JPH11303671A - エンジンの排気系温度推定装置 - Google Patents

エンジンの排気系温度推定装置

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JPH11303671A
JPH11303671A JP11550098A JP11550098A JPH11303671A JP H11303671 A JPH11303671 A JP H11303671A JP 11550098 A JP11550098 A JP 11550098A JP 11550098 A JP11550098 A JP 11550098A JP H11303671 A JPH11303671 A JP H11303671A
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JP
Japan
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temperature
oxygen sensor
catalyst
estimated
exhaust system
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Application number
JP11550098A
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English (en)
Inventor
Masayuki Tomita
全幸 富田
Masayoshi Nishizawa
公良 西沢
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】触媒の活性状態を、コストアップを招くことな
くかつ高い精度で判定できるようにする。 【解決手段】触媒温度をエンジン負荷やエンジン回転速
度等に基づいて推定演算する(S5)。更に、前記演算
された推定触媒温度に基づいて、触媒下流側の酸素セン
サの温度を推定する(S6)。前記酸素センサが活性化
したことが、その出力変化から判断されると、前記酸素
センサの推定温度Tro2s[T]を、予め記憶しておいた活性
温度Tro2o に置き換える(S11)。更に、推定触媒温度
から酸素センサの推定温度Tro2s[T]を演算する式におい
て、Tro2s[T]=Tro2o として推定触媒温度を逆算する
(S12)。そして、前記逆算により求めた推定触媒温度
を基準としてその後の触媒温度を推定させるようにし、
推定触媒温度が活性温度に達した段階で(S14)、触媒
の活性を判断する(S15)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの排気系
温度推定装置に関し、特に、エンジンの運転条件に基づ
いて排気温度や触媒温度などの排気系の温度を推定する
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平9−310636号公報に
開示されるように、触媒の温度をエンジンの運転条件に
基づいて推定し、該推定された温度が所定温度に達して
いるか否かに基づいて、前記触媒の活性判定を行う構成
が知られている。また、温度センサを用いて測定した触
媒の入口温度から触媒の内部温度を推定し、該推定した
触媒内部温度が所定温度に達しているか否かに基づい
て、前記触媒の活性判定を行ったり、直接触媒の内部温
度を温度センサで測定して触媒活性を判定する構成も知
られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、回転速度や負
荷などのエンジンの運転条件のみから触媒温度を推定さ
せる構成では、種々の変動要因に対する補正を全て精度
良く行わせることは実際上はできないため、触媒温度の
推定精度が低く、触媒活性を誤判定してしまう可能性が
あった。
【0004】また、温度センサを用いる構成とすれば、
活性判定の精度が良くなるものの、温度センサを設ける
ことでコストアップになってしまうという問題があっ
た。本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、コ
ストアップを招くことなく、触媒温度や排気温度などの
排気系温度を高精度に推定できるエンジンの排気系温度
推定装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の
発明は、図1に示すように構成される。図1において、
酸素センサは、エンジンの排気通路に設けられ、排気中
の酸素濃度に応じた出力を発生するセンサである。排気
系温度推定手段は、前記酸素センサの温度に相関する排
気系の温度をエンジンの運転条件に基づいて推定する。
【0006】一方、センサ活性判定手段は、前記酸素セ
ンサの出力に基づいて前記酸素センサの活性を判定す
る。そして、推定温度修正手段は、センサ活性判定手段
で前記酸素センサの活性が判定されたときに、予め記憶
された前記酸素センサの活性温度に基づいて、前記排気
系温度推定手段による推定温度を修正する。
【0007】前記酸素センサの出力に基づく活性判定
は、種々の変動要因を含んで行われることになるから、
酸素センサが活性したことは比較的精度良く判定され、
また、酸素センサの活性温度が予め知られているから、
酸素センサの温度が活性温度になった時点は精度良く判
別できる。一方、排気系の温度(例えば排気温度や触媒
温度など)はエンジン運転条件に基づいて推定されるの
で、種々の変動要因に影響されて推定精度が比較的低い
が、前記排気系の温度は酸素センサの温度に相関するか
ら、酸素センサの温度が活性温度になったという事実に
基づき、前記相関から推定温度に修正を加えるものであ
る。即ち、前記酸素センサを所定温度でスイッチングす
る温度スイッチとして用い、該温度スイッチの信号に基
づいて、エンジン運転条件による推定温度を修正するも
のである。
【0008】尚、酸素センサは空燃比フィードバックに
用いられるセンサであるから、空燃比フィードバック制
御を行うエンジンであれば、空燃比フィードバック制御
用に設置された酸素センサを用いて、排気系温度の推定
を行わせることができる。請求項2記載の発明では、前
記酸素センサが加熱用のヒータを備えて構成され、エン
ジンの始動から前記センサ活性判定手段で活性判定がな
されるまでの間、前記ヒータ加熱を強制的に中止させる
ヒータ加熱中止手段を設ける構成とした。
【0009】ヒータによって酸素センサが加熱される
と、酸素センサを通過する排気の温度とは関係なく酸素
センサが温度上昇し、排気温度又は排気によって加熱さ
れる触媒等の温度と、酸素センサの温度との相関がずれ
てしまう。そこで、推定温度を修正させるときには、ヒ
ータ加熱を中止し、酸素センサが排気によって温められ
て温度上昇し、排気温度又は排気によって加熱される触
媒等の温度と、酸素センサの温度とが一定の相関をもっ
て変化するようにする。
【0010】請求項3記載の発明では、複数の気筒群毎
に独立して設けられる排気系毎に、前記ヒータを備えた
酸素センサと、該酸素センサの下流側に配置された排気
浄化用の触媒とを備え、前記酸素センサの出力に基づい
て前記気筒群毎に空燃比フィードバック制御を行う構成
であり、前記複数の気筒群のうちの一部の気筒群におい
てのみ、前記ヒータ加熱中止手段によりヒータ加熱を中
止させて排気系の温度を推定させる一方、ヒータ加熱が
行われる他の気筒群での空燃比フィードバック制御結果
を、ヒータ加熱が中止される気筒群の空燃比制御に反映
させるよう構成した。
【0011】例えばV型エンジンのように、複数の気筒
群毎に独立した排気系を備えるエンジンでは、ヒータ加
熱により通常に空燃比フィードバック制御を行わせる気
筒群と、ヒータ加熱を中止して温度推定を行わせる気筒
群とに分け、早くに空燃比フィードバック制御が開始さ
れることになるヒータ加熱を行わせる気筒群での空燃比
フィードバック制御結果を、ヒータ加熱を中止して酸素
センサの活性が遅れる気筒群に反映させて、ヒータ加熱
が中止される気筒群における空燃比制御精度を確保す
る。
【0012】請求項4記載の発明では、前記排気系温度
推定手段が、排気系の温度として、前記酸素センサの上
流側又は下流側に配置された排気浄化用の触媒の温度
を、エンジンの運転条件に基づいて推定する構成とし
た。酸素センサ,触媒はいずれも同じ排気の流れの中に
配置され、いずれも排気の熱によって温度上昇するか
ら、触媒の温度と酸素センサの温度とには一定の相関が
存在することになる。従って、酸素センサの活性温度を
基準として、触媒温度の推定結果を正しく修正すること
が可能である。
【0013】尚、触媒温度の推定結果を所定温度と比較
することで、触媒の活性を判定することができる。請求
項5記載の発明では、前記排気系温度推定手段が、排気
系の温度として、前記酸素センサを通過する排気の温度
を、エンジンの運転条件に基づいて推定する構成とし
た。
【0014】酸素センサは排気の熱によって温度上昇す
るから、排気の温度と酸素センサの温度とには一定の相
関が存在することになる。従って、酸素センサの活性温
度を基準として、排気温度の推定結果を正しく修正する
ことが可能である。請求項6記載の発明では、前記酸素
センサの上流側に前記触媒が配置される一方、前記酸素
センサの温度を、前記排気系温度推定手段で推定された
前記触媒の温度に基づいて推定演算するセンサ温度推定
手段を備え、前記推定温度修正手段が、前記センサ活性
判定手段で前記酸素センサの活性状態が判定されたとき
に、前記酸素センサの温度を予め記憶された前記酸素セ
ンサの活性温度として、前記センサ温度推定手段におけ
る演算式から前記触媒の温度を逆算し、該逆算で得られ
た触媒の温度を、前記排気系温度推定手段で推定された
触媒の温度に置き換える構成とした。
【0015】一般に、触媒温度に対して一次遅れで下流
側の酸素センサが温度上昇することになるので、触媒温
度から下流側の酸素センサの温度を推定するものとす
る。そして、酸素センサが活性化すると、触媒温度から
酸素センサの温度を推定する演算式の酸素センサの温度
を活性温度とすることで、逆に触媒温度を求め、この触
媒温度をそれまでの推定結果に置き換え、該置き換え後
の触媒温度から更に温度上昇するものとして推定を行わ
せる。
【0016】請求項7記載の発明では、前記酸素センサ
の下流側に前記触媒が配置される一方、前記酸素センサ
の温度を、エンジンの運転条件に基づいて推定演算する
センサ温度推定手段を備え、前記推定温度修正手段が、
前記センサ活性判定手段で前記酸素センサの活性状態が
判定されたときに、予め記憶された前記酸素センサの活
性温度と前記センサ温度推定手段で推定演算された前記
触媒上流の酸素センサの温度との偏差を演算し、前記偏
差に応じて前記排気系温度推定手段の触媒温度の推定に
おける時定数を補正する構成とした。
【0017】酸素センサを通過した排気が触媒に流入す
るから、酸素センサの推定温度に誤差を生じるというこ
とは、同様に触媒温度の推定においても誤差を生じるこ
とになり、センサ活性時における酸素センサの温度の推
定値と活性温度との差は、前記触媒に流入する熱量の誤
差に相当することになる。そして、熱量の差は、触媒温
度が定常値に近づくときの応答性の差となるので、前記
熱量の誤差に応じて触媒温度を推定するときの時定数を
補正する。
【0018】請求項8記載の発明では、前記酸素センサ
の温度を、前記排気系温度推定手段で推定された前記酸
素センサを通過する排気の温度に基づいて推定演算する
センサ温度推定手段を備え、前記推定温度修正手段が、
前記センサ活性判定手段で前記酸素センサの活性状態が
判定されたときに、前記酸素センサの温度を予め記憶さ
れた前記酸素センサの活性温度として、前記センサ温度
推定手段における演算式から前記排気の温度を逆算し、
該逆算で得られた排気の温度を、前記排気系温度推定手
段で推定された排気の温度に置き換える構成とした。
【0019】一般に、酸素センサ部を通過する排気の温
度に対する一次遅れで酸素センサが温度上昇することに
なるので、排気温度から酸素センサの温度を推定するも
のとする。そして、酸素センサが活性化すると、排気温
度から酸素センサの温度を推定する演算式の酸素センサ
の温度を活性温度とすることで、逆に排気温度を求め、
この排気温度をそれまでの推定結果に置き換え、該置き
換え後の排気温度から更に温度上昇するものとして推定
を行わせる。
【0020】請求項9記載の発明では、前記排気系温度
推定手段で推定される排気の温度に基づいて、前記酸素
センサの下流側に配置された排気浄化用の触媒の温度を
推定する触媒温度推定手段を設ける構成とした。排気温
度の推定結果を、酸素センサ活性判定時に活性温度に基
づいて修正し、該修正が加えられ推定精度が確保された
排気温度に基づき、触媒の温度を推定するものである。
【0021】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、エンジン
の運転条件から推定された排気系の温度を、種々の変動
要因を含んで検知される酸素センサの活性温度に基づい
て修正することで、前記推定温度の精度を向上させるこ
とができる一方、空燃比フィードバック制御に用いる酸
素センサを用いて推定値の修正を行わせることで、コス
トアップも回避できるという効果がある。
【0022】請求項2記載の発明によると、ヒータ加熱
を中止することで、酸素センサが、温度推定を行う排気
系の温度と一定の相関をもって温度変化するようにで
き、以て、活性判定に基づく推定温度の修正精度を確保
できるという効果がある。請求項3記載の発明による
と、ヒータ加熱を中止して温度推定を行わせることで、
空燃比フィードバック制御の開始が遅れる気筒群におい
ても、空燃比制御精度を確保できるという効果がある。
【0023】請求項4記載の発明によると、エンジンの
運転条件に基づき推定される触媒温度の精度を、コスト
アップを招くことなく向上させることができ、触媒の活
性判定の精度を向上させることができるという効果があ
る。請求項5記載の発明によると、エンジンの運転条件
に基づき推定される排気温度の精度を、コストアップを
招くことなく向上させることができるという効果があ
る。
【0024】請求項6記載の発明によると、触媒の推定
温度を、触媒下流側の酸素センサの活性判定と該酸素セ
ンサの推定温度とから精度良く修正でき、以て、触媒活
性の判定精度を向上させることができるという効果があ
る。請求項7記載の発明によると、触媒の推定温度を、
触媒上流側の酸素センサの活性判定と該酸素センサの推
定温度とから精度良く修正でき、以て、触媒活性の判定
精度を向上させることができるという効果がある。
【0025】請求項8記載の発明によると、酸素センサ
を通過する排気温度の推定結果を、前記酸素センサの活
性判定と該酸素センサの推定温度とから精度良く修正で
きるという効果がある。請求項9記載の発明によると、
排気温度の推定結果に基づいて触媒温度を推定する構成
において、前記排気温度の推定結果を、酸素センサの活
性判定に基づき修正することで、間接的に触媒温度の温
度推定の精度を、コストアップを招くことなく向上させ
ることができるという効果がある。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。図2は、実施の形態におけるエンジン
を示す図である。この図2に示すエンジン1は、V型6
気筒エンジンであり、各気筒の排気は、各バンク1a,
1b(各気筒群)毎に排気マニホールド2a,2bによ
って合流した後、排気ダクト3a,3bを介して排出さ
れる。
【0027】前記排気ダクト3a,3bにはそれぞれに
排気浄化用の触媒4a,4bが介装されている。また、
前記触媒4a,4bの上流側の排気ダクト3a,3bに
は、燃焼混合気の空燃比と密接な関係にある排気中の酸
素濃度に応じた出力を発生するセンサであって、加熱用
のヒータを内蔵した酸素センサ5a,5bが設けられて
いる。
【0028】更に、前記触媒4a,4bの下流側の排気
ダクト3a,3bには、前記酸素センサ5a,5bと同
様に、排気中の酸素濃度に応じた出力を発生するセンサ
であって加熱用のヒータを内蔵した酸素センサ6a,6
bが設けられている。前記酸素センサ5a,5b,6
a,6bは、大気中の酸素濃度(基準酸素濃度)と排気
中の酸素濃度との比に応じた起電力を発生する酸素濃淡
電池であり、理論空燃比を境界にその出力が急変するこ
とで、理論空燃比に対するリッチ・リーンを検出できる
センサである。
【0029】尚、前記酸素センサ5a,5b,6a,6
bの代わりに、排気中の酸素濃度に応じてリニアに出力
が変化し、空燃比を広域に検出できる空燃比センサを備
える構成であっても良い。コントロールユニット7に
は、前記酸素センサ5a,5b,6a,6bからの出力
の他、エンジン1の吸入空気量Qaを検出するエアフロ
ーメータ8,エンジン1のクランク角を検出するクラン
ク角センサ9,エンジン1の冷却水温度Twを検出する
水温センサ10等からの検出信号が入力される。
【0030】そして、コントロールユニット7は、各気
筒毎に設けられる燃料噴射弁(図示省略)による燃料噴
射量を、前記各種の検出信号に基づいて演算し、該演算
された燃料噴射量に相当するパルス幅の噴射パルス信号
を、所定の噴射タイミングにおいて各燃料噴射弁に出力
する。具体的には、クランク角センサ9からの検出信号
に基づいて演算されるエンジン回転速度Neと前記エア
フローメータ8で検出された吸入空気量Qaとに基づい
て基本燃料噴射量Tpを演算し、また、冷却水温度Tw
等に基づいて補正係数を設定する。更に、バンク1aに
ついては酸素センサ5a,6aに基づき、バンク1bに
ついては酸素センサ5b,6bに基づき、各バンク1
a,1b毎に空燃比補正係数(空燃比フィードバック補
正係数)を設定する。そして、前記基本燃料噴射量Tp
を、前記冷却水温度Tw等に基づく補正係数及び各バン
ク1a,1b毎の空燃比補正係数で補正することで、各
バンク1a,1b毎に最終的な燃料噴射量Tiを個別に
演算する。
【0031】また、前記触媒4a,4bを早期に活性化
させるべく、前記空燃比制御の目標空燃比をリーン化し
たり、点火時期をリタードする制御を行わせるようにな
っており、そのために、前記触媒4a,4bの活性状態
を判断する機能が後述するようにコントロールユニット
7に備えられている。尚、活性判断は、触媒4a,4b
の劣化診断において用いられる場合もある。
【0032】図3のフローチャートは、前記活性判断の
第1の実施形態を示すものであり、各バンク1a,1b
毎に図3のフローチャートに示す処理を並行して実行す
るものとする。図3のフローチャートにおいて、S1で
エンジン1の始動がなされると、S2では、酸素センサ
6a,6bの活性判定の有無を判別するためのフラグF
に非活性状態を示す0をセットし、次のS3では、時間
カウンターtのカウントを開始する。
【0033】S4では、上流側の酸素センサ(Fr.O2/
S)5a,5bのヒータをONさせる。該ヒータのON
制御によって上流側の酸素センサ5a,5bが直ちに活
性化し、上流側の酸素センサ5a,5bを用いた各バン
ク1a,1b毎の空燃比フィードバック制御が開始され
ることになる。尚、下流側の酸素センサ6a,6bにつ
いては、ヒータをOFF状態に保持する(ヒータ加熱中
止手段)。
【0034】S5では、触媒4a,4bの推定温度Tca
t の演算を行わせる(排気系温度推定手段)。具体的に
は、図4に示すように、エンジン回転速度Neとエンジ
ン負荷を代表する前記基本燃料噴射量Tpとに対応して
定常時の触媒温度を記憶したマップを参照し、そのとき
の運転条件に対応する定常時の触媒温度を検索する一
方、吸入空気量Qaに応じて遅れ係数(時定数)を設定
し、該遅れ係数に応じて前記定常時の触媒温度に漸近す
るものとして、推定触媒温度Tcat を算出する。ここ
で、前記遅れ係数により定常時の触媒温度に漸近する特
性を、排気から吸熱による上昇分(熱伝達分)と、触媒
の上流側から下流側への熱伝導分とに分けて演算するこ
とが好ましい。
【0035】尚、運転条件から触媒温度Tcat を推定す
る方法であれば、算出方法を上記に限定するものではな
く、運転条件として用いるパラメータとして、上記の
他、外気温,車速,燃料カットの有無などを用いる構成
であっても良い。S6では、下式に従って、推定触媒温
度Tcat から下流側酸素センサ(Rr.O 2/S)6a,6
bの温度Tro2sを、前記時間カウンターtで計測される
始動後の経過時間tに応じて算出する(センサ温度推定
手段)。
【0036】 Tro2s[t] =Tro2s[t-1]+(Tcat[t]−Tro2s[t-1])×Co2s …(A) 上記の演算式は、下流側酸素センサ6a,6bの温度T
ro2sが、推定触媒温度Tcat に対して酸素センサ6a,
6bの熱容量分の時定数Co2s により一次遅れで変化す
るものとして、下流側酸素センサ6a,6bの温度Tro
2sを推定するものである(図5参照)。
【0037】前述のように、下流側酸素センサ6a,6
bのヒータがOFF状態に保持されているので、触媒4
a,4bと下流側酸素センサ6a,6bは共に排気の熱
のみによって温度上昇することになって、触媒4a,4
bの温度に対し一次遅れの関係で温度変化することにな
る。換言すれば、前記一次遅れの関係で温度変化させる
べく、ヒータをOFFに保持させるものであり、酸素セ
ンサの温度に相関する排気系の温度として本実施の形態
では、触媒4a,4bの温度を前述のようにエンジンの
運転条件から推定する。
【0038】尚、下流側酸素センサ6a,6bの初期温
度Tro2s[0] は、始動時の外気温度と見做し、例えば始
動時の冷却水温度Twをセットする。次のS7では、ヒ
ータがOFFに保持されて、排気の熱のみによって温度
上昇して活性化することになる下流側の酸素センサ6
a,6bが活性化したか否かをその出力に基づいて判別
する(センサ活性判定手段)。
【0039】酸素センサ6a,6bの非活性状態では、
酸素濃度比に応じた起電力を生じることがなく、出力が
一定に保持されるのに対し、活性化すると、前記起電力
を発生するようになって出力が変化するので、出力変化
が発生した時点を酸素センサ6a,6bが活性化した時
点として判断する。下流側の酸素センサ6a,6bが活
性化するまでは、S5における推定触媒温度Tcat 、及
び、S6における下流側酸素センサ6a,6bの推定温
度Tro2sの演算を繰り返す。
【0040】そして、下流側の酸素センサ6a,6bの
活性がS7で判定されると、S8へ進んで、前記フラグ
Fが0であるか否かを判別する。前記フラグFに0がセ
ットされているときには、下流側酸素センサ6a,6b
の活性判定の初回であり、このときには、S9へ進ん
で、そのときの時刻tを活性判定時刻Tとし、次のS10
では、前記フラグFに活性判定後であることを示す1を
セットする。
【0041】そして、次のS11では、時刻Tにおける下
流側酸素センサ6a,6bの推定温度Tro2s[T] に予め
記憶されている活性温度To2s0をセットする。前記下流
側酸素センサ6a,6bは、一定の温度に達したときに
活性化し、前記活性化する温度はセンサの特性として予
め知ることができるので、活性化する温度To2s0を予め
記憶しておく。そして、センサ出力に基づいて活性判定
されたときには、センサの温度が前記予め記憶しておい
た活性温度To2s0になっていることを示すので、活性判
定時の時刻Tにおいて推定温度Tro2sを活性温度To2s0
に置き換えることで、推定温度Tro2sを正しい値に修正
するものである。
【0042】次のS12では、推定触媒温度Tcat を修正
する演算を、下式(B) に従って行う(推定温度修正手
段)。 Tcat[T]={Tro2s[T] −(1−Co2s )×Tro2s[T-1]}/Co2s …(B') ={To2s0−(1−Co2s )× (To2s0−(Tro2s[T] −Tro2s[T-1]))}/Co2s …(B) 上記(B')式は、前記(A) 式を、推定触媒温度Tcat を求
める式に変換したものである。ここで、前記(A) 式で演
算されるTro2s[t] の絶対値に誤差があるとしても、そ
の傾きに誤差がないものとすると、時刻Tにおける活性
温度To2s0を基準としたときの前回の酸素センサ温度T
ro2s[T-1]は、Tro2s[T-1]=To2s0−(Tro2s[T] −
Tro2s[T-1])となるので、(B')式におけるTro2s[T-
1]を(To2s0−(Tro2s[T] −Tro2s[T-1]))に置き
換えて、推定触媒温度Tcat を求める(B) 式を設定して
ある(図6参照)。
【0043】前記(A) 式は、推定触媒温度Tcat から下
流側酸素センサ6a,6bの推定温度Tro2sを算出する
式であるが、時刻Tにおいて下流側酸素センサ6a,6
bが活性温度To2s0であることが検出されたので、前記
(A) 式において、下流側酸素センサ6a,6bの温度T
ro2sを活性温度To2s0として、時刻Tにおける推定触媒
温度Tcat を逆算するものである。即ち、推定触媒温度
Tcat から下流側酸素センサ6a,6bの推定温度Tro
2sを算出するから、推定温度Tro2sの誤差は、推定触媒
温度Tcat の誤差に基づいて発生することになり、活性
判定に基づいて推定温度Tro2sを正しく修正すれば、逆
に、推定触媒温度Tcat の正しい値を求めることができ
るものである(図6参照)。
【0044】上記のようにして、推定触媒温度Tcat の
修正を行うと、S13では、下流側酸素センサ(Rr.O2/
S)6a,6bのヒータをONさせる。下流側酸素セン
サ6a,6bのヒータは、触媒温度に対して下流側酸素
センサ6a,6bの温度が一次遅れで追従するように、
活性判定までOFFに保持されるが、活性判定された時
刻Tで推定触媒温度Tcat の修正を行った後は、一次遅
れで追従させる必要がないので、ヒータをONさせる。
【0045】S13の処理を行うと、S5へ戻って、前記
(B) 式で修正された推定触媒温度Tcat を基準として、
推定触媒温度Tcat を更新させ、S6,S7へ進む。
尚、S11,S12の処理を経た後は、下流側酸素センサ6
a,6bの温度Tro2sを推定させる必要がなくなるの
で、S6の処理を迂回して進むようにしても良い。
【0046】S7で、継続的に下流側酸素センサ6a,
6bの活性状態が判定されるときには、前記フラグFに
1がセットされているので、S8では、フラグF=0で
ないと判断されることで、S14へ進む。S14では、推定
触媒温度Tcat と予め記憶されている活性温度とを比較
することで、触媒4a,4bが活性温度に達しているか
否かを判別する。
【0047】ここで、活性温度に達していないと判断さ
れたときには、再びS5に戻って、推定触媒温度Tcat
の更新演算を行わせ、S14で活性温度に達したことが判
断されると、S15へ進み、触媒4a,4bの活性を判断
する。図7のフローチャートは、活性判断の第2の実施
形態を示すものである。S21でエンジン始動がなされる
と、S22でフラグFに0をセットし、次のS23では時間
カウンターtのカウントを開始させる。
【0048】S24では、片バンク1a(図中にはバンク
1aをバンク0と、バンク1bをバンク1と記してあ
る。以下同様))の上流側酸素センサ5aのヒータをO
Nし、他方バンク1bの上流側酸素センサ5bのヒータ
はOFFに保持させる(ヒータ加熱中止手段)。図8に
示すように、酸素センサ5bのヒータをOFFに保持す
ることで、酸素センサ5bを通過する排気温度に対して
酸素センサ5bの温度が一次遅れで追従するようにする
ものである。
【0049】尚、下流側酸素センサ6a,6bの温度
は、第2の実施形態において触媒温度の推定に関与しな
いので、エンジン始動と同時にONさせることができ
る。但し、下流側酸素センサ6a,6bを備えないシス
テムであっても良い。S25では、酸素センサ5bの位置
における排気温度(酸素センサ5bを通過する排気温
度)Texh の推定演算を行う。
【0050】上記推定排気温度Texh は、例えばエンジ
ン負荷(基本燃料噴射量Tp)とエンジン回転速度Ne
とから演算させることができる。次のS26では、ヒータ
をOFFしてあるバンク1bの上流側酸素センサ5bの
温度Tfo2sが、推定排気温度Texh に対して時定数Co2
s により一次遅れで変化するものとして、下式に従い推
定演算する(センサ温度推定手段)。
【0051】 Tfo2s[t] =Tfo2s[t-1] +(Texh[t]−Tfo2s[t-1] )×Co2s …(C) 尚、酸素センサ5bの初期温度Tfo2s[0] は、始動時の
外気温度と見做し、例えば始動時の冷却水温度Twをセ
ットする。S27では、前記S5と同様にして触媒4bの
推定温度Tcat の演算を行わせる(排気系温度推定手
段)。
【0052】S28では、上流側酸素センサ5aのヒータ
をエンジン始動と同時にONさせたバンク1aにおい
て、酸素センサ5aが活性化して空燃比フィードバック
制御が開始されたか否かを判別する。そして、バンク1
aにおいて空燃比フィードバック制御が開始されていな
い場合には、S29へ進み、両バンク1a,1bの空燃比
制御をオープン制御として、S25に戻る。
【0053】一方、S28でバンク1aにおいて空燃比フ
ィードバック制御が開始されたことが判別されると、S
30へ進み、バンク1bの酸素センサ5bが活性化したか
否かを、前記S7と同様にして、酸素センサ5bの出力
に基づいて判別する(センサ活性判定手段)。酸素セン
サ5aはエンジン始動と同時にヒータ加熱が開始される
が、酸素センサ5bはヒータがOFFに保持されるか
ら、酸素センサ5aの方が酸素センサ5bよりも早く活
性するはずである。従って、S28で酸素センサ5aが活
性しておらずバンク1aの空燃比フィードバック制御が
開始されていないと判別されるときには、当然に、酸素
センサ5bも活性していないことになる。
【0054】S30で、酸素センサ5aが活性化したが、
酸素センサ5bが活性化していないと判別されたときに
は、S31へ進み、バンク1aでの空燃比フィードバック
制御で得られた空燃比補正係数をバンク1bの空燃比制
御に反映させる設定を行う。具体的には、バンク1aで
の空燃比フィードバック補正係数をそのままバンク1b
に適用しても良いし、それまでの空燃比学習の結果から
バンク間でベース空燃比に差があることが分かっている
場合には、バンク1aでの空燃比フィードバック補正係
数に修正を加えてバンク1bに適用することもできる。
【0055】酸素センサ5bは前述のようにヒータOF
Fに保持され、活性が遅れて空燃比フィードバック制御
の開始が遅れることになるが、上記のようにして、ヒー
タをエンジン始動時からONして早期に空燃比フィード
バック制御を開始できるバンク1aでの空燃比制御の結
果を反映させれば、バンク1bにおける空燃比制御精度
がバンク1aに対して極端に低下することを回避でき
る。
【0056】S30で酸素センサ5bの出力が変化したこ
とに基づいて、酸素センサ5bの活性が判定されると、
S32へ進んで、前記フラグFが0であるか否かを判別す
る。前記フラグFに0がセットされているときには、酸
素センサ5bの活性判定の初回であり、このときには、
S33へ進んで、そのときの時刻tを活性判定時刻Tと
し、次のS34では、前記フラグFに活性判定後であるこ
とを示す1をセットする。
【0057】次のS35では、時刻Tにおける酸素センサ
5bの推定温度Tfo2s[T] 、即ち、 Tfo2s[T] =Tfo2s[T-1] +(Texh[T]−Tfo2s[T-1]
)×Co2s と、予め記憶されている酸素センサ5bの活性温度To2
s0との差ΔTfo2sを、 ΔTfo2s=To2s0−Tfo2s[T] …(D) として演算する(図9参照)。
【0058】次のS36では、前記温度差ΔTfo2sに応じ
て前記S27における推定触媒温度Tcat の演算における
遅れ係数(時定数)を修正するための補正率を設定す
る。前記温度差ΔTfo2sは、推定温度の算出パラメータ
設定時の環境条件と、実際の環境条件とが異なることに
よる推定温度の誤差であるが、前記温度差は、また、触
媒に流量する熱量の誤差を示すことになる。即ち、排気
温度の推定演算式及び触媒温度の推定演算式は、同じ基
準条件の下で設定されるから、環境条件の違いによって
酸素センサ5bの温度(排気温度)に推定誤差が生じた
ということは、推定触媒温度の演算において、触媒に流
入する熱量に誤差を生じていることになる。
【0059】そこで、前記温度差ΔTfo2sがプラスの値
であって実際よりも熱量が低く推定されている場合に
は、推定触媒温度Tcat の演算において、定常時の触媒
温度により早く追従させることがそのときの環境条件に
合致することになり(図9参照)、逆に、前記温度差Δ
Tfo2sがマイナスの値であって実際よりも熱量が高く推
定されている場合には、推定触媒温度Tcat の演算にお
いて、定常時の触媒温度により遅く追従させることがそ
のときの環境条件に合致することになる。
【0060】従って、前記S36では、図10に示すよう
に、前記温度差ΔTfo2sが大きいときほど補正率として
大きな値を設定し、該補正率で遅れ係数を補正すること
で、前記温度差ΔTfo2sが大きいときほど定常時の触媒
温度により応答良く追従するものとして推定触媒温度T
cat が演算されるようにする(推定温度修正手段)。S
37では、酸素センサ5bの活性が判定により、推定触媒
温度Tcat の修正が終了したので、酸素センサ5bのヒ
ータをONさせ、S27へ戻る。
【0061】S37からS27へ戻ると、前記温度差ΔTfo
2sにより修正された遅れ係数で推定触媒温度Tcat を新
たに演算させる。また、両酸素センサ5a,5bが共に
活性化しているので、S28→S30→S32と進むが、フラ
グFに1がセットされているので、S32からS38へと進
む。S38では、推定触媒温度Tcat が活性温度に達して
いるか否かを判別し、活性温度に対するまでは、S27へ
戻って推定触媒温度Tcat の更新演算を繰り返し、S38
で活性温度に達したことが判別されると、S39へ進ん
で、触媒4bの活性を判断する。
【0062】尚、触媒4aについては直接活性判断がな
されないが、触媒4bの活性判断における活性温度を両
触媒4a,4bの活性が見込まれる程度の高めの温度に
設定するか、バンク間で触媒活性の速度に差がある場合
には、活性し難い方の触媒について活性判定させるよう
にすることで、一方の触媒の活性判定を以て他方の触媒
の活性を同時に判定できる。従って、酸素センサ5aの
ヒータをOFFに保持しておいて、触媒4aの温度を推
定させる構成としても良い。
【0063】図11のフローチャートは、活性判断の第3
の実施形態を示すものである。S41〜S44までは、前記
第2の実施形態を示す図7のフローチャートのS21,S
23〜S25と同様な処理を行う。S45では、S44(排気系
温度推定手段)で演算された推定排気温度Texh に対
し、触媒4bの温度が一次遅れで追従するものとして、
推定触媒温度Tcat の演算を行う(触媒温度推定手
段)。
【0064】S46では、酸素センサ5aが活性化してバ
ンク1aでの空燃比フィードバック制御が開始されてい
るか否かを判別する。ヒータ加熱される酸素センサ5a
が未だ活性化しておらず、バンク1aでの空燃比フィー
ドバック制御が開始されていない場合には、S47へ進
み、両バンク共に空燃比制御をオープン制御とする。
【0065】一方、酸素センサ5aが活性化して、バン
ク1aでの空燃比フィードバック制御が開始されている
場合には、S48へ進み、前記S30と同様に、バンク1a
での空燃比フィードバック制御の結果をバンク1bの空
燃比制御に反映させる。S49では、活性判定までヒータ
をOFFに保持する酸素センサ5bにおいてヒータがO
Nされているか否かを判別することで、活性判定後であ
るか否かを判別する。
【0066】未だ活性判定されていないときには、酸素
センサ5bのヒータはOFFであり(ヒータ加熱中止手
段)、S49からS50へ進む。S50では、前記S26と同様
にして、推定排気温度Texh から酸素センサ5bの温度
Tfo2sを演算する(センサ温度推定手段)。即ち、本実
施の形態では、酸素センサ5bの温度に相関する排気系
の温度を、排気温度とするものである。
【0067】S51では、酸素センサ5bが活性化したか
否かを、酸素センサ5bの出力が変化したか否かに基づ
いて判断する(センサ活性判定手段)。酸素センサ5b
が活性化していないときにはS44に戻るが、活性化した
ことが判断されると、S52へ進み、そのときの時刻tを
活性判定時刻Tとする。S53では、酸素センサ5bの推
定温度Tfo2s[T] を予め記憶された活性温度To2s0に置
き換え、S54では、S50で推定排気温度Texh に基づい
て酸素センサ5bの推定温度Tfo2s[T] を演算する式に
おいて、推定温度Tfo2s[T] =活性温度To2s0として、
推定排気温度Texh[T]を逆算する(推定温度修正手
段)。
【0068】前記S54における推定排気温度Texh[T]の
逆算は、前記図3のフローチャートのS12での推定触媒
温度Tcat の逆算と同様にして行われ、酸素センサ5b
の活性温度の検出に基づいて推定排気温度Texh が正し
く修正されることになる。S55では、酸素センサ5bの
ヒータをONさせ、その後、S44に戻る。S55からS44
に戻った場合には、酸素センサ5bの活性判定に基づい
て修正された推定排気温度Texh を新たな基準温度とし
て、推定排気温度Texh が更新されることになり、この
推定排気温度Texh に基づいてS45で推定触媒温度Tca
tが演算されることで、間接的に推定触媒温度Tcat が
酸素センサ5bの活性判定に基づいて修正されることに
なる(図12参照)。
【0069】また、S55からS44に戻った場合には、S
55で酸素センサ5bのヒータがONされているので、S
49からS56に進み、推定触媒温度Tcat が活性温度に達
しているか否かを判別する。そして、推定触媒温度Tca
t が活性温度に達するまでは、S56からS44に戻って推
定触媒温度Tcat の更新演算を行わせ、S56で推定触媒
温度Tcat が活性温度に達したことが判別されると、S
57へ進んで、触媒4bの活性を判別する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の構成を示すブロック図。
【図2】実施形態におけるエンジンを示すシステム構成
図。
【図3】触媒活性判断の第1実施形態を示すフローチャ
ート。
【図4】前記第1実施形態における触媒温度の推定制御
を示すブロック図。
【図5】前記第1実施形態における触媒温度と下流側酸
素センサの温度との相関を示すタイムチャート。
【図6】前記第1実施形態における触媒温度の修正制御
の特性を示す図。
【図7】触媒活性判断の第2実施形態を示すフローチャ
ート。
【図8】前記第2実施形態における触媒温度と上流側酸
素センサの温度との相関を示すタイムチャート。
【図9】前記第2実施形態における触媒温度の修正制御
の特性を示す図。
【図10】前記第2実施形態における触媒温度推定に用い
る遅れ係数の補正率と酸素センサの温度推定誤差との相
関を示す線図。
【図11】触媒活性判断の第3実施形態を示すフローチャ
ート。
【図12】前記第3実施形態における触媒温度の修正制御
の特性を示す図。
【符号の説明】
1 エンジン 1a,1b バンク 2a,2b 排気マニホールド 3a,3b 排気ダクト 4a,4b 触媒 5a,5b 酸素センサ(上流側) 6a,6b 酸素センサ(下流側) 7 コントロールユニット 8 エアフローメータ 9 クランク角センサ 10 水温センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F01N 3/24 F01N 3/24 G R F02D 41/14 310 F02D 41/14 310F

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの排気通路に、排気中の酸素濃度
    に応じた出力を発生する酸素センサを備えたエンジンに
    おいて、 前記酸素センサの温度に相関する排気系の温度をエンジ
    ンの運転条件に基づいて推定する排気系温度推定手段
    と、 前記酸素センサの出力に基づいて前記酸素センサの活性
    を判定するセンサ活性判定手段と、 該センサ活性判定手段で前記酸素センサの活性が判定さ
    れたときに、予め記憶された前記酸素センサの活性温度
    に基づいて、前記排気系温度推定手段による推定温度を
    修正する推定温度修正手段と、 を含んで構成されたことを特徴とするエンジンの排気系
    温度推定装置。
  2. 【請求項2】前記酸素センサが加熱用のヒータを備えて
    構成され、エンジンの始動から前記センサ活性判定手段
    で活性判定がなされるまでの間、前記ヒータ加熱を強制
    的に中止させるヒータ加熱中止手段を設けたことを特徴
    とする請求項1記載のエンジンの排気系温度推定装置。
  3. 【請求項3】複数の気筒群毎に独立して設けられる排気
    系毎に、前記ヒータを備えた酸素センサと、該酸素セン
    サの下流側に配置された排気浄化用の触媒とを備え、前
    記酸素センサの出力に基づいて前記気筒群毎に空燃比フ
    ィードバック制御を行う構成であり、前記複数の気筒群
    のうちの一部の気筒群においてのみ、前記ヒータ加熱中
    止手段によりヒータ加熱を中止させて排気系の温度を推
    定させる一方、ヒータ加熱が行われる他の気筒群での空
    燃比フィードバック制御結果を、ヒータ加熱が中止され
    る気筒群の空燃比制御に反映させるよう構成したことを
    特徴とする請求項2記載のエンジンの排気系温度推定装
    置。
  4. 【請求項4】前記排気系温度推定手段が、排気系の温度
    として、前記酸素センサの上流側又は下流側に配置され
    た排気浄化用の触媒の温度を、エンジンの運転条件に基
    づいて推定することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1つに記載のエンジンの排気系温度推定装置。
  5. 【請求項5】前記排気系温度推定手段が、排気系の温度
    として、前記酸素センサを通過する排気の温度を、エン
    ジンの運転条件に基づいて推定することを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1つに記載のエンジンの排気系温
    度推定装置。
  6. 【請求項6】前記酸素センサの上流側に前記触媒が配置
    される一方、 前記酸素センサの温度を、前記排気系温度推定手段で推
    定された前記触媒の温度に基づいて推定演算するセンサ
    温度推定手段を備え、 前記推定温度修正手段が、前記センサ活性判定手段で前
    記酸素センサの活性状態が判定されたときに、前記酸素
    センサの温度を予め記憶された前記酸素センサの活性温
    度として、前記センサ温度推定手段における演算式から
    前記触媒の温度を逆算し、該逆算で得られた触媒の温度
    を、前記排気系温度推定手段で推定された触媒の温度に
    置き換えることを特徴とする請求項4記載のエンジンの
    排気系温度推定装置。
  7. 【請求項7】前記酸素センサの下流側に前記触媒が配置
    される一方、 前記酸素センサの温度を、エンジンの運転条件に基づい
    て推定演算するセンサ温度推定手段を備え、 前記推定温度修正手段が、前記センサ活性判定手段で前
    記酸素センサの活性状態が判定されたときに、予め記憶
    された前記酸素センサの活性温度と前記センサ温度推定
    手段で推定演算された前記触媒上流の酸素センサの温度
    との偏差を演算し、前記偏差に応じて前記排気系温度推
    定手段の触媒温度の推定における時定数を補正すること
    を特徴とする請求項4記載のエンジンの排気系温度推定
    装置。
  8. 【請求項8】前記酸素センサの温度を、前記排気系温度
    推定手段で推定された前記酸素センサを通過する排気の
    温度に基づいて推定演算するセンサ温度推定手段を備
    え、 前記推定温度修正手段が、前記センサ活性判定手段で前
    記酸素センサの活性状態が判定されたときに、前記酸素
    センサの温度を予め記憶された前記酸素センサの活性温
    度として、前記センサ温度推定手段における演算式から
    前記排気の温度を逆算し、該逆算で得られた排気の温度
    を、前記排気系温度推定手段で推定された排気の温度に
    置き換えることを特徴とする請求項5記載のエンジンの
    排気系温度推定装置。
  9. 【請求項9】前記排気系温度推定手段で推定される排気
    の温度に基づいて、前記酸素センサの下流側に配置され
    た排気浄化用の触媒の温度を推定する触媒温度推定手段
    を設けたことを特徴とする請求項5又は8に記載のエン
    ジンの排気系温度推定装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003336538A (ja) * 2002-05-20 2003-11-28 Denso Corp 内燃機関の排出ガス浄化装置
JP2009281342A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Nissan Diesel Motor Co Ltd NOxセンサの異常判定装置
JP2017020433A (ja) * 2015-07-13 2017-01-26 株式会社デンソー 内燃機関の制御装置

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