を
有する。7はタイムベースコレクタで、上記映像切換え
器2から順次切換え出力される映像信号を上記画像処理
ボード5aで処理できるように同期信号の補正を行な
う。
【0015】上記監視用CPU5の映像処理ボード5a
は、上記映像切換え器2から出力され同期がとられて入
力される映像信号の連続2画像(静止画)を2値化して
その2画像間に変化があるか否かを判定する手段、その
判定結果が変化ありのとき、上記人体検知センサ24
動作したと判定された後の監視除外状態を保持するた
めの時間をタイマーセットする手段、人体検知センサ2
4の動作状態を判定し、つまり、動作したか否かを判定
動作していないとの判定によ正常監視状態か
作したとの判定による監視除外状態であるかを確認し
て監視除外状態にあるときのみ次のカメラ1により撮
像される映像信号の入力に切り替える人体検知センサの
確認手段、前回監視から今回監視までの間に監視除外
状態から正常監視状態への復帰動作があったか否かを
判定して、復帰動作があったとき、静止漏油監視エリア
23を再度設定する手段、及び、静止漏油の有無ならび
にその静止漏油有りの状態が所定時間以上に継続してい
るか否かを判定する手段などを有している。
【0016】つぎに、上記のように構成された火力発電
所のバーナーゾーンにおける監視領域での静止漏油の異
常監視装置の処理動作について、図3のフローチャート
を参照して説明する。複数台のカメラ1により撮像され
た複数の映像信号はシーケンサ6からの切換信号に基づ
く映像切換え器2の切換え動作によって一次異常監視周
期T1(標準2秒)で順次切換え出力されながら、1枚
の映像信号がタイムベースコレクタ7により同期信号が
補正されて監視用CPU5の映像処理用ボード5aに取
り込まれ、初期画像として格納される(ステップS3
1,S32)。
【0017】次に、その格納された初期画像に対象カメ
ラ1からの映像が映っているか否かを映像処理ボード5
aが判定し、映っていなければ装置注意信号(ANN)
を出力し、正常に映っている場合は次の1枚の映像信号
が取り込まれ、現画像として格納される(ステップS3
3,S34)。このようにして取り込まれた初期画像と
現画像の連続2画像間の絶対値演算により差分(変化)
が検出されるとともに、その変化画像(差分画像)と予
め登録されているマスク画像(カメラ1毎に設定されて
いる監視除外エリア)とを重ね合わせるマスク処理が行
なわれる(ステップS35,S36)。
【0018】そして、マスク処理された画像を閾値(0
〜255)で2値化し、ノイズ処理後の画素数をカウン
トし、そのカウント値と規定値を比較して変化の有無を
判定し、変化有りの場合は、一次異常監視周期T1内で
発生した変化数を逐次インクルメントし、人体検知セン
サ24動作したと判定された後の監視除外状態を保
持する時間を時するタイマをプリセット(再設定)す
るための変化フラグを出力する(ステップS37〜S3
9)。なお、一次異常監視周期T1内で発生した変化数
は、次のカメラ1による映像信号の入力に切換えられ
後、常にクリアされる。
【0019】続いて、上記一次異常監視周期T1を越え
たか否かを判定し、越えていないと判定された場合は、
予め規定している画像の更新周期(何スキャン毎に更新
処理を実施するかの規定)に達しているか否かを判定す
るとともに、更新周期に達していると判定された場合
は、ステップS34の現画像をステップS32の初期画
像として置き換える(ステップS40〜S42)。
【0020】一方、上記ステップS40において、一次
異常監視周期T1が越えていると判定された場合は、上
記人体検知センサ24動作したか否か判定するため
に監視フラグを読み込む。ここで、監視フラグは、人体
検知センサ24が動作していない 正常監視の状態
と、人体検知センサ24が動作した 監視注意及び
監視除外の状態、の3種類を判定するものであり、読
込まれた監視フラグの監視注意及びの監視除外の
状態であると判定された場合は、次のカメラ1により撮
像され映像信号の入力に切換えてステップS31に戻
り、また、の正常監視の状態であると判定された時の
み次のステップに移行する(ステップS43、S4
4)。このような人体検知センサ24の動作状態の確認
処理を行なうことによって、作業員等が静止漏油監視エ
リア23を通過したり、エリア23内で作業したりして
いる場合を所定の静止漏油の監視から除外することがで
きる。
【0021】以上の人体検知センサ24の動作確認が完
了したならば、一次異常監視中に発生した変化数をカウ
ントし、そのカウント数(変化数)の合計が規定値を越
えたか否かが判定され、その結果、越えていないと判定
された場合は静止漏油監視エリア23が設定済みである
か否か、つまり、初回起動であるか否かが判定される
(ステップS45、S46)。この処理は、初回起動
時、複数台全てのカメラ1に対して静止漏油監視エリア
23が未設定であるために実行される。
【0022】静止漏油監視エリア23が設定済みの場合
は、カメラ1の映像信号による前回監視から今回監視ま
での間に上記したの監視注意及びの監視除外の状態
からの正常監視の状態への復帰動作があったか否かが
判定され、復帰動作があったと判定された場合は、上記
ステップS45の判定に用いた変化数が0(画像が安定
している)であるか否かを判定し、0の場合は静止漏油
監視エリア23の再設定を行ない、0でない場合は設定
不可として次のカメラ1の映像信号による監視に切換え
てステップS31に戻る(ステップS47〜S49)。
このように該当カメラ1の映像信号による前回の監視か
ら今回の監視までの間に除外復帰動作があったか否かを
判定して、復帰動作があった場合は監視エリアを再度設
定処理することによって、監視注意や監視除外状態で
静止漏油監視エリア23内に工具類などの黒色系の物体
M(図1参照)が持ち込まれて放置されていたとして
も、その物体Mの存在を所定の静止漏油の監視から除外
することができる。
【0023】そして、上記ステップS48での判定にお
いて変化数が0(画像が安定している)であることに基
づいて静止漏油監視エリア23が再設定されたならば、
その再設定された静止漏油監視エリア23が正常な監視
状態にあるか否かが判定される(ステップS50)。こ
れは、予め区切られた白色系床面の静止漏油監視エリア
23に対して白か黒かの判定を実施することで算出され
る有効監視面積(白色部の面積)が規定値よりも小さい
か否かで判定するものであり、その結果、有効監視面積
(白色部の面積)が規定値よりも小さいと判定された時
は静止漏油監視不可の注意信号(ANN)を出力させる
ことによって、監視エリア23を常に正常な監視が行え
る状態に保全している。
【0024】また、上記ステップS45での判定におい
て、一次異常監視中に発生した変化数のカウント数の合
計が規定値を越えていると判定された場合はステップS
46と同様に静止漏油監視エリア23が設定済みである
か否かの判定及びステップS47と同様に除外復帰動作
があったか否かの判定が行なわれた上で次のカメラ1に
り撮像され映像信号の入力に切換えてステップS3
1に戻る。これによって、静止漏油監視エリア23が、
例えばバーナ交換作業などによって経時的に黒色B(図
1参照)に汚れたとしても、その経時的な汚れは監視除
外して、それ以降の静止漏油の監視を現状に則して的確
に行なうことができる。
【0025】そしてまた、上記ステップS47での判定
において、除外復帰動作がないと判定された場合、つま
り、静止漏油監視エリア23の再設定が不要と判定され
た場合は、静止漏油監視エリア23内の有効監視面積に
対する現状面積(現在の静止漏油監視エリア内の白色部
の面積)の減少率を計算し、それが規定値を越えている
か否かで正常であるか異常が発生しているかを判定し、
正常である場合は次のカメラ1の映像信号による監視に
切換えてステップS31に戻り、異常が有ると判定され
た場合で、その状態が所定時間以上継続している場合は
警報信号(ANN)を出力し、中央制御室4のCRT3
の画面を切換える信号を発信した上、次のカメラ1の映
像信号による監視に切換えてステップS31に戻る(ス
テップS53、S54)。
【0026】上記ステップS54に述べたように、監視
エリア23に静止漏油が有りの状態が所定時間以上に継
続している場合、警報信号(ANN)を出力する処理を
行なうことによって、人物の影の影響を防止できると共
に、静止漏油が防災保安上支障のない範囲内である時の
不必要な警報発信をなくすることが可能である。
【0027】なお、上記の実施の形態では、監視対象と
して、火力発電所のバーナーゾーンに適用して説明した
が、これ以外に、石油プラントなどの機械室やポンプ室
などの重要設備を設置しているエリアにおける静止漏油
の監視に適用しても、上記と同様な効果を発揮させるこ
とが可能である。
【0028】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、監視カメラにより撮像される映像信号の有効利
用により静止漏油の異常の有無を高頻度に監視すること
が可能であり、作業員による常時監視体制を採らずと
も、異常の有無を早期に発見して適切な初期対応による
異常事態の発展を防止できるのはもとより、作業員等が
監視エリアを通過したり、エリア内で作業したりしてい
る場合を所定の静止漏油の監視から除外することができ
るとともに、そのような監視除外状態でエリア内に工具
類などの黒色系の物体が持ち込まれて放置された場合
も、その物体を所定の静止漏油の監視から除外すること
ができる。したがって、静止漏油以外の外乱による誤判
定、誤警報の発信を回避しつつ、所定の静止漏油の異常
の有無のみを正確に検知して監視の信頼性を著しく向上
することができるという効果を奏する。
【0029】また、請求項2に記載の発明によれば、上
記請求項1に記載の発明の効果に加えて、人物の影の影
響を防止できると共に、静止漏油が防災保安上支障のな
い範囲内である時の不必要な警報発信をなくすることが
できるという効果を奏する。
【0030】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
上記請求項1または2に記載の発明の効果に加えて、設
定された監視エリア自体を常に正常な監視が行える状態
に容易に保全することができる。さらにまた、請求項4
に記載の発明によれば、監視エリアが、例えばバーナ交
換作業などによって経時的に汚れたとしても、その汚れ
を自動的に監視除外して、現状に則した的確な静止漏油
の異常監視を実現することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静止漏油の異常監視装置を適用し
た火力発電所のバーナーゾーンにおける監視領域のイメ
ージ図である。
【図2】同上火力発電所のバーナーゾーンにおける異常
監視システムの概略構成図である。
【図3】同上火力発電所のバーナーゾーンにおける監視
領域での静止漏油の異常監視装置の処理動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】 1 カメラ 2 映像切換え部 3 CRT(警報表示手段) 5 監視用CPU 5a 画像処理ボード(映像処理手段) 23 静止漏油監視エリア 24 人体検知センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村山 誠三郎 大阪府摂津市千里丘3丁目14番40号 東光 精機株式会社内 (72)発明者 今村 哲典 大阪府摂津市千里丘3丁目14番40号 東光 精機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設定された監視エリアの複数箇所を撮像
    するカメラと、 該カメラにより撮像される複数の映像信号を順次切換え
    制御する映像切換え部と、 この映像切換え部で切換え出力される映像信号を入力し
    て連続する2画像間に変化があるか否かを判定する手段
    と、変化があったと判定された時、上記監視エリアに設
    けた人体検知センサの動作後の監視除外状態を保持する
    ための時間を設定する手段と、上記人体検知センサが動
    作されているか否かの判定により正常監視状態と監視除
    外状態とを確認し、正常監視状態が確認された時は該当
    カメラによる2画像間の変化状態を監視する一方、監視
    除外状態が確認された時はカメラを切換える手段と、該
    当カメラによる前回監視から今回監視までの間に監視除
    外状態から正常監視状態への復帰動作があったか否かを
    判定する手段と、復帰動作があったと判定された時、監
    視エリアを再度設定する手段と、設定された監視エリア
    内の静止漏油の異常の有無を判定する手段を有する映像
    処理手段と、 この映像処理手段での判定結果が異常有りの時、発信さ
    れる異常警報を表示する警報表示装置とを備えているこ
    とを特徴とする静止漏油の異常監視装置。
  2. 【請求項2】 上記監視エリア内に静止漏油が有りと判
    定された時、その状態が所定時間以上に継続している場
    合、警報を発信する手段を備えている請求項1に記載の
    静止漏油の異常監視装置。
  3. 【請求項3】 上記監視エリアの再設定にあたって、そ
    の有効監視面積が規定値よりも小さいときは監視不可の
    注意信号を出力するように構成されている請求項1また
    は2に記載の静止漏油の異常監視装置。
  4. 【請求項4】 上記監視エリア内の経時的な汚れを監視
    除外する手段が備えられている請求項1ないし3のいず
    れかに記載の静止漏油の異常監視装置。
  5. 【請求項5】 上記監視エリアへの静止漏油の有無は、
    エリア設定時に算出された有効監視面積に対する現状有
    効面積の比率で判定する請求項1ないし4のいずれかに
    記載の静止漏油監視装置。
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